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JP4308692B2 - 遠心鋳造装置における受口内面成形用コア - Google Patents
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本発明は、遠心鋳造装置における受口内面成形用コアに関する。
ダクタイル鋳鉄管などの鋳鉄管を遠心鋳造するための装置として、図5に示すものが知られている。図5において、1は遠心鋳造金枠で、駆動ローラ2上に水平方向に支持されることで、その軸心3のまわりに高速で回転できるように構成されている。
ダクタイル鋳鉄管はその一端に管胴部よりも大径の受口を有するのが通例であり、これに対応して、金枠1にも、その一端部に、他の部分の内径よりも大径とされた受口形成部4が設けられている。
鋳鉄管の受口の内周面は複雑な形状を呈するのが一般的であり、このような受口の内周面を形成するために、図示のような砂中子すなわちコア5が用いられている(特許文献1、特許文献2)。このコア5は、円筒状に形成されるとともに、その外周に、受口内周の溝を形成するための凹凸部(図示せず)や、受口内周において受口奥側に向けて拡径するテーパ面を形成するための拡径部6が形成されている。そしてコア5は、コアセッタのコアリング7に外ばめされることによってこのコアリング7に支持され、このコアリング7がそのフランジ部8で金枠1に装着されることによって、金枠1の受口形成部4に挿入されて同心状にセットされるように構成されている。
このようにコア5を装着した金枠1をローラ2によって高速で回転させながら、注湯トラフからその内部に溶湯を供給し、これを冷却して凝固させると、図示のように鋳鉄管9が遠心鋳造される。10は鋳鉄管9の受口であるが、その内面は、コア5の外面形状に応じた複雑な形状で形成される。
特開昭62-124060号公報 特開2001-150114号公報
遠心鋳造により鋳鉄管9を鋳造した後において、金枠1から鋳鉄管9を取り出す場合には、まず、コアリング7を金枠1の受口形成部4から軸心3の方向に引き離す。このとき、上述のようにコア5は複雑な外面形状を呈しているため、鋳鉄管9の受口10の内部に残り、コアリング7の引き離しにともなって鋳鉄管9から抜き出すことはできない。このため、その後にコア5を付着させたまま鋳造管8を金枠1から引き出し、そのうえでコア5を破壊することにより受口10の内部から除去している。したがって、管9を一本製造するたびに一個のコア5が消費されることとなり、コア5の使用が不経済となる問題がある。
このような問題を解決するために、繰り返し使用可能な耐熱金属製のコアを導入することの検討が可能である。しかしながら、その場合には、砂により形成されたコア5と同様に鋳鉄管9の内面形状に対応して複雑な形状となる金属製のコアを、管9を鋳造した後に、この管9の受口10から支障なく抜き出し可能なようにする工夫が必要である。このため、金属製の筒状のコアを、たとえば周方向に沿って複数に分割された構成として、鋳造時の遠心力により拡径されることで一体化されて正規の形状になるとともに、遠心力が消失したときには正規の形状から縮径することが可能とすれば、好適である。
しかしながら、このような構成であると、拡径されて一体化された分割構造の筒状の金属製のコアの先端部が金枠の奥方に向かって開口した状態となる。このため、遠心鋳造の際に注湯トラフ内を流れる溶湯の湯流れにばらつきが生じた場合などには、金属製の筒状のコアの内部に溶湯が入り込むいわゆる「かぶり」と称される現象が発生することがある。このような溶湯の入り込みがあり、この入り込んだ溶湯が分割構造のコアの内面で凝固すると、コアを縮径させて脱型させることができなくなるという問題がある。
本発明は、上記問題を解決して、反復使用可能な金属製の分割構造のコアの内部に鋳造中に溶湯が入り込むという事故の発生を確実に防止できるようにすることを課題とする。
