JP4293382B2 - 抗感染剤としてのイオン性ポリマー - Google Patents
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Description
最近、いくつもの短い(約50個もしくはそれ以下のアミノ酸残基)直鎖状または環状の細胞毒性ペプチドが様々な起源から単離されている。これらには、マメ毒由来のメリチン、カエルの皮膚由来のマガイニンおよび昆虫由来のセクロピンが含まれる(マロイ(Maloy)ら、Biopolymers(Peptide Science)37: 105-122(1995))。ペプチドの配列と構造は広範に変化しているけれども、これらのペプチドはすべて多数のリジンとアルギニン残基を含んでおり、生理学的pHでは正味正の電荷を帯びている。また、それらは、一部の構造が親水性であるのに対して他の部分が疎水性であるという両親媒性構造を形成する。
当該ペプチドは、細胞膜の直接溶解により単独で作用するように思われる(マロイら、前述(1995))。現在のモデルでは、細胞溶解は、膜のリン脂質二重層の外表面での負のリン酸頭部への当該ペプチド上の正の電荷の静電気による引力により開始される。この相互作用は、膜へのタンパク質の疎水性部分の挿入に至り、それにより、膜構造を破壊する。一般に、溶解性ペプチドは、真核生物細胞よりも細菌や真菌のような原核生物細胞に対してより活性である。これにより、ヒトにおける感染症の治療に可能性のある作用剤として、これらのペプチドに興味が注がれている(マロイら、前述(1995);アローウッド(Arrowood)ら、J. Protozool. 38: 161S-163S(1991);ハイニー(Haynie)ら、Antimicrob. Agents Chemotherapy 39: 301-307(1995)。
しかしながら、天然の細胞毒性ペプチドは、ヒトの治療剤としての用途に関してはいくつかの不利な点を有している。第1に、これらのペプチドは、特定の局在部位で高濃度で作用するように進化してきたようである。したがって、薬物として投与された場合に、感染部位での有効濃度に達するために必要な投薬量は、極端に高くなりうる。第2の不利な点は、このサイズの養生法で有効量のペプチドを合成する高コストとともに、天然の供給源からこれらのペプチドの有効量を単離する困難性である。最後に、他のペプチドと同様に、これらの化合物は、胃腸管で分解され、よって、経口投与することができない。
天然の細胞毒性ペプチドの広範な活性スペクトルを有するが、製造コストが高くなく、経口投与可能で、かつ、治療活性にはより低い濃度の必要条件を有する抗微生物剤に対する要求がある。
発明の要約
本発明の1つの側面は、脂肪族スペーサー基によりポリマー骨格に接続されたアミンまたはアンモニウム基を有するポリマーの治療上有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における微生物感染の治療方法である。
投与対象のポリマーは、ホモポリマーまたはコポリマーでありうる。1つの態様において、当該ポリマーは、さらに、アリール基またはノルマルもしくは分枝鎖状のC3〜C18−アルキル基等の疎水基を含むモノマーを含有する。
投与対象のポリマーは、ヒドロキシル基またはアミド基等の中性の親水性基を含むモノマーをさらに任意に含有することができる。
本発明の別の側面は、4級アンモニウム基により1以上のポイントで隔てられたポリメチレン骨格を含むポリマーの治療上有効量を哺乳動物に投与することを含む、ヒト等の哺乳動物の微生物感染の治療方法である。
本発明は、いくつかの有利な点を有する。例えば、用いられるポリマーは、ポリマー合成の標準的な技術と安い出発原料を用いて容易に調製される。当該ポリマーは、消化管で実質的に分解されないので、経口投与することが可能である。また、ポリマー組成物は、容易に変化させて、溶解度または水膨潤性および抗微生物活性等の特性を最適化することも可能である。最後に、投与対象のポリマーには、脂肪族スペーサー基を介してポリマー骨格に結合したアミンまたはアンモニウム基が含まれる。かかるスペーサー基の構造上の柔軟性は、アンモニウム基とアニオンの標的との相互作用において骨格の圧迫を最小限にする。
発明の詳細な説明
本発明は、脂肪族スペーサー基を介してポリマー骨格に結合した複数のアミノ基またはアンモニウム基を含むポリマーの治療上有効量を哺乳動物に投与することにより、ヒト等の哺乳動物の微生物感染の予防または治療方法に関する。
本明細書で用いられる「治療上有効量」とは、微生物感染を部分的もしくは全体的に抑制すること、または微生物感染の発現を後退させること、またはそのさらなる進行を予防もしくは低減することに十分な量である。「ポリマー」という用語は、複数の繰り返し単位またはモノマーを含む巨大分子をいう。当該用語は、単一型のモノマーから形成されるホモポリマーおよび2以上の異なるモノマーから形成されるコポリマーを含む。「ターポリマー」とは、3種類の異なるモノマーから形成されるコポリマーである。本明細書で用いられるポリマーという用語は、タンパク質、ペプチド、ポリペプチドおよびタンパク性物質を除外することを意図する。
本明細書で用いられる「ポリマー骨格」または「骨格」とい用語は、重合化の際にモノマー間で形成される結合を含む連続した鎖であるポリマーの一部をいう。ポリマー骨格の組成は、ポリマー骨格から分枝鎖部分の組成または側鎖を考慮せずに、ポリマーを形成するモノマーの同一性によって記載されうる。したがって、ポリ(アクリルアミド)ポリマーとは、ポリマー側鎖の成分である、アクリルアミドの窒素原子上の置換基を考慮せずに、ポリ(アクリルアミド)骨格を有することをいう。例えば、ポリ(アクリルアミド−コ−スチレン)コポリマーとは、アクリルアミド/スチレンの混合した骨格を有することをいう。
「ポリマー側鎖」または「側鎖」という用語は、重合後にポリマー骨格から分枝鎖を形成するモノマーの一部をいう。ホモポリマーにおいて、すべてのポリマー側鎖は同一である。コポリマーは、2以上の異なる側鎖を含有することができる。例えば、側鎖がイオン性単位を含む場合、当該イオン性単位は、ポリマー骨格から垂れ下がるかまたはポリマー骨格の置換基であり、「ペンダントイオン性単位」と呼ばれる。本明細書で用いられる「スペーサー基」という用語は、ポリマー側鎖の成分であり、ポリマー骨格にペンダント部分を接続する多価分子断片をいう。「脂肪族スペーサー基」という用語は、フェニレン単位等の芳香族単位を含まないスペーサー基をいう。
本明細書で用いられる「付加ポリマー」という用語は、小分子を必然的に放出することなくモノマーの付加により形成されるポリマーである。通常の型の付加ポリマーは、未反応モノマーを構成するいかなる原子を失うことなく、モノマー間の炭素−炭素結合の形成によりモノマーを連結する、オレフィンモノマーの重合により形成される。
本明細書で用いられる「モノマー」という用語は、(a)重合の前または後に1以上の重合可能な官能基を含む単一分子、および(b)ポリマーの繰り返し単位の両方をいう。例えば、付加重合可能な未重合モノマーは、重合の際に失われるオレフィン結合を含むことができる。
一定の投与対象ポリマーの量は、個々の基準に基づいて決定され、少なくとも一部は、個体のサイズ、治療対象の症状の重症度および要求される成果を考慮することにより決定される。当該ポリマーは、単独で投与したり、ポリマー、許容されうる担体または希釈剤および任意に1以上の追加の薬剤を含む医薬組成物で投与することができる。
当該ポリマーは、例えば、局所、経口、鼻腔内または直腸投与することができる。例えば、粉末、錠剤、カプセル、溶液または乳液等の薬剤が投与される剤形は、一部は投与される経路に依存する。治療上有効量は、数時間等の適当な時間間隔で分割した連続の用量で投与することができる。
