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JP4284974B2 - 光モジュール - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信システムに使用される光モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
光モジュールは、複数の波長成分を用いる波長多重(WDM)伝送システムに使用される。1.55μm帯のWDMシステムにおいては、隣接するグリッドの波長間隔は、例えば、約0.8nm(100GHz)とされる。この波長間隔を実現するためには、光モジュールからの光の発光波長は、グリッド波長に対して±0.03nm以内の範囲に制御する必要がある。
【0003】
現在用いられている光モジュールの多くは、半導体レーザ素子、光検出器、および温度調節器を有する。レーザ素子の光反射面から僅かに放射されるレーザ光の波長を光検出器によりモニタし、モニタ結果に基づいてレーザ素子の温度が調整され、レーザ光の波長が制御される。波長変動を精度良く検出するため、レーザ素子と光検出器との間にエタロンが設けられる。エタロンの光透過率は、波長依存性を有している。すなわち、エタロンの光透過率は、入射光の波長に依存する。このため、光検出器によってモニタされるレーザ光の強度は、その波長に応じた値を有する。
【0004】
エタロンを用いた光モジュールでは、光モジュールから放射される光の波長は以下のように制御される。図1(a)および図1(b)は、レーザ素子からのレーザ光の波長と光検出器の出力電流との関係を示す模式図である。図1(a)に示されるように、光検出器の出力電流の波形Fは、波長λの増大に従って周期的に変化する。ここで、WDMシステムで使用されるグリッド波長をλとする。また、波長λの光が光検出器に入射したときに光検出器から出力される出力電流の電流値をIとする。出力電流が電流値Iとなるようにレーザ素子の温度を調整することにより、レーザ光の波長がグリッド波長λにロックされる。
【0005】
光モジュールの動作中に、使用環境等の変化に応じてエタロンの温度が変化することがある。例えば、エタロンの温度が、TからTへ上昇すると、図1(b)に示されるように、出力電流の波形Fは波形Gへと長波長側にシフトしてしまう。これは、エタロンの温度が上昇すると、エタロンが熱膨張するためであり、また、エタロンを構成する材料の屈折率が変化するためである。このような波長シフトのため、グリッド波長λにロックされるべきロック波長は、λへシフトしてしまう。ロック波長シフト量Δλ=λ−λは、通常使用される一般的な光学ガラスからエタロンが構成されている場合には、0.013nm/℃程度の温度依存性を有する。エタロンの温度変化に起因するロック波長の変動を防ぐため、エタロンは、光モジュールのパッケージ内に設置される温度調節器によって、例えば25℃といった温度に維持される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、光モジュールの波長制御性を向上させるために鋭意研究を行ったところ、以下の知見を得た。光モジュールが使用される環境によっては、光モジュールのパッケージの温度は80℃程度にまで達することがある。このような場合、パッケージと温度調節器との間に約55℃の温度差が生じていることになる。本発明者らの研究結果によれば、光モジュール内にこのような温度差があると、熱対流や熱輻射が生じ、エタロンの温度を一定に維持するのが困難になることが判明した。
【0007】
光通信システムにおいて送受信される情報量が飛躍的に増大している状況を鑑みれば、グリッド波長間隔をいっそう狭小化することが望ましい。そのような狭小化を図るためには、光モジュールから送出される光の波長をより高い精度で制御することが必要である。したがって、エタロンのような光学素子の温度変化に伴うロック波長の変動をいっそう抑制することが望まれる。
【0008】
そこで、本発明は、光学素子の温度変化に起因するロック波長シフトを抑制できる光モジュールの提供を課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の一側面に係る光モジュールは、レーザ光を放射する半導体発光素子、波長依存性の光透過率を有する光学素子、光学素子を透過した光を受光するように配置された光検出器、光学素子の加熱および冷却の少なくとも一方を行うことの可能な温度調節器、および温度調節器に熱的に結合された屋根部材を備えている。光学素子は、光入射面および光出射面を有しており、半導体発光素子からのレーザ光を光入射面で受光するように配置されている。屋根部材は、光学素子の上方に配置されている。温度調節器は、光学素子の下方に配置されている。光検出器は、光学素子の光出射面からの入射光の強度に応じた電気信号を出力し、温度調節器の温度は光検出器からの電気信号に応じて調整されて半導体発光素子の前記レーザ光の波長がグリット波長にロックされる。光学素子の上面と屋根部材との間には間隙が設けられている。屋根部材は、支持部材によって支持され、支持部材を介して温度調節器と熱的に結合されている。半導体発光素子、光学素子、支持部材及び屋根部材のそれぞれは、温度調節器上に実装され、温度調節器に熱的に結合している。
【0010】
半導体発光素子から放射された光は、光学素子を透過し、光検出器に入射する。光検出器は、入射光の強度に応じた電気信号を出力する。光学素子の透過率は波長依存性を有しているので、光学素子を透過した光は、その波長に応じた強度を有する。このため、光検出器の出力信号は、発光素子から放射される光の波長を示す。したがって、光検出器の出力信号をモニタすれば、そのモニタ結果に基づいて、発光素子から放射される光の波長を所望のロック波長に調整することが可能になる。屋根部材は、温度調節器と熱的に結合されているので、温度調節器とほぼ等しい温度に維持される。したがって、屋根部材と温度調節器との間に位置する光学素子の温度も、屋根部材および温度調節器とほぼ等しい温度に維持されることとなる。この結果、光学素子の熱膨張、熱収縮および屈折率変化が抑制される。したがって、ロック波長の変動が抑制される。
【0012】
本発明のさらに別の側面に係る光モジュールは、レーザ光を放射する半導体発光素子と、波長依存性の光反射率を有する光学素子と、光学素子によって反射された光を受光するように配置された光検出器と、光学素子の加熱および冷却の少なくとも一方を行うことの可能な温度調節器と、温度調節器に熱的に結合された屋根部材とを備えている。光学素子は、光入射面を有しており、半導体発光素子からのレーザ光を光入射面で受光するように配置されている。屋根部材は、光学素子の上方に配置されている。温度調節器は、光学素子の下方に配置されている。光検出器は、光学素子の前記光入射面からの入射光の強度に応じた電気信号を出力し、温度調節器の温度は光検出器からの電気信号に応じて調整されて半導体発光素子のレーザ光の波長がグリット波長にロックされる。光学素子の上面と屋根部材との間には間隙が設けられている。屋根部材は、支持部材によって支持され、支持部材を介して温度調節器と熱的に結合されている。半導体発光素子、光学素子、支持部材及び屋根部材のそれぞれは、温度調節器上に実装され、温度調節器に熱的に結合している。
【0013】
半導体発光素子から放射された光は、光学素子によって反射され、光検出器に入射する。光学素子の反射率は波長依存性を有しているので、光学素子によって反射された光は、その波長に応じた強度を有する。このため、光検出器の出力信号は、発光素子から放射される光の波長を示す。したがって、光検出器の出力信号をモニタすれば、そのモニタ結果に基づいて、発光素子から放射される光の波長を所望のロック波長に調整することが可能になる。屋根部材は温度調節器と熱的に結合されているので、屋根部材は、温度調節器とほぼ等しい温度に維持される。したがって、屋根部材と温度調節器との間に位置する光学素子の温度も、屋根部材および温度調節器とほぼ等しい温度に維持されることとなる。この結果、ロック波長の変動が抑制される。
【0015】