上記課題を解決するために本発明は、一端に受口を有する管を遠心鋳造するための金枠の受口側の端部に、前記受口の内面を形成するために装着されるコアが、前記金枠の受口側の端部に装着されるフランジ部と、前記フランジ部から前記金枠内における受口奥方へ向けて同軸に配置されるとともに、周方向に沿って複数に分割され、かつ鋳造時の遠心力により拡径されることで正規の形状になるとともに、遠心力が消失したときには正規の形状から縮径することが可能な筒状の分割コア部と、前記分割コア部の内部に設けられた筒状体と、前記筒状体に外ばめされて、この筒状体よりも径方向外側における前記分割コア部の受口奥端側の開口を塞ぐことが可能なつば状体と、を有するようにしたものである。
このような構成であると、分割コア部の内部に設けられた筒状体と、この筒状体に外ばめされて、この筒状体よりも径方向外側における分割コア部の受口奥端側の開口を塞ぐことが可能なつば状体とを有するため、分割コア部の受口奥端側の開口を筒状体とつば部とによって確実に塞ぐことができ、このため、金枠内に供給される溶湯の湯流れにばらつき生じてこの溶湯が金枠の内部で跳ねたような場合でも、この溶湯は、筒状体の内部に入り込むことはあっても分割コア部の内面に付着することはなく、したがって鋳造中に分割コア部の内部に溶湯が入り込むことを確実に防止できる。しかも、一般に金枠は、受口形成部とは反対側の挿口形成部から注湯トラフが挿入されて受口形成部側から溶湯が供給され、この金枠への溶湯の供給状態を、金枠の受口形成部の外側に配置された光学センサによって検知することで、鋳造プロセスの制御を行うことが通例であるが、分割コア部の内部には筒状体が設けられているため、この筒状体によって金枠の内部から受口形成部を超えて受口形成部の外側に至る光路が確保されるため、上記のように鋳造中に分割コア部の内部に溶湯が入り込むことを確実に防止できることに加えて、光学センサによる溶湯の検出を支障なく行うことができる。
図1において、1は遠心鋳造金枠、4はその受口形成部である。受口形成部4の開口の内周には、外開きのテーパ面15と、テーパ面15の奥端に続く径方向の奥端面16とが形成されている。9は、金枠1内への溶湯の供給により形成された鋳鉄管、10はその受口である。受口10の内周には、その開口部において外開き状のテーパ面17が形成されるとともに、このテーパ面17よりも受口10の奥側において、受口10の奥側に向かうにつれて次第に拡径するいわゆる逆テーパ状のテーパ面18と、受口奥端面19とが形成されている。
図1〜図4において、21は、本発明にもとづく受口内面形成用コアである。このコア21において、22は耐熱金属により形成された環状のフランジで、金枠1の内周のテーパ面15に接触されることで、コア21を金枠1に対し同心状に位置決めさせるための外周テーパ面23と、この外周テーパ面23が金枠1のテーパ面15に接触した状態で金枠1の奥端面16に押圧されることで、コア21を金枠に対し軸心方向に位置決めさせるための端面20とを有する。24は、フランジ部22の中央部に形成された空間である。フランジ部22には、筒状の固定コア部25が一体に形成されている。この固定コア部25は、鋳造管9における外開きのテーパ面17を形成するために用いられる。
フランジ部22には、固定コア部25が形成されている面とは反対側の面すなわち金枠1の外側に向いた方の面における、周方向に沿った複数の位置に、それぞれ一対のブラケット26、26が、金枠1の軸心方向に突出するように設けられている。そして、これらブラケット26が配列されているピッチ円の接線の方向に向いた複数の軸27が、すなわち前記ピッチ円上において金枠1の軸心に垂直な方向に設けられた複数の軸27が、それぞれ一対のブラケット26、26によって支持されている。
28は、耐熱金属により形成された筒状の分割コア部である。この分割コア部28は、周方向に沿って複数に分割されて、図4に示されるように、周方向長さの長い長尺分割部29と、周方向長さの短い短尺分割部30とが、周方向に沿って交互に配置された構成とされている。
