JP4299565B2 - 圧縮機装置およびその運転方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧縮ガスの吐出量を制御できる並列配設されてなる2台の圧縮機を備え、これら2台の圧縮機から吐出される圧縮ガスを合流させて供給先に供給する圧縮機装置およびその運転方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数台の圧縮機が並列配設され、各圧縮機から吐出される圧縮ガスを合流させて供給先に供給するようにした圧縮機装置が知られている。この圧縮機装置は、消費電力の低減を図るために、圧縮ガスの吐出量を調整する圧縮機を1台だけにし、その他の圧縮機はベースロード機として全負荷運転されるように構成されている。以下、このような圧縮機装置を用いた圧縮空気製造装置を、圧縮空気製造装置を示す構成図の図3を参照しながら説明する。
【0003】
この従来例に係る圧縮空気製造装置(圧縮機装置)では、5台の圧縮機(51〜55)を備えている。5台の圧縮機はそれぞれインバータとPID機能により回転数を変化させることができるもので、それぞれの圧縮空気出口は集合されて空気槽56に接続され、この空気槽(バッファタンク)56から圧縮空気使用ラインへ供給されるようになっている。前記空気槽56には圧力センサ57が取付けられており、圧力信号は後述する制御装置58に取込まれるように構成されている。前記制御装置58には、予め制御上限圧力Hと制御下限圧力Lが設定されており、これらと圧力センサ57で検知される圧力とは常に比較される。
また、この制御装置58には、容量制御を行わせる圧縮機の順序が予め設定されており、例えば51から55の数字の大きい順に容量制御が行われる。
【0004】
前記制御装置58により、圧縮機の運転中に空気槽56の圧力がLより高く、H未満であれば、No.5圧縮機55のみの回転数が制御され、そしてその他のNo.1からNo.4の圧縮機(51〜54)は全負荷運転される。また、空気槽56の圧力がH以上になれば、この圧力が圧力センサ57で検出され、制御装置58からNo.5圧縮機55を停止させる信号が発せられると同時に、回転数制御を行う圧縮機がNo.4圧縮機54に切換えられる。圧縮空気製造装置から吐出される空気量より、消費量が減少して圧力がHに到達する毎に、この動作が繰り返され、順次圧縮機の運転が停止される。逆に、空気槽56の圧力がL以下になったことが圧力センサ57で検出されると、制御装置58から、停止したのと逆の順序で圧縮機が起動され、起動された圧縮機のみの回転数制御により容量制御される。なお、符号59は圧縮機本体、符号60は電動機、符号61はPID制御部、符号62は吸込フィルタ、符号63はオイルセパレータ、符号64はアフタークーラである。
【0005】
この場合、容量制御を行う圧縮機は圧力が一定になるように回転数が制御されるが、制御圧力は前記LとHの間の任意の圧力に設定される。この圧力は個々の圧縮機の出口に内蔵された圧力センサで検出され、個々のPID機能とインバータで制御される。なお、空気槽6に設置された圧力センサ57で圧力を検出し、これを個々の圧縮機のPID回路に送り込んで回転数を制御する場合も開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−343986号公報(第2−3頁、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来例に係る圧縮空気製造装置の複数台の圧縮機のそれぞれに個別の演算器が付設されているのに加えて、複数台の圧縮機を制御する制御装置58や、圧力センサ57が設けられており、構成品の削減による構成の単純化に対する強い要望があった。つまり、圧縮空気製造装置(圧縮機装置)を構成する構成品が多いと、その分、メインテナンスの必要性が増加し、またコスト増にもなるからである。他方、上記のとおり、圧縮機のそれぞれに個別のPID制御部61が付設されており、これを有効活用したいという要望があった。さらに、各圧縮機のメインテナンス期間の均一化によるメインテナンス性の向上に対する要望もあったが、上記のとおり各圧縮機の稼働率が相違するため、メインテナンス期間の均一化ができないという問題もあった。
