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JP4314481B2 - カラー画像処理装置およびカラー画像処理方法、カラー画像処理プログラム、記憶媒体 - Google Patents
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JP4314481B2 - カラー画像処理装置およびカラー画像処理方法、カラー画像処理プログラム、記憶媒体 - Google Patents

カラー画像処理装置およびカラー画像処理方法、カラー画像処理プログラム、記憶媒体 Download PDF

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本発明は、3変数の入力色信号を基本色と無彩色及び特色を含む出力色信号に変換するカラー画像処理技術に関するものである。
印刷技術では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)および墨(ブラック:K)の4色プロセス印刷で再現できない鮮やかな色を表現するための技術として、レッド(R)、グリーン(G)およびブルー(B)の原色系インクや蛍光インクで構成される特色をYMCKの4色に加えて色再現を行うHiFiカラー印刷が知られている。特色の色見本としては、Pantone社の色見本などが知られており、1000色程度の特色が定義されている。
近年では、電子写真方式やインクジェット方式などのプリンタなどにおいても、色域を広げ、デジタルカメラなどのRGB色空間の色再現性を向上させるために、印刷の場合と同様にYMCKの4色に、RGBのうちの1ないし3色を追加して色再現を行っている。
HiFiカラー印刷用の色信号を作成するための色変換処理方法の一つとして、例えば特許文献1に記載されている、UCR法を拡張したKueppers Techniqueと呼ばれる方法が知られている。
図8は、Kueppers Techniqueによる色変換処理方法の一例の説明図である。Kueppers Techniqueは、UCRと同様の技術を用いて、アクロマチック成分とクロマチック成分を決定するものである。文献1においてはRGB信号からアクロマチック成分として白(W)成分をUCR処理により生成し、その後、クロマチック成分としてCMY成分をUCR処理により生成している。ここでは印刷の場合に対応させるため、CMY信号からアクロマチック成分として墨(K)成分をUCR処理により生成し、その後、クロマチック成分としてRGB成分をUCR処理により生成することして説明する。
図8(A)には高彩度の赤を印刷する場合のCMY信号を示しており、それぞれの色信号の値はC=50,M=100,Y=100としている。この3色の色信号からアクロマチック成分である墨(K)成分をUCRにより生成する。これによって、図8(B)に示すように、墨成分としてK=50が生成される。この生成したアクロマチック成分を各色信号の値から除去し、C=0,M=50,Y=50となる。
さらに、クロマチック成分をUCRにより除去する。この例ではM=50,Y=50が残っているので、R=50が生成される。そして、残っていたそれぞれの色成分の値から、R成分の値を除去し、この例ではM=Y=0となる。このようにして、図8(C)に示すように、K=50,R=50、その他は0の出力色信号が得られる。
このようにKueppers TechniqueはUCR処理という簡便な方法を用いているため、広く利用されている。しかし、このKueppers Techniqueでは、簡便に特色や黒または白の無彩色の信号を得ることができる反面、色の再現性には問題がある。
例えば図8に示した場合、図8(A)に示すCMY色信号は高彩度の赤を再現するものであるが、図8(C)に示すようにR信号にK信号が大きく混入してしまうため、R信号による高彩度の色は再現されず、暗く濁った色が再現されてしまうという問題がある。このように、高彩度の色の場合には、入力されるCMY信号の組み合わせによっては、アクロマチックUCR処理によって墨(K)が多く入るために、彩度が悪化してしまうといった問題点がある。
図9は、Kueppers Techniqueによる色変換処理の別の例の説明図、図10は、出力機器における色再現範囲の一例の説明図である。図9に示した例では、C=M=Y=100として、最低明度の色を示す場合について示している。図9(A)に示すCMY色信号は、アクロマチックUCR処理によって、すべてK信号(=100)に置換され、図9(B)に示すようになる。もちろん、K以外の色成分が存在しないので、その後にクロマチックUCR処理を行っても、K=100は変わらない。従って、C=M=Y=100の色信号は単色のK=100の信号に変換されることになる。
