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JP4287178B2 - 駆動制御チューブポンプおよびインクジェット記録装置 - Google Patents
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JP4287178B2 - 駆動制御チューブポンプおよびインクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は駆動制御チューブポンプおよびそれを適用したインクジェット記録装置の技術分野に属する。特にチューブを押圧して移動することによりチューブ内の液体を押し出す押圧部材を押圧した状態で停止時に、サイフォンの原理を利用した流体移送を可能にするチューブポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録装置は、電気信号に応じてノズルからインクを吐出することによって被記録媒体に記録を行なう。このノズルは、ノズル内への空気の侵入や乾燥によるインクの増粘によって正常な吐出ができなくなることがある。このようなインク不吐出状態を回復させるため、吸引手段を用いてノズルの先端からインクを吸引し正常な状態に回復させる動作が行なわれる。この吸引手段としてチューブポンプが用いられる。チューブポンプは、たとえば、円弧形状の案内部材、その内周に沿って配置されたチューブ、そのチューブを案内部材に押し付けて回転移動する押圧部材(ローラ)、等から構成される。
【0003】
液体、気体、等の流体の移送を行なうチューブポンプにおいて、チューブポンプ停止時に、回転移動してチューブ内の液体を押し出すローラはチューブを押し潰した状態で停止しているため、流体が移送されないという問題がある。この問題を解決する方法として、特許文献1には、正規方向とは逆方向に回転移動することによりローラの支持軸の位置を変化することによりチューブが押圧されない小さな回転半径とすることが記載されている。特許文献2には、正規方向とは逆方向に回転移動することによりチューブが押圧されない回転角度の範囲にすべてのローラを退避させることが記載されている。
【特許文献1】
特開平07−217541号公報
【特許文献2】
特開平11−190280号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特許文献1および特許文献2に記載のいずれの方法においても、ローラがチューブを押し潰した状態で停止時に流体を移送するために、押圧する状態にすべくローラを保持する機構と共に、押圧する状態を解除する機構のような複雑な機構が必要となる。また、ローラを押圧しない状態へ移行する度に、液体を移送するときの移動方向である正規方向とは逆方向に、ローラの回転移動方向を変化させるため、回転移動の開始直後の短期間においてはチューブ内に負圧が生じて液体が逆流する。さらにローラの回転移動方向を逆方向に変化させるため効率も悪い。また、チューブポンプを始動再開するときにも、押圧可能な位置にローラが達するための時間遅れが大きいため、機敏な始動再開を行なうことができない。
【0005】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものである。その目的は、流体を逆流させることなく、始動再開するときの時間遅れが小さい駆動制御チューブポンプおよびそれを適用したインクジェットプリンタを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を達成するために、請求項1の発明は、弾性を有するチューブと、そのチューブを案内する円弧形状の案内部材と、その案内部材に前記チューブを押圧する少なくとも1個以上の押圧部材と、その押圧部材を前記案内部材に沿って回転移動する駆動手段とを具備する駆動制御チューブポンプであって、チューブの一方の端に通じる流体入口側チューブと、チューブの他方の端に通じる流体出口側チューブと、流体入口側チューブと流体出口側チューブとを繋ぐバイパスチューブと、バイパスチューブに通じ、バイパスチューブから流体を排出する排出チューブと、流体入口側チューブに設けられ、チューブ内の方向とバイパスチューブ内の方向とに流路を切替えるための流路切替手段とを有することを特徴とする駆動制御チューブポンプである。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載された駆動制御チューブポンプにおいて、前記バイパスチューブは流体入口側チューブに通じる側に対して流体出口側チューブに通じる側の径を小さくすることを特徴とする駆動制御チューブポンプである。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1、請求項2のいずれかに記載された駆動制御チューブポンプにおいて、前記バイパスチューブは流体入口側チューブに通じる側から流体出口側チューブに通じる側に向けて流路高さを水平もしくは高くすることを特徴とする駆動制御チューブポンプである。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載された駆動制御チューブポンプにおいて、前記排出チューブの流路高さを前記バイパスチューブの流路高さより高くすることを特徴とする駆動制御チューブポンプである。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載された駆動制御チューブポンプにおいて、前記排出チューブの径を前記バイパスチューブの径に対して小さくすることを特徴とする駆動制御チューブポンプである。
