JP4286982B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラーモードとモノクロモードの2つの画像形成モードを備えた4連タンデム方式の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在の画像形成装置においては、用紙を装置内で安定して搬送する手段として、用紙を静電気的に吸着させる用紙搬送ベルトや、用紙を搬送しつつ感光体などの像担持体からトナー像を転写する転写搬送ベルトが使用されている。特に、4連タンデム式のカラー画像形成装置では、転写搬送ベルトは必須である。このような4連タンデム方式においては、単色の印字を行う際にも、すべての感光体に転写搬送ベルトを当接したままとすると、感光体の寿命が短くなってしまうという問題があり、しばしば印字に使用しない感光体と、転写搬送ベルトは離間するという制御を行う。転写搬送ベルトの機能は、用紙を安定して搬送することと、用紙にトナー像を転写することである。すべての感光体から画像を転写する際は、用紙のベルトへの供給位置から、最初の転写までが近く、最初の転写ステーションでは、画像の転写とともに用紙の吸着も同時に行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
転写に先立ち、用紙をベルトに吸着させる必要はないが、たとえば第4ステーションの黒のみで印字を行うモノクロモードでは、用紙はベルト上に乗った状態で、長い距離を搬送されるため、ベルトに十分に吸着していないと、ベルトから離間している感光体に引っかかるためにジャムが発生する恐れがある。そのため、モノクロモードでは、用紙のベルトへの吸着は必須である。逆に、カラーモードで吸着を行うと、用紙抵抗が低い多湿環境では、吸着電荷が第1ステーションの転写電界に作用し、転写不良が発生することがある。これは、用紙をベルト上に乗せた後で、電荷を付与して吸着させる吸着方式において顕著である。これを防止するために、カラーモードでは吸着電極をベルトから離間させる方法が考えられるが、離間機構が必要となり、装置が複雑になるという問題がある。
【0004】
また、このように用紙をベルトに密着させるためには、用紙をベルトに押しつける、押圧機構が必要になる。この押圧機構を、ベルトユニットに配置すると、ジャム処理などのためにベルトユニットをマシン外に引きだそうとすると、邪魔になりベルトジャム処理などがスムーズに行えないという問題がある。
【0005】
また、ベルトの蛇行規制を行う方法として、ベルトテンションの調整、従動ローラとしてテーパーローラを用いるなどの方法で、ベルトを片側に寄せ、寄せられた側のベルト端部に規制板を当接し、ベルト蛇行を防止する方法がある。このような、蛇行規制方式を用いた印字装置にて、先述した用紙押圧部材を当接すると蛇行規制に悪影響を与える。これは、この蛇行規制方式が、従動ローラ上で、ベルトを長手方法に滑らせて蛇行規制を行うため、従動ローラ部分で押圧部材がベルトの長手方向への移動を妨げるために、問題が発生する。
【0006】
本願は、上記問題に鑑みてなされたものであり、カラーモードとモノクロモードの両方において良好な画像形成を行うことのできる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像形成装置は、回転可能に支持された第1及び第2の像担持体を有し、これら像担持体上に画像を形成する画像形成手段と、 無端状のベルトと2つの回転ローラとから構成され、前記第1及び第2の像担持体に接し、その接点に用紙を搬送する搬送手段と、前記接点では、前記搬送手段を介して前記像担持体上に形成された画像を前記用紙上に転写する転写手段と、前記第1の像担持体には当接した状態を保持しつつ、前記少なくとも第2の像担持体と前記搬送手段を離間させる離間手段と、前記搬送手段上の用紙を前記搬送手段に押圧する押圧手段とからなり、前記押圧手段は、前記離間手段により第1の像担持体にのみ前記搬送手段が当接している第1のモードでは、その押圧位置が前記回転ローラに対向しない位置で、すべての像担持体に前記搬送手段が当接している第2のモードでは、その押圧位置が前記回転ローラに対向する位置で前記搬送手段を押圧することを特徴としている。