本発明の方法により治療または予防可能な微生物感染には、ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)、ストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)およびストレプトコッカス・サンギス(Streptococcus sanguis)を含むストレプトコッカス(Streptococcus)属、サルモネラ(Salmonella)属、カンピロバクター・スプタム(Campylobacter sputum)を含むカンピロバクター(Campylobacter)属、アクチノミセス・ナエスルンディイ(Actinomyces naeslundii)およびアクチノミセス・ビスコサス(Actinomyces viscosus)を含むアクチノミセス(Actinomyces)属、大腸菌、クロストリジウム・ジフィシレ(Clostridium difficile)、S.アウレウス(S. aureus)を含むスタフィロコッカス(Staphylococcus)属、シゲラ(Shigella)属、P.アエルギノサ(P. aeruginosa)を含むシュードモナス(Pseudomonas)属、エイケネラ・コロデンス(Eikenella corrodens)、アクチノバシルス・アクチノミセテムコミタンス(Actinobacillus actinomycetemcomitans)、バクテロイデス・ギンギバリス(Bacteroides gingivalis)、カプノシトファーガ・ギンギバリス(Capnocytophaga gingivalis)を含むカプノシトファーガ(Capnocytophaga)属、ウォリネル・レクタ(Wolinell recta)、バクテリオデス・インテルメジウス(Bacteriodes intermedius)、マイコプラズマ・サリバリウム(Mycoplasma salivarium)を含むマイコプラズマ(Mycoplasma)属、トレポネーマ・デンチコラ(Treponema denticola)を含むトレポネーマ(Treponema)属、ペプトストレプトコッカス・ミクロス(Peptostreptococcus micros)、バクテリオデス・フォルシツス(Bacteriodes forsythus)、フソバクテリウム・ヌクレアタム(Fusobacterium nucleatum)を含むフソバクテリア(Fusobacteria)属、セレノモナス・スプチゲナ(Selenomonas sputigena)、バクテリオデス・フラギリス(Bacteriodes fragilis)、エンテロバクター・クロアカエ(Enterobacter cloacae)ならびにニューモシスチス(Pneumocystis)属による感染のような細菌感染が含まれる。また、クリプトスポリジウム・パルブム(Cryptosporidium parvum)およびギアルジア・ランブリア(Giardia lamblia)による感染のような原生動物感染;エントアメーバ・ヒストリチカ(Entameoba histolytica)またはアカントアメーバ(Acanthameoba)による感染のようなアメーバ感染;カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)およびアスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)よる感染のような真菌感染ならびにA.カステラニ(A. castellani)およびトリキネラ・スピラリス(Trichinella spiralis)による感染のような寄生虫感染も含まれる。当該方法は、身体の様々な器官の感染治療に有用であるが、皮膚や胃腸管の感染に特に有用である。
本発明の方法に特に適するポリマーには、天然の細胞毒性ペプチドの主な特徴、特に両親媒性の構造を形成する能力を保持しうるポリマーが含まれる。本明細書で用いられる「両親媒性」という用語は、分離した疎水性および親水性領域を有する三次元構造を示す。したがって、当該構造の一部は、水性および他の極性媒体と好適に相互作用し、他方、当該構造の他の部分は、非極性媒体と好適に相互作用する。両親媒性ポリマーは、ポリマー骨格に沿って親水性および疎水性構造要素の両方の存在から生じる。
1つの態様において、投与対象のポリマーは、式I:
(式中、Xは、共有結合、カルボニル基またはCH2基であり、Yは、酸素原子、NH基またはCH2基であり、Zは、スペーサー基であり、Rは、水素原子またはメチルもしくはエチル基であり、R1、R2およびR3は、それぞれ独立して、水素原子、ノルマルもしくは分枝鎖状、置換もしくは非置換のC1〜C18−アルキル基、アリール基またはアリールアルキル基である)のモノマーを含む。好ましいアルキル置換基には、フッ素または塩素原子等のハロゲン原子が含まれる。
R1〜R3の少なくとも1つが水素原子である場合において、モノマーは、遊離塩基またはアミノ形で、即ち、アンモニウムカチオンの中性の共役塩基として存在することも可能である。かかるモノマーからなるポリマーは、薬学的に許容されうる酸の塩として、または遊離の塩基の形等のプロトン化カチオン形で投与することが可能である。好ましい酸には、塩酸、臭化水素酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、リン酸、メタンスルホン酸、酢酸、蟻酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、コハク酸、マロン酸、硫酸、L−グルタミン酸、L−アスパラギン酸、ピルビン酸、粘液酸、安息香酸、グルコロン酸、シュウ酸、アスコルビン酸およびアセチルグリシンが含まれる。いずれの場合においても、投与後の生理学的pHでは、多数のアミノ基がプロトン化されてアンモニウム基になり、当該ポリマーは、全体として正の電荷を保持するであろう。
スペーサー基は、ポリマーの側鎖の成分であり、ポリマー骨格にアミノまたはアンモニウム基を接続する。したがって、アミノまたはアンモニウム基は、ペンダント基である。当該スペーサー基は、ポリメチレン基−(CH2)n−(式中、nは約2〜約15の整数である)等のノルマルまたは分枝鎖状、飽和または不飽和、置換または非置換のアルキレン基でありうる。好ましい例には、プロピレン、ヘキシレンおよびオクチレン基が含まれる。また、アルキレン基は、酸素、窒素(例えば、NH)またはイオウ原子等のヘテロ原子により、1以上のポイントで任意に隔てることも可能である。例には、オキサアルキレン基−(CH2)2O[(CH2)2O]n(CH2)2−(式中、nは0〜約3の整数である)が含まれる。
4級アンモニウム基を有する式Iのモノマーの例には、2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレート、2−トリメチルアンモニウムエチルアクリレート、N−(3−トリメチルアンモニウムプロピル)メタクリルアミド、N−(6−トリメチルアンモニウムヘキシル)アクリルアミド、N−(3−トリメチルアンモニウムプロピル)アクリルアミドおよびN−(4−トリメチルアンモニウムブチル)アリルアミンが含まれ、それらのそれぞれは、対アニオンも含む。アミノ基を有する式Iのモノマーの例には、アリルアミンおよびN−(3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミドが含まれる。
4級アンモニウム基またはプロトン化アミノ基を有する投与対象のポリマーは、前記薬学的に許容されうる酸の共役塩基である、例えば、塩化物、臭化物、酢酸塩、蟻酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、硫酸塩またはリン酸塩のようなアニオン等の薬学的に許容されうる対アニオンをさらに含む。投与前にポリマーと会合する対アニオンの数は、ポリマー上の電荷の均衡を保つために必要な数である。
また、ポリマーは、疎水性モノマーをさらに含むコポリマーであることも可能である。当該疎水性モノマーは、直鎖状もしくは分枝鎖状、置換もしくは非置換のC3〜C18−アルキル基または置換もしくは非置換のアリール基等の疎水基を持つ側鎖を含むことができる。好ましい疎水性モノマーの例には、スチレン、N−イソプロピルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−n−ブチルアクリルアミド、ヘプタフルオロブチルアクリレート、N−n−デシルアリルアミン、N−n−デシルアクリルアミド、ペンタフルオロスチレン、n−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−デシルアクリレート、N−t−ブチルメタクリルアミド、n−デシルメタクリレートおよびn−ブチルメタクリレートが含まれる。