屋根部材は、光学素子よりも熱伝導率が大きい材料で構成されると好ましい。この場合、屋根部材の温度は、温度調節器の温度変化に対して良好な追従性を示す。この結果、ロック波長をいっそう確実に安定化できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光モジュールの好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明においては、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0017】
(第1の実施形態)
本発明に係る光モジュールの第1の実施形態について説明する。図2は、第1実施形態の光モジュール1の部分切欠斜視図である。光モジュール1は、光モジュール主要部10と、ハウジング11とを備える。ハウジング11は、光モジュール主要部10を収納する本体部11a、光ファイバ12を主要部10に案内する筒状部11b、および複数のリードピン11cを備える。
【0018】
以下、図3を参照しながら、主要部10について詳細に説明する。図3(a)は、主要部10を示す平面図である。図3(b)は、主要部10を示す側面図である。主要部10は、温度調節器としての熱電子冷却器21と、熱電子冷却器21の上に設けられたL字状のキャリア22aと、キャリア22aの上に設けられたチップキャリア22bを有する。
【0019】
熱電子冷却器21は、Lキャリア22aを介して冷却器21上に設置されるチップキャリア22bの温度を調整する。Lキャリア22aおよびチップキャリア22bは、冷却器21と熱的に結合されている。チップキャリア22b上には、半導体発光素子31、レンズ32、光検出器33a、33b、およびエタロン34が直接的又は間接的に搭載される。Lキャリア22aおよびチップキャリア22bは、シリコン(Si)、窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al)、およびコバール等の熱良導体から構成されていると好ましい。チップキャリア22bがSiから構成される場合、このチップキャリア22bは特にSiベンチと呼ばれる。チップキャリア22bの温度は、サーミスタ39によりモニタされる。熱電子冷却器21としては、例えば、ペルチェ効果を利用した温度制御素子、すなわちペルチェ素子を利用できる。ペルチェ素子を用いれば、発光素子31およびエタロン34の温度を容易かつ確実に調整できる。
【0020】
図3(b)に示されるように、発光素子31は、サブマウント31cを介してチップキャリア22b上に固定されている。発光素子31は、光出射面31aおよび光反射面31bを有する。光出射面31aは、レンズを含む光学部13によって光ファイバ12と光学的に結合されている。そのため、光出射面31aから放射される光は、光学部13を通って光ファイバ12へ導入される。一方、光反射面31bは、レンズ32と光学的に結合されている。発光素子31の光反射面31bから漏出する光は、レンズ32に入射する。発光素子31としては、例えば分布帰還型(DFB)またはファブリペロー型の半導体レーザ素子を用いることができる。以下の説明では、発光素子31は、シングルモードの半導体レーザ素子とする。このレーザ素子は、極めて狭い波長域のレーザ光を放射する。したがって、このレーザ光は、実質的に単一の波長を有するとみなすことができる。
【0021】
レンズ32は、図3(b)に示す通り、互いにほぼ平行な上面32aおよび下面32bを有する。レンズ32は、その下面32bがチップキャリア22bと接するように、樹脂接着剤等によりチップキャリア22bに固定される。レンズ32は、発光素子31の光反射面31bと光学的に結合されている。光反射面31bから漏出する光は、図3(a)に示すように発散光である。この発散光は、レンズ32を透過して平行光Lとなる。光検出器33aは、レンズ32を透過した平行光を受光できるように配置される。光検出器33aは、チップキャリア22b上に立設された固定部材37上に設置される。光検出器33aは、受光した平行光Lの強度に応じた信号を出力する。
【0022】
エタロン34は、レンズ32を介して、発光素子31の光反射面31bと光学的に結合されている。この実施形態では、エタロン34は、平行平板形状をしている。エタロン34は、その光入射面34aおよび光出射面34b上に多層反射膜を有していてもよい。この多層反射膜により光入射面34aおよび光出射面34bの反射率が調整される。
【0023】
図3(b)に示されるように、エタロン34はチップキャリア22b上に固定されている。エタロン34の上方には、屋根部材35が配置されている。チップキャリア22bの下方には、冷却器21が配置されている。したがって、エタロン34は、冷却器21と屋根部材35との間に挟まれている。以下では、図4を参照しながら、屋根部材35について説明する。
【0024】
図4は、エタロン34および屋根部材35の配置を示す概略斜視図である。屋根部材35は、板状の部材である。屋根部材35は、方形の平面形状を有している。屋根部材35は、チップキャリア22b上に固定された支持部材36aおよび36bにより支持され、エタロン34の上方に配置されている。エタロン34の上面と屋根部材35との間には、間隙がある。支持部材36aおよび36bは、Lキャリア22aおよびチップキャリア22bを介して熱電子冷却器21と熱的に結合されている。屋根部材35と支持部材36a,36bとは、接着剤により接合されていてもよいし、溶接により接合されていてもよい。接着剤を用いる場合は、熱伝導率の高い接着剤が好ましい。このほかに、屋根部材35と支持部材36a,36bとは、一体に構成されていてもよい。この場合、屋根部材35と支持部材36a,36bとの間の熱伝導性が、よりいっそう向上する。
【0025】
屋根部材35は、支持部材36a,36b、チップキャリア22bおよびLキャリア22aを介して、熱電子冷却器21と熱的に結合されている。そのため、チップキャリア22b、屋根部材35、および支持部材36a,36bは、冷却器21により等しい温度に維持される。エタロン34は、等しい温度に維持される屋根部材35、支持部材36a,36b、およびチップキャリア22bにより囲まれているため、その温度もまた等しい温度に維持されることになる。このように、屋根部材35は、支持部材36a,36bとともに、エタロン34の温度を調整する機能を有している。
【0026】
屋根部材35および支持部材36a,36bは、銅タングステン(CuW)やコバールといった熱良導体から構成されることが好ましい。本発明者らの知見によれば、エタロン34が例えば一般的な光学ガラスから構成されている場合、その熱伝導率は1.06W/mK程度である。これに対して、CuWの熱伝導率は200W/mKであり、コバールの熱伝導率は16W/mKである。このような熱伝導率の高い材料から屋根部材35および支持部材36a,36bを作製すれば、ハウジング11の温度が変化した場合でも、屋根部材35および支持部材36a,36bの温度を極短時間に調整できる。そのため、ハウジング11内の温度変化がエタロン34に及ぶことが確実に防止される。
【0027】
光検出器33bは、チップキャリア22b上に設けられた固定部材38の第1の面38a上に固定される。第1の面38aは、エタロン34の光出射面34bに対面している。そのため、光検出器33bは、エタロン34の光出射面34bから放射される光を受光できる。本実施形態では、光検出器33bとエタロン34との相対的な位置関係は、所定の温度のエタロン34を透過した所定のグリッド波長λの光が光検出器33bにより所定の電流値で検出されるように決定される。光検出器33bの出力をこの電流値にロックすることにより、発光素子31から放射されるレーザ光の波長がグリッド波長λにロックされる。具体的には、光検出器33bの出力信号に応じて熱電子冷却器21の温度を調整することにより、チップキャリア22bを介して発光素子31の温度が調整され、レーザ光の波長が一定化される。
【0028】
光検出器33a,33bは、例えば、InP基板上に形成されたInGaAs半導体層を受光窓として有するInGaAs−pin型フォトダイオードであってもよい。
【0029】
