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JP4285554B2 - チューブポンプ、流体噴射装置、及びチューブポンプの駆動方法 - Google Patents
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JP4285554B2 - チューブポンプ、流体噴射装置、及びチューブポンプの駆動方法 - Google Patents

チューブポンプ、流体噴射装置、及びチューブポンプの駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、チューブポンプ、該チューブポンプを備える流体噴射装置、及びチューブポンプの駆動方法に関する。
一般に、流体噴射ヘッドからターゲットに対して流体を噴射させる流体噴射装置として、インクジェット式プリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)が広く知られている。このようなプリンタでは、記録ヘッド(流体噴射ヘッド)のノズル形成面に形成されたノズルの開口からインク溶媒が蒸発することによるインク粘度の上昇や固化、塵埃の付着、さらには気泡の混入等によりノズルに目詰まりが生じ、印刷不良を引き起こすという問題があった。そこで、このような問題を解決するために、通常、プリンタには、記録ヘッドのノズルからインク・気泡等を強制的に吸引して排出させるクリーニングを実行するメンテナンスユニットが設けられている。
このメンテナンスユニットは、記録ヘッドにおけるノズル形成面のノズルの開口を囲うようにして当接可能なキャップ(流体受容手段)と、該キャップ内に連通したインク排出路の途中に設けられる吸引ポンプ(吸引手段)とを備えている。そして、吸引ポンプの駆動によりキャップ内に負圧を発生させることで、ノズルから増粘したインク・気泡等を吸引し、インクの噴射不良の抑制を図っている。このような吸引ポンプには、例えば特許文献1に記載されるようなチューブポンプが一般的に用いられる。
この特許文献1のチューブポンプは、略円筒形状をなすハウジング内に、可撓性を有するチューブの長手方向の中間部と、ハウジングの軸線を中心に回転するポンプホイル(回転体)と、ポンプホイルの所定方向への回転時にハウジングの内周面に沿って移動しながらチューブを押圧可能なローラ(押圧部材)とを収容している。チューブは、その長手方向の中間部がハウジングの内周面に沿って1周(360度)以上に渡って円を描くように(いわゆるα状に)収容されている。また、ポンプホイルには、ローラ支持溝が周方向に沿うように形成されており、そのローラ支持溝は、ポンプホイルの軸心からの径方向距離が周方向の一方(ポンプ作用位置)から他方(ポンプ非作用位置)に向かうにつれて徐々に短くなる形状に形成されている。そして、ローラは、その軸心から突出するように延設された軸がポンプホイルのローラ支持溝内に摺動可能に挿入されている。
ここで、ポンプホイルがポンプ作用方向に回転した場合、ローラは、ローラ支持溝の形状により回転することになる。また、この場合、ローラとチューブとの間の摩擦力よりローラの軸とローラ支持溝の溝壁(カム面)との間の摩擦力の方が小さいことに起因してローラの軸がローラ支持溝のカム面に対して滑ってしまう。そのため、ローラ自身の回転に基づく該ローラのハウジングの内周面に沿った移動速度よりも、ポンプホイルの回転速度のほうが速くなる結果、ローラの軸がローラ支持溝内のカム面をチューブ側となるポンプ作用位置に向かって摺動回転する。
ポンプ作用位置において、ローラは、チューブの内面同士が完全に密着する状態となるまで該チューブを押圧するため、該ローラがハウジングの内周面と協働してチューブの中間部の一部を順次押圧しながらハウジングの内周面に沿って移動することになる。そして、このローラの移動に伴って、チューブの押圧された部分が順次復元されることで、ハウジング内に収容された中間部よりも上流側のチューブ内が減圧されてキャップ内が負圧状態となり、ノズルから粘度の上昇したインクが吸引されるようになっていた。
特開2002−349452号公報
ところで、特許文献1に記載のチューブポンプにおいて、ポンプホイルのポンプ作用方向への回転に基づきローラがポンプ非作用位置側からポンプ作用位置側に移動する場合には、前述したように、ローラとチューブとの間の摩擦力と、ローラの軸とローラ支持溝のカム面との間の摩擦力との差が関係してくる。すなわち、これら各摩擦力の差によって、ローラのポンプ非作用位置側からポンプ作用位置側への移動速度が決定する。ところが、各摩擦力の大きさには、プリンタの設置された環境(温度・湿度等)の変化に基づくチューブの反力の変化やチューブそのものの形状のばらつきに基づく反力の違いによってそれぞればらつきが生じてしまう。また、チューブポンプはプリンタ内に配置されるため、ハウジング内にインクが流入してしまうこともあり得る。そのような場合には、ハウジング内に流入したインクが潤滑液として機能してしまい、ローラとチューブとの間の摩擦力がハウジング内へのインクの流入がない場合に比して低下してしまうことがあった。