式Iのモノマーおよび疎水性モノマーからなるコポリマーの例には、ポリ(N−(3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド−コ−N−(n−ブチル)アクリルアミド)またはその薬学的に許容されうる酸との塩が含まれる。好ましいコポリマーの他の例には、ポリ(2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレート−コ−スチレン)クロリド、ポリ(2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレート−コ−N−イソプロピルアクリルアミド)クロリド、ポリ(2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレート−コ−ヘプタフルオロブチルアクリル)クロリド、ポリ(3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリレート−コ−スチレン)クロリド、ポリ(3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリレート−コ−N−t−ブチルアクリルアミド)クロリド、ポリ(3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリレート−コ−N−n−ブチルアクリルアミド)クロリドおよびポリ(N−(3−トリメチルアンモニウムプロピル)アリルアミン−コ−N−n−デシルアリルアミン)が含まれる。これらのイオン性コポリマーのそれぞれは、塩化物以外の対イオン、例えば、薬学的に許容されうる酸の共役塩基とともに用いることもできる。
さらなる態様において、投与対象のポリマーは、式Iのモノマー、疎水性モノマーおよびアクリルアミド、メタクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミドまたは2−ヒドロキシエチルメタクリレート等の中性の親水性モノマーを含む。この型のポリマーの例には、N−(3−トリメチルアンモニウムプロピル)メタクリルアミド/N−イソプロピルアクリルアミド/2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N−(3−トリメチルアンモニウムプロピル)メタクリルアミド/N−n−デシルアクリルアミド/2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N−(3−トリメチルアンモニウムプロピル)メタクリルアミド/N−t−ブチルメタクリルアミド/メタクリルアミド、N−(3−トリメチルアンモニウムプロピル)メタクリルアミド/n−デシルアクリレート/メタクリルアミド、2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート/アクリルアミド、2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレート/t−ブチルアクリレート/アクリルアミド、2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレート/n−デシルアクリレート/アクリルアミド、2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレート/n−デシルメタクリレート/メタクリルアミド、2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレート/N−t−ブチルメタクリルアミド/メタクリルアミドおよび2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレート/N−n−ブチルメタクリルアミド/メタクリルアミドが含まれる。
投与対象のポリマーは、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド ポリ(アリルアルコール)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルアミン)、ポリ(アリルアミン)またはポリアルキレンイミン骨格等のポリマー骨格を有する付加ポリマーであることが可能である。当該ポリマーは、アクリルアミド等の通常の重合可能な単位に由来するモノマーから構成されるなら、同一骨格を有することができる。ポリマーがコポリマーであるのなら、例えば、式Iのモノマーがアクリルアミド誘導体であるが、疎水性モノマーがスチレン誘導体であることが可能な混合骨格を含むこともできる。本明細書に開示されたポリマーは、同一骨格および混合骨格の両方の例を含む。
また、本発明の方法で使用されるポリマーには、モノマーの重合が水分子等の小分子の放出が伴う縮合ポリマーも含まれる。かかるポリマーには、例えば、ポリエステルおよびポリウレタンが含まれる。
本発明の方法で使用されるポリマーは、好ましくは実質的に非生分解性および非吸収性である。即ち、当該ポリマーは、実質的に、生理学的条件下では身体の組織に吸収される断片に破壊されない。当該ポリマーは、好ましくは胃腸管等の身体の標的領域で遭遇する条件下では実質的に不活性である非加水分解性骨格を有する。
投与対象のコポリマーの組成は、実質的に変えることができる。当該コポリマーは、式Iのモノマーを約95モルパーセント〜約5モルパーセント、好ましくは約20モルパーセント〜約80モルパーセント含むことが可能である。また、当該コポリマーは、疎水性モノマーを約95モルパーセント〜約5モルパーセント、好ましくは約20モルパーセント〜約80モルパーセント含むことも可能である。
本発明の方法で使用されるポリマーの他の例は、そのそれぞれの内容が参照により本明細書に含まれている米国特許出願番号第08/482,969号、第08/258,477号、第08/258,431号、第08/469,659号および第08/471,769号明細書に開示されている。
投与対象のポリマーは、投与の意図する様式に適し、当該ポリマーを感染した生物と相互作用するのに十分な時間の間、身体の標的領域内に到達して留まらせる分子量であることが好ましい。例えば、腸の感染を治療するための方法は、胃腸管から身体の他の部分への吸収に一部または完全に耐える十分に高い分子量のポリマーを利用するべきである。当該ポリマーは、約500ダルトン〜約500,000ダルトン、好ましくは約2,000ダルトン〜約150,000ダルトンの範囲の分子量を有することができる。
本発明の方法に有用なポリマーは、公知の方法で調製することが可能である。第1の方法は、トリメチルアンモニウムエチルアクリレートクロリド等のモノマー、またはトリメチルアンモニウムエチル−アクリレートクロリド、N−n−ブチルアクリルアミドおよびアクリルアミド等の2以上のモノマーのセットの直接重合を含む。これは、当該技術分野においてよく知られた、フリーラジカル、カチオンまたはアニオン重合の標準的な方法によりなされうる。2つのモノマー間の反応性の相違により、この方法で製造されるコポリマーの組成は、出発混合物の組成とは異なることがある。また、この反応性の相違は、結果的にポリマー鎖に沿ったモノマーの非ランダム分布ともなりうる。
第2の方法は、所望の側鎖により容易に置換される不安定な側鎖を含む活性化ポリマーの仲介により進行する。活性化ポリマーの好ましい例は、1級アミン等の求核基と反応してN−置換ポリアクリルアミドを形成する、ポリアクリル酸のスクシンイミドエステル、ポリ(N−アクリロイルオキシスクシンイミド)(以下、「pNAS」とも称する)である。他の好ましい活性化ポリマーは、同様の様式でアミン求核基と反応するポリ(パラ−ニトロフェニルアクリレート)である。
また、本発明の方法に使用する好ましいポリマーは、前もって形成させたポリマーへの側鎖の付加により調製することも可能である。例えば、ポリ(アリルアミン)は、1以上のアルキル化剤によりアミノ窒素でアルキル化することができる。例えば、アミノ基の1つの画分を、n−デシルブロミド等のノルマルまたは分子鎖状のC3〜C18−アルキルハロゲン化物を用いてアルキル化し、他の画分を、1−トリメチルアンモニウム−4−ブロモブタン等の4級アンモニウム含有アルキルハロゲン化物によりアルキル化することができる。