【0008】
従って、本発明の目的は、構成品の数が少なく、圧縮機のそれぞれに個別に設けられている演算器を有効活用することができ、しかもメインテナンス期間の均一化を可能ならしめる圧縮機装置およびその運転方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、従って、上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る圧縮機装置が採用した手段は、圧縮ガスの吐出量を制御できる2台の圧縮機を備え、これら2台の圧縮機から吐出される圧縮ガスを合流させて供給先に供給する圧縮機装置において、前記2台の圧縮機から吐出される圧縮ガスが合流されるまでの該2台の圧縮機ごとの吐出管路に吐出圧力を検出する吐出圧力センサを備え、前記2台の圧縮機を個別に制御する演算手段を備え、これら演算手段は何れも、自身が制御する圧縮機の運転中に他の演算手段に対して運転中であるというA信号を出力し、最大量の圧縮ガスを吐出する全負荷運転しているときにはB信号を出力し、自身が制御する圧縮機の吐出管路に備えられた前記吐出圧力センサにて検出された吐出圧力が予め定めた下限圧力値以下になるとD信号を出力すると共に、他の演算手段から出力された前記各信号を受信する機能を有し、前記A信号およびB信号の受信中に前記D信号を受信すると、自身が制御する停止中の圧縮機を起動させる一方、自身が制御する圧縮機が運転中であって、かつ最小量の圧縮ガスを吐出する無負荷運転状態を所定時間以上継続すると停止させる機能を有してなることを特徴とするものである。
【0010】
本発明の請求項2に係る圧縮機装置が採用した手段は、請求項1に記載の圧縮機装置において、前記演算手段は何れも、自身が制御する運転中の圧縮機に何らかの故障が発生したことを検知するとC信号を出力すると共に、他の演算手段から出力されたC信号を受信する機能を有し、自身が制御する運転中の圧縮機を停止させ、前記C信号を受信すると、自身が制御する停止中の圧縮機を起動させる機能を有してなることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の請求項3に係る圧縮機装置の運転方法が採用した手段は、圧縮ガスの吐出量を制御できる2台の圧縮機から吐出される圧縮ガスを合流させて供給先に供給するに際して、これら2台の圧縮機を並行、かつ交互に運転する圧縮機装置の運転方法であって、前記2台の圧縮機から吐出される圧縮ガスが合流されるまでの該2台の圧縮機ごとの吐出管路に備えられた吐出圧力センサにて吐出圧力を検出し、運転中の一方の圧縮機を制御する一方の演算手段から、他方の圧縮機を制御する他方の演算手段に対して、一方の圧縮機が運転中であるというA信号を、最大量の圧縮ガスを吐出する全負荷運転をしているときにはB信号を、一方の圧縮機の吐出管路に備えられた前記吐出圧力センサにて検出された吐出圧力が予め定めた下限圧力値以下になるとD信号をそれぞれ出力し、このD信号を受信した他方の演算手段により停止状態にある他方の圧縮機を起動させると共に、この他方の圧縮機が全負荷運転する際の吐出圧力が一方の圧縮機の吐出圧力より所定圧力以上高圧になるように、かつ他方の圧縮機が最小量の圧縮ガスを吐出する無負荷運転するときの吐出圧力が一方の圧縮機の無負荷運転するときの吐出圧力よりも所定圧力以上高圧になるように、前記2台の圧縮機の吐出圧力に従って吐出量を制御し、前記一方の圧縮機の無負荷運転状態が所定時間以上継続すると、一方の演算手段によりこの一方の圧縮機の運転を停止させることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の圧縮機装置の運転方法を実施する、本発明の実施の形態1に係る圧縮機装置を、添付図面を参照しながら説明する。図1は、圧縮機装置の模式的系統図である。
【0013】
本発明の実施の形態1に係る圧縮機装置は、並列配設されてなる2台の圧縮機を備えている。これら2台の圧縮機のうち、図1における上側が第1圧縮機1で、下側が第2圧縮機2であって、これら第1圧縮機1と第2圧縮機2とは、交互に主圧縮機と従圧縮機とに切り替え運転されるように構成されている。第1圧縮機1は第1演算器(演算手段)15で駆動され、かつ駆動が停止される第1モータ1aによって駆動され、また第2圧縮機2は第2演算器(演算手段)25で駆動され、かつ駆動が停止される第2モータ2aによって駆動されるように構成されている。
