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JP4275508B2 - X線ct装置 - Google Patents
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JP4275508B2 - X線ct装置 - Google Patents

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Description

本発明はX線CT装置に関し、特にX線CT装置における倍率制御に関する。
X線CT装置は、検体を透過するX線ビームを回転させ、これにより得られたデータに基づいて、検体の断層画像や三次元画像を再構成する装置である。X線CT装置は、人体の疾病診断用として用いられる他に、研究、実験などの目的のために、人体以外の動物や他の物体の測定においても用いられている。例えば、製薬会社においては、動物実験の結果の検証のためにX線CT装置が用いられる。この場合、検体としては、犬、猫、鳥、モルモット、ラット、マウス、ハムスター、などの小動物をあげることができる。また、それらの小動物から分離された組織片が検体となる場合もある。従来において、X線CT装置を用いて、小動物の断層撮影を行う場合には、例えば、その小動物は単なる水平ベッドの上に載せられていた。
なお、下記特許文献1には、犬などの動物が配置される単純なV溝を有する台を備えた獣医用のX線撮影装置(いわゆるレントゲン撮影装置)が開示されている。下記特許文献2には、産業用のX線CT装置が開示されている。この文献によれば、サンプル側が回転駆動され、また、X線発生装置とサンプルとの間の距離を可変することにより、拡大投影像が得られている。この装置において、測定対象であるサンプルは工業製品である。この装置において、測定対象に対して連続的にCTスキャンを行う場合に、倍率は固定であると認められる。
特開2001−299786号公報 特開平5−322802号公報
従来のX線CT装置においては倍率(分解能)可変することはできず、あるいは、倍率を可変することが可能な構成を有していても(例えば上記の特許文献2の構成)、CTスキャンつまり移動走査の際に倍率を切り換えて複数のCT画像を順次取得できる構成は採用されていない。
例えば、犬などの頭部(一例として鼻から顎までの範囲)について複数のCT画像を逐次的に取得する場合に、つまり徐々に形態が大きくなる検体を計測対象とする場合に、大きな部位のところに計測倍率を合わせると、鼻付近のCT画像が小さくなってしまい(あるいはより詳細な構造を観察することが困難となり)、小さな部位のところに計測倍率を合わせると、顎付近の全部をCT画像として観察できなくなったり、検体と機構とが物理的に干渉して計測自体が不可能になったりする問題が生じる。
なお、上記従来のX線CT装置に見られるように、水平ベッド上に小動物を単に載せただけで測定を行うのでは、測定部位の位置決めが困難となる。位置決めが適正でないと、有効視野から小動物の体の一部がはみ出してしまうという問題もある。また、小動物が測定中に動くと、画質が著しく低下する。また、小動物の体毛や尾などがガントリその他の機構に接触すると、衛生上の問題が生じやすい。上記の各問題は、小動物以外の検体についても指摘できるものである。
本発明の目的は、検体における計測対象部分を収容した部材の大きさに応じて良好な倍率でCT画像を取得できるようにすることにある。
本発明の他の目的は、検体の移動走査(つまり検体に対する撮影位置の移動走査)に伴って倍率を動的に可変できるようにすることにある。
(1)本発明は、回転中心軸の方向に対して交差する方向にX線ビームを形成するX線発生部と、前記X線ビームを検出するX線検出部と、を備えた測定ユニットと、前記回転中心軸上に配置される検体を保持した保持部材と、前記測定ユニットに対して前記保持部材を前記回転中心軸の方向へ相対的に移動させる移動機構と、前記保持部材に対して前記測定ユニットを前記回転中心軸周りに回転させる回転機構と、前記X線発生部、前記X線検出部及び前記回転中心軸の内の少なくとも1つをX線ビーム方向へ変位させる変位機構と、前記測定ユニットに対する前記保持部材の相対的な移動による撮影位置の走査に際して、前記変位機構の動作を制御して計測倍率を可変する計測倍率制御部と、を含み、前記保持部材は、前記検体の全部又は一部を収容する収容部材を有し、前記収容部材は、その断面サイズが前記回転中心軸の方向に連続的に又は段階的に変化する形状を有し、前記計測倍率制御部は、前記撮影位置の走査に際して、前記収容部材における各撮影位置での断面サイズに応じて前記計測倍率を設定する、ことを特徴とする。
上記構成によれば、測定ユニットに対して相対的に保持部材が移動走査され、その一方において、保持部材に対して相対的に測定ユニットが回転走査される。その際、変位機構の制御により、各計測時における計測倍率を個別的に設定することができるので、検体に対して複数の断層撮影を行う場合において、計測倍率が一律に設定される場合に生じる問題を解消できる。すなわち、本発明によれば、測定部位を収容している収容部材のサイズなどに応じて、計測倍率を適切に設定することができる。よって、撮影位置の移動走査に伴って計測倍率を動的に可変できるので、撮影位置において良好な分解能あるいは拡大率でCT画像(断層画像)を取得することができる。
上記の検体としては、生体又は非生体があげられるが、望ましくは人間以外の動物、特に望ましくは犬、猫などの小動物である。例えば、ある種の動物実験では犬の鼻腔を測定対象部位として、それについて複数の断層撮影が行われるが、そのような場合に本発明に係るX線CT装置を用いるのが望ましい。上記の移動走査に当たっては、保持部材及びX線測定ユニットの少なくとも一方が駆動され、上記の回転走査に当たっては、保持部材及びX線測定ユニットの少なくとも一方が駆動される。