2つの異なる置換基をもつアミド窒素を含むポリアクリルアミド骨格を有するコポリマーは、p(NAS)を(N−アクリロイルオキシスクシンイミドモノマーに対して)1当量未満の第1の1級アミンで処理し、ポリ(N−置換アクリルアミド−コ−N−アクリオイルオキシスクシンイミド)コポリマーを生成することにより調製することができる。次いで、残存するN−アクリオイルオキシスクシンイミドモノマーを、例えば、過剰の第2の1級アミンと反応させて、2つの異なるN−置換基を有するポリアクリルアミドコポリマーを生成することができる。したがって、コポリマー組成物の種類は、異なる比率の2以上のアミンで活性化ポリマーを処理することにより得ることができる。
本発明のさらなる側面は、ポリマー骨格内にアミノ基またはアンモニウム基を有するポリマーの治療上有効量を哺乳動物に投与することを含む、ヒト等の哺乳動物における微生物感染の治療方法である。当該ポリマーは、例えば、1以上のアミノまたはアンモニウム基により隔てられたポリメチレン骨格を有することができる。この型のポリマーの例は、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンと1,10−ジブロモデカンとの反応を介して合成されるポリ(デカメチレンジメチルアンモニウム−コ−エチレンジメチルアンモニウム)ブロミドである。また、当該ポリマーは、クロリドまたはアセテートアニオン等のブロミド以外のアニオンとともに投与することもできる。他の例には、ポリ(エチレンイミン)等のポリ(アルキレンイミン)が含まれる。かかるポリマーは、2級もしくは3級アミノ基、かかる基と薬学的に許容されうる酸との塩および/または4級アンモニウム基を含むことができる。
以下の実施例35で論ずるように、本明細書に記載されたいくつかのポリマーを、哺乳動物の細胞培養物におけるクリプトスポリジウム・パルブム感染力に対するイン・ビトロの活性を試験した。これらの内で、実施例7で記載したポリ(TMAEMC−コ−スチレン)が最も活性があり、0.1mg/mLのジメチルスルホキシド溶液として適用した場合に、対照に比べて、90%を超えるC.パルブム感染力の抑制を示した。また、試験した残りのポリマーも、有意な抗クリプトスポリジウム活性を示した。
以下の実施例により、本発明をさらに詳細に説明する。
実施例
実施例において使用される以下の略号は、以下のモノマーを示す。MAPTAC,塩化N−(3−トリメチルアンモニウムプロピル)メタクリルアミド;TMAEMC,塩化2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレート;HEMA,2−ヒドロキシエチルメタクリレート;TMAEAC,塩化2−トリメチルアンモニウムエチルアクリレート。
以下の実施例の該コポリマーおよびターポリマーは、共重合混合物における出発モノマーのモル比に対応する名目的な組成物を与える。
実施例1 ポリ(N−アクリロイルオキシスクシンイミド)(pNAS)の合成
100mLの乾燥DMFにおけるN−アクリロイルオキシスクシンイミド(25.0g、148mmol)の溶液を窒素パージにより脱気し、同時に60℃に加熱した。その反応混合物に、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(120mg、モノマーに対して0.005当量)を添加した。該反応を60℃で24時間進行させた。そのポリマー溶液を室温に冷却し、迅速に攪拌したTHFに注いだ。生成した白色の沈澱物を濾過し、THFで洗浄し、真空下で乾燥させた。
実施例2 ポリ(N−(3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド−コ−N−n−ブチルアクリルアミドの合成
20mLの乾燥DMFにおけるpNAS3.0g(17.75mmol)の溶液に、n−ブチルアミン0.6g(3.55mmol)を添加した。生成した溶液を室温で14時間攪拌し、次いで60℃で4時間加熱した。該溶液を室温に冷却した後、3−ジメチルアミノプロピルアミン9.05g(89mmol)を添加し、得られた溶液を室温で2時間攪拌し、次いで60℃で20時間加熱した。室温に冷却後、その溶液を25mLの水で希釈し、24時間水で透析した。その溶液を次に凍結乾燥し、ポリ(N−(3−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)−コ−N−n−ブチルアクリルアミド)をべとつきのある白色固体として得た。
実施例3 ヨウ化ポリ(N−(3−トリメチルアンモニウムプロピル)アクリルアミド−コ−N−n−ブチルアクリルアミド)の合成
メタノールにおけるポリ(3−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)−コ−N−n−ブチルアクリルアミド)の懸濁液に、ヨウ化メチル0.5gを添加した。得られた混合物を3時間攪拌し、徐々に均質にした。さらに12時間攪拌した後、溶媒を減圧下で除去し、ポリマーを乾燥ヘキサンで洗浄した。
実施例4 臭化ポリ(N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド−コ−N−(6−トリメチルアンモニウムヘキシル)アクリルアミドの合成
5mLのDMFにおけるpNAS2.48g(15mmol)の溶液に、臭化1−トリメチルアンモニウム−6−ヘキサンアミン1.00g(3mmol)を添加した。その溶液を室温で4時間攪拌し、次いで60℃で20時間加熱した。該溶液を室温に冷却した後、次に2−エタノールアミン8.95g(150mmol)を添加した。得られた混合物を80℃で20時間加熱し、室温に冷却し、そして水10mLで希釈した。その溶液を24時間水で透析し、次いで凍結乾燥し、ポリマーを脆い白色固体として生成した。
実施例5 ポリ(TMAEAC)の合成
イソプロパノール400mLにおける塩化2−トリメチルアンモニウムエチルアクリレート48.25g(0.25mol)の溶液を窒素パージにより脱気し、35℃に加熱した。この攪拌した溶液に、蒸留水10mLにおける過硫酸カリウム0.8gの溶液を添加した。わずかに発熱が観察された。その溶液を35℃で6時間攪拌し、次いで室温に冷却した。その溶液をヘキサンに添加し、生成した沈澱物を濾過により単離した。
実施例6 臭化ポリ(デカメチレンジメチルアンモニウム−コ−エチレンジメチルアンモニウム)の合成
N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(10.0g、アルドリッチ)、1,10−ジブロモデカン(25.8g、アルドリッチ)およびメタノール(100mL)を250mL容の3つ口丸底フラスコに入れた。その混合物を65℃で6日間穏やかに攪拌しながら加熱し、その際、メタノール(40mL)を添加し、その混合物をさらに2日間還流した。該混合物を次にアセトン中に滴下し、固体を形成し、濾過により回収し、アセトンで濯ぎ、そして真空乾燥炉で乾燥し、生成物30.9gを得た。
実施例7 ポリ(TMAEMC−コ−スチレン)75/25の合成
500mL容の丸底フラスコに、塩化トリメチルアンモニウムエチルメタクリレート(70重量%水溶液26.0g、18.2g)、スチレン(6.0g)およびイソプロパノール(150mL)を添加した。その溶液を10分間窒素の高速気流の添加により脱気し、引き続いてAIBN(0.5g)を添加した。窒素を添加し続けながら、その溶液をさらに30分間脱気し、その溶液を70℃に加熱し、その温度を17時間維持した。ポリマーが2時間以内に沈澱しはじめ、反応の完了により、粘稠な白色沈澱物が生成した。その反応混合物を冷却し、イソプロパノールをポリマーからデカントし、そのポリマーをメタノール中に溶解させた。メタノール溶液を酢酸エチル(1200mL)に滴下により添加することにより、ポリマーが微細な白色粉末として沈澱し、それを濾過により回収した。
実施例8 ポリ(TMAEMC−コ−N−イソプロピルアクリルアミド)(67/33)の合成
500mL容の丸底フラスコに、塩化トリメチルアンモニウムエチルメタクリレート(70重量%水溶液14.5g、10.0g)、N−イソプロピルアクリルアミド(5.0g)およびイソプロパノール(150mL)を添加した。その溶液を10分間窒素の高速気流の添加により脱気し、引き続いてAIBN(0.5g)を添加した。さらに60分間その溶液を脱気した。その反応混合物を70℃に加熱し、その温度を16時間維持した。そのポリマーは、反応の際に部分的に沈澱した。冷却の際に、ポリマーからプロパノールをデカントし、そのポリマーをメタノールに溶解させた。そのメタノール溶液の酢酸エチル(1200mL)への滴下によって沈澱したポリマーを白色のカードとして析出させ、濾過により回収し、酢酸エチルで洗浄し、そして真空下で乾燥した。
