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JP4287660B2 - 疼痛の予防療法用薬物の調製のためのアセチルl−カルニチンの使用 - Google Patents
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JP4287660B2 - 疼痛の予防療法用薬物の調製のためのアセチルl−カルニチンの使用 - Google Patents

疼痛の予防療法用薬物の調製のためのアセチルl−カルニチンの使用 Download PDF

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Description

本発明は、鎮痛活性を有する薬物の調製のためのアセチルL−カルニチンの使用に関する。
鎮痛とは、体内に存在する疼痛刺激が疼痛として知覚されない状態を意味する。
鎮痛薬とは、麻酔または意識の喪失を引き起こすことなく侵害受容刺激の知覚を妨げることによって、鎮痛、即ち疼痛の消滅、を引き起こすことのできる薬物である。
疼痛が開始する前の薬物の投与は、疼痛の予防療法または予防的鎮痛と呼ばれる。
予防的鎮痛とは、疼痛刺激が中枢神経系に到達する前にそれを阻害することができ、それによって脊髄への侵害受容の入力によって起こる促進性応答を妨げることができる物質を有痛性事象の前に早期投与することを含む治療戦略を意味する。
予防的鎮痛薬の効力は、有痛性事象の前にいつ投与工程が行われたかの時間に依存するだけでなく、疼痛に関する中枢性感作の機構の変化を妨げる該薬物の実質的能力にも依存することは言及に値する。
それゆえこの概念は、物質の効力が侵害受容刺激の開始前に投与されることに依存することを明らかに意味するものである。
アセチルL−カルニチンの予防的鎮痛性は知られていないが、病因の異なるその末梢神経障害における鎮痛活性については研究されている。この想定される鎮痛活性は該物質の神経栄養性作用に起因する。即ち、該物質が末梢神経を保護する能力および/またはその再生を刺激する能力に起因する。
アセチルL−カルニチンのそのような使用は、Clin. Drug Invest.10 (6): 317-322、1995に記載されている。同研究において該物質の鎮痛効果についても述べられているが、その結果は統計的観点から有意ではない。それゆえそのようなアセチルL−カルニチンの使用は本発明において提案される使用とは異なる。というのは、前者は該物質のいかなる鎮痛効果も確認していないからである。
末梢神経障害を患う患者におけるアセチルL−カルニチンの疼痛に対する活性は、Int J. Clin. Pharm. Res.XV (1) : 9-15 、 1995に、統計的に有意な結果と共に記載されている。
この研究もまた本発明のものとは異なる。というのは、それは、本発明において記載される予防的(有痛性入力の阻害)または先制的(疼痛開始前)のアプローチではなく、神経障害性疼痛および干渉治療アプローチに関するからである。
Exp. Gerontol. 29 (5): 569-574; 1994において、冷水ストレスによって誘導される鎮痛における視床下部−下垂体−副腎皮質系によって媒介される機構を研究するために、冷水ストレスに曝されたラットにおけるアセチルL−カルニチンの使用が開示されている。
若いラットと老齢のラットを比較することにより、この研究では海馬に存在するグルココルチコイド受容体の加齢依存性喪失の遅延に関する機構を介して老年のラットにおける有効なストレス応答を維持するアセチルL−カルニチンの能力が開示されている。したがってアセチルL−カルニチンは維持と機能の観点から細胞構造の正の加齢を助ける。
上述の諸研究はアセチルL−カルニチンの鎮痛性および加齢工程の活性を遅延させる能力について記載しているが、アセチルL−カルニチンの鎮痛化合物、特に予防的鎮痛薬としての使用に付いては何ら記載しておらず、示唆もしていない。
疼痛の予防的治療用の薬物はすでに知られている。
インドメタシンは外科治療を受けた患者における手術後疼痛の予防または緩和の両方において活性を示す。この化合物の副作用は、消化管上部の単一または複数の潰瘍化および前頭部の頭痛である(Goodman and Gilman’s : The pharmacological basis of therapeutics. Hardman JG, Limbird LE; Molinoff PB, Ruddon RW, editors: McGraw-Hill, 1997)。