一般のCMYK4色を使用する出力機器においては、図10を参照して分かるように、単色のK=100の信号に比べて、C=M=Y=K=100の色信号の方が明度が低くなる。例えば標準印刷であるJapanColor2001において、ブラック単色100%(K=100)の明度(L* )が13であるのに対し、CMYK4次色100%(C=M=Y=K=100)の明度は7であり、低明度領域における色再現性差は非常に大きい。上述のように、Kueppers TechniqueではC=M=Y=100の色信号は単色のK=100の信号に変換されてしまうため、出力機器の低明度部における色再現域を十分活用できないという問題がある。
米国特許第4812899号明細書
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、無彩色及び特色を含む色信号への変換を行う際に、低明度における色再現域を十分に活用できるとともに、高彩度の色の再現性を向上させたカラー画像処理装置及びカラー画像処理方法を提供することを目的とするものである。また、そのようなカラー画像処理方法をコンピュータに実行させるカラー画像処理プログラムと、そのようなカラー画像処理プログラムを格納した記憶媒体を提供することを目的とするものである。
本発明は、3変数の入力色信号を基本色と無彩色及び特色を含む出力色信号に変換するカラー画像処理方法において、従来と同様に、3変数の入力色信号から無彩色成分に関するUCR処理により出力色信号の無彩色信号を決定するとともに入力色信号から出力色信号の無彩色信号に相当する成分を減算した第1補正基本色信号を決定し、第1補正基本色信号から特色成分に関するUCR処理により出力色信号の特色信号を決定するとともに第1補正基本色信号から特色信号に相当する部分を減算した第2補正基本色信号を決定する。
さらに本発明では、決定された無彩色信号から基本色信号の補正値を決定し、この基本色信号の補正値により第2補正基本色信号を補正して第3補正基本色信号を決定し、決定した無彩色信号と特色信号と第3補正基本色信号を出力色信号として出力することを特徴としている。
あるいは、決定した特色信号から無彩色信号の補正値を決定し、その無彩色信号の補正値により無彩色信号を補正し、補正した無彩色信号と決定した特色信号と第2補正基本色信号を出力色信号として出力することを特徴とするものである。
なお、出力色信号における特色はレッド、グリーン、ブルーのうちの少なくとも1色ないし3色とし、基本色はイエロー、マゼンタ、シアンのうちの少なくとも1色ないし3色とし、無彩色はブラックとすることができる。
さらに、入力色信号が3変数の機器独立色空間の色信号のとき、予め機器独立色空間の色信号を出力色信号の基本色に対応する色信号に変換してから、上述のような出力色信号を決定する処理を行うように構成することができる。このときの機器独立色空間の色信号を出力色信号の基本色に対応する色信号に変換する際の色変換特性としては、出力色信号の基本色に対応する色信号をもとに出力色信号を決定し、該出力色信号を出力手段に入力して得られた色票を測色し、該測色結果と出力色信号の基本色に対応する色信号との関係から決定された色変換特性を用いるとよい。
本発明によれば、無彩色信号に基づいて基本色信号を補正するので、例えば無彩色信号が低明度の領域において基本色信号の明度を低下させるように補正することによって、低明度領域における色再現性を改善し、低明度における色再現域を十分に活用することができる。また、特色信号から無彩色信号を補正するので、例えば特色信号が高彩度の領域において無彩色信号の明度が高くなるように補正することによって、高彩度の色の再現性を改善することができるという効果がある。
さらに、入力色信号が機器独立色空間の色信号のときに、前段において機器独立色空間の色信号を出力色信号の基本色に対応する色信号に変換するように構成することができる。そのときの色変換係数を、出力色信号の基本色に対応する色信号について出力色信号に変換して出力手段から色票を取得し、測色して出力色信号の基本色に対応する色信号との関係から求めることによって、測色的色再現を保証でき、高精度な色変換を実現することが可能になるという効果がある。
図1は、本発明の実施の一形態を示すブロック図である。図中、1は前段色変換部、2はアクロマチックUCR変換部、3はクロマチックUCR変換部、4はCMY補正値決定部、5はCMY補正値加算部、6はK補正値決定部、7はK補正値減算部、8は色信号出力部である。ここでは入力色信号として機器独立色信号であるL***色信号が入力され、出力色信号の基本色としてCMY、無彩色としてK、特色としてRGBのCMYKRGB色信号が出力されるものとして説明する。
前段色変換部1は、機器独立色空間の入力色信号を、出力色信号の基本色であるCMY色信号に変換する。変換したCMY色信号はアクロマチックUCR変換部2に転送される。この前段色変換部1としては、例えば3次元の補間付きダイレクトルックアップテーブル(以下DLUTと呼ぶ)により構成することができる。この3次元DLUTの色変換係数の求め方については後述する。
