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JP4307689B2 - 裏込め材充填用膨張体、裏込め材充填方法及び裏込め材充填用膨張体の注入口 - Google Patents
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JP4307689B2 - 裏込め材充填用膨張体、裏込め材充填方法及び裏込め材充填用膨張体の注入口 - Google Patents

裏込め材充填用膨張体、裏込め材充填方法及び裏込め材充填用膨張体の注入口 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シールド工法などでトンネルを構築する際にセグメントと地山との間をシールする為に用いられる裏込め材充填用膨張体や、またはトンネル支保工へ取り付けられる裏込め材充填用膨張体、裏込め材充填方法及び裏込め材充填用膨張体の注入口に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の裏込め材充填用膨張体には、注入口が裏込め材注入時に裏込め材が充填される袋体から抜けないような金属製や樹脂製のフランジ型の注入口が多く用いられている。このフランジ型の注入口の場合、裏込め材が逆流しないように逆止弁を取り付ける必要があり、その構造は複雑なものであった。
【0003】
また、注入口の形状は、一般的に金属製や樹脂製の筒状体が多く使用されている。そのため、裏込め材が充填される袋体には、その注入口が差し込まれて取り付けられる円形の穴を設ける必要があった。
【0004】
【発明が解決しようする課題】
ところが、従来のような逆止弁が設けられたフランジ型の注入口の場合、裏込め材の種類によって、裏込め材の骨材が逆止弁に詰まり、逆止弁が本来の働きをせずに、裏込め材の逆流を防ぐことができないことがあった。
【0005】
また、裏込め材充填用の袋体には、注入口の差し込み口となる円形の開口が形成されている。この開口は、袋体の軸方向の縦糸と、周方向の横糸の両方を切断して、形成されているため、袋体の本来の強度を維持することが困難となっていた。
【0006】
本発明は、前記問題に鑑みなされたものであり、簡単な構造で裏込め材の逆流を防止することができ、また、裏込め材の充填される袋体の強度を損なうことがない裏込め材充填用膨張体、裏込め材充填方法及び裏込め材充填用膨張体の注入口を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明の請求項1の発明は、裏込め材が充填されることにより膨張する袋体と、この袋体に設けられた開口に取り付けられ、前記裏込め材を注入するための注入口とからなる裏込め材充填用膨張体であって、前記袋体が軸方向の縦糸と周方向の横糸とを織成してなり、前記開口が縦糸を切断したスリットで形成され、前記注入口が前記開口に差し込まれる可撓性の筒状体と、この筒状体の一端に形成された抜け止め部とからなる裏込め材充填用膨張体である。
注入口が差し込まれる開口が袋体の縦糸のみを切断したスリットであるため、裏込め材が充填される袋体の本来の強度が損なわれることがない。また、注入口が可撓性の筒状体で形成されているため、スリットに沿った変形が可能であり、裏込め材注入時には膨張し、注入が終わると閉じる。さらに、この開口に差し込まれた筒状体の一端に形成された抜け止め部によって、注入口が袋体から抜けることがない。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の裏込め材充填用膨張体を用いる裏込め材充填方法であって、前記開口に差し込まれる前記注入口の可撓性の筒状体に裏込め材を充填し、前記筒状体を膨らませて前記開口を広げて前記袋体に裏込め材を注入し、この裏込め材の注入が終わると、膨張した前記袋体の横糸の周方向に作用する力で、前記開口及び可撓性の前記筒状体が閉じる裏込め材充填用膨張体への裏込め材充填方法である。
