JP4286756B2 - エンジンの偏心カム型機械式タイマの冷機始動時の進角装置 - Google Patents
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Description
本発明のエンジンの偏心カム型機械式タイマの冷機始動時の進角装置は、例えば図3(本発明)または図7(従来技術)に示すように、次の前提構成を有するものを対象とする。
入力輪(1)と出力輪(2)とに亙って偏心カム型進角機構(4)を設ける。この偏心カム型進角機構(4)は一対の遠心錘(3)(3)の遠心力と圧縮コイルスプリング製の錘戻しばね(5)の求心側への張力との不釣合い力により作動して、入力輪(1)に対して出力輪(2)を進角制御作動するように構成する。
上記前提構成において、始動進角用ばね(6)と感温作動手段(7)とを組み合わせるための構成として、従来技術では図7に示すものがある。
(特開平3−11131号公報)
上記従来技術では、次の問題がある。
始動進角用ばね(6)から両遠心錘(3)(3)までの間の力の伝達途中で、円錐カム(52)と円錐穴カム面(51)とが摺動して摩擦ロスが発生する分だけ、つぎの問題点1・2および3がある。
問題点2: 感温作動器(50)および始動進角用ばね(6)は大能力・小形のものが必要になる。
[イ]. 始動進角用ばねから両遠心錘までの間の力の伝達途中で摩擦ロスが介在するのを無くす分だけ、 1:エンジンの冷機始動時の始動進角の制御精度を向上させ、 2:始動進角用ばねおよび感温作動手段を小能力化・小形化でき、 3:始動進角用ばねから遠心錘までの力の伝達部分の耐久性を向上させる。
[ハ]. エンジンの冷機始動時には、両遠心錘同士を冷機始動進角用離間距離(Lc)だけ遠心方向に自由に大きく押し拡げて、充分に始動進角作動させることにより、エンジンを確実・強力に冷機始動させる事と、 エンジンの稼動運転時には、両遠心錘同士間の進角作動は温機時錘移動許容距離(Lw)に制限することにより、この進角過剰の場合に生ずるNOxや燃焼騒音の発生量の増大などの問題を解消する事とを、 両立させる。
[ホ]. 上記形状記憶ばねと始動進角用ばねとは、ばね伸縮量に対するばね張力の変化率を小さくすることにより、偏心カム型機械式タイマの冷機始動時の始動進角の制御精度を高める。
[ト]. 回転進角制限装置の構成を、簡単で安価に製造できるうえ、耐久性にも優れるようにする。
図4は図1(A)のIV部分の拡大図である。図4(A)は形状記憶ばねの低温側感温時の収縮作動状態を示す。図4(B)は形状記憶ばねの高温側感温時の伸長作動状態を示す。
前記感温作動手段(7)は圧縮コイルスプリングを形状記憶合金材料で製造した形状記憶ばね(8)により構成する。 この形状記憶ばね(8)と前記始動進角用ばね(6)とは、前記一対の遠心錘(3)・(3)同士の間に位置させるとともに、前記錘戻しばね(5)に対して同心状に配置する。
この請求項2の発明は、上記請求項1の発明において、次の特徴構成を追加したことを特徴とする。
この請求項3の発明は、上記請求項2の発明において、次の特徴構成を追加したことを特徴とする。
この請求項4の発明は、上記請求項3の発明において、次の特徴構成を追加したことを特徴とする。
この請求項5の発明は、上記請求項1・2・3または4の発明において、次の特徴構成を追加したことを特徴とする。
この請求項6の発明は、上記請求項4の発明において、次の特徴構成を追加したことを特徴とする。
この請求項7の発明は、上記請求項5または6の発明において、次の特徴構成を追加したことを特徴とする。
[ 効果イ. 始動進角用ばね(6)から両遠心錘(3)(3)までの間の力の伝達途中で摩擦ロスが介在するのを無くした分だけ、 効果1:エンジンの冷機始動時の始動進角の制御精度は向上し、 効果2:始動進角用ばね(6)および形状記憶ばね(8)は小能力化・小形化でき、 効果3:始動進角用ばね(6)から遠心錘(3)(3)までの力の伝達部分は耐久性が向上する。 ]