アクロマチックUCR変換部2は、CMY信号に対してアクロマチックUCR処理を行い、無彩色信号であるK信号を決定する。それとともに、CMY信号の値からK信号の値を減算して、第1補正基本色信号であるC’M’Y’色信号を決定する。決定したK信号はCMY補正値決定部4及びK補正値減算部7に転送される。また、決定したC’M’Y’色信号はクロマチックUCR変換部3に転送される。
クロマチックUCR変換部3は、C’M’Y’色信号に対してクロマチックUCR処理を行い、特色成分であるRGB色信号を決定する。それとともに、C’M’Y’色信号からRGB色信号に相当する部分を減算し、第2補正基本色信号であるC”M”Y”色信号を決定する。RGB色信号はK補正値決定部6と色信号出力部8に転送される。また、C”M”Y”色信号はCMY補正値加算部5に転送される。
CMY補正値決定部4は、アクロマチックUCR変換部2で決定されたK信号から、CMY色信号の補正値ΔCΔMΔYを決定する。補正値ΔCΔMΔYはCMY補正値加算部5に転送される。このCMY補正値決定部4としては、例えば、それぞれの色信号ごとに設けた3つの1次元LUT(ルックアップテーブル)で構成することができる。
CMY補正値加算部5は、クロマチックUCR変換部3で決定したC”M”Y”色信号に、CMY補正値決定部4で決定した補正値ΔCΔMΔYを加算して、第3補正基本色信号であるC'''M'''Y'''色信号を決定する。決定したC'''M'''Y'''色信号は、色信号出力部8に転送される。
K補正値決定部6は、クロマチックUCR変換部3で決定したRGB色信号から、K信号に対する補正値ΔKを決定する。決定した補正値ΔKは、K補正値減算部7に転送される。補正値ΔKの決定方法としては、例えば、R信号、G信号、B信号のそれぞれに対応する3つのLUTを用いて補正値をそれぞれ決定し、そのうちの最大値を補正値ΔKとすることができる。もちろんそのほかの方法で補正値ΔKを決定してもよい。
K補正値減算部7は、アクロマチックUCR変換部2で決定したK信号から、K補正値決定部6で決定した補正値ΔKを減算し、K’信号を決定する。K’信号は色信号出力部8に転送される。
色信号出力部8は、K補正値減算部7で決定したK’信号と、クロマチックUCR変換部3で決定したRGB色信号と、CMY寄席位置加算部5で決定したC'''M'''Y'''色信号とを出力色信号として出力する。例えば出力機器などに転送し、カラー画像を印刷させることができる。
上述の構成についてさらに説明してゆく。前段色変換部1については、例えば入力色信号としてCMY色信号が入力される場合には不要であることから、後述することとする。
アクロマチックUCR変換部2は、CMY色信号からアクロマチックUCR処理によってK信号及びC’M’Y’色信号を決定する。このときのUCR処理は、次式で与えられる。ここで、KmaxはK信号の最大値を表し、αはK信号に関するUCR率である。UCR率αは定率で与えても良いし、Kmaxに対する関数の形で与えても良い。
Kmax=min(C,M,Y) ‥(1)
K=α・Kmax ‥(2)
C’=C−K ‥(3)
M’=M−K ‥(4)
Y’=Y−K ‥(5)
この式で得られたK信号がCMY補正値決定部4及びK補正値減算部7に転送され、C’M’Y’色信号がクロマチックUCR変換部3に転送される。
クロマチックUCR変換部3は、C’M’Y’色信号からクロマチックUCR処理によって特色であるRGB色信号及びC”M”Y”色信号を決定する。このときのUCR処理は、次式で与えられる。ここで、A1およびA2は式(3)〜(5)において、K=Kmaxとおいたときに、C’M’Y’色信号の値が零とならない2色の色信号を表し、A3はRGB色信号のうちでA1およびA2の組み合わせで再現可能な色信号を表す。例えば、A1およびA2の組み合わせがY’M’、Y’C’、M’C’の場合では、A3はそれぞれR、G、Bとなる。また、A3maxはRGB信号の最大値を表し、βはRGB色信号に関するUCR率である。UCR率βは定率で与えても良いし、A3maxに対する関数の形で与えても良い。
A3max=min(A1,A2) ‥(6)
A3=β・A3max ‥(7)
A1’=A1−A3 ‥(8)
A2’=A2−A3 ‥(9)
なお、RGB色信号のうちA3以外の色信号については0とする。あるいは、この処理を行った後に、さらにクロマチックUCR処理を行ってもよい。また、C’M’Y’色信号のうちの2つの色信号についてはUCR処理後のA1’,A2’に置換され、置換されなかった色信号を含めてC”M”Y”色信号として決定する。もちろん複数回のUCR処理を行った場合には、C’M’Y’色信号の3つの色信号とも置換される場合もある。得られたRGB色信号はK補正値決定部6及び色信号出力部8に転送され、C”M”Y”色信号はCMY補正値加算部5に転送される。