可撓性の筒状体は裏込め材が充填されると、袋体の開口を広げるとともに、固くなって注入口の芯になる。そして、裏込め材の注入が終わると、袋体の横糸の周方向に作用する力により開口は閉じる方向、即ち周方向に引っ張られて、筒状体を締め付ける。これにより、筒状体は閉じて裏込め材の逆流を抑制する。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1に記載の裏込め材充填用膨張体を用いる裏込め材充填方法であって、可撓性の前記筒状体内に固形の筒体を前記開口を越えるまで挿入し、この固形の筒体から充填材を注入し、充填材の注入が終わると、固形の前記筒体を抜くことにより、前記開口及び可撓性の前記筒状体が閉じる裏込め材充填用膨張体への裏込め材充填方法である。
固形の筒体が、可撓性の筒状体内に挿入されて注入口の芯となるため、袋体に安定した状態で取り付けることが可能となる。また、裏込め材充填後に、この固形の筒体を筒状体より抜くことで、袋体の膨張による横糸の最短周長になろうとする力によって、可撓性の筒状体は、締め付けられた状態となり、袋体からの裏込め材の逆流を防止することができる。
【0010】
請求項4の発明は、裏込め材が充填されることにより膨張する袋体の開口に取り付けられる裏込め材充填用膨張体の注入口であって、前記袋体の開口に差し込まれる可撓性の筒状体と、この筒状体の一端に形成された抜け止め部とからなる裏込め材充填用膨張体の注入口である。
筒状体の一端に形成された抜け止め部によって、袋体から筒状体が抜けることがない。また、筒状体が可撓性であるため、裏込め材注入時には膨張し、注入が終わると閉じることができる。
【0011】
請求項5の発明は、請求項4の構成において、前記抜け止め部は、前記筒状体より大径の異径筒状織物により形成されている裏込め材充填用膨張体の注入口である。
抜け止め部が筒状体よりも大径の異径筒状織物であるため、どの様な開口であっても、袋体の中に容易に差し込むことが可能な注入口となる。このため、抜け止め部の大きさや形態に拘束されることがなくなり、袋体にスリット状の開口を設けるだけで良く、この開口のスリット長さを可撓性の筒状体の折り畳み幅と略同じかそれより短くすることで、注入口の抜け止めが確実に行える。また、抜け止め部となる異径筒状織物と筒状体とを一体に形成することができ、裏込め材注入時に、抜け止め部と、筒状体とが分離することがなくなる。
【0012】
以下、図面を参照しつつ本発明を具体的に説明する。なお、本発明に係る裏込め材充填用膨張体は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。
【0013】
図1は、本発明に係る裏込め材充填用膨張体の第1の実施形態例を示す断面図である。本実施形態に係る裏込め材充填用膨張体1は、裏込め材が充填されて膨張する袋体4と、裏込め材を袋体4に注入する注入口2と、注入口2が差し込まれる開口3とから構成されている。
【0014】
裏込め材が充填されて膨張する袋体4は、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維等の合成繊維の糸を軸方向の縦糸と周方向の横糸として使用し、適宜の直径、長さの円筒状に織成されている。そして、その両端が縫製若しくは接着剤により係止されている。この袋体4は、裏込め材の水分は通過するものの、裏込め材の固形成分は通過しない程度の濾過性(通気性)を確保している。そして、任意の位置に裏込め材をこの袋体4に注入する注入口が差し込まれる開口が、袋体4の縦糸のみが切断されてスリット状に形成されている(図2参照)。そのスリットの長さは、筒状体10の周長の半分の長さと略同じか若しくは短く形成されていることが好ましい。
【0015】
この袋体4に差し込まれ、裏込め材をこの袋体4に注入する注入口2は、可撓性の筒状体10と、この可撓性の筒状体10の一端に一体に形成され、抜け止め部となる異径筒状織物11とで構成されている。
【0016】
可撓性の筒状体10は、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維等の合成繊維の糸を軸方向の縦糸と周方向の横糸として使用し、適宜の直径の円筒状に織成されている。そして、その一端側には、膨張時に卵形となるような筒状体10よりも大径の異径筒状織物11が形成されている。本実施形態例にかかる筒状体10は、筒状体10と異径筒状織物11との境界付近で縫製されて閉塞された閉塞部12が形成されている。そして、この閉塞部12の付近で、異径筒状織物11は筒状体10側に折り返されて、筒状体10に縫製若しくは接合され、筒状体10を覆うようにして形成されている。
