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JP4275598B2 - インク受理層形成用組成物および被印刷基材 - Google Patents
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JP4275598B2 - インク受理層形成用組成物および被印刷基材 - Google Patents

インク受理層形成用組成物および被印刷基材 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェット方式により文字情報や画像情報の印字が可能なインク受理層を形成する組成物に関する。また、本発明は、インク受理層形成用組成物を用いて形成されたインク受理層を有する被印刷基材に関する。
近年、レーザーによる情報の書き込みや読み取りが可能なCD方式やDVD方式の光記録媒体が広く普及し始めている。少量多品種の光記録媒体を扱う業者には、インクジェット方式により、光記録媒体の記録内容を表す画像や文字を印刷できることが求められている。さらに、光記録媒体の使用が一般ユーザーに広がることに伴い、この様な記録媒体への印刷が可能なプリンターが発売され、ディスクのレーベル面(光学的書き込み/読み取りを行う面とは反対側の面)のデザインを目的として、記録内容を表す文字だけでなく、写真のような高品位の画像を印刷したいという要望が高まってきている。
このような背景から、インクジェットプリンターで印刷可能なレーベル面を有している光記録媒体も数多く販売されるようになってきた。インクジェット方式で用いられるインクには、通常水性のインクが使用されることが多い。そのため、レーベル面の表面には吸水性を有するインク受理層が形成されている。
このインク受理層を形成するコーティング用組成物は、生産性の観点から紫外線等の放射線による硬化する組成物が多く用いられる。インク受理層には、インクの速乾性、画像の鮮明性、耐水性等の画像保存性が求められる。このようなインク受理層の形成に関し、種々の技術が開示されているが、多孔質無機フィラーを用いて特性を確保するインク受理層として、多孔質体のスメクタイトを含むコーティング組成物が特許文献1に挙げられている。また、多孔質体のアルミナを含むコーティング組成物が特許文献2に挙げられている。さらに、無機フィラーがシリカであるコーティング組成物が特許文献3〜5に挙げられている。
特開平7−272441号公報 特開平11−213445号公報 特開平7−169100号公報 特開平11−016210号公報 特開2000−57635号公報
しかしながら、上記の多孔質無機フィラーを添加したインク受理層では、速乾性および画像の鮮明性と、耐水性等の画像保存性の特性との両立が難しい。たとえば、多孔質の無機フィラーを樹脂中に混合することによって、フィラー細孔内に樹脂が浸入してしまい、十分な吸水性が得られず、乾燥性が悪くなるばかりでなく、毛細管現象により、滲みが発生しやすくなる場合がある。また、シリカ系材料などインク染料の固着性を有していないフィラーでは、十分な耐水性を有さないことがある。上記したような課題を踏まえ、速乾性、画像鮮明性および画像保存性などの特性が向上したインク受理層の開発が望まれている。
本発明の目的は、速乾性、画像の鮮明性、耐水性等の画像保存性に優れたインク受理層を形成することができるインク受理層形成用組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、上述のインク受理層形成用組成物を用いて形成されたインク受理層を有する被印刷基材を提供することにある。
本発明のインク受理層形成用組成物は、
(A)単官能モノマーを含むモノマー成分と、
(B)卵殻粉末と、を含む。
本発明のインク受理層形成用組成物は、下記の態様をとることができる。
本発明のインク受理層形成用組成物において、前記(A)成分は、さらに、多官能モノマーを含むことができる。
本発明のインク受理層形成用組成物において、前記(B)成分の白色度は、80度以上であることができる。
本発明のインク受理層形成用組成物において、前記(B)成分の平均粒径は、0.01〜30μmであることができる。
本発明のインク受理層形成用組成物において、前記(B)成分の含有量は、前記(A)成分100重量部に対して、5〜250重量部であることができる。
本発明のインク受理層形成用組成物は、さらに、重合開始剤を含み、該重合開始剤の含有量は、前記(A)成分100重量部に対して0.01〜10重量部であることができる。
本発明のインク受理層形成用組成物は、放射線により硬化されることができる。
本発明の被印刷基材は、支持基材と、
前記支持基材の上に上述のインク受理層形成用組成物を用いて形成されたインク受理層と、を有する。
本発明の被印刷基材において、前記インク受理層は、前記支持基材の上に塗膜を形成し、該塗膜を放射線により硬化させたものであることができる。
本発明の被印刷基材は、インクジェット方式により印刷されるものであることができる。