CMY補正値決定部4では、補正値ΔCΔMΔYを決定する。図2は、CMY補正値決定部4における補正量の設定例の説明図である。従来のアクロマチックUCR処理及びクロマチックUCR処理だけでは、例えば図9に示したように明度の低い色について、色再現域を十分利用できないという問題があった。例えば図10を用いて説明したように、K信号のみよりも、K信号にCMY信号を追加することによって、より明度の低い色について再現することができる。従って、低明度領域における色再現性を改善するためには、例えば最低明度を表現する入力色信号のC=M=Y=100の色信号について、出力色信号ではブラック単色(K=100、C=M=Y=0)とならず、CMY信号を追加してCMYK4次色となるようにすれば良い。そのため、明度の低い色について、CMY信号を増加させるような補正を行えばよい。
このように、明度の低い、例えば最低明度の近傍についてのみ、CMY信号を追加すれば良い。そのために、K信号が小さい場合は補正値ΔCΔMΔYを零に設定して色の変化を抑え、K信号が最低明度に近い値から補正値ΔCΔMΔYを増やし始め、K信号が100%の時に所望の最低明度を発生するために必要な補正値ΔCΔMΔYを決定すればよい。図2に示す例では、K=70から補正値ΔCΔMΔYの増加を始め、K=100のときにΔC=ΔM=ΔY=100とした例を示している。しかしこれに限らず、補正値ΔCΔMΔYの変化は任意に決定することができる。例えばK=100のときの補正値ΔCΔMΔYは、出力色信号の総和を考慮して決定すると良く、ΔC=ΔM=ΔY=100とする必要はない。また、図2に示す例ではK=70から補正値を増加させているが、この値も任意であるし、増加させる補正値も一次関数に限らず、任意の関数に従って増加させることができる。
上述のようにしてCMY補正値決定部4で決定された補正値ΔCΔMΔYは、CMY補正値加算部5に転送され、CMY補正値加算部5においてクロマチックUCR変換部3で決定されたC”M”Y”色信号と加算する。加算結果が100%を超える場合には、100%でクリップする。この補正によって、C”M”Y”色信号をK信号の明度に応じて補正し、例えば低明度の領域においてKとともにCMYを用いることによって、より低明度の色の再現を可能にしている。
K補正値決定部6では、補正値ΔKを決定する。図3は、K補正値決定部6における補正量の設定例の説明図である。従来のアクロマチックUCR処理及びクロマチックUCR処理だけでは、例えば図8に示したように特色を使用することにより高彩度の色で再現できる場合において、Kが含まれるために色が暗く濁ってしまうという問題がある。このような問題は、彩度が大きいほど顕著となる。高彩度の色をより鮮やかに再現するには、高彩度の色から生成されるK信号の値を小さくし、明度を上げればよい。そのために、図3に示す例では、特色であるRGB信号が大きくなるにつれて補正値ΔKが大きくなるように設定している。もちろん、例えば図2に示したグラフのようにRGB色信号が、ある程度の値を超えてから補正値を増加させてもよいし、増加させる際の関数も一次関数に限られるものではない。
図3に示すような関係により、ここではクロマチックUCR変換部3で決定されたR信号、G信号、B信号のそれぞれについて補正量ΔKを求める。そして、得られた3つの補正量ΔKのうちの最大値を、実際に用いる補正値ΔKとして決定し、K補正値演算部7に転送するように構成することができる。もちろん、RGB色信号から補正量ΔKを求める方法はこの例に限られるものではなく、それぞれの色信号の相互関係から決定してもよい。
K補正値減算部7は、このようにしてK補正値決定部6で決定された補正値ΔKを、アクロマチックUCR変換部2で決定したK信号から減算し、K’信号として色信号出力部8に転送する。減算結果がマイナスとなる場合には零にクリップする。この補正によって、特色によって高彩度の色を再現する場合に障害となっていたK信号の混入を抑えることができ、彩度の悪化を防止して、明るい鮮やかな色再現を可能にすることができる。
色信号出力部8は、CMY補正値加算部5で補正されたC'''M'''Y'''色信号と、クロマチックUCR変換部3で決定された特色であるRGB色信号と、K補正値減算部7で補正されたK’信号とを、出力色信号として出力する。
なお、低明度での補正のみを行うのであればK補正値決定部6及びK補正値減算部7を設けずに構成することができる。この場合は出力色信号としてK’信号の代わりにアクロマチックUCR変換部2で決定したK信号を出力すればよい。また、高彩度色での補正のみを行うのであればCMY補正値決定部4及びCMY補正値加算部5を設けずに構成することができる。この場合は出力色信号としてC'''M'''Y'''色信号の代わりにクロマチックUCR変換部3で決定したC”M”Y”色信号を出力すればよい。
最後に前段色変換部1について説明する。前段色変換部1は、アクロマチックUCR変換部2以降の処理において、出力色信号の基本色であるCMY色信号以外の色信号が入力された場合に、CMY色信号へ変換することになる。従って、CMY色信号が入力色信号として入力される場合には、前段色変換部1を設けずに構成することも可能である。しかし、このような単なる色空間変換処理の他に、色再現性の向上し、出力機器における色再現域を有効に活用するための機能を持たせることができる。