さらにTMAEMC/N−イソプロピルアクリルアミドコポリマーを、以下の比率:
TMAEMC/N−イソプロピルアクリルアミド=40/60、25/75および15/85
の出発モノマーを用いて同様の方法で調製した。
実施例9 ポリ(MAPTAC−コ−スチレン)75/25の合成
イソプロパノール(150mL)に、水における塩化N−(3−トリメチルアンモニウムプロピル)メタクリルアミドの溶液(50重量%溶液、24.0g、モノマー12.0g)を添加した。この溶液に、スチレン(6.0g)を添加し、引き続いてAIBN(0.5g)を添加した。均質な溶液をその溶液に窒素気流を通気することにより、30分間脱気した。その溶液を70℃に15時間加熱した。そのポリマーは、反応が進行するにつれて部分的に沈澱した。その溶液を冷却し、イソプロパノールをデカントし、その白色固体をプロパノール(50mL)で洗浄した。2度目のプロパノールをデカントし、固体をメタノール(150mL)中に溶解させた。澄んだ溶液を酢酸エチルに滴下し、ポリマーを白色粉末として沈澱させた。ポリマーを濾過により回収し、酢酸エチル50mLで洗浄し、空気乾燥させた。
さらにMAPTAC/スチレンコポリマーを出発モノマーの50/50混合物を用いて同様の方法により調製した。
実施例10 ポリ(TMAEMC−コ−ヘプタフルオロブチルアクリレート)75/25の合成
500mL容の丸底フラスコに、塩化2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレート(70重量%水溶液26.0g、18.2g)、ヘプタフルオロブチルアクリレート(6.0g)およびイソプロパノール(150mL)を添加した。その溶液を10分間窒素の高速気流の添加により脱気し、引き続いてAIBN(0.5g)を添加した。さらに30分間その溶液を脱気し、窒素の添加を続けながら、その溶液を70℃に加熱した。その温度を17時間維持した。そのポリマーは、1時間以内に沈澱しはじめ、反応の終了により、粘稠な白色沈澱物が形成した。その反応混合物を冷却し、そのポリマーからプロパノールをデカントし、そのポリマーをメタノール(100mL)に溶解させた。そのメタノール溶液の酢酸エチル(1200mL)への滴下によって沈澱したポリマーを白色固体として析出させ、濾過により回収した。
実施例11 ポリ(MAPTAC−コ−N−t−ブチルアクリルアミド)75/25の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、塩化N−(3−トリメチルアンモニウムプロピル)メタクリルアミドの50%水溶液36.4gおよびN−t−ブチルアクリルアミド6gを添加し、引き続いてイソプロパノール150mLを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を75℃まで窒素下で16時間加熱した。
生成した反応混合物は、2相からなっていた。その濁った液相を白色の粘稠な固体相である反応物からデカントした。その液を酢酸エチル1200mLで沈澱させ、ブフナー漏斗を介して真空濾過により濾過した。その吸湿性の白色の沈澱物を真空下で乾燥させた。その固体相をメタノールに溶解させ、酢酸エチル1200mLで沈澱させ、真空濾過により濾過し、白色の粉末を生成し、真空下で保管した。
さらにMAPTAC/N−t−ブチルアクリルアミドコポリマーを以下の比率:N−(3-トリメチルアンモニウムプロピル)メタクリルアミド/N−t−ブチルアクリルアミド=60/40、50/50、40/60および25/75の出発モノマーをまず用いて同様の方法により調製した。
実施例12 ポリ(N−デシルアリルアミン−コ−N−(4−トリメチルアンモニウムブチル)アリルアミン)の合成
ポリ(アリルアミン)HClの溶液(50重量%水溶液20.15g)に、固体として水酸化ナトリウム(5.64g)を添加した。その溶液を40分間攪拌し、濾過し、その濾過ケーキをメタノール(15mL)で洗浄した。その溶液をさらにメタノール(25mL)で希釈し、その溶液に1−ブロモデカン(7.73g、35mmol)および塩化(1−トリメチルアミノ−4−ブロモブタン)(9.13g、35mmol)を添加した。水酸化ナトリウム(2.8g、70mmol)の水(5mL)における溶液を調製した。この溶液を4分割して30分間隔で反応混合物に添加した。その溶液を次いで室温で24時間攪拌し、引き続いて脱イオン水で透析し、凍結乾燥させた。ガラス状の吸湿性の固体を総量で23.2g回収した。
実施例13 ポリ(TMAEMC−コ−N−t−ブチルアクリルアミド)57/43の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、塩化2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレートの70%水溶液18.20gおよびN−t−ブチルアクリルアミド9.7gを添加し、引き続いてイソプロパノール150mLを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を75℃に窒素下で16時間加熱した。
生成した反応混合物は、2つの容易に分離する相からなっていた。その液相を白色の固体である反応物からデカントした。その液を酢酸エチル1200mLで沈澱させ、ブフナー漏斗を介して真空濾過により濾過した。その白色の沈澱物を真空下で乾燥させ、秤量した。画分Aは10.1g(添加したモノマー22.4gに対する収率45.1%)であった。その固体相は、メタノールに溶解させ、酢酸エチル600mLで沈澱させ、真空濾過により濾過し、真空下で乾燥させ、画分Bである白色粉末5.81g(収率25.9%)を得た。
TMAEMC/N−t−ブチルアクリルアミドコポリマーも以下の比率:TMAEMC/N−t−ブチルアクリルアミド=63/37、50/50、40/60、25/75、15/85および5/95の出発モノマーを用いて同様の方法により調製した。
実施例14 ポリ(MAPTAC−コ−N−n−デシルアクリルアミド)75/25の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、塩化N−(3−トリメチルアンモニウムプロピル)メタクリルアミドの50%水溶液36.4gおよびN−n−デシルアクリルアミド6gを添加し、引き続いてイソプロパノール150mLを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を窒素下で75℃に16時間加熱した。
反応混合物は、2つの容易に分離する相からなっていた。その澄んだ黄色の液相を酢酸エチル1200mLで沈澱させた。その沈澱物を濾過により単離し、真空下で乾燥させ、黄色の粉末である画分A2.14gを得た(収率8.84%)。メタノールをそのクリーム状の黄色の反応沈澱物に添加し、生成した濁った黄色の溶液を酢酸エチル1200mLで沈澱させた。その白色の沈澱物を濾過により単離し、真空下で乾燥し、画分B17.22gを薄黄色の粉末として得た(収率71.2%)。
さらにMAPTAC/N−n−デシルアクリルアミドコポリマーを以下の比率:MAPTAC/N−n−デシルアクリルアミド=60/40、50/50および40/60の出発モノマーを用いて同様の方法により調製した。
実施例15 ポリ(TMAEMC−コ−ペンタフルオロスチレン)75/25の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、塩化2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレートの70%水溶液26.0gおよびペンタフルオロスチレン6gを添加し、引き続いてイソプロパノール150mLを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を窒素下で75℃に16時間加熱した。
反応混合物は、2相からなっていた。その濁った溶液を廃棄した。フラスコ底部の白色固状物塊からなる反応物をメタノールに溶解させた。生成した澄んだ溶液を酢酸エチル1200mLで沈澱させた。その白色沈澱物を真空濾過により単離し、微細な白色粉末20.39gを得た(収率84.3%)。