前記感温作動手段(7)は圧縮コイルスプリングを形状記憶合金材料で製造した形状記憶ばね(8)により構成する。
この形状記憶ばね(8)と前記始動進角用ばね(6)とは、前記一対の遠心錘(3)・(3)同士の間に位置させるとともに、前記錘戻しばね(5)に対して同心状に配置して構成した。
効果2: 始動進角用ばね(6)および形状記憶ばね(8)は、上記力の伝達途中での摩擦ロスが無くなった分だけ、小能力化・小形化することができる。
効果5:エンジンの稼動運転時には、両遠心錘(3A)(3B)同士間の進角作動は温機時錘移動許容距離(Lw)に制限されるので、高速回転時の進角過剰を無くして、この進角過剰の場合に生ずるNOxや燃焼騒音の発生量の増大などの問題を、解消する事とを、 両立させることができる。 ]
前記一対の遠心錘(3)(3)のうちの一方の遠心錘(3A)(3B)は、錘戻しばね(5)の張力で求心側へ弾圧するのに対して、始動進角用ばね(6)の張力で錘戻しばね(5)の張力に抗して遠心側へ移動させるように構成する。
効果4: 両遠心錘(3A)(3B)同士は、エンジンの冷機始動時に必要な冷機始動進角用離間距離(Lc)だけ遠心方向に自由に大きく押し拡げられて、充分に始動進角作動するので、エンジンを確実・強力に冷機始動させる事。
効果5: エンジンの稼動運転時には、両遠心錘(3A)(3B)同士間の進角作動は温機時錘移動許容距離(Lw)に制限されるので、高速回転時の進角過剰を無くして、この進角過剰の場合に生ずるNOxや燃焼騒音の発生量の増大などの問題を、解消する事とを、 両立させることができる。
この請求項2の発明は、上記請求項1の発明の[効果イ]・[効果ロ]および[効果ハ]に加えて、つぎの効果を奏する。
前記一対の遠心錘(3)・(3)のうち、その一方の遠心錘(3A)(3B)の内部には錘戻しばね(5)を設けるのに対して、その他方の遠心錘(3B)(3A)の内部には始動進角用ばね(6)と形状記憶ばね(8)とを設けた。
この請求項3の発明は、上記請求項1の発明の[効果イ]・[効果ロ]・[効果ハ]および請求項2の発明の[効果ニ]に加えて、つぎの効果を奏する。
前記形状記憶ばね(8)と始動進角用ばね(6)とは互いに内外に挿嵌させた。
この請求項4の発明は、上記請求項1の発明の[効果イ]・[効果ロ]・[効果ハ]、請求項2の発明の[効果ニ]、および請求項3の発明の[効果ホ]に加えて、つぎの効果を奏する。
互いに内外に挿嵌し合う前記形状記憶ばね(8)と始動進角用ばね(6)との間に伝動用筒(9)を挿入する。この伝動用筒(9)の筒一端部から外鍔(10)を遠心側に連出させるのに対して、その筒他端部から内鍔(11)を求心側に連出させる。
この請求項5の発明は、上記請求項1の発明の[効果イ]・[効果ロ]および[効果ハ]に加えて、つぎの効果を奏する。
前記回転進角制限装置(35)は、ばね連動部材(36)と錘係止部材(37)と錘被係止部材(38)とを具える。 前記ばね連動部材(36)は、前記始動進角用ばね(6)のうちの、前記他方の遠心錘(3B)(3A)に対して伸縮移動するばね伸縮移動部分(6a)に連動連結する。 前記錘係止部材(37)は前記ばね連動部材(36)に固設する。 前記錘被係止部材(38)は前記一方の遠心錘(3A)(3B)に固設した。
この請求項6の発明は、上記請求項1の発明の[効果イ]・[効果ロ]・[効果ハ]、請求項4の発明の[効果ヘ]、および請求項5の発明の[効果ト]に加えて、つぎの効果を奏する。