【0008】
本発明に係る画像形成装置は、回転可能に支持された少なくとも第1及び第2の像担持体を有し、これら像担持体上に画像を形成する画像形成手段と、無端状のベルトと2つの回転ローラとから構成され、前記少なくとも2つの像担持体に接し、その接点に用紙を搬送する搬送手段と、前記接点では、前記搬送手段を介して前記像担持体上に形成された画像を前記用紙上に転写する転写手段と、前記第1の像担持体には当接した状態を保持しつつ、前記少なくとも第2の像担持体と前記搬送手段を離間させる離間手段と、前記搬送手段上の用紙を前記搬送手段に吸着させる吸着手段と、この吸着手段にバイアスを印加するバイアス印加手段とからなり、前記吸着手段は、前記離間手段により第1の像担持体にのみ前記搬送手段が当接している第1のモードでは、前記回転ローラに対向する位置に、すべての像担持体に前記搬送手段が当接している第2のモードでは、前記回転ローラに対向しない位置に、前記搬送手段への接触位置が変位することを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の複数の感光体ドラムを有する画像形成装置の第1の実施例について説明する。図1は、本発明の実施形態の画像形成装置を示す断面図である。図1において、複数のトナーを別個に画像形成するプロセスユニット100a、100b、100c、100dが設けられており、プロセスユニット100aから順にY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、B(ブラック)の画像をそれぞれ形成し、用紙に転写する構成となっている。これらプロセスユニット100の下部には用紙を搬送するための用紙搬送機構2が配置されている。さらにこの用紙搬送機構2の用紙搬送方向下流には定着装置39が配置されており、プロセスユニット100a乃至100dにおいて用紙上に形成されたトナー像を熱により用紙上に定着させる構造となっている。
【0010】
ここで、まずプロセスユニット100を、100aを例にとってついて説明する。尚、このプロセスユニット100a乃至100dの構成は転写バイアスの大きさ等を除いて基本的に同じものである。図1において感光体ドラム1aは直径40mmの円筒状であり、矢印方向へ回転可能に設けられている。感光体ドラム1aの周囲には回転方向に沿ってストロコロン帯電器5a、露光装置7a、2成分現像器9a、クリーニング装置17a、除電ランプ19aが配置されている。まず、ストロコロン帯電器5aが感光体ドラム1aの表面を−500V〜−800Vの電位に一様に負(−)帯電され、一様に帯電した感光体ドラム1aに露光装置aで露光することによって静電潜像を形成される。この回転方向下流にはY(イエロー)の現像剤を収容された現像器9aが設けられており、感光体ドラムa上に形成された静電潜像を反転現像させる(トナーと感光体ドラムの帯電極性は同じ)。ここで反転現像されたトナー像は後に詳述する用紙搬送機構2によって搬送された用紙上に転写される。この転写が行われる転写領域では前記用紙を感光体ドラム1aと転写ベルト11によって挟まれる構成となっている。さらに接触帯電器としての転写ローラ23aにより転写領域には転写電界が形成され、この転写電界により感光体ドラム1a上に形成されたトナー像が用紙上に転写される。
【0011】
この転写ローラ23aには転写電界を形成させるため、転写バイアス電源26が接続されており、トナーの帯電極性とは逆極性のバイアスが印加される。本構成においては、例えば、トナー帯電極性が(−)極性であり、転写バイアスの極性は(+)極性(+800〜+4000Vのバイアスを印加)である。
【0012】