そのため、ローラ自身の回転に基づく該ローラのハウジングの内周面に沿った移動速度とポンプホイルの回転速度とが同程度になってしまい、ローラの軸がローラ支持溝内を移動しなくなってしまうおそれがあった。すなわち、ローラがポンプ非作用位置側からポンプ作用位置側に移動しなくなってしまい、ポンプとして機能しなくなるおそれがあった。また、ローラとチューブとの間の摩擦力と、ローラの軸とローラ支持溝のカム面との間の摩擦力との差を一定に保つように設計することは非常に困難であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、押圧部材のポンプ非作用位置からポンプ作用位置への移動のばらつきを容易に抑制できるチューブポンプ、流体噴射装置、及びチューブポンプの駆動方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のチューブポンプにおいて、ハウジング内に、可撓性材料よりなるチューブの長手方向の中間部と、ポンプ作用時に前記チューブの中間部を上流側から下流側へ順次押圧しながら移動することで前記チューブ内に負圧を発生させる押圧部材と、前記チューブ内に負圧を発生させるポンプ作用位置と前記チューブ内に負圧を発生させないポンプ非作用位置との間を前記押圧部材が移動する際に該押圧部材が摺接するカム面を有する回転体と、前記カム面に沿う方向に複数の歯を有するラック部とが収容され、前記押圧部材には、前記ラック部に噛合可能なピニオン部が形成されており、前記押圧部材は、前記ピニオン部が前記ラック部に噛合した状態で前記ポンプ非作用位置と前記ポンプ作用位置との間を回転しながら移動する。
この発明によれば、ポンプ作用時において押圧部材は、ラック部にピニオン部を噛合させた状態でポンプ非作用位置からポンプ作用位置に向けて回転しながら移動することになる。そのため、回転体のカム面との間に発生する摩擦力に依存して押圧部材をポンプ非作用位置からポンプ作用位置に向けて移動させる従来の場合とは異なり、押圧部材の移動速度が摩擦力の大きさによって変化することはない。したがって、押圧部材のポンプ非作用位置からポンプ作用位置への移動のばらつきを容易に抑制できる。
本発明のチューブポンプにおいて、前記ラック部は、前記ポンプ作用位置に前記押圧部材が位置する場合には、該押圧部材の前記ピニオン部と非噛合状態となるように形成されている。
ポンプ作用位置に押圧部材が位置する場合に該押圧部材のピニオン部と噛合するようにラック部を形成すると、潰れた状態にあるチューブの反力(弾性復帰力)が押圧部材のピニオン部を介してラック部に加わることにより、該ラック部の歯が破損するおそれがある。この点、本発明では、ポンプ作用位置に押圧部材が位置する場合には該押圧部材のピニオン部と噛合しないようにラック部を形成することにより、ポンプ作用時にラック部の歯が破損することが抑制される。
本発明のチューブポンプにおいて、前記ラック部は、前記ポンプ非作用位置に前記押圧部材が位置する場合には、該押圧部材の前記ピニオン部と非噛合状態となるように形成されている。
ポンプ非作用位置に押圧部材が位置する場合に該押圧部材のピニオン部と噛合するようにラック部を形成すると、ラック部には、ポンプ非作用時であっても押圧部材からの負荷がかかるおそれがある。そこで、本発明のようにポンプ非作用位置に押圧部材が位置する場合には該押圧部材のピニオン部と噛合しないようにラック部を形成することにより、ピニオン部とラック部とが噛合状態となる時間を短くできるため、ラック部の耐久性の低下の抑制に貢献できる。
本発明のチューブポンプにおいて、前記カム面は、該カム面のうち前記ポンプ作用位置に対応するポンプ作用領域が、前記回転体の周方向へ該回転体の回転軸線からの距離が同一となるように形成されている。
この発明によれば、カム面のポンプ作用領域は、回転体の回転軸線を中心とした周方向に沿うように円弧状に形成される。そのため、ポンプ作用時にポンプ作用位置に位置する押圧部材に潰れた状態にあるチューブから回転軸線に向けて反力が加わった場合でも、押圧部材は、カム面のうちポンプ作用位置に対応するポンプ作用領域において周方向へ移動することなく径方向へ圧接することになる。したがって、ポンプ作用時に押圧部材がポンプ作用位置からポンプ非作用位置に退避してしまうことが規制される。
本発明のチューブポンプにおいて、前記カム面は、該カム面のうち前記ポンプ非作用位置に対応するポンプ非作用領域が、前記回転体の周方向において前記ポンプ作用位置から離間するほど前記回転体の回転軸線からの距離が長くなるように形成されている。
この発明によれば、ポンプ非作用位置に位置する押圧部材がポンプ作用位置に向けて移動を開始する場合、押圧部材は、回転体の周方向への移動過程で回転軸線に一旦接近してから回転軸線から離間するように移動することになる。すなわち、回転軸線に接近する方向への移動に伴い勢いを付けた状態で押圧部材をポンプ非作用位置側からポンプ作用位置に向けて移動させるため、勢いを得られない場合に比して、押圧部材のピニオン部をラック部に噛合させやすくできる。そのため、押圧部材のポンプ作用位置側への速やかな移動に貢献できる。
本発明の流体噴射装置は、ノズルから流体を噴射する流体噴射ヘッドと、前記ノズルから流体を吸引可能な状態で前記流体噴射ヘッドに当接する流体受容手段と、該流体受容手段を前記流体噴射ヘッドに当接させた状態で吸引力を発揮することにより前記流体噴射ヘッドの前記ノズルから流体を吸引して前記流体受容手段内に排出させる吸引手段とを備える流体噴射装置において、前記吸引手段が、上記構成のチューブポンプにより構成されている。
この発明によれば、チューブポンプにおける押圧部材のポンプ非作用位置からポンプ作用位置への移動のばらつきが抑制されるため、チューブポンプの駆動開始時において流体受容手段内を吸引する効率が毎回ばらつくことを抑制できる。
