JP4319286B2 - ノンリニア記録再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビジョン放送に使用する記録再生装置に関し、ハードディスクなどのディスク媒体を記憶装置として利用したノンリニア記録再生装置において映像素材の送出順序を自動的に適切なものに変更する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビジョン放送では、生放送の映像素材(コメントを述べる人物の映像など、以下では生映像素材という)と、予め録画しておいた映像素材(録画映像素材)とを交互に切り換えて(スイッチングして)放送することも多い。図7は、こうした映像素材の送出順序(本線の送出順序)の一例を示すチャート図である。なお、生映像素材にはアラビア数字、録画映像素材にはアルファベットを付している。
【0003】
図9は、2台のテープレコーダ13及び15並びにカメラ12を用いた従来の映像送出システムの一例を示すブロック図である。テープレコーダ13及び15は、全体として記録再生装置17を構成している。テープレコーダ13及び15それぞれの箱の中にあるA、B等の符号は、テープレコーダ13及び15それぞれが再生する予定の映像素材再生順序をイメージして描いたものである。実際は、映像素材A、B等をそれぞれ録画したビデオテープを順番に入れ換えてテープレコーダ13及び15がそれぞれ再生することにより、当初予定した順序で映像素材が再生される。ビデオテープの入れ換えは、人が手動でその都度行ったり、ビデオテープ自動入れ換え装置を別途用意することによって行われている。このとき、記録再生装置17が送出する映像素材だけを見れば、図8に示すように、A,B,C,D,E,F・・・という順番で送出されることがわかる。
【0004】
以下では、記録再生装置17が映像素材を送出する順序のことを記録再生装置17のメイン送出順序と呼ぶ。これに対し、テープレコーダ13及び15それぞれの映像素材の送出順序をサブ送出順序と呼ぶ。各映像素材の下に示すv1−1、v1−2等の符号は、各送出ラインに設定されるサブ送出順序を現している。例えば、v1−1は第1送出ラインV1の1番目に送出されることを意味する。また、図中の「・・・」はその後に続く映像素材の省略を示している。
【0005】
なお、以下の説明において”映像素材”といった場合、音声も同時に含まれているとするが、音声がなく映像だけの場合も含まれるとする。また、実際には映像がなく音声のみしか記録されていなく場合でも、本願発明では”映像素材”として説明する。
【0006】
録画映像素材は予め複数の映像素材を録画しておき、これを予め編集した上で実際の放送に使用する。よって、これら録画映像素材の所要時間は、放送前に既に定まっている。一方、生映像は、番組の進行次第で所要時間が変動することがある。
【0007】
このため、生映像素材から他の映像素材への切換えは、番組の進行状況を見ながら人が手動でスイッチャSWを操作することによって行われる。つまり、スイッチャSWで、2つのテープレコーダ13及び15並びにカメラ12夫々の送出ラインV1、V2及びV3の映像出力を切り換える(スイッチングする)ことで本線10に所望の順序で映像素材を送出することができる。なお、図9では、3つの送出ラインのみ示しているが、実際の放送局ではもっと多数の送出ラインが設けられ、これらを切り換えることが行われている。
【0008】
各映像素材は、上述のように通常別々のビデオテープに録画されている。よって、次の映像素材を再生するためにはビデオテープの入れ換え時間と、このビデオテープに記録された映像素材の頭までテープを進めておく頭出し時間とが必要になる。これら映像素材の送出準備に要する時間を以下では送出準備時間と呼ぶことにする。
【0009】
この送出準備時間を確保するため、メイン送出順序が例えばA、B、Cであるならば、映像素材Aを記録したビデオテープと次に放送する映像素材Bを記録したビデオテープを同じテープレコーダで再生することはしない。その代わり、図9に示すように互いに異なるテープレコーダで再生するようにテープレコーダ13及び15それぞれのサブ送出順序が設定される。これによって、テープレコーダ13で映像素材Aを送出しているときに、テープレコーダ15において映像素材Bを録画したビデオテープによる映像素材送出準備が行われる。
【0010】
