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JP4284967B2 - マイクロレンズアレイの製造方法 - Google Patents
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JP4284967B2 - マイクロレンズアレイの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロレンズアレイ及びその製造方法並びに電気光学装置の技術分野に属する。また、本発明はEL(エレクトロルミネッセンス)装置、或いは電子ペーパ等の電気泳動装置の技術分野にも属する。
【0002】
【背景技術】
マイクロレンズないしマイクロレンズアレイは、各種の光学機器に使用されている。このような光学機器としては例えば、代表的には、マトリクス状に配列された複数の電荷結合素子(CCD;Charge Coupled Device)を利用して外界の景色ないし風景を撮像することの可能なCCDカメラや、その一方においてマトリクス状に配列された複数の電極が形成された一対の基板間に電気光学物質を備え、前記電極を利用して前記電気光学物質に対し電圧を印加することにより画像を表示することの可能な電気光学装置等がある。
【0003】
いずれにしても、マイクロレンズアレイを構成する一つ一つのマイクロレンズが、マトリクス状に配列された複数のCCD、あるいは複数の電極の一を単位とする画素に対応するように設けられることで、当該複数の画素、あるいは複数の電極に対して入射すべき光を集光することが可能となり、光の利用効率を高めることができることになる。このようなことにより、CCDカメラ等においては、取得される画像の画質向上に貢献し、液晶表示装置等においては、表示すべき画像の画質向上(例えば、明るさの向上)に貢献することになる(特許文献1参照)。
【0004】
従来、このようなマイクロレンズアレイは、例えば次のようにして製造される。すなわち、二枚の透明基板を用意するとともに、その一方に対して凹状部あるいは窪み部を形成した後、この内部に適当な媒質を充填することでマイクロレンズを形成し、最後に、両基板を貼り合わせる、というものである。
【0005】
なお、本明細書においては、特に断りがない限り、上述の二枚の透明基板のうち、片方の基板についてのみ前記凹状部あるいは窪み部が形成された態様における当該片方の基板を「レンズ基板」と呼び、これに対向配置される基板を「貼合せ基板」と呼ぶことにする。ちなみに、特許請求の範囲では、前述で言うところの「二枚の透明基板」が一体で、「マイクロレンズアレイ」に該当することになる。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−19307号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のようなマイクロレンズないしマイクロレンズアレイでは、次のような問題点があった。すなわち、マイクロレンズアレイを、電気光学装置に適用する場合について説明すると、該レンズ基板に対する貼合せ基板としては、電気光学装置を構成する一対の基板のうちの一方(例えば、TFT等の画素スイッチング用素子が形成されるTFTアレイ基板に対向配置される、いわゆる対向基板)が該当する場合がある。この場合、前述の製造方法によれば、前記媒質が接着剤の役割を兼用し、レンズ基板及び当該貼合せ基板間は、この媒質兼接着剤によって貼り合わされることになる。更にこの際、該レンズ基板及び貼合せ基板には、両者間に適当な吸着力を働かせるため、通常、適当な大きさの圧力をかける工程(以下、加圧工程という。)が行われる。
【0008】
ところが、この加圧工程における前記レンズ基板及び貼合せ基板に対する加圧は、これを実現するための加工装置の精度、或いは該加圧工程の実施時間のばらつき等の影響から、両者の全面について均一に行うことが難しい。これにより、レンズ基板及び貼合せ基板間には、その面内において、厚さのばらつきを生じさせる可能性が大きかったのである。
【0009】
このようなばらつきが生じると、まず、個々のマイクロレンズで集光された光が、本来進むべき方向から角度をもった方向に進むことになるなどの結果、該光を電気光学装置の各画素に対応するように正しく導くことが困難となる。こうなると、本来所望した明るさの画像を得ることができず、より暗い画像しか表示できないなどという事態が生じ得ることになる。これでは、入射光の利用効率を高めようと、せっかくマイクロレンズアレイを設けた意味が半減されるなどということにもなりかねない。
【0010】
また、上述のように、レンズ基板に対向される貼合せ基板が、電気光学装置を構成する一方の基板に該当する等という場合には、前述のばらつきが、該貼合せ基板及び該電気光学装置を構成する他方の基板(例えば、TFTアレイ基板及び対向基板)間の厚さ、即ちセルギャップに影響を及ぼすことも考えられる。これにより、セルギャップを一定に維持することが困難となれば、光透過率、コントラスト比、応答速度等の表示特性に影響を与え、悪い場合には、表示むら等を発生させる可能性も出てくることになる。
【0011】
そして更に、上述のような加圧のばらつき、及びそれに基づく各基板間の厚さのばらつきは、通常、該基板の面内においてランダムに現れる。これが仮に、ばらつきが定型的に現れるなどという場合であれば、何らかの補正をかける(例えば、マイクロレンズの形状そのものを予め変形させておく等)ことで、前記ばらつきに対処するなどということも考えられなくはないが、該ばらつきがそのような性質を有するものでない以上、現状では、有効な対策をとることが一般に困難な状況にある。
【0012】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、マイクロレンズアレイを構成する一対の基板間の厚さにばらつきを生じさせず、該アレイ上のマイクロレンズによる光の利用効率を高く維持すること等が可能なマイクロレンズアレイ及びその製造方法を提供することを課題とする。また、本発明は、このようなマイクロレンズアレイを備えてなる電気光学装置を提供することをも課題とする。
【0013】
本発明のマイクロレンズアレイの製造方法は、上記課題を解決するために、接着剤を介して第1基板及び第2基板が相互に貼り合わされてなるマイクロレンズアレイを製造するマイクロレンズアレイの製造方法であって、前記第2基板に対向する前記第1基板の対向面の上にマトリクス状にマイクロレンズの外形形状を形成する工程と、前記対向面上且つ前記マイクロレンズの外形形状間の間隙領域に柱を形成する工程と、該柱を形成する工程の後に、前記第1基板及び前記第2基板間に前記接着剤を介在させて両者を向かい合わせるとともに、前記柱の先端が前記第2基板に接するように加圧した上で、該第1基板及び該第2基板を接着させる工程とを含み、前記柱を形成する工程は、ダミー基板上に、前記柱の配置態様に一致する孔部を有する型を形成する工程と、前記孔部に前記柱を挿入する工程と、前記孔部から突出する前記柱の一端に接着剤を塗布する工程と、前記柱の一端に前記第1基板の前記対向面を接着させる工程とを含むことを特徴とする。
【0014】
本発明のマイクロレンズアレイによれば、まず、第1基板の対向面の上にマトリクス状にマイクロレンズの外形形状が形成されている。ここで、マイクロレンズの外形形状とは、該第1基板に直接に形成された凹状部や、該第1基板上に形成されたドーム状の凸部等々を含む。このマイクロレンズアレイの外形形状の周囲に、適当な媒質、或いは接着剤が充填されることにより、適当な光屈折作用を有するマイクロレンズが形成されることになる。また、「マトリクス状」とは、いま述べたようなマイクロレンズの外形形状が、対向面上で、縦横に直線的に配列されている態様とか、縦横いずれか一方については直線的であるが、他方については千鳥足状に配列されている態様等を含む形状のことをいう。
【0015】
そして、本発明では特に、前記対向面上且つマイクロレンズの外形形状間の間隙領域に、柱が形成されている。ここで「間隙領域」とは、例えば、前記の「マトリクス状」が、マイクロレンズの外形形状が縦横いずれも直線的に配列されている状態を意味する場合において、あるマイクロレンズの外形形状(以下、簡単のため「第1形状」という。)に着目し、平面的に見て、該第1形状の右方に相隣接する同外形形状(同じく「第2形状」という。)、前記第1形状の下方に相隣接する同外形形状(同じく「第3形状」という。)並びに第2形状の下方及び第3形状の右方に相隣接する同外形形状(同じく「第4形状」という。)という四つのマイクロレンズの外形形状を想定すると、第1形状及び第4形状それぞれの中心を結ぶ線分と、第2形状及び第3形状それぞれの中心を結ぶ線分とが交差する領域が該当すると考えることができる。この領域は、レンズとしての機能を有しない非有効領域ということができる。
