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JP4316420B2 - 自動利得制御装置、受信機及び自動利得制御方法 - Google Patents
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自動利得制御装置、受信機及び自動利得制御方法 Download PDF

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Description

この発明は、移動体通信の受信機においてレンジを広げることを目的とする自動利得制御装置に関するものである。
ところで、この自動利得制御装置は、近年のディジタル変調方式移動通信の受信機に於いて、伝搬状態の変化による受信電力の変動を補償し、復調器に於ける電力を復調品質を保てるダイナミックレンジ内に収める役割を果たしている。受信電力の制御方式としては、入力信号の値がある閾値よりも高ければゲインを下げ、別の閾値よりも低ければゲインを上げる制御を行う。特にディジタル変調無線信号は、包絡線の平均電力対尖頭電力比であるピークファクタが大きく、平均化する等の工夫が必要となる。
従来の自動利得制御装置、例えば特許文献1に記載されている自動利得制御装置では、検波装置の出力を平均化し、その後閾値と比較してゲインの上下を判定することを特徴としている。
また特許文献2に記載されている自動利得制御装置では、検波装置の出力を閾値と比較してゲインの上下判定を行った後、その判定結果を平均化することを特徴とした構成としている。
こうした自動利得制御装置では、ある1チャネルを選択して復調する際に、そのチャネルの入力信号が、常に同じ平均電力レベルで復調器に入力されるように調整されている。従って、電力検波にアナログ回路を用いた場合も、A/Dコンバータでディジタル化してから電力計算する場合も、平均電力をもとに自動利得制御をしている。
ところが近年A/Dコンバータの高性能化、ディジタル信号処理の高性能化により、複数のチャネルをA/Dコンバータにより取り込み、ディジタル化した後にチャネル選択する方法が可能になると、ひとつひとつのチャネルの平均電力を一定に保つ制御は不可能となる。これは各チャネルの平均電力は相関無く変動するためである。そして合成された波形を歪ませない、つまりA/Dコンバータ等、入力電力に対して線形動作するダイナミックレンジの狭い素子のレンジ内に制御する事に主眼が置かれた自動利得制御が要求されるようになってきた。
そして、近年復調器の高性能化によって同時に複数のチャネルを処理することが可能になったが、複数チャネルが重畳された信号はピーク同士が電圧加算される為に非常に大きなピーク電力が生じることになる。例えば平均電力0dBm、尖頭電力が5dBmのディジタル変調波を2チャネル分加算した信号は、平均電力は3dBm(電力2倍=3dB増)、尖頭電力は10dBm(電圧2倍=電力4倍=6dB増)となり、ピークファクタは8dBとなる。このように複数のチャネルを束ねたディジタル信号は、非常に大きなピークファクタを持った信号となるため、復調器の電力飽和を避ける為には、ゲインを下げる為の閾値を、ピークファクタ分だけ低く設定しておく必要がある。
ところが、移動体通信に於いては複数チャネルが同一電力で受信機に届くことはまれであり、ある時点では使用しないチャネルがある等、各々のチャネルの電力が異なる事が普通であるために、受信機に於けるピークファクタは時々刻々と変化するが、起こりうる最大のピークファクタを元に、ゲインを下げるための閾値を低く設定している。
特開昭63−99626号公報 特開平7−263986号公報
従来の自動利得制御装置は上記のように構成されており、複数の入力を取り扱う場合には、起こりうる最大のピークファクタを元に、ゲインを下げるための閾値を低く設定し、その分ゲインを上げるための閾値との差が狭まってしまうために、ゲイン制御処理回数が増え、復調データの誤り率が増えてしまうという課題がある。