図4は、前段色変換部1における色変換係数の設定方法の一例を示すフローチャートである。本発明を用いて出力機器における色再現性の向上及び色再現域の有効利用を図るため、前段色変換部1において色変換を行う際に用いる色変換係数は、例えば次のようにして求めることができる。なお、ここでは前段色変換部1を3次元DLUTで構成した場合について説明する。
前段色変換部1の色変換係数を決定する前に、アクロマチックUCR変換部2以降の各部における変換特性を決定しておく。S11において、前段色変換部1の出力であるCMY色信号の任意の組み合わせについて、アクロマチックUCR変換部2に入力して色信号出力部8から出力される出力色信号であるC'''M'''Y'''色信号、K’信号およびRGB色信号を求める。
S12において、S11で求めた出力色信号に対応する色票を出力機器によって印刷し、その色票を測色器で測色して測色値L***を得る。
S13において、S11でアクロマチックUCR変換部2に入力したCMY色信号と、そのCMY色信号に対応した色票の測色によりS12で得られた測色値L***のデータセットを教師データとして、ニューラルネットワークに学習させ、出力機器(及びアクロマチックUCR変換部2以降の構成を含めた構成)の色再現特性をモデル化(以後色変換モデルと呼ぶ)する。なお、ここでは色変換モデルを決定する際にニューラルネットワークを用いているが、これに限らず、高次多項式モデルなど、他の方式の色変換モデルも適用することも可能である。
S14において、前段色変換部1として用いる3次元DLUTのアドレス値(L***)から、出力装置の色変換モデル(ここではニューラルネットワーク)を用いて、対応するCMY色信号を決定する。そしてS15において、S14で決定されたCMY色信号を、3次元DLUTの対応するアドレス(格子点)に設定する。このS14及びS15の処理は、3次元DLUTの各アドレス値についてそれぞれ行う。
一般に、単純なUCR処理では出力機器で再現される色の一致を図ることは困難である。しかし、上述のように、前段色変換部1以外のアクロマチックUCR変換部2以降の構成及び出力機器の色再現特性を含めて色変換モデルを作成し、その色変換モデルを用いて前段色変換部1の3次元DLUTの色変換係数を決定することによって、入力色信号のL***色信号と出力機器によって印刷される色との一致を図ることができ、出力機器の色再現域を有効に活用することができるようになる。
上述の前段色変換部1の色変換係数の決定方法は一例であって、他の方法を用いてもよい。また、前段色変換部1として3次元DLUT以外の構成をとることも可能であり、その場合にはその構成に適した色変換係数の決定方法を採用すればよい。また、入力色信号がL***色信号以外であっても同様であり、例えば出力色信号を受け取る出力機器以外の機器に依存した色信号の場合には、その機器の色再現特性をも考慮して色変換係数を決定すれば、複数の機器間で色再現特性をほぼ同じにすることができる。
以下、具体例を用いて動作を説明する。図5は、本発明の実施の一形態における動作の第1の具体例の説明図である。図5では、上述の図9に対応する例を示しており、すなわち、前段色変換部1の出力であるCMY色信号がC=M=Y=100であった場合を示している(図5(A))。
この場合、従来技術であるKueppers Techniqueと同様に、アクロマチックUCR変換部2においてUCR処理を行うことにより、図5(B)に示すようにK=100、C’=M’=Y’=0に決定される。また、クロマチックUCR変換部3では、C’=M’=Y’=0であることから、UCRを行ってもC”=M”=Y”=0のままとなる(図5(C))。
一方、CMY補正値決定部4では、例えば図2に示した関係に従い、K=100から補正値ΔCΔMΔY=100を決定する(図5(D))。この補正値ΔCΔMΔY=100がCMY補正値加算部5に転送され、クロマチックUCR変換部3で決定されたC”M”Y”色信号(=0)と加算され、C'''=M'''=Y'''=100となる。
なお、K補正値決定部6では、特色のRGB色信号が0であることから、補正値ΔKも0となり(図5(E))、従ってK補正値減算部7ではアクロマチックUCR変換部2で決定されたK信号がそのままK’信号となる。
このようにして、色信号出力部8から出力される出力色信号は、図5(F)に示すように、C=M=Y=K=100の信号が出力されることになる。これによって、C=M=Y=100の色信号は、C=M=Y=K=100の信号として出力されることになり、従来技術であるKueppers Techniqueで得られるK単色の場合よりも明度の低い4次色による色再現が可能になる。例えば出力機器の色再現性をJapanColor2001とすると、従来技術であるKueppers Techniqueよりも、本発明で得られる最低明度が6も低くなり、本発明による低明度領域の色再現性改善効果は非常に大きい。なお、特色のRGB色信号については0であるため、ここでは図示を省略している。