【0014】
第1圧縮機1の吸込口には、第1切換弁12が介装された第1吸込管路11が連通し、また第2圧縮機2の吸込口には、第2切換弁22が介装された第2吸込管路21が連通している。第1切換弁12は第1演算器15によって、また第2切換弁22は第2演算器25によってそれぞれ開閉制御されて、第1圧縮機1と第2圧縮機2とを後述する2つの運転モードで切換え運転するように構成されている。第1圧縮機1の吐出口には第1吐出管路13が接続されると共に、第2圧縮機2の吐出口には第2吐出管路23が接続されている。これら第1吐出管路13と、第2吐出管路23の先端は合流管路3に合流し、この合流管路3を介してバッファタンク4に連通している。そして、このバッファタンク4から供給管路5を介して、図示しない供給先に圧縮ガスが供給されるように構成されている。
【0015】
前記第1吐出管路13には、この第1吐出管路13を流れる圧縮ガスの圧力を検出する第1圧力センサ14が設けられ、また第2吐出管路23には、この第2吐出管路23を流れる圧縮ガスの圧力を検出する第2圧力センサ24が設けられている。第1圧力センサ14で検出された圧力の信号は、第1切換弁12を開閉させて第1圧縮機1を2つの運転モードに切換える第1演算器15に入力され、また第2圧力センサP24で検出された圧力の信号は、第2切換弁22を開閉させて第2圧縮機2を2つの運転モードに切換える第2演算器25に入力されるように構成されている。これら第1演算器15と、第2演算器25とは、相互に後述するような複数の信号を出力すると共に受信し、各信号に基づいて、第1切換弁12と第2切換弁22とをそれぞれ開閉制御すると共に、第1圧縮機1と第2圧縮機2とを吐出圧力に応じて運転し、あるいは運転を停止させるように構成されている。
【0016】
圧縮機を制御する演算器は、互いに下記の信号を発信する一方、他の演算器から発信された下記の信号を受信する機能を有している。
(1)主圧縮機である圧縮機を制御する一方の演算器は、従圧縮機である圧縮機を制御する他方の演算器に対して、自身が制御する圧縮機が運転中であるというA信号を出力する。
(2)自身が制御する圧縮機が主圧縮機で全負荷運転されている場合には、一方の演算器は他方の演算器に、自身が制御する圧縮機が全負荷運転されているというB信号を出力する。
(3)自身が制御する圧縮機に何らかの故障が検知され、この圧縮機が運転できない場合、一方の演算器は他方の演算器に、自身が制御する圧縮機が故障しているというC信号を出力する。なお、圧縮機は仕様に応じて、温度の極度の上昇や、過電流等を検知するための様々な検知手段を備えている。例えば、過電流を検知するための過電流スイッチ等がそれである。これら検知手段で何らかの圧縮機の異常状態が検知されたときに、圧縮機に故障が生じたとみなすものである。
(4)自身が制御する圧縮機から吐出される圧縮ガスの圧力が、PL−α(α≧0)以下、つまり下限圧力値(PSLL)以下になり、そしてこの状態が予め設定した所定時間継続した場合、一方の演算器は他方の演算器に、自身が制御する圧縮機から吐出される圧縮ガスの圧力が下限圧力値以下であるというD信号を出力する。
【0017】
(5)他方の演算器は、一方の演算器から発信されたA信号の受信の有無に従って、従圧縮機である圧縮機の運転モードを切換える判断を行うための吐出圧力の閾値自体を変更する。
(6)他方の演算器は、一方の演算器からA信号、B信号、D信号の3つの信号を受信した場合、またはC信号を受信した場合に、運転停止中の従圧縮機である圧縮機を起動させる。
(7)一方の演算器は、自身が制御する主圧縮機である圧縮機の無負荷運転が3分間以上継続すると、この圧縮機の運転を停止させる。
【0018】
この場合、第1圧縮機1と第2圧縮機2のうち何れか一方は運転状態で、他方は停止状態で保持されるか、または並行運転される。これら、第1圧縮機1と第2圧縮機2は、第1,2切換弁12,22の開閉制御により、最大量の圧縮ガスを吐出する「全負荷運転」、または最小量の圧縮ガスを吐出する「無負荷運転」の何れかの運転モードで運転される。なお、運転中の圧縮機が何れの運転モードで運転されるかは、第1,2圧力検出センサ14,24で検出される圧力PT1,PT2に基づいて決定され、以下のように区分される。