また、複数のチャネルを復調処理する為に、復調器に入力される信号は広い周波数幅となり、復調処理する必要のない妨害波も復調器に入力されてしまう可能性がある。即ち、妨害波の電力がゲインを下げる為の閾値を上回ってしまうと、自動利得制御装置のゲインが下がり、復調処理中のチャネルが抑圧されて誤動作の可能性があるという課題がある。
この発明は上記のような課題を解消するためになされたもので、ピークファクタが時間と共に変化する信号でも復調データ誤り率が低い自動利得制御装置を得る事を目的としており、さらに、妨害波による誤動作を起こしにくい自動利得制御装置を得る事を目的としている。
この発明に係る自動利得制御装置は、複数のチャネル信号が重畳された入力信号の尖頭電力を算出する尖頭電力算出器と、
上記チャネル毎の入力信号の平均電力を算出するチャネル平均電力算出器と、
上記尖頭電力算出器が算出する重畳された入力信号の尖頭電力が第1の所定閾値を超えると入力信号の利得を下げ、上記チャネル平均電力算出器が算出するいずれかのチャネルにおける入力信号の平均電力が第2の所定閾値以下になると入力信号の利得を上げる可変利得器、とを備えた。
この発明によれば、ゲインを下げるための閾値を尖頭電力と比較することで、復調器に入力される信号のピークファクタとは無関係に、復調器を飽和させないように自動利得制御装置のゲインを制御する。このため最適なゲインで復調出来ると共に、ゲイン制御処理回数が減ることで復調データ誤り率を下げる効果がある。
また、ゲインを下げるための2つ目の閾値を用意し、復調しているチャネルの平均電力が閾値よりも高い場合にのみ、尖頭電力による電力判定結果を有効とすることで、妨害波による自動利得制御装置の誤動作が避けられる効果がある。
実施の形態1.
複数の入力を取り扱う場合に、単に加算したピーク電力のみに基づいて利得制御するのではなく、他に各チャネルの平均電力も勘案して利得を制御する装置を説明する。
以下、この発明の実施の形態1における自動利得制御装置を説明する。図1において、受信機1は、複数のチャネル信号が重畳された入力に対して、その入力信号を増幅する信号増幅部2と、増幅された入力信号から各チャネルの入力信号を分離して復調する信号復調部3からなる。信号増幅部2の内部構成要素としての可変利得器4は、可変利得増幅器又は可変減衰量減衰器を用いて利得を変化させることの出来る装置である。
信号復調部3の内部構成要素としてのA/D変換器5は、可変利得器の出力信号をディジタル信号に変換する装置である。同じく内部構成要素の尖頭電力算出器6は、このA/D変換器5によりディジタル化された、複数チャネルの入力信号が合成された信号に対して尖頭電力を算出する装置である。同じくチャネル復調器7は、受信処理するそれぞれのチャネル毎に設けられた復調装置であり、チャネル数に応じて複数設けられる。チャネル平均電力算出器8は、このチャネル復調器7に入力された各チャネルの信号の平均電力を算出する装置である。
閾値9は、尖頭電力と比較するための基準電力値であり、電力判定器10において尖頭電力算出器6で算出された電力と比較する。
また閾値11は、各チャネルの平均電力と比較するための基準電力値であり、電力判定器12においてチャネル復調器7にて算出された電力と比較する。
図1の構成による装置の動作を図2の動作フロー図に基づいて説明する。
図2において、ステップS31において、尖頭電力算出器6で算出された合成尖頭電力が閾値9よりも大きかった場合、S33で可変利得器4のゲインを下げる。
さらに、ステップS32において、チャネル復調器7にて算出された各チャネルの電力が閾値11よりも小さかった場合、S34で可変利得器4のゲインを上げる。
本構成により信号復調部3を飽和させないようにゲインを下げ、また、各チャネルの復調に必要な最低電力以上の電力を確保するようにゲインを上げる処理が行われ、受信機1に入力される信号のピークファクタが時間的に変化した場合も、信号復調部3が実際に飽和する閾値9までゲインを下げる制御が行われないためにゲイン制御回数が減り、復調データ誤り率を下げることが出来る。
