JP4302913B2 - 電子内視鏡装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子内視鏡装置に関し、より詳細には電子内視鏡装置の挿入部先端に配置される撮像素子の駆動制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子内視鏡装置は、一般に、体腔内等へ挿入される挿入部を有するスコープユニットと、スコープユニットを着脱自在に装着可能であってスコープユニットへ照明光を供給するとともにスコープユニットからの画像信号を受信し処理して所定規格の映像信号を生成するプロセッサユニットとから構成される。スコープユニットの挿入部先端には撮像素子(CCD;Charge Coupled Device)が配置され、挿入部先端で撮像された被写体像は、スコープユニット内に配設された信号ケーブルを介して伝送され、その後スコープユニットの基端部及びプロセッサ内部で信号処理され、所定規格の映像信号としてプロセッサからモニタ装置に出力される。また、挿入部先端のCCDを駆動する為の信号は、スコープユニットの基端部或いはプロセッサユニット内の信号発生回路で生成され、スコープユニット内に配設された信号ケーブルを介して挿入部先端まで伝送される。
【0003】
このように、スコープユニットにはCCDへ入力する駆動信号、電源、及びCCDから出力される画像信号を伝送する為の信号ケーブルを配設することが必要である一方で、医用として用いられる電子内視鏡装置は、患者の負担を減らす為に挿入部の細径化が求められている。そのため、スコープユニット内に配設する信号ケーブル数を削減すること或いは信号ケーブルを細線化すること等が要求されることになる。
【0004】
一方で、CCDは、ユニットセルサイズ(1画素当たりの大きさ)の縮小或いは外部供給電源種類の削減による小型化が進められており、このように小型化されたCCDを電子内視鏡装置に用いる事は、電子内視鏡装置の挿入部を細径化するのに有利である。例えば、CCDのサブストレートに印加される電圧をCCD素子内部で電源電圧から内部発生するタイプのCCDも提案されている。このようなCCDでは、サブストレート電圧を外部供給する必要が無く、スコープユニット内に配設する信号ケーブル数を削減することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、スコープユニット内には、CCDを動作させるべく信号ケーブルが配設されているが、スコープユニットの全長は数メートル程度の長さに達する為、信号ケーブルの抵抗値や容量の増加により生じる遅延や波形の歪などにより、基端部で所定の立ち上がりのタイミングで発生させた信号が、先端部では所定の立ち上がりのタイミングで到達しないという事態を生ずる場合がある。信号ケーブルが細線化する場合には特に、このような事態が懸念される。特に、CCDを動作させるための信号がCCDに対してそれぞれ所定のタイミングで到達しない場合、CCDが誤動作し、正常な画像信号が得られない場合がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされた。すなわち、本発明は、挿入部の細径化が進む電子内視鏡装置において、信号ケーブルの長さ及び細線化に起因するCCDの誤動作を回避することのできる電子内視鏡装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのため、本発明は、挿入部先端にCCDを有し該CCDからの出力信号に基づいて所定の映像信号を生成する電子内視鏡装置において、CCDのサブストレート電圧を検出する検出手段と、CCDを駆動するための複数の駆動信号をCCDへ供給するタイミングを制御するタイミング制御手段とを備える。この場合において、検出手段とタイミング制御手段は、基端部に設けられ、CCDとケーブルを介して接続されており、タイミング制御手段は、複数の駆動信号のうちの所定の電源電圧をCCDに供給した後、検出手段によって検出されたサブストレート電圧が所定の閾値以上になった場合に、所定の電源電圧以外の駆動信号を供給するように制御する。また、所定の電源電圧以外の駆動信号には、負電源電圧が含まれる。電源電圧及びサブストレート電圧が安定した後に駆動信号を投入するというタイミング制御を、信号の歪などによる影響を受けることなく確実に実現することができる。
【0008】
ここで、CCDは、供給される所定の電源電圧からサブストレート電圧を内部発生する電圧発生回路を有するものであっても良い(請求項2)。