本発明の被印刷基材において、前記支持基材は、書き込みおよび読み取りの少なくともいずれか一方が光学的に行われる光記録媒体であることができる。
本発明のインク受理層形成用組成物は、インクジェット方式により印刷が行われるインク受理層の形成に好適に用いることができるものである。本発明のインク受理層形成用組成物には、(B)成分として卵殻粉末が含まれている。この卵殻粉末は、多孔質体であるために吸水性を有する。そのため、インク中の水分を良好に吸収することができ、インク受理層の速乾性を向上させることができる。また、卵殻粉末の主成分は炭酸カルシウムであり、染料固着性を有する。さらに、タンパク質などの有機物も含まれている。タンパク質が有するアミノ基などの官能基により、酸性染料との結合性ないし親和性を高めることができる。そのため、インクの固着性の向上をも図ることができる。さらには、インク固着性の向上が図られたことにより、経時に伴う画像の劣化(大気中の水分を吸収することにより生じる滲みなど)を抑制することができる。つまり、本発明によれば、速乾性、画像の鮮明性、耐水性等の画像保存性に優れたインク受理層を形成することができる組成物を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明のインク受理層形成用組成物は、(A)単官能モノマーを含むモノマー成分と、(B)卵殻粉末と、を含む。
まず、(A)成分について説明する。
単官能モノマーとしては、特に限定されるものではないが、たとえば、N−ビニルピロリドン、N−アクリロイルモルホリン、N−ビニルホルムアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、メトキシーポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどのモノマーを挙げることができる。また、これらのモノマーの混合物を使用することもできる。
さらに、常温で固体のモノマーとして、N−ビニルアセトアミド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、さらに第4級アンモニウム塩を側鎖に有するモノマーとしてトリメチル−2−(アクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−3−(アクリロイルオキシ)プロピルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−ヒドロキシ−3−(アクリロイルオキシ)プロピルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(アクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライドを挙げることができる。
本発明の(A)成分は、さらに、2官能以上の多官能モノマーを含んでいてもよい。
2官能以上の多官能モノマーとしては、特に限定されるものではないが、たとえば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリヒドロキシエチルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリヒドロキシエチルトリ(メタ)アクリレート、これらの化合物のエチレンオキシド変性物あるいはプロピレンオキシド変性物、さらには(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、各種ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート等が挙げられる。また、これらのモノマーの混合物を使用することもできる。
多官能モノマーが含まれることで、これらが架橋剤としてはたらき、塗膜硬度、塗膜の吸水性および耐水性の制御を行いやすくすることができる。
(A)成分において、単官能モノマーと多官能モノマーとを共に用いる場合には、単官能モノマーを70〜99重量%と、2官能以上の多官能モノマーを1〜30重量%とを含むことが好ましい。より好ましくは、単官能モノマーが80〜98重量%と、多官能モノマーが2〜20重量%である。
多官能モノマーが1重量%未満であると、組成物の硬化性や塗膜強度に問題が生じやすく、また、十分な耐水性が得られにくい。一方、30重量%を超えると、得られる硬化膜の吸水性が低下することにより印字性が低下する傾向がある。また、硬化収縮による基板の反りや密着性の低下が見られることがある。
(A)成分は、支持基材に塗布することを考慮すると、液状であることが好ましい。このとき、それ自体が液状であるモノマーや、液状であるモノマーに固体状のモノマーを溶解したものを挙げることができる。また、硬化方法として、熱硬化を用いる場合には、固体状のモノマーを公知の有機溶剤に溶かしたものをモノマー成分としてもよい。
次に、(B)成分について説明する。