光モジュール1では、エタロン34は、温度制御された屋根部材35、支持部材36a,36b、およびチップキャリア22bに囲まれている。そのため、エタロン34の温度もまたこれらとほぼ等しい温度となる。さらに、ハウジング11の内部に大きな温度差が生じた場合であっても、その影響がエタロン34に及ぶことが防止される。その結果、エタロン34の温度変化が抑制される。よって、エタロン34の温度変化に伴う熱膨張、熱収縮および屈折率変化が抑制されるので、ロック波長の変動が抑止される。
【0030】
次に、エタロン34の温度変化の防止効果を確認するため、本発明者らが行ったシミュレーションについて説明する。図5(a)は、シミュレーションで用いたモデルを示す平面図である。図5(b)は、図5(a)のモデルのI−I線に沿った概略断面図である。また、図5(c)は、図5(a)のモデルのI−I線に沿った断面を含む概略斜視図である。図示の通り、このモデルは、チップキャリア22b、エタロン、屋根部材35、支持部材36a,36b、およびハウジング11を有する。チップキャリア22bはSiから構成されるものとし、エタロンは一般的な光学ガラスから構成されるものとした。屋根部材35および支持部材36a,36bの構成材料としては、CuWおよびコバールの2通りについてシミュレーションを行った。これらの部材の寸法は、図5(a)および図5(b)に示す値とした。シミュレーションのパラメータとして使用した各材料の熱伝導率は、以下の通りである。
【0031】
Si:168.0(W/mK)
光学ガラス:1.060(W/mK)
CuW:200.0(W/mK)
コバール:16.0(W/mK)
このシミュレーションでは、ハウジング11内は窒素ガスが1気圧の圧力で満たされていることとした。窒素の熱伝導率は0.0260W/mKとし、粘性定数は1.79×10−5Pa・sとした。チップキャリア22bの温度を25℃とし、ハウジング11の温度を60℃とした。なお、図5(a)および図5(b)中の数値は、シミュレーションのパラメータとして用いた便宜的な数値であり、本実施形態の光モジュール1の実寸法がこれらの値に限定されるものではない。
【0032】
図6および図7は、本実施形態の光モジュールにおけるエタロン周辺の温度分布をシミュレーションにより求めた結果を示す側面図である。図6は、屋根部材35および支持部材36a,36bがCuWの場合の結果を示し、図7は、屋根部材35および支持部材36a,36bがコバールの場合の結果を示す。これらの図では、支持部材36a,36bは省略されている。
【0033】
図6に示されるように、屋根部材35および支持部材36a,36bをCuWで構成した場合、エタロン34内には僅か0.2℃以下の温度差があるにすぎない。また、図7に示されるように、屋根部材35および支持部材36a,36bをコバールで構成した場合も、エタロン34内の温度差は0.2℃程度である。したがって、いずれの場合も、エタロン34を透過して光検出器33bに入射する光の波長を精度良く一定化させることができる。
【0034】
比較のため、屋根部材35および支持部材36a,36bがない点を除き図5(a)〜図5(c)と同一のモデルを用いてシミュレーションを行った。その結果を図8に示す。図8に示されるように、エタロン34内には1.2℃程度の温度勾配が生じている。この理由としては、エタロン34を構成する一般的な光学ガラスの熱伝導率が1.06W/mK程度と低いことが挙げられる。エタロン34内に温度勾配があると、ハウジング11内の温度が僅かに変化しただけでも、エタロンのレーザ光透過部において温度変化が生じることとなる。しかも、エタロン34の熱伝導率が低いため、エタロン34の温度変化を応答性良く抑えることはできない。したがって、屋根部材35および支持部材36a,36bがない場合には、エタロン34の透過率の波長依存性がエタロン34の温度変化に応じて変動することを確実に防止することは難しい。
【0035】
本発明者らの知見によれば、一般的な光学ガラスから構成されるエタロンの温度が1℃変化すると、ロック波長が約0.013nm変動する。本実施形態による光モジュール1によれば、ハウジング11(60℃)とチップキャリア22b(25℃)との間に35℃程度の温度差が生じても、エタロンの温度分布を0.2℃程度まで抑制でき、これによりロック波長の変動を0.003nm以下に抑えることができる。すなわち、ハウジングの温度変化から受ける影響の少ない、高精度の波長制御が可能となる。
【0036】
以下では、本発明に係る光モジュールの他の実施形態について説明する。第2〜4の実施形態の光モジュールは、エタロン34の周辺の構成が異なる以外は、第1の実施形態の光モジュール1と等しい構成を有する。よって、第2〜4の実施形態においては、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0037】
(第2実施形態)
図9は、第2実施形態の光モジュールにおけるエタロン、屋根部材および支持部材の配置を示す概略斜視図である。図示の通り、屋根部材35は、チップキャリア22b上に設けられた単一の支持部材36aのみにより支持される。エタロン34は、チップキャリア22b上に固定されている。エタロン34の上面は屋根部材35に対面し、エタロン34の一つの側面は支持部材36aに対面する。屋根部材35、支持部材36aおよびチップキャリア22bの温度は、熱電子冷却器21により制御されて、ほぼ等しい温度となる。そのため、エタロン34の温度変化が抑制され、ロック波長の変動が防止される。このように、屋根部材35が1つの支持部材36aのみによって支持される場合であっても、エタロン34の温度は十分に一定化される。
【0038】
(第3実施形態)
図10(a)は、第3実施形態の光モジュールにおけるエタロンの周辺部を示す概略斜視図である。図10(b)は、アパーチャ部材を示す斜視図である。図10(a)に示す通り、屋根部材35は、チップキャリア22b上に設けられた支持部材36a,36bにより支持されている。
【0039】
エタロン34の光入射面側には、アパーチャ部材40が設置されている。アパーチャ部材40は、屋根部材35、支持部材36a,36bおよびチップキャリア22bによって形成される開口の端部に嵌め込まれている。開口アパーチャ部材40は、エタロン34の光入射面から離間している。アパーチャ部材40は、図10(b)に示す通り、開口40aを有している。開口40aは、エタロン34の光入射面と対向している。発光素子31の光反射面31bから放射されレンズ32を透過した光Lは、開口40aを通過してエタロン34の光入射面34aに入射する。アパーチャ部材40は、チップキャリア22b上に固定されるとともに、支持部材36a,36bおよび屋根部材35と接触している。アパーチャ部材40は、Lキャリア22aおよびチップキャリア22bを介して熱電子冷却器21と熱的に結合されている。したがって、アパーチャ部材40の温度は、チップキャリア22b、支持部材36a,36b、および屋根部材35の温度とほぼ同一となる。
【0040】
エタロン34の光出射面側には、アパーチャ部材41が設置されている。アパーチャ部材41は、屋根部材35、支持部材36a,36bおよびチップキャリア22bによって形成される開口の端部に嵌め込まれている。アパーチャ部材41は、エタロン34の光出射面から離間している。アパーチャ部材41は、アパーチャ部材40と同一の構造を有している。アパーチャ部材41には、エタロン34を透過した光が通過できる開口41aが設けられている。開口41aは、エタロン34の光出射面および光検出器33bと対向している。よって、エタロン34の透過光は、開口41aを通過して光検出器33bに到達できる。アパーチャ部材41は、チップキャリア22b上に固定されるとともに、支持部材36a,36bおよび屋根部材35と接触している。アパーチャ部材41は、Lキャリア22aおよびチップキャリア22bを介して熱電子冷却器21と熱的に結合されている。したがって、アパーチャ部材41の温度は、チップキャリア22b、支持部材36a,36b、および屋根部材35の温度とほぼ同一となる。
【0041】
アパーチャ部材40,41は、CuW、コバールといった熱良導体から構成されると好ましい。これらの材料は、上述の通り、一般的な光学ガラスから構成されるエタロンよりも高い熱伝導率を有する。
【0042】