変位機構は、X線ビーム方向(通常、X線ビームの中心軸方向)において、回転中心軸とX線発生部との間の距離、及び、回転中心軸とX線検出部との間の距離の一方又は両方を可変させる。回転中心軸を検体中心軸に一致させるのが望ましいが、それらが不一致であってもよい。これより、X線ビームが末広形状をもって構成される場合、X線ビームの被検体通過幅(あるいは有効視野範囲)が変化するので、CT画像を構成した場合における倍率を変更できる。この場合、空間分解能も変動する。通常は、被検体の断面全部がカバーされるように倍率が可変されるが、断面の一部分を拡大観察するように倍率を設定してもよい。その場合には、当該一部分の中心が回転中心軸に一致するように、検体を位置決めするのが望ましい。上記の末広形状の概念には、二次元的に広がるファンビーム形状が含まれる。いずれにしても、本発明によれば、検体の移動走査(つまり検体に対する撮影位置の移動走査)に伴って計測倍率の可変を行うことができ、特に、検体を収容している部材の形状などに応じて計測倍率の可変を行える。このような手法を用いると、一回の移動走査で得られる複数のCT画像間で計測倍率(画像サイズ、分解能)が異なることになるため、画像管理に当たっては計測倍率(スケール情報などであってもよい)を対応付けておいて、更にその情報を画像処理で用いるようにしてもよい。
望ましくは、X線CT装置が前記測定ユニットを収容するガントリを有し、前記ガントリが有する空洞部に前記収容部材が挿入される。
この構成によれば、検体の内で測定対象となる部位(検体の全部又は一部)が収容部材に収容され、その収容部材がガントリ内に挿入される。よって、収容部材への測定部位の収容により、測定部位(例えば動物の体毛)が測定ユニットあるいはそれを収容するガントリに接触してしまう問題を防止でき、また、測定部位が常に一定のボリューム内に制限されることになるので計測倍率の制御が容易となる。更に、収容部材への検体の収容によって、検体の位置決めが容易となり、検体の動きを規制して測定中に検体が動くことを防止できる。収容部材は、回転中心軸に対して回転対称形状を有するのが望ましく、また検体における回転中心軸の方向に沿った形状変化に対応した形状とするのが望ましい。
望ましくは、前記計測倍率制御部は、前記収容部材におけるX線ビーム通過位置の外径に対応して、前記変位機構による変位量を設定する。検体のサイズそれ自体に応じて変位量の調整を行うことも可能であるが、検体が複雑な形状を有する場合には、その調整が煩雑となり、また検体の形状を計測することも一般に難しい。その一方、収容部材の外径を基準とすれば、変位量の調整が容易となる。よって、収容部材の形状は、検体の形状に沿った形状であってシンプルな形状であるのが望ましい。
望ましくは、前記収容部材は、先細形状を有する。望ましくは、前記収容部材は、前記検体としての小型動物における鼻から顎までの部分を収容する。望ましくは、前記収容部材の全部又は一部が透明性を有する。少なくとも一部が透明性を有していれば、そこから検体あるいは測定部位の状態を視覚的に観察することができる。
望ましくは、前記保持部材は、前記収容部材に連結された載置台を有する。この構成によれば、収容部材に検体の一部(通常、測定部位)が収容され、それ以外の非測定部位が載置台上に載置される。ここで、載置台は、平坦な部材であってもよいし、非測定部位を位置決めするためのV溝などを有していてもよいし、円筒形などの空洞を有していてもよい。
望ましくは、前記回転中心軸の方向における各計測位置において取得されたCT画像に対して計測倍率を特定する情報を対応付けて管理するデータ管理手段を含む。計測倍率を特定する情報は、例えば、計測倍率それ自体を表す情報、スケール情報、分解能情報などである。
望ましくは、前記計測倍率を特定する情報に基づいて前記CT画像に対する画像処理を実行するデータ処理手段を含む。この構成によれば、CT画像に対する画像処理に当たってそれに対応付けられた計測倍率を特定する情報を用いて適切な画像処理を行える。その画像処理には、各CT画像の表示サイズを計測倍率にかかわらず一定にする処理、検体の内部において各組織(脂肪、骨、軟組織など)を画像上分離する処理などがあげられる。
望ましくは、CT画像を表示する場合にその計測倍率を特定する情報を表示する表示処理手段を含む。この構成によれば、ユーザーが検体のCT画像を観察する場合に、そのサイズなどを誤認してしまう問題を防止できる。
望ましくは、前記収容部材についての形状データが登録される記憶部を含み、前記計測倍率制御部は、前記形状データに従って前記変位機構の動作を制御する。この構成によれば、収容部材の形状データが予め登録され、その形状データに従って変位量の調整がなされる。形状データは、各断層撮影位置ごとの収容部材の外径を表すデータで構成されてもよいし、収容部材の回転中心軸方向の外径変化の全部を表すデータとして構成されてもよい。
望ましくは、前記計測倍率制御部は、前記収容部材に対して前記X線ビームを透過させた場合に得られるX線強度分布に基づいて前記変位機構の動作を制御する。この構成によれば、収容部材の形状が既知でなくても、X線の予備的照射によって形状データを取得できる。この予備的照射は、収容部材に検体を収容した状態あるいは収容しない状態のいずれにおいても実施可能である。
望ましくは、前記収容部材の形状を計測し、形状データを出力する形状計測手段を含み、前記計測倍率制御部は、前記形状データに従って前記変位機構の動作を制御する。この構成によれば、収容部材の形状が実際に計測されるので、正確であり、また収容部材を置換した場合においても誤りなく適切に変位量の制御を行える。もちろん、検体自体の形状を直接的にあるいは間接的に計測し、それにより得られた形状データに基づいて変位量の制御を行うことも可能である。
(2)後述する実施形態において実施される方法は、X線CT装置を用いて、人体以外の検体に対して複数の断層撮影位置で逐次的に断層撮影を行う方法において、前記各断層撮影位置において個別的に計測倍率を設定し、前記各断層撮影位置において個別的に設定された計測倍率で断層撮影を行い、前記各断層撮影位置において取得された断層画像に対して、それを取得する時の計測倍率を特定するデータを対応付けるものである