前記ばね連動部材(36)はリング状に形成する。 このリング状のばね連動部材(36)は、前記連動用筒(9)に外嵌させた状態で、この伝動用筒(9)の前記外鍔(10)と前記始動進角用ばね(6)のばね先端部(13)との間に挟持させる。 このばね先端部(13)がばね伸縮移動部分(6a)を兼ねるように構成した。
この請求項7の発明は、上記請求項1の発明の[効果イ]・[効果ロ]・[効果ハ]、請求項4の発明の[効果ヘ]、請求項5の発明の[効果ト]、および請求項6の発明の[効果チ]に加えて、つぎの効果を奏する。
前記錘係止部材(37)は長円形部材(39)の長円遊端部分(37a)から成る。 前記錘被係止部材(38)は錘被係止ピン(38a)から成る。この錘被係止ピン(38a)は前記一方の遠心錘(3A)(3B)からその遠心移動方向と交差する方向に固着凸設する。 この錘被係止ピン(38a)は前記長円形部材(39)に摺動自在に内嵌させた。
図1−図6は本発明のエンジンの偏心カム型機械式タイマの冷機始動時の進角装置の実施形態1を示す。図1は偏心カム型機械式タイマの遠心錘に錘戻しばね・始動進角用ばね・感温作動ばねを組み込んだものを示す。図1(A)は図1(B)のA−A線断面正面図、図1(B)は平面図、図1(C)は左側面図、図1(D)は図1(A)のD−D線断面図である。
図1・図3に示すように、エンジンの偏心カム型機械式タイマを構成する入力輪(1)の一側部に出力輪(2)を、他側部に一対の遠心錘(3)(3)を配置する。
図3に示すように、入力輪(1)に大径偏心輪(25)と小径偏心輪(27)とを順に内嵌させてある。 入力輪(1)の点対称の2箇所の偏心位置に一対の各大輪枢支孔(24)が空けられている。
Claims (7)
- エンジンの偏心カム型機械式タイマを構成する入力輪(1)の一側部に出力輪(2)を、他側部に一対の遠心錘(3)(3)を配置し、
入力輪(1)と出力輪(2)とに亙って偏心カム型進角機構(4)を設け、この偏心カム型進角機構(4)は一対の遠心錘(3)(3)の遠心力と圧縮コイルスプリング製の錘戻しばね(5)の求心側への張力との不釣合い力により作動して、入力輪(1)に対して出力輪(2)を進角制御作動するように構成し、
一対の遠心錘(3)(3)は、圧縮コイルスプリング製の始動進角用ばね(6)で遠心方向へ進角駆動するのに対して、感温作動手段(7)の高温側感温時の伸長作動で始動進角用ばね(6)の張力に抗して進角駆動解除するように構成し、
エンジンの冷機始動時には、感温作動手段(7)が低温側感温により収縮作動して、始動進角用ばね(6)の張力で一対の遠心錘(3)(3)を始動進角位置に押し拡げるように構成し、
エンジンの温暖時には、感温作動手段(7)が高温側感温により伸長作動して、始動進角用ばね(6)を収縮させて、この始動進角用ばね(6)が一対の遠心錘(3)(3)を始動進角位置に押し拡げるのを解除するように構成した、
エンジンの偏心カム型機械式タイマの冷機始動時の進角装置において、
前記感温作動手段(7)は圧縮コイルスプリングを形状記憶合金材料で製造した形状記憶ばね(8)により構成し、
この形状記憶ばね(8)と前記始動進角用ばね(6)とは、前記一対の遠心錘(3)・(3)同士の間に位置させるとともに、前記錘戻しばね(5)に対して同心状に配置し、
前記始動進角用ばね(6)と一方の遠心錘(3A)(3B)とに亘って回転進角制限装置(35)を設け、この回転進角制限装置(35)は一対の遠心錘(3A)(3B)同士間の温機時の最大離間距離を温機時錘移動許容距離(Lw)として制限するように構成した、
ことを特徴とするエンジンの偏心カム型機械式タイマの冷機始動時の進角装置。 - 請求項1に記載のエンジンの偏心カム型機械式タイマの冷機始動時の進角装置において、
前記一対の遠心錘(3)・(3)のうち、その一方の遠心錘(3A)(3B)の内部には錘戻しばね(5)を設けるのに対して、その他方の遠心錘(3B)(3A)の内部には始動進角用ばね(6)と形状記憶ばね(8)とを設けて構成した、