第3実施形態では、エタロン34は、屋根部材35、支持部材36a,36b、アパーチャ部材40,41およびチップキャリア22bによって囲まれている。これらの構成要素は、熱電子冷却器21によってほぼ等しい温度に維持される。そのため、ハウジング11の内部に大きな温度差が生じた場合であっても、その影響がエタロン34に及ぶことが防止される。その結果、エタロン34の温度変化が抑制され、エタロン34の温度変化に伴う熱膨張、熱収縮および屈折率変化が抑制される。よって、ロック波長の変動も抑制される。アパーチャ部材40および41のために、エタロン34の露出表面積が削減される。このため、エタロン34の温度変化およびロック波長の変動をいっそう確実に抑えることができる。
【0043】
(第4実施形態)
図11は、第4実施形態の光モジュールにおけるエタロンの周辺部を示す概略斜視図である。図示の通り、第4実施形態は、屋根部材35が支持部材36a,36bにより支持され、アパーチャ部材40が設けられている点で、第3の実施形態と同一である。第3の実施形態と異なる点は、アパーチャ部材41が用いられていないこと、そして、光検出器33bが固定される固定部材38がアパーチャ部材41の代わりに設置されていることである。固定部材38は、屋根部材35および支持部材36a,36bに接触する。固定部材38は、チップキャリア22b上に設けられるとともに、屋根部材35および支持部材36a,36bと接触している。固定部材38は、Lキャリア22aおよびチップキャリア22bを介して熱電子冷却器21と熱的に結合されている。したがって、固定部材38の温度は、チップキャリア22b、屋根部材35および支持部材36a,36bとほぼ同一となる。
【0044】
このように、エタロン34は、ほぼ同一の温度に制御される屋根部材35、支持部材36a,36b、アパーチャ部材40、固定部材38およびチップキャリア22bによって囲まれている。したがって、エタロン34の温度変化は確実に抑制される。よって、ロック波長の変動も抑制される。アパーチャ部材40および固定部材38のために、エタロン34の露出表面積が削減される。このため、エタロン34の温度変化およびロック波長の変動をいっそう確実に抑えることができる。
【0045】
続いて、第5および第6の実施形態について説明する。これらの実施形態では、上記の実施形態におけるエタロン34、屋根部材35および支持部材36a,36bの代わりに、エタロンを含む光学装置50が使用されている。第5および第6実施形態は、屋根部材35および支持部材36a,36bを有していない点で、第1〜第4実施形態と異なる。これらの点を除くと、第5および第6実施形態は、第1実施形態の光モジュール1と同様の構成を有する。以下では、相違点を中心に説明する。
【0046】
(第5実施形態)
図12は、第5実施形態の光モジュール2の部分切欠斜視図である。図12に示されるように、光モジュール2は、光学装置50を有する。図13は、光学装置50を示す概略斜視図である。光学装置50は、エタロン51およびフレーム部材52〜54を有する。エタロン51は、平行平板形状をしている。光検出器33bとエタロン51との相対的な位置関係は、所定の温度のエタロン51を透過した所定のグリッド波長λの光が光検出器33bにより所定の電流値で検出されるように決定される。フレーム部材52〜54は、エタロン51の光入射面51aおよび光出射面51bを除く3つの隣り合う側面上に取り付けられている。エタロン51の上方に位置する。フレーム部材53は、第1〜第4実施形態における屋根部材35に相当する。フレーム部材52〜54は、光入射面51aおよび光出射面51bが露出するようにエタロン51を保持するホルダとして機能する。フレーム部材52〜54は、熱伝導率の高い材料、例えば、CuWやコバールから構成されている。フレーム部材52〜54は、エタロン51よりも高い熱伝導率を有している。
【0047】
図13に示されるように、光学装置50は、フレーム部材52〜54が取り付けられていないエタロン51の底面がチップキャリア22bと接触するようにチップキャリア22b上に固定される。フレーム部材52〜54は、Lキャリア22aおよびチップキャリア22bを介して熱電子冷却器21と熱的に結合されている。フレーム部材52〜54は、エタロン51よりも熱伝導率の大きい材料から構成されているため、フレーム部材52〜54はいずれもチップキャリア22bとほぼ等しい温度となる。したがって、等しい温度を有するチップキャリア22bおよびフレーム部材52〜54によってその4つの側面を囲まれるエタロン51もまた等しい温度に維持される。その結果、エタロン51の熱膨張、熱収縮および屈折率変化が防止され、ロック波長の変動が抑制される。
【0048】
チップキャリア22bと接触する光学装置50の底面にはフレーム部材が取り付けられていないため、光学装置50をチップキャリア22b上に固定する際、UV硬化樹脂を用いることができる。具体的には、まず、この接触面にUV硬化樹脂を塗布する。次に、UV硬化樹脂が塗布された接触面をチップキャリア22bに当てて光学装置50をチップキャリア22b上に載置するとともに、光軸調整を行う。その後、エタロン51を通して紫外域光を照射しUV硬化樹脂を硬化させる。これにより、光学装置50がチップキャリア22b上に固定される。このような手順により、光学装置50の取り付け作業が容易になる。
【0049】
(第6実施形態)
第6実施形態の光モジュールは、使用される光学装置が異なる点を除き、第5実施形態の光モジュールと同一の構成を有する。以下では、相違点を中心に説明する。
【0050】
図14(a)は、第6実施形態にて採用される光学装置60を示す概略斜視図である。図14(b)は、光学装置60の構成を示す分解斜視図である。光学装置60は、エタロン51と、フレーム部材52〜55と、カバー部材56および57とを有する。フレーム部材52〜55およびカバー部材56,57は、熱伝導率の高い材料、例えば、CuWやコバールから構成されている。これらの部材は、エタロン51よりも高い熱伝導率を有している。これらの部材は、Lキャリア22aおよびチップキャリア22bを介して熱電子冷却器21と熱的に結合されている。
【0051】
フレーム部材52〜55は、エタロン51の光入射面51aおよび光出射面51bを除く4つの側面に取り付けられている。エタロン51の上方に位置する。フレーム部材53は、第1〜第4実施形態における屋根部材35に相当する。カバー部材56は、エタロン51の光入射面と接するように取り付けられ、カバー部材57はエタロン51の光出射面と接するように取り付けられる。カバー部材56,57は、それぞれ開口56a、57aを有する。開口56aは、エタロン51の光入射面と対向している。開口57aは、エタロン51の光出射面と対向している。フレーム部材52〜55ならびにカバー部材56および57は、エタロン51の光入射面および光出射が露出するようにエタロン51を保持するホルダとして機能する。発光素子31からの光は、レンズ32を通過した後、開口部56aからエタロン51の光入射面に入射し、エタロン51を透過し、エタロン51の光出射面から開口部57aを通って光検出器33bに到達することができる。
【0052】
光学装置60は、フレーム部材55がチップキャリア22bと接するように、チップキャリア22b上に固定されている。そのため、フレーム部材52〜55およびカバー部材56,57は、チップキャリア22bとほぼ等しい温度に維持される。エタロン51は、カバー部材56,57の開口56a,56bから露出する部分を除けば、全表面をフレーム部材52〜55およびカバー部材56,57によって覆われている。このため、エタロン51は、フレーム部材52〜55およびカバー部材56,57とほぼ等しい温度に維持される。よって、ロック波長の変動が抑制される。
【0053】
エタロン51は、フレーム部材52〜55およびカバー部材56,57によって覆われるので、そのサイズを小さくできる。そのため、エタロンの材料コストを低減できる。また、あらかじめ光学装置60を用意しておけば、光モジュールを作製する際に光学装置60をチップキャリア22b上に載置し、光軸調整を行ってから光学装置60を固定するだけで、光学装置60の設置が完了する。よって、光モジュールの製造工程が簡易になる。
【0054】