(B)成分は、卵殻粉末である。卵殻粉末とは、鳥類の卵、特に、白色の鶏卵(白玉)の卵殻を粉砕して得られるものである。具体的には、鶏卵などの卵殻を水洗して粗粉砕し、卵殻膜を除去した後に脱水乾燥して微粉砕して製造される。卵殻粉末を得る際の粉砕方法としては、ハンマーミル、ボールミル、ジェットミル、ターボミル、ピンミルなどが挙げられる。
また、市販の各種卵殻粉末や、これらを高温で焼成したものも用いることができる。また、白色の卵でない場合には、粉砕を行った後に、酸化型塩素系、酸化型酸素系、還元型などの漂白剤を用いて脱色することができる。
本発明(B)成分は、白色度の高いものが好ましい。ここでいう白色度とは、ハンター式測色色差計により、以下の式(1)により求められる値である。
W(白色度)=100―[(100―L)+(a+b)]1/2・・・(1)
(上記式中、Lは明度であり、aは色相であり、bは彩度である。)
この白色計において測定される白色度が80度以上であることが好ましい。さらに、好ましくは白色度は、90度以上である。白色度が80度より低い場合、インク受理層の外観が損なわれることや、印刷画像の色調に悪影響を及ぼすことがある。
本発明の(B)成分である卵殻粉末は、BET多点法比表面積測定法により測定した場合、その比表面積が1.5〜5.0の範囲にあるものである。これは、卵殻粉末の主成分である炭酸カルシウムが多孔質体であるためである。また、嵩比重については、A.B.D粉体特性測定器(筒井理化学器機株式会社製)で測定した場合に、その値が0.8〜1.3の範囲にあるものである。
(B)成分の平均粒径は、0.01〜30μmであることが好ましい。より好ましい(B)成分の平均粒径は、0.05〜15μmである。平均粒径が0.01μmより小さい場合、吸水性が低下しやすく、乾燥性や画像鮮明性が低下することがある。一方、30μmを越える場合、塗膜平滑性が悪くなり、外観が悪くなるとともにやはり画像鮮明性が低下することがある。
なお、ここで、平均粒径とは、粒子群にレーザー光を照射し、そこから発せられる回折・散乱光の強度分布パターンから計算によって粒度分布を求めて算出された粒径のことである。このような方法で平均粒径を求めることができる測定装置として、たとえば、レーザー回折式粒度分布測定装置SALD2000A(株式会社島津製作所製)を挙げることができる。
本発明の組成物において、(B)成分の含有量は、(A)成分の100重量部に対して、5〜250重量部添加されていることが好ましい。より好ましい(B)成分の含有量は、10〜200重量部である。(B)成分の含有量が5重量部より少ない場合は、画像鮮明性および耐水性が不十分となりやすい。一方、250重量部を越える場合には、乾燥性の低下や塗工性の低下が見られることがある。
また、インク受理層の外観を考慮したときに、透明感のあるインク受理層を形成するには、(B)成分の含有量は、10〜100重量部であることが好ましい。透明感のあるインク受理層では、従来の白色マット面のインク受理層にインクジェットプリンターで印刷した場合と異なる趣の画像が得られる。また、白色のインク受理層を得るには、(B)成分の含有量を100〜200重量部にすることが好ましい。
本発明のインク受理層形成用組成物は、必要に応じて重合禁止剤、レベリング剤、消泡剤、分散剤、モノマー以外の樹脂などを含有してもよい。また、他の無機フィラーとして酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、合成マイカ等の微粒子、有機フィラーとしてメチルセルロース等のセルロース系樹脂の粒子、ポリビニルアルコール系樹脂の粒子などの親水性微粒子を本発明の目的を損なわない程度に含有してもよい。
インク受理層形成用組成物には、硬化の際に放射線として紫外線、可視光線を使用する場合にこれらの照射によりラジカルを発生する光重合開始剤が併用される。光重合開始剤に特に制限はなく、アセトフェノン系、ベンゾイン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系等の通常のものから適宜選択すればよい。具体的には、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンソイン、ベンソインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、o−ヘンゾイル安息香酸メチル、2,4−ジエチルチオキサントン、4,4−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェン、2−クロロチオキサントン、ジイソプロピルチオザンソン、9,10−アントラキノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、4−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトン等が挙げられる。なお、光重合開始剤として、複数の化合物を併用してもよい。