ことを特徴とするエンジンの偏心カム型機械式タイマの冷機始動時の進角装置。 - 請求項2に記載のエンジンの偏心カム型機械式タイマの冷機始動時の進角装置において、
前記形状記憶ばね(8)と始動進角用ばね(6)とは互いに内外に挿嵌させて配置して構成した、
ことを特徴とするエンジンの偏心カム型機械式タイマの冷機始動時の進角装置。 - 請求項3に記載のエンジンの偏心カム型機械式タイマの冷機始動時の進角装置において、
互いに内外に挿嵌し合う前記形状記憶ばね(8)と始動進角用ばね(6)との間に伝動用筒(9)を挿入し、この伝動用筒(9)の筒一端部から外鍔(10)を遠心側に連出させるのに対して、その筒他端部から内鍔(11)を求心側に連出させ、
前記一対の遠心錘(3)・(3)のうちの前記他方の遠心錘(3B)(3A)に前記始動進角用ばね(6)のばね基端部(12)を受け止めさせるとともに、この始動進角用ばね(6)のばね先端部(13)が前記外鍔(10)を介して前記一方の遠心錘(3A)(3B)を遠心側へ押圧するように構成し、
前記他方の遠心錘(3B)(3A)に錘開閉ガイド軸(14)を介して形状記憶ばね(8)のばね基端部(15)を受け止めさせるとともに、この形状記憶ばね(8)のばね先端部(16)が内鍔(11)・伝動用筒(9)・および外鍔(10)を順に介して前記始動進角用ばね(6)を圧縮させる側へ弾圧するように構成した、
ことを特徴とするエンジンの偏心カム型機械式タイマの冷機始動時の進角装置。 - 請求項1・2・3または4に記載のエンジンの偏心カム型機械式タイマの冷機始動時の進角装置において、
前記回転進角制限装置(35)は、ばね連動部材(36)と錘係止部材(37)と錘被係止部材(38)とを具え、
前記ばね連動部材(36)は、前記始動進角用ばね(6)のうちの、前記他方の遠心錘(3B)(3A)に対して伸縮移動するばね伸縮移動部分(6a)に連動連結し、
前記錘係止部材(37)は前記ばね連動部材(36)に固設し、 前記錘被係止部材(38)は前記一方の遠心錘(3A)(3B)に固設し、
て構成したことを特徴とするエンジンの偏心カム型機械式タイマの冷機始動時の進角装置。 - 請求項4に記載のエンジンの偏心カム型機械式タイマの冷機始動時の進角装置において、
前記回転進角制限装置(35)は、ばね連動部材(36)と錘係止部材(37)と錘被係止部材(38)とを具え、
前記ばね連動部材(36)は、前記始動進角用ばね(6)のうちの、前記他方の遠心錘(3B)(3A)に対して伸縮移動するばね伸縮移動部分(6a)に連動連結し、
前記錘係止部材(37)は前記ばね連動部材(36)に固設し、 前記錘被係止部材(38)は前記一方の遠心錘(3A)(3B)に固設し、
前記ばね連動部材(36)はリング状に形成し、 このリング状のばね連動部材(36)は、前記連動用筒(9)に外嵌させた状態で、この伝動用筒(9)の前記外鍔(10)と前記始動進角用ばね(6)のばね先端部(13)との間に挟持させ、 このばね先端部(13)がばね伸縮移動部分(6a)を兼ねるように構成した、
ことを特徴とするエンジンの偏心カム型機械式タイマの冷機始動時の進角装置。 - 請求項5または6に記載のエンジンの偏心カム型機械式タイマの冷機始動時の進角装置において、
前記錘係止部材(37)は長円形部材(39)の長円遊端部分(37a)から成り、
前記錘被係止部材(38)は錘被係止ピン(38a)から成り、この錘被係止ピン(38a)は前記一方の遠心錘(3A)(3B)からその遠心移動方向と交差する方向に固着凸設し、
この錘被係止ピン(38a)は前記長円形部材(39)に摺動自在に内嵌させ、
て構成したことを特徴とするエンジンの偏心カム型機械式タイマの冷機始動時の進角装置。
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