光学装置60では、エタロン51がフレーム部材52〜55およびカバー部材56,57によって覆われている。しかし、カバー部材56,57については、いずれか一方だけを設けてもよい。また、フレーム部材52〜55を一体に構成し、エタロン51がこの一体型のフレーム部材に囲まれていてもよい。さらに、カバー部材56,57は、一体型のフレーム部材に固定されていてもよい。
【0055】
(第7実施形態)
第7実施形態の光モジュールは、使用される光学装置が異なる点を除き、第5実施形態の光モジュールと同一の構成を有する。以下では、相違点を中心に説明する。
【0056】
図15(a)は、本実施形態で使用される光学装置70を示す斜視図であり、図15(b)は、光学装置70の分解斜視図である。光学装置70は、エタロン51と、保持部材58および59を有している。保持部材58,59は、Lキャリア22aおよびチップキャリア22bを介して熱電子冷却器21と熱的に結合されている。保持部材58および59は、エタロン51の光入射面および光出射面が露出するようにエタロン51を保持するホルダとして機能する。保持部材58,59は、熱伝導率の高い材料、例えば、CuWやコバールから構成されている。これらの部材は、エタロン51よりも高い熱伝導率を有している。
【0057】
保持部材58は、エタロン51が収容される凹部58aを有する。凹部58aの底面58bには、開口58cが設けられている。保持部材59も、保持部材58と同様に、開口59cと、エタロン51が収容される凹部(図示せず)とを有する。開口58cは、エタロン51の光入射面および光出射面の一方と対向し、開口59cは、他方と対向する。発光素子31からの光は、これらの開口を介してエタロン51に入出射する。
【0058】
光学装置70を使用した場合でも、エタロン51の温度は、保持部材58,59を介して熱電子冷却器21により温度制御され、その温度変化が抑制される。よって、ロック波長の変動が抑制される。また、エタロン51は、保持部材58,59によって覆われるので、そのサイズを小さくできる。そのため、エタロンの材料コストを低減できる。さらに、あらかじめ光学装置70を用意しておけば、光モジュールを作製する際に光学装置70をチップキャリア22b上に載置し、光軸調整を行ってから光学装置70を固定するだけで、光学装置70の設置が完了する。よって、光モジュールの製造工程が簡易になる。
【0059】
(第8実施形態)
次に、第8の実施形態について説明する。第1〜第7実施形態では、互いに平行な光入射面と光出射面を有する平行平板形状のエタロンが使用されている。しかし、この代わりに、光入射面と光出射面が相対的に傾斜したウェッジエタロンを使用してもよい。第8実施形態の光モジュールは、第1実施形態における平行平板エタロンをウェッジエタロンで置き換えた構成を有している。この点を除くと、第8実施形態は、第1実施形態の光モジュール1と同一の構成を有する。以下では、相違点を中心に説明する。
【0060】
図16(a)は、この実施形態の光モジュールの主要部10を示す平面図であり、図16(b)は、その主要部10の側面図である。図17は、ウェッジエタロン34の周辺部を示す概略斜視図である。ウェッジエタロン34において、光入射面34aおよび光出射面34bは、微小な角度αを成して相対的に傾斜している。ここで角度αは、エタロン34に入射した光が光入射面34aと光出射面34bとの間で多重干渉を起こし得る範囲に決められる。具体的には、角度αは0.01°以上0.1°以下であると好適である。光入射面34aおよび光出射面34b上には、多層反射膜が設けられていてもよい。この多層反射膜により光入射面34aおよび光出射面34bの反射率が調整される。
【0061】
ウェッジエタロン34を使用した場合でも、第1実施形態と同様に、屋根部材35および支持部材36a、36bによってエタロン34の温度変化が抑制される。したがって、ロック波長の変動が抑制される。
【0062】
ウェッジエタロン34の光入射面34aおよび光出射面34bが互いに傾斜しているため、これらの面34a,34bの間隔は傾斜方向に沿って変化している。そのため、ウェッジエタロン34の透過波長も、傾斜方向に沿って変化することとなる。この性質は、ウェッジエタロン34をチップキャリア22b上に実装するときに有益である。つまり、ウェッジエタロン34の実装の際、ウェッジエタロン34の平行移動によって位置合わせを行うことができる。平行平板エタロンを使用する場合、所定の向きにエタロンを配置しなければ、所望のロック波長が得られない。したがって、平行平板エタロンの実装の際は、エタロンを回転させながら向きを調整する必要がある。これに対し、ウェッジエタロンは、その向きを調整しなくても、ウェッジエタロンを平行移動して透過波長を調整すれば、所望のロック波長を得ることができる。このように、ウェッジエタロンは、実装時に回転による位置調整を必要としないので、実装が容易である。
【0063】
第2〜第7実施形態の平行平板エタロンの代わりに、ウェッジエタロンを使用してもよい。平行平板エタロンとウェッジエタロンとの間に温度変化上の違いはほとんどないので、ウェッジエタロンを使用しても、ロック波長の変化を抑制できる。
【0064】
上記実施形態におけるエタロンは、発光素子31から放射される光の波長に応じた強度を有する光を生成するために使用されている。このようなエタロンの作用は、波長依存性の透過率を有する他の光学素子によっても得ることができる。この光学素子も、エタロンと同様に、その温度変化によって透過特性が変化しうる。したがって、本発明は、エタロンの代わりにこのような光学素子を備える光モジュールにも適用できる。このような光学素子の一例として、光学フィルタを挙げることができる。以下では、エタロンに代えて光学フィルタを使用する実施形態について説明する。
【0065】
(第9実施形態)
この実施形態では、図2〜図4に示される光モジュール1のエタロン34の代わりに光学フィルタが設置されている。この点を除くと、第9実施形態は、第1実施形態の光モジュール1と同一の構成を有する。以下では、相違点を中心に説明する。
【0066】
光学フィルタは、短波長透過フィルタ、長波長透過フィルタ、およびバンドパスフィルタのいずれであってもよい。光学フィルタは、Lキャリア22aおよびチップキャリア22bを介して熱電子冷却器21と熱的に結合している。光検出器33bと光学フィルタとの相対的な位置関係は、所定の温度の光学フィルタを透過した所定のグリッド波長λの光が光検出器33bにより所定の電流値で検出されるように決定される。
【0067】
図18(a)〜図18(c)は、この実施形態の光モジュールに関して、発光素子31の出力光の波長と光検出器33bの出力電流との関係を示している。図18(a)は、長波長透過フィルタを使用したときの波長−出力電流の関係を示し、図18(b)は、短波長透過フィルタを使用したとき、図18(c)は、バンドパスフィルタを使用したときの波長−出力電流の関係をそれぞれ示している。ここで、発光素子31は、シングルモードの半導体レーザ素子とする。これらの図において、出力電流はフィルタの透過率に対応している。
【0068】
図18(a)〜図18(c)に示されるように、使用されるフィルタの透過特性は、波長と透過率が一意に対応する領域を含んでいる。このため、この領域に含まれる波長は、光検出器33bの出力電流と一意に対応する。したがって、光検出器33bの出力電流に基づいて、発光素子31の出力レーザ光の波長を求めることができる。波長λの光が光検出器33bに入射すると、光検出器33bの出力電流値がIとなる。WDMシステムで使用されるグリッド波長がλの場合、出力電流がIとなるように発光素子31の温度を調整することにより、レーザ光の波長がグリッド波長λにロックされる。
【0069】
第1実施形態におけるエタロン34の代わりに光学フィルタを使用する本実施形態でも、第1実施形態と同様の利点を得ることができる。すなわち、光学フィルタは、屋根部材35、支持部材36a,36bおよびチップキャリア22bに囲まれている。屋根部材35、支持部材36a,36bおよびチップキャリア22bの温度は、熱電子冷却器21により制御されて、ほぼ等しい温度となる。そのため、光学フィルタの温度変化が抑えられ、それに応じてロック波長の変動が抑えられる。
【0070】
同様に、第2〜第7実施形態におけるエタロンの代わりに光学フィルタを使用しても、ロック波長の変動を抑制できる。
