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JP4285262B2 - ロボットのワーク把持機構 - Google Patents
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本発明は、ロボットのワーク把持機構に関し、特に、把持したワークの位置決めを動力等を用いることなく簡単な構成で可能としたロボットのワーク把持機構に関する。
種々の製作現場において、前工程から払出されたワークをロボットを介して次工程へ搬送することが行われている。例えば、エンジンの製作現場では、前工程から払出された複数のシリンダーヘッドを、約20マスに仕切られたトレーの各マスへ1個ずつ積み込むようなことが行われている。
ここで使用されるロボットは、ロボットアームにワーク把持機構が連結されている。そして、ワーク把持機構100は、図10(a)に示すように互いに対向させた一対のワーク把持爪101、102を備えている。ワーク把持爪101、102は、一方を固定爪、他方を可動爪として、エアシリンダ103によって可動爪(図ではワーク把持爪101)をスライドさせ、ワーク110を対面の固定爪(図ではワーク把持爪102)に突き当てて位置決めと把持とを行う。
しかし、このような単純な機構では、ワークの位置決めが正確になされていないと、多少の位置ずれ量を見込んで固定爪とワークにある程度の隙間を確保しておくことが必要であり、そのためワークを押すとワークが倒れる可能性がある。また、把持方向に対し90度回転方向でもワークの位置決めがなされていないことから位置決め不良が起こり、ワーク把持爪で把持したワーク110をトレーに投入する際に、図10(b)に示すようにワーク110がトレー120と干渉することがある。
このため、従来のワーク保持機構では、リニアガイド機構により自由度を持たせたコンプライアンス機能と、ワーク把持爪の移動及び停止をするためのアクチュエータを使用した機構の両方を具備し、ワーク把持爪、すなわちワークの位置決め機能を有している(例えば特許文献1、2参照)。
特開昭62−68231号公報 特開平5−269689号公報
しかし、前記のように、従来のロボットのワーク把持機構は、ワーク把持爪に対してコンプライアンス機能に加えて、移動、停止のためのアクチュエータを使用した機構を備える必要があったので、機構が複雑化する問題点があった。
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、簡単な構成でワークの位置決めができるロボットのワーク把持機構を提供することを目的にしている。
上記の如くの目的を達成する本発明のうち、請求項1記載の発明は、ロボットアームに連結されるワークの把持機構において、
流体圧シリンダによって遠近移動される対設した一対のワーク把持爪を有するワーク把持部が、水平に対して傾斜して設置したリニアガイドを介して移動可能に設置してあり、該リニアガイドの傾斜方向下側で前記ワーク把持部の傾斜方向下方への移動を停止させる位置規制手段が設けられており、前記リニアガイドは、前記一対の把持爪が遠近移動する方向に平行な第1の面と、この第1の面と交差する第2の面の2方向に沿って、それぞれ設置されており、前記第1の面に設置されたリニアガイドと前記第2の面に設置されたリニアガイドの一方は、他方のリニアガイドを介して前記ワーク把持部とともに移動可能とされており、前記ワーク把持部を、少なくとも一つのリニアガイドに沿って傾斜方向上側に引き上げる付勢手段を備えることを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、請求項1の発明において、前記ワーク把持部は、前記付勢手段によってリニアガイドにおいてフローティング状態とされることを特徴とする。
本発明のロボットのワーク把持機構によれば、ワーク把持爪でワークを把持して、ロボットアームを介して引き上げると、ワーク把持部がワークと共に、傾斜して設置したリニアガイドに沿って移動し、位置規制手段で定められる一定の位置で停止する。即ち、ワークの位置決めを、アクチュエータ等によることなく行うことができ、ワーク把持機構の構成をそれだけ簡単にすることができる。前記位置規制手段は、ワーク把持手段とリニアガイドの間で機構的に決まる移動限界や、別途設けたストッパなどで構成することができる。
なお、本発明では付勢手段などにより達成されるフローティング機構をリニアガイドに設けるのが望ましい。2方向のリニアガイドでは、その一方または両方にフローティング機構を備えることができる。該フローティング機構によって、ワークの位置ずれによる干渉問題などを解消することができ、ワークを容易に把持することを可能にする。
以下、本発明の一実施形態を図を参照して説明する。
図1はロボットアーム本体10に連結したワーク把持部20のX軸方向視の図を表し、図2はX軸と直交するY軸方向視の図を表している。また、図3は図2の反対方向から見た断面を表している。