【0016】
そして更に、本発明では、前記の柱が、上述のような間隙領域の上に形成されている(いわば、立てられている)とともに、該柱の先端が第2基板に接する。したがって、第1基板及び第2基板間には該柱の軸方向の抗力が作用することになる。
【0017】
これにより、本発明では、第1基板及び第2基板間の貼り合わせ工程を実施する際において、両基板に適当な大きさとなる圧力がかけられたとしても、両基板間の厚さがその面内において不均一になるという事態を極力回避することができる。したがって、本発明によれば、第1基板及び第2基板間の厚さを一定に維持することが可能となる。
【0018】
また、前記柱は、上述したような間隙領域に立てられていることにより、該柱が光の進行、ないしは集光の邪魔になるようなことはない。
【0019】
なお、本発明に係る「柱」は、例えばアクリル樹脂やエポキシ樹脂等の樹脂材料、或いはSiOやAl等の無機材料を用いて構成することができる。
【0020】
また、本発明にいう「接着剤」とは、第1基板及び第2基板を接着するために設けられるものであるが、これに加えて、前記マイクロレンズの外形形状の周囲を充填することにより、当該マイクロレンズの媒質として機能させるようにしてもよい。また、この接着剤は、具体的には例えば、光硬化性樹脂、或いは熱硬化性樹脂からなる。
【0021】
本発明のマイクロレンズアレイの一態様では、前記対向面は、前記マイクロレンズの外形形状が形成されるともに当該対向面の中央部を含むレンズ形成領域と、当該対向面の辺縁部を含み前記レンズ形成領域以外の領域としての非レンズ形成領域とを有し、前記柱は、前記レンズ形成領域内の前記間隙領域のすべてに設けられている。
【0022】
この態様によれば、まず、対向面上にレンズ形成領域及び非レンズ形成領域が規定される。これらレンズ形成領域及び非レンズ形成領域の具体的形状としては、典型的には、レンズ形成領域は第1基板の外形形状に相似する形状を有するものと、したがってまた、非レンズ形成領域は、第1基板の周囲を縁取るような形状を有するものと仮定することができる。
【0023】
そして、前記柱は、前記レンズ形成領域内の前記間隙領域のすべてに形成されている。すなわち、前述した「マトリクス状」の例に沿っていえば、あるマイクロレンズの外形形状を中心として、平面的に見てその左斜め上、右斜め上、左斜め下及び右斜め下に位置する四つの間隙領域のすべてにおいて、柱が形成されているとともに、このような配置態様が、対向面上に形成されたマイクロレンズの外形形状のすべてについて採用されている状態を考えることができる。
【0024】
これによると、第1基板及び第2基板間において、柱の抗力が十分に作用することになるから、両基板間の厚さをより適切に一定に維持することが可能となる。
【0025】
本発明のマイクロレンズアレイの他の態様では、前記対向面は、前記マイクロレンズが形成されるともに当該対向面の中央部を含むレンズ形成領域と、当該対向面の辺縁部を含み前記レンズ形成領域以外の領域としての非レンズ形成領域とを有し、前記柱は、前記レンズ形成領域内において均等に設けられている。
【0026】
この態様によれば、柱が、レンズ形成領域内において均等に設けられている。例えば、マイクロレンズの外形形状3つおきに柱が形成されている等という場合を考えることができる。これを、対向面上における柱の「設置密度」という概念を導入して考えるとすれば、本態様は、レンズ形成領域内において、該設置密度がどの部分においても同一であるということができる。なお、本態様においても、該柱が、前記間隙領域に形成されていることには変わりはない。
【0027】
このように、柱の設置密度がどの部分においても同一であるから、第1基板及び第2基板間には当該柱の抗力が均等に作用することになる。したがって、本態様によれば、第1基板及び第2基板間の厚さを一定に保つという効果を、より確実に得ることができる。また、「均等に」とは、一般的には、より少ない柱が均等に配置されている場合を想定することができるから、この場合には、その少ない柱でもって、より有効且つ適切に第1基板及び第2基板間に所定の抗力を作用させることができる。
【0028】
なお、ただ単に「レンズ形成領域内において均等に」という場合、前述の「レンズ形成領域内の前記間隙領域のすべてに」柱が設けられている場合も含まれることになる。この点、本態様に係る上述の「より少ない柱」にかかる作用効果を得るという観点からは、より限定して、「レンズ形成領域内のすべてではない前記間隙領域に均等に」と言い換えた表現も妥当する。本発明は、単に「均等に」という場合を含むほか、このような場合をも含む。
【0029】
上述のように、柱が間隙領域のすべてに形成されている態様、又はレンズ形成領域内において均等に形成されている態様では、前記柱は、前記非レンズ形成領域に設けられているように構成するとよい。
【0030】
このような構成によれば、柱が間隙領域前述の非レンズ形成領域にも形成されている。したがって、本態様では、上述の二つの態様を基準とすると、第1基板及び第2基板間で作用する柱の本数が相対的に増えており、したがって、その抗力の増大が図られているということができる。
【0031】
よって、本態様によれば、より有効且つ適切に第1基板及び第2基板間の厚さを一定に維持することが可能となる。特に、非レンズ形成領域が上述のように第1基板の周囲を縁取るような形状を有するときには、本態様にかかる柱もまた、同形状に沿って配置されることから、当該周囲を縁取る部分についても、第1基板及び第2基板間の厚さを一定に維持することが可能となる。
【0032】
本発明のマイクロレンズの他の態様では、前記第1基板及び前記第2基板の少なくとも一方に、前記間隙領域に対応するように形成された遮光膜が更に備えられており、前記柱の径は、前記遮光膜の幅以下である。
【0033】
この態様によれば、前記間隙領域、すなわち上述のようにレンズとしての機能を有しない非有効領域に対応するように遮光膜が備えられている。したがって、例えば相隣接するマイクロレンズ間で光の混交が生じることなどによって、コントラストの低下等を回避することができる。
【0034】
そして、本態様では特に、前記柱の径は、前記遮光膜の幅以下とされている。すなわち、柱はすべて、遮光膜の形成領域内に存在し、該遮光膜によって覆われているような形となる。このように、柱が遮光膜によって覆われているように形成されていれば、該柱の存在が、マイクロレンズの集光にとって邪魔になるということがない。
【0035】
本発明のマイクロレンズの他の態様では、前記第1基板に対向する前記第2基板の面の上にもマトリクス状に形成されたマイクロレンズの外形形状が形成されている。
【0036】
この態様によれば、第1基板及び第2基板のいずれについても、マイクロレンズの外形形状が形成されていることにより、例えば、第1基板上の凹状部と第2基板上の凹状部とがちょうど重なり合うように、これら第1基板及び第2基板の貼り合わせを実施すれば、全体として、いわゆる両凸レンズのマイクロレンズを形成することが可能となる。このような両凸レンズによれば、単に、片方の基板のみに凹状部を形成した場合に得られる半球部分のみからなるマイクロレンズに比べて、その集光特性を一般に向上させることが可能となる。
【0037】
本発明の第1の電気光学装置は、上記課題を解決するために、上述した本発明のマイクロレンズアレイ(ただし、その各種態様を含む。)を具備してなる。
【0038】
本発明の第1の電気光学装置によれば、上述した本発明のマイクロレンズアレイ、すなわち前記第1基板及び前記第2基板間の厚さが極力一定であるようなマイクロレンズアレイを具備してなるから、当該電気光学装置における各画素に対応するような集光を正確に行うことができる。したがって、本発明に係る電気光学装置によれば、より明るい画像を表示することが可能となる。
【0039】
本発明の第2の電気光学装置は、上記課題を解決するために、上述した本発明のマイクロレンズアレイ(ただし、その各種態様を含む。)と、前記第2基板と兼用となる対向基板と、該対向基板に対向配置される素子基板と、該素子基板上に形成され一定の方向に延在する走査線及び該走査線に交差する方向に延在するデータ線と、該素子基板上に形成され前記走査線及び前記データ線の交差領域に配置された画素電極及び画素スイッチング用素子とを備えている。
【0040】
本発明の第2の電気光学装置によれば、まず、該電気光学装置は走査線及びデータ線、並びに画素電極及び薄膜トランジスタ、或いは薄膜ダイオード等からなる画素スイッチング用素子を備えてなるから、いわゆるアクティブマトリクス駆動を行うことができる。
【0041】