予防的鎮痛薬として用いられる化合物であるクロニジンおよびケタミンは、鎮静、麻酔および不動などの望ましくない効果を引き起こす(Goodman and Gilman’s: The pharmacological basis of therapeutics. Hardman JG, Limbird LE; Molinoff PB, Ruddon RW, editors: McGraw-Hill, 1997)。
医薬分野において、疼痛の予防的治療に有用であって、上述のような薬物の欠点を有さない、鎮痛活性を示す薬物が強く望まれている。
このたび、アセチルL−カルニチンが鎮痛活性を有し、疼痛の予防療法に有用な薬剤として使用できることが見出された。
特に、本発明による化合物は、例えば手術後疼痛の予防療法において、予防的鎮痛薬として使用することができる。
したがって、本発明の目的は、鎮痛活性を有する薬物の調製のための、アセチルL−カルニチンまたはその医薬上許容される塩の使用である。
本発明のもう1つの目的は、疼痛の予防療法のための薬物の調製のための、アセチルL−カルニチンまたはその医薬上許容される塩の使用である。
本発明のさらなる目的は、高い予防的鎮痛活性を示す薬物の調製のための、アセチルL−カルニチンまたはその医薬上許容される塩の使用である。
本発明のさらに別の目的は、手術後疼痛の予防療法のための薬物の調製のための、アセチルL−カルニチンまたはその医薬上許容される塩の使用である。
アセチルL−カルニチンの医薬上許容される塩とは、望ましくない毒性を有さない、酸とのあらゆる塩を意味する。これらの酸は薬理学者や薬学の専門家に周知である。
これら塩の非限定的な例として以下のものが挙げられる:塩化物、臭化物、オロチン酸塩、酸アスパラギン酸塩、酸クエン酸塩、クエン酸マグネシウム塩(citrate magnesium)、酸リン酸塩、フマル酸塩および酸フマル酸塩、フマル酸マグネシウム塩(fumarate magnesium)、乳酸塩、マレイン酸塩および酸マレイン酸塩 、ムケート(mucate)、酸シュウ酸塩 、パモ酸塩、酸パモ酸塩、酸硫酸塩、グルコースリン酸塩、酒石酸塩 、酸酒石酸塩 、酒石酸マグネシウム塩(tartrate magnesium)、2−アミンエタンスルホン酸塩、マグネシウム2−アミンエタンスルホン酸塩、酒石酸コリン塩(tartrate coline)およびトリクロロ酢酸塩。
以下の実施例により本発明をさらに説明する。
アセチルL−カルニチンの抗侵害受容特性を鎮痛に対して従来おこなわれている試験を行ってマウスを用いて評価した。試験は例えば、ホットプレート試験(熱刺激)、腹部収縮試験(化学刺激)、および以下によって誘導される複数の痛覚過敏の実験モデルである:
−0.3%および0.6%酢酸溶液の腹腔内投与(IP);
−モルヒネ禁断症候群 ;
−カイニン酸投与(20mg/kg,IP);
−N−メチル−D−アスパラギン酸投与(1.64μg/マウス、くも膜下腔内)。
最初の実験はホットプレート試験である。
体重22gから30gの雄性スイス・ウェブスターマウスを使用した。
試験は、O’Callaghan and Holtzman in J. Pharmacol. Exp. Ther. 197: 533-537,1976にしたがって行った。
この試験では、ステンレス鋼の容器を、52.5℃の温度の二重釜のなかに置いた。
マウスは、最初の有痛性刺激のサインの直後にホットプレートから離した。ホットプレート上の最大潜在時間として45秒を記録した。
鎮痛の値は15分間隔で測定した。
表1(A)のデータは、アセチルL−カルニチンの100mg/kg用量の単回皮下(SC)投与はいかなる保護効果も発揮しなかったことを示す。
Figure 0004287660
値は平均±標準誤差である。
括弧内は動物数である。
表1(B)のデータはアセチルL−カルニチン(用量100mg/kg、1日2回(BID)、SC、7日間)により処置された動物が統計的に有意な抗侵害受容効果を有することを示す。
Figure 0004287660
値は平均±標準誤差である。
括弧内は動物数である。
PSで処置した群と比較して^P<0.05
アセチルL−カルニチンを14日間投与した場合、抗侵害受容効果の強度に影響を及ぼさなかった。これは7日間投与の場合と同じであったが、この試験では統計的に有意にはならなかった。というのは、繰り返し投与(14日間、2回注射/die)のストレスにより対照群ラットの耐性閾値が数秒間増加したからである(表1(C))。
Figure 0004287660
値は平均±標準誤差である。
括弧内は動物数である。
14日間の注射(用量100mg/kg BID、SC)が終わって7日後においてもアセチルL−カルニチンの抗侵害受容作用は持続した(表1(D))。
Figure 0004287660
値は平均±標準誤差である。
括弧内は動物数である。