また、同時にこの転写領域においては、転写ベルトには(+)の電荷が付与され、用紙は感光体ドラム1aとの間の放電により(−)電荷が付与されることで、異なる極性の電荷が引き合うことによって用紙が転写ベルト11に静電的に吸着されるようになる。
【0013】
トナー像が転写された後、感光体ドラム1a上に残った現像剤は、クリーニング装置17aの有するブレード21によって除去される。さらにドラム回転方向上流にある除電ランプ19aによってドラム表面の電荷を一様な光照射によって排除する。以上によって、画像形成の1サイクルが完了し、次の画像形成プロセスが行われることになる。
【0014】
次に用紙搬送機構2について説明する。この用紙搬送機構2は、無端状(シームレス)のベルトからなる転写ベルト11と、これを支持し用紙搬送方向に所定の速度で回転させる駆動ローラ13(用紙剥離時の放電防止のため、接地されている。)及び従動ローラ15、用紙を転写ベルトに圧接させるための押圧ローラ24、用紙を転写ベルト11より剥離させる除電ブラシ30、転写ベルト11上の汚れを除去するベルトクリーニング装置16、用紙吸着用のベルト帯電ローラ25、転写ベルト11を感光体ドラム1a乃至1cより離間させる離間装置より構成される。
【0015】
また、転写ベルト11の内側には、感光体ドラム1a乃至1dに形成されたトナー像を転写する転写ローラ3a乃至3dがそれぞれ感光体ドラムに対向する形で配置されており、それぞれの転写ローラ3には、転写バイアスを印加する為の転写バイアス電源26a乃至26dが接続されている。
【0016】
転写ベルト11としては、体積抵抗2.5e11Ω・cm、厚み125μm、用紙の搬送方向と直行する方向(図面の奥行き方向)における長さは感光体ドラム1の長さ寸法とほぼ同じ長さ(幅)を有している。本発明においては、ベルトの材質、物性は特に限定されるものではなく、導電から絶縁のゴム、樹脂などのベルトに対して広く適用可能なものである。
【0017】
用紙吸着用のベルト帯電ローラ25としては、導電性スポンジ、導電性ゴムのローラあるいは導電性ブラシなどを用いることが可能である。導電性スポンジでは硬度15〜60度(ASKER−C)、導電性ゴムローラでは硬度10〜50度、体積抵抗1.0×103〜1010Ω・cm程度のものが適当である。ローラの硬度が高すぎた場合、安定した帯電ニップ領域が形成できず、また、低すぎると永久歪が発生して、ローラが変形するため、良好なベルト帯電が行えなくなる。また、体積抵抗は、低すぎるとベルト内の局所的に抵抗が低い部分でブレークダウンが発生し、ベルトを破損してしまう恐れがある。逆に高すぎる場合には、帯電ローラ25での電圧降下が大きく、印加する帯電バイアスが数kv以上となり、トランスコスト及び、設置スペースを大きくロスしてしまうだけでなく、装置自体が危険なもとのなってしまう。尚、ベルト帯電の方式としては、上述のような接触帯電方式でなくとも、コロナ帯電器等の非接触方式のものであっても構わない。
【0018】
次に、本発明にかかる画像形成装置における、モノクロ印字の際の構成について図2を用いて説明する。モノクロモードが制御機構によって選択されると、上述した図3のように接離装置によって転写ベルト11は感光体ドラム1dにのみ当接するように、時計周りに回転させることによって、感光体ドラム1a乃至1cより離間された状態で固定される。この時、転写ベルト11と感光体ドラムとの離間距離は、最も短い感光体ドラム1cでも、約1mm以上である。1mm以下の離間距離の場合、モノクロモードでは感光体ドラム1a乃至1cは停止していること、転写ベルト11は従動ローラ15から感光体ドラム1dまでの長い距離をフリーな状態で走行するため、波打ちしやすく、1mm以下の離間距離では、ベルトが感光体ドラムを擦ってしまい、感光体ドラムを破損する恐れがあるためである。また、押圧ローラ24は図のように、従動ローラ15と転写ベルト11が離間する位置から転写ベルト回転方向下流に約2mm付近で転写ベルト11に接触する構成となっており、押圧力15g/cmにて用紙を押圧する。また、転写ベルト11は、ベルト帯電ローラ25によりプラスバイアスが印加されており、押圧ローラによって押しつけることによって、電気的に用紙が転写ベルト11に吸着する。ベルト帯電ローラ25のバイアスは、いずれの極性を用いてもベルトへの用紙吸着は可能であるが、転写領域での前転写による画像の乱れを防止するため、転写極性と同極性のバイアスを印加することが望ましい。