【0017】
異径筒状織物11は、筒状体10と同種の合成繊維を用いて織成されていることが好ましい。これによって、筒状体10と一体に連続的に形成される。なお、筒状体10及び異径筒状織物11は編物や組物であってもよい。この異径筒状織物11は、膨張時に卵形となるように織成されており、その短径が袋体4の内径と略同じか若しくは大きく形成されていることが好ましい。膨張時に袋体4に密着するため、抜け止め部となるにもかかわらず、嵩高くなることがない。本実施形態例における異径筒状織物11は、筒状体10との境界付近の閉塞部12で筒状体10側に折り返されて、閉塞部12から袋体4の内径と略同じ長さの距離の所に縫製若しくは接着されて接合されている。
【0018】
これら、筒状体10及び異径筒状織物11には、それぞれ、裏込め材注入用の穴13、14が設けられている。これら穴13、14は、縫合若しくは接合されて仮止めされていることが好ましい。
【0019】
この筒状体10及び異径筒状織物11により構成される注入口2は、前述したように、図2に示すスリット状の開口3より、袋体4に差し込まれている。この開口3は、図2に示すように、袋体4の縦糸を切断して形成されている。この開口3のスリット長さは、筒状体10が可撓性であるため、従来のように注入口の大きさに拘束されることなく、小さくすることができ、本実施形態例においては、筒状体10の周長の半分の長さと略同じか若しくは短く形成されていることが好ましい。
【0020】
裏込め材が注入され、筒状体10、異径筒状織物11及び袋体4が膨張した状態を図1に示すが、図に示すように、膨張時においては、異径筒状織物11の短径と袋体4の内径とが同じ大きさになることが好ましい。また、異径筒状織物11の長径は、袋体4の軸方向に延びて形成されていることが好ましい。これによって、注入口2は異径筒状織物11が膨張しているときは袋体4の開口部から抜け出ることがなくなるとともに、嵩高にならない。また、異径筒状織物11と袋体4が密着するため、袋体4の変形に沿って変形できるとともに膨張時に注入口が固定され、筒状体10が裏込め材注入時にずれることがなくなる。
【0021】
次に、図3乃至図7を参照しつつ、この裏込め材充填用膨張体1への裏込め材の充填方法について説明する。
【0022】
先ず、図3に示すように、裏込め材が充填されていない筒状体10及び異径筒状織物11を袋体4に差し込む。この時、筒状体10、異径筒状織物11及び袋体4は、図3の実線で示すように、折り畳まれた状態になっている。この状態の筒状体10に裏込め材を充填する。筒状体10に形成されている穴13は、縫合若しくは接合によって仮止めされており、また一端が閉塞部12で閉塞されているために、図4に示すように、筒状体10は、開口3を押し広げながら膨張して固くなり、注入口2の芯となる。引き続き、筒状体10に裏込め材を注入していくと、筒状体10内がある程度の圧力になり、筒状体10の穴13の仮止めが解除されて、穴13から異径筒状織物11に裏込め材が注入されていく。ここで、筒状体10が注入口2の芯となっているため、袋体4が垂直に位置する場合でも、裏込め材の重みで、異径筒状織物11が垂れ下がることがない。
【0023】
また、異径筒状織物11に形成されている穴14も、仮止めされているため、図5に示すように、裏込め材が注入されることで膨張する。これによって、異径筒状織物11は抜け止め部となって、袋体4の開口3から抜けなくなる。さらに、裏込め材が注入されていくと、異径筒状織物11がある程度の圧力となり、穴14の仮止めが解除されて、穴14から袋体4に裏込め材が注入されていく。この時、前述のように、異径筒状織物11の短径と袋体4の内径が略同じか若しくは異径筒状織物11の短径が袋体4の内径より大きく形成されているため、異径筒状織物11と袋体4とが密着するため、裏込め材の袋体4からの漏れを防止できるとともに、筒状体10と異径筒状織物11とからなる注入口2は、袋体4の開口3からずれることがなくなり、裏込め材の注入を安定した状態で続けることができる。