そして、本発明では特に、マイクロレンズアレイを構成する前記第2基板が、当該電気光学装置を構成する一対の基板のうちの一方たる対向基板と兼用とされている。すなわち、本態様によると、例えば片側から順に、素子基板、対向基板兼第2基板及びレンズ基板(すなわち、第1基板)という構造を構成することが可能である。したがって、本発明によれば、マイクロレンズアレイ及び電気光学装置それぞれを構成するのに二枚の基板を用意する(すなわち、4枚の基板を用意する)等という場合に比べて、装置構成の簡略化を図ることができる。
【0042】
加えて特に、本発明では、前述のような三枚の基板が重なり合う構成において、レンズ基板及び第2基板兼対向基板間の厚さが、その面内において略均一になり得ることから、その反面の効果として、第2基板兼対向基板及び素子基板間の厚さもまた、面内において略均一にすることが可能である。つまり、本発明によれば、電気光学装置のセルギャップ(素子基板及び対向基板間の厚さ)を一定に維持することが可能となる。
【0043】
このことを言い換えれば、本発明では、マイクロレンズアレイを構成する一対の基板間の厚さの不定により、該マイクロレンズアレイが取り付けられる電気光学装置のセルギャップを不定する等という不具合を被るおそれを抑制することができるのである。
【0044】
本発明のマイクロレンズアレイの製造方法は、上記課題を解決するために、接着剤を介して第1基板及び第2基板が相互に貼り合わされてなるマイクロレンズアレイを製造するマイクロレンズアレイの製造方法であって、前記第2基板に対向する前記第1基板の対向面の上にマトリクス状にマイクロレンズの外形形状を形成する工程と、前記対向面上且つ前記マイクロレンズの外形形状間の間隙領域に柱を形成する工程と、該柱を形成する工程の後に、前記第1基板及び前記第2基板間に前記接着剤を介在させて両者を向かい合わせるとともに、前記柱の先端が前記第2基板に接するように加圧した上で、該第1基板及び該第2基板を接着させる工程とを含む。
【0045】
本発明のマイクロレンズアレイの製造方法によれば、上述した本発明のマイクロレンズアレイを好適に製造することができる。とりわけ、本発明では、第1基板及び第2基板間に柱が介在するように、該柱を第1基板上の前記間隙領域に形成した上で、該柱の先端が第2基板に接するように、これらの基板に対する加圧工程を実施することから、該加圧工程中、柱の軸方向の抗力が作用することとなるから、第1基板及び第2基板間の厚さを、その面内において略一定に維持することが可能となる。
【0046】
本発明のマイクロレンズアレイの製造方法の一態様では、前記柱を形成する工程は、前記対向面上にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜に開口部を形成する工程と、前記開口部を通じてエッチングを実施する工程とを含む。
【0047】
この態様によれば、本発明に係る柱が、いわゆるフォトリソグラフィ及びエッチング工程によって形成されることになることがわかる。したがって、該柱の形成を一挙に行うことができ、これを簡易且つ確実に行うことができる。
【0048】
本発明のマイクロレンズアレイの製造方法の他の態様では、前記柱を形成する工程は、ダミー基板上に、前記柱の配置態様に一致する孔部を有する型を形成する工程と、前記孔部に前記柱を挿入する工程と、前記孔部から突出する前記柱の一端に接着剤を塗布する工程と、前記柱の一端に前記第1基板の前記対向面を接着させる工程とを含む。
【0049】
この態様によれば、本発明に係る柱を形成するため、まず、ダミー基板上に前記柱の配置態様に一致する孔部を有する型を形成する。ここにいう型とは、例えば第1基板の外形形状に略一致する外形形状を持つ板状部材であって、該板状部材の表面に、第1基板上に形成されるべきマイクロレンズ、或いはその外形形状の配置態様に対応するように、すなわち前記間隙領域に対応するように形成された孔部を有するようなものを想定することができる。これを満たす限り、孔部の配置態様は、基本的にどのようなものであってもよい。好ましくは、前記のレンズ形成領域内の前記間隙領域のすべてに配置されるように、又は前記レンズ形成領域内において均等に配置されるようになどという態様を採用すると好ましい。
【0050】
次に、前記孔部に前記柱を挿入する。すなわち、この工程では、予め別の工程を経るなどして製作された柱を、前記のような配置態様をもつ孔部に挿入する。これにより、ダミー基板上で前記間隙領域に対応するように配置された柱の群を得ることができる。
【0051】
次に、このように孔部に挿入された柱の一端に接着剤を塗布した後、この柱の一端に前記第1基板の前記対向面を接着させる。これにより、該柱の一端が、第1基板の対向面上における該柱のいわば根元となるかの如き状態が現出することになる。この際、対向面上における柱の配置態様は、前記孔部の配置態様に合致することは言うまでもない。
【0052】
最後に、以上のような工程を経ることで、柱の一端及び第1基板の対向面間が接着された後、第1基板を、前記型、或いは前記ダミー基板から離間させるように移動すれば、第1基板上に前記間隙領域に対応する配置態様をもつ柱群の形成を完了することができる。
【0053】
本発明のマイクロレンズアレイの製造方法の他の態様では、前記マイクロレンズの外形形状を形成する工程は、前記対向面にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜に開口部を形成する工程と、前記開口部を通じてウェットエッチングを実施して凹状部を形成する工程とを含む。
【0054】
この態様によれば、最終的に、凸レンズを好適に形成することができる。すなわち、開口部を通じたウェットエッチングによれば、該エッチングが等方的に侵食が進行するという性質を有していることにより、第1基板上には、該開口部中心を中心とした略半球状の凹状部が、該開口部周囲のレジスト膜を抉るようにしつつ、自然に且つ容易に形成されることになる。このように、本態様によれば、マイクロレンズの外形形状を好適に製造することができる。そして、前記の凹状部にレンズ媒質としての透明樹脂材料等を充填すれば、最終的には、凸レンズとしてのマイクロレンズが形成されることになる。
【0055】
本発明のマイクロレンズアレイの製造方法の他の態様では、前記マイクロレンズの外形形状を形成する工程は、前記対向面にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜に開口部を形成する工程と、前記開口部以外の前記レジスト膜の外形形状を凸状部に成形する工程と、前記凸状部及び前記第1基板をともにエッチングする工程とを含む。
【0056】
この態様によれば、最終的に、凹レンズを好適に形成することができる。すなわち、開口部以外のレジスト膜の外形形状を凸状部に成形した後、該凸状部及び前記第1基板をともにエッチングすれば、該第1基板は該凸状部の外形形状が転写されつつエッチングされることになり、例えば、略半球状の凸状部が、自然に且つ容易に形成されることになる。このように、本態様によれば、マイクロレンズの外形形状を好適に製造することができる。そして、前記の凸状部の上(すなわち、第1基板及び第2基板間)に、レンズ媒質としての透明樹脂材料等を充填すれば、最終的には、凹レンズとしてのマイクロレンズが形成されることになる。
【0057】
なお、本態様においては、レジスト膜を凸状部に成形する必要があるため、該レジスト膜は、好ましくは、熱変形性を有する材料から構成するとよい。このようにすれば、該レジスト膜に対する加熱を行うのみで、該レジスト膜が溶融し、これにより該レジスト膜における表面張力が作用することによって、ごく自然に且つ容易に、略半球状ないしは略ドーム状を含む凸状部を成形することが可能となる。
【0058】
本発明のマイクロレンズアレイの製造方法の他の態様では、前記マイクロレンズの外形形状を形成する工程は、前記第1基板上に光硬化性樹脂を塗布する工程と、前記光硬化性樹脂を凹状部又は凸状部が形成された型内に埋め込むとともに、該光硬化性樹脂に対して光照射を実施することで、これを硬化させる工程と、前記第1基板及び前記光硬化性樹脂をともに前記型から分離させる工程とを含む。
【0059】
この態様によれば、最終的に、凸レンズ又は凹レンズを好適に形成することができる。すなわち、型が凹状部を含む場合には、光硬化性樹脂には凸状部が転写され、その逆の場合には凹状部が転写されることになる。したがって、前者の場合においては、凸レンズが形成されることになり、後者の場合においては、凹レンズが形成されることになる。この場合、光硬化性樹脂がレンズ媒質そのものとなる。このように、本態様によれば、マイクロレンズの外形形状を好適に製造することができ、また、本態様では特に、この外形形状の製造が即、凸レンズ又は凹レンズのマイクロレンズの製造に帰することとなる。