長尺分割部29と短尺分割部30とで構成される分割コア部28は、図1に示すように、鋳鉄管9における外開きのテーパ面17よりも受口10の奥側の部分、すなわちテーパ面17よりも受口10の奥側における、テーパ面18を含んだ部分を形成するためのコア形成部31と、このコア形成部31と一体に形成されるとともに、コア形成部31から金枠1の開口側に向けて金枠1の軸心方向に沿って配置されたアーム部32とを有する。コア形成部31は、鋳鉄管9の受口10の奥端面19を形成するための内フランジ部33を備える。アーム部32はL字形に形成され、その先端の部分が軸27により支持されている。すなわち、分割コア部28のそれぞれの長尺分割部29および短尺分割部30は、いずれもアーム部32を有して軸27により支持されることで、図1において実線および仮想線で示すように、この軸27を中心として金枠1の径方向に揺動できるように構成されている。これにより、分割コア部28は、図1において実線で示す拡径状態すなわち鋳鉄管9の内面を形成するための正規の状態と、図1において仮想線で示す縮径状態とをとることができる。
図4に示すように長尺分割部29および短尺分割部30の横断面形状は、いずれも台形状となっている。詳細には、長尺分割部29は、内周側が上底かつ外周側が下底となる台形状に形成され、また短尺分割部30は、内周側が下底かつ外周側が上底となる台形状に形成されている。これにより、分割コア部28の拡径と縮径とを支障なく行えるように構成されている。そして、拡径して正規の状態となったときには、それぞれの長尺分割部29と短尺分割部30とが周方向の隙間なく接するような横断面形状とされている。
また分割コア部28は、図1に示すように、正規の状態に拡径したときに固定コア部25の先端に接することが可能なように構成されている。これにより、固定コア部25と分割コア部28とが相互に位置決めされて、鋳鉄管9の受口10の内面を正しく鋳造できるようにされている。
フランジ部22には、このフランジ部22の位置から金枠1の外側に向けて突出する金属製の環状のコアリング35が、同心状に取り付けられている。36は、固定ボルトである。コアリング35には、このコアリング35がフランジ部22に取り付けられるときにブラケット26や軸27や分割コア部28のアーム部32との干渉を避けるための切欠部37が形成されている。コアリング35の中央部にはスリーブ38が同心状に形成されており、このスリーブ38は軸受部39によって図外のコアセッタに回転自在に支持される。またコアリング35は外周フランジ34を有し、この外周フランジ34が上記のコアセッタによって金枠1の軸心方向に押されることで、鋳造時にコア21の全体が金枠1に押圧状態で装着される。スリーブ38は、その内部に空間40を有する。
図1および図2において、41は筒状体で、内部に空間42を有するとともに、金枠1の中心部においてその軸心方向に配置され、その基端部43がコアリング35のスリーブ38に同心状に内ばめされてボルト44により固定されている。この筒状体41は、その本体部45が分割コア部28の内部に配置されるとともに、その先端部46が、分割コア部28の先端の内フランジ部33よりも金枠1の奥側の位置に突出している。このように筒状体41が設けられることで、分割コア部28は、図1において仮想線で示すように内フランジ部33の内周端がこの筒状体41に当たる位置に達するまで縮径することが可能である。
筒状体41の先端部46の外周には外ねじ47が形成されている。この外ねじ47には、環状の金属製のカバー48がねじ合わされている。このカバー48は、筒状体41からつば状に突出するとともに、その外周端が、拡径したときの分割コア部28の内フランジ部33の内周端よりも外周側に位置することで、内フランジ部33の内周と筒状体41の外周との間を、すなわち拡径したときの分割コア部28における金枠1の奥側の開口を、塞ぐことができるように構成されている。49は金属製のナットで、同様に外ねじ47にねじ合わされることで、カバー48を軸心方向に沿った所定の位置にダブルナットで固定できるように構成されている。カバー48の外周には、金枠1の受口形成部4へ溶湯が流れ込むときに支障が生じないように、分割コア部28に対応した部分から筒状体41の先端側に向かうにつれて次第に縮径するテーパ面50が形成されている。
