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JP4298049B2 - 誘電体窓を用いたマイクロ波プラズマ処理装置 - Google Patents
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JP4298049B2 - 誘電体窓を用いたマイクロ波プラズマ処理装置 - Google Patents

誘電体窓を用いたマイクロ波プラズマ処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロ波プラズマ処理装置に関する。更に詳しくは、本発明は1Torr程度の高圧領域でも大口径基体の均一な高速高品質処理が可能なマイクロ波プラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
マイクロ波をプラズマ生起用の励起源として使用するプラズマ処理装置としては、CVD装置、エッチング装置、アッシング装置等が知られている。
【0003】
こうしたいわゆるマイクロ波プラズマCVD装置を使用するCVDは例えば次のように行われる。すなわち、マイクロ波プラズマCVD装置のプラズマ発生室及び成膜室内にガスを導入し、同時にマイクロ波エネルギーを投入してプラズマ発生室内にプラズマを発生させガスを励起、分解して、成膜室内に配された基体上に堆積膜を形成する。
【0004】
また、いわゆるマイクロ波プラズマエッチング装置を使用する被処理基体のエッチング処理は、例えば次のようにして行われる。すなわち、該装置の処理室内にエッチャントガスを導入し、同時にマイクロ波エネルギ−を投入して該エッチャントガスを励起、分解して該処理室内にプラズマを発生させ、これにより該処理室内に配された被処理基体の表面をエッチングする。
【0005】
はたまた、いわゆるマイクロ波プラズマアッシング装置を使用する被処理基体のアッシング処理は、例えば次のようにして行われる。すなわち、該装置の処理室内にアッシングガスを導入し、同時にマイクロ波エネルギーを投入して該アッッシングガスを励起、分解して該処理室内にプラズマを発生させ、これにより該処理室内に配された被処理基体の表面をアッシングする。
【0006】
マイクロ波プラズマ処理装置においては、ガスの励起源としてマイクロ波を使用することから、電子を高い周波数をもつ電界により加速でき、ガス分子を効率的に電離、励起させることができる。それゆえ、マイクロ波プラズマ処理装置については、ガスの電離効率、励起効率及び分解効率が高く、高密度のプラズマを比較的容易に形成し得る、低温で高速に高品質処理できるといった利点を有する。また、マイクロ波が誘電体を透過する性質を有することから、プラズマ処理装置を無電極放電タイプのものとして構成でき、これがゆえに高清浄なプラズマ処理を行い得るという利点もある。
【0007】
こうしたマイクロ波プラズマ処理装置の更なる高速化のために、電子サイクロトロン共鳴(ECR)を利用したプラズマ処理装置も実用化されてきている。ECRは、磁束密度が87.5mTの場合、磁力線の周りを電子が回転する電子サイクロトロン周波数が、マイクロ波の一般的な周波数2.45GHzと一致し、電子がマイクロ波を共鳴的に吸収して加速され、高密度プラズマが発生する現象である。こうしたECRプラズマ処理装置においては、マイクロ波導入手段と磁界発生手段との構成について、代表的なものとして次の4つの構成が知られている。
【0008】
すなわち、(i)導波管を介して伝搬されるマイクロ波を被処理基体の対向面から透過窓を介して円筒状のプラズマ発生室に導入し、プラズマ発生室の中心軸と同軸の発散磁界をプラズマ発生室の周辺に設けられた電磁コイルを介して導入する構成(NTT方式);(ii)導波管を介して伝送されるマイクロ波を被処理基体の対向面から釣鐘状のプラズマ発生室に導入し、プラズマ発生室の中心軸と同軸の磁界をプラズマ発生室の周辺に設けられた電磁コイルを介して導入する構成(日立方式);(iii)円筒状スロットアンテナの一種であるリジターノコイルを介してマイクロ波を周辺からプラズマ発生室に導入し、プラズマ発生室の中心軸と同軸の磁界をプラズマ発生室の周辺に設けられた電磁コイルを介して導入する構成(リジターノ方式);(iv)導波管を介して伝送されるマイクロ波を被処理基体の対向面から平板状のスロットアンテナを介して円筒状のプラズマ発生室に導入し、アンテナ平面に平行なループ状磁界を平面アンテナの背面に設けられた永久磁石を介して導入する構成(平面スロットアンテナ方式)、である。
【0009】
マイクロ波プラズマ処理装置の例として、近年、マイクロ波の均一で効率的な導入装置として複数のスロットがH面に形成された無終端環状導波管を用いた装置が提案されている(特許公開番号H5−345982,H10−233295)。このマイクロ波プラズマ処理装置を図3(a)に、そのプラズマ発生機構を図3(b)に示す。901はプラズマ処理室、902は被処理基体、903は基体902の支持体、904は基板温度調整手段、905はプラズマ処理室901の周辺に設けられたプラズマ処理用ガス導入手段、906は排気、907はプラズマ処理室901の大気側と分離する平板状誘電体窓、908はマイクロ波を誘電体窓907を透してプラズマ処理室901に導入するためのスロット付無終端環状導波管、911はマイクロ波を左右に分配するE分岐、912はスロット、913は無終端環状導波管908内を伝搬するマイクロ波、914はスロット912を介し誘電体窓907を透過したマイクロ波により発生したプラズマ、915は誘電体窓907とプラズマ914との界面を伝搬し相互干渉するマイクロ波の表面波、916は表面波干渉により生成したプラズマである。