【0019】
ケース1:一方の演算器が他方の演算器からA信号を受信していない場合には、一方の演算器で制御される圧縮機は下記の運転モードで運転される。
(1)PT1<PL 全負荷運転モードで運転
(2)PL≦PT1≦PH この領域に入る前の運転モードで運転継続
(3)PT1>PH 無負荷運転モードで運転
ケース2:他方の演算器が一方の演算器からA信号を受信している場合には、他方の演算器で制御される圧縮機は下記の運転モードで運転される。
(1)PT1<PL+β′ 全負荷運転モードで運転
(2)PL+β′≦PT1≦PH+β この領域に入る前の運転モードで運転継続
(3)PT1>PH+β 無負荷運転モードで運転
なお、上記PL、PHは予め設定された閾値であり、βとβ′は予め設定された正の定数で、これらβとβ′は同一値であってもよいものである。
【0020】
以下、第1圧縮機1が主圧縮機で、第2圧縮機2が従圧縮機である場合を例として、第1演算器15と、第2演算器25との信号の発信、受信および働きによる各圧縮機の運転方法について説明する。なお、第2圧縮機2が主圧縮機となり、第1圧縮機1が従圧縮機となる場合には、第1演算器15と、第2演算器25との信号の発信、受信の関係および働きは逆となる。つまり、主圧縮機とは、圧縮機装置の運転開始に際して起動される一方の圧縮機、またはこの一方の圧縮機の停止に伴って運転される他方の圧縮機のことをいう。
【0021】
最初、第1圧縮機1と第2圧縮機2とは運転停止状態にあるから、第1演算器15、第2演算器25の何れからもA信号、B信号、C信号、D信号は出力されていない。先ず、図示しない起動スイッチをONにして、第1圧縮機1の運転を開始する。第1圧縮機1の運転が開始されると、この第1圧縮機1と第1切換弁12とを制御する第1演算器15は、第2圧縮機2と第2切換弁22とを制御する第2演算器25に対してA信号を出力する。
【0022】
いま、ここで、供給先における圧縮ガスの使用量が圧縮機1台分の最大吐出量以下である場合を考える。この場合、第1圧縮機1の起動時には吐出圧力が低圧状態にあり、第1圧縮機1から吐出される圧縮ガスの圧力は、上記ケース1のPT1<PLの状態である。そのため、第1圧縮機1は、第1切換弁15の全開による全負荷運転で運転されるため、第1演算器15は第2演算器25に対して、A信号に併せてB信号を出力する。次いで、吐出圧力がPL以上になると、第1圧縮機1は第1切換弁15の開閉により、全負荷運転と無負荷運転とに切換えられながら圧縮ガスの圧力がPL〜PHの範囲に維持されるように運転される。
【0023】
第1圧縮機1の運転中に、供給先の圧縮ガスの使用量が増加し、「圧縮機2台分の最大吐出量>供給先の圧縮ガスの使用量>圧縮機1台分の最大吐出量」になると、この第1圧縮機1の吐出圧力が徐々に低下し始める。そして、吐出圧力≦PLになるが、この第1圧縮機1は起動時と同様に全負荷運転され続ける。
ところが、「供給先の圧縮ガスの使用量>圧縮機1台分の最大吐出量」であるため、この第1圧縮機1の吐出圧力がさらに低下してPT1≦PSLL(下限圧力値)になると、第1演算器15は第2演算器25に対してD信号を出力する。
運転停止中の第2圧縮機2と第2切換弁22とを制御する第2演算器25は第1演算器15から出力されるA信号、B信号、D信号を受信し、運転停止中の第2圧縮機2を起動させると共に、この第2圧縮機2を上記ケース2に従って全負荷運転させる。
【0024】
これにより、第1,2圧縮機1,2が共に運転される。供給先の圧縮ガスの使用量が「圧縮機2台分の最大吐出量>供給先の圧縮ガスの使用量>圧縮機1台分の最大吐出量」である限り、供給先の圧縮ガスの使用量が圧縮機2台分の最大吐出量よりも少ないので、吐出圧力が次第に上昇していく。上昇により吐出圧力がPHに達すると、上記ケース1に従って第1圧縮機1が無負荷運転される。
すると、「供給先の圧縮ガスの使用量>圧縮機1台分の最大吐出量」となるので吐出圧力が低下する。なお、第2圧縮機2は上記ケース2に従って運転され続けており、吐出圧力がPHに達しても運転モードは変更されることがなく、起動されてから全負荷運転が継続される。