このような構成のコア21を用いて、金枠1により鋳鉄管9を遠心鋳造する際には、まず、金枠1に未装着の状態のコア21の分割コア部28を適当なジグなどを用いて拡径したうえで、その外周面に塗型材を塗布する。
次に分割コア部28の拡径状態を解いて、コア21をコアセッタにより金枠1に装着する。そして、金枠1を軸心まわりに高速で回転させると、コア21も一体に回転し、分割コア部28は遠心力によって図1に示すように正規の形状に拡径する。そこで、この状態を保ちながら、金枠1の挿口形成部から注湯トラフを受口形成部4の近傍まで挿入して、この注湯トラフの先端から金枠1の内周へ溶湯を供給する。
このとき、図1に示すように光センサ51を設け、この光センサ51によって、コアリング35のスリーブ38の内部の空間40と、筒状体41の内部の空間42とを通して、金枠1の外部から溶湯の供給状態を検知とすることで、鋳造プロセスを適正に制御することができる。しかも、このようにコア21の内部の空間38、42によって光センサ51への光路が確保されることになるため、金枠1の端部に複雑な構成のコア21を装着したものでありながら、光センサ51による溶湯の検出を支障なく行うことができる。
金枠1の受口形成部4に供給された溶湯は、金枠1の内周とコア21の外周との間に形成される空間の内部に遠心力によって入り込み、これによって鋳鉄管9の受口10が形成される。このとき、注湯トラフ内を流れる溶湯の湯流れにばらつきが生じて、この溶湯が金枠1の内部で跳ねたような場合であっても、カバー48によって、分割コア部28の内フランジ部33の内周と筒状体41の外周との間すなわち分割コア部28における金枠1の奥側の開口が塞がれているため、この分割コア部28の内部に溶湯が入り込むことを確実に防止できる。
このため、入り込んだ溶湯が凝固することにより分割コア部28の縮径が阻害されるような事態の発生を防止することができる。なお、場合によっては、筒状体41の内部に溶湯が入り込んで凝固することもあり得るが、そのようになっても特に問題は生じない。
注湯作業による鋳鉄管9の鋳造が完了したなら、金枠1の回転を停止させる。すると、分割コア部28は重力やその他の作用によって縮径可能となっており、これを縮径させることによって、いわゆる逆テーパ状のテーパ面18を有する鋳鉄管9からコア21を容易に抜き出して金枠1から取り外すことができる。
本発明の実施の形態の遠心鋳造装置における受口内面成形用コアの断面図である。 図1における受口内面成形用コアの斜視図である。 図2の受口内面成形用コアの背面図である。 図2のコアにおける筒状体を作画せずに、分割コア部の詳細を示した斜視図である。 従来の遠心鋳造装置における受口内面成形用コアの概略構成を示す断面図である。
符号の説明
1 遠心鋳造金枠
4 受口形成部
9 鋳鉄管
10 受口
21 受口内面形成用コア
22 フランジ部
28 分割コア部
41 筒状体
48 カバー

Claims (1)

  1. 一端に受口を有する管を遠心鋳造するための金枠の受口側の端部に、前記受口の内面を形成するために装着されるコアであって、
    前記金枠の受口側の端部に装着されるフランジ部と、
    前記フランジ部から前記金枠内における受口奥方へ向けて同軸に配置されるとともに、周方向に沿って複数に分割され、かつ鋳造時の遠心力により拡径されることで正規の形状になるとともに、遠心力が消失したときには正規の形状から縮径することが可能な筒状の分割コア部と、
    前記分割コア部の内部に設けられた筒状体と、
    前記筒状体に外ばめされて、この筒状体よりも径方向外側における前記分割コア部の受口奥端側の開口を塞ぐことが可能なつば状体と、
    を有することを特徴とする遠心鋳造装置における受口内面成形用コア。
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