【0010】
プラズマ処理は以下のようにして行う。排気系(不図示)を介してプラズマ処理室901内を真空排気する。続いて処理用ガスをプラズマ処理室901の周辺に設けられたガス導入手段905を介して所定の流量でプラズマ処理室901内に導入する。次に排気系(不図示)に設けられたコンダクタンスバルブ(不図示)を調整し、プラズマ処理室901内を所定の圧力に保持する。マイクロ波電源(不図示)より所望の電力を無終端環状導波管908を介してプラズマ処理室901内に供給する。この際、無終端環状導波管908内に導入されたマイクロ波913は、E分岐911で左右に二分配され、自由空間よりも長い管内波長をもって伝搬する。管内波長の1/2または1/4毎に設置されたスロット912を介して誘電体窓907を透過してプラズマ処理室901に導入されたマイクロ波により高密度プラズマ914が発生する。この状態で、誘電体窓907とプラズマ914の界面に入射したマイクロ波は、プラズマ914中には伝搬できず、誘電体窓907とプラズマ914との界面を表面波915として伝搬する。隣接するスロットから導入された表面波915同士が相互干渉し、表面波915の波長の1/2毎に電界の腹を形成する。この表面波915干渉による腹電界によって高密度プラズマ916が生成する。処理用ガスは発生した高密度プラズマ916により励起され、支持体903上に載置された被処理体902の表面を処理する。
【0011】
このようなマイクロ波プラズマ処理装置を用いることにより、マイクロ波パワー1kW以上で、直径300μm程度の大口径空間に±3%以内の均一性をもって、電子密度1012cm-3以上、電子温度3eV以下、プラズマ電位20V以下の高密度低電位プラズマが発生できるので、ガスを充分に反応させ活性な状態で基板に供給でき、かつ入射イオンによる基板表面ダメージも低減するので、低温でも高品質で均一かつ高速な処理が可能になる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したようなマイクロ波プラズマ処理装置を用いて、1Torr程度の高圧領域で処理を行う場合には、ガスの導入及び排気が周辺からになり、中央付近へのガスの供給が不十分になり、中央付近の処理速度が低下しやすい、という問題が生じる。
【0013】
本発明の主たる目的は、上述した従来のマイクロ波プラズマ処理装置における問題点を解決し、1Torr程度の高圧領域で処理を行う場合でも、大口径基体を均一に高速高品質処理できるプラズマ処理装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記の目的は以下の手段によって達成される。
【0015】
すなわち、本発明は、マイクロ波が透過可能な誘電体窓を有するプラズマ処理室と、被処理基体支持手段と、該プラズマ処理室内への処理用ガス導入手段と、該プラズマ処理室内を排気する排気手段と、複数のスロットを有し、該複数のスロットと前記誘電体窓とを介して前記プラズマ処理室へマイクロ波を導入するマイクロ波導入手段とで構成されるプラズマ処理装置であって、該誘電体窓の該プラズマ処理室側の面及び前記マイクロ波導入手段側の面は円錐状であり、前記マイクロ波導入手段は複数のスロットを持つ環状導波管を備え、前記環状導波管は前記誘電体窓の前記マイクロ波導入手段側の面に沿った円錐状であることを特徴とするマイクロ波プラズマ処理装置を提案するものであり、前記処理用ガス導入手段は前記誘電体窓に向けてガスが吹き付けられるように形成されていることを含む。
【0016】
本発明によれば、1Torr程度の高圧領域で処理を行う場合でも、大口径基体を均一に高速高品質処理することが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の図面を参照して更に詳細に説明する。
【0018】
本発明のマイクロ波プラズマ処理装置を図2(a)を用いて説明する。201は略円筒形状のプラズマ処理室、202は平板状の被処理基体、203は基体202の支持体、204は基板温度調整手段、205はプラズマ処理室201の周辺に設けられたプラズマ処理用ガス導入手段、206は排気、207はプラズマ処理室201を大気側と分離する円錐状誘電体窓、208はマイクロ波を誘電体窓207を透してプラズマ処理室201に導入するためのスロット付無終端環状導波管である。ここで、図1(b)はプラズマの発生についてより具体的に説明する概略図であるが、111は、マイクロ波を左右に分配するE分岐、112はスロット、113は無終端環状導波管108内を伝搬するマイクロ波、114はスロット112を介し誘電体窓107を透過したマイクロ波により発生したプラズマ、115は誘電体窓107とプラズマ114との界面を伝搬し相互干渉するマイクロ波の表面波、116は表面波干渉により生成したプラズマである。
【0019】