【0019】
尚、押圧ローラを絶縁体としたり、導体であってもフロート電位とすると、用紙の吸着力が非常に弱くなってしまう。図4に押圧部材の抵抗値と電位によって、用紙吸着力の変化の様子を表に示した。測定方法としては、吸着力は図5のように糸を張りつけたA4サイズの用紙を、図1の感光体ドラム1を取り外し、用紙後端が押圧ローラ24を通加した直後に、糸の先端をバネ秤に引っ掛けて測定する方法を用いた。測定した押圧ローラの材質は、金属ゴム、導電ゴム、絶縁ゴムの3種類のローラである。この3種いずれを用いた場合においてもローラの電位をフロート(接地していない状態)にすると、GND(接地状態)に比べ格段に吸着力が弱まっていることが分る。従って、本実験により押圧部材(ローラ)は単にメカニカルに用紙をベルトに押圧しているのではなく、ベルト表面の電荷との間で電界を形成し、用紙表面にベルト表側(つまり用紙裏面)と逆極性の電荷を発生させ、より強固な吸着を実現させていることが分かる。
【0020】
尚、吸着力が弱い場合、モノクロモードにおいてプロセスユニット4での転写ニップ領域へ到達した際、用紙が所定位置からブレる事によって起こる転写ブレが発生する。図6に用紙吸着力と転写ブレ発生率の関係を示した。このグラフより分るとおり、用紙吸着力が40g以下になると、転写ブレ発生率が0.1%を超えて問題となる。本計測により、紙搬送距離の長いモノクロモードにおいて転写ブレが発生しないためには、用紙吸着力が40g以上必要であることが分る。
【0021】
前述した押圧ローラ24の材質として、前述の様にゴムやスポンジローラを用いることも可能であるが、導電ゴム、スポンジのローラは高価である事、ゴム、スポンジの弾性ローラと従動ローラの間にベルトを挟んで使用すると、弾性ローラの部品精度、従動ローラとの取り付け位置をかなりの高精度に保たなければ、ベルトを一方向に押しつける力(寄り力)が発生し、ベルトが片側に寄り過ぎて破損するという問題が発生する為、φ12mmの金属ローラを本構成では用いている。この場合、従動ローラも金属により構成されている為、モノクロモードにおいて押圧ローラが従動ローラに対向した位置に配置すると、部分的に用紙が押圧できずに、吸着不良になりやすい。このような配置では、安定した用紙吸着力が得られず、吸着力が5〜60gの間でばらつき、10K枚(1K=1000)の印字試験での転写ブレ発生率は1%を超える。その為に、本実施例においては前述した様にモノクロモードにおいては、押圧ローラ24を従動ローラ15とは対向しない部分に配置する構成となっている。この様に、転写ベルトがフリーの部分で押圧ローラ24を押圧する事により、押圧ローラがたわみ難く、また多少精度が不足していても安定した用紙吸着力が得られる。図7に押圧ローラの押圧力と用紙の吸着力との関係を示す。このグラフより分るとおり、転写ベルトの従動ローラからの離れた点から2mmの位置において、線圧5g/cm以上であれば用紙を安定して吸着することができ、吸着力が40gを越え、転写ブレ発生率が0.1%以下と擦ることが出来る。ただし、40g/cm以上の押圧力にて押圧ローラを押圧すると、ベルトがスリップしたり、用紙が押圧ローラと転写ベルトの間に入りにくくなり、押圧ローラ部にてジャムが発生する頻度が高くなる。よって、押圧ローラの押圧力は5〜40g/cmの範囲が適当であると言える。
【0022】