近年、ビデオテープレコーダーに代わって、ハードディスクなどの磁気ディスク装置や光磁気ディスク装置を用いてデジタル的に映像を記録再生することが行われるようになってきた。これによると、ディスクに記録された映像素材に対してランダムにアクセスでき、一旦記録した映像素材の送出順序の入れ換えなどが極めて容易に行える。ランダム・アクセスが容易であるという特性から、こうしたタイプの映像記録再生装置をノンリニア・タイプと呼ぶ。このとき、映像信号はデジタル化され、更に記録容量節約のためにMPEGなどの画像圧縮技術を使用することもある。
【0011】
これに対し、ビデオテープレコーダーでは、映像送出順序の入れ換えにはビデオテープの入れ換えやテープを進めたり巻き戻したりといった時間がかかる。このため、映像素材を予め設定した順序で順次送出するのに適しているが、煩雑な送出順序入れ換えには適していない。このため、従来のビデオテープレコーダーを用いる形式をリニア・タイプと呼ぶ。
【0012】
ディスク媒体等の不揮発性記憶装置を用いるノンリニア映像記録再生装置では、映像素材の任意の位置へのアクセスが極めて容易に行えるが、生映像素材とのスイッチングは、やはりスイッチャを使用する必要がある。これは、ノンリニア映像記録再生装置においても映像素材の頭出しを適切に行うための頭出し時間が必要であることと、上述したように所要時間に変動のある生映像素材との切換えにはスイッチャを用いた手動操作が必要だからである。このため、ノンリニア記録再生装置を利用する場合においても、ノンリニア記録再生装置に複数の送出ラインを設けることが必要となる。
【0013】
図10は、ノンリニア記録再生装置18をもちいた映像送出システムの一例を示すブロック図である。図9と対応するものには、同じ符号を付している。破線14及び16は、従来のビデオテープレコーダーとの対応しているという意味で示している。ノンリニア記録再生装置18では、一台に複数の送出ラインを設けることができる。ここでは、符号A、B、C、D、Fを用いて第1及び第2送出ラインV1及びV2の映像素材のサブ送出順序を仮想的に図示している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ニュース番組などでは、放送直前になって映像素材を追加したい場合がある。また、逆に放送時間が不足し、放送予定だった映像素材を削除したい場合や、更には放送順序を変更したい場合もある。そこで、ノンリニア記録再生装置を用いて、例えば図11の本線送出順序に示すように、録画映像素材A’を映像素材Aの次に追加する場合を以下で考えてみる。図12は、この場合における変更前と変更後のノンリニア記録再生装置18のメイン送出順序を示している。なお、映像素材A’はもともと録画はしてあったが、当初は放送を予定していなかったものであるとする。
【0015】
図13は、図11の例における各送出ラインの映像素材の送出順序の例を示す図である。録画映像素材A’は録画映像素材Aの次に送出されるので、映像素材A及びA’の送出ラインを互いに異なるものとする必要がある。よって、映像素材A’は、第2送出ラインV2のサブ送出順序の一番目v2−1に配置させることになる。すると、映像素材B他の第2送出ラインV2の元々の映像素材については、映像素材A’の割り込みにともなって順送りに後ろにずれることになる。こうした操作は、ビデオテープレコーダーでは簡単に行うことはできないが、ノンリニア記録再生装置では容易に可能であることに注意されたい。
【0016】
図14は、図11に示した映像素材A’を追加する場合におけるメイン送出順序とサブ送出順序との関係を示す図である。このとき、映像素材Aとその次に送出される映像素材A’は異なる送出ラインに配置されているので問題はない。しかし、破線の矢印に示すように、映像素材A’の次に送出される映像素材Bが映像素材A’と同じ第2送出ラインV2上の次の送出順序v2−2に割り振られてしまう。つまり、映像素材A’と映像素材Bが同じサブ送出順序上に隣接しているために、映像素材Bの頭出し操作時間を確保できないことになる。
【0017】
次に図7の送出順序から映像素材Dを削除する場合を考える。なお、これは、映像素材Dをスキップする場合と考えてもよい。図15は、この例によるメイン送出順序とサブ送出順序との関係を示す図である。この場合、メイン送出順序において映像素材Cの次に送出されるのは映像素材Eとなる。しかし図15の例では、破線の矢印に示すように、同じ第1送出ラインV1のサブ送出順序上で映像素材C及びEが隣接して配置されるので、やはり映像素材Cを送出中に、次に送出する映像素材Eの頭出し操作時間を確保できないことになる。同様なことは、映像素材の順番を入れ換える場合にも生じる。
【0018】