(3)後述実施形態においては、動物の頭部を断層撮影するX線CT装置において用いられ、少なくとも前記頭部を収容する先細形状をもったX線CT装置用の頭部収容部材提供される
(4)上記の収容部材としては、測定部位及びそのサイズに応じて各種のものを用意し、それらを実際の検体に応じて選択的に使用するようにしてもよい。上記の収容部材に検体を収容する場合、固定部材を用いて、検体の動きを規制するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明によれば、検体における計測対象部分を収容した部材の大きさに応じて良好な倍率でCT画像を取得できる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、X線CT装置の一例が示されている。このX線CT装置は、倍率の動的な可変機能を具備し、特に小型動物としての犬(例えばビーグル犬)の頭部(具体的には鼻腔付近)を測定対象とするものである。もちろん、それ以外の検体を測定対象としてもよい。例えば、ネズミやモルモットなどを測定対象としてもよい。このX線CT装置は、大別して、測定部10と演算制御部12とによって構成される。
測定部10はガントリ18を備えた本体16を有する。本体16の上面16Aからアーム26が上方に突出している。アーム26は後述するスライド機構の一部をなすものであり、そのアーム26は後に説明する保持部材400を支持し、それを回転中心軸方向にスライド運動させる。
一方、ガントリ18内には後述する測定ユニット(X線発生器、X線検出器)が収納され、それらは回転中心軸回りにおいて回転運動する。ガントリ18の中央部には回転中心軸方向に空洞部18Aが形成されている。
保持部材は400は、本実施形態において、載置台402と収容部材401とで構成される。載置台402はほぼ平坦な台座として構成され、その両端は上方へ屈曲して側壁を構成している。収容部材401は先細形状を有する空洞部材として構成され、本実施形態では略円錐形状を有する。つまり、後方が大径で前方が小径をもったホーン形状として収容部材401が構成されている。その先端は垂直面であってもよいし、頂点を有する尖鋭な形状としてもよい。検体としての犬の頭部(鼻から顎くらいまで)がこの収容部材401内に収容され、頭部以外の部分(ボディ、足、尾など)は載置台402上に載置される。本実施形態では、収容部材401がガントリ18の空洞部18A内に段階的にあるいは連続的にスライド挿入され、各スライド位置においてCT撮影がなされる。測定部位が収容部材401内に閉じ込められるので、その測定部位の位置決めが容易であり、詰め物などの固定部材の利用と相俟って、測定部位の動きを規制することもできる。また、ガントリ18への犬の毛が接触する問題や犬のよだれなどの排泄物が空洞部18Aに滴下してそこを汚染してしまう問題を防止できる。
アーム26に対して保持部材400は着脱可能であり、アーム26に対して保持部材400が装着された後、その保持部材400に対して検体としての犬がセットされ、その後、アーム26が回転中心軸方向に沿って前方に駆動される。これにより、ガントリ18の空洞部18A内に収容部材401が差し込まれる。この時、検体における所定位置でCT撮影が行われるように、保持部材400が位置決めされる。保持部材400の移動走査は、連続的にあるいは段階的に行われる。
本体16の上面16A上には操作パネル20が設けられており、この操作パネル20は複数のスイッチや表示器などを有する。この操作パネル20を利用してユーザーは測定現場において装置の動作を操作することが可能となる。本体16の下方には複数のキャスター22が設けられている。ちなみに測定部10の高さは例えば100cmである。
次に演算制御部12について説明する。演算制御部12は測定部10に対してケーブル14によって電気的に接続される。測定部10と演算制御部12は同一の室内に設けられてもよいし、互いに別々の場所に設置されてもよい。この演算制御部12は通常のコンピュータシステムなどによって構成され、具体的には、プロセッサ30、表示器32、キーボード36、マウス38、記憶装置34及びプリンタ40などを有している。この演算制御部12により、測定部10の動作が制御され、また、測定部10から伝送されるデータに基づいてCT画像が構成される。ちなみに、本実施形態の装置において、ガントリ18内における測定ユニットの回転速度は例えば毎分当たり10回転である。もちろん、そのような回転速度は用途に応じて適宜設定可能である。
図2には、図1に示したX線CT装置の各構成がブロック図として示されている。回転中心軸Oを間において、一方側にX線発生器52が設けられ、他方側にX線検出器60が設けられている。X線発生器52の照射側にはコリメータ54が設けられている。X線発生器52は図示されるように末広あるいは扇状の(ここではファンビーム形状の)X線ビーム56を生成する。一方、X線検出器60は複数の(例えば100個)のX線センサを一列に並べたものとして構成され、X線ビーム56の開き角度に応じてX線の受光開口が設定される。ちなみに、複数のX線センサの配列は直線的であってもよいし、円弧状であってもよい。
なお、図2においては、X線発生器52と共に用いられる高電圧源や、X線検出器60と共に用いられるデータ処理回路などについては図示省略されている。
図2において符号58は有効視野を示している。これは、X線ビーム56を回転走査させた場合におけるCT画像が構成可能な円形の領域である。ちなみに、この有効視野58は、被検体あるいは回転中心軸と、X線発生器52及びX線検出器60のそれぞれの位置関係に応じて定まるものである。本実施形態においては以下に説明する変位機構62が設けられているため、それらの位置関係を変更してCT画像の倍率を機械的に可変することが可能である。