【0024】
袋体4に裏込め材が注入されると、図6に示すように袋体4が膨らむ。そして、袋体4がある程度の圧力になってくると、袋体4の周方向の横糸は最短距離の周長になろうとする。この時、開口3は袋体4の縦糸のみを切断してスリット状に形成されたものであるため、筒状体10を挟む方向に力が作用するようになる。ここで、裏込め材の注入を停止し、裏込め材を注入するポンプを逆転すると、筒状体10内の圧力が下がり、筒状体10は、可撓性であるため、挟む方向に作用する力に抗すことができずに締めつけられて、図7に示すように開口3で閉じて裏込め材の逆流を防止することができる。
【0025】
このように、本実施形態例に係る裏込め材充填用膨張体は、裏込め材が注入された時に、先ず、筒状体10が膨らみ、次に袋体4の内部の異径筒状織物11が膨らむことで、袋体4からの抜け止めになるとともに、袋体4の内径に密接し、袋体4の変形に沿って変形するため嵩高にならず、開口3からの裏込め材の漏れを防止することができるものである。また、筒状体10は可撓性であるため、筒状体10からの裏込め材の注入を停止し、裏込め材を注入するポンプを逆転すると、筒状体10内の圧力が下がることによって、図7に示すように、開口3が閉じて、袋体4に締めつけられた状態となり、特に逆流を防止するような弁等を設けることなく、裏込め材の逆流が防止される。
【0026】
次に、本発明に係る裏込め材充填用膨張体の第2の実施形態例を図8を参照しつつ説明する。本実施形態例に係る裏込め材充填用膨張体は、第1の実施形態例に係る裏込め材充填用膨張体の可撓性の筒状体10の内部に、例えば、金属製若しくは樹脂性の筒体15が挿入されたものである。これによって、裏込め材の注入口部分に芯が形成されることとなる。なお、筒状体10と、筒体15とは金属製のワイヤーバンド等の固定具17で簡単に固定しておくのが好ましい。以下、その他の構成等は第1の実施形態例と同様であるので、同一の符号を付して、重複部分の説明は割愛する。
【0027】
この筒体15は、図8に示すように、一端が閉塞され、可撓性の筒状体10に設けられている穴13と相応する位置に穴が設けられている。この場合、筒状体10に設けられている穴13は、特に仮止めされている必要はない。挿入されている筒体15が注入口2の芯となるからである。また、図示していないが、この筒体15は、その一端側が閉塞されていないものを使用することもできる。この場合、筒状体10の穴13の下側に筒体15の一端が位置するように筒体15を挿入させる。この時、筒状体10の穴13は仮止めされていることが好ましい。これによって、前述の第1の実施形態例同様に、先に筒状体10が膨らみ、注入口2の芯を形成できるからである。
【0028】
この筒体15を、裏込め材を袋体4に注入した後に、可撓性の筒状体10から抜くと、図7に示すように、筒状体10が閉じて、裏込め材の逆流を防止することができる。ここで、筒体15を筒状体10から抜く時は裏込め材を注入するポンプを逆転して、ポンプ内の圧力及び筒体15の内部の圧力を下げてから抜くことが好ましい。これによって、筒体15が抜けやすくなるとともに、筒体15を抜く時に袋体4内部の裏込め材を漏らさずに筒体15を抜くことができる。
【0029】
次に、本発明に係る裏込め材充填用膨張体の第3の実施形態例を図9を参照しつつ説明する。本実施形態に係る裏込め材充填用膨張体は、可撓性の筒状体10の一端に異径筒状織物11が一体に袋状に形成され、その異径筒状織物11が前述の第1乃至第3の実施形態例に係る裏込め材充填用膨張体と異なり、注入口2の筒状体10内に、筒体15が挿入されたものである。筒体15の挿入深さは特に制限はなく、袋体4内に入れたときに注入口2の芯となるように、挿入されていればよく、筒状体10とは、固定具17で簡単に固定するのが好ましい。なお、図示していないが、この筒体15を挿入しなくても、注入口として使用することができる。
【0030】
次に、本発明に係る裏込め材充填用膨張体の第4の実施形態例を図10を参照しつつ説明する。図10に示すように、本実施形態例に係る裏込め材充填用膨張体は、前述の第2の実施形態例の筒状体10に形成された穴13を覆うように閉塞部12付近よりスカート布16が形成されているものである。以下、その他の構成等は第1及び第2の実施形態例と同様であるので、同一の符号を付して、重複部分の説明は割愛する。