【0009】
また、本発明は、挿入部とプロセッサユニットへの接続部である基端部とを有し、挿入部先端に配置されたCCDから被写体の画像信号を得る電子内視鏡装置用スコープユニットにおいて、CCDのサブストレート電圧を検出する検出手段と、CCDを駆動するための複数の駆動信号をCCDへ供給するタイミングを制御するタイミング制御手段とを備える。この場合において、検出手段とタイミング制御手段は、基端部に設けられ、CCDとケーブルを介して接続されており、タイミング制御手段は、複数の駆動信号のうちの所定の電源電圧をCCDに供給した後、検出手段によって検出されたサブストレート電圧が所定の閾値以上になった場合に、所定の電源電圧以外の駆動信号を供給するように制御する。また、所定の電源電圧以外の駆動信号には、負電源電圧が含まれる。電源電圧及びサブストレート電圧が安定した後に駆動信号を投入するというタイミング制御を、信号の歪などによる影響を受けることなく確実に実現することができる。
【0010】
ここで、CCDは、供給される所定の電源電圧からサブストレート電圧を内部発生する電圧発生回路を有するものであっても良い(請求項4)。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態としての電子内視鏡装置100の制御系の全体構成を表すブロック図である。電子内視鏡装置100は、体腔内へ挿入される挿入部10a及び基端部10bを有するスコープユニット10と、スコープユニット10への照明光の供給を行うと共にスコープユニット10から得られる信号を処理して映像信号を生成するプロセッサユニット50とから成る。スコープユニット10は、プロセッサユニット50に対して着脱自在の構成になっている。なお、プロセッサユニット50によって生成される映像は、プロセッサユニット50に接続ケーブルを介して接続される外部モニタ(不図示)上に表示される。
【0012】
図1において、光源部40からの照明光は、スコープユニット10内部に配設されているライトガイド7を介してスコープユニット10の挿入部10aの先端部から被写体に向けて照射される。スコープユニット10の挿入部10aの先端に設けられた対物レンズ(不図示)によって形成される照明された被写体の光学像は、CCD(Charge Coupled Device)2の受光面上で受光されて電荷として蓄積され、電気信号に変換される。なお、CCD2は、インターライン方式のカラーCCDであるものとする。
【0013】
CCD2は、受光面で受けた光を電荷として蓄積し、蓄積された光量に対応する電気信号を出力する。CCD2を動作させるための電源電圧(Vdd)及びその他の駆動信号等は、CCD制御部9からCCD2に対して信号ケーブルを介して供給される。CCD制御部9の制御によって、CCD2から出力された画像信号は、CCD制御部9において増幅、ガンマ補正などの所定の処理を施された後、プロセッサユニット50内の映像信号処理回路20に入力される。
【0014】
プロセッサユニット50において、CCD制御部9からの信号は、Y(輝度)成分、R−Y(赤−輝度)成分、及びB−Y(青−輝度)成分のデジタル信号に変換され、これら成分のデータが、それぞれに対応した画像メモリであるYメモリ21、(R−Y)メモリ22、及び(B−Y)23メモリに一旦格納される。
【0015】
マイコン30は、タイミング回路31が生成するタイミング信号を用いて、スコープユニット10側とのデータ通信、画像メモリ21−23の制御、及び不図示のキーボードからの入力の処理等を実行する。
【0016】
画像メモリ21−23に格納されたデータは、マイコン30による制御の下、所定のタイミングで読み出され、ビデオ処理回路25に入力される。ビデオ処理回路25は、画像メモリ21−23から入力される各成分の画像データを合成して例えばNTSC規格のコンポジット映像信号26、或いはRGBセパレート信号27等を生成する。これらの映像信号はモニタ装置に送出される。なお、電源部45は、CCD2の電源電圧等の電源をスコープユニット10側に供給する。
【0017】
絞り調整回路42は、映像信号処理回路20で生成された輝度成分の信号に基づいて、映像の輝度レベルが所望のレベルとなる様に、絞り41の開度を調節する。
【0018】
図2は、スコープユニット10内部のCCD2及びCCD制御部9の詳細構成を表すブロック図である。図2を参照してCCD2制御の詳細を説明する。なお、ここでのCCD2は、電源電圧VDDとして15Vを必要とし、また−8V電源のような負電源をも必要とするタイプのCCDである。