ワーク把持部20は、ワークWを把持するために、一対のワーク把持爪31、32が遠近移動可能に対向して設置されている。即ち、一方のワーク把持爪31が流体圧(例えばエアー)シリンダ本体33に連結板34を介して連結され、他方のワーク把持爪32が流体圧シリンダ本体33に対し離接移動する離接板体35に連結板36を介して連結されている。該離接板体35は、流体圧シリンダ本体33に嵌挿されたピストンロッド37およびその両側の2本のガイドロッド38の端部に取り付けられているものである。ガイドロッド38、38は、シリンダ本体33側に摺動可能に取り付けられている。流体圧シリンダ本体33への流体の給排によって、前記ピストンロッド37が伸縮して流体圧シリンダ本体33に対して離接板体35が離接移動する。これにより、一対のワーク把持爪31、32が鎖線31a、32aで示すように、開閉方向に移動できるようになっている。
また前記流体圧シリンダ本体33の外壁には、図2、3に示すように、ピストンロッド37及びガイドロッド38が延びる方向および縦方向(この実施形態では鉛直方向)に沿ってX軸板体41が固着してあり、このX軸板体41の外面にX軸リニアガイド42の一部を構成するガイド43が前記X軸板体41の板面に沿って取り付けてある。前記ガイド43にはレール44が嵌装されてX軸リニアガイド42が構成される。該レール44は、X軸板体41と対向して外側に位置している板体45に取り付けられている。そして、このX軸取付板45の一端に、該X軸取付板45と直角に伸びるY軸板体51が連結されており、このY軸板体51の外面には、Y軸リニアガイド52の一部を構成するガイド53が取り付けてある。このガイド53にレール54が嵌装されてY軸リニアガイド52が構成されている。前記ロボットアーム本体10には、Y軸取付板55が垂下するように固定されてY軸板体51と平行に対向しており、該Y軸取付板55の内面にレール54が取り付けられている。
また、前記ガイド43とレール44で構成されたX軸リニアガイド42は、ワーク把持爪31、32が遠近移動する方向に平行で、かつ縦方向(この実施形態では鉛直方向)に沿った面(第1の面)内にあり、図4に示されるように、Y軸板体51側が低くなるように斜行設置してある。また、前記ガイド53とレール54で構成されたY軸リニアガイド52は、上記第1の面と直交し、縦方向(この実施形態では鉛直方向)に沿った面(第2の面)内にあり、図5に示されるようにX軸取付板45側が低くなるように斜行して設置してある。つまり、ワーク把持部20は、上記第1の面と第2の面内で、各リニアガイド42、52に沿ってスライド移動可能となっており、より具体的には、一対のワーク把持爪31、32、流体圧シリンダ本体33、X軸リニアガイド42を含む部材が、Y軸リニアガイド52によって斜行して移動可能であり、一対のワーク把持爪31、32、流体圧シリンダ本体33を含む部材はX軸リニアガイド42によって斜行して移動可能になっている。また上記第1の面と第2の面とが交差する方向に移動可能となっている。
さらに本発明の付勢部材として、移動可能なワーク把持部20(一対のワーク把持爪31、32、流体圧シリンダ本体33、X軸リニアガイド42を含む部材)を、Y軸リニアガイド52に沿って斜め上側に向かって引き上げるための引張りスプリング61が取り付けられている。具体的には、図5に示すように、Y軸取付板55の端部(ガイド53の上部先端側)に設けられたポスト62に引張りスプリング61の一端が接続され、該引張りスプリング61の他端はX軸取付板45に接続されるように張設されている。この際に、前記ワーク把持部20(一対のワーク把持爪31、32、流体圧シリンダ本体33、X軸リニアガイド42を含む部材)は、無負荷の状態では、上記引張りスプリング61の張力によってY軸リニアガイド52の中途でフローティングするように引張りスプリング61の張力が設定されている。また、前記ロボットアーム本体10からは、前記Y軸リニアガイド52の傾斜方向下側に、ストッパアーム63がワーク把持爪31、32の側方まで延びるように垂下させてあり、前記流体圧シリンダ本体33側のY軸板体51側端部には、該Y軸板体51に当たってワーク把持部20の移動を規制するストッパ突部46が設けられている。
次に、上記のように構成されたロボットのワーク把持機構の動作の様子を、図6、7を参照して説明する。図6(a)は、ワーク把持爪31、32を最も開いた状態で、ワーク把持部20をロボットアーム本体10とともに降下させて、ワーク把持爪31、32の間にワークWが位置するようにした状態を表している。開いたワーク把持爪31、32は、X軸リニアガイド42の傾斜に従ってX軸方向で下側(図の左側)に移動していると共に、引張りスプリング61の張力でY軸リニアガイド52の傾斜に従ってY軸方向に引き上げられてフローティングしている状態にある(図7(a)参照)。
図6(a)の状態で、流体圧シリンダ本体33への流体の給排によって流体圧シリンダ本体33と離接板体35が接近するように操作すると、図6(b)に示すように、先ず離接板体35側のワーク把持爪32がワークWに近づくように移動してワークWに当接する。ワーク把持爪32がワークWに当接すると、ピストンロッド側が固定されてシリンダ本体側が可動状態になるので、次にワーク把持爪31がガイド43とともにX軸リニアガイド42に沿ってワークWに近づくように移動し、図6(c)のようにワーク把持爪31、32がワークWを把持する。