こうした問題が発生するのは、ノンリニア記録再生装置18を使用するようになっても、ビデオテープレコーダーを使用していたリニア的発想にとらわれているからである。つまり、破線14及び16内それぞれに設定した送出順序をそのままに、追加や削除になった映像素材だけについて送出順序を変更しようとしているためである。
【0019】
そこで、映像素材の追加、削除、順番入れ換え等を行ったときに、従来のリニア・タイプの記録再生装置の考え方から脱し、各映像素材の頭出し操作時間を確保できるよう映像素材の送出順序を適切に入れ換えられるようにする必要がある。
【0020】
【課題を解決する為の手段】
本発明は、ディスク媒体等を用いたランダム・アクセスが可能なノンリニア記録再生装置を用いて上述した問題を解決する。このノンリニア記録再生装置は、複数の送出ラインを有し、映像素材のメイン送出順序に応じて複数の送出ラインのそれぞれに映像素材のサブ送出順序が設定されるものとする。このとき、メイン送出順序を変更したときに、この変更後のメイン送出順序において隣接する任意の映像素材X及びYを夫々異なる送出ラインのサブ送出順序に割り当てることを特徴とする。
【0021】
このときメイン送出順序を変更した後のサブ送出順序は、変更後のメイン送出順序において早い順序に割り当てられた映像素材から順次割り当てていくことによって定めると良い。なお、こうした映像素材の入れ換え操作は、ノンリニア記録再生装置が有するマイクロプロセッサなどの制御手段によって制御され、あらかじめプログラムしておくことで実現される。これによって、ノンリニア記録再生装置のランダム・アクセスという特性を十分に生かし、映像素材を適切に入れ換えて送出することが可能になる。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明によるノンリニア記録再生装置18の各送出ラインの映像素材送出順序を示す図であり、特に図12示す映像素材A’を追加したメイン送出順序を実現する例を示している。なお、カメラからの映像素材については、本発明には直接関係しないので簡単のためここでは省略する。以下、従来例と対応するものには、同じ符号を付して説明する。
【0023】
図2は、本発明にしたがって映像素材A’を追加する場合の各送出ラインのサブ送出順序の変更前と変更後の関係を示す図である。ここでの変更前のサブ送出順序は、図9に示したものである。本発明によれば、メイン送出順序の変更により、新しいメイン送出順序において隣接することになった映像素材は、互いに異なる送出ラインに再配置される。例えば、映像素材Aは変更前も変更後も第1送出ラインV1のサブ送出順序に組み込まれている。しかし、映像素材B、D及びFは、変更前は第2送出ラインV2のサブ送出順序に組み込まれているが、変更後は第1送出ラインV1のサブ送出順序に組み込まれるよう再配置される。また、映像素材C及びEは変更前は第1送出ラインV1のサブ送出順序に組み込まれているが、変更後は第2送出ラインV2のサブ送出順序に組み込まれるよう再配置される。
【0024】
このとき、こうしたサブ送出順序の変更は、ノンリニア記録再生装置であるからこそ比較的容易に行えるが、テープレコーダを用いた場合ではテープ入れ換え順序を変更する必要があり煩雑なものとなる。なお、ノンリニア記録再生装置18は、マイクロプロセッサなどの演算制御手段を有しており、こうしたサブ送出順序の変更を予めプログラムしておくことで自動制御させることもできる。
【0025】
図3は、メイン送出順序から映像素材Dを削除する場合の変更前及び変更後のメイン送出順序を示す図である。図4は、図3の場合において、各送出ラインのサブ送出順序の変更前と変更後の関係を示す図である。ここでは、映像素材A、B及びCはメイン送出順序の変更前後において同じ送出ラインから出力される。一方、映像素材E及びFはメイン送出順序の変更前後で異なる送出ラインから出力されるよう再配置される。
【0026】
図5は、図8の場合と比較し、映像素材の追加又は削除はないが映像素材の送出順序を入れ換えたメイン送出順序を示す図である。この例では、映像素材B及びC並びに映像素材D及びEそれぞれのメイン送出順序を入れ換えている。図6は、図5に示すメイン送出順序における各送出ラインのサブ送出順序の変更前と変更後を示す図である。
【0027】
このとき、メイン送出順序の変更の結果、例えば、変更前には隣接していなかった映像素材AとCが隣接するようになっている。よって、変更前にはV1サブ送出順序に割り当てられていた映像素材AとCついて、まず映像素材AをV1サブ送出順序の1番目v1−1に割り当て、続いて映像素材CをV2サブ送出順序の1番目v2−1に割り当てる操作が行われる。