プラズマ処理は以下のようにして行う。排気系(不図示)を介してプラズマ処理室201内を排気する。続いて処理用ガスをプラズマ処理室201の周辺に設けられたガス導入手段205を介して所定の流量でプラズマ処理室201内に導入する。次に、排気系(不図示)に設けられたコンダクタンスバルブ(不図示)を調整し、プラズマ処理室201内を所定の圧力に保持する。マイクロ波電源(不図示)より所望の電力を無終端環状導波管208を介して、プラズマ処理室201内に供給する。この際、無終端環状導波管208内に導入されたマイクロ波113は、E分岐111で左右に二分配され、自由空間よりも長い管内波長をもって伝搬する。管内波長の1/2または1/4毎に設置されたスロット112を介して誘電体窓207を透過してプラズマ処理室201に導入されたマイクロ波により高密度プラズマ114が生する。この状態で、誘電体窓207とプラズマ114の界面に入射したマイクロ波は、プラズマ114中には伝搬できず、誘電体窓207とプラズマ114との界面を表面波115として伝搬する。隣接するスロットから導入された表面波115同士が相互干渉し、表面波115の波長の1/2毎に電界の腹を形成する。この表面波115干渉による腹電界によって高密度プラズマ116が生成する。周辺から導入された処理用ガスは、発生した高密度プラズマ116により励起・イオン化・反応して活性化し、中央付近の円錐状窓−基板間隔が広いので、中央付近にも十分供給され、支持体203上に載置された被処理基体202の表面を均一に処理する。
【0020】
本発明のマイクロ波プラズマ処理装置に用いられる誘電体窓209の形状は、プラズマ処理室側の面及びマイクロ波導入手段側の面が円錐状である。また、前記環状導波管は前記誘電体窓の前記マイクロ波導入手段側の面に沿った円錐状である。また、無終端環状導波管208の形状も誘電体窓209の前記マイクロ波導入手段側の面に沿った円錐状である
【0021】
本発明のマイクロ波プラズマ処理装置に用いられる誘電体窓209の材質は、機械的強度が充分でマイクロ波の透過率が充分高くなるように誘電欠損の小さなものであれば適用可能であり、例えば石英やアルミナ(サファイア)、窒化アルミニウム、弗化炭素ポリマ等が最適である。
【0022】
本発明のマイクロ波プラズマ処理装置に用いられるスロット付無終端環状導波管208の材質は、導電体であれば使用可能であるが、マイクロ波の伝搬ロスをできるだけ抑えるため、導電率の高いAl,Cu,Ag/CuメッキしたSUS等が最適である。本発明に用いられるスロット付無終端環状導波管208の導入口の向きは、スロット付無終端環状導波管208内のマイクロ波伝搬空間に効率よくマイクロ波を導入できるものであれば、H面に平行で伝搬空間の接線方向でも、H面に垂直方向で導入部で伝搬空間の左右方向に二分配するものでもよい。本発明に用いられるスロット付無終端環状導波管208のスロットの形状は、マイクロ波の伝搬方向に垂直な方向の長さが管内波長の1/4以上であれば、矩形でも楕円形でもアレイ状でも何でもよい。本発明に用いられるスロット付無終端環状導波管208のスロット間隔は、干渉によりスロットを横切る電界が強め合うように、管内波長の1/2または1/4が最適である。
【0023】
スロット付無終端環状導波管に代えて、ラジアルアラインスロットアンテナを用いることもできる。
【0024】
本発明のマイクロ波プラズマ処理装置及び処理方法において用いられるマイクロ波周波数は、0.8GHz乃至20GHzの範囲から適宜選択することができる。
【0025】
本発明のマイクロ波プラズマ処理装置及び処理方法において、より低圧で処理するために、磁界発生手段を用いてもよい。本発明のプラズマ処理装置及び処理方法において用いられる磁界としては、スロットの幅方向に発生する電界に垂直な磁界であれば適用可能である。磁界発生手段としては、コイル以外でも、永久磁石でも適用可能である。コイルを用いる場合には過熱防止のため水冷機構や空冷等他の冷却手段を用いててもよい。
【0026】
また、処理のより高品質化のため、紫外光を基体表面に照射してもよい。光源としては、被処理基体もしくは基体上に付着したガスに吸収される光を放射するものなら適用可能で、エキシマレーザ、エキシマランプ、希ガス共鳴線ランプ、低圧水銀ランプ等が適当である。
【0027】
本発明のマイクロ波プラズマ処理方法におけるプラズマ処理室内の圧力は0.1mTorr乃至10Torrの範囲、より好ましくは0.1Torrから5Torrの範囲が好適である。
【0028】
本発明のマイクロ波プラズマ処理方法による堆積膜の形成は、使用するガスを適宜選択することによりSi34 ,SiO2 ,SiOF,Ta25 ,TiO2 ,TiN,Al23 ,AlN,MgF2 等の絶縁膜、a−Si,poly−Si,SiC,GaAs等の半導体膜、Al,W,Mo,Ti,Ta等の金属膜等、各種の堆積膜を効率よく形成することが可能である。
ガスは図1のように誘電体窓に向けて放出されると尚良い。
【0029】
本発明のプラズマ処理方法により処理する被処理基体202は、半導体であっても、導電性のものであっても、あるいは電気絶縁性のものであってもよい。
【0030】
導電性基体としては、Fe,Ni,Cr,Al,Mo,Au,Nb,Ta,V,Ti,Pt,Pb等の金属またはこれらの合金、例えば真鍮、ステンレス鋼等が挙げられる。
【0031】
絶縁性基体としては、SiO2 系の石英や各種ガラス、Si34 ,NaCl,KCl,LiF,CaF2 ,BaF2 ,Al23 ,AlN,MgO等の無機物、ポリエチレン、ポリエステル、ポリカーボネート、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド等の有機物のフィルム、シート等が挙げられる。
【0032】