このようにしてワークWを把持した後、ロボットアーム本体10を上方に引き上げると、ワーク把持部20とワークWは、図6(d)に矢示21で示すように、X軸リニアガイド42の傾斜に従って傾斜方向下側に自重によって移動し、ストッパ突部46とY軸板体51が干渉する位置で停止する。図では、ガイドロッド38の一端延長部にストッパ突部46を設けて、このストッパ突部46がY軸板体51に当接するようにしているが、この構造に限られるものではなく、ストッパ突部の取り付け位置を変えたり、Y軸板体52側に流体圧シリンダ本体33と干渉するストッパ部材を設けるなどしてもよく、ストッパとなる構造も適宜変更が可能である。
またワークWを引き上げたときには、ワーク把持部20は、同時にY軸リニアガイド52の傾斜に従っても移動する。この様子が図7(a)〜図7(c)に示される。即ち、図7(a)のように、ワークWを把持したワーク把持部20をロボットアーム本体10とともに引き上げると、ワークW及びワーク把持部20は、図7(b)で矢示22で示すように、その自重によって引張りスプリング61の引張力に抗してY軸リニアガイド52の傾斜に従って下側に移動する。このY軸リニアガイド52の傾斜に従う移動は、図7(b)に示すように、ワークWがストッパアーム63に当接したところで停止する。上記X軸側と同様に、ストッパの取付位置、構造はワークWが所定の位置で停止するものであれば公知の技術に適宜変更が可能である。
以上のように、ワークWを把持していないワーク把持爪31、32並びにワーク把持爪31、32で把持したワークWは、リニアガイド42、52の傾斜に従って自重によって移動して遂にはストッパなどで移動が規制されることで、ロボットアーム本体10に対して常に一定の位置に位置付けることができる。また、把持爪がリニアガイドの傾斜によって容易に移動するので、ワーク把持爪31、32でワークWを把持する際に、ワーク把持爪31、32とワークWとが干渉してワークWが転倒するのを防止できる。
上記ワーク把持爪31、32で把持されたワークWは、図8(a)(b)に示すように、トレー70のマス71に位置ずれすることなく収容することができ、この際に、ワークWがマス71の仕切壁に干渉することもなく、円滑に収納作業を行うことができる。
把持したワークWを開放する際には、流体圧シリンダ本体33のピストンロッド37を伸長させることで把持爪31、32がより離れる。また、この際にワーク把持部20は、図7(c)に示した矢示23のように、引張りスプリング61の引張力でY軸リニアガイド52の傾斜に従ってその中間部まで引き上げられて再度フローティングする。
上記に示すように本発明のワーク把持機構によれば、ワーク把持部20を移動させるためのアクチュエータ等を利用した機構は必要がなくなり、ワーク把持機構を簡単に構成することができる。
なお、上記実施形態によって本発明を説明したが、本発明が上記説明に限定されるものではなく、本発明の範囲内において適宜変更可能である。
本発明の実施形態のワーク把持機構のX軸方向の断面図である。 同じくワーク把持機構のY軸方向の断面図である。 図2と反対側の断面図である。 同じくワーク把持機構のX軸リニアガイドの設置態様を示す正面図である。 同じくワーク把持機構のY軸リニアガイドの設置態様を示す側面図である。 実施形態のワーク把持機構の動作を説明する図である。 同じく、実施形態のワーク把持機構の動作を説明する図である。 同じく動作を説明する図で、把持したワークをトレーに収納した正面図である。 同じく動作を説明する図で、把持したワークをトレーに収納した側面図である。 (a)は、従来のワーク把持機構によってワークを把持する動作を説明する図であり、(b)は把持したワークをトレイに収納する際の状態を示す図である。
符号の説明
10 ロボットアーム
20 ワーク把持部
31 ワーク把持爪
32 ワーク把持爪
33 流体圧シリンダ本体
34 連結板
35 離接板体
36 連結板
37 ピストンロッド
38 ガイドロッド
41 X軸板体
42 X軸リニアガイド
43 ガイド
44 レール
45 板体
46 ストッパ突部
51 Y軸板体
52 Y軸リニアガイド
53 ガイド
54 レール
55 垂下板体
61 引張りスプリング
62 ポスト
63 ストッパアーム
70 トレー
71 マス

Claims (2)

  1. ロボットアームに連結されるワークの把持機構において、
    流体圧シリンダによって遠近移動される対設した一対のワーク把持爪を有するワーク把持部が、水平に対して傾斜して設置したリニアガイドを介して移動可能に設置してあり、該リニアガイドの傾斜方向下側で前記ワーク把持部の傾斜方向下方への移動を停止させる位置規制手段が設けられており、前記リニアガイドは、前記一対の把持爪が遠近移動する方向に平行な第1の面と、この第1の面と交差する第2の面の2方向に沿って、それぞれ設置されており、前記第1の面に設置されたリニアガイドと前記第2の面に設置されたリニアガイドの一方は、他方のリニアガイドを介して前記ワーク把持部とともに移動可能とされており、前記ワーク把持部を、少なくとも一つのリニアガイドに沿って傾斜方向上側に引き上げる付勢手段を備えることを特徴とするロボットのワーク把持機構。
  2. 前記ワーク把持部は、前記付勢手段によってリニアガイドにおいてフローティング状態とされることを特徴とする請求項1記載のロボットのワーク把持機構。
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