すなわち、変位機構62には、X線発生器52及びX線検出器60が連結されており、本実施形態では、変位機構62は、X線発生器52及びX線検出器60の間の距離を維持したまま、それら(つまり測定ユニット)をX線ビーム56のビーム軸方向に変位させる機能を有する。この場合において、回転中心軸Oは不変であり、すなわち上述した容器を何ら移動させることなく測定ユニット側を移動させて倍率の変更を行い得る。これについては後に図3〜図13を用いて詳述することにする。なお、変位機構62は変位力を発生するためのモータ62Aを備えている。本実施形態では、各CT撮影ごとに個別的に変位量を設定でき、つまり個別的に計測倍率を設定できる。そのような制御を行う場合に、上記収容部材の形状(特にCT撮影位置での外径)が基準とされており、倍率可変時において収容部材がガントリあるいは測定ユニットへ接触あるいは衝突することが防止されている。
ガントリ回転機構66は、後述する回転ベースを回転させることにより、それに搭載された変位機構を含む各構成の全体を回転駆動する機構である。変位機構62には、測定ユニットが搭載されているため、変位機構62によって所望の位置に位置決めされた測定ユニットがその位置を保持したまま回転駆動されることになる。ガントリ回転機構66は、その駆動力を発生するためのモータ66Aを有する。なお、1回転中では計測倍率は不変である。
スライド機構68は図1に示したアーム26をスライド運動させる移動機構であり、その駆動力はモータ68Aによって発生される。操作パネル20は上述したように本体の上面に設けられる。測定部10側に設けられたローカルコントローラ(図示せず)に対して操作パネル20を接続し、そのローカルコントローラと演算制御部12とが相互に通信を行うように構成してもよい。
ちなみに、図2には、様々な機構62,66,68などが示されていたが、それらの機構による位置あるいは変化を検出するためにセンサを設けるのが望ましい。そして、それらのセンサの出力信号に基づいて演算制御部12がいわゆるフィードバック制御を行うようにするのが望ましい。なお、図2に示す例では、スライド機構68が駆動源としてのモータ68Aを有していたが、そのスライド力を人為的に発生させるようにしてもよい。
次に、演算制御部12について説明すると、上述したように、プロセッサ30には、表示器32、記憶装置34、キーボード36、マウス38、プリンタ40などが接続されている。また、外部装置との間でネットワークを介して通信を行うための通信部42が接続されている。記憶装置34には、必要に応じて、収容部材の形状データ34Aが格納される。
プロセッサ30は、CPU、動作制御プログラム、画像処理プログラムなどによって構成されるものである。図2にはその代表的な機能が示されており、プロセッサ30は、動作制御部44、再構成演算部46、データ管理・処理部404などを有している。
動作制御部44は、測定部10における全体の動作を制御している。特に、変位機構62を制御し、各CT撮影位置における計測倍率を個別的に設定する。再構成演算部46はX線ビームの回転走査によって得られる多くのデータに基づきCT画像を構成する演算を実行する。再構成演算については公知の各種の手法を利用することが可能である。なお、上述した倍率の可変にあたっては、再構成演算で用いられる演算式は基本的にそのまま用いることができる。しかしながら、特殊な倍率の可変方式が適用される場合においては必要に応じて再構成演算式の一部を変更するようにしてもよい。
データ管理・処理部404は、計測倍率を特定する情報を対応付けつつ、再構成された各CT画像を管理する。また、各CT画像に対して画像処理を行う場合に、それに対応付けられた計測倍率を特定する情報を参照してそれをパラメータとして画像処理を行う。例えば、画像処理としてはCT画像を用いた脂肪量の演算などがあげられるが、その場合には各CT画像におけるスケールの違いが考慮される。また、各CT画像を見かけ上同じサイズで画像表示する処理が行われる場合、上記の計測倍率を特定する情報を用いて拡大率(縮小率)などが設定される。
表示器32には、CT画像が表示されるが、その場合においては計測倍率を表す数値あるいはスケールなどが表示される。この構成によれば、画像を視覚的に判断する際に物体の大きさを正しく評価することが可能となる。すなわち、例えば脂肪の量や腫瘍の大きさなどを定量的に判断することが可能となる。
上記の収容部材は、それ全体として透明なX線透過部材によって構成されるのが望ましい。その材料としては例えばアクリルやABSなどの樹脂をあげることができる。また、収容部材として様々な形状及びサイズをもったものを用意し、検体及び測定部位に応じて、使用する収容部材を選択するようにしてもよい。収容部材内に検体を固定する場合には固定部材を利用するのが望ましいが、そのような固定部材としては、空気層と等価なX線吸収係数をもった材料、あるいは、収容部材及び検体とは異なるX線吸収係数をもった材料を用いるのが望ましい。例えば、布地、スポンジ、エアパッキングなどである。収容部材の基端側の外径は、例えば、120mmであり、先端側の外径は、例えば、30mmであり、その回転中心軸方向の長さは、例えば、100mmである。収容部材の肉厚は、例えば、3mmである。
上記の固定部材を併用すれば、検体の動きを防止できると共に、収容部材の内面から検体の表面を隔てることができるため、データ演算上の利点も得られる。すなわち、収容部材を構成する材料が検体の脂肪や筋肉と等価なX線吸収係数を有している場合、検体が収容部材の内面に接触していると、その収容部材が検体の一部であるかのようにデータ演算上誤認されてしまう恐れがある。これに対し、検体と収容部材との間にそれらとはX線吸収係数の異なる材料を挿入することにより、画像上で両者を弁別して、上記のような誤認を防止することが可能となる。
次に、上述した変位機構による計測倍率の可変について図3〜図9の模式図を用いて説明する。
図3において、符号100は回転中心軸を示しており、X線CT装置においては、その回転中心軸100を回転中心としてX線発生器52及びX線検出器60が回転運動を行う。この場合において、X線ビーム101が回転走査される場合における内接円によって有効視野102が定義される。この有効視野102は撮影範囲に相当する。なお、X線ビーム101は末広形状をもっておりすなわちファンビームである。