本発明のチューブポンプの駆動方法は、ポンプ作用時には押圧部材が所定のカム面に摺接しながら可撓性材料よりなるチューブの長手方向の中間部を前記チューブ内に負圧を発生させない上流側のポンプ非作用位置から前記チューブ内に負圧を発生させる下流側のポンプ作用位置へと順次押圧しながら移動するようにしたチューブポンプの駆動方法であって、前記カム面に沿う方向に複数の歯を有するラック部を設けると共に、前記押圧部材には前記ラック部に噛合するピニオン部を前記押圧部材に設け、ポンプ作用時には、前記ピニオン部を前記ラック部に噛合させつつ前記押圧部材を前記ポンプ非作用位置側から前記ポンプ作用位置側に向けて回動させるようにした。
この発明によれば、ポンプ作用時において押圧部材は、ラック部にピニオン部を噛合させた状態でポンプ非作用位置からポンプ作用位置に向けて回転しながら移動することになる。そのため、カム面との間に発生する摩擦力に依存して押圧部材をポンプ非作用位置からポンプ作用位置に向けて移動させる従来の場合とは異なり、押圧部材の移動速度が摩擦力の大きさによって変化することはない。したがって、押圧部材のポンプ非作用位置からポンプ作用位置への移動のばらつきを容易に抑制できる。
以下、本発明のチューブポンプ、流体噴射装置、及びチューブポンプの駆動方法を具体化した一実施形態を図1〜図11に基づいて説明する。なお、以下における本明細書中の説明において、「前後方向」、「左右方向」、「上下方向」をいう場合は図1に矢印で示す前後方向(副走査方向)、左右方向(主走査方向)、上下方向をそれぞれ示すものとする。
図1に示すように、流体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ11は、略矩形箱状をなすフレーム12を備えている。フレーム12内の下部には、その長手方向である左右方向に沿ってプラテン13が設けられている。プラテン13上には、フレーム12の背面下部に設けられた紙送りモータ14の駆動に基づき、図示しない紙送り機構により用紙Pが後方側から給送されるようになっている。
また、フレーム12内におけるプラテン13の上方には、該プラテン13の長手方向に沿ってガイド軸15が架設されている。ガイド軸15には、キャリッジ16が、該ガイド軸15の軸線方向(左右方向)に沿って往復移動可能に支持されている。すなわち、キャリッジ16は左右方向に貫通形成された支持孔16aにガイド軸15が挿通されることにより、このガイド軸15の長手方向に沿って往復移動自在に支持されている。
また、フレーム12の後壁内面においてガイド軸15の両端部と対応する位置には、駆動プーリ17a及び従動プーリ17bが回転自在に支持されている。駆動プーリ17aにはキャリッジ16を往復移動させる際の駆動源となるキャリッジモータ18の出力軸が連結されると共に、これら一対のプーリ17a,17b間には、キャリッジ16に連結された無端状のタイミングベルト17が掛装されている。したがって、キャリッジ16は、ガイド軸15にガイドされながら、キャリッジモータ18の駆動力により無端状のタイミングベルト17を介して左右方向に移動可能となっている。
キャリッジ16には、流体噴射ヘッドとしての記録ヘッド19が設けられると共に、記録ヘッド19へ供給する複数種類のインク(流体)を貯留するインクカートリッジ20が着脱可能に搭載されている。そして、図2に示すように、このインクカートリッジ20内に収容されたインクが圧電素子21の駆動により記録ヘッド19の下面にて構成されるノズル形成面19aに開口するノズル22に供給されるようになっている。
また、フレーム12内の右端部、すなわち、用紙Pが至らない非印刷領域には、記録ヘッド19をメンテナンスする場合にキャリッジ16を位置させるためのホームポジションが設けられている。そして、このホームポジションに配置された状態のキャリッジ16の下方には、記録ヘッド19からの用紙Pに対するインク噴射が良好に維持されるように、各種のメンテナンス動作を行うメンテナンスユニット23が設けられている。
次に、メンテナンスユニット23について図2に基づき以下説明する。
図2に示すように、メンテナンスユニット23は、記録ヘッド19のノズル形成面19a(具体的には、各ノズル22の開口が形成された領域)に各ノズル22を囲うようにして当接可能な上側が開口した有底四角箱状をなす合成樹脂製のキャップ(流体受容手段)24を備えている。キャップ24の上面全体には、ゴム等の可撓性部材よりなる四角枠状のシール部材25が設けられている。
また、キャップ24には、該キャップ24を昇降させるための昇降装置26が連結されている。そして、キャリッジ16を非印刷領域に移動させた状態で、キャップ24を昇降装置26によって上昇させることで、キャップ24はシール部材25の上面が記録ヘッド19のノズル形成面19aに密着し、各ノズル22を囲んだ状態となって記録ヘッド19に当接するようになっている。なお、このようにキャップ24がノズル形成面19aにシール部材25を密着させるようにして記録ヘッド19に当接した状態のことを以下では「当接状態」ともいう。
キャップ24の下面には、該キャップ24内からキャップ24外へインクを排出させる排出通路27aを内部に有する排出部27が下側に延びるように設けられている。排出部27には、可撓性材料よりなる排出チューブ28の一端部(上流側の端部)が接続されると共に、排出チューブ28の他端部(下流側の端部)は、タンク29(「廃インクタンク」ともいう。)内に挿入されている。したがって、キャップ24内とタンク29内とは、排出チューブ28を介して連通されている。そして、タンク29内に流入したインクは、タンク29内に収容されたインク吸収材30に吸収されるようになっている。