図6は、本発明の実施の一形態における動作の第2の具体例の説明図である。図6では、上述の図8に対応する例を示しており、すなわち、前段色変換部1の出力であるCMY色信号が特色により鮮やかな色を再現するものである場合を示している。ここでは図8と同様に、C=50,M=Y=100であった場合を示している(図6(A))。
アクロマチックUCR変換部2におけるUCR処理によって、図6(B)に示すようにK(=50)信号が決定され、C、M、Yから50が減算されてC’=0,M’=Y’=50となる。さらにクロマチックUCR変換部3におけるUCR処理によって、図6(C)に示すように、特色のR(=50)信号が決定され、M’Y’信号からR信号が減算されてM”=Y”=0となる。なお、C”色信号についても0である。このようにして、K=50とR=50の信号となる。
一方、CMY補正値決定部4では、例えば図2に示した関係に従って補正値ΔCΔMΔYを決定するが、K=50であることから、図6(D)に示すように補正値ΔCΔMΔY=0となる。C”=M”=Y”=0であるので、CMY補正値加算部5の出力もC'''=M'''=Y'''=0となる。
また、K補正値決定部6では、特色のR信号が50であることから、例えば図3に示した関係により補正値ΔK=50が得られる(図6(E))。従ってK補正値減算部7では、アクロマチックUCR変換部2で決定されたK(=50)信号から補正値ΔK=50を減算し、K’=0を出力する。
このようにして、色信号出力部8から出力される出力色信号は、図6(F)に示すように、R(=50)信号のみとなる。従来技術であるKueppers Techniqueに比べて、本発明では出力色信号におけるK信号の値が小さくなる(この例では0となる)ため、特色による鮮やかな色再現が可能となり、高彩度部の色再現性が向上する。なお、図6に示す例では、従来に比べて、鮮やかな赤の再現が可能になる。
このように、アクロマチックUCR変換部2で決定したK信号に対して、出力機器の最低明度を考慮してCMY信号の補正値を決定し、低明度領域においてCMY信号が大きくなるような補正を行うことにより、低明度領域での出力色信号がブラック単色とならずCMYK4次色となり、従来技術に比べて低明度領域の色再現性を大幅に改善することが可能となる。また、クロマチックUCR変換部3で決定したRGB信号に対して、RGB信号が大きくなる高彩度部においてK信号の値が小さくなるようにK信号の補正値を決定することにより、RGB信号が使用される色におけるブラックの量を減らすことが可能となり、従来技術の問題点であった彩度悪化を防止することが可能となる。
なお、上述の説明では、出力色信号の基本色がCMY、無彩色がK、特色がRGBであるものとして説明した。しかしこれに限らず、例えば基本色がRGB、無彩色がW、特色がCMYなど、他の色の組み合わせであっても同様に適用可能である。
図7は、本発明のカラー画像処理装置の機能またはカラー画像処理方法をコンピュータプログラムで実現した場合におけるコンピュータプログラムおよびそのコンピュータプログラムを格納した記憶媒体の一例の説明図である。図中、31はプログラム、32はコンピュータ、41は光磁気ディスク、42は光ディスク、43は磁気ディスク、44はメモリ、51は光磁気ディスク装置、52は光ディスク装置、53は磁気ディスク装置である。
上述の実施の形態で説明した構成の一部または全部を、コンピュータにより実行可能なプログラム31によって実現することが可能である。その場合、そのプログラム31およびそのプログラムが用いるデータなどは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶することも可能である。記憶媒体とは、コンピュータのハードウェア資源に備えられている読取装置に対して、プログラムの記述内容に応じて、磁気、光、電気等のエネルギーの変化状態を引き起こして、それに対応する信号の形式で、読取装置にプログラムの記述内容を伝達できるものである。例えば、光磁気ディスク41,光ディスク42(CDやDVDなどを含む)、磁気ディスク43,メモリ44(ICカード、メモリカードなどを含む)等である。もちろんこれらの記憶媒体は、可搬型に限られるものではない。
これらの記憶媒体にプログラム31を格納しておき、例えばコンピュータ32の光磁気ディスク装置51,光ディスク装置52,磁気ディスク装置53,あるいは図示しないメモリスロットにこれらの記憶媒体を装着することによって、コンピュータからプログラム31を読み出し、本発明のカラー画像処理装置の機能またはカラー画像処理方法を実行することができる。あるいは、あらかじめ記憶媒体をコンピュータ32に装着または内蔵しておき、例えばネットワークなどを介してプログラム31をコンピュータ32に転送し、記憶媒体にプログラム31を格納して実行させてもよい。