【0028】
また、映像素材BとCを見ると、メイン送出順序の変更前も変更後も隣接しているが送出順序が変更(逆)になっている。別の見方によると、メイン送出順序の変更によって再度隣接するようになったと考えることもできる。よってこの場合も映像素材CをV2サブ送出順序の1番目v2−1に割り当てるのに続き、映像素材BをV1サブ送出順序の2番目v1−2に割り当てる操作が行われる。このように、メイン送出順序を変更した後のサブ送出順序は、変更後のメイン送出順序において早い順序に割り当てられた映像素材から順次割り当てていくことによって定められる。以下、映像素材E、D、F・・・についても同様である。
【0029】
以上、本発明について例を用いて説明してきたが種々の応用が可能である。例えば、上述の例では、ノンリニア記録再生装置が2本の送出ラインを有する例で説明してきたが、3本以上の送出ラインがある場合も同様に実施できる。また、上述では1台のノンリニア記録再生装置を利用することを前提に説明してきたが、2台以上のノンリニア記録再生装置を用いることによって複数の送出ラインを設けるようにしても良い。この場合には、複数のノンリニア記録再生装置間に映像データを映像の標準再生速度よりも高速にデータ交換可能なデータ・バスを設けることにより、仮想的に1台のノンリニア記録再生装置としてみなせる環境を用意すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるノンリニア記録再生装置の各送出ラインの映像素材送出順序を示す図である。
【図2】 本発明にしたがって映像素材A’を追加する場合の各送出ラインのサブ送出順序の変更前と変更後の関係を示す図である。
【図3】 メイン送出順序から映像素材Dを削除する場合の変更前及び変更後のメイン送出順序の関係を示す図である。
【図4】 メイン送出順序から映像素材Dを削除する場合において、各送出ラインのサブ送出順序の変更前と変更後の関係を示す図である。
【図5】 映像素材の送出順序を入れ換える場合の変更前と変更後のメイン送出順序の関係を示す図である。
【図6】 映像素材の送出順序を入れ換える場合における各送出ラインのサブ送出順序の変更前と変更後を示す図である。
【図7】 本線の映像素材送出順序の一例を示す図である。
【図8】 記録再生装置のメイン送出順序の一例を示す図である。
【図9】 2台のテープレコーダ並びにカメラを用いた従来の映像送出システムの一例を示すブロック図である。
【図10】 ノンリニア記録再生装置をもちいた映像送出システムの一例の示すブロック図である。
【図11】 映像素材A’を映像素材Aの次に追加した場合の本線の映像素材送出順序の例を示す図である。
【図12】映像素材A’を追加した場合における変更前と変更後の記録再生装置のメイン送出順序を示す図である。
【図13】 映像素材A’を追加した場合における各送出ラインのサブ送出順序の従来例を示す図である。
【図14】 映像素材A’を追加する場合におけるメイン送出順序とサブ送出順序との関係を示す従来例の図である。
【図15】 送出順序から映像素材Dを削除した場合におけるメイン送出順序とサブ送出順序との関係を示す従来例の図である。
【符号の説明】
10 本線
12 カメラ
13 テープレコーダ
14 テープレコーダと対応した部分
15 テープレコーダ
16 テープレコーダと対応した部分
17 リニア記録再生装置
18 ノンリニア記録再生装置
A〜F 映像素材
A’ 追加する映像素材
SW スイッチャ
V1 第1送出ライン
V2 第2送出ライン
Claims (3)
- 複数の送出ライン手段を有し、映像素材のメイン送出順序に応じて上記複数の送出ライン手段のそれぞれに上記映像素材のサブ送出順序が設定されるノンリニア記録再生装置であって、
上記メイン送出順序を変更したときに、該メイン送出順序において隣接する任意の映像素材を夫々異なる上記送出ライン手段の上記サブ送出順序に割り当て、
上記メイン送出順序を変更した後の上記サブ送出順序は、変更後の上記メイン送出順序において早い順序に割り当てられた上記映像素材から順次割り当てていくことによって定める、前記ノンリニア記録再生装置。 - 上記メイン送出順序の変更は、映像素材の追加、削除又は順番の入れ換えによって行われる、請求項1記載のノンリニア記録再生装置。
- 上記メイン送出順序を変更したときは、変更した映像素材以降の映像素材の上記サブ送出順序が必ず入れ替わる、請求項2記載のノンリニア記録再生装置。
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