【0060】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0061】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態について図を参照しつつ説明する。以下の実施形態は、本発明のマイクロレンズアレイを、電気光学装置の一例たる液晶装置に装着した適用例に関するものである。
【0062】
(第1実施形態)
以下では、まず、本発明の第1実施形態に係るマイクロレンズアレイを装着してなる電気光学装置の全体構成について、図1及び図2を参照しながら説明した後、該マイクロレンズアレイの実施形態について、図3及び図4を参照しながら説明することとする。ここに、図1は、TFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素とともに、対向基板の側から臨んだ平面図であり、図2は、図1のH−H´断面図である。また、図3は、第1実施形態に係るマイクロレンズアレイを構成するレンズ基板の平面図であって、遮光膜の形成態様及び該レンズ基板上に形成される柱の配置態様を併せて示すものであり、図4は、図3のA−A´断面図である。なお、以下で参照する図面においては、各要素が各図面上で認識可能となるように、あるいはよりわかり易くなるように等ということを目的として、該各要素ごとに縮尺を異ならしめているため、各図面間で要素の大きさ、あるいは要素間の相対的な大きさが異なっている場合等がある。
【0063】
図1及び図2において、第1実施形態に係る電気光学装置では、TFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。
【0064】
TFTアレイ基板10と対向基板20との間には、液晶層50が封入されている。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマテッィク液晶を混合した液晶からなる。TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。なお、画像表示領域10aは、額縁遮光膜53により規定されている。
【0065】
シール材52は、両基板を貼り合わせるために、例えば熱硬化性樹脂、熱及び光硬化樹脂、光硬化樹脂、紫外線硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、加熱、加熱及び光照射、光照射、紫外線照射等により硬化させられたものである。
【0066】
このようなシール材52中には、両基板間の間隔を所定値とするためのグラスファイバあるいはガラスビーズ等のギャップ材が混合されている。すなわち、第1実施形態の電気光学装置は、プロジェクタのライトバルブ用として小型で拡大表示を行うのに適している。ただし、当該電気光学装置が液晶ディスプレイや液晶テレビのように大型で等倍表示を行う液晶装置であれば、このようなギャップ材は、液晶層50中に含まれていてもよい。
【0067】
シール材52の外側の領域には、データ線6aに画像信号を所定のタイミングで供給することにより該データ線6aを駆動するデータ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられており、走査線3aに走査信号を所定のタイミングで供給することにより、走査線3aを駆動する走査線駆動回路104が、この一辺に隣接する二辺に沿って設けられている。
【0068】
なお、走査線3aに供給される走査信号遅延が問題にならないのならば、走査線駆動回路104は片側だけでもよいことは言うまでもない。また、データ線駆動回路101を画像表示領域10aの辺に沿って両側に配列してもよい。
【0069】
TFTアレイ基板10の残る一辺には、画像表示領域10aの両側に設けられた走査線駆動回路104間をつなぐための複数の配線105が設けられている。また、対向基板20のコーナ部の少なくとも一箇所においては、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的に導通をとるための導通材106が設けられている。
【0070】
図2において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が形成された後の画素電極9a上に、配向膜16が形成されている。他方、対向基板20上には、対向電極21のほか、最上層部分に配向膜22が形成されている。また、液晶層50を構成する液晶分子は、これら一対の配向膜間で所定の配向状態をとる。
【0071】
なお、TFTアレイ基板10上には、これらのデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等に加えて、複数のデータ線6aに画像信号を所定のタイミングで印加するサンプリング回路、複数のデータ線6aに所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
【0072】
さて、本実施形態においては特に、このような電気光学装置に、図2乃至図4に示すように、対向基板20及びこれに対向配置されたレンズ基板501からなるマイクロレンズアレイ500が装着されている。このうち対向基板20は、電気光学装置を構成する一対の基板の一方でもあり、図2及び図3に示すように、レンズ基板501が対向しない側の面の上に、平面視して格子状を有する遮光膜23(図2においては不図示。なお図4参照)、該遮光膜23上を含む全面に形成されITO等の透明導電性材料からなる対向電極21、及び該対向電極21上に形成された配向膜22がそれぞれ形成されている。この対向基板20は、いわゆるカバーガラスとして機能することになる。なお、前記の遮光膜23は、格子状ではなくストライプ状に形成されてもよい。
【0073】
一方、マイクロレンズアレイ500は、この対向基板20に対向するように配置されたレンズ基板501を備えている。レンズ基板501及び対向基板20は相互に接着剤Bを介して貼り合わされている。
【0074】
このレンズ基板501には、その対向基板20に対向する対向面501Fの上にマトリクス状に形成されたマイクロレンズの外形形状(以下、「ML形状」と略す。)503Pが形成されている。第1実施形態では、このML形状503Pはレンズ基板501の表面に対して凹状部を含んだ形状を有している。そして、前記接着剤Bが、周囲の材料よりも高い屈折率を有することにより、該ML形状503Pは、該接着剤Bとともに片凸型のマイクロレンズ503を形成することになる。
【0075】
他方、該ML形状503Pは、図3に示すように、レンズ基板501の面上において、マトリクス状の一例である縦横に直線的に配列された態様をもつように形成されている。
【0076】
そして、第1実施形態においては特に、縦横に直線的に配列されたML形状503Pの間隙領域CBR1、CBR2、…、CBR100に、柱601が形成されている。ここでまず、間隙領域CBR1、CBR2、…、CBR100とは、図3において例えば、ML形状503P1から平面的に見てその右方に相隣接するML形状503P2、前記ML形状503P1の下方に相隣接するML形状503P3、及びこのML形状503P3の右方に相隣接するML形状503P4という四つのML形状503P1〜503P4を想定するとき、ML形状503P1及び503P4それぞれの中心を結ぶ線分(図中一点破線参照)と、ML形状503P2及びML形状503P3それぞれの中心を結ぶ線分(図中一点破線参照)とが交差する領域が該当する(これら四つのML形状503P1、503P2、503P3及び503P4により規定される間隙領域は、「CBR12」ということになる。)。また、第1実施形態では、最外周に形成されるML形状503Pの外側にも間隙領域(例えば、CBR1〜10、或いはCBR10、20、…、100等)が存在し得ることが示されている。このような間隙領域CBR1、CBR2、…、CBR100は、レンズとしての機能を有しない非有効領域ということができる。柱601は、図3に示すように、このような間隙領域CBR1、CBR2、…、CBR100に立てられている。
【0077】
また、第1実施形態では更に、柱601は、前記のような間隙領域CBR1、CBR2、…、CBR100のすべてに立てられるようになっている。これは、より一般的にいうと次のようになる。すなわち、前記の対向面501Fは、ML形状503Pが形成されるとともに当該対向面501Fの中央部FCを含むレンズ形成領域LMRと、当該対向面501Fの辺縁部FPを含み前記レンズ形成領域LMR以外の領域としての非レンズ形成領域NMRとを有する。そして、柱601は、このような対向面501F上において、レンズ形成領域LMR内の間隙領域CBR1、CBR2、…、CBR100のすべてに設けられているのである。
【0078】
さらに、第1実施形態では、柱601の一本一本の径Dが、前述した遮光膜23の幅W以下とされている。すなわち、遮光膜23は、図3に示すように平面視して格子状に形成されているが、該格子状を構成する格子の一本一本の幅Wが、柱601の径Dよりも大きくされているのである。