もちろん、一部の機能についてハードウェアによって構成することもできるし、あるいは、すべてをハードウェアで構成してもよい。あるいは、例えば画像出力装置のプログラムやそのドライバプログラムなどとともに1つのプログラムとして構成することもできる。もちろん、他の用途に適用する場合には、その用途におけるプログラムとの一体化も可能である。
本発明の実施の一形態を示すブロック図である。 CMY補正値決定部4における補正量の設定例の説明図である。 K補正値決定部6における補正量の設定例の説明図である。 前段色変換部1における色変換係数の設定方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の一形態における動作の第1の具体例の説明図である。 本発明の実施の一形態における動作の第2の具体例の説明図である。 本発明のカラー画像処理装置の機能またはカラー画像処理方法をコンピュータプログラムで実現した場合におけるコンピュータプログラムおよびそのコンピュータプログラムを格納した記憶媒体の一例の説明図である。 Kueppers Techniqueによる色変換処理方法の一例の説明図である。 Kueppers Techniqueによる色変換処理の別の例の説明図である。 出力機器における色再現範囲の一例の説明図である。
符号の説明
1…前段色変換部、2…アクロマチックUCR変換部、3…クロマチックUCR変換部、4…CMY補正値決定部、5…CMY補正値加算部、6…K補正値決定部、7…K補正値減算部、8…色信号出力部、31…プログラム、32…コンピュータ、41…光磁気ディスク、42…光ディスク、43…磁気ディスク、44…メモリ、51…光磁気ディスク装置、52…光ディスク装置、53…磁気ディスク装置。

Claims (18)

  1. 3変数の入力色信号を基本色と無彩色及び特色を含む出力色信号に変換するカラー画像処理装置において、3変数の入力色信号から無彩色成分に関するUCR処理により出力色信号の無彩色信号を決定するとともに入力色信号から出力色信号の無彩色信号に相当する成分を減算した第1補正基本色信号を決定する第1の変換手段と、前記第1の変換手段で決定された無彩色信号から基本色信号の補正値を決定する第2の変換手段と、第1補正基本色信号から特色成分に関するUCR処理により出力色信号の特色信号を決定するとともに第1補正基本色信号から特色信号に相当する部分を減算した第2補正基本色信号を決定する第3の変換手段と、第3の変換手段で決定した第2補正基本色信号を第2の変換手段で決定した補正値により補正して第3補正基本色信号を決定する第4の変換手段を有し、第1の変換手段で決定した無彩色信号と第3の変換手段で決定した特色信号と第4の変換手段で決定した第3補正基本色信号を出力色信号として出力することを特徴とするカラー画像処理装置。
  2. さらに、第3の変換手段で決定した特色信号から無彩色信号の補正値を決定する第5の変換手段と、第1の変換手段で決定した無彩色信号を第5の変換手段で決定した補正値により補正する第6の変換手段を有し、出力色信号の無彩色信号として前記第6の変換手段で補正した無彩色信号を出力することを特徴とする請求項1に記載のカラー画像処理装置。
  3. 3変数の入力色信号を基本色と無彩色及び特色を含む出力色信号に変換するカラー画像処理装置において、3変数の入力色信号から無彩色成分に関するUCR処理により出力色信号の無彩色信号を決定するとともに入力色信号から出力色信号の無彩色信号に相当する成分を減算した第1補正基本色信号を決定する第1の変換手段と、第1補正基本色信号から特色成分に関するUCR処理により出力色信号の特色信号を決定するとともに第1補正基本色信号から特色信号に相当する部分を減算した第2補正基本色信号を決定する第3の変換手段と、前記第3の変換手段で決定した特色信号から無彩色信号の補正値を決定する第5の変換手段と、第1の変換手段で決定した無彩色信号を第5の変換手段で決定した補正値により補正する第6の変換手段を有し、第6の変換手段で補正した無彩色信号と第3の変換手段で決定した特色信号及び第2補正基本色信号を出力色信号として出力することを特徴とするカラー画像処理装置。
  4. 出力色信号における特色は、レッド、グリーン、ブルーのうちの少なくとも1色ないし3色からなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のカラー画像処理装置。
  5. 出力色信号における基本色は、イエロー、マゼンタ、シアンのうちの少なくとも1色ないし3色からなることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のカラー画像処理装置。
  6. 出力色信号における無彩色は、ブラックであることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のカラー画像処理装置。