【0071】
(第10実施形態)
この実施形態は、主要部10における部品の配置が第9実施形態と異なる。この実施形態では、光検出器33bが、光学フィルタによって反射された光を受け取るように配置されている。この点を除くと、第10実施形態は、第9実施形態の光モジュールと同一の構成を有する。以下では、相違点を中心に説明する。
【0072】
図19(a)は、この実施形態の光モジュールの主要部10を示す平面図であり、図19(b)は、その主要部10の側面図である。図20は、光学フィルタ64の周辺部を示す概略斜視図である。光学フィルタ64は、チップキャリア22b上に設置されている。光学フィルタ64は、Lキャリア22aおよびチップキャリア22bを介して熱電子冷却器21と熱的に結合している。光学フィルタ64は、レンズ32を介して発光素子31に光学的に結合されている。光学フィルタ64の入射面64aは、レンズ32から出射する平行光Lの進行方向に対して傾斜している。光検出器33bは、光入射面64aに対面している。そのため、光検出器33bは、光学フィルタ64の光入射面64aで反射された光を受光できる。光学フィルタ64は、波長依存性の光反射率を有している。すなわち、光学フィルタ64の光反射率は、入射光の波長に依存する。光検出器33bと光学フィルタ64との相対的な位置関係は、所定の温度の光学フィルタ64によって反射された所定のグリッド波長λの光が光検出器33bにより所定の電流値で検出されるように決定される。
【0073】
光学フィルタ64の上方には、屋根部材35が配置されている。屋根部材35は、チップキャリア22b上に固定された支持部材36bおよび36cにより支持されている。支持部材36bおよび36cは、屋根部材35の隣接する2辺にそれぞれ連結されている。光学フィルタ64は、レンズ32と支持部材36cとの間に配置されている。屋根部材35は、支持部材36bおよび36cを介して熱電子冷却器21に熱的に結合されている。屋根部材35と支持部材36b,36cとは、接着剤により接合されていてもよいし、溶接により接合されていてもよい。接着剤を用いる場合は、熱伝導率の高い接着剤が好ましい。このほかに、屋根部材35と支持部材36b,36cとは、一体に構成されていてもよい。この場合、屋根部材35と支持部材36b,36cとの間の熱伝導性が、よりいっそう向上される。
【0074】
光検出器33bは、発光素子31の出力光のうち光学フィルタ64によって反射された成分を検出する。したがって、光検出器33bの出力電流は、光学フィルタ64の反射特性の影響を受ける。つまり、光学フィルタ64の反射波長域が光検出器33bの出力電流に影響する。
【0075】
光学フィルタは、短波長透過フィルタ、長波長透過フィルタ、およびバンドパスフィルタのいずれであってもよい。図21(a)〜図21(c)は、この実施形態の光モジュールに関して、発光素子31の出力光の波長と光検出器33bの出力電流との関係を示している。図21(a)は、長波長透過フィルタを使用したときの波長−出力電流の関係を示し、図21(b)は、短波長透過フィルタを使用したとき、図21(c)は、バンドパスフィルタを使用したときの波長−出力電流の関係をそれぞれ示している。ここで、発光素子31は、シングルモードの半導体レーザ素子とする。これらの図において、出力電流はフィルタの反射率に対応している。
【0076】
図21(a)〜図21(c)に示されるように、使用されるフィルタの反射特性は、波長と反射率が一意に対応する領域を含んでいる。このため、この領域に含まれる波長は、光検出器33bの出力電流と一意に対応する。したがって、光検出器33bの出力電流に基づいて、発光素子31の出力レーザ光の波長を求めることができる。波長λの光が光検出器33bに入射すると、光検出器33bの出力電流値をIとなる。WDMシステムで使用されるグリッド波長がλの場合、出力電流がIとなるように発光素子31の温度を調整することにより、レーザ光の波長がグリッド波長λにロックされる。
【0077】
本実施形態でも、第1実施形態と同様の利点を得ることができる。すなわち、光学フィルタ64は、屋根部材35、支持部材36b,36cおよびチップキャリア22bに囲まれている。屋根部材35、支持部材36b,36cおよびチップキャリア22bの温度は、熱電子冷却器21により制御されて、ほぼ等しい温度となる。そのため、光学フィルタの温度変化が抑えられ、それに応じてロック波長の変動が抑えられる。
【0078】
同様に、第2〜第7実施形態におけるエタロンの代わりに光学フィルタを使用し、光学フィルタの反射光を検出するように光検出器33bを配置しても、ロック波長の変動を抑制できる。このように、本発明は、光学フィルタの反射光の強度に基づいて発光素子の出力波長をモニタする光モジュールにも適用できる。
【0079】
上述のように、第3実施形態では、エタロン34の光出射面に対向する開口を有するアパーチャ部材41が使用されている。しかし、エタロン34に代えて光学フィルタを使用し、光学フィルタの反射光を検出する場合は、アパーチャ部材41の代わりに、開口のないカバー部材を設置してもよい。第4実施形態では、光検出器33bがエタロン34の光出射面と対向するように固定部材38が配置されている。しかし、エタロン34に代えて光学フィルタを使用し、光学フィルタの反射光を検出する場合、固定部材38は、光検出器33bが光学フィルタの光入射面と対向し、光学フィルタの反射光を受光できるように配置される。いずれの場合も、固定部材38は、エタロンまたは光学フィルタを経由した発光素子31からの光を光検出器33bが受光するように配置される。第6および第7実施形態では、エタロン51の光出射面に対向する開口を有するカバー部材および保持部材が使用されている。しかし、エタロン51に代えて光学フィルタを使用し、光学フィルタの反射光を検出する場合は、このような開口は必要ない。この場合、光検出器33bは、光学フィルタの光入射面と対向し、光学フィルタによって反射された発光素子31からの光を受光するように配置される。
【0080】
(第11実施形態)
この実施形態は、発光素子31がマルチモード半導体レーザ素子という点で、シングルモード半導体レーザ素子を使用する第9実施形態と異なる。この点を除くと、第11実施形態は、第9実施形態の光モジュールと同一の構成を有する。以下では、相違点を中心に説明する。
【0081】
発光素子31は、マルチモードのレーザ光を放射する。したがって、この実施形態の光モジュールは、発光素子31の複数のモードの中心波長に対応した複数のロック波長を有する。この光モジュールをWDM通信システムで使用する場合、これらのモードの中心波長は、所定の波長にロックされる。ここで、中心波長とは、例えば、最小二乗法によって計算される平均波長である。
【0082】
この実施形態では、図2〜図4に示される光モジュール1のエタロン34の代わりに光学フィルタが設置されている。光学フィルタは、短波長透過フィルタ、長波長透過フィルタ、および帯域通過フィルタのいずれであってもよい。図22(a)〜図22(c)は、それぞれ、長波長通過フィルタ、帯域通過フィルタおよび短波長通過フィルタの光透過特性および光反射特性を示している。図中の実線は透過波長域を示しており、破線は反射波長域を示している。これらの透過域および反射域の形状は、誘電体多層膜フィルタにおいて実現することができる。図22(a)〜図22(c)に示されるように、これらの光学フィルタは、波長依存性の光透過率および光反射率を有している。
【0083】
光検出器33bは光学フィルタの透過光を受け取るので、光学フィルタの透過域が光検出器33bの出力に影響する。図23(a)〜図23(c)は、図22(a)〜図22(c)に示された透過域70、72および74と、発光素子31で生成された光のマルチモードスペクトル76との関係をそれぞれ示している。図23(a)〜図23(c)に示されるように、透過域70、72および74は、いずれもマルチモードスペクトル76と重なりを有している。長波長通過フィルタおよび短波長通過フィルタの透過域70および74は、マルチモードスペクトル76に含まれる複数のモードのうち一つ以上を含むように決定されることが好ましい。帯域透過フィルタの透過域72は、マルチモードスペクトル76に含まれる複数のモード間の間隔よりも広い幅を有することが好ましい。いずれにせよ、光学フィルタの透過域は、発光素子31で生成されるマルチモード光の複数のモードのうち二つ以上を含みうる広さを有している。