【0079】
そして、平面視すると以上のような特徴を有する柱601の先端は、図4に示すように、対向基板20の一面に接するようにされている。
【0080】
なお、このような柱601の具体的な大きさとしては、例えば、該柱601の径Dが1〜2μm、高さが10μm程度のものを利用するとよい。この場合、遮光膜23の幅Wは、3〜10μm程度であるとよい。さらに、ML形状503Pの開口径は、例えば15〜30μm程度とするとよい。
【0081】
以上のような構成を有するマイクロレンズアレイ500によれば、次のような作用効果が奏されることになる。
【0082】
第一に、レンズ基板501上に柱601が形成されており、その先端が対向基板20の一面に接するようにされていることから、これらレンズ基板501及び対向基板20間には該柱601の軸方向の抗力が作用することになる。これにより、第1実施形態では、レンズ基板501及び対向基板20間の貼合せ工程を実施する際において、両基板501及び20に適当な大きさとなる圧力がかけられたとしても、両基板501及び20間の厚さがその面内において不均一になるという事態を極力回避することができる。したがって、第1実施形態によれば、レンズ基板501及び対向基板20間の厚さを一定に維持することが可能となる。
【0083】
また、第1実施形態では更に、レンズ基板501に対向配置される基板が、電気光学装置の一対の基板の一方たる対向基板20を兼ねていることから、上述のようにレンズ基板501及び対向基板20間の厚さを一定に維持することができるという効果の上に、対向基板20及びTFTアレイ基板10間の厚さ、すなわちセルギャップを一定に維持することが可能となる。
【0084】
以上のような作用効果は、従来において、レンズ基板501及び対向基板20間の厚さ、或いはこれに応じた対向基板20及びTFTアレイ基板10間の厚さがどのようになるおそれがあったかを示す図5と、第1実施形態における図4とを対比すると、より明瞭となる。
【0085】
すなわち、図5においては、マイクロレンズアレイ503´を形成するために、レンズ基板501´及び対向基板20´に対する加圧が行われる際に、その加圧を実現するための加工装置の精度、或いは該加圧工程の実施時間のばらつき等の影響から、当該加圧を両者の全面について均一に行うことが難しかったことから、レンズ基板501´及び対向基板20´間には、その面内において、図5に示すような厚さのばらつきを生じさせることがあった。図5では特に、図中左方側がより薄く、同右方側がより厚いという、厚さのムラが生じていることがわかる。
【0086】
このような厚さのムラが生じると、まず、図5に示すように、個々のマイクロレンズ503´で集光された光が、本来進むべき方向から角度をもった方向に進むかの如き状態になるなどの結果、該光が、TFTアレイ基板10上の画素電極9aの形成領域から外れてしまう場合がある。また、このような厚さのムラが更に酷くなれば、やがて集光光が遮光膜23にかかってしまい、そもそも光の進行が遮られるという事態も招くおそれがある。これらのようになると、画像は暗くなってしまうことになり、光の利用効率を高めようと設けられたマイクロレンズアレイの存在意義を半減させてしまう。
【0087】
加えて、対向基板20´が、レンズ基板501´に対向する貼合せ基板を兼ねる場合においては、図5に示すように、セルギャップにもまた、前記と同様な厚さのムラを生じさせる可能性が高かったのである。これでは、光透過率、コントラスト比、応答速度等の表示特性に影響を与え、悪い場合には、表示ムラ等を発生させる可能性も出てくることになる。
【0088】
しかるに、第1実施形態においては、図3及び図4に示したように、レンズ基板501及び対向基板20間には、柱601が介在され、且つ、該柱601がレンズ基板501及び対向基板20双方に対して適当な抗力を発揮することにより、両基板501及び20の厚さにむらが生じるなどという事態を極力回避することが可能となっているのである。したがって、第1実施形態によれば、前述したような不具合を被る可能性は極めて低減されていて、光の利用効率を高く維持することが可能であるとういことができるから、明るい画像の表示等その他高品質な画像の表示が可能となる。
【0089】
なお、図5及び図3に示されるような構造において計測される厚さのむらの程度は、最大厚さと最小厚さの差として、一般的には、前者(図5)で10±5〔μm〕にまで達するのに対して、後者(図3)では1μm以下に抑えることが可能である。
【0090】
(第2実施形態)
以下では、本発明の第2の実施形態について、図6及び図7を参照しながら説明する。ここに図6は、マイクロレンズアレイを構成するレンズ基板の平面図であって、該レンズ基板上に形成される柱の配置態様を併せて示すものであり、図7は、図6のA1−A1´断面図である。
【0091】
なお、第2実施形態においては、電気光学装置の全体構成、或いはマイクロレンズアレイの概略的な構成等については、前記第1実施形態と略同様である。したがって、以下では、第2実施形態において特徴的な部分についてのみ主に説明を加えることとし、残余の事項については、その説明を簡略化、或いは省略することとする。また、以下参照する図面においても、第1実施形態と実質的に同様な意義・作用を有する部材等については、同一の符号を用いて説明を行うこととする。以上の前提は、後述する第3実施形態以降についても当てはまる。
【0092】
さて、第2実施形態では、上記第1実施形態とは異なり、柱601が、レンズ基板501上のレンズ形成領域LMRにのみ形成されているのではなく、柱601Nとして、非レンズ形成領域NMRにも形成されている。より具体的には、この悲レンズ形性領域NMRに形成されている柱601Nは、レンズ基板501の四つの辺縁部FPに沿い且つ均等な間隔をおいて配置されている。
【0093】
これにより、第2実施形態では、上記第1実施形態に比べて、柱601の本数が相対的に増えており、したがって、その抗力の増大が図られている。
【0094】
よって、第2実施形態によれば、より有効且つ適切にレンズ基板501及び対向基板20の厚さを一定に維持することが可能となる。特に、非レンズ形成領域NMRが、本実施形態のようにレンズ基板501の周囲を縁取るような形状を有するときには、図6で示したように柱601Nもまた、同形状に沿って配置されることから、当該周囲を縁取る部分についても、レンズ基板501及び対向基板20間の厚さを一定に維持することが可能となる。
【0095】
(第3実施形態)
以下では、本発明の第3の実施形態について、図8及び図9を参照しながら説明する。ここに図8は、マイクロレンズアレイを構成するレンズ基板の平面図であって、該レンズ基板上に形成される柱の配置態様を併せて示すものであり、図9は、図8のA2−A2´断面図である。
【0096】
第3実施形態では、上記第1及び第2実施形態とは異なり、柱601が、レンズ形成領域LMR内において均等に設けられている。ただし、第3実施形態における「均等」とは、第1実施形態のように、間隙領域CBR1、CBR2、…、CBR100のすべてにおいて柱601が設けられているというのではなく、図8に示すように、すべての間隙領域CBR1、CBR2、…、CBR100の中から、いわば飛び飛びに柱601が形成されていることを意味している。
【0097】
図8では特に、間隙領域CBR23、CBR26、CBR29、CBR53、…、CBR89等というように、概ねML形状503Pが縦又は横に3個配列されているごとに、柱601が形成されていることがわかる。また、これを言い換えれば、図8中、破線Uで示されるところからわかるように、柱601は、ML形状503Pが9個あるうちに1本存在する、と考えることができる。つまり、当該対向面501Fにおいて、柱601の設置密度は、約0.1〔本/個〕(ただし、「個」はML形状503Pの個数を意味する。)ということができる。このような設置密度という概念を用いれば、第3実施形態は、レンズ形成領域LMR内において、柱601の設置密度がどの部分においても同一であると言い換えることができる。
【0098】
このような第3実施形態によれば、柱601が均等に配置されていることにより、当該柱601の抗力を、レンズ基板501及び対向基板20間に均等に作用させることができる。したがって、レンズ基板501及び対向基板20間の厚さを一定に保つという効果を、より確実に得ることができる。また、第3実施形態では特に、図8に示したように、柱601の設置密度が0.1〔本/個〕というように、レンズ基板501上、より少ない柱601しか存在してないが、これら柱601は、レンズ形成領域LMRにおいて均等に配列されていることから、そのより少ない柱601でもって、より有効且つ適切にレンズ基板501及び対向基板20間に所定の抗力を作用させることができる。