  7. 入力色信号は3変数の機器独立色空間の色信号であり、さらに、前記第1の変換手段の前段に機器独立色空間の色信号を出力色信号の基本色に対応する色信号に変換する第7の変換手段を有していることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のカラー画像処理装置。
  8. 前記第7の変換手段の色変換特性は、該第7の変換手段の出力に対応する色信号を前記第1の変換手段に入力して出力色信号を求め、該出力色信号を出力手段に入力して得られた色票を測色し、該測色結果と前記第1の変換手段に入力した色信号との関係から決定されたものであることを特徴とする請求項7に記載のカラー画像処理装置。
  9. 3変数の入力色信号を基本色と無彩色及び特色を含む出力色信号に変換するカラー画像処理方法において、3変数の入力色信号から無彩色成分に関するUCR処理により出力色信号の無彩色信号を決定するとともに入力色信号から出力色信号の無彩色信号に相当する成分を減算した第1補正基本色信号を第1の変換手段で決定し、決定された無彩色信号から基本色信号の補正値を第2の変換手段で決定し、第1補正基本色信号から特色成分に関するUCR処理により出力色信号の特色信号を決定するとともに第1補正基本色信号から特色信号に相当する部分を減算した第2補正基本色信号を第3の変換手段で決定し、決定された第2補正基本色信号を前記基本色信号の補正値により第4の変換手段で補正して第3補正基本色信号を決定し、決定した無彩色信号と特色信号と第3補正基本色信号を出力色信号として出力することを特徴とするカラー画像処理方法。
  10. さらに、決定した特色信号から無彩色信号の補正値を第5の変換手段で決定し、無彩色信号を前記無彩色信号の補正値により第6の変換手段で補正し、補正した無彩色信号を出力色信号の無彩色信号として出力することを特徴とする請求項9に記載のカラー画像処理方法。
  11. 3変数の入力色信号を基本色と無彩色及び特色を含む出力色信号に変換するカラー画像処理方法において、3変数の入力色信号から無彩色成分に関するUCR処理により出力色信号の無彩色信号を決定するとともに入力色信号から出力色信号の無彩色信号に相当する成分を減算した第1補正基本色信号を第1の変換手段で決定し、第1補正基本色信号から特色成分に関するUCR処理により出力色信号の特色信号を決定するとともに第1補正基本色信号から特色信号に相当する部分を減算した第2補正基本色信号を第3の変換手段で決定し、決定した特色信号から無彩色信号の補正値を第5の変換手段で決定し、無彩色信号を前記無彩色信号の補正値により第6の変換手段で補正し、該補正した無彩色信号と決定した特色信号と第2補正基本色信号を出力色信号として出力することを特徴とするカラー画像処理方法。
  12. 出力色信号における特色は、レッド、グリーン、ブルーのうちの少なくとも1色ないし3色からなることを特徴とする請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載のカラー画像処理方法。
  13. 出力色信号における基本色は、イエロー、マゼンタ、シアンのうちの少なくとも1色ないし3色からなることを特徴とする請求項9ないし請求項12のいずれか1項に記載のカラー画像処理方法。
  14. 出力色信号における無彩色は、ブラックであることを特徴とする請求項9ないし請求項13のいずれか1項に記載のカラー画像処理方法。
  15. 入力色信号が3変数の機器独立色空間の色信号のとき、機器独立色空間の色信号を出力色信号の基本色に対応する色信号に第7の色変換手段で変換してから、前記無彩色信号及び第1補正基本色信号を決定することを特徴とする請求項9ないし請求項14のいずれか1項に記載のカラー画像処理方法。
  16. 機器独立色空間の色信号を出力色信号の基本色に対応する色信号に変換する際の色変換特性は、出力色信号の基本色に対応する色信号をもとに出力色信号を決定し、該出力色信号を出力手段に入力して得られた色票を測色し、該測色結果と出力色信号の基本色に対応する色信号との関係から決定されたものであることを特徴とする請求項15に記載のカラー画像処理方法。
  17. 3変数の入力色信号を基本色と無彩色及び特色を含む出力色信号に変換する処理をコンピュータに実行させるカラー画像処理プログラムにおいて、請求項9ないし請求項16のいずれか1項に記載のカラー画像処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とするカラー画像処理プログラム。
  18. 3変数の入力色信号を基本色と無彩色及び特色を含む出力色信号に変換する処理をコンピュータに実行させるカラー画像処理プログラムを格納したコンピュータが読取可能な記憶媒体において、請求項9ないし請求項16のいずれか1項に記載のカラー画像処理方法をコンピュータに実行させるカラー画像処理プログラムを格納したことを特徴とするコンピュータが読取可能な記憶媒体。
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