【0019】
電源回路64は、プロセッサユニット50の電源部45から供給される正電源及び負電源(+15V、−8V)をマイコン67からの制御タイミングにしたがってCCD2に対して供給する。CCD垂直クロックドライバ61は、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)65において発生された垂直駆動信号を受けてCCD2に対して垂直クロックを出力する。また、CCD水平クロックドライバ62は、DSP65で発生された水平駆動信号を受けてCCD2に対して水平クロックを出力する。なお、正電源及び負電源(+15V、−8V)、垂直駆動信号、及び水平駆動信号の供給タイミングの制御は、マイコン67が電源回路64及びDSP65を介して実行する。
【0020】
マイコン67は、CCDの色分光特性、ライトガイド7の分光特性のばらつきを調整する為に、DSP65において生成する画像信号のホワイトバランスの調整等を行う。調整の為に適用されたデータはメモリ(ROM)66に格納される。このことにより、スコープユニット毎の分光特性がばらつくことなく一定に保たれる。また、マイコン67は、プロセッサユニット50側のマイコン30とも接続されており、マイコン30との間でデータ通信を行う機能も持っている。
【0021】
CCD2から出力される画像信号は、A/D変換器63によってデジタル信号に変換されDSP65に入力される。DSP65は、入力されたデジタルの画像信号に対して、ブランキング、クランプ、ホワイトバランス調整、ガンマ補正などのカメラプロセス処理を施し、画像信号を、例えばY信号及びC信号の形式でプロセッサユニット50側に出力する。
【0022】
図3は、CCD2に用いられるインターライン方式のCCDの一般的な画素部の構成(断面図)を示している。図3に示すCCD2において、Nサブストレート(基板)部に印加される電圧Vsubは、電源電圧VDD(+15V)を用いて内部発生され、正の電圧に設定される。それによって、電荷蓄積部2aに電位井戸が形成されるとともに、安定した動作が得られる構成となっている。このようなCCD2の構成から、CCD2を安定して動作させる為には、水平及び垂直駆動信号は、電源電圧VDD(+15V)が供給されそれに追従して上昇するサブストレート電圧Vsubが所定の電圧に上昇した上で、供給されなければならない。その為、スコープユニット10内には、CCD2のサブストレート端子81の電圧を監視する監視回路68が設けられている。
【0023】
なお、サブストレート端子81は、CCD2内部のNサブストレートに接続されている。したがって、サブストレート端子81の電圧を監視することで、Nサブストレート部の電圧を監視することができる。
【0024】
監視回路68(図2)は、例えば、サブストレート端子81(図2)の電圧をデジタル値に変換するA/D変換器、及びデジタルに変換された電圧値を所定の閾値と比較し比較結果を出力する比較回路から構成することができる。監視回路68は、サブストレート端子81が所定の閾値以上になったか否かをマイコン67(図2)に伝える。なお、電荷蓄積部2a(図3)に蓄積された電荷は、その後、垂直CCDレジスタ部2b(図3)に転送され、さらに水平CCDレジスタ部(不図示)に転送され、CCD2の信号出力端子82(図2)を介して、画像信号として信号ライン71(図2)に出力される。
【0025】
図4は、マイコン67による、CCD2への電源電圧VDD(+15V)、及びその他の駆動信号(水平及び垂直駆動信号)の供給タイミングの制御を表すフローチャートである。電子内視鏡装置100が起動され、マイコン67へ電源が供給されマイコン67が動作開始すると、マイコン67は一定時間(例えば100ms)ウエイトした後、CCD2に電源+15Vを供給する(S11)。
【0026】
次に、監視回路68からの信号を確認することでサブストレート端子81の電圧が所定の閾値(例えば10V)以上に達したか否かを測定する(S12)。そして、サブストレート端子81電圧が所定の閾値以上になっていれば(S13:YES)、DSP65に対して水平及び垂直駆動信号を発生させる(S15)。一方、サブストレート端子81電圧が所定の閾値以上になっていないときは(S13:NO)、一定時間(例えば100ms)経過後に再び監視回路68からの信号を確認してサブストレート端子81電圧の測定を行う(S14)。
【0027】