以上のような構成にて、モノクロモードの印字動作が次の様に行われる。用紙積載部27の用紙がピックアップローラ29、アライニングローラ30によって用紙が画像形成装置内に搬送され、前述したように押圧ローラ24により転写ベルト11上に吸着されつつ、プロセスユニット100dまで搬送される。ここで、プロセスユニット100dの感光対ドラム1d上に形成されたトナー像が転写ローラ23dの転写バイアスによって用紙上に転写される。トナー像が転写された用紙は除電ブラシ31および駆動ローラ13の曲率によって転写ベルトより剥離され、熱定着方式の定着装置39によってトナーが用紙上に定着され、装置外に排紙される。
次に、本発明にかかる画像形成装置におけるカラーモードでの印字の構成について説明する。先の用紙搬送機構2の固定位置は図1のように、感光体ドラム1a乃至1dすべてに当接した状態である。押圧ローラ24は、従動ローラ15から転写ベルト11が離間する位置に配置されており、用紙を押圧している。但し、ベルト帯電ローラ25による転写ベルトへのバイアス印加は行わないため、この部分では電界は形成されず、用紙吸着は行われない。これは、プロセスユニット100aまでの距離が押圧ローラ24から近い為、用紙吸着の必要が無い為である。
【0023】
以下にカラーモードにおける押圧ローラの押圧力について説明する。一般に、アライニングローラ30のアライニング速度は、プロセス速度より僅かながら速めに設定する。これは、アライニングローラのモータの速度変動やアライニングローラ自身の偏心により、アライニング速度が瞬間的に遅くなった場合、用紙にブレーキがかかり、プロセスユニット100aにおいて転写ブレが発生するためである。アライニング速度を、プロセス速度よりも早めに設定して、用紙を撓ませながら、その撓み分で速度変動を吸収しながら用紙を搬送する構成である。しかしながら、カラーの印字の際には100g以上の厚紙を使用することも珍しくなく、このような場合にアライニング速度を早めに設定すると、アライニングローラに押されて用紙搬送速度が速くなったり、アライニングを抜けた瞬間、用紙搬送速度が速くなることで、転写ブレが発生したりする。
そこで、カラーモードにおいては、前述のように、押圧ローラ24を従動ローラ15に対向した位置に配置することで、モノクロモードでの押圧ローラ24の押圧力と比べて大きくすることがモノクロモードでのジャム発生と同様の問題無くできる。つまり、アライニングローラの厚紙を押す力をキャンセルするだけの押圧力にて、厚紙を押さえつけることが可能となるわけである。ここで、図8にカラーモードにおける押圧ローラの押圧力と転写ブレ発生率との関係を示す。条件としては、アライニング速度をプロセス速度より1%速く設定し、用いた用紙は1枚100gのものである。図のように、押圧力が20g/cm以下では転写ぶれの発生率が0.1%を超えることになる。従って、押圧力は20g/cmより大きな値である必要がある。
【0024】
従って、上記したモノクロモード、カラーモードの両方の印字モードを備えた本実施例の画像形成装置の押圧ローラ24は、φ12mmの接地された金属棒を用い、その印字モード毎に押圧位置を変化させる構成となっている。実際の押圧力としては、モノクロモードにおいては、15g/cm、カラーモードにおいては25g/cmを設定しており、カラーモードの方が、モノクロモードよりも押圧力が高い構成となっている。
【0025】
押圧ローラ24を支持し、圧力を加える押圧機構としては、図9のように片方の端部を従動ローラ15の回転中心よりもベルト上辺回転方向下流側(つまり図の左方向)に固定した板バネ32の他端に、押圧ローラ24を回転自在に担持した構成となっている。この構成によって、図の略矢印方向に押圧力がかけられ、印字モードの変更によって押圧位置、押圧力を変化させている。つまり、図中実線部分がカラーモード、点線部分がモノクロモードであり、モノクロモードでは、従動ローラ15と転写ベルト11の離間位置より2mm離れた位置を15g/cmで押圧するよう調整し、カラーモードではモノクロモードから押し上げるようにして、押圧位置を従動ローラ15と転写ベルト11の離間位置にし、押圧力を25g/cmに引き上げるものである。