PSで処置した群と比較して^P<0.05
この場合、対照ラットの疼痛閾値は初期値まで回復し、それゆえ逆転潜伏期(足をなめるまでの時間)の増加は再び統計的に有意となった。
同じ試験において、アセチルL−カルニチンは単回投与(100 mg/kg SC)から1−8時間後の疼痛閾値に影響を及ぼさなかった(表2)。
Figure 0004287660
値は平均±標準誤差である。
括弧内は動物数である。
アセチルL−カルニチン(用量30mg/kg SC)はホットプレート試験の間、単回投与後(表3(A))においても7日間投与(30mg/kg BID SC)(表3(B))においてもマウスに対して鎮痛効果を示さなかった。
Figure 0004287660
値は平均±標準誤差である。
括弧内は動物数である。
Figure 0004287660
値は平均±標準誤差である。
括弧内は動物数である。
第2の実験は腹部収縮試験である。
体重22gから30gの雄性スイス・ウェブスターマウスを使用した。
腹部収縮試験はKoster et al. in Fed. Proc. 18: 412,1959にしたがって行った。
この試験は、0.6%酢酸溶液のIP注射を観察開始の5分前に行い、10分間観察するものである。
一部の実験においては酢酸のパーセンテージを半分に下げた(0.3%)。
0.6%酢酸溶液を用いて腹部収縮試験を行った場合、アセチルL−カルニチンが抗侵害受容効果を発揮するまでに14日間の処置を要し(100mg/kg BID SCまたはIP)、単回投与(SCまたはIP)および7日間の繰り返し投与もともに同じ用量で効果を全く示さなかった(図1)。
それゆえ激しい腹痛を伴うこの特別の試験においては、鎮痛が得られるまでに14日間投与が必要であった。
腹部収縮を0.3%酢酸によって引き起こした場合、アセチルL−カルニチン(100mg/kg BID IPまたはSC)の統計的有意差は7日間処置の後に達成された(図2)。
ホットプレート試験において観察されたのと同様に、30mg/kg IP(またはSC)の用量のアセチルL−カルニチンは0.6%酢酸存在下では18日間の処置の後であっても効果を示さなかった(図3)。ホットプレート試験での観察とは異なり、低濃度の酢酸の存在下では14日後には統計的有意差が観察された(図4)。
ホットプレート試験(表4(A))および腹部収縮試験(0.3および0.6%)(表4(B)および(C))の両方において、給水ビンに溶解してアセチルL−カルニチン溶液(3mg/ml)を7日間および14日間投与されたマウスにおいて、疼痛閾値の上昇は観察されなかった。
Figure 0004287660
値は平均±標準誤差である。
括弧内は動物数である。
Figure 0004287660
値は平均±標準誤差である。
括弧内は動物数である。
Figure 0004287660
値は平均±標準誤差である。
括弧内は動物数である。
この場合、処置されたマウスが飲んだ溶液の量は、同じ体重のマウスが通常飲む水の量のほぼ半分であることは考慮すべきことである。
アセチルL−カルニチン(100mg/kg BID、SC、7日間)によって引き起こされる鎮痛を、疼痛閾値の調節に深く関わっているいくつかの神経伝達系のアンタゴニストの存在下で測定した。具体的にはアンタゴニストは、ナロキソン(オピオイドアンタゴニスト)、CGP−35348(GABAアンタゴニスト)およびアルファ−メチル−P−チロシン(カテコールアミン合成阻害剤)であった。
これらの化合物はアセチルL−カルニチンによって誘導される鎮痛を拮抗することができなかった(表5)。
当業者に知られている標準的手順にあわせて、用いたアンタゴニストの用量は以下の化合物によって引き起こされる鎮痛を妨げるのに必要とされるそれぞれの最小量とした:モルヒネ(7mg/kg SC)(1、100および200mg/kg IP)、バクロフェン(4mg/kg SC)およびアンフェタミン(1mg/kg SC)(非報告データ)。
これらの実験によって、オピオイド、GABA作動性、およびカテコールアミン作動性/セロトニン作動性の系が問題の化合物によって引き起こされる鎮痛に関与しているということを排除することができた。
一方、抗コリン作動性活性を有する化合物による処置は、アセチルL−カルニチンによって引き起こされる疼痛閾値の上昇を拮抗することができることが見出された。それらの化合物は以下の通りである。アトロピン(非選択的ムスカリンアンタゴニスト)、S−(−)−ET−126(0.1μg/マウス ICV)(M選択的アンタゴニスト)、ピレンゼピン(0.1μg/マウス ICV)(M選択的アンタゴニスト)、およびヘミコリニウム−3(HC−3)(1μg/マウス ICV)(コリン再取り込みを阻害することによるアセチルコリンの減少剤)(表5)。