図4に示したフローチャートのように制御を行うことで、CCD2へ入力する+15Vとその他の駆動信号とのタイミング関係は図5に示すように制御することができる。図5において、符号91がCCD2へ入力する電源+15Vの推移を示し、符号92は入力された電源+15VによってCCD2内部で生成されるサブストレート電圧の推移を、符号94はCCD2へ入力する水平及び垂直駆動信号の推移をそれぞれ示す。図5に示すように、信号ケーブルの長さに応じた抵抗値や容量によりCCD2へ入力する電源+15Vの立ち上がりに遅延やなまりが生じ、サブストレート電圧は、この電源+15Vの立ち上がりに追従して立ち上がる。そして、サブストレート電圧が所定の閾値電圧以上に立ち上がった後、水平及び垂直駆動信号の供給が開始される。なお、図4のフローチャートには含めていないが、CCD2へ入力する−8V電源に関して、電源+15Vの立ち上がりに対する−8V電源の立ち上がりのタイミング関係がCCDの誤動作に関与しないように、図5の符号93に示すように、サブストレート電圧が所定の閾値電圧以上に立ち上がった後に投入されるようにすることもできる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電子内視鏡装置の挿入部が細径化され、或いは挿入部の長さが長い場合であっても、CCDへの電源投入と駆動信号の供給開始の各タイミングを所望のタイミングに制御することができ、したがって挿入部先端のCCDを安定して動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子内視鏡装置の制御系の全体構成を表すブロック図である。
【図2】本発明の電子内視鏡装置のスコープユニット内の制御系の詳細を表すブロック図である。
【図3】図2のスコープユニットの挿入部先端に配置されるCCDの画素部の一般的な構成を模式的に表す断面図である。
【図4】図2のスコープユニット内のCCDへ投入する電源およびその他の駆動信号の投入タイミングの制御を表すフローチャートである。
【図5】図4の制御によって実現される、CCDの電源およびその他の駆動信号の投入タイミングを表すタイミングチャートである。
【符号の説明】
2 CCD
10 スコープユニット
50 プロセッサユニット
64 電源回路
65 DSP
66 メモリ
67 マイコン
68 監視回路
81 サブストレート端子
100 電子内視鏡装置
Claims (4)
- スコープユニットの挿入部先端にCCDを有し該CCDからの出力信号に基づいて所定の映像信号を生成する電子内視鏡装置において、
前記CCDのサブストレート電圧を検出する検出手段と、
前記CCDを駆動するための複数の駆動信号を前記CCDへ供給するタイミングを制御するタイミング制御手段とを備え、
前記検出手段と前記タイミング制御手段は、前記スコープユニットの基端部に設けられ、前記CCDとケーブルを介して接続されており、
前記タイミング制御手段は、前記複数の駆動信号のうちの所定の電源電圧を前記CCDへ供給した後、前記検出手段によって検出された前記サブストレート電圧が所定の閾値以上になった場合に、前記所定の電源電圧以外の駆動信号を供給するように制御するものであり、
前記所定の電源電圧以外の駆動信号には、負電源電圧が含まれること、を特徴とする電子内視鏡装置。 - 前記CCDは、供給される前記所定の電源電圧からサブストレート電圧を内部発生する電圧発生回路を有すること、を特徴とする請求項1に記載の電子内視鏡装置。
- 挿入部とプロセッサユニットへの接続部である基端部とを有し、前記挿入部先端に配置されたCCDから被写体の画像信号を得る電子内視鏡装置用スコープユニットにおいて、
前記CCDのサブストレート電圧を検出する検出手段と、
前記CCDを駆動するための複数の駆動信号を前記CCDへ供給するタイミングを制御するタイミング制御手段とを備え、
前記検出手段と前記タイミング制御手段は、前記基端部に設けられ、前記CCDとケーブルを介して接続されており、
前記タイミング制御手段は、前記複数の駆動信号のうちの所定の電源電圧を前記CCDへ供給した後、前記検出手段によって検出された前記サブストレート電圧が所定の閾値以上になった場合に、前記所定の電源電圧以外の駆動信号を供給するように制御するものであり、
前記所定の電源電圧以外の駆動信号には、負電源電圧が含まれること、を特徴とするスコープユニット。 - 前記CCDは、供給される前記所定の電源電圧からサブストレート電圧を内部発生する電圧発生回路を有すること、を特徴とする請求項3に記載のスコープユニット。
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