【0099】
なお、図8及び図9に示す第3実施形態では、第2実施形態と同様に、非レンズ形成領域NMRにおいても、柱601Nが形成されていることから、この点に関して、上記第2実施形態と全く同様な作用効果を得ることができる。
【0100】
(第4実施形態)
以下では、本発明の第4の実施形態について、図10及び図11を参照しながら説明する。ここに図10及び図11は、図4と同趣旨の図であって、マイクロレンズの形態が上記第1乃至第3実施形態とは異なるものを示すものである。
【0101】
まず、図10においては、マイクロレンズ505は、ML形状505Pがレンズ基板501上に形成された凸状部を含む構成となっている。このML形状505Pは、例えばレンズ基板501上に熱変形性を有するレジスト膜を形成した後、このレジスト膜にフォトリソグラフィ及びエッチングを実施して開口部を形成し、この開口部以外のレジスト膜を除去するとともに、残存したレジスト膜を加熱するなどして凸状に成形した後(この場合、該レジスト膜の表面張力により自動的に成形され得る。)、その凸状のレジスト膜と共にレンズ基板501をエッチングすること等によって形成することができる。これは、該凸状のレジスト膜の形状がレンズ基板501の表面に転写されるかの如きエッチングが進行するからである。
【0102】
後は、このようなML形状505Pを含むレンズ基板501に対して、対向基板20を対向させるとともに、両基板501及び20間に接着剤Bを介在させることにより、図10に示すような凹レンズとなるマイクロレンズ505を形成することができる。
【0103】
次に、図11においては、マイクロレンズ507は、ML形状507Pがレンズ基板501に光硬化性樹脂を硬化させた凸状部からなる構成となっている。このML形状507Pは、例えばレンズ基板501上に光硬化性樹脂を塗布した後、これを別途に用意した、凹状部が形成されてなる型枠に埋め込むことなどによって形成することができる。
【0104】
後は、このようなML形状507Pを含むレンズ基板501に対して、対向基板20を対向させるとともに、両基板501及び20間に接着剤Bを介在させることにより、図11に示すような凹レンズとなるマイクロレンズ507を形成することができる。
【0105】
なお、この構成によれば、前記型枠に凸状部を形成しておけば、光硬化性樹脂には凹状部が転写されることになるから、凸レンズとなるマイクロレンズを形成することもできる。
【0106】
このように、第4実施形態に係るマイクロレンズアレイはいずれも、上記第1乃至第3実施形態とは異なる態様を持つことになるが、柱601が形成されている点については、すべて同様である。したがって、このような第4実施形態に係るマイクロレンズアレイ、或いはこれを装着した電気光学装置においても、上記した第1乃至第3実施形態により奏された作用効果と略同様な作用効果を享受できることに変わりはない。
【0107】
(製造方法)
以下では、上述した本発明の第1実施形態に係るマイクロレンズアレイの製造方法について、図12を参照しながら説明することとする。ここに図12及び図13は、第1実施形態に係るマイクロレンズアレイの製造方法を、その順を追って示す製造工程断面図である。
【0108】
まず、図12の工程(1)に示すように、ネオセラム等の透明材料からなるレンズ基板501上に、例えば、クロム又は金の少なくとも一方を含む合金膜、アモルファスシリコン膜、ポリシリコン膜及び窒化シリコン膜の少なくとも一つからなるレジスト膜202を形成する。これらの材料を用いてレジスト膜202を形成すれば、該レジスト膜202とレンズ基板501との密着性等が優れていることにより、該レジスト膜202を介するエッチング工程は、好適に実施されることになる。また、これにより、後述で説明する凹状部208の形状制御、すなわちマイクロレンズの外形形状制御等を正確に行うことができる。
【0109】
次に、図12の工程(2)に示すように、前記のレジスト膜202に、所定パターンの開口部202aをフォトリソグラフィ法のパターニング処理により形成する。この所定パターンは、例えば一つ一つの開口部202aが縦横に整列して配列されるマトリクス状(図3参照)などとすればよい。なお、第1実施形態では特に、この開口部202aの径は、比較的小さめに形成しておくことが好ましい。より具体的には、該径は、すぐ後に述べる図12の工程(3)において形成される凹状部208の開口径よりも小さいことが望ましい。
【0110】
次に、図12の工程(3)に示すように、レジスト膜202の開口部202aからレンズ基板501の表面をエッチング処理し、凹状部208を形成する。このエッチング処理は、例えば、フッ酸を主体とするエッチング液を用いたウェットエッチングで行う。ここで、このウェットエッチングを採用することにより、レンズ基板501に対する侵食は等方的に進行することになる。したがって、この開口部202aを通じたウェットエッチングによれば、前記凹状部208は、該開口部202aの周囲に位置するレジスト膜202及びレンズ基板501間の界面を抉るようにしつつ、該開口部202a中心に同心の略半球状となるように形作られることになる。そして、このような形状は、レンズの形状としては好適であるから、第1実施形態によれば、当該マイクロレンズの外形形状を自然且つ容易に、そして好適に製造することができる。
【0111】
また、第1実施形態では、図12の工程(3)に示したように、開口部202aの径が、凹状部208の開口径よりも小さくなるようにされていたから、該凹状部208の最底部において「平坦面」を形作るようなことがない。この点、もし開口部の径があまりにも大きいと、エッチャントが図中下方向(すなわち、底の部分)に重点的に作用してしまうことにより、凹状部208の底面部には平坦面が形作られてしまう。このような平坦面が形成されると、当該部位ではレンズ作用が見込めないから、マイクロレンズの集光特性等に悪影響を与える可能性が大きい。本実施形態では、このような不具合を有効に解消することができる。
【0112】
次に、図12の工程(4)に示すように、レジスト膜202をエッチング処理によって除去する。この段階において、レンズ基板501上には、凹状部208としてのML形状が形作られることとなる。
【0113】
そして、本実施形態では特に、凹状部208としてのML形状が形成されたら次に、図13の工程(5)に示すように、該ML形状503Pの間隙領域CBRに柱601を形成する。この柱601の形成方法は、例えばフォトリソグラフィ及びエッチング工程によればよい。
【0114】
すなわち、図12の工程(4)に示す段階におけるレンズ基板501上に、アクリル樹脂やエポキシ樹脂、或いは適当な感光性樹脂材料等からなるレジスト膜を形成した後、該レジスト膜に対して露光工程を実施して、開口部を形成し、該開口部を通じて前記レジスト膜のエッチングを行うのである。このようにすれば、残存したレジスト膜がすなわち、柱601として形成されることになる。
【0115】
なお、この場合、柱601を、図3に示したようにレンズ形成領域LMR内のすべての間隙領域CBRに対応するように形成・配置すれば、第1実施形態に係るマイクロレンズアレイ500が形成されることになる。この点、柱601Nを、図6に示したように非レンズ形成領域NMRにも形成・配置したり、図8に示したようにレンズ形成領域LMR内において均等に形成・配置するのであれば、それぞれ、第2実施形態、第3実施形態に係るマイクロレンズアレイが形成されることになるのは言うまでもない。この場合、柱601の形成方法に関して、各実施形態に係るマイクロレンズアレイ間で特に相違はない。
【0116】
また、柱601を構成する材料としては、上述の樹脂材料の他、SiOやAl等の無機材料を用いてもよい。
【0117】
次に、図13の工程(6)に示すように、レンズ基板501及び対向基板20間の所定の隙間に、光硬化性又は熱硬化性の透明有機材料からなる接着剤Bを注入するとともに、これを凹状部208ないしML形状503Pの内部にも充填した後、この接着剤Bに対して光照射又は加熱を実施することで硬化させる。この際、本実施形態においては、レンズ基板501及び対向基板20と接着剤Bとの間で十分な吸着力を作用させるため、該レンズ基板501及び対向基板20に対する加圧が行われることになる。この加圧の際における力の作用方向は、レンズ基板501については、これが対向基板20に近づくように、逆に、対向基板20については、これがレンズ基板501に近づくようにという方向である。
【0118】
ところが、この加圧は、これを実現するための加工装置の精度、或いは当該加圧工程の実施時間のばらつき等の影響から、レンズ基板501及び対向基板20両者の全面について均一に行うことが難しい。これにより、レンズ基板501及び対向基板20間には、その面内において、厚さのばらつきを生じさせる可能性が大きかった。