また、排出チューブ28の中間部には、キャップ24内に吸引力を及ぼすために駆動される吸引手段としてのチューブポンプ31(「吸引ポンプ」ともいう。)が配設されている。そして、記録ヘッド19のノズル形成面19aにキャップ24のシール部材25が各ノズル22を囲うようにして密着した当接状態でチューブポンプ31を駆動することで、各ノズル22内の増粘したインクが気泡等とともに吸引され、キャップ24及び排出チューブ28を介してタンク29内に排出される、いわゆるクリーニングが行われるようになっている。
次に、本実施形態のチューブポンプ31について図3〜図11に基づき以下説明する。
図3及び図4に示すように、チューブポンプ31は、フレーム12(図1参照)内に固定された有底円筒状のハウジング40を備えている。このハウジング40の底壁中央には、該ハウジング40の内外を貫通する貫通孔40aが形成されている。ハウジング40内には、回転体としてのポンプホイル41が、該ハウジング40の中心を貫通する回転軸線Sを中心に回転可能に収容されている。すなわち、ポンプホイル41は、回転軸線Sに沿って延びるとともに貫通孔40aに挿通されるホイル軸42を備えており、該ホイル軸42を中心にハウジング40内で回転可能になっている。
ハウジング40の周壁には、平面視で該ハウジング40の内周面40bの接線方向において対向する導入部43及び導出部44が形成されている。この場合、導入部43及び導出部44は、回転軸線S方向において位置がずれている。そして、ハウジング40内には、導入部43及び導出部44を介して、排出チューブ28の長手方向の中間部45が該ハウジング40の内周面40bに沿って円を描くように引き回された状態(いわゆるα状をなした状態)で収容されている。この場合、ハウジング40内に収容された排出チューブ28の中間部45においては、該中間部45の上流側部位45aと下流側部位45bとが部分的に回転軸線S方向において重合されている。
図4に示すように、ポンプホイル41は、円板状をなす大プレート46と、該大プレート46よりも小径の小プレート47とを備えており、これら大プレート46及び小プレート47は、ホイル軸42にそれぞれ中心を貫かれた状態で、所定間隔をおいて該ホイル軸42にそれぞれ固着されている。大プレート46には、図5に示すように、ポンプホイル41の周方向にほぼ沿うようにして外側に膨らむ略円弧状をなすローラ案内溝48が貫通形成されている。このローラ案内溝48において、その一端側部分(図5ではX方向側の部分)がローラ案内溝48のうち相対的に大プレート46の内周側に位置するポンプ非作用位置となっている。一方、このローラ案内溝48において、その他端側部分(図5では反X方向側の部分)がローラ案内溝48のうち相対的に大プレート46の外周側に位置するポンプ作用位置となっている。すなわち、ローラ案内溝48は、その一端側のポンプ非作用位置から他端側のポンプ作用位置に向かうほど、徐々に大プレート46の周縁部に接近するように延びている。
また、大プレート46におけるローラ案内溝48とホイル軸42との間には、断面略扇状をなすラック用開口49が貫通形成され、該ラック用開口49内には、ラック部50が設けられている。このラック部50は、ラック用開口49の側面のうち回転軸線Sを中心とした周方向の一側面(X方向側の側面)から対向する周方向の他側面(反X方向側の側面)に向けて延びる略円弧状の第1延設部51と、周方向の他側面から対向する周方向の一側面に向けて延びる略円弧状の第2延設部52と、径方向内側の側面から径方向外側に向けて延びる第3延設部53とから構成されている。これら各延設部51〜53の先端は、周方向において第1延設部51と第2延設部52との間に第3延設部53を配置して所定間隔だけそれぞれ離間すると共に、回転軸線Sからの距離が各々同一となっている。そして、各延設部51〜53の先端には、径方向外側に向けて突出する複数(本実施形態では2つずつ)の歯54がそれぞれ形成されている。すなわち、本実施形態のラック部50は、複数の歯54が間欠した状態で配置されたいわゆる間欠歯車であって、大プレート46に一体形成されている。
また、図6に示すように、ラック部50(各延設部51〜53)は、大プレート46におけるラック部50以外の部分に比して回転軸線Sに沿う方向で肉厚に形成されている。すなわち、ラック部50は、その一部(図6における左側部)が大プレート46において小プレート47に対向する対向面46aよりも小プレート47側に張り出すように形成されている。
図7に示すように、小プレート47の周縁部には、大プレート46のローラ案内溝48と対応するようにローラ案内凹部55が切り欠き形成されている。そして、大プレート46のローラ案内溝48における内周側の面及び小プレート47のローラ案内凹部55の内周側の面によりカム面56が構成されている。
次に、大プレート46のローラ案内溝48及び小プレート47のローラ案内凹部55の形状について図5、図7及び図8に基づき以下説明する。
図5及び図7に示すように、ローラ案内溝48及びローラ案内凹部55の各カム面56のうちローラ案内溝48の一端側部分であるポンプ非作用位置に対応する領域(即ち、回転軸線Sに近い側の端部であって、図8における第1位置Aと第2位置Bとの間の領域)はポンプ非作用領域57とされている。また、ローラ案内溝48及びローラ案内凹部55の各カム面56のうちローラ案内溝48の他端側部分であるポンプ作用位置に対応する領域(即ち、回転軸線Sから遠い側の端部であって、図8における第3位置Cと第4位置Dとの間の領域)はポンプ作用領域58とされている。