【0026】
次に、本発明に係る画像形成装置の第2の実施例について説明する。本装置の構成は、図10に示すとおり先に示した第1の実施例と同様のものであり、用紙押圧・吸着装置部分のみ異なる構成となっている。したがって、共通部分の符号は同一とし、説明は省略する。本実施例では第1の実施例の押圧ローラ24に代わり、吸着ローラ35を用いている。この吸着ローラ35は、硬度15度〜50度(ASKER−C)、体積抵抗1.0×103〜1010Ω・cmの導電性スポンジローラを用いている。しかし、本構成の他に、導電ゴムローラや導電ブラシを用いても構わない。
【0027】
モノクロモードにおいては、第1の実施例と同様、感光体ドラム1a乃至1cと転写ベルト11は離間しており、また、感光体ドラム1d以外は駆動しない構成である。吸着ローラ35は、従動ローラ15と対向する位置に配置されており、吸着バイアスが印加されている。このバイアス印加によって、接地された従動ローラとの間の電位差による電界が発生しする。これによりベルト裏側、用紙表面に互いに逆極性の電荷が放電により付与され、この電荷により転写ベルト11と用紙の間に吸着力が発生する。用紙吸着のためのバイアスは、(+)、(−)どちらでも同様の吸着力が発生するが、用紙の表側(ベルトと逆方向)に転写極性と電荷(+)が生じた場合、転写ニップ領域前に転写が行われてしまう前転写が起こってしまい、画像が乱れる可能性があるため、本実施例では、(−)極性(−800〜−2000V)のバイアスを印加している。また、逆に吸着ローラ35を接地し、従動ローラ15に(+)のバイアスを印加しても同様な効果が得られるのは当然である。
【0028】
このように、電荷によって用紙を転写ベルトに吸着させるため、上述のように弾性部材を用いる必要性がある。すなわち、吸着部材のみで用紙を押圧しつつ電荷を付与するため、用紙及び対向電極である従動ローラ15に対して、安定したニップ領域が必要である為である。吸着ローラとして、金属ローラを用いると、安定して40g以上の吸着力は得られず、先に説明したようにモノクロモードでの転写ブレが発生する結果となる。また、ローラの撓み等で微妙なギャップが用紙との間に生じると、その部分でスパークが発生し、転写ベルト11がブレークダウンしてしまう。そのため、導電性ブラシのようなしなやかな部材、あるいは硬度15〜60度(ASKER−C)の導電性スポンジ、硬度10〜50度(JIS−A)の導電性ゴムを用いれば、永久歪もないため、先のギャップは生じず、安定した吸着を実現することができる。
【0029】
次に、第2の実施例における画像形成装置のカラーモードの構成について図11を用いて説明する。カラーモードにおいては、第1の実施例とは逆に吸着ローラ35を従動ローラ15とは対向せず、ベルト回転方向下流に移動させる構成となっている。また、吸着ローラ35は接地若しくはフロートとしている。これはモノクロモードと同様に用紙を吸着させると、特にH/H(高温多湿、30℃、80%を規定)環境においては、用紙抵抗が下がってしまうため、プロセスユニット100aの転写電界に作用してしまい、そのため、用紙が吸着ローラ35に接触している状態と、吸着ローラ35に接触していない状態では転写領域での電界が異なるため、この2つの状態の変化により画像濃度に段差が出てしまうことになるからである。また、カラーモードとモノクロモードで従動ローラ15と転写ベルト11を移動させるため、吸着ローラ35が偏心していたり、吸着ローラ35と従動ローラ15の軸が平行になっていないと、転写ベルト11に偏った圧力がかかるため蛇行し、色ずれが発生してしまうという問題も生じる。本構成のようにすることで、濃度段差が発生することもなく、また、転写ベルト11の蛇行も大幅に減少し、色ずれも問題のないレベルとなる。
【0030】