【0119】
しかるに、本実施形態においては、図13の工程(6)に示すように、レンズ基板501及び対向基板20間には柱601が介在していることにより、加圧状態にある両基板501及び20に対しては、該柱601の存在を原因とする適当な抗力が作用することになる。
【0120】
このようなことにより、まず加圧によって、レンズ基板501及び対向基板20は好適に接着剤Bに吸着されることで、両基板501及び20の相互の接着が好適に実現されることになるのに加えて、この加圧工程の際においては、前述のように柱601の軸方向の抗力がレンズ基板501及び対向基板20に作用することになるから、両基板501及び20間の厚さを面内のどの部分においてもほぼ均一にすることが可能となる。
【0121】
後は、該対向基板20におけるレンズ基板501に対向しない側の面の上に、図13の工程(7)に示すように、平面視して格子状の遮光膜23を形成した後、該遮光膜23上を含む全面にITO等からなる対向電極21、及び該対向電極21上にポリイミド等からなる配向膜22を形成することにより、第1実施形態に係るマイクロレンズアレイ500は完成することになる。
【0122】
なお、この場合、前記の格子状の遮光膜23は、例えば金属クロム等をスパッタリングした後、これに対してフォトリソグラフィ及びエッチングを実施することにより形成することができる。そして、該格子状の遮光膜23における一本一本の格子の幅Wは、第1実施形態の説明の際既に述べたように、柱601の径Dよりも大きく(W>D)なるようにされる。
【0123】
さらには、このようにして製造されたマイクロレンズアレイ500における対向基板20に更に対向するように、予め走査線及びデータ線、並びにこれらの交差領域に薄膜トランジスタ及び画素電極等の形成がなされたTFTアレイ基板10を配置し、両基板20及び10をその周辺部においてシール材52により接着すれば、電気光学装置が完成することになる。
【0124】
以上のような製造方法によれば、上述の第1実施形態に係るマイクロレンズアレイ500を好適に形成することができる。
【0125】
なお、上述の製造方法においては、柱601はフォトリソグラフィ及びエッチング工程によって形成されていたが、本発明は、このような形態にのみ限定されるものではない。たとえば、図14に示すような方法により柱601を形成することができる。ここに図14は、柱601の形成方法の一例を順を追って示す製造工程図である。
【0126】
この図14の工程(11)においてはまず、適当な材料からなるダミー基板91を用意するととともに該ダミー基板91上に、柱601の配置態様に一致する孔部92Mを有する型92を形成する。ここにまず、このようなダミー基板91上における型92は、基本的にどのような方法を用いて形成してもよい。例えば、前記の孔部92Mが予め形成された板状部材を製造しておき、これをダミー基板91上に載置するというのでよい。また、孔部92Mの配置態様は、前述のように柱601の配置態様に一致するように定められる。具体的には例えば、図3の間隙領域CBR1、CBR2、…、CBR100に対応するように、孔部92Mは型91に対して形成されることになる。
【0127】
次に、図14の工程(12)に示すように、前述のような配置態様をもつ孔部92Mに、樹脂成形等の別の工程を経て予め製作された柱601を挿入する。これにより、ダミー基板91上で前記間隙領域CBR1、CBR2、…、CBR100に対応するように配置された柱601の群を得ることができる。
【0128】
次に、図14の工程(13)に示すように、このように孔部92Mに挿入された柱601の一端に接着剤601Bを塗布する。
【0129】
そして次に、図14の工程(14)に示すように、上述の図12の工程(4)までの工程を経たレンズ基板501、即ち凹状部208ないしML形状503Pが形成されたレンズ基板501を、そのML形状503Pの間隙領域CBRと前記柱601の一端とが位置的に対応するように、該レンズ基板501をダミー基板91に重なり合わせるように対向配置する。これにより、柱601とレンズ基板501とは、接着剤601Bを介して相互に接着されることになる。
【0130】
次に、図14の工程(15)に示すように、レンズ基板501をダミー基板91から離間させれば、図14の工程(16)に示すように、柱601の形成されたレンズ基板501を形成することができる。
【0131】
また、上述の製造方法においては、前記のレンズ基板501とは別に、該レンズ基板501と同じ大きさのレンズ基板(以下、「他の基板」という。)を用意するとともに、該他の基板に対して図12の工程(1)乃至工程(4)に示すのと略同様な成膜・エッチング等の処理を施して、図12の工程(4)に示すのと同様な凹状部ないしML形状を形作り、このような他の基板と前述のレンズ基板501´とを互いに貼り合わせることによって、マイクロレンズアレイを形成するようにしてもよい。このような製造方法によれば、レンズ基板501及び他の基板それぞれの凹状部を相互に対応させることにより、両凸レンズを含むマイクロレンズを形成することが可能となる。
【0132】
(電気光学装置の実施形態)
以下では、上記第1実施形態においては触れることができなかった該電気光学装置の構成及び作用等について、図15を参照しながら説明する。ここに図15は、本実施形態に係る電気光学装置及びこれに装着されたマイクロレンズアレイの概要構成を示す斜視図である。
【0133】
図15において、電気光学装置は、マトリクス状に配列された画素電極9a、該画素電極9aに接続されたTFT30、該TFT30に接続された走査線3a及びデータ線6a等が形成されたTFTアレイ基板10を備えている。なお、画素電極9a及びTFT30は、走査線3a及びデータ線6aの交差領域に対向するように形成されている。
【0134】
より具体的に、図15に係る電気光学装置では、TFTアレイ基板10上に、第1乃至第3の層間絶縁膜41、42及び43を備えることにより、前記の画素電極9a、TFT30、走査線3a及びデータ線6aは積層構造をなして構築されている。まず第一に、TFTアレイ基板10上には、TFT30の半導体層1aが形成されており、該半導体層1aのチャネル領域に対向する部分には、例えば導電性のポリシリコン等からなる走査線3aが形成されている。この走査線3aは、TFT30におけるゲート電極として機能する。第二に、走査線3a上には、第1層間絶縁膜41を挟んで保持容量70が形成されている。なお、この保持容量70は、下部電極、誘電体膜及び上部電極の三層構造のコンデンサとして形成されているが、図15において該構造は図示されない。また、この保持容量70の上部電極及び下部電極の少なくとも一方は、例えばコンタクトホール等によってTFT30のドレイン領域と電気的に接続されているが、図15ではその点についても図示されない。第三に、保持容量70上には、第2層間絶縁膜42を挟んで適当な金属材料からなるデータ線6aが形成されている。このデータ線6aは、コンタクトホールC1を介してTFT30のソース領域と電気的に接続されている。以上のように、走査線3a及びデータ線6aは互いに異なる層として形成されているものの、走査線3aは図中横方向、データ線6aは図中上下(奥行き)方向に形成されることにより、両者は全体的に格子状を形作ることになる。第四に、データ線6a上には、第3層間絶縁膜43を介して例えばITO(インディウム・ティン・オキサイド)等の画素電極9aがマトリクス状に配列されるように形成されている。この画素電極9aは、コンタクトホールC2を介して前述の保持容量70と電気的に接続されている。これにより、TFT30及び画素電極9aは、保持容量を構成する一方の電極を介して電気的に接続されることになる。また、該保持容量70が画素電極に9aに接続されていることにより、該画素電極9aの電位保持特性を格段に向上することが可能となり、画像のコントラストを向上させることが可能となる。
【0135】
以上のような構成の他、前記TFTアレイ基板10上には、走査線3aに接続される走査線駆動回路(図1参照)が設けられ、データ線6aに接続されるデータ線駆動回路(図1参照)が設けられる。走査線駆動回路は、走査線3aに対して、例えば線順次に走査信号を供給し、データ線駆動回路は、データ線6aに対して前記走査信号の供給タイミング等を計った上で、所定のタイミングで画像信号を供給する。
【0136】
他方、この電気光学装置には、TFTアレイ基板10に対向配置されその全面に例えばITO等の透明導電性材料からなる対向電極が形成された対向基板20が備えられている。そして、図15においては特に、この対向基板20が、前述の第1実施形態で説明したマイクロレンズアレイ500を構成する一対の基板のうちの一方の基板として兼用されている。なお、図15においては、図2等においては示されていた遮光膜23、対向電極21及び配向膜22は図示されていない。