【0031】
本実施形態例においては、裏込め材を筒体15が挿入された筒状体10から注入すると、注入された裏込め材は、穴13からこのスカート布16を広げるようにして異径筒状織物11に注入される。裏込め材が注入され、異径筒状織物11及び袋体4が膨らんだ後、裏込め材の注入を停止し、裏込め材を注入するポンプを逆転すると、裏込め材は逆流するので、スカート布16は、筒状体10に押しつけられて、穴13を塞ぐような圧力のみが作用し、穴13を塞ぐことになる。これによって、裏込め材の逆流を確実に防止することが可能となる。
【0032】
本発明の裏込め材充填用膨張体1は、以上のように構成されており、例えば、図11に示すように、トンネル支保工20と地山30との空間を埋めるような裏込め材充填用膨張体1として使用することができる。また、これ以外にも、例えば、セグメント方式によるトンネル掘削時のセグメントと地山との空間を埋める膨張体や、エアジャッキ等として使用することができる。
【0033】
なお、本発明の裏込め材充填用膨張体は、その注入口の外部のポンプ等と接続され、袋体内部に裏込め材を注入する筒状体が可撓性であればよく、図示していないが、抜け止め部に従来のような金属製や樹脂製のフランジを使用したものであってもよい。この場合は、袋体の一方の端を縫合するまえにこの注入口を袋体内に挿入して、開口よりこの可撓性の筒状体を抜き出した後に、袋体の一方端を縫合して、裏込め材を注入していくようにする。
【0034】
また、可撓性の筒状体としては、織物であることが強度等に優れるため好ましいが、軟質塩化ビニル樹脂等の可撓性を有するものであってもよい。筒状体が可撓性を有していることで、筒状体内の圧力が袋体の圧力よりも低くなると、袋体に形成されたスリットの閉じる力によって、筒状体が閉じるため、別途逆止弁等を設けなくても、袋体内の裏込め材の逆流を防止することが可能になる。
【0035】
【発明の効果】
請求項1の裏込め材充填用膨張体によると、注入口が差し込まれる開口が袋体の縦糸のみを切断したスリットであるため、裏込め材が充填される袋体の本来の強度が損なわれることがない。このため、裏込め材の注入を停止すると、スリットが閉じて、筒状体からの裏込め材の逆流が防止できる。このように、特に逆止弁を設ける必要がなくなるため、その構造が簡単になるとともに小型化される。
【0036】
請求項2の裏込め材充填方法によると、可撓性の筒状体は裏込め材が充填されると、袋体の開口を広げるとともに、固くなって注入口の芯になる。そして、裏込め材の注入が終わると、袋体の横糸の周方向に作用する力により開口は閉じる方向、即ち周方向に引っ張られて、筒状体を締め付ける。これにより、筒状体は閉じて裏込め材の逆流を抑制することができる。このように、特に逆止弁を設けないため、裏込め材の詰まり等がなくなり、裏込め材の注入や、袋体の裏込め材の保持が確実に行える。
【0037】
請求項3の裏込め材充填方法によると、固形の筒体が、可撓性の筒状体内に挿入されて芯となるため、袋体に安定した状態で取り付けることが可能となる。また、裏込め材充填後に、この固形の筒体を筒状体より抜くことで、袋体の膨張による横糸の最短周長になろうとする力によって、可撓性の筒状体は、締めつけられた状態となり、袋体からの裏込め材の逆流を防止することができる。このため、特に逆止弁を設ける必要がないため、構造が簡単となる。
【0038】
請求項4の裏込め材充填用膨張体の注入口によると、筒状体の一端に形成された抜け止め部によって、袋体から筒状体が抜けることがない。また、筒状体が可撓性であるため、その形状に拘束されることがなく、また、袋体への差し込み口の開口を小さくすることができる。このように、構造が簡単になるため、袋体への取付等が簡単に行える。
【0039】