各カム面56のポンプ非作用領域57では、図8に示すように、ポンプ作用領域58側となる第2位置Bが最も回転軸線Sからの距離Rが短くなっており、第2位置Bから第1位置Aに向けて回転軸線Sからの距離Rが次第に長くなっている。すなわち、ローラ案内溝48及びローラ案内凹部55のポンプ非作用領域57は、ポンプホイル41の周方向においてポンプ作用領域58から離間するにつれて各プレート46,47の周縁部に接近するようにそれぞれ形成されている。
また、各カム面56のポンプ作用領域58では、ポンプ非作用領域57側となる第3位置Cであってもポンプ非作用領域57から最も離間した第4位置Dであっても回転軸線Sからの距離Rが同一になっている。すなわち、ローラ案内溝48及びローラ案内凹部55のポンプ作用領域58において第3位置Cと第4位置Dとの間は、ポンプホイル41の周方向へ回転軸線Sを中心とした円弧状に形成されている。
さらに、各カム面56のうちポンプ非作用領域57とポンプ作用領域58との間の部分(即ち、第2位置Bと第3位置Cとの間の部分)では、第2位置Bから第3位置Cに向かうにつれてポンプホイル41の回転軸線Sからの距離Rが次第に長くなっている。
また、ポンプホイル41は、図4に示すように、ハウジング40内に収容された排出チューブ28の中間部45を押圧するための押圧部材60をローラ案内溝48及びローラ案内凹部55に沿って移動可能な状態で支持している。この押圧部材60は、図9及び図10に示すように、略円柱形状をなすローラ61と、該ローラ61の両端面から突設された軸62とを備えている。この押圧部材60の各軸62は、大プレート46のローラ案内溝48及び小プレート47のローラ案内凹部55に各別に摺動可能に支持されている。そして、押圧部材60がローラ案内溝48及びローラ案内凹部55に沿って移動する場合、押圧部材60の各軸62は、その各軸62がローラ案内溝48及びローラ案内凹部55の各カム面56にそれぞれ摺接するようになっている。
また、押圧部材60のローラ61における大プレート46側の端部には、軸62を中心とした周方向に沿って等間隔おきに配置された複数の歯63からなるピニオン部64が形成されている。すなわち、ピニオン部64は、押圧部材60のローラ61に一体形成されている。そして、押圧部材60がローラ案内溝48のポンプ作用位置側からポンプ非作用位置側(即ち、X方向)に向けて移動する場合には、図11(a)(b)に示すように、その移動経路の一部においてピニオン部64がラック部50に噛合するようになっている。一方、押圧部材60がローラ案内溝48のポンプ非作用位置に位置する場合、及び押圧部材60がローラ案内溝48のポンプ作用位置に位置する場合には、押圧部材60のピニオン部64が、ラック部50に噛合することはない。
また、図8に示すように、押圧部材60は、ローラ案内溝48のポンプ非作用位置に位置する場合において軸62がカム面56のうち第1位置Aに当接しているときには、排出チューブ28の中間部45に軽く接して僅かに反力を受けた状態(即ち、排出チューブ28内に負圧を発生させない程度に接触した状態)になる。その一方、押圧部材60は、ローラ案内溝48のポンプ非作用位置に位置する場合において軸62がカム面56のうち第2位置Bに当接しているときには、排出チューブ28の中間部45に押圧力を付与することはない。
そして、図8に示すように、押圧部材60は、ローラ案内溝48のポンプ非作用位置側からポンプ作用位置側へ移動する途中では、軸62がカム面56のうち第2位置Bから第3位置Cに接近するにつれて、排出チューブ28の中間部45に対して次第に強く圧接して、徐々に排出チューブ28の中間部45を押し潰し方向へ変形させる。そして、押圧部材60は、軸62がカム面56における第3位置Cの直近位置まで至ったところで、排出チューブ28の中間部45を閉塞状態となるように押し潰すようになっている。
そして更に、図8に示すように、押圧部材60は、ローラ案内溝48のポンプ作用位置に位置する場合において、軸62がカム面56のうち第3位置Cから第4位置Dへと移動する過程では、排出チューブ28の中間部45を同程度の押圧力でもって押し潰すようになっている。以上のように、押圧部材60は、カム面56における第3位置Cと第4位置Dとの間のみならず第3位置Cの直近の領域においても、排出チューブ28の中間部45を閉塞状態となるように押し潰すことになる。したがって、本実施形態の場合、カム面56における第3位置Cの直近位置まで押圧部材60の軸62が至った時点からインクや気泡をキャップ24側から吸引開始することも可能とされる。
次に、本実施形態におけるチューブポンプ31の駆動方法について以下説明する。なお、ポンプ非作用時において、押圧部材60の各軸62は、各カム面56における非作用領域の第1位置Aに位置しているものとする。
さて、チューブポンプ31を駆動させるべくポンプホイル41が回転軸線Sを中心にX方向に回転し始めると、押圧部材60は、大プレート46のローラ案内溝48及び小プレート47のローラ案内凹部55に形成された各カム面56に沿って反X方向(すなわち、ポンプ作用位置方向)に向けて摺動し始める。この際、各軸62が第1位置Aに位置する押圧部材60には、排出チューブ28から反力に基づく押圧力が付与されているため、その押圧力によって押圧部材60は、回転軸線Sに接近しつつポンプホイル41に対して反X方向に摺動する。
そして、第2位置Bまで摺動した押圧部材60は、各軸62が第1位置Aから第2位置Bまで摺動した際のエネルギを利用して更にポンプ作用位置に向けて摺動する。すると、押圧部材60のピニオン部64が大プレート46に一体形成されたラック部50に噛合し、この噛合状態を維持しつつ、押圧部材60はポンプ作用位置に向けて回転しながら摺動する。