このことを図3の説明図により説明する。
図3(a)は、6つのチャネルを合成して入力とした場合を例とする、各チャネルの平均電力と、合成波平均電力と尖頭電力の例を示す図である。また図3(b)は、従来どおり合成波の平均電力のみを用いて可変利得器の制御をする場合の利得切換の様子を示す図であり、図3(c)は、本実施の形態における利得切換の様子を示す図である。即ち尖頭電力を検出してそれを用いて可変利得器の制御を行うと、制限されたダイナミックレンジを広く使うことが出来、ゲインを変動させる回数を減らすことができる。つまり合成された波形を歪ませ難い制御をすることができる。
図において、各チャネルのピーク値は分かりやすく10dBとしてある。時間0〜3では、合成波平均電力の大半がチャネル1であるため、ピーク値は略10dBになっているが、各チャネルが等電力になった時間8におけるピーク値は略18dBとなり、ピーク値が時間的に変動している様子が判る。
この場合、図3(b)に示す従来どおりの合成平均電力のみを用いて自動利得制御を行えば、図3(a)における○2の閾値を合成波平均電力が上回ったときにゲインを下げ、○3の閾値を各チャネルの平均電力が下回ったときにゲインを上げる事になる。従って時間2で合成波平均電力が○2の閾値を超えるので利得を下げ、時間4の少し手前でチャネル1が○3の閾値以下となるので利得を上げる。更に時間8の少し手前で合成波平均電力が○2の閾値を超えるので利得を下げる。
他方、本実施の形態では、合成波尖頭電力も用いて自動利得制御を行い、○2の閾値に相当するのは図3(a)における○1の閾値になる。即ち合成波尖頭電力が時間8の手前で○1の閾値を上回ったときにゲインを下げ、各チャネルの平均電力が○3の閾値を下回ったときにゲインを上げる。図3の場合は、時間2における利得の下げ指令が無いので、ゲインの変更が1回少ない。言い換えれば、従来の方法によれば、ゲインを下げる必要が無い所でゲインを下げる処理が行われている。ゲインの変動時にデータ復調誤りが起こりやすいことから、合成波の尖頭電力を用いた自動利得制御の方が、誤りが起きにくい制御と云える。
ところで図1において、尖頭電力算出器6は、A/D変換器5の入力の前に尖頭電力検出器を置く構成としてもよい。また尖頭電力算出器6及びチャネル平均電力算出器8、又は電力判定器10、12には、時間的平均化処理や、算出値の選別処理(ある時間的区間での最大最小値を省く処理など)を付加することができ、処理時間の向上、精度の向上を図ることも出来る。
実施の形態2.
ゲイン切換の回数を更に低減した制御装置、方法を説明する。
図4は、本実施の形態における自動利得制御装置の構成を示す図である。図において図1と異なる部分は、更に切換の基準となる閾値13を付加し、電力判定器14においてチャネル復調器7にて算出された電力と比較する構成としたことである。そして閾値13よりも高く、且つ、電力判定器10において閾値9よりも尖頭電力算出器6で算出された電力が大きかった場合に、可変利得器4のゲインを下げるようにする。
上記構成の装置による利得制御動作を説明する。
図5は、動作を示すフロー図である。図において、ゲインを増やす場合の条件が異なり、ステップS41において、尖頭電力が閾値9よりも高く、かつ各チャネルの平均電力が所定の閾値13よりも高い場合に、ステップS43に移り、ゲインを下げる。
こうすることで、実際に各チャネル復調器にて復調されている信号の電力が低いのに、妨害波が閾値9よりも高い電力で入力された事で可変利得器4のゲインが下がってしまい、各チャネル復調器にて復調されている信号の電力が下がること、即ち復調データ誤りを生じてしまうという誤動作を避けることが出来る。
なお、ゲインを上げる条件、動作は実施の形態1と同様である。
また、実施の形態1と同じく、尖頭電力算出器6は、A/D変換器5の入力の前に尖頭電力検出器を置く構成とすることも出来る。