Figure 0004287660
アセチルL−カルニチン:100mg/kg BID、SC 7日間
値は少なくとも12匹の動物の平均±標準誤差
PSで処置した群と比較して、^p<0.05;p<0.01
アセチルL−カルニチンで処置した群と比較して、P<0.01
アセチルL−カルニチンによって引き起こされる鎮痛がMムスカリン受容体サブタイプによって媒介されているという観察は、アンチセンス法の適用により確認される。
各単一脳室内注射(ICV)につき3ナノモルの用量でのM(aODN−抗M)受容体をコードする遺伝子に対するオリゴヌクレオチドの投与が、アセチルL−カルニチンの繰り返し投与(100mg/kg BID、SC 7日間)によって引き起こされる抗侵害受容の発生を阻害することができることが見出された(表6)。
このアセチルL−カルニチンの存在下でaODNに関する一連の実験を行なうという構想は、フィゾスチグミン−誘導性鎮痛、および直接コリン様体から誘導される鎮痛の両方が、各単一ICV注射当たり3ナノモルの用量のaODN−抗−Mによる前処置によって完全に妨げられることを立証した、Ghelardini らから得られた(Br. J. Pharmacol., 128,1633-1640,2000)。
同じ実験条件においてaODN(DOTAP)媒体による動物の前処置およびアンチセンスディジェネレートオリゴヌクレオチド(dODN)(3x1014種類のオリゴヌクレオチドの混合物であって、それぞれ作用部位において10−18Mより低い濃度で存在する)による前処置は、アセチルL−カルニチンによって引き起こされる鎮痛に対する効果を有さないことが見出された(表6)。
ヘミコリニウム−3によって奏される拮抗作用に関するデータによると、アセチルL−カルニチンは直接のムスカリンアンタゴニストとして作用するのではなく、コリン作動性系の機能性を促進することによって作用すると推定される。
Figure 0004287660
アセチルL−カルニチン:100mg/kg BID、SC、7日間
aODNはICVによって1、4および7日目に注射された。
侵害受容性応答は、アセチルL−カルニチンの最後の注射の24時間後に記録した。
値は少なくとも10匹の動物の平均±標準誤差である。
dODN+アセチルL−カルニチンで処置された群と比較してp<0.01
以下の実験はアセチルL−カルニチンが神経系に対して有する効果を調べるために行なった:回転ロッド試験、穴板試験および睡眠導入試験。
体重22gから30gの雄性スイス・ウェブスターマウスを使用した。
回転ロッド試験は、基盤と滑らない表面を有する直径3cmの回転ロッド(16−20r.p.m.)からなる装置によって行なった。
動物の運動協調性の完全性は、マウスが回転ロッドの上でバランスを保持する能力によって測定した。
処置後様々な時間をおいて、パラメーターとして30秒間の観察の間にロッドから落下する動物数を用いた(Vaught et a., Neuropharmacol., 24: 211,1985)。
穴板試験において、ラットの動きを2つの別々の光電セルシステムによって記録した。これによって板の上の動き(自発的運動)および何回マウスが頭を穴板表面上の穴に置くか(探索活動)の両方を記録した。
マウスを一度に一匹ずつ板に載せ、自由に表面および穴を5分間探索させた。
ペントバルビタールによる睡眠導入試験において、ペントバルビタール(60mg/kg IP)で処置したマウスにおいて苦悶反射(writhing reflex)の喪失の持続時間を測定した。
アセチルL−カルニチン(100mg/kg BID、SCまたはIP、7および14日間)で処置されたマウスの運動協調性は、生理的食塩水で処置された対照マウスの運動協調性と異ならないことが判明した。30秒間の観察の間に落下する動物数は、実際、試験を繰り返すことにより徐々に減少し、 これにより処置されたマウスが回転ロッド上でバランスを維持することを習得したことが判明した。
Figure 0004287660
値は平均±標準誤差である。
括弧内は動物数である。
Figure 0004287660
値は平均±標準誤差である。
括弧内は動物数である。
穴板試験によって測定した、処置されたマウスの自発的運動および探索活動は、対照群と比較して差を示さなかった。
Figure 0004287660
括弧内は動物数である。
前述の2つの試験において観察されたのと同様に、ペントバルビタール (60mg/kg IP)(処置の24時間後に投与)による睡眠導入試験の場合も、アセチルL−カルニチン(100mg/kg BID、SC 7日間)は、ピラセタム(30mg/kg IP)による場合と異なり、睡眠の持続時間にも導入時間にも影響を与えなかった。