モノクロモード、カラーモードとで吸着ローラ35の転写ベルト11への配置位置を変化させるため、図12のように吸着ローラ35の支持部材は構成されている。板バネ36は、従動ローラ15の回転中心より転写ベルト11の上辺回転方向上流(つまり、図の右方向)にずれた位置にて固定されており、他端には回転自在に吸着ローラ35が支持されている。つまり、図の実線がカラーモードであり、従動ローラ15と吸着ローラが対向しない位置に配されている。この状態で、モノクロモードに設定されると、従動ローラ15及び転写ベルト11が下方に移動し、それに沿うように吸着ローラ35が従動ローラ15側に変位し、従動ローラ15に対向する。以上の簡単な構成により、吸着ローラ35の変位が可能となり、機構の複雑化とスペースの有効利用を行うことができる。
【0031】
次に、第1及び第2の実施例においての、ジャム処理機構について説明する。図13に示すように、板バネ36変位方向の下方の所定位置にストッパを設けている。この構成によって、板バネ36はストッパの位置よりも下方への回転移動は禁止される。本実施例におけるジャム処理では、用紙搬送機構2は印字モードでの設置位置よりも更に下方に移動する構成であるため、ジャム処理位置では、吸着ローラ35もしくは押圧ローラ24は完全に用紙搬送機構2から離間しており、用紙の詰まり等のジャム処理がスムーズに行える。
【0032】
図14は、吸着ローラ35を加圧支持する別方法である。加圧は、コイルバネを用いて行っており、吸着ローラ35は、吸着ローラ支持部材38に設けられた吸着ローラガイド39に沿って移動する構成である。図中実線は、カラーモードにおける吸着ローラ35の設置位置であり、従動ローラ35に対向せず、転写ローラ11に接触している。また、図中の点線部分はモノクロモードにおける吸着ローラ35の設置位置であり、従動ローラ15と対向した位置にて転写ベルト11と接触している。
【0033】
図15は、図14で示した吸着ローラ加圧支持方法におけるジャム処理を示している。吸着ローラガイド39による吸着ローラ35の移動範囲は、一定範囲で固定されており、用紙搬送機構2がその範囲を越えて下方に移動する構成であるため、吸着ローラ35は転写ベルト11から完全に離間することができる。また、このガイドを用いた方式では、吸着ローラ35の移動が直線的に行われ、モノクロモードでの従動ローラ15でのに対向した位置への位置決めが、先の板バネを用いた方式よりも精度良く再現できる。板バネを用いた方式では、板バネの支点を中心とした回転運動で2つのモードによる変位を実現しているが、用紙搬送機構2の離間距離が異なると、吸着ローラ35と従動ローラ15の位置関係がずれてしまうことと、板バネが剛体でなく撓み方に再現性が無い場合等、より精度良く吸着ローラ35を従動ローラ15に当接したい場合は、このガイド方式を用いた方がより高い精度に位置合わせが可能である。
【0034】
【発明の効果】
以上詳述したように、カラーモードとモノクロモードによって用紙搬送機構を変位させるよう構成された画像形成装置の場合、本発明を用いることで、モノクロモードにおける用紙搬送性の向上、カラーモードにおける転写ブレ、色ずれ等の不具合を除去できる。また、用紙詰まり等のジャム処理を円滑に行うことのできるジャム処理機構を単純な構成により搭載することが可能となり、装置の小型化が容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例にかかる画像形成装置の断面図。
【図2】本発明にかかる画像形成装置のモノクロ印刷時における用紙搬送機構の配置図。
【図3】用紙搬送機構の駆動方向を示した図。
【図4】押圧部材の抵抗値及び電位変化による用紙吸着力の変化を示した図。
【図5】吸着力測定方法を示した図。
【図6】用紙吸着力と転写ブレとの関係を示した図。
【図7】押圧部材による押圧力と用紙の転写ベルトへの吸着力の関係を示した図。
【図8】カラーモードにおける押圧ローラの押圧力と転写ブレ発生率との関係を示した図。
【図9】本発明の第1の実施例における押圧ローラの押圧機構を示した図。