さらにTMAEMC/ペンタフルオロスチレンコポリマーを以下の比率:TMAEMC/ペンタフルオロスチレン=60/40および50/50の出発モノマーを用いて同様の方法により調製した。
実施例16 ポリ(MAPTAC−コ−ペンタフルオロスチレン)75/25の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、塩化N−(3−トリメチルアンモニウムプロピル)メタクリルアミドの50%水溶液36.3gおよびペンタフルオロスチレン6gを添加し、引き続いてイソプロパノール150mLを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を窒素下で75℃に16時間加熱した。
反応混合物は、白色沈澱物を有する濁った溶液からなっていた。上澄み液を廃棄した。その白色の反応沈澱物をメタノール中に溶解させ、生成した澄んだ溶液を酢酸エチル1200mLで沈澱させた。その白色沈澱物を濾過により単離し、真空下で乾燥させ、微細な白色粉末12.81gを得た(収率52.9%)。
さらにMAPTAC/ペンタフルオロスチレンコポリマーを以下の比率:MAPTAC/ペンタフルオロスチレン=60/40および50/50の出発モノマーを用いて同様の方法により調製した。
実施例17 MAPTAC/N−t−ブチルアクリルアミド/HEMAターポリマー33/33/33の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、イソプロパノール150mLを添加し、引き続いて塩化N−(3−トリメチルアンモニウムプロピル)メタクリルアミドの50%水溶液16.1g、N−t−ブチルアクリルアミド8gおよび2−ヒドロキシエチルメタクリレート8gを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を窒素下で75℃に16時間加熱した。
反応混合物は、フラスコ底部に白色ラテックスを有する濁った溶液からなっていた。その溶液を酢酸エチル1200mLで沈澱させた。その白色沈澱物を濾過により単離し、粘稠な白色粉末を得、真空下で乾燥させ、塊状の白色固体10.43gを得た(画分A)(収率43.1%)。その白色の反応沈澱物をメタノールに溶解させ、酢酸エチル1200mLで沈澱させた。その沈澱物を濾過により単離し、真空下で乾燥させ、白色の微細な粉末8.89gを得た(画分B)(収率36.7%)。
さらにMAPTAC/N−t−ブチルアクリルアミド/HEMAターポリマーを以下の比率:MAPTAC/N−t−ブチルアクリルアミド/HEMA=28/43/28、23/53/23および18/63/18の出発モノマーをまず用いて同様の方法により調製した。
実施例18 MAPTAC/N−イソプロピルアクリルアミド/EMAターポリマー18/63/18の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、イソプロパノール150mLを添加し、引き続いて塩化N−(3−トリメチルアンモニウムプロピル)メタクリルアミドの50%水溶液8.9g、N−イソプロピルアクリルアミド15.3gおよび2−ヒドロキシエチルメタクリレート4.4gを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を窒素下で75℃に16時間加熱した。
鮮明なわずかにピンク色をした反応溶液を酢酸エチル1200mLで沈澱させた。その沈澱物を濾過により単離し、粘稠な白色固体を得、真空下で乾燥させ、硬くて澄んだ白色の粒状固体14.42gを得た(収率59.6%)。
実施例19 MAPTAC/N−デシルアクリルアミド/HEMAターポリマー33/33/33の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、イソプロパノール150mLを添加し、引き続いて塩化N−(3−トリメチルアンモニウムプロピル)メタクリルアミドの50%水溶液16.1g、N−デシルアクリルアミド8gおよび2−ヒドロキシエチルメタクリレート8gを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を窒素下で75℃に16時間加熱した。
反応混合物は、2相からなっていた。その澄んだ黄色の溶液を酢酸エチル1200mLで沈澱させた。その沈澱物を濾過により単離した。粘稠な黄色の沈澱物を真空下で乾燥させ、生成した脆い澄んだ黄色の泡をつぶし、微細な黄色の粒状粉末4.98gを得た(画分A)(収率20.6%)。その白色の反応ラテックスをメタノール中に溶解させ、酢酸エチル1200mLで沈澱させた。その沈澱物を濾過により単離し、真空下で乾燥させ、わずかに黄色い粒状の固体10.24gを得た(画分B)(収率42.3%)。
さらにMAPTAC/N−デシルアクリルアミド/HEMAターポリマーを以下の比率:MAPTAC/N−デシルアクリルアミド/HEMA=28/43/28、23/53/23および18/63/18の出発モノマーをまず用いて同様の方法により調製した。
実施例20 TMAEAC/n−ブチルアクリレート/アクリルアミドターポリマー10/30/60の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、イソプロパノール150mLを添加し、引き続いて塩化2−トリメチルアンモニウムエチルアクリレートの50%水溶液4.84g、n−ブチルアクリレート7.26gおよびアクリルアミド14.52gを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を窒素下で75℃に16時間加熱した。
生成した白色の反応混合物をブフナー漏斗を介して真空濾過により濾過し、白色粉末を得た。その粉末をイソプロパノールで洗浄し、真空下で乾燥し、微細な白色粉末21.57gを得た(モノマー24.2gに対する収率89.1%)。
さらにTMAEAC/n−ブチルアクリレート/アクリルアミドターポリマーを以下の比率:TMAEMC/n−ブチルアクリレート/アクリルアミド=20/20/60および30/10/60の出発モノマーをまず用いて同様の方法により調製した。
実施例21 TMAEAC/t−ブチルアクリレート/アクリルアミドターポリマー10/30/60の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、イソプロパノール150mLを添加し、引き続いて塩化2−トリメチルアンモニウムエチルアクリレートの50%水溶液4.84g、t−ブチルアクリレート7.26gおよびアクリルアミド14.52gを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を窒素下で75℃に16時間加熱した。
生成した白色の反応混合物をブフナー漏斗を介して真空濾過により濾過し、白色粉末を得た。その粉末をイソプロパノールで洗浄し、真空下で乾燥し、白色粉末21.13gを得た(収率87.3%)。
さらにTMAEAC/t−ブチルアクリレート/アクリルアミドターポリマーを以下の比率:TMAEAC/t−ブチルアクリレート/アクリルアミド=20/20/60および30/10/60の出発モノマーをまず用いて同様の方法により調製した。
実施例22 TMAEAC/n−デシルアクリレート/アクリルアミドターポリマー10/30/60の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、イソプロパノール150mLを添加し、引き続いて塩化2−トリメチルアンモニウムエチルアクリレートの50%水溶液4.84g、n−デシルアクリレート7.26gおよびアクリルアミド14.52gを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を窒素下で75℃に16時間加熱した。
生成した白色の反応混合物をブフナー漏斗を介して真空濾過により濾過し、白色粉末を得た。その粉末をイソプロパノールで洗浄し、真空下で乾燥し、微細な白色粉末21.52gを得た(収率89%)。
さらにTMAEAC/n−デシルアクリレート/アクリルアミドターポリマーを以下の比率:TMAEAC/n−デシルアクリレート/アクリルアミド=20/20/60および30/10/60の出発モノマーをまず用いて同様の方法により調製した。