光重合開始剤は、(A)成分100重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量部を用いることができる。光重合開始剤の含有量が(A)成分の100重量部に対して、0.01重量部より少ない場合には、硬化が不十分となり、塗膜のべたつきや、印刷時にインクの滲みが生じて画質が低下してしまうことがある。また、10重量部を超える場合には、塗膜の黄変や着色が見られることがある。
塗膜に照射する紫外線源としては、メタルハライドランプ、水銀ランプなどの通常のものを用いることができる。
本発明のインク受理層形成用組成物は、インクジェット方式により印刷が行われるインク受理層の形成に好適に用いることができるものである。本発明のインク受理層形成用組成物には、(B)成分として卵殻粉末が含まれている。この卵殻粉末は、多孔質体であるために吸水性を有する。そのため、インク中の水分を良好に吸収することができ、インク受理層の速乾性を向上させることができる。また、卵殻粉末の主成分は炭酸カルシウムであり、染料固着性を有する。さらに、タンパク質などの有機物も含まれている。タンパク質が有するアミノ基などの官能基は、酸性染料との結合性ないし親和性を高めることができる。そのため、インクの固着性の向上をも図ることができる。さらには、インク固着性の向上が図られたことにより、経時に伴う画像の劣化(大気中の水分を吸収することにより生じる滲みなど)を抑制することができる。つまり、本発明によれば、速乾性、画像の鮮明性、耐水性等の画像保存性に優れたインク受理層を形成することができる組成物を提供することができる。
本発明の被印刷基材は、支持基材と、支持基材の上に設けられたインク受理層とからなる。インク受理層は、上述のインク受理層形成用組成物を用いて形成された層である。
支持基材としては、たとえば、紙や、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂などのプラスチック基材などを挙げることができる。
インク受理層の形成は、インク受理層形成用組成物をスクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷など一般にいずれの印刷法やスピンコート、ディップコート、バーコート、ロールコート等のコート法によって支持基材に塗布した後、放射線などを照射して硬化することにより行われる。放射線としては電子線、紫外線、可視光線などを使用することができる。このようにして形成されたインク受理層の膜厚は、5〜100μm、さらに好ましくは10〜30μm程度にすることが望ましい。
本発明の被印刷基材は、インクジェット方式の印刷に好適なインク受理層を有するものである。上述したように、このインク受理層は、速乾性、画像鮮明性などの画像特性に優れるため、様々な用途に好適に用いることができる。特に、支持基材が光記録媒体である場合、一般ユーザーがディスクのレーベル面(光学的書き込み/読み取りを行う面とは反対側の面)のデザインを目的として、記録内容を表す文字や写真のような高品位の画像を印刷したいという要請に応じた光記録媒体を提供することができる。被印刷基材が光記録媒体である場合には、光記録媒体は、ポリカーボネート樹脂等の透明な各種熱可塑性樹脂から形成されるディスク状基板上に、色素を主成分とする塗布型の記録層、反射層および保護膜をこの順で有し、保護膜上に本発明のインク受理層形成用組成物を用いて形成されるインク受理層を設けるという構成になる。
[実施例]
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものでない。
実施例1では、(B)成分として、市販の卵殻粉末(卵カルシウムNo.11、キユーピー株式会社製)を用いた。この卵殻粉末の平均粒径は、4μmであった。平均粒径の測定は、レーザー回折式粒度分布測定装置SALD2000A(株式会社島津製作所製)で行った。また、比表面積は、3.3であり、白色度は、93.8度であった。なお、比表面積は、高精度全自動ガス吸着装置BELSORP 36(日本ベル株式会社製)を用いて測定した値であり、白色度は、測色色差計 ZE2000(日本電色工業株式会社製)を用いて測定した値である。
この卵殻粉末と、下記の表1に示す各化合物を混合して、攪拌機にて撹拌した。表1に示す重量割合で各化合物を混合して、攪拌機にて攪拌することで、実施例1にかかるインク受理層形成用組成物を得た。
次に、インク受理層形成用組成物を用いて、125μmの厚みの二軸延伸ポリエステルフィルム上に、バーコーティング法により塗膜を成膜した。その後、ただちにメタルハライドランプを用いて紫外線を照射し、硬化させ、膜厚が20μmのインク受理層を形成した。
実施例2では、(B)成分として、実施例1と同様の卵殻粉末を用いて、下記の表1に示す各化合物を混合して、攪拌機にて攪拌することで、実施例2にかかるインク受理層形成用組成物を得た。
次に、インク受理層形成用組成物を用いて、実施例1と同様にしてインク受理層を形成した。得られたインク受理層の膜厚は、22μmであった。