本発明のプラズマ処理装置に用いられるガス導入手段205の向きは、ガスが誘電体窓208近傍に発生するプラズマ領域を経由した後中央付近に十分に供給されてから基板表面を中央から周辺に向かって流れるように、誘電体窓208に向けてガスを吹き付けられる構造を有することが最適である。
【0033】
CVD法により基板上に薄膜を形成する場合に用いられるガスとしては、一般に公知のガスが使用できる。
【0034】
a−Si,poly−Si,SiC等のSi系半導体薄膜を形成する場合の処理用ガス導入手段205を介してプラズマ処理室201へ導入するSi原子を含有する原料ガスとしては、SiH4 ,Si26 等の無機シラン類、テトラエチルシラン(TES)、テトラメチルシラン(TMS)、ジメチルシラン(DMS)、ジメチルフルオロシラン(DMDFS)、ジメチルジクロルシラン(DMDCS)等の有機シラン類、SiF4 ,Si26 ,Si38 ,SiHF3 ,SiH22 ,SiCl4 ,Si2 Cl6 ,SiHCl3 ,SiH2 Cl2 ,SiH3 Cl,SiCl22 等のハロゲン化シラン類等、常温常圧でガス状態であるものまたは容易にガス化し得るものが挙げられる。また、この場合のSi原料ガスと混合して導入してもよい添加ガスまたはキャリアガスとしては、H2 ,He,Ne,Ar,Kr,Xe,Rnが挙げられる。
【0035】
Si34 ,SiO2 等のSi化合物系薄膜を形成する場合の処理用ガス導入手段205を介して導入するSi原子を含有する原料としては、SiH4 ,Si26 等の無機シラン類、テトラエトキシシラン(TEOS)、テトラメトキシシラン(TMOS)、オクタメチルシクロテトラシラン(OMCTS)、ジメチルジフルオロシラン(DMDFS)、ジメチルジクロルシラン(DMDCS)等の有機シラン類、SiF4 ,Si26 ,Si38 ,SiHF3 ,SiH22 ,SiCl4 ,Si2 Cl6 ,SiHCl3 ,SiH2 Cl2 ,SiH3 Cl,SiCl22 等のハロゲン化シラン類等、常温常圧でガス状態であるものまたは容易にガス化し得るものが挙げられる。また、この場合の同時に導入する窒素原料ガスまたは酸素原料ガスとしては、N2 ,NH3 ,N24 ,ヘキサメチルジシラザン(HMDS),O2 ,O3 ,H2 O,NO,N2 O,NO2 等が挙げられる。
【0036】
Al,W,Mo,Ti,Ta等の金属薄膜を形成する場合の処理用ガス導入手段205を介して導入する金属原子を含有する原料としては、トリメチルアルミニウム(TAMl)、トリエチルアルミニウム(TEAl)、トリイソブチルアルミニウム(TIBAl)、ジメチルアルミニウムハイドライド(DMAlH)、タングステンカルボニル(W(CO)6 )、モリブデンカルボニル(Mo(CO)6 )、トリメチルガリウム(TMGa)、トリエチルガリウム(TEGa)等の有機金属、AlCl3 ,WF6 ,TiCl3 ,TaCl5 等のハロゲン化金属等が挙げられる。また、この場合のSi原料ガスと混合して導入してもよい添加ガスまたはキャリアガスとしては、H2 ,He,Ne,Ar,Kr,Xe,Rnが挙げられる。
【0037】
Al23 ,AlN,Ta25 ,TiO2 ,TiN,WO3 等の金属化合物薄膜を形成する場合の処理用ガス導入手段205を介して導入する金属原子を含有する原料としては、トリメチルアルミニウム(TMAl)、トリエチルアルミニウム(TEAl)、トリイソブチルアルミニウム(TIBAl)、ジメチルアルミニウムハイドライド(DMAlH)、タングステンカルボニル(W(CO)6 )モリブデンカルボニル(Mo(CO)6 )、トリメチルガリウム(TMGa)、トリエチルガリウム(TEGa)等の有機金属、AlCl3 ,WF6 ,TiCl3 ,TaCl5 等のハロゲン化金属等が挙げられる。また、この場合の同時に導入する酸素原料ガスまたは窒素原料ガスとしては、O2 、O3 ,H2 O,NO,N2 O,NO2 ,N2 ,NH3 ,N24 ,ヘキサメチルジシラザン(HMDS)等が挙げられる。
【0038】
基体表面をエッチングする場合の処理用ガス導入口205から導入するエッチング用ガスとしては、F2 ,CF4 ,CH22 ,C26 ,C38 ,C48 ,CF2 Cl2 ,SF6 ,NF3 ,Cl2 ,CCl4 ,CH2 Cl2 ,C2 Cl6 等が挙げられる。
【0039】
フォトレジスト等基体表面上の有機成分をアッシング除去する場合のガス導入口205から導入するアッシング用ガスとしては、O2 ,O3 ,H2 O,NO,N2 O,NO2 ,H2 等が挙げられる。
【0040】
また本発明のマイクロ波プラズマ処理装置及び処理方法を表面改質にも適用する場合、使用するガスを適宜選択することにより、例えば基体もしくは表面層としてSi,Al,Ti,Zn,Ta等を使用してこれら基体もしくは表面層の酸化処理あるいは窒化処理さらにはB,As,P等のドーピング処理等が可能である。更に本発明において採用する成膜技術はクリーニング方法にも適用できる。その場合酸化物あるいは有機物や重金属等のクリーニングに使用することもできる。
【0041】
基体を酸化表面処理する場合の処理用ガス導入口205を介して導入する酸化性ガスとしては、O2 ,O3 ,H2 O,NO,N2 O,NO2 等が挙げられる。また、基体を窒化表面処理する場合の処理用ガス導入口115を介して導入する窒化性ガスとしては、N2 ,NH3 ,N24 ,ヘキサメチルジシラザン(HMDS)等が挙げられる。
【0042】