【0137】
以上のような構成となるTFTアレイ基板10及び対向基板20間には、電気光学物質の一例たる液晶層50が挟持されている。この液晶層50は、例えば、TN(Twisted Nematic)型の液晶等からなる。
【0138】
このような電気光学装置においては、走査線3aを通じた走査信号の供給により、TFT30のON・OFFを制御するとともに、該TFT30がONとされている状態において、データ線6aを通じて供給されてくる画像信号を画素電極9aに印加することが可能である(アクティブマトリクス駆動)。このように画像信号が画素電極9aに印加されると、当該画像信号に対応した所定の電位差が、該画素電極9aと対向電極21間に生じる(つまり、画素毎に所定の電位差が生じる)こととなり、これによって、前記液晶層50中の液晶の配向状態の変化、それに起因する光透過率の変化が生じることとなるので、画像を表示することが可能となる。ここで、液晶に対する光の入射は、例えば、当該電気光学装置の内部に設けられた光源や、当該電気光学装置の外部に存在する蛍光灯等の光源等を考えることができる。なお、本実施形態においては、画素電極9a及び対向電極21のいずれも、透明導電性材料からなるから、いわゆる「透過型」として使用可能である。図に即して言えば、例えば、図中上側に図示しない内部光源を設置することにより、該上側から図中下側に抜けるように光を進行させることが可能である。
【0139】
そして、本実施形態に係る電気光学装置では特に、上述のように、対向基板20を兼ねるマイクロレンズアレイ500が備えられている。そして、このマイクロレンズアレイ500では、レンズ基板501及び対向基板20間に柱601が設けられていることにより、両基板501及び20間の厚さTHは、その面内においてどの部分でも略均一にすることができる。したがって、このマイクロレンズアレイ500によれば、図15に示すように、入射光を集光することによって、光の利用効率をより高めることが可能となる。このように、本実施形態によれば、光の利用効率が増し、より明るい画像の表示等が可能となる。なお、図においては、マイクロレンズ503により集光光の焦点Fは、TFTアレイ基板10よりも図中下よりとされている。
【0140】
なお、上述においては、画素スイッチング用素子としてTFTが用いられたアクティブ・マトリクス駆動可能な電気光学装置が例示されていたが、本発明は、このような形態に限定されるものではない。例えば、画素スイッチング用素子としてTFDを用いる電気光学装置や、また場合により、パッシブ・マトリクス駆動可能な電気光学装置に対しても、本発明は適用可能である。更に言えば、本発明に係る基板装置の一例としてのマイクロレンズアレイは、CCD装置等に対しても適用することが可能である。
【0141】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うマイクロレンズアレイ及びその製造方法並びに電気光学装置もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0142】
また、本発明に係るマイクロレンズアレイは、EL(エレクトロルミネッセンス)装置、或いは電子ペーパ等の電気泳動装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の電気光学装置におけるTFTアレイ基板を、その上に形成された各構成要素とともに対向基板の側から見た平面図である。
【図2】 図1のH−H´断面図である。
【図3】 本発明の第1実施形態に係るマイクロレンズアレイを構成するレンズ基板の平面図であって、遮光膜の形成態様及び該レンズ基板上に形成される柱の配置態様を併せて示すものである。
【図4】 図3のA−A´断面図である。
【図5】 図4と同趣旨の図であって、本発明に係る柱を、レンズ基板及び対向基板間に設けない場合における断面図である。
【図6】 本発明の第2実施形態に係るマイクロレンズアレイを構成するレンズ基板の平面図であって、該レンズ基板上に形成される柱の配置態様を併せて示すものである。
【図7】 図6のA1−A1´断面図である。
【図8】 本発明の第3実施形態に係るマイクロレンズアレイを構成するレンズ基板の平面図であって、該レンズ基板上に形成される柱の配置態様を併せて示すものである。
【図9】 図8のA2−A2´断面図である。
【図10】 図4と同趣旨の図であって、本発明の第4実施形態に係るマイクロレンズの別形態(その1)を示す断面図である。
【図11】 図4と同趣旨の図であって、本発明の第4実施形態に係るマイクロレンズの別形態(その2)を示す断面図である。
【図12】 本発明の第1実施形態に係るマイクロレンズアレイの製造方法を、順を追って示す製造工程断面図(その1)である。
【図13】 本発明の第1実施形態に係るマイクロレンズアレイの製造方法を、順を追って示す製造工程断面図(その2)である。
【図14】 柱の形成方法の一例を順を追って示す製造工程断面図である。
【図15】 本実施形態に係る電気光学装置及びこれに装着されたマイクロレンズアレイの概略構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
500…マイクロレンズアレイ 601、601N…柱 501…レンズ基板 501F…対向面 LMR…レンズ形成領域 NMR…非レンズ形成領域 503…マイクロレンズ 503P…マイクロレンズの外形形状(ML形状) 208…凹状部 CBR1、CBR2、…、CBR100…間隙領域 20…対向基板 23…遮光膜 B…接着剤 10…TFTアレイ基板 3a…走査線 6a…データ線 9a…画素電極 30…TFT 91…ダミー基板 92…型 92M…孔部 601B…接着剤

Claims (5)

  1. 接着剤を介して第1基板及び第2基板が相互に貼り合わされてなるマイクロレンズアレイを製造するマイクロレンズアレイの製造方法であって、
    前記第2基板に対向する前記第1基板の対向面の上にマトリクス状にマイクロレンズの外形形状を形成する工程と、
    前記対向面上且つ前記マイクロレンズの外形形状間の間隙領域に柱を形成する工程と、
    該柱を形成する工程の後に、前記第1基板及び前記第2基板間に前記接着剤を介在させて両者を向かい合わせるとともに、前記柱の先端が前記第2基板に接するように加圧した上で、該第1基板及び該第2基板を接着させる工程と
    を含み、
    前記柱を形成する工程は、
    ダミー基板上に、前記柱の配置態様に一致する孔部を有する型を形成する工程と、
    前記孔部に前記柱を挿入する工程と、
    前記孔部から突出する前記柱の一端に接着剤を塗布する工程と、
    前記柱の一端に前記第1基板の前記対向面を接着させる工程と
    を含むことを特徴とするマイクロレンズアレイの製造方法。
  2. 前記柱を形成する工程は、
    前記対向面上にレジスト膜を形成する工程と、
    前記レジスト膜に開口部を形成する工程と、
    前記開口部を通じてエッチングを実施する工程と
    を含むことを特徴とする請求項に記載のマイクロレンズアレイの製造方法。
  3. 前記マイクロレンズの外形形状を形成する工程は、
    前記対向面にレジスト膜を形成する工程と、
    前記レジスト膜に開口部を形成する工程と、
    前記開口部を通じてウェットエッチングを実施して凹状部を形成する工程と
    を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のマイクロレンズアレイの製造方法。
  4. 前記マイクロレンズの外形形状を形成する工程は、
    前記対向面にレジスト膜を形成する工程と、
    前記レジスト膜に開口部を形成する工程と、
    前記開口部以外の前記レジスト膜の外形形状を凸状部に成形する工程と、
    前記凸状部及び前記第1基板をともにエッチングする工程と
    を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のマイクロレンズアレイの製造方法。
  5. 前記マイクロレンズの外形形状を形成する工程は、
    前記第1基板上に光硬化性樹脂を塗布する工程と、
    前記光硬化性樹脂を凹状部又は凸状部が形成された型内に埋め込むとともに、該光硬化性樹脂に対して光照射を実施することで、これを硬化させる工程と、
    前記第1基板及び前記光硬化性樹脂をともに前記型から分離させる工程と
    を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のマイクロレンズアレイの製造方法。
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