請求項5の裏込め材充填用膨張体の注入口によると、抜け止め部が筒状体よりも大径の異径筒状織物であるため、どの様な開口であっても、袋体の中に容易に差し込むことが可能な注入口となる。このため、抜け止め部の大きさや形態に拘束されることがなくなり、袋体にスリット状の開口を設けるだけで良く、この開口のスリット長さを可撓性の筒状体の折り畳み幅と略同じか長さを短くすることで、注入口の抜け止めが確実に行えるとともに、裏込め材の逆流を抑制することができる。また、抜け止め部となる異径筒状織物と筒状体とを一体に形成することができ、裏込め材注入時に、抜け止め部と、筒状体とが分離することがなくなる。このように構造が簡単となり、織物等の可撓性を有した注入口であるため、その取付位置等の拘束を受けることもない。即ち、袋体の任意の位置に適宜現場で取り付けることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る裏込め材充填用膨張体の第1の実施形態例を示す断面図である。
【図2】本発明に係る裏込め材充填用膨張体の開口を示す図である。
【図3】本発明に係る裏込め材充填用膨張体の作動を説明するための図であり、裏込め材が充填されていない状態を示す図である。
【図4】本発明に係る裏込め材充填用膨張体の作動を説明するための図であり、筒状体に裏込め材が充填された状態を示す図である。
【図5】本発明に係る裏込め材充填用膨張体の作動を説明するための図であり、抜け止め部となる異径筒状織物に裏込め材が充填された状態を示す図である。
【図6】本発明に係る裏込め材充填用膨張体の作動を説明するための図であり、袋体に裏込め材が充填された状態を示す図である。
【図7】本発明に係る裏込め材充填用膨張体の開口が閉じた状態を示す図である。
【図8】本発明に係る裏込め材充填用膨張体の第2の実施形態例を示す断面図である。
【図9】本発明に係る裏込め材充填用膨張体の第3の実施形態例を示す断面図である。
【図10】本発明に係る裏込め材充填用膨張体の第4の実施形態例を示す断面図である。
【図11】本発明に係る裏込め材充填用膨張体のトンネル支保工への適用例を示す図である。
【符号の説明】
1 裏込め材充填用膨張体
2 注入口
3 開口
4 袋体
10 筒状体
11 異径筒状織物
12 閉塞部
13 穴
14 穴
15 筒体
16 スカート布
17 固定具
20 支保工
30 地山

Claims (5)

  1. 裏込め材が充填されることにより膨張する袋体と、この袋体に設けられた開口に取り付けられ、前記裏込め材を注入するための注入口とからなる裏込め材充填用膨張体であって、
    前記袋体が軸方向の縦糸と周方向の横糸とを織成してなり、前記開口が縦糸を切断したスリットで形成され、前記注入口が前記開口に差し込まれる可撓性の筒状体と、この筒状体の一端に形成された抜け止め部とからなる裏込め材充填用膨張体。
  2. 請求項1に記載の裏込め材充填用膨張体を用いる裏込め材充填方法であって、
    前記開口に差し込まれる前記注入口の可撓性の筒状体に裏込め材を充填し、前記筒状体を膨らませて前記開口を広げて前記袋体に裏込め材を注入し、この裏込め材の注入が終わると、膨張した前記袋体の横糸の周方向に作用する力で、前記開口及び可撓性の前記筒状体が閉じる裏込め材充填用膨張体への裏込め材充填方法。
  3. 請求項1に記載の裏込め材充填用膨張体を用いる裏込め材充填方法であって、
    可撓性の前記筒状体内に固形の筒体を前記開口を越えるまで挿入し、この固形の筒体から充填材を注入し、充填材の注入が終わると、固形の前記筒体を抜くことにより、前記開口及び可撓性の前記筒状体が閉じる裏込め材充填用膨張体への裏込め材充填方法。
  4. 裏込め材が充填されることにより膨張する袋体の開口に取り付けられる裏込め材充填用膨張体の注入口であって、
    前記袋体の開口に差し込まれる可撓性の筒状体と、この筒状体の一端に形成された抜け止め部とからなる裏込め材充填用膨張体の注入口。
  5. 前記抜け止め部は、前記筒状体より大径の異径筒状織物により形成されている請求項4に記載の裏込め材充填用膨張体の注入口。
JP2000176791A 2000-06-13 2000-06-13 裏込め材充填用膨張体、裏込め材充填方法及び裏込め材充填用膨張体の注入口 Expired - Fee Related JP4307689B2 (ja)

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