JP4319860B2 - 転移ベースの機械翻訳システムで使用される転移辞書を開発するための方法および装置 - Google Patents
転移ベースの機械翻訳システムで使用される転移辞書を開発するための方法および装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、転移ベースの機械翻訳システムで使用される転移辞書を開発するための方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
どのような外国語で記載された新しい情報でも円滑に理解できるようにするために、文章を1つの言語から別の言語に(例えば、英語から韓国語に)機械的に翻訳する機械翻訳システムが広範に使用されるようになった。
【0003】
大半の市販の機械翻訳システムは、構文解析するステップと、転移するステップと、生成するステップとで構成される「転移ベースの」機構に統合される。まず、構文解析するステップでは、構文のあいまいさを明らかにする所与の文章の簡約化された構文情報を獲得するために、所与のソース言語の文章が構文解析辞書と構文解析規則とを使用して構文解析される。そのようなソース言語の構文情報は、一般的に、「ソース言語構文ツリー」と呼ばれるツリー・タイプのデータ構造で表示され、記憶される。次に、転移するステップでは、ソース言語の構文情報は、「転移辞書」を使用して、対応するターゲット言語の文章の簡約化された構文構造でもあるターゲット言語の構文構造情報に転移される。転移辞書では、それらの対応関係は句ベースで記憶される。最後に、生成するステップで、ターゲット構文構造情報に基づいてターゲット言語の文章が生成される。転移ベースの機械翻訳システムの詳細に関しては、「Makoto Nagao, Chapter 7 Machine Translation, Comprehension ofNatural Language(長尾 眞著、「自然言語の理解」第7章 機械翻訳)」を参照されたい。
【0004】
ソース言語とターゲット言語(以下単に「ソース/ターゲット言語」と記す。)の間の構文および意味の相違は転移辞書を参照することによって調整されるので、転移辞書は翻訳の品質にとって非常に重要な要素である。従来、転移辞書を開発するために、ソース/ターゲット言語に関する語彙および構文の特性を非常によく理解している言語学の専門家は、ソース言語の文章とターゲット言語の文章の間の対応関係を明確に定義しなければならない。したがって、転移辞書の正確さは専門家の知識に依存しすぎたものであり、転移辞書を開発するには多くの時間と費用が必要となる。さらに、辞書のエントリ間の整合性を維持するには多くの手間が必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の問題に鑑みて、本発明は、人間の手間を最小限に抑えることによって高品質の転移辞書を効率的に開発するための方法および装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一対のソース/ターゲット言語の文章と一対の対応するソース/ターゲット言語の構造情報とを記憶しており、転移ベースの翻訳機械システムで使用される転移辞書を生成するためのデータ処理システムにおける方法および装置を提供する。この方法は、ユーザから一対のソース/ターゲット言語の文章を受け取るステップであって、ソース言語の文章が少なくとも1つのイディオム、少なくとも1つの文法項、および少なくとも1つのコロケーションから構成されており、コロケーションとイディオムがその中でそれぞれにマーク付けされており、ターゲット言語の文章がイディオムに対するターゲット言語の翻訳と文法項に対する1つ以上のソース言語の単語とを含むステップと、ソース言語の文章の各単語の品詞および構文情報を含む、対応するソース言語構文ツリー・データ構造を生成するためにソース言語の文章を構文解析するステップと、