【0011】
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載された駆動制御チューブポンプにおいて、前記排出チューブの流体出口部高さと流体入口部高さとを同じにしたことを特徴とする駆動制御チューブポンプである。
【0012】
請求項7の発明は、インクを吐出する記録ヘッドの不吐出状態を回復する機構に請求項1〜6のいずれかに記載の駆動制御チューブポンプが用いられているようにしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面等を参照して、本発明の実施の形態について、さらに詳しく説明する。
図1は、本発明による駆動制御チューブポンプの実施形態の一例を示した図、図2は本発明による駆動制御チューブポンプの動作を示した図である。
【0014】
この実施形態の駆動制御チューブポンプ10は、弾性を有するチューブ101、そのチューブ101を内周において案内する円弧形状の案内部材102、その案内部材102にチューブ101を押圧するためのローラ103a,103b,103c,103d、そのローラ103a,103b,103c,103dを回転自在に両端で支持するアーム104a,104b、そのアーム104a,104bの中心を支持して回転するポンプ軸105、チューブ101の両端と案内部材102の円弧の両端とを固定する管継部材106a,106b、その管継部材106a,106bを介してチューブ101の両端の各々に通じる流体入口側チューブ107a,流体出口側チューブ107b、その流体入口側チューブ107a,流体出口側チューブ107bとを繋ぐバイパスチューブ108、バイパスチューブ108の内部に存在する液を排出する排出チューブ109、流体入口側チューブ107aに設けられチューブ101内の方向とバイパスチューブ108内の方向とに流路を切替えるための流路切替弁(もしくはコック)110から構成される。
【0015】
バイパスチューブ108は流体入口側チューブ107a側に対する流体出口側チューブ107b側の径の比を1/2と小さくし、また流体入口側チューブ107a側に対して流体出口側チューブ107b側の流路高さを水平もしくは高くする。
【0016】
排出チューブ109はその流路高さをバイパスチューブ108の流路高さよりも高くし、その形状をバイパスチューブ108に対して逆U字型とする。また、その流体出口部高さを流体入口側チューブ107aの流体入口部高さより低くする。
【0017】
流路切替弁110の切替をローラ103a,103b,103c,103dまたはポンプ軸105の回転数、回転時間等の設定により制御することが可能である。
【0018】
以上、構成について説明した。次に、本実施形態の動作について説明する。図2(a)に示すように、初めにチューブ101内の空気抜きと併せて、チューブ101の内部に液体を満たすべく、チューブポンプ10を運転する。その際に、液体の流路方向をチューブ101方向にすべく、流路切替弁110のバイパスチューブ108方向を閉にした状態で運転する。
【0019】
ポンプ軸105を矢印の方向に回転させると、チューブを押圧するローラ103a,103b,103cの位置において、チューブ101の内部に存在する液体、気体、等の流体は移送される。チューブ101において流体入口側チューブ107aは負圧となるため、流体入口側チューブ107aに存在する流体はチューブ101に吸い込まれる。また、チューブ101において流体出口側チューブ107bは正圧となるため、その側のチューブ101の内部に存在する流体は流体出口側チューブ107bに排出される。すなわち、流体は流体出口側チューブ107aから流体出口側チューブ107bに移送される。
【0020】
チューブ101内に存在する空気を流体出口側チューブ107bへ移送し、チューブ101内、バイパスチューブ108内の流路をすべて液体で満たす。その際、バイパスチューブ108の径を流体入口側チューブ107aに対して流体出口側チューブ107bの径を小さくすることで、バイパスチューブ108内の流体出口側における液体の流速が流体入口側に比べて速くなり、チューブ101の内部に存在する空気が流体出口側チューブ107bへ移送され易くなる。
【0021】
さらにバイパスチューブ108の流路高さを流体入口側チューブ107aから流体出口側チューブ107bに向けて高くすることで、空気が受ける浮力により、チューブ101の内部に存在する空気が流体出口側チューブ107bへ移送され易くなる。また、逆U字型形状の排出チューブ109の流路高さをバイパスチューブ108より高くすることで、空気が受ける浮力により、バイパスチューブ108の内部に存在する空気が排出チューブ109へ移送され易くなる。
【0022】
チューブ101、バイパスチューブ108の内部に存在する空気を排出チューブに移送し、各チューブの内部に空気溜りが無く、流路内部を液体で満たすことが完了した後、ポンプ軸105の回転を停止し、チューブポンプ10の運転を停止する。