【0084】
図24(a)は、所望の中心波長で発振しているマルチモード発光素子31のスペクトル76と光学フィルタの透過域70とを示す。図24(b)は、所望の中心波長より低い波長で発振している発光素子31のスペクトル78と光学フィルタの透過域70とを示す。図24(c)は、所望の中心波長より高い波長で発振している発光素子31のスペクトル80と光学フィルタの透過域70とを示す。この例では、光学フィルタは、長波長通過フィルタである。
【0085】
図24(a)〜図24(c)において、マルチモードスペクトル76、78および80と透過域70との重なり面積は、互いに異なっている。この面積の違いは、光検出器33bの出力電流に反映される。重なり面積が大きいほど、出力電流も大きくなる。逆に、重なり面積が小さいほど、出力電流は小さくなる。したがって、光検出器33bの出力電流に基づいて発光素子31の温度を調整することにより、発光素子31の発振波長域が所望の波長域に調整され、各モードの中心波長が所望の波長にロックされる。このように、本実施形態では、マルチモード発光素子31が広い発振スペクトルを有することに着目し、その発振スペクトルと光学フィルタの透過波長域との重なりの程度を測定することにより、発振波長域の変化を検出する。
【0086】
本実施形態でも、第1実施形態と同様の利点を得ることができる。すなわち、光学フィルタは、ほぼ等しい温度に制御された屋根部材35、支持部材36a,36bおよびチップキャリア22bに囲まれている。そのため、光学フィルタの温度変化が抑えられる。これにより、光学フィルタの透過波長域の変化が抑えられるので、発光素子31の発振波長域をより精度良く安定化し、ロック波長の変動を抑えることができる。
【0087】
同様に、第2〜第7実施形態におけるエタロンの代わりに光学フィルタを使用し、発光素子31としてマルチモード半導体レーザ素子を使用しても、ロック波長の変動を抑制できる。
【0088】
(第12実施形態)
この実施形態は、主要部10における部品の配置が第11実施形態と異なる。この実施形態では、光検出器33bが、光学フィルタによって反射された光を受け取るように配置されている。つまり、この実施形態の主要部10は、図19(a)、19(b)および20に示されるような構成を有している。この点を除くと、第12実施形態は、第11実施形態の光モジュールと同一の構成を有する。以下では、第11実施形態との相違点を中心に説明する。
【0089】
マルチモード発光素子31からの光は、レンズ32を介して光学フィルタ64に入射する。光検出器33bは、発光素子31の出力光のうち光学フィルタ64によって反射された成分を検出する。したがって、光検出器33bの出力電流は、光学フィルタ64の反射特性の影響を受ける。つまり、光学フィルタ64の反射波長域が光検出器33bの出力電流に影響する。
【0090】
光学フィルタ64は、長波長通過フィルタ、短波長通過フィルタおよび帯域通過フィルタのいずれであってもよい。光学フィルタ64の反射波長域は、図22(a)〜図22(c)に示されている。光学フィルタ64の反射波長域は、発光素子31のマルチモードスペクトル76と重なりを有している。長波長通過フィルタおよび短波長通過フィルタの反射域は、マルチモードスペクトルに含まれる複数のモードのうち一つ以上を含むように決定されることが好ましい。帯域透過フィルタの反射域は、マルチモードスペクトルに含まれる複数のモード間の間隔よりも広い幅を有することが好ましい。いずれにせよ、光学フィルタ64の反射域は、発光素子31で生成されるマルチモード光の複数のモードのうち二つ以上を含みうる広さを有している。
【0091】
光検出器33bの出力は、光学フィルタ64の反射域と発光素子31からのマルチモード光のスペクトルとの重なりの程度に応じて変化する。光検出器33bの出力電流に基づいて発光素子31の温度を調整することにより、発光素子31の発振波長域が所望の波長域に調整され、各モードの中心波長が所望の波長にロックされる。
【0092】
本実施形態でも、第11実施形態と同様の利点を得ることができる。すなわち、光学フィルタ64は、ほぼ等しい温度に制御された屋根部材35、支持部材36b,36cおよびチップキャリア22bに囲まれている。そのため、光学フィルタ64の温度変化が抑えられる。これにより、光学フィルタの反射波長域の変化が抑えられるので、発光素子31の発振波長域をより精度良く安定化し、ロック波長の変動を抑えることができる。
【0093】
同様に、第2〜第7実施形態におけるエタロンの代わりに光学フィルタを使用し、光学フィルタの反射光を検出するように光検出器33bを配置し、発光素子31としてマルチモード半導体レーザ素子を使用しても、ロック波長の変動を抑制できる。
【0094】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、第3の実施形態では、アパーチャ部材40,41は、屋根部材35および支持部材36a,36bに接触するように設置されている。しかし、アパーチャ部材40,41は、屋根部材35および支持部材36a,36bと離間させて設置してもよい。このような配置でも、アパーチャ部材40,41の温度は、チップキャリア22bを介して冷却器21とほぼ等しい温度に調整される。このため、アパーチャ部材40,41の温度は、屋根部材35および支持部材36a,36bとほぼ同一となる。したがって、第3の実施形態とほぼ同様の効果が得られる。
【0095】
アパーチャ部材40,41は、屋根部材35、支持部材36a,36b、およびチップキャリア22bの少なくとも一つと接触していればよい。アパーチャ部材40,41の温度は、アパーチャ部材40,41と接触する部材を介して、屋根部材35、支持部材36a,36b、およびチップキャリア22bと等しくされる。そのため、第3の実施形態とほぼ同様の効果が得られる。また、アパーチャ部材40,41は、エタロンや光学フィルタと接触していてもよい。
【0096】
屋根部材35、支持部材36a,36b、アパーチャ部材40,41、および固定部材38の寸法は、エタロンや光学フィルタの大きさおよび材質を考慮に入れ、第1の実施形態において説明したシミュレーション等に基づいて決定されることが好ましい。
【0097】
チップキャリア22bを用いず、発光素子31、レンズ32、エタロン(または光学フィルタ)、支持部材36a,36b、および固定部材37,38を熱電子冷却器21上に直接搭載しても良い。
【0098】
半導体発光素子31の出力波長域は、1.55μm帯に限られない。また、ロックされる波長の値は、WDMに関して決められたITUグリッドに限られない。
【0099】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の光モジュールでは、温度調節器と屋根部材またはホルダとによって光学素子の温度がほぼ一定に維持されるため、ロック波長シフトを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a),(b)は、半導体レーザ素子からのレーザ光の波長と光検出器の出力電流との関係を示す模式図である。
【図2】図2は、第1の実施形態の光モジュール1の一部破断部を有する斜視図である。
【図3】図3(a)は、光モジュール主要部10を示す平面図である。図3(b)は、光モジュール主要部10を示す側面図である。
【図4】図4は、板状部材35とエタロン34との位置関係を示す斜視図である。
【図5】図5(a)は、シミュレーションに用いたモデルの平面図である。図5(b)は、図5(a)のI−I線に沿った断面図である。図5(c)は、図5(a)のI−I線に沿った断面を含む斜視図である。
【図6】図6は、エタロンの温度分布を求めたシミュレーション結果の一例を示す図である。
【図7】図7は、エタロンの温度分布を求めたシミュレーション結果の他の例を示す図である。
【図8】図8は、板状部材及び支持部材のない場合について、エタロンの温度分布を求めたシミュレーションの結果を示す図である。
【図9】図9は、第2の実施形態の光モジュールにおいて、エタロン、板状部材、及び支持部材の位置関係を示す斜視図である。