この際、押圧部材60には、該押圧部材60が排出チューブ28を押圧するようになるため、該排出チューブ28からの反力(即ち、排出チューブ28の弾性復帰力)が加わるようになる。そのため、押圧部材60は、各軸62が各カム面56に摺接し続けると共に、ピニオン部64がラック部50との噛合状態を維持し得る。したがって、本実施形態では、押圧部材60のポンプ非作用位置からポンプ作用位置までの摺動速度は、排出チューブ28の反力のばらつきや押圧部材60とポンプホイル41との間の摩擦力のばらつきに関係なく、毎回、略一定速度になる。
そして、押圧部材60がポンプ作用位置に到達すると、押圧部材60のピニオン部64とラック部50との噛合状態が解消される。そして、排出チューブ28において押圧部材60に押圧される部分では、該排出チューブ28の内面同士が完全に密着した状態になる。この状態でポンプホイル41がX方向に回転し続けると、ポンプ作用位置に位置する押圧部材60は、ハウジング40の内周面40bと協働して排出チューブ28の一部を順次押圧しながらハウジング40の内周面40bに沿って摺動することになる。また、押圧部材60は、ポンプ作用位置においてピニオン部64とラック部50との噛合状態が解消されるため、軸62を中心にポンプ作用位置で回転することが可能になる。
このような押圧部材60の摺動に伴って、該押圧部材60によって排出チューブ28の押圧された部分が順次復元されることで、ハウジング40内に収容された中間部45よりも上流側の排出チューブ28内が大気に対して負圧となる。その結果、負圧状態となった排出チューブ28において中間部45よりも上流側と連通しているキャップ24内もまた、大気に対して負圧状態となり、キャップ24を介してインクや空気などがチューブポンプ31によって吸引されてタンク29に排出される。
このようなポンプ作用時において、押圧部材60には、排出チューブ28からの反力が径方向内側に向けて加わることになる。しかしながら、各カム面56のポンプ作用領域58は、回転軸線Sを中心とした周方向に沿う円弧状に形成されている。そのため、排出チューブ28からの反力によって、ポンプ作用位置に位置する押圧部材60が、ポンプ非作用位置に向けて摺動(退避)してしまうことはない。
一方、チューブポンプ31を非作用状態にさせる際には、排出チューブ28内の負圧を解消させるべくポンプホイル41が反X方向に移動する。すると、ポンプ作用位置に位置する押圧部材60は、ポンプホイル41に対してX方向に摺動し始める。そして、押圧部材60がポンプ作用位置からポンプ非作用位置側に摺動を開始すると、押圧部材60のピニオン部64がラック部50に噛合状態となる。そのため、押圧部材60は、そのピニオン部64とラック部50との噛合状態が維持されつつポンプ非作用位置に向けて回転しながら摺動することになる。そして、押圧部材60がポンプ非作用位置に到達すると、ピニオン部64とラック部50との噛合状態が解消される。そのため、押圧部材60は、ポンプ非作用位置で軸62を中心に回転することが可能になる。その後、ポンプホイル41の回転が停止すると、押圧部材60の回転も停止される。
したがって、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)ポンプ作用時には、ラック部50にピニオン部64が噛合しながら押圧部材60がポンプ非作用位置からポンプ作用位置に向けて回転しながら摺動することになる。そのため、ポンプホイル(回転体)41のカム面56との間に発生する摩擦力に依存して押圧部材60をポンプ非作用位置からポンプ作用位置に向けて移動させる従来の場合とは異なり、押圧部材60の摺動速度が上記摩擦力の大きさのばらつきによって変化することはない。したがって、押圧部材60のポンプ非作用位置からポンプ作用位置への摺動速度のばらつきを抑制できる。また、押圧部材60の軸62をカム面56に沿って確実に摺動させることができるため、押圧部材60の摺動のばらつきを容易に抑制できる。
(2)ポンプ作用位置に押圧部材60が位置する場合に該押圧部材60のピニオン部64と噛合するようにラック部50を形成すると、潰れた状態にある排出チューブ28の反力(弾性復帰力)が押圧部材60のピニオン部64を介してラック部50に加わることにより、該ラック部50の歯54が破損するおそれがある。この点、本実施形態では、ポンプ作用位置に押圧部材60が位置する場合に該押圧部材60のピニオン部64と噛合しないようにラック部50が形成されているため、ポンプ作用時にラック部50の歯54が破損することを抑制できる。
(3)また、ポンプ非作用位置に押圧部材60が位置する場合に該押圧部材60のピニオン部64と噛合するようにラック部50を形成すると、ラック部50には、ポンプ非作用時であっても押圧部材60からの負荷がかかるおそれがある。そこで、本実施形態では、ポンプ非作用位置に押圧部材60が位置する場合に該押圧部材60のピニオン部64と噛合しないようにラック部50を形成している。そのため、ピニオン部64とラック部50とが噛合状態となる時間を短くできるため、ラック部50の耐久性の低下の抑制に貢献できる。
(4)各カム面56のポンプ作用領域58は、ポンプホイル41の回転軸線Sを中心とした周方向に沿うように円弧状にそれぞれ形成されている。そのため、ポンプ作用時にポンプ作用位置に位置する押圧部材60に潰れた状態にある排出チューブ28から回転軸線Sに向けて反力が加わった場合、押圧部材60の各軸62は、各カム面56のポンプ作用領域58において周方向へは移動することなく径方向へ圧接されることになる。したがって、ポンプ作用時に押圧部材60がポンプ作用位置からポンプ非作用位置側に退避してしまうことを規制できる。