【0025】
そして、吐出圧力が次第に低下し、吐出圧力がPL以下になると、第1圧縮機1が再び全負荷運転(第2圧縮機2は全負荷運転されている)され、再び吐出圧力が上昇していく。つまり、この場合には、圧縮機から吐出される圧縮ガスの吐出圧力はPLとPHとの間(PL≦吐出圧力≦PH)で推移し、第2圧縮機2が常に全負荷運転され、省エネルギー運転となる。
【0026】
上記のような第1圧縮機1と第2圧縮機2との運転中において、「供給先の圧縮ガスの使用量<圧縮機1台分の最大吐出量」となり、吐出圧力がPHとなった場合、第1圧縮機1は無負荷運転され、第2圧縮機2は圧力がPH+βになるまで全負荷運転される。そして、吐出圧力がPH+β以上になると第2圧縮機2も無負荷運転され、吐出圧力が低下する。低下により吐出圧力がPL+β′以下になると、再び第2圧縮機2が全負荷運転(第1圧縮機1は無負荷運転のまま)され、吐出圧力が上昇する。そして、PH+β以上になると再び第2圧縮機2が無負荷運転されるので吐出圧力が低下する。つまり、吐出圧力はPLまで低下せず、PL+β′〜PH+βの間で推移するように維持される。
【0027】
ところで、第1圧縮機1は、上記のとおり、3分間以上無負荷運転を継続すると、第1演算器15によって運転が停止される。主圧縮機である第1圧縮機1の運転が停止されると、今まで従圧縮機であった第2圧縮機2が主圧縮機となり、この第2圧縮機2と第2切換弁22とを制御する第2演算器25から第1演算器15に対してA信号、B信号、C信号、D信号が出力される。そして、これら各信号を受信する第1演算器15により第1圧縮機1が上記第2圧縮機2の場合と同様に制御されて運転されることとなる。
【0028】
このように、第1圧縮機1と第2圧縮機2とが交互に主圧縮機と従圧縮機とに入れ替わるため、これら第1圧縮機1と第2圧縮機2とのメインテナンス期間が均一化されるという効果を得ることができる。そして、本実施の形態1に係る圧縮機装置は、上記従来例に係る圧縮空気製造装置と異なり、個別の演算器の機能を活用するだけで済み、2台の圧縮機を制御するための制御装置が不要である。従って、本実施の形態1に係る圧縮機装置は、従来例に係る圧縮空気製造装置よりも構成が簡単であって、構成部品が少ないから、装置のメインテナンスに関して有利になる。
【0029】
次に、本発明の圧縮機装置の運転方法を実施する実施の形態2に係る圧縮機装置を、添付図面を参照しながら説明する。図2は、圧縮機装置の模式的系統図である。なお、上記実施の形態1は切換弁の開閉を制御する構成であったのに対して、本実施の形態1は圧縮機を駆動するモータの回転数を制御する構成で、主要構成は同じであるから、同一のものには同一符号を付して、その相違する点について説明する。
【0030】
本実施の形態2に係る圧縮機装置の第1圧縮機1は第1インバータ1bにより回転数が制御される第1モータ1aで制御され、また第2圧縮機2は第2インバータ2bにより回転数が制御される第2モータ2aで制御されるように構成されている。そして、第1圧力センサP1で検出された圧力の信号は、第1インバータ1bに対して第1モータ1aの運転モードを切換える、第1演算器15に、また第2圧力センサP2で検出された圧力の信号は、第2インバータ2bに対して第2モータ2aの運転モードを切換える、第2演算器25にそれぞれ入力されるように構成されている。これら第1演算器15と第2演算器25との機能は、上記実施の形態1に係るものと同様、圧縮機の運転状況に応じてA信号、B信号、D信号を出力すると共に、受信するように構成されている。
【0031】
本実施の形態2に係る圧縮機装置では、圧縮機のスクリュロータの回転数を制御することにより、圧縮ガスの吐出圧力を制御する構成であるため、各圧縮機の運転は下記のように行われる。以下、上記実施の形態1の場合と同様に、第1圧縮機1が主圧縮機で、第2圧縮機2が従圧縮機である場合を例として説明する。この本実施の形態2に係る圧縮機装置の場合、第1圧縮機1のスクリュロータの回転数は、圧縮ガスの吐出圧力がPL以上PH以下の範囲になるように制御される。他方、第2圧縮機2のスクリュロータの回転数は、圧縮ガスの吐出圧力がPS+βになるように制御される。