Figure 0004287660
アセチルL−カルニチン:100mg/kg BID、SC 7日間
括弧内は動物数である。
生理的食塩水で処置した群と比較してp<0.01
モルヒネ禁断症候群によって引き起こされる痛覚過敏について評価した。体重22gから30gの雄性スイス・ウェブスターマウスを雄性ラットと共に使用した。
依存症を起こすためにモルヒネをマウス用給水ビン中に溶解した。モルヒネの用量は48時間ごとに増加させた。
モルヒネ溶液を苦味を隠すために5%スクロースで甘くし、以下のスケジュールによって調製した:1日目および2日目、0.1mg/ml;3日目および4日目、0.2mg/ml;5日目および6日目、0.3mg/ml;7日目から14日目、0.4mg/ml。
モルヒネ処置の7日目から、アセチルL−カルニチンによる7日間の処置を開始した。
給水ビンに入っているモルヒネ溶液を15日目の朝に水に交換した。溶液を水に交換してから4時間後には、処置されたマウスはホットプレート試験において疼痛閾値の有意な低下を示し、それは6時間後にピークに達した(11.8±0.8秒の逆転潜伏期。対照群では15.7±1.1秒と記録された)。
回転ロッド試験とアニメックス試験(Active 8 open field Activity System-Harvard Apparatus)でそれぞれ評価した運動協調性と自発的活動は、モルヒネ禁断症候群のマウスと媒体として用いたスクロース溶液で処置したマウスとの間で差はないようであった。
アセチルL−カルニチンは、繰り返し処置(100mg/kg BID、IPまたはSC、7日間)の後、モルヒネ禁断症候群によって誘発される痛覚過敏から復帰させることができることが見出されたが(図5)、単回投与(モルヒネを水で交換してから5時間30分)によっては復帰させることはできなかった(図5−2)。
体重22gから30gの雄性スイス・ウェブスターマウスをカイニン酸−誘導性痛覚過敏において使用し、試験はGiovengo et al. in Pain, 83: 347-358, 1999に記載の方法によって行なった。
この試験によると、痛覚過敏−ホットプレート試験によってマウスにおいて測定される−はカイニン酸溶液(20mg/kg、IP)によって誘導される。
疼痛閾値の低下は、注射後24時間でピークに達し、何日も変化しないままであった。
この試験において、アセチルL−カルニチンの7日間の繰り返し投与(カイニン酸の投与の48時間後に開始した)は痛覚過敏を回復させることができることが見出されたが(図6)、単回投与では抗痛覚過敏効果を有さないことが判明した(図6−2)。
NMDA(N−メチル−D−アスパラギン酸)によって誘発される痛覚過敏の試験において、体重22gから30gの雄性スイス・ウェブスターマウスを使用した。
この試験は、 Davies and Inturrisi in J. Pharmacol. Exp. Ther., 289: 1048-1053,1999によってラットについて記載されている方法をマウスに適用することによって行なった。
この試験によると、ホットプレート試験によって評価される痛覚過敏は、NMDA溶液(1.64μg/マウス;アセチルL−カルニチンの最後の投与の約15分後に投与)のくも膜下腔内投与によって誘発される。
疼痛閾値の低下は、NMDAの注射の15分後にピークに達したが、投与から30分の間に消失した。図7は、NMDAにより誘発される疼痛閾値の低下の存在下での、アセチルL−カルニチン(100mg/kg、BID、SCまたはIP、7日間)によって奏される抗侵害受容効果を示す。
同じ実験条件下において、用量30mg/kg(BID、IPまたはSC、7日間)では活性が無いことが判明し(図7)、これは図6において観察されたものと類似していた。
(原文に記載無し)

Claims (2)

  1. アセチルL−カルニチンまたはその医薬上許容される塩を含む、手術後疼痛の予防療法のための、医薬組成物。
  2. アセチルL−カルニチンの塩が、塩化物、臭化物、オロチン酸塩、酸アスパラギン酸塩、酸クエン酸塩、クエン酸マグネシウム塩、酸リン酸塩、フマル酸塩および酸フマル酸塩、フマル酸マグネシウム塩、乳酸塩、マレイン酸塩および酸マレイン酸塩 、ムケート、酸シュウ酸塩 、パモ酸塩、酸パモ酸塩、酸硫酸塩、グルコースリン酸塩、酒石酸塩 、酸酒石酸塩 、酒石酸マグネシウム塩、2−アミンエタンスルホン酸塩、マグネシウム2−アミンエタンスルホン酸塩、酒石酸コリン塩およびトリクロロ酢酸塩からなる群から選択される、請求項1に記載の医薬組成物。
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