実施例23 MAPTAC/N−t−ブチルメタクリルアミド/メタクリルアミドターポリマー10/30/60の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、イソプロパノール150mLを添加し、引き続いて塩化N−(3−トリメチルアンモニウムプロピル)メタクリルアミドの50%水溶液4.84g、N−t−ブチルメタクリルアミド7.26gおよびメタクリルアミド14.52gを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を窒素下で75℃に16時間加熱した。
その白色の反応混合物は、真空濾過により濾過することがあまりにも困難なため、その代わりに遠心分離技術を採用した。反応混合物を50mL容の遠心管内に注ぎ、遠心分離させた。上澄み液を廃棄した。イソプロパノールをそのポリマーに添加し、その混合物を攪拌し、遠心分離させた。その上澄み液を廃棄し、白色の固体を合わせ、真空下で乾燥させ、わずかに黄味がかった粉末14.99gを得た(収率61.9%)。
さらにMAPTAC/N−t−ブチルメタクリルアミド/メタクリルアミドターポリマーを以下の比率:MAPTAC/N−t−ブチルメタクリルアミド/メタクリルアミド=20/20/60、33/33/33および30/10/60の出発モノマーをまず用いて同様の方法により調製した。
実施例24 MAPTAC/n−デシルメタクリレート/メタクリルアミドターポリマー10/30/60の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、イソプロパノール150mLを添加し、引き続いて塩化N−(3−トリメチルアンモニウムプロピル)メタクリルアミドの50%水溶液4.84g、n−デシルメタクリレート7.26gおよびメタクリルアミド14.52gを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を窒素下で75℃に16時間加熱した。
イソプロパノールをデカントして白色の塊状の粉末を残した。イソプロパノールを添加し、その混合物を50mL容の遠心管内に注ぎ、遠心分離させた。上澄み液を廃棄した。イソプロパノールをそのポリマーに添加し、その混合物を攪拌し、遠心分離させた。上澄み液を廃棄し、白色固体を合わせ、真空下で乾燥し、粒状の白色固体18.50gを得た(収率76.4%)。
さらにMAPTAC/N−デシルメタクリルアミド/メタクリルアミドターポリマーを以下の比率:MAPTAC/N−デシルメタクリルアミド/メタクリルアミド=20/20/60、33/33/33および30/10/60の出発モノマーをまず用いて同様の方法により調製した。
実施例25 TMAEMC/n−デシルメタクリレート/メタクリルアミドターポリマー10/30/60の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、イソプロパノール150mLを添加し、引き続いて塩化2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレートの70%水溶液3.46g、n−デシルメタクリレート7.26gおよびメタクリルアミド14.52gを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を窒素下で75℃に16時間加熱した。
その白色の反応混合物を50mL容の遠心管内に注ぎ、遠心分離させた。上澄み液を廃棄した。イソプロパノールをそのポリマーに添加し、その混合物を攪拌し、遠心分離させた。上澄み液を廃棄し、白色固体を合わせ、真空下で乾燥し、硬い白色固体10.29gを得た(収率42.5%)。
さらにTMAEMC/N−n−デシルメタクリルアミド/メタクリルアミドターポリマーを以下の比率:TMAEMC/N−n−デシルメタクリルアミド/メタクリルアミド=20/20/60、33/33/33および30/10/60の出発モノマーをまず用いて同様の方法により調製した。
実施例26 TMAEMC/N−t−ブチルメタクリルアミド/メタクリルアミドターポリマー10/30/60の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、イソプロパノール150mLを添加し、引き続いて塩化2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレートの70%水溶液3.46g、N−t−ブチルメタクリルアミド7.26gおよびメタクリルアミド14.52gを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を窒素下で75℃に16時間加熱した。
その白色の反応混合物を50mL容の遠心管内に注ぎ、遠心分離させた。上澄み液を廃棄した。イソプロパノールをそのポリマーに添加し、その混合物を攪拌し、遠心分離させた。上澄み液を廃棄し、白色固体を合わせ、真空下で乾燥し、微細な白色粉末18.35gを得た(収率75.8%)。
さらにTMAEMC/N−t−ブチルメタクリルアミド/メタクリルアミドターポリマーを以下の比率:TMAEMC/N−t−ブチルメタクリルアミド/メタクリルアミド=20/20/60、33/33/33および30/10/60の出発モノマーをまず用いて同様の方法により調製した。
実施例27 TMAEMC/n−ブチルメタクリレート/メタクリルアミドターポリマー10/30/60の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、イソプロパノール150mLを添加し、引き続いて塩化2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレートの70%水溶液3.46g、n−ブチルメタクリレート7.26gおよびメタクリルアミド14.52gを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を窒素下で75℃に16時間加熱した。
その白色の反応混合物を50mL容の遠心管内に注ぎ、遠心分離させた。上澄み液を廃棄した。イソプロパノールをそのポリマーに添加し、その混合物を攪拌し、遠心分離させた。上澄み液を廃棄し、白色固体を合わせ、真空下で乾燥し、塊状の白色粉末20.99gを得た(収率86.7%)。
さらにTMAEMC/N−n−ブチルメタクリルアミド/メタクリルアミドターポリマーを以下の比率:TMAEMC/N−n−ブチルメタクリルアミド/メタクリルアミド=20/20/60および30/10/60の出発モノマーをまず用いて同様の方法により調製した。
実施例28 MAPTAC/n−ブチルメタクリレート/メタクリルアミドターポリマー10/30/60の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、イソプロパノール150mLを添加し、引き続いて塩化N−(3−トリメチルアンモニウムプロピル)メタクリルアミドの50%水溶液4.84g、n−ブチルメタクリレート7.26gおよびメタクリルアミド14.52gを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を窒素下で75℃に16時間加熱した。
その白色の反応混合物を真空濾過により濾過し、白色粉末を得た。その粉末をイソプロパノールで洗浄し、真空下で乾燥し、白色の粉末22.20gを得た(収率91.7%)。
さらにMAPTAC/n−ブチルメタクリレート/メタクリルアミドターポリマーを以下の比率:MAPTAC/n−ブチルメタクリレート/メタクリルアミド=20/20/60および30/10/60の出発モノマーをまず用いて同様の方法により調製した。
実施例29 TMAEAC/n−デシルアクリルアミド/アクリルアミドターポリマー33/33/33の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、イソプロパノール150mLを添加し、引き続いて塩化2−トリメチルアンモニウムエチルアクリレートの50%水溶液16.13g、n−デシルアクリルアミド8.06gおよびアクリルアミド8.06gを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を窒素下で75℃に16時間加熱した。