基体表面の有機物をクリーニングする場合、またはフォトレジスト等基体表面上の有機成分をアッシング除去する場合のガス導入口205から導入するクリーニング/アッッシング用ガスとしては、O2 ,O3 ,H2 O,NO,N2 O,NO2 、H2 等が挙げられる。また、基体表面の無機物をクリーニングする場合のプラズマ発生用ガス導入口から導入するクリーニング用ガスとしては、F2 ,CF4 ,CH22 ,C26 ,C48 ,CF2 Cl2 ,SF6 ,NF3 等が挙げられる。
【0043】
(プラズマ処理装置例)以下装置例を挙げて本発明のマイクロ波プラズマ処理装置をより具体的に説明するが、本発明はこれら装置例に限定されるものではない。また、参考装置例1も示す。
【0044】
参考装置例1)マイクロ波プラズマ処理装置の一例を図1を用いて説明する。101は円筒形状のプラズマ処理室、102は被処理基体、103は基体102の支持体、104は基板温度調整手段、105はプラズマ処理室101の周辺に設けられたプラズマ処理用ガス導入手段、106は排気、107はプラズマ処理室101を大気側と分離するプラズマ処理室101内側面が円錐状である誘電体窓、108はマイクロ波を誘電体窓107を透してプラズマ処理室101に導入するためのスロット付平板型無終端環状導波管である。
【0045】
誘電体窓107の材質は無水合成石英で、外側片面が平面で内側片面が円錐状にへこんでいて、厚みは周辺で20mm、中央で10mmである。スロット付無終端環状導波管108は、内壁断面の寸法が27mm×96mmであって、導波管の中心径が202mm(周長4λg)である。スロット付無終端環状導波管108の材質は、マイクロ波の伝搬損失を抑えるため、すべてAlを用いている。スロット付無終端環状導波管108のH面には、マイクロ波をプラズマ処理室101へ導入するためのスロットが形成されている。スロットの形状は長さ40nm、幅4mmの矩形のものが2本直線上に不連続に、管内波長1/2間隔に放射状に形成されている。管内波長は、使用するマイクロ波の周波数と、導波管の断面の寸法とに依存するが、周波数2.45GHzのマイクロ波と、上記の寸法の導波管とを用いた場合には約159mmである。使用したスロット付無終端環状導波管108では、スロットは約45度間隔で8組16個形成されている。スロット付無終端環状導波管108には、4Eチューナ、方向性結合器、アイソレ−タ、2.45GHzの周波数をもつマイクロ波電源(付図示)が順に接続されている。
【0046】
プラズマ処理は以下のようにして行う。排気系(不図示)を介してプラズマ処理101内を真空排気する。続いて処理用ガスをプラズマ処理室101の周辺に設けられたガス導入手段105を介して所定の流量でプラズマ処理室101内に導入する。次に排気系(不図示)に設けられたコンダクタンスバルブ(不図示)を調整し、プラズマ処理室101内を所定の圧力に保持する。マイクロ波電源(不図示)より所望の電力を無終端環状導波管108を介してプラズマ処理室101内に供給する。この際、周辺から斜め上方にに向けて放出された処理用ガスは、発生した高密度プラズマにより励起・イオン化・反応して活性化し、中央付近の円錐状窓−基板間隔が広いので、中央付近にも十分供給され、支持体103上に載置された被処理基体102の表面を均一に処理する。
【0047】
(装置例)本発明のマイクロ波プラズマ処理装置の一例を図2を用いて説明する。201は円筒形状のプラズマ処理室、202は被処理基体、203は基体202の支持体、204は基板温度調整手段、205はプラズマ処理室201の周辺に設けられたプラズマ処理用ガス導入手段、206は排気、207はプラズマ処理室201を大気側と分離する両面とも円錐状である誘電体窓、208はマイクロ波を誘電体窓207を透してプラズマ処理室201に導入するためのスロット付円錐型無終端環状導波管である。
【0048】
誘電体窓207の材質は無水合成石英で、両面とも円錐状で厚みは17mmであり中央が周辺より10mmへこんでいる。ロット付無終端環状導波管208も誘電体窓207に沿って円錐状で、導波管内壁断面の寸法が27mm×96mmであって、導波管の中心径が202mm(周長4λg)である。スロット付無終端環状導波管208の材質は、マイクロ波の伝搬損失を抑えるため、すべてAlを用いている。スロット付無終端環状導波管208のH面には、マイクロ波をプラズマ処理室201へ導入するためのスロットが形成されている。スロットの形状長さ40nm、幅4mmの矩形のものが2本直線上に不連続に、管内波長1/2間隔に放射状に形成されている。管内波長は、使用するマイクロ波の周波数と、導波管の断面の寸法とに依存するが、周波数2.45GHzのマイクロ波と、上記の寸法の導波管とを用いた場合には約159mmである。使用したスロット付無終端環状導波管208では、スロットは約45度間隔で8組16個形成されている。スロット付無終端環状導波管208には、4Eチューナ、方向性結合器、アイソレータ、2.45GHzの周波数をもつマイクロ波電源(付図示)が順に接続されている。
【0049】
プラズマ処理は以下のようにして行う。排気系(不図示)を介してプラズマ処理201内を真空排気する。続いて処理用ガスをプラズマ処理室201の周辺に設けられたガス導入手段205を介して所定の流量でプラズマ処理室201内に導入する。次に排気系(不図示)に設けられたコンダクタンスバルブ(不図示)を調整し、プラズマ処理室201内を所定の圧力に保持する。マイクロ波電源(不図示)より所望の電力を無終端環状導波管208を介してプラズマ処理室201内に供給する。この際、周辺から斜め上方に放出された処理用ガスは、発生した高密度プラズマにより励起・イオン化・反応して活性化し、中央付近の円錐状窓−基板間隔が広いので、中央付近にも十分供給され、支持体203上に載置された被処理基体202の表面を均一に処理する。