【図10】本発明の第2の実施例に係る画像形成装置のモノクロモード時の構成を示した図。
【図11】本発明の第2の実施例に係る画像形成装置のカラーモード時の構成を示した図。
【図12】吸着ローラの支持構成を示した図。
【図13】ジャム処理機構を示した図。
【図14】ガイド部材を用いた吸着ローラ押圧機構を示した図。
【図15】ガイド部材を用いた吸着ローラ押圧機構のジャム処理位置を示した図。
【符号の説明】
1 感光体ドラム
2 用紙搬送機構
5 ストロコロン帯電器
7 露光装置
9 2成分現像器
11 転写ベルト
13 駆動ローラ
15 従動ローラ
16 ベルトクリーニング装置
17 クリーニング装置
19 除電ランプ
21 ブレード
23 転写ローラ
24 押圧ローラ
25 ベルト帯電ローラ
26 転写バイアス電源
27 用紙積載部
29 ピックアップローラ
30 アライニングローラ
31 除電ブラシ
32 板バネ
35 吸着ローラ
36 板バネ
37 ストッパ
38 吸着ローラ支持部材
39 押圧ローラガイド
100 プロセスユニット
Claims (6)
- 回転可能に支持された第1及び第2の像担持体を有し、これら像担持体上に画像を形成する画像形成手段と、
無端状のベルトと2つの回転ローラとから構成され、前記第1及び第2の像担持体に接し、その接点に用紙を搬送する搬送手段と、
前記接点では、前記搬送手段を介して前記像担持体上に形成された画像を前記用紙上に転写する転写手段と、
前記第1の像担持体には当接した状態を保持しつつ、前記少なくとも第2の像担持体と前記搬送手段を離間させる離間手段と、
前記搬送手段上の用紙を前記搬送手段に押圧する押圧手段と、
からなり、前記押圧手段は、前記離間手段により第1の像担持体にのみ前記搬送手段が当接している第1のモードでは、その押圧位置が前記回転ローラに対向しない位置で、すべての像担持体に前記搬送手段が当接している第2のモードでは、その押圧位置が前記回転ローラに対向する位置で前記搬送手段を押圧することを特徴とする画像形成装置。 - 前記押圧手段が接地されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記搬送手段を帯電する帯電手段を具備し、前記第2のモードにおいてはこの帯電手段の動作を停止していることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記押圧手段による前記搬送手段への押圧力が、前記第1のモードと第2のモードとで変化することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 回転可能に支持された少なくとも第1及び第2の像担持体を有し、これら像担持体上に画像を形成する画像形成手段と、
無端状のベルトと2つの回転ローラとから構成され、前記少なくとも2つの像担持体に接し、その接点に用紙を搬送する搬送手段と、
前記接点では、前記搬送手段を介して前記像担持体上に形成された画像を前記用紙上に転写する転写手段と、
前記第1の像担持体には当接した状態を保持しつつ、前記少なくとも第2の像担持体と前記搬送手段を離間させる離間手段と、
前記搬送手段上の用紙を前記搬送手段に吸着させる吸着手段と、
この吸着手段にバイアスを印加するバイアス印加手段と、
からなり、前記吸着手段は、前記離間手段により第1の像担持体にのみ前記搬送手段が当接している第1のモードでは、前記回転ローラに対向する位置に、すべての像担持体に前記搬送手段が当接している第2のモードでは、前記回転ローラに対向しない位置に、前記搬送手段への接触位置が変位することを特徴とする画像形成装置。 - 前記バイアス印加手段が前記第2のモードにおいては、バイアス印加を行わないことを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
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