その反応混合物を酢酸エチル1200mLで沈澱させた。その微細な沈澱物を真空濾過により濾過し、粘稠性のある黄色のものを得た。その淡い黄色の固体をメタノールに溶解させ、酢酸エチル1200mLで沈澱させた。その沈澱物を真空濾過により濾過し、べとつきのあるわずかに黄色の粉末10.85gを得た(収率44.8%)。
実施例30 TMAEAC/N−t−ブチルアクリルアミド/アクリルアミドターポリマー33/33/33の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、イソプロパノール150mLを添加し、引き続いて塩化2−トリメチルアンモニウムエチルアクリレートの50%水溶液16.13g、N−t−ブチルアクリルアミド8.06gおよびアクリルアミド8.06gを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を窒素下で75℃に16時間加熱した。
その反応混合物は、少量のべとつきのある白色固体を有する無色透明な溶液からなっていた。その透明な溶液を酢酸エチル1200mLで沈澱させた。白色の沈澱物を濾過し、水に溶解させ、凍結乾燥させて白色粉末6.65gを得た(収率27.5%)。
実施例31 TMAEAC/スチレン/アクリルアミドターポリマー33/33/33の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、イソプロパノール150mLを添加し、引き続いて塩化2−トリメチルアンモニウムエチルアクリレートの50%水溶液16.13g、スチレン8.06gおよびアクリルアミド8.06gを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を窒素下で75℃に16時間加熱した。
その反応混合物は、無色透明な溶液と白色固体からなっていた。その透明な溶液を廃棄した。その固体をメタノールに溶解させ、酢酸エチル(1200mL)で沈澱させた。白色の沈澱物が形成し、その沈澱物をべとつきのある白色の固体としてその溶液中で沈降させた。酢酸エチルをデカントし、フラスコ内に窒素を通過させることにより、その固体を乾燥させた。その固体を水に溶解させ、凍結乾燥させて微細な白色粉末18.14gを得た(収率75%)。
実施例32 TMAEAC/n−ブチルアクリレート/アクリルアミドターポリマー33/33/33の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、イソプロパノール150mLを添加し、引き続いて塩化2−トリメチルアンモニウムエチルアクリレートの50%水溶液16.13g、n−ブチルアクリレート8.06gおよびアクリルアミド8.06gを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を窒素下で75℃に16時間加熱した。
その反応混合物は、無色透明な溶液と白色塊状の固体からなっていた。その溶液相を廃棄し、その白色固体を水に溶解させ、濾過し、凍結乾燥させて微細な白色粉末12.84gを得た(収率53.1%)。
実施例33 TMAEAC/n−デシルアクリレート/アクリルアミドターポリマー33/33/33の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、イソプロパノール150mLを添加し、引き続いて塩化2−トリメチルアンモニウムエチルアクリレートの50%水溶液16.13g、n−デシルアクリレート8.06gおよびアクリルアミド8.06gを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を窒素下で75℃に16時間加熱した。
その白色の反応混合物を酢酸エチル1200mLで沈澱させた。その濁った溶液をデカントし、そのポリマーを窒素で乾燥させ、水中に溶解させ、凍結乾燥させて微細な白色粉末8.79gを得た(収率36.3%)。
実施例34 TMAEAC/t−ブチルアクリレート/アクリルアミドターポリマー33/33/33の合成
熱電対、還流冷却器および隔壁を備えた500mL容の3つ口丸底フラスコに、イソプロパノール150mLを添加し、引き続いて塩化2−トリメチルアンモニウムエチルアクリレートの50%水溶液16.13g、t−ブチルアクリレート8.06gおよびアクリルアミド8.06gを添加した。その溶液を1時間窒素でパージし、AIBN0.5gを添加した。その混合物をAIBNがすべて溶解するまでの約15分間パージした。その溶液を窒素下で75℃に16時間加熱した。
その白色の反応混合物を酢酸エチル1200mLで沈澱させた。その濁った溶液をデカントし、そのポリマーを窒素で乾燥させ、水中に溶解させ、凍結乾燥させて微細な白色粉末6.51gを得た(収率26.9%)。
実施例35 C.パルブム感染力に対する選択ポリマーのイン・ビトロ活性
MDBK細胞の単層を16ウエルのスライド上で密集生育させ、1ウエル当たり5x105個のC.パルブムのオーシストで感染させた。試験試薬のジメチルスルホキシド(DMSO)での種々の希釈物を当該単層に添加して、培養物を37℃(8%CO2)で48時間インキュベートした。C.パルブム感染のレベルは、48時間での間接免疫蛍光(IF)アッセイにより決定し、分析した。抗C.パルブム スポロゾイトウサギ血清(1:1000)を一次抗体として用い、フルオレセイン共役抗ウサギヤギ血清(1:100)を二次抗体として用いた。各希釈物を4連で試験し、各アッセイを少なくとも2回行なった。当該単層をメタノール固定し、IF標識後、希釈物当たり4ウエルのそれぞれで、1ウエル当たり10ハイパワーフィールド(HPF)で観察された寄生虫の数を計数し、統計的に分析して、DMSOのみを含む感染ウエルと比較した。陽性対照薬剤として、パロモマイシンを用いた。その結果を以下の表に示す。
均等物
当業者であれば、単なる日常的な実験方法によって、本明細書に記載された発明の具体的態様に対する多くの均等物を認識し、あるいは確認することができるであろう。そのような均等物は、以下の請求の範囲の範疇に含まれることを意図されている。
Claims (4)
- 2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレート、2−トリメチルアンモニウムエチルアクリレート、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリレート、N−(3−トリメチルアンモニウムプロピル)メタクリルアミド、N−(3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド、N−(3−トリメチルアンモニウムプロピル)アクリルアミド、N−(6−トリメチルアンモニウムヘキシル)アクリルアミド、アリルアミン、N−(3−トリメチルアンモニウムプロピル)アリルアミン、およびN−(4−トリメチルアンモニウムブチル)アリルアミンからなる群より選ばれた重合モノマーにより特徴づけられるポリマーを含有してなる、経口投与用のヒトにおける原生動物感染の治療用薬剤。
- 原生動物感染が、クリプトスポリジウム・パルブム、ギアルジア・ランブリア、またはエントアメーバ・ヒストリチカによる感染である請求項1記載の薬剤。
- ポリマーが、スチレン、N−イソプロピルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−n−ブチルアクリルアミド、ヘプタフルオロブチルアクリレート、N−n−デシルアリルアミン、N−n−デシルアクリルアミド、ペンタフルオロスチレン、n−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−デシルアクリレート、N−t−ブチルメタクリルアミド、n−デシルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、およびN−n−ブチルメタクリルアミドからなる群より選ばれた疎水性モノマーをさらに含んでなる請求項1記載の薬剤。
- ポリマーが、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミドおよび(2−ヒドロキシエチル)メタクリレートからなる群より選ばれた中性の親水性モノマーをさらに含んでなる請求項1記載の薬剤。
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