また尖頭電力算出器6及びチャネル平均電力算出器8、又は電力判定器10及び12には、時間的平均化処理や、算出値の選別処理(ある時間的区間での最大最小値を省く処理など)を付加することができ、処理時間の向上、精度の向上を図ることが出来る。
本発明の利用例としては、特にディジタル通信にてFDMA方式を用いた移動体通信マルチチャネル受信機に活用することが出来る。又、ソフトウェア無線機のように、設計時に受信波のピークファクタが想定出来ない時にも活用出来る。
この発明の実施の形態1における自動利得制御装置の構成を示す図である。 実施の形態1における動作フローを示す図である。 実施の形態1における動作を説明するための図である。 この発明の実施の形態2における自動利得制御装置の構成を示す図である。 実施の形態2における動作フローを示す図である。
符号の説明
1 受信機、2 信号増幅部、3 信号復調部、4 可変利得器、5 A/D変換器、6 尖頭電力算出器、7 チャネル復調器、8 チャネル平均電力算出器、9 閾値、10 電力判定器、11 閾値、12 電力判定器、13 閾値、14 電力判定器、S31 尖頭電力と閾値9との比較ステップ、S32 各チャネルの平均電力と閾値11との比較ステップ、S33 ゲインを下げるステップ、S34 ゲインを上げるステップ、S41 尖頭電力と閾値9及び各チャネル平均電力と閾値13との比較ステップ、S43 ゲインを下げるステップ。

Claims (5)

  1. 複数のチャネル信号が重畳された入力信号の尖頭電力を算出する尖頭電力算出器と、
    上記チャネル毎の入力信号の平均電力を算出するチャネル平均電力算出器と、
    上記尖頭電力算出器が算出する重畳された入力信号の尖頭電力が第1の所定閾値を超えると入力信号の利得を下げ、上記チャネル平均電力算出器が算出するいずれかのチャネルにおける入力信号の平均電力が第2の所定閾値以下になると入力信号の利得を上げる可変利得器、とを備えたことを特徴とする自動利得制御装置。
  2. 可変利得器は、尖頭電力算出器が算出する重畳された入力信号の尖頭電力が第1の所定閾値を超えると入力信号の利得を下げることに代え、尖頭電力算出器が算出する重畳された入力信号が第1の所定閾値を超え、かつ各チャネルにおける入力信号の平均電力が第3の所定閾値以上ある場合に入力信号の利得を下げるようにしたことを特徴とする請求項1記載の自動利得制御装置。
  3. 複数のチャネル信号が重畳された入力信号を増幅/減衰させる可変利得器と、
    上記可変利得器からの出力信号の尖頭電力を算出する尖頭電力算出器と、
    上記チャネル毎の入力信号を復調して出力するチャネル復調器と、
    上記チャネル復調器からの出力信号の平均電力を算出するチャネル平均電力算出器と、を備えて、
    上記可変利得器は、上記尖頭電力算出器が検出する重畳入力信号の尖頭電力が第1の所定閾値を超えると入力信号の利得を下げ、上記チャネル平均電力算出器が算出するいずれかのチャネルにおける入力信号の平均電力が第2の所定閾値以下になると入力信号の利得を上げるようにしたことを特徴とする受信機。
  4. 複数のチャネル信号が重畳された入力信号を増幅/減衰する自動利得制御装置の利得制御方法として、
    複数のチャネル信号が重畳された入力信号の尖頭電力を算出し、該算出した上記重畳入力信号の尖頭電力が第1の所定閾値を超えると入力信号の利得を下げるステップと、
    上記チャネル毎の入力信号の平均電力を算出し、該算出した上記チャネルの入力信号の平均電力が第2の所定閾値以下になると入力信号の利得を上げるステップと、を備えたことを特徴とする自動利得制御方法。
  5. 算出した重畳入力信号の尖頭電力が第1の所定閾値を超えると利得を下げるステップに代えて、
    算出した重畳入力信号の尖頭電力が第1の所定閾値を超え、かつ各チャネルの入力信号の平均電力が第3の所定閾値以上ある場合に利得を下げるステップ、としたことを特徴とする請求項4記載の自動利得制御方法。
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