実施例3では、(B)成分として、実施例1と同様の卵殻粉末とサイリシア350(シリカ:株式会社富士シリシア化学製)を用いた。下記表1に示す各化合物を混合して、攪拌機にて撹拌することで、実施例3にかかるインク受理層形成用組成物を得た。
ついで、インク受理層形成用組成物を用いて、実施例1と同様にして、インク受理層を形成した。得られたインク受理層の膜厚は、23μmであった。
[比較例1〜3]
比較例1は、(B)成分を添加していないものである。比較例2は、(B)成分として、サイリシア350を含有した。比較例3は、(B)成分として、ルミナス(炭酸カルシウム:株式会社丸尾カルシウム製)を用いた例である。
比較例1〜3では、下記の表1に示す各化合物を混合して、攪拌機にて撹拌することによりインク受理層形成用組成物を得た。ついで、得られたインク受理層形成用組成物を用いて、実施例1と同様にしてインク受理層を形成した。得られたインク受理層の膜厚は、比較例1では、20μm、比較例2では、20μm、比較例3では、22μmであった。
(評価)
上記の実施例1〜3および比較例1〜3で得られたインク受理層の上に、インクジェットプリンターPM−G700(セイコーエプソン社製)を用いて印刷を施し、下記の評価方法に従ってインク乾燥性、画像鮮明性、耐水性を評価した。その結果を表1に示す。
インク乾燥性;インクジェットプリンターでの印刷面に紙を押し当て、インクが紙に転写しなくなるまでの時間を測定し、下記の基準に従って判定した。
○:乾燥時間が30秒以内。
△:乾燥時間が30秒から2分。
×:乾燥時間が2分以上。
画像鮮明製;画像印刷面を目視および光学顕微鏡(倍率:100倍)を使って観察し、下記の基準に従って判定した。
○:画像に滲みがなく、鮮明である。
△:画像に若干の滲みが認められる。
×:画像がひどく滲む、またはインクをはじく。
耐水性;60℃、90%で24時間保存した後、画像の変化を目視および光学顕微鏡(倍率:100倍)を使って観察し、下記の基準に従って判定した。
○:高温高湿保存前後での変化が小さく、画像鮮明度を維持している。
△:画像に色調変化、滲みが見られる。
×:インクが流れ、画像に著しい滲みが見られる。
Figure 0004275598
表1に示す結果から明らかなように、実施例1〜3によるとは乾燥性、耐水性、印字品質に優れるインク受理層を形成できることが確認された。また、実施例1、2からわかるように、(B)成分の含有量を制御することで、外観の異なるインク受理層を形成することができることが確認された。
以上、説明した通り、本発明のインク受理層形成用組成物により、インク乾燥性、画像の鮮明性および耐水性などの画像保存性に優れたインク受理層を基板上に形成できる。また、支持基板が光記録媒体である場合には、極めて利用価値が高い被印刷基材を提供することができる。

Claims (11)

  1. (A)単官能モノマーを含むモノマー成分と、
    (B)卵殻粉末と、
    を含む、インク受理層形成用組成物。
  2. 請求項1において、
    前記(A)成分は、さらに、多官能モノマーを含む、インク受理層形成用組成物。
  3. 請求項1または2において、
    前記(B)成分の白色度は、80度以上である、インク受理層形成用組成物。
  4. 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    前記(B)成分の平均粒径は、0.01〜30μmである、インク受理層形成用組成物。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    前記(B)成分の含有量は、前記(A)成分100重量部に対して、5〜250重量部である、インク受理層形成用組成物。
  6. 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    さらに、重合開始剤を含み、該重合開始剤の含有量は、前記(A)成分100重量部に対して0.01〜10重量部である、インク受理層形成用組成物。
  7. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    放射線により硬化される、インク受理層形成用組成物。
  8. 支持基材と、
    前記支持基材の上に請求項1ないし7のいずれかに記載のインク受理層形成用組成物を用いて形成されたインク受理層と、を有する、被印刷基材。
  9. 請求項8において、
    前記インク受理層は、前記支持基材の上に塗膜を形成し、該塗膜を放射線により硬化させたものである、被印刷基材。
  10. 請求項8または9において、
    インクジェット方式により印刷される、被印刷基材。
  11. 請求項8ないし10のいずれかにおいて、
    前記支持基材は、書き込みおよび読み取りの少なくともいずれか一方が光学的に行われる光記録媒体である、被印刷基材。
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