【0023】
この際、ローラ103a,103b,103c,103dが任意の位置においてチューブ101を押圧した状態で停止しているため、チューブ101内に液体を移送することができない。そこで、図2(b)に示すように、液体の流路方向をバイパスチューブ108方向にすべく、流路切替弁110のバイパスチューブ108方向を開にした状態にすることで、チューブポンプ10の運転停止後に、逆U字型の排出チューブ109にて、水位の高い方から低い方に液体が流れるというサイフォンの原理を用いた流体の移送が可能となる。
【0024】
再度チューブポンプで液体を移送する場合には、液体の流路方向をチューブ101方向にすべく、流路切替弁110のバイパスチューブ108方向を閉にした状態にすることにより、チューブポンプでの液体の移送が可能となる。
【0025】
【発明の効果】
以上のとおりであるから、本発明の請求項1における駆動制御チューブポンプによれば、チューブポンプのローラが任意の位置でチューブを押し潰した状態で停止時に流体を移送するために、チューブポンプの回転支持体について押圧する状態にすべくローラを保持する機構と共に、押圧する状態を解除する機構のような複雑な機構を必要としない。また、ローラの停止位置は任意の位置で良いため、チューブポンプの種類によらず、安価である。さらに、ローラを押圧しない状態へ移行する必要がなく、ローラを押圧しない状態へ移行する度に、液体を移送するときの移動方向である正規方向とは逆方向にローラの回転移動方向を変化させ、そのような回転移動の開始直後の短期間においてチューブ内に生じていた液体の逆流という問題もない。
また本発明の請求項2〜5における駆動制御チューブポンプによれば、空気が受ける浮力を利用してチューブ内の空気を排出することで、チューブの内部に空気溜りが無くなる。
また本発明の請求項6における駆動制御チューブポンプによれば、チューブポンプのローラが任意の位置でチューブを押し潰した状態で停止時に、サイフォンの原理を用いた流体移送が可能となる。
また本発明の請求項7における駆動制御チューブポンプによれば、不吐出状態を回復する動作においてインクを逆流させることなく、効率を良くし、時間遅れを小さくすることができる。
【0026】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による駆動制御チューブポンプの実施形態の一例を示した図である。
【図2】本発明による駆動制御チューブポンプの動作を示した図である。
【符号の説明】
10 チューブポンプ
101 チューブ
102 案内部材
103a,103b,103c,103d ローラ
104a,104b アーム
105 ポンプ軸
106a,106b 管継部材
107a 流体入口側チューブ
107b 流体出口側チューブ
108 バイパスチューブ
109 排出チューブ
110 流路切替弁

Claims (7)

  1. 弾性を有するチューブと、そのチューブを案内する円弧形状の案内部材と、その案内部材に前記チューブを押圧する少なくとも1個以上の押圧部材と、その押圧部材を前記案内部材に沿って回転移動する駆動手段とを具備する駆動制御チューブポンプであって、
    チューブの一方の端に通じる流体入口側チューブと、
    チューブの他方の端に通じる流体出口側チューブと、
    流体入口側チューブと流体出口側チューブとを繋ぐバイパスチューブと、
    バイパスチューブに通じ、バイパスチューブから流体を排出する排出チューブと
    流体入口側チューブに設けられ、チューブ内の方向とバイパスチューブ内の方向とに流路を切替えるための流路切替手段と
    を有することを特徴とする駆動制御チューブポンプ。
  2. 前記バイパスチューブは流体入口側チューブに通じる側に対して流体出口側チューブに通じる側の径を小さくすることを特徴とする請求項1記載の駆動制御チューブポンプ。
  3. 前記バイパスチューブは流体入口側チューブに通じる側から流体出口側チューブに通じる側に向けて流路高さを水平もしくは高くすることを特徴とする請求項1、請求項2のいずれかに記載の駆動制御チューブポンプ。
  4. 前記排出チューブの流路高さを前記バイパスチューブの流路高さより高くすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の駆動制御チューブポンプ。
  5. 前記排出チューブの径を前記バイパスチューブの径に対して小さくすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の駆動制御チューブポンプ。
  6. 前記排出チューブの流体出口部高さとチューブポンプの流体入口部高さとを同じにしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の駆動制御チューブポンプ。
  7. インクを吐出する記録ヘッドの不吐出状態を回復する機構に請求項1〜6のいずれかに記載の駆動制御チューブポンプが用いられていることを特徴とするインクジェット記録装置。
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