図4には、各構成の位置関係が示されている。ここで、回転中心軸100からX線発生器52までの距離をRと定義し、X線発生器52からX線検出器60までの距離をLと定義する。ちなみに、回転中心軸100からX線検出器60までの距離がTによって表されている。上記のファンビーム形状をもったX線ビーム101を前提とすると、画像の倍率はL/Rで決定され、その値が大きいほど、倍率すなわち拡大率が大きくなる。ここから言えることは、X線発生器52,回転中心軸、X線検出器60の三者の少なくとも1つを移動すれば計測倍率を可変することができる、ということである。
図5においては、有効視野102内に比較的大きな対象物(被検体)104が存在している。図5に示すような幾何学的な関係において、対象物104を画像化すると、符号104Aに示すようなものとなる。すなわち、画面内においてかなり大きく対象物が表示されることになる。なお、この例では、対象物104の中心は回転中心軸に一致し、これにより、画像の中心と対象物104Aの中心も一致している。
一方、図6に示すように、有効視野102に対して比較的小さな対象物106が存在する場合、符号106Aで示されるように、画面上においては対象物の大きさも非常に小さくなる。その結果、対象物についての診断を的確に行えないという問題が生じる。そこで、図7に示すように、例えばLは一定にしつつもRを小さくすることにより(換言すればTを大きくすることにより)、小さな対象物106であっても符号106Bで示すように画面上においてそれを大きく表現することが可能となる。すなわち、ズームアップを実現することが可能となる。なお、この例では、上記同様に、対象物106の中心は回転中心軸に一致し、これにより、画像の中心と対象物106Aの中心も一致している。
もちろん、図6に示したような場合には、得られたデータに対して画像処理により拡大を行うことも可能であるが、それでは空間分解能自体を向上させることはできない。しかしながら、図7に示すような手法によれば空間分解能自体を上げることができるので、高精度の拡大画像を得られるという利点がある。
ここで、倍率の可変手法について検討すると、X線発生器52、回転中心軸(この例では対象物106の中心に一致)、X線検出器60の少なくとも1つをX線のビーム軸方向に移動すればよいことが理解される。ちなみに、X線発生器52及びX線検出器60の間の距離Lを可変する場合においては、X線検出器60の開口としてはゆとりあるものを設定しておくのが望ましい。
本実施形態では、ある検体をスキャンする場合において、計測倍率を連続的にあるいは段階的に可変できるので、各断層撮影部位における検体サイズに応じて、良好な計測倍率あるいは分解能で断層撮影を行える。
以上説明した原理をさらに図8及び図9を用いて説明すると、図8に示す場合においては、X線発生器52と対象物108との間の距離がR1で、その場合においてはX線ビーム101の内で符号110で示される部分のみが対象物108を透過する。この場合において、X線検出器60において観測されるX線強度は図示の通りである。すなわち多数のX線センサ(素子)の中で中央部のセンサのみが有効なデータを取得する。
一方、図9に示されるように、対象物108をX線発生器52に近づけ、両者間の距離をR2(R1>R2)とすると、X線ビーム101において対象物108を通過する範囲(符号112参照)は拡大され、X線検出器60における全開口の中で多くの部分のX線センサが有効なデータを取得することになる。このことから理解されることは、空間分解能が向上しているということである。もちろん、X線発生器52とX線検出器60の間の距離を一定にしない場合においても空間分解能の向上という利点を得ることができる。
ちなみに、検体全体がカバーされるようにCT画像を形成するようにしてもよく、あるいは検体内における一部の臓器の拡大画像が取得されるように計測倍率の設定を行うようにしてもよい。つまり、対象物の中心に回転中心軸を合わせるのではなく、例えば、拡大したい部分の中心に回転中心軸を合わせればよい。そのためには、対象物をX線ビームの方向だけでなく、X線ビーム及び回転中心軸の両方向に直交する方向へ、移動させる機構を設ける。
次に、図10〜図13を用いて、図1に示した測定部10の具体的な構成及びその動作について説明する。まず図10を用いて測定部10の構成について説明する。上述したように、回転中心軸に対して、一方側にX線発生器52が設けられ、他方側にX線検出器60が設けられている。符号101はファンビーム形状のX線ビームを示しており、符号102は上述した有効視野を表している。なお、符号120はガントリ内における空洞部の形状を表している。
モータ66Aにはベルト122が巻回され、ベルト122を回転駆動することによりそのベルト122の回転力が可動部50の回転運動して伝達される。可動部50は回転ベース123上に搭載された各種の機構によって構成されるものである。具体的には、回転ベース123上には変位機構62が設けられ、図10においては変位機構62が第1機構62L及び第2機構62Rとして示されている。それらの第1機構62L及び第2機構62Rはそれぞれ回転ベース123上に固定された部材134を有し、その部材134にはフレーム124に固定されたレール130をスライド自在に受け入れるガイド132が設けられている。ちなみに、第1機構62Lのレール、ガイドについては図示省略されている。
レール130はフレーム124の両側に設けられ、すなわちフレーム124はその両側においてスライド可能に保持されている。このフレーム124にはX線発生器52及びX線検出器60が搭載されている。
第1機構62Lはモータ62Aを有し、その回転力が送りネジ126に伝達される。送りネジ126には軸受128が係合している。この軸受128は回転ベース123に固定されている。よって送りネジ126を回転させると、それと軸受128の係合関係によりフレーム124が前進あるいは後退することになる。すなわちX線発生器52及びX線検出器60からなる測定ユニットを回転中心軸に対して変位させることが可能となる。