【0050】
【実施例】
以下実施例を挙げて本発明のマイクロ波プラズマ処理装置及び処理方法をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、参考例も示す。
【0051】
参考例1)図1に示したマイクロ波プラズマ処理装置を使用し、フォトレジストのアッシングを行った。
【0052】
基体102としては、層間SiO2 膜をエッチングし、ビアホールを形成した直後のシリコン(Si)基板(φ12インチ)を使用した。まず、Si基板102を基体支持体103上に設置した後、ヒータ104を用いて200℃まで加熱し、排気系(不図示)を介してプラズマ処理室101内を真空排気し、10-4Torrまで減圧させた。プラズマ処理用ガス導入口105を介して酸素ガスを2slmの流量でプラズマ処理室101内に導入した。ついで、排気系(不図示)に設けられたコンダクタンスバルブ(不図示)を調整し、処理室101内を1Torrに保持した。プラズマ処理室101内に、2.45GHzのマイクロ波電源より2.5kWの電力をスロット付無終端環状導波管108を介して供給した。かくして、プラズマ処理室101内にプラズマを発生させた。この際、プラズマ処理用ガス導入口105を介して導入された酸素ガスはプラズマ処理室101内で励起、分解、反応してオゾンとなり、シリコン基板102の方向に輸送され、基板102上のフォトレジストを酸化し、気化・除去された。アッシング後、アッシング速度と基板表面電荷密度等について評価した。
【0053】
得られたアッシング速度の均一性は、±4.2%(7.5μm/min)と極めて大きく、表面電荷密度も0.5×1011cm-2と十分低い値を示した。
【0054】
(実施例)図2に示したマイクロ波プラズマ処理装置を使用し、フォトレジストのアッシングを行った。
【0055】
基体202としては、層間SiO2 膜をエッチングし、ビアホールを形成した直後のシリコン(Si)基板(φ12インチ)を使用した。まず、Si基板202を基体支持体203上に設置した後、ヒータ204を用いて200℃まで加熱し、排気系(不図示)を介してプラズマ処理室201内を真空排気し、10-5Torrまで減圧させた。プラズマ処理用ガス導入口205を介して酸素ガスを2slmの流量でプラズマ処理室101内に導入した。ついで、排気系(不図示)に設けられたコンダクタンスバルブ(不図示)を調整し、処理室201内を2Torrに保持した。プラズマ処理室201内に、2.45GHzのマイクロ波電源より2.5kWの電力をスロット付無終端環状導波管208を介して供給した。かくして、プラズマ処理室201内にプラズマを発生させた。この際、プラズマ処理用ガス導入口205を介して導入された酸素ガスはプラズマ処理室201内で励起、分解、反応してオゾンとなり、シリコン基板202の方向に輸送され、基板202上のフォトレジストを酸化し、気化・除去された。アッシング後、アッシング速度と基板表面電荷密度等について評価した。
【0056】
得られたアッシング速度の均一性は、±4.8%(8.6μm/min)と極めて大きく、表面電荷密度も1.2×1011cm-2と十分低い値を示した。
【0057】
参考例2)図1に示したマイクロ波プラズマ処理装置を使用し、半導体素子保護用窒化シリコン膜の形成を行った。
【0058】
基体102としては、Al配線パターン(ラインアンドスペース0.5μm)が形成された層間SiO2 膜付きφ300mmP型単結晶シリコン基板(面方位<100>、抵抗率10Ωcm)を使用した。まず、シリコン基板102を基体支持体103上に設置した後、排気系(不図示)を介してプラズマ処理室101内を真空排気し、10-7Torr値まで減圧させた。続いてヒータ104に通電し、シリコン基板102を300℃に加熱し、該基板をこの温度に保持した。プラズマ処理用ガス導入口105を介して窒素ガスを600sccmの流量で、また、モノシランガスを200sccmの流量で処理室101内に導入した。ついで、排気系(不図示)に設けられたコンダクタンスバルブ(不図示)を調整し、処理室101内を20mTorrに保持した。ついで、2.45GHzのマイクロ波電源(不図示)より3.0kWの電力をスロット付無終端環状導波管108を介して供給した。かくして、プラズマ処理室101内にプラズマを発生させた。この際、プラズマ処理用ガス導入口105を介して導入された窒素ガスはプラズマ処理室101内で励起、分解されて活性種となり、シリコン基板102の方向に輸送され、モノシランガスと反応し、窒化シリコン膜がシリコン基板102上に1.0μmの厚さで形成した。成膜後、成膜速度、応力等の膜質について評価した。応力は成膜前後の基板の反り量の変化をレーザ干渉計Zygo(商品名)で測定し求めた。
【0059】
得られた 窒化シリコン膜の成膜速度均一性は、±2.2%(580nm/min)と極めて大きく、膜質も応力1.1×109 dyne・cm-2(圧縮)、リーク電流1.2×10-10 A・cm-2、絶縁耐圧10.3MV/cmの極めて良質な膜であることが確認された。
【0060】
(実施例)図2に示したマイクロ波プラズマ処理装置を使用し、プラスチックレンズ反射防止用酸化シリコン膜及び窒化シリコン膜の形成を行った。
【0061】