(5)各カム面56のポンプ非作用領域57は、ポンプホイル41の周方向においてポンプ作用領域58から離間するに連れて回転軸線Sからの距離Rが長くなるようにそれぞれ形成されている。そのため、ポンプ非作用位置に位置する押圧部材60がポンプ作用位置に向けて摺動を開始する場合、押圧部材60は、回転軸線Sに一旦接近してから回転軸線Sから離間するように摺動することになる。すなわち、回転軸線Sに接近するように摺動したことにより押圧部材60には勢いがつき、その勢いでもってポンプ非作用位置からポンプ作用位置に向けて摺動し始め、押圧部材60のピニオン部64がラック部50に噛合することになる。そのため、上記のような勢いをつけることができないようなカム面56の場合に比して、押圧部材60のピニオン部64をラック部50に噛合させやすくできる。そのため、押圧部材60のポンプ作用位置側への速やかな摺動に貢献できる。
(7)ラック部50を構成する第1延設部51及び第2延設部52は、それぞれの基端のみが大プレート46に固定された状態であるため、それぞれ可撓性を有している。そのため、押圧部材60がポンプ作用位置とポンプ非作用位置との間を摺動する場合において、排出チューブ28の反力が相対的に大きかったときには、第1延設部51及び第2延設部52の撓みが相対的に大きくなることにより、押圧部材60のピニオン部64とラック部50との噛合状態が良好に維持される。一方、押圧部材60がポンプ作用位置とポンプ非作用位置との間を摺動する場合において、排出チューブ28の反力が相対的に小さかったときには、第1延設部51及び第2延設部52の撓みが相対的に小さくなることにより、押圧部材60のピニオン部64とラック部50との噛合状態が良好に維持される。すなわち、ラック部50を構成する第1延設部51及び第2延設部52に可撓性機能を持たせることにより、排出チューブ28からの反力にばらつきがあったとしても、押圧部材60のピニオン部64とラック部50との噛合状態を良好に維持できる。
(8)ラック部50が大プレート46に一体形成されているため、チューブポンプ31の部品点数を増加させることなく、押圧部材60の摺動速度のばらつきを抑制できる。
(9)チューブポンプ31における押圧部材60のポンプ非作用位置からポンプ作用位置への摺動速度(移動速度)のばらつきが抑制されるため、チューブポンプの駆動開始時においてキャップ(流体受容手段)24内を吸引する効率がばらつくことを抑制できる。
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・上記実施形態において、各カム面56のポンプ非作用領域57を、第1位置Aが最も回転軸線Sからの距離Rが短くなるように形成してもよい。このように構成しても、上記(1)〜(4)及び(6)〜(9)と同等の効果を得ることができる。
・上記実施形態において、各カム面56のポンプ作用領域58を、第3位置Cから第4位置Dに向けて回転軸線Sからの距離Rが長くなるように形成してもよい。このように構成しても、上記(1)〜(3)及び(5)〜(9)と同等の効果を得ることができる。
・上記実施形態において、ラック部50は、各延設部51〜53の各先端が互いに隣接し合うように構成されたものであってもよい。このように構成しても上記(1)〜(9)と同等の効果を得ることができる。
・上記実施形態において、第1延設部51と第2延設部52は、可撓性を有しない構成であってもよい。
・上記実施形態において、ラック部50は、大プレート46とは別体で構成されたものであってもよい。この場合は、ラック部50を、大プレート46における小プレート47に対向する対向面46a側に配設することが望ましい。
・上記実施形態において、ラック部50を、小プレート47に設けてもよい。この場合は、ピニオン部64を、ローラ61の両端部のうち小プレート47側の端部に形成することが望ましい。
・上記実施形態において、ピニオン部64は、押圧部材60のローラ61と別体に構成されたものであってもよい。
・上記実施形態において、チューブポンプ31は、押圧部材60を複数(例えば2つ)設けた構成であってもよい。この場合、大プレート46には、押圧部材60の数と同じ数のローラ案内溝48を貫通形成すると共に、小プレート47には、押圧部材60の数と同じ数のローラ案内凹部55を設けることが望ましい。
・上記実施形態において、チューブポンプ31は、ハウジング40の1周分にわたって排出チューブ28の中間部45を引き回した、いわゆるΩ型にしてもよいし、ハウジング40の4分の3周分程度にわたって排出チューブ28の中間部45を引き回した、いわゆるU字型にしてもよい。但し、ハウジング40内での排出チューブ28の中間部45の引き回しをU字型にした場合には、ハウジング40の中心を挟んだ両側にそれぞれ押圧部材60を配設することが望ましい。
・上記実施形態において、押圧部材60は、ローラ61と軸62とを別体に構成してもよい。
・上記実施形態において、流体噴射装置を、インクカートリッジ20をキャリッジ16とは別の位置に配置するいわゆるオフキャリタイプのインクジェット式プリンタに具体化してもよい。この場合、キャリッジ16に搭載された記録ヘッド19には、インクカートリッジ20から供給チューブ(流路)を介してインクが供給される。
・上記実施形態において、流体噴射装置を、用紙Pの搬送方向(前後方向)と交差する方向において記録ヘッド19が用紙Pの幅方向(左右方向)の長さに対応した全体形状をなす、いわゆるフルラインタイプのプリンタに具体化してもよい。