図11には図10に示す状態から可動部50を回転させた様子が示されている。
一方、図12には、上述したように送りネジ126を回転させて、それと軸受128との係合関係からフレーム124を上方に引き上げた状態が示されている。X線ビーム101が末広形状を有するため、有効視野102は図12の状態では極めて小さくなる。すなわち、これは倍率が上げられたことを意味する。また、図13には、図12に示す状態から可動部50を回転させた様子が示されている。回転中には一旦設定された測定ユニットの変位状態は維持される。
なお、上記実施形態においては、モータ62Aによって倍率可変のための駆動力を発生したが、それを人為的な力によって行わせるようにしてもよい。その場合においても、測定ユニットをX線ビームのビーム軸方向にスライド運動させ、かつ一旦設定された変位状態を維持するための機構は必要である。
図14には、保持部材400が模式的に示されている。保持部材400には検体としての麻酔下にある犬406が保持されている。具体的には、収容部材401内に頭部406Aが差し込まれ、頭部406A以下の部分(ボディ等)は載置台402に載置されている。収容部材401は上述したように円錐形状を有し、その内面に頭部406Aが内接している。X方向は回転軸方向であり(実際にはそのマイナス方向に保持部材400がスライド運動する)、Y方向はX方向に直交する方向である。
頭部406Aに対して複数の断層画像の撮影を行う場合、一般には、その頭部406A全体のスカウト画像が取得される。すなわち、X線ビームを照射しつつそれを回転させることなく、保持部材400をスライド運動させ、これにより、X線レントゲン画像のような二次元透過画像としてのスカウト画像が取得される(後に説明する図16(A)参照)。そのスカウト画像を画面上に表示させ、ユーザーによってCT撮影位置が複数指定される。この例では、X方向における複数の座標が指定される。そして、X方向のスライド原点(スライド終点でもよい)に位置している保持部材をスライド移動させ、指定された各CT撮影位置に保持部材400が位置決めされる。そして、各CT撮影位置において順次CT撮影が行われるが、その場合には、当該撮影位置における収容部材の直径(外径)に応じて、測定ユニットの変位量つまり計測倍率が個別的に設定される。
図14における例では、頭部406Aにおける鼻先部位及び中央部位についてCT画像を取得する場合の測定ユニットの変位状態が示されている。鼻先部位を測定する場合、X線発生器52が収容部材401に近接し、一方、X線検出器60が収容部材401から退避する。X線ビーム101は扇状の形態を有するため、計測倍率は大となる。次に、中央部位を測定する場合、X線発生器52’が収容部材401からY方向に後退し、一方、X線検出器60’は収容部材401に近づく。X線ビーム101’は上記同様に扇状の形態を有するため、計測倍率は小となる。いずれの場合においても、収容部材401と測定ユニットとの物理的な接触を回避した上で、もっとも良好な分解能でCT画像が取得できるように、変位量が制御される。
上記において、頭部406Aを剥き出し状態として上記同様の計測を行うことも可能である。ただし、頭部406Aの位置決め、衛生上の観点、頭部406Aの形状計測が煩雑であること、などを考慮すると、収容部材401を用いるのが望ましい。また、上記の例では、X線発生器52とX線検出器60とが両者間の距離を一定として一体的に変位されていたが、他の方式で計測倍率を可変させるようにしてもよい。
従って、例えば、円錐形状の収容部材を前提として、そこに収容された検体について複数の撮影位置でCT測定を行う場合には、一般に、図15に示すようになる。すなわち、(A)には計測倍率が大である場合の変位状態が示され、(B)には計測倍率が中である場合の変位状態が示され、(C)には計測倍率が小である場合の変位状態が示されている。ここで、100は回転中心軸を示し、102は有効視野を示し、410は収容部材の形状を示している。
図16には、検体としての犬の頭部について測定結果が示されている。(A)には、頭部のスカウト画像が示され、そのスカウト画像上においてユーザーにより撮影位置x1,x2,x3が指定される。なお、その指定数は任意であり、またそのような指定を行わずに自動的に撮影位置を決定してもよい。また、一定ピッチで繰り返し撮影を行って多数のCT画像を取得し、その中から必要なCT画像を選択するようにしてもよい。(B)に示すCT画像は上記x1での撮影結果であり、(C)に示すCT画像は上記x2での撮影結果であり、(D)に示すCT画像は上記x3での撮影結果である。計測倍率が可変されているために、各CT画像のスケールは異なるが(例えば収容部材の厚み表現に相違あり)、特に先端側のCT画像に関して分解能を向上でき、また画像サイズを大きくできる。
図23には比較例が示されている。この比較例は円筒形状の収容部材((A)参照)を用いて拡大率を一定に維持したものである。(B)、(C)、(D)から理解できるように、各CT画像のスケールを一致させることができるが、先端付近では表示サイズが小さくなり、分解能も低下している。これに対し、本実施形態によれば、図16に示したように、先端付近においても十分大きなサイズで画像表示でき、また分解能も良好にできる。
次に、図17〜図22を用いてX線CT装置の動作例を説明する。
まず、図17及び図18を用いて、収容部材の形状データをあらかじめ登録しておいて、それを利用して動作制御を行う場合について説明する。
図17において、符号102は上述した有効視野を表しており、符号410は収容部材を表している。有効視野102の半径がrで表され、収容部材410の半径がrfで表されている。またαはマージン距離である。
ここで、図17に示す各記号を用いて有効視野102の半径rは次の(1)式のように定義される。
Figure 0004275508
一方、有効視野の半径rと収容部材の半径rfとの関係はマージン距離αを用いて以下の(2)式のように表される。ここで、Dは、X線検出器長である。
Figure 0004275508