【図10】図10(a)は、第3の実施形態による光モジュールのエタロンの周辺部を示す斜視図である。図10(b)は、アパーチャ部材を示す斜視図である。
【図11】図11は、第4の実施形態による光モジュールのエタロンの周辺部を示す斜視図である。
【図12】図12は、第5の実施形態の光モジュールの一部破断部を有する斜視図である。
【図13】図13は、光学部品の一例を示す斜視図である。
【図14】図14(a)は、光学部品の他の例を示す斜視図である。図14(b)は、図14(a)の光学部品の構成を説明する模式図である。
【図15】図15(a)は、光学部品の他の例を示す斜視図である。図15(b)は、図15(a)の光学部品の構成を説明する模式図である。
【図16】図16(a)は、第8実施形態の光モジュールの主要部を示す平面図であり、図16(b)は、その主要部を示す側面図である。
【図17】図17は、第8実施形態におけるウェッジエタロンの周辺部を示す概略斜視図である。
【図18】図18(a)〜(c)は、第9実施形態の光モジュールに関して、発光素子の出力光の波長と光検出器の出力電流との関係を示している。
【図19】図19(a)は、第10実施形態の光モジュールの主要部を示す平面図であり、図19(b)は、その主要部を示す側面図である。
【図20】図20は、第10実施形態における光学フィルタの周辺部を示す概略斜視図ある。
【図21】図21(a)〜(c)は、第10実施形態の光モジュールに関して、発光素子の出力光の波長と光検出器の出力電流との関係を示している。
【図22】図22(a)〜(c)は、長波長通過フィルタ、帯域通過フィルタおよび短波長通過フィルタの特性を示している。
【図23】図23(a)〜(c)は、図22(a)〜(c)に示される透過波長域とマルチモードスペクトルとの関係を示す図である。
【図24】図24(a)は、所望の波長で発振しているマルチモードレーザ素子のスペクトルと光学フィルタの透過波長域を示し、図24(b)は、所望の波長より低い波長で発振しているマルチモードレーザ素子のスペクトルと光学フィルタの透過波長域を示し、図24(c)は、所望の波長より高い波長で発振しているマルチモードレーザ素子のスペクトルと光学フィルタの透過波長域を示している。
【符号の説明】
1,2…光モジュール、10…主要部、11…ハウジング、12…光ファイバ、21…熱電子冷却器、22…チップキャリア、31…半導体発光素子、32…レンズ、33a,33b…光検出器、34…エタロン、35…板状部材、36a,36b…支持部材、37,38…固定部材、40,41…アパーチャ部材、50,60…光学部品、51…エタロン、52…フレーム部材、56,57…カバー部材、58,59…保持部材、64…光学フィルタ。

Claims (18)

  1. レーザ光を放射する半導体発光素子と、
    光入射面および光出射面を有し、前記半導体発光素子からの前記レーザ光を前記光入射面で受光するように配置され、波長依存性の光透過率を有する光学素子と、
    前記光学素子を透過した光を受光するように配置された光検出器と、
    前記光学素子の下方に配置され、前記光学素子の加熱および冷却の少なくとも一方を行うことの可能な温度調節器と、
    前記光学素子の上方に配置され、前記温度調節器に熱的に結合された屋根部材と
    を備え、
    前記光検出器は、前記光学素子の前記光出射面からの入射光の強度に応じた電気信号を出力し、前記温度調節器の温度は前記光検出器からの前記電気信号に応じて調整されて前記半導体発光素子の前記レーザ光の波長がグリット波長にロックされ、
    前記光学素子の上面と前記屋根部材との間には間隙が設けられ、
    前記屋根部材は、支持部材によって支持され、前記支持部材を介して前記温度調節器と熱的に結合され、
    前記半導体発光素子、前記光学素子、前記支持部材及び前記屋根部材のそれぞれは、前記温度調節器上に実装され、前記温度調節器に熱的に結合している光モジュール。
  2. 前記半導体発光素子は、シングルモード半導体レーザ素子であり、前記光学素子の透過特性は、波長と透過率が一意に対応する領域を含んでいる、請求項1記載の光モジュール。
  3. 前記半導体発光素子は、マルチモード半導体レーザ素子であり、前記光学素子は、前記レーザ素子の発振波長域に応じて変化するパワーを有する透過光を生成する、請求項1記載の光モジュール。
  4. 前記光学素子は、前記レーザ素子の複数のモードを含みうる透過波長域を有している、請求項3記載の光モジュール。
  5. レーザ光を放射する半導体発光素子と、
    光入射面を有し、前記半導体発光素子からの前記レーザ光を前記光入射面で受光するように配置され、波長依存性の光反射率を有する光学素子と、
    前記光学素子によって反射された光を受光するように配置された光検出器と、
    前記光学素子の下方に配置され、前記光学素子の加熱および冷却の少なくとも一方を行うことの可能な温度調節器と、
    前記光学素子の上方に配置され、前記温度調節器に熱的に結合された屋根部材と
    を備え、
    前記光検出器は、前記光学素子の前記光入射面からの入射光の強度に応じた電気信号を出力し、前記温度調節器の温度は前記光検出器からの前記電気信号に応じて調整されて前記半導体発光素子の前記レーザ光の波長がグリット波長にロックされ、
    前記光学素子の上面と前記屋根部材との間には間隙が設けられ、
    前記屋根部材は、支持部材によって支持され、前記支持部材を介して前記温度調節器と熱的に結合され、
    前記半導体発光素子、前記光学素子、前記支持部材及び前記屋根部材のそれぞれは、前記温度調節器上に実装され、前記温度調節器に熱的に結合している光モジュール。
  6. 前記半導体発光素子は、シングルモード半導体レーザ素子であり、前記光学素子の反射特性は、波長と反射率が一意に対応する領域を含んでいる、請求項5記載の光モジュール。
  7. 前記半導体発光素子は、マルチモード半導体レーザ素子であり、前記光学素子は、前記レーザ素子の発振波長域に応じて変化する強度を有する反射光を生成する、請求項5記載の光モジュール。
  8. 前記光学素子は、前記レーザ素子の複数のモードを含みうる反射波長域を有している、請求項7記載の光モジュール。
  9. 前記光学素子の光入射面に対向するように配置された開口を有する第1のアパーチャ部材をさらに備え、前記第1アパーチャ部材は、前記温度調節器および前記屋根部材と熱的に結合されている、請求項1〜8のいずれかに記載の光モジュール。
  10. 前記光学素子の光出射面に対向するように配置された開口を有する第2のアパーチャ部材をさらに備え、前記第2アパーチャ部材は、前記温度調節器および前記屋根部材と熱的に結合されている、請求項1〜4のいずれかに記載の光モジュール。
  11. 前記光検出器がその上に固定される固定部材を更に備え、前記固定部材は、前記光検出器が前記光学素子を経由した前記半導体発光素子からの光を受光するように配置され、前記固定部材は、前記温度調節器および前記屋根部材と熱的に結合されて
    いる、請求項1〜10のいずれかに記載の光モジュール。
  12. 前記光学素子を搭載する搭載部材を更に備え、前記搭載部材は、前記温度調節器および前記屋根部材と熱的に結合されている、請求項1〜11のいずれかに記載の光モジュール。
  13. 前記屋根部材は、前記光学素子よりも熱伝導率が大きい材料から構成されている、請求項1〜12記載のいずれかに記載の光モジュール。
  14. 前記支持部材は、前記光学素子よりも熱伝導率が大きい材料ら構成されている、請求項1記載の光モジュール。
  15. 前記第1アパーチャ部材は、前記光学素子よりも熱伝導率が大きい材料から構成されている、請求項9記載の光モジュール。
  16. 前記第2アパーチャ部材は、前記光学素子よりも熱伝導率が大きい材料から構成されている、請求項10記載の光モジュール。
  17. 前記温度調節器は、ペルチェ素子である、請求項1〜16のいずれかに記載の光モジュール。
  18. 前記光学素子は、エタロンまたは光学フィルタである、請求項1〜17のいずれかに記載の光モジュール。
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