【0032】
先ず、第1圧縮機1が起動され、第1演算器15から第2演算器25に対してA信号が出力される。ここで、圧縮機1台分の最大吐出量の方が供給先の圧縮ガスの使用量よりも多い場合には、第1圧縮機1だけの制御により吐出圧力がPSになるように調整される。次いで、供給先の圧縮ガスの使用量が増大し、圧縮機1台分の最大吐出量よりも供給先の圧縮ガスの使用量が多くなると、吐出圧力が次第に低下していく。低下により吐出圧力がPL以下に達すると、第1圧縮機1は100%の回転数で運転(全負荷運転)されるため、第1演算器15から第2演算器25に対してB信号が出力される。第1圧縮機1の全負荷運転にもかかわらず、吐出圧力はさらに低下していく。低下により吐出圧力がPSLL以下になると、第1演算器15から第2演算器25に対してD信号が出力される。
【0033】
第1演算器15からA信号、B信号、D信号を受信した第2演算器25は、第2インバータ2bを介して第2モータ2aを起動させて停止中の第2圧縮機2を駆動させ、吐出圧力がPS+βとなるように第2圧縮機2の回転数を制御する。このように、第1圧縮機1と第2圧縮機2とが共に運転されていて「圧縮機2台分の吐出量>供給先の圧縮ガスの使用量>圧縮機1台分の最大吐出量」なったときには、第1演算器15は吐出圧力がPSに維持されるように第1圧縮機1の回転数を制御しようとする。ところが、吐出圧力がPSになっても、第2演算器25は吐出圧力がPS+βに維持されるよう第2圧縮機2の回転数を制御しようとするため、第2圧縮機2の回転数がさらに上昇する。つまり、第2圧縮機2の回転数は、最終的に100%の全負荷運転で固定される一方、第1圧縮機1が中間の負荷で運転され、圧縮機装置は最も効率良く運転されることとなる。
【0034】
そして、第1圧縮機1と第2圧縮機2とが共に運転されていて「供給先の圧縮ガスの使用量<圧縮機1台分の最大吐出量」なったときに、第1圧縮機1が無負荷運転になっても、第2圧縮機2が回転数100%で全負荷運転されているために吐出圧力が上昇する。上昇により吐出圧力がPS+βを超えると、第2圧縮機2の回転数が減少し、吐出圧力がPS+βになるように回転数が制御される。
【0035】
このような第2圧縮機2の運転中に、第1圧縮機1の無負荷運転が3分間以上継続されると、第1演算器15は第1圧縮機1の運転を停止させる。この第1圧縮機1の運転停止により、第1演算器15から第2演算器25へのA信号の出力が停止され、逆に第2演算器25から第1演算器15に対してA信号が出力される。つまり、第2圧縮機2が主圧縮機となる。このように、第1圧縮機1と第2圧縮機2との主従が入れ替わるため、第1圧縮機1と第2圧縮機2とのメインテナンス期間が均一化されることとなる。
【0036】
また、この実施の形態2では、上記実施の形態1の場合と同様に、個別の演算器の機能を活用するだけで済み、2台の圧縮機を制御する制御装置が不要であって、従来例よりも構成が簡単で構成部品が少ないから、圧縮機装置のメインテナンスに関して有利になる。
【0037】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の請求項1に係る圧縮機装置、または請求項3に係る圧縮機装置の運転方法では、最初に起動された一方の圧縮機が全負荷運転で運転される。全負荷運転の継続中に吐出圧力が低下して下限圧力値以下になると他方の圧縮機が運転されると共に、吐出圧力状態により一方と他方の圧縮機が共に運転される。吐出圧力が上昇して所定圧力以上になると他方の圧縮機が全負荷運転され、下限圧力値以下になると一方の圧縮機の運転が調整されて吐出圧力が調整される。そして、一方の圧縮機の運転調整にもかかわらず吐出圧力が上昇すると一方の圧縮機が無負荷運転されると共に、無負荷運転が所定時間継続されると運転が停止されて、他方の圧縮機が全負荷運転で運転され、一方の圧縮機と他方の圧縮機との運転状態が入れ替わる。
【0038】