ここで、上記のαは確実に有効視野内に収容部材を納めるためのマージン距離であり、収容部材の位置決め誤差が0と見なせる場合には0としてもよい。上記の(1)式及び(2)式から、変位量を定めるRは以下のように定義される。
Figure 0004275508
よって、上記の(3)式にしたがってRを定めれば最も良好な分解能かつサイズで検体についてCT画像を取得することが可能となる。ここで、Rfは、収容部材の形状データから求めることができ、すなわち撮影位置の関数として導くことができる。
図18には、図17に示す原理に基づいて測定を行う場合における装置の動作例がフローチャートとして示されている。
まずS101では、自動的にあるいはユーザーにより指定された断層撮影位置に収容部材が位置決めされる。S102では、断層撮影位置における収容部材の外径が求められる。S103では、上述した(3)式を用いて変位量を定義するRが算出される。すなわち、変位機構による変位量が特定されることになる。S104では、上記のRが実現されるように測定ユニットを変位させる。そして、S105では、適切な計測倍率の下で、断層撮影が実行される。S106では、最終の断層撮影が完了したか否かが判断され、更に断層撮影を続行すべきであれば、上記のS101からの各工程が繰り返し実行される。
次に図19及び図20を用いてX線強度分布を用いて変位量の調整を行う方式について説明する。
図19において符号412は、測定ユニットなどの配置関係を示しており、符号414はX線強度分布を示している。その第1軸は素子番号に相当し、その第2軸はX線減衰量を表している。測定ユニット、すなわちX線発生器52及びX線検出器60の回転位置を固定させた状態において、X線ビーム101を形成した場合、有効視野102と収容部材410の大きさとの関係から、符号414で示すようなX線強度分布が得られる。すなわち、有効視野102よりも収容部材410が小さければ、X線強度部分布において 両側にピークあるいはエッジ412A,412Bが生じ、そのような特徴量から計測倍率が適切か否かを判断することができる。例えば、有効視野よりも収容部材410が大きくなると、上記のようなエッジ412A,412Bは生じず、これによって計測倍率が大きすぎると判断できる。その一方において2つのエッジ412A,412Bが素子番号の観点からみて中央に近い位置に生ずる場合には、計測倍率が小さ過ぎると判断することができる。
よって、計測倍率を段階的に変えながら、すなわち変位量を増減させながら2つのエッジ412A,412Bが最も望ましい位置で生じるように変位量の調整を行えば、その結果として最適な計測倍率を設定することが可能となる。ちなみに、その条件としては、例えば検出素子アレイがN素子で構成される場合、第1番目の素子と第N番目の素子のX線減衰率が所定のしきい値以下で、かつ、2番目の素子とN−1番目の素子のX線減衰率が所定のしきい値以上であるという条件が満たされたことをもって最適な計測倍率であると判断することができる。このような条件としては各種のものを定めることができ、いずれにしても、CT測定に先立って上記のような予備的なX線の照射を行うことにより、収容部材の形状データがあらかじめ登録されていない場合であっても、すなわちその形状が未知であっても、常に最適な計測倍率を設定することが可能となる。
図20には、上記の原理に従った装置の動作例がフローチャートとして示されている。
S201では、断層撮影位置に収容部材が位置決めされる。S202では、収容部材(その外縁)が有効視野に適度な関係をもって納まっているか否かが判断され、NOの場合には、S203において、測定ユニットが変位される。その場合においては、上述したように2つのエッジが有効視野の外側であるか内側であるかが判断され、外側であればRを大きくするように変位量が調整され、内側であればRを小さくするように変位量が調整される。その場合における変位量の刻みとしては所望のものを設定することができる。
したがって、S202とS203の各工程を繰り返し実行させると最終的に最適な計測倍率が求められることになり、その状態においてS204において断層撮影が実行され、更にS205では最終の断層撮影であるか否かが判断され、更に断層撮影を行うべきであればS201以降の各工程が繰り返し実行される。
図21には、収容部材の外径を直接的に計測する方式が示されている。すなわち、X線発生器52に隣接してレーザー変位計430が設けられ、そのレーザー変位計430により、そこの計測原点から収容部材の表面までの距離r1が計測される。なお、図1においてdは計測原点とビーム中心軸との間の距離を示している。また、R’は収容部材の外径を計測する時点でのX線発生器52と回転中心軸との間の距離を示している。
上記のような関係において、以下の(4)式により収容部材の直径rfが求められる。
Figure 0004275508
このように収容部材の外径が直接的に求められるならば、上記の(3)式から、最適なRを算出することが可能となる。
図22には、上記原理にしたがった装置の動作例がフローチャートとして示されている。
S301では、断層撮影時に収容部材が位置決めされる。S302では、X線発生器と回転中心軸の間の距離がR’となるように測定ユニットの位置決めがなされる。この場合に、そのような位置決めを行うことなくR’を直接的に求めるようにしてもよい。
S303では、レーザー変位計により収容部材の外径rfが計測される。そして、S304では、上記の(3)式を実行することにより、Rが算出される。そして、S305では、上記で算出されたRとなるように測定ユニットが位置決めされる。S306では断層撮影が実行される。S307では最終の断層撮影が完了したか否かが判断され、それが完了していなければ上記のS301からの各工程が繰り返し実行されることになる。