基体202としては、プラスチック凸レンズを使用した。レンズ202を基体支持体203上に設置した後、排気系(不図示)を介してプラズマ処理室201内を真空排気し、10-7Torrの値まで減圧させた。プラズマ処理用ガス導入口205を介して窒素ガスを150sccmの流量で、また、モノシランガス100sccmの流量で処理室201内に導入した。ついで、排気系(不図示)に設けられたコンダクタンスバルブ(不図示)を調整し、処理室201内を5mTorrに保持した。ついで、2.45GHzのマイクロ波電源(不図示)より3.0kWの電力をスロット付無終端環状導波管208を介してプラズマ処理室201内に供給した。かくして、プラズマ処理室201内にプラズマを発生させた。この際、プラズマ処理用ガス導入口205を介して導入された窒素ガスは、プラズマ処理室201内で励起、分解されて窒素原子等の活性種となり、レンズ202の方向に輸送され、モノシランガスと反応し、窒化シリコン膜がレンズ202上に20nmの厚さで形成された。
【0062】
次に、プラズマ処理用ガス導入口205を介して酸素ガスを200sccmの流量で、またモノシランガスを100sccmの流量で処理室201内に導入した。ついで、排気系(不図示)に設けられたコンタクダンスバルブ(不図示)を調整し、処理室201内を1mTorrに保持した。ついで、2.45GHzのマイクロ波電源(不図示)より2.0kWの電力をスロット付無終端環状導波管208を介してプラズマ発生室201内に供給した。かくしてプラズマ処理室201内にプラズマを発生させた。この際、プラズマ処理用ガス導入口205を介して導入された酸素ガスは、プラズマ処理室201内で励起、分解されて酸素原子等の活性種となり、ガラス基板202の方向に輸送され、モノシランガスと反応し、酸化シリコン膜がガラス基板202上に85nmの厚さで形成された。成膜後、成膜速度、反射特性について評価した。
【0063】
得られた窒化シリコン膜及び酸化シリコン膜の成膜速度均一性はそれぞれ、±2.6%(350nm/min)、±2.6%(390nm/min)と良好で、膜質も、500nm付近の反射率が0.17%と極めて良好な光学特性であることが確認された。
【0064】
参考例3)図1に示したマイクロ波プラズマ処理装置を使用し、半導体素子層間絶縁用酸化シリコン膜の形成を行った。
【0065】
基体102としては、最上部にAlパターン(ラインアンドスペース0.5μm)が形成されたφ300mmP型単結晶シリコン基板(面方位〈100〉、抵抗率10Ωcm)を使用した。まず、シリコン基板102を基体支持体103上に設置した。排気系(不図示)を介してプラズマ処理室101内を真空排気し、10-7Torrの値まで減圧させた。続いてヒータ104に通電し、シリコン基板102を300℃に加熱し、該基板をこの温度に保持した。プラズマ処理用ガス導入口105を介して酸素ガスを500sccmの流量で、また、モノシランガスを200sccmの流量で処理室101内に導入した。ついで、排気系(不図示)に設けられたコンダクタンスバルブ(不図示)を調整し、処理室101内を30mTorrに保持した。ついで、400kHzの高周波印加手段を介して300Wの電力を基板支持体102に印加するとともに、2.45GHzのマイクロ波電源より2.5kWの電力をスロット付無終端環状導波管108を介してプラズマ処理室101内に供給した。かくして、プラズマ処理室101内にプラズマを発生させた。プラズマ処理用ガス導入口105を介して導入された酸素ガスはプラズマ処理室101内で励起、分解されて活性種となり、シリコン基板102の方向に輸送され、モノシランガスと反応し、酸化シリコン膜がシリコン基板102上に0.8μmの厚さで形成された。このとき、イオン種はRFバイアスにより加速されて基板に入射しパターン上の膜を削り平坦性を向上させる。処理後、成膜速度、均一性、絶縁耐圧、及び段差被覆姓について評価した。段差被覆性は、Al配線パターン上に成膜し酸化シリコン膜の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観測し、ボイドを観測することにより評価した。
【0066】
得られた酸化シリコン膜の成膜速度均一性は±2.5%(290nm/min)と良好で、膜質も絶縁耐圧9.1MV/cm、ボイドフリーであって良質な膜であることが確認された。
【0067】
(実施例)図2に示したマイクロ波プラズマ処理装置を使用し、半導体素子層間SiO2膜のエッチングを行った。
【0068】
基体202としては、Alパターン(ラインアンドスペース0.35μm)上に1μm厚の層間SiO2 膜が形成されたφ300mmP型単結晶シリコン基板(面方位〈100〉、抵抗率10Ωcm)を使用した。まず、シリコン基板202を基体支持体203上に設置した。排気系(不図示)を介してエッチング室201内を真空排気し、10-7Torrの値まで減圧させた。プラズマ処理用ガス導入口205を介してCF4 を300sccmの流量でプラズマ処理室201内に導入した。ついで、排気系(不図示)に設けられたコンダクタンスバルブ(不図示)を調整し、プラズマ処理室201内を5mTorrの圧力に保持した。次いで、400kHzの高周波印加手段を介して300Wの電力を基板支持体202に印加するとともに、2.45GHzのマイクロ波電源より3.0kWの電力をスロット付無終端環状導波管208を介してプラズマ処理室201内に供給した。かくして、プラズマ処理室201内にプラズマを発生させた。プラズマ処理用ガス導入口205を介して導入されたF4 ガスはプラズマ処理室201内で励起、分解されて活性種となり、シリコン基板202の方向に輸送され、自己バイアスによって加速されたイオンによって層間SiO2 膜がエッチングされた。クーラ204により基板温度は90℃までしか上昇しなかった。エッチング後、エッチング速度、選択比、及びエッチング形状について評価した。エッチング形状は、エッチングされた酸化シリコン膜の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観測し、評価した。
【0069】
エッチング速度均一性と対ポリシリコン選択比は±2.4%(720nm/min)、20と良好で、エッチング形状もほぼ垂直で、マイクロローティング効果も少ないことが確認された。
【0070】
参考例4)図1に示したマイクロ波プラズマ処理装置を使用し、半導体素子ゲート電極間ポリシリコン膜のエッチングを行った。
【0071】
基体102としては、最上部にポリシリコン膜が形成されたφ300mmP型単結晶シリコン基板(面方位〈100〉、抵抗率10Ωcm)を使用した。まず、シリコン基板102を基体支持体103上に設置した。排気系(不図示)を介してプラズマ室101内を真空排気し、10-7Torrの値まで減圧させた。プラズマ処理用ガス導入口105を介してCF4 を300sccm、酸素を20sccmの流量でプラズマ処理室101内に導入した。ついで、排気系(不図示)に設けられたコンダクタンスバルブ(不図示)を調整し、プラズマ処理室101内を2mTorrの圧力に保持した。ついで、400kHzの高周波電源(不図示)から高周波電力300Wの電力を基板支持体103に印加するとともに、2.45GHzのマイクロ波電源より2.0kWの電力をスロット付無終端環状導波管108を介してプラズマ処理室101内に供給した。かくして、プラズマ処理室101内にプラズマを発生させた。プラズマ処理用ガス導入口105を介して導入されたCF4 ガス及び酸素はプラズマ処理室101内で励起、分解されて活性種となり、シリコン基板102の方向に輸送され、自己バイアスによって加速されたイオンによりポリシリコン膜がエッチングされた。クーラ104により基板温度は80℃までしか上昇しなかった。エッチング後、エッチング速度、選択比、及びエッチング形状について評価した。エッチング形状は、エッチングされたポリシリコン膜の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観測し、評価した。
【0072】
エッチング速度均一性と対SiO2 選択比は±2.7%(850nm/min)、24と良好で、エッチング形状もほぼ垂直でマイクロローティング効果も少ないことが確認された。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、該誘電体窓のプラズマ処理室側の面及びマイクロ波導入手段側の面が円錐状であることによって、1Torr程度の高圧領域で処理を行う場合でも、大口径基体を均一に高速高品質処理できるプラズマ処理装置を提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)参考例である内側片面が円錐状である誘電体窓を用いたスロット付無終端環状導波管を用いたマイクロ波プラズマ処理装置の模式図である。図1(b)は円錐状である誘電体窓を用いたスロット付無終端環状導波管によるプラズマの発生を説明する概略図である。
【図2】 本発明の一例である両面とも円錐状である誘電体窓を用いたスロット付無終端環状導波管を用いたマイクロ波プラズマ処理装置の模式図である。
【図3】 図3(a),(b)は、従来例であるマイクロ波プラズマ処理装置の模式図である。
【符号の説明】
101,201,901 プラズマ処理室
102,202,902 被処理基体
103,203,903 支持体
104,204,904 基板温度調整手段(クーラ)
105,205,905 処理ガス導入手段
106,206,906 排気
107,207,907 誘電体窓
108,208,908 スロット付無終端環状導波管
911,111 E分岐
912,112 スロット
913,113 導波管内を伝搬するマイクロ波
914,114 スロット直下で発生したプラズマ
915,115 誘電体窓とプラズマとの界面を伝搬する表面波
916,116 表面波同士の干渉により発生したプラズマ

Claims (2)

  1. マイクロ波が透過可能な誘電体窓を有するプラズマ処理室と被処理基体支持手段と、該プラズマ処理室内への処理用ガス導入手段と、該プラズマ処理室内を排気する排気手段と、複数のスロットを有し、該複数のスロットと前記誘電体窓とを介して前記プラズマ処理室へマイクロ波を導入するマイクロ波導入手段とで構成されるプラズマ処理装置であって、
    該誘電体窓の該プラズマ処理室側の面及び前記マイクロ波導入手段側の面は円錐状であり、
    前記マイクロ波導入手段は複数のスロットを持つ環状導波管を備え、前記環状導波管は前記誘電体窓の前記マイクロ波導入手段側の面に沿った円錐状であることを特徴とするマイクロ波プラズマ処理装置。
  2. 前記処理用ガス導入手段は前記誘電体窓に向けてガスを吹き付けられるように形成されている請求項に記載のマイクロ波プラズマ処理装置。
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