従って、本発明の請求項1に係る圧縮機装置、または請求項3に係る圧縮機装置の運転方法によれば、上記のとおり、一方の圧縮機1と他方の圧縮機2とが交互に主圧縮機と従圧縮機とに入れ替わるため、これら一方の圧縮機1と他方の圧縮機2とのメインテナンス期間が均一化されるという効果を得ることができる。そして、従来例に係る圧縮空気製造装置と異なり、個別の演算器の機能を活用するだけで済み、2台の圧縮機を制御するための制御装置が不要であるため、従来例に係る圧縮空気製造装置よりも構成が簡単であって、構成部品が少ないから、装置のメインテナンスに関して有利になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る圧縮機装置の模式的系統図である。
【図2】本発明の実施の形態2に係る圧縮機装置の模式的系統図である。
【図3】従来例に係る圧縮空気製造装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1…第1圧縮機、1a…第1モータ、1b…第1インバータ
11…第1吸込管路、12…第1切換弁(負荷・無負荷切換)、13…第1吐出管路、14…第1圧力センサ、15…第1演算器
2…第2圧縮機、2a…第2モータ、2b…第2インバータ、21…第2吸込管路、22…第2切換弁(負荷・無負荷切換)、23…第2吐出管路、24…第2圧力センサ、25…第2演算器
3…合流管路
4…バッファタンク
5…供給管路
Claims (3)
- 圧縮ガスの吐出量を制御できる2台の圧縮機を備え、これら2台の圧縮機から吐出される圧縮ガスを合流させて供給先に供給する圧縮機装置において、前記2台の圧縮機から吐出される圧縮ガスが合流されるまでの該2台の圧縮機ごとの吐出管路に吐出圧力を検出する吐出圧力センサを備え、前記2台の圧縮機を個別に制御する演算手段を備え、これら演算手段は何れも、自身が制御する圧縮機の運転中に他の演算手段に対して運転中であるというA信号を出力し、最大量の圧縮ガスを吐出する全負荷運転しているときにはB信号を出力し、自身が制御する圧縮機の吐出管路に備えられた前記吐出圧力センサにて検出された吐出圧力が予め定めた下限圧力値以下になるとD信号を出力すると共に、他の演算手段から出力された前記各信号を受信する機能を有し、前記A信号およびB信号の受信中に前記D信号を受信すると、自身が制御する停止中の圧縮機を起動させる一方、自身が制御する圧縮機が運転中であって、かつ最小量の圧縮ガスを吐出する無負荷運転状態を所定時間以上継続すると停止させる機能を有してなることを特徴とする圧縮機装置。
- 前記演算手段は何れも、自身が制御する運転中の圧縮機に何らかの故障が発生したことを検知するとC信号を出力すると共に、他の演算手段から出力されたC信号を受信する機能を有し、自身が制御する運転中の圧縮機を停止させ、前記C信号を受信すると、自身が制御する停止中の圧縮機を起動させる機能を有してなることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機装置。
- 圧縮ガスの吐出量を制御できる2台の圧縮機から吐出される圧縮ガスを合流させて供給先に供給するに際して、これら2台の圧縮機を並行、かつ交互に運転する圧縮機装置の運転方法であって、前記2台の圧縮機から吐出される圧縮ガスが合流されるまでの該2台の圧縮機ごとの吐出管路に備えられた吐出圧力センサにて吐出圧力を検出し、運転中の一方の圧縮機を制御する一方の演算手段から、他方の圧縮機を制御する他方の演算手段に対して、一方の圧縮機が運転中であるというA信号を、最大量の圧縮ガスを吐出する全負荷運転をしているときにはB信号を、一方の圧縮機の吐出管路に備えられた前記吐出圧力センサにて検出された吐出圧力が予め定めた下限圧力値以下になるとD信号をそれぞれ出力し、このD信号を受信した他方の演算手段により停止状態にある他方の圧縮機を起動させると共に、この他方の圧縮機が全負荷運転する際の吐出圧力が一方の圧縮機の吐出圧力より所定圧力以上高圧になるように、かつ他方の圧縮機が最小量の圧縮ガスを吐出する無負荷運転するときの吐出圧力が一方の圧縮機の無負荷運転するときの吐出圧力よりも所定圧力以上高圧になるように、前記2台の圧縮機の吐出圧力に従って吐出量を制御し、前記一方の圧縮機の無負荷運転状態が所定時間以上継続すると、一方の演算手段によりこの一方の圧縮機の運転を停止させることを特徴とする圧縮機装置の運転方法。
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