・上記実施形態では、流体噴射装置をインクジェット式プリンタ11に具体化したが、この限りではなく、インク以外の他の流体(液体や、機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体、ゲルのような流状体、流体として流して噴射できる固体を含む)を噴射したり吐出したりする流体噴射装置に具体化することもできる。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射する液状体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置、ゲル(例えば物理ゲル)などの流状体を噴射する流状体噴射装置、トナーなどの粉体(粉粒体)を例とする固体を噴射する粉粒体噴射装置(例えばトナージェット式記録装置におけるトナー噴射装置)であってもよい。そして、これらのうちいずれか一種の流体噴射装置に本発明を適用することができる。なお、本明細書において「流体」とは、気体のみからなる流体を含まない概念であり、流体には、例えば液体(無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)等を含む)、液状体、流状体、粉粒体(粒体、粉体を含む)などが含まれる。
本実施形態のインクジェット式プリンタの概略斜視図。 本実施形態のメンテナンスユニットの模式図。 本実施形態のチューブポンプの斜視図。 本実施形態のチューブポンプの分解斜視図。 ポンプホイルの平面図。 図5における6−6線矢視断面図。 チューブポンプの平断面図。 カム面の形状を説明するための説明図。 押圧部材の斜視図。 押圧部材の側断面図。 (a)は押圧部材がポンプ作用位置に位置する場合の平断面図、(b)は押圧部材のピニオン部がラック部に噛合した状態を示す平断面図。
符号の説明
11…インクジェット式プリンタ(流体噴射装置)、19…記録ヘッド(流体噴射ヘッド)、22…ノズル、24…キャップ(流体受容手段)、28…排出チューブ、31…チューブポンプ(吸引手段)、40…ハウジング、41…ポンプホイル(回転体)、45…中間部、50…ラック部、54…歯、56…カム面、57…ポンプ非作用領域、58…ポンプ作用領域、60…押圧部材、62…軸、64…ピニオン部、R…距離、S…回転軸線。

Claims (7)

  1. ハウジング内に、可撓性材料よりなるチューブの長手方向の中間部と、ポンプ作用時に前記チューブの中間部を上流側から下流側へ順次押圧しながら移動することで前記チューブ内に負圧を発生させる押圧部材と、前記チューブ内に負圧を発生させるポンプ作用位置と前記チューブ内に負圧を発生させないポンプ非作用位置との間を前記押圧部材が移動する際に該押圧部材が摺接するカム面を有する回転体と、前記カム面に沿う方向に複数の歯を有するラック部とが収容され、
    前記押圧部材には、前記ラック部に噛合可能なピニオン部が形成されており、前記押圧部材は、前記ピニオン部が前記ラック部に噛合した状態で前記ポンプ非作用位置と前記ポンプ作用位置との間を回転しながら移動するチューブポンプ。
  2. 前記ラック部は、前記ポンプ作用位置に前記押圧部材が位置する場合には、該押圧部材の前記ピニオン部と非噛合状態となるように形成されている請求項1に記載のチューブポンプ。
  3. 前記ラック部は、前記ポンプ非作用位置に前記押圧部材が位置する場合には、該押圧部材の前記ピニオン部と非噛合状態となるように形成されている請求項1に記載のチューブポンプ。
  4. 前記カム面は、該カム面のうち前記ポンプ作用位置に対応するポンプ作用領域が、前記回転体の周方向へ該回転体の回転軸線からの距離が同一となるように形成されている請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載のチューブポンプ。
  5. 前記カム面は、該カム面のうち前記ポンプ非作用位置に対応するポンプ非作用領域が、前記回転体の周方向において前記ポンプ作用位置から離間するほど前記回転体の回転軸線からの距離が長くなるように形成されている請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載のチューブポンプ。
  6. ノズルから流体を噴射する流体噴射ヘッドと、前記ノズルから流体を吸引可能な状態で前記流体噴射ヘッドに当接する流体受容手段と、該流体受容手段を前記流体噴射ヘッドに当接させた状態で吸引力を発揮することにより前記流体噴射ヘッドの前記ノズルから流体を吸引して前記流体受容手段内に排出させる吸引手段とを備える流体噴射装置において、
    前記吸引手段が、請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載のチューブポンプにより構成されている流体噴射装置。
  7. ポンプ作用時には押圧部材が所定のカム面に摺接しながら可撓性材料よりなるチューブの長手方向の中間部を前記チューブ内に負圧を発生させない上流側のポンプ非作用位置から前記チューブ内に負圧を発生させる下流側のポンプ作用位置へと順次押圧しながら移動するようにしたチューブポンプの駆動方法であって、
    前記カム面に沿う方向に複数の歯を有するラック部を設けると共に、前記押圧部材には前記ラック部に噛合するピニオン部を前記押圧部材に設け、
    ポンプ作用時には、前記ピニオン部を前記ラック部に噛合させつつ前記押圧部材を前記ポンプ非作用位置側から前記ポンプ作用位置側に向けて回動させるようにしたチューブポンプの駆動方法。
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