上述した実施形態においては、検体の一部分が収容部材内に収容されていたが、もちろん検体の全部が収容部材内に収容されてもよい。また収容部材の形状としては上記のような円錐形状には限られず、そこに収容する測定部位の形状に対応して様々な形状を採用しうる。望ましくは、収容部材は回転中心軸に対して回転対称な形状であるのが望ましいが、それ以外の形状を採用することもできる。いずれにしても、ある検体を連続的に断層撮影する場合において、その検体あるいはそれを収容している部材のサイズに応じて適切な計測倍率が設定されるようにするのが望ましい。したがって、収容部材に検体を収容しないで検体を露出させて測定を行う場合においても上記実施形態の構成を用いることができる。また、検体は通常、水平に固定された状態において断層撮影が行われるが、その検体が垂直に起立した状態において断層撮影を行うことも可能である。
本発明に係るX線CT装置の全体構成を示す斜視図である。 本発明に係るX線CT装置の全体構成を示すブロック図である。 X線ビームの回転操作により定義される有効視野を説明するための図である。 X線発生器、X線検出器及び回転中心の三者の幾何学的な関係を説明するための図である。 有効視野内に適度に検体が納まっている状態を示す図である。 有効視野に対して検体が非常に小さな状態を示す図である。 計測倍率を上げて、有効視野と検体の大きさとを整合させた状態を示す図である。 計測倍率が小さい場合におけるX線強度分布を示す図である。 計測倍率が適度な場合におけるX線強度分布を示す図である。 計測倍率が小である場合における動作状態を示す図である。 計測倍率が小である場合における動作状態を示す図である。 計測倍率が大である場合における動作状態を示す図である。 計測倍率が大である場合における動作状態を示す図である。 保持部材を示す模式図である。 計測ユニットの変位量を調整することによる計測倍率の可変を説明するための図である。 計測倍率を可変させた場合における3つのCT画像を示す図である。 形状データを用いて変位量の制御を行う方式を説明するための図である。 図17に示す原理に基づく動作例を示すフローチャートである。 X線強度分布を用いて変位量を調整する方式を説明するための図である。 図19に示す原理に基づく動作例を示すフローチャートである。 収容部材の外径を直接計測して変位量を制御する方式を説明するための図である。 図21に示す原理に基づく動作例を説明するためのフローチャートである。 比較例としての計測倍率一定の3つのCT画像を示す図である。
符号の説明
10 測定部、12 演算制御部、44 動作制御部、46 再構成演算部、52 X線発生器、60 X線検出器、62 変位機構、400 保持部材、401 収容部材、402 載置台、404 データ管理・処理部。

Claims (11)

  1. 回転中心軸の方向に対して交差する方向にX線ビームを形成するX線発生部と、前記X線ビームを検出するX線検出部と、を備えた測定ユニットと、
    前記回転中心軸上に配置される検体を保持した保持部材と、
    前記測定ユニットに対して前記保持部材を前記回転中心軸の方向へ相対的に移動させる移動機構と、
    前記保持部材に対して前記測定ユニットを前記回転中心軸周りに回転させる回転機構と、
    前記X線発生部、前記X線検出部及び前記回転中心軸の内の少なくとも1つをX線ビーム方向へ変位させる変位機構と、
    前記測定ユニットに対する前記保持部材の相対的な移動による撮影位置の走査に際して、前記変位機構の動作を制御して計測倍率を可変する計測倍率制御部と、
    を含み、
    前記保持部材は、前記検体の全部又は一部を収容する収容部材を有し、
    前記収容部材は、その断面サイズが前記回転中心軸の方向に連続的に又は段階的に変化する形状を有し、
    前記計測倍率制御部は、前記撮影位置の走査に際して、前記収容部材における各撮影位置での断面サイズに応じて前記計測倍率を設定する、
    ことを特徴とするX線CT装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記測定ユニットを収容するガントリを有し、
    前記ガントリが有する空洞部に前記収容部材が挿入される、
    ことを特徴とするX線CT装置。
  3. 請求項記載の装置において、
    前記計測倍率制御部は、前記収容部材におけるX線ビーム通過位置の外径に対応して、前記変位機構による変位量を設定すること特徴とするX線CT装置。
  4. 請求項記載の装置において、
    前記収容部材は、先細形状を有することを特徴とするX線CT装置。
  5. 請求項4記載の装置において、
    前記収容部材は、前記検体としての小型動物における鼻から顎までの部分を収容することを特徴とするX線CT装置。
  6. 請求項1記載の装置において、
    前記回転中心軸の方向における各計測位置において取得されたCT画像に対して計測倍率を特定する情報を対応付けて管理するデータ管理手段を含むことを特徴とするX線CT装置。
  7. 請求項6記載の装置において、
    前記計測倍率を特定する情報に基づいて前記CT画像に対する画像処理を実行するデータ処理手段を含むことを特徴とするX線CT装置。
  8. 請求項1記載の装置において、
    CT画像を表示する場合にその計測倍率を特定する情報を表示する表示処理手段を含むことを特徴とするX線CT装置。
  9. 請求項記載の装置において、
    前記収容部材についての形状データが登録される記憶部を含み、
    前記計測倍率制御部は、前記形状データに従って前記変位機構の動作を制御することを特徴とするX線CT装置。
  10. 請求項記載の装置において、
    前記計測倍率制御部は、前記収容部材に対して前記X線ビームを透過させた場合に得られるX線強度分布に基づいて前記変位機構の動作を制御することを特徴とするX線CT装置。
  11. 請求項記載の装置において、
    前記収容部材の形状を計測し、形状データを出力する形状計測手段を含み、
    前記計測倍率制御部は、前記形状データに従って前記変位機構の動作を制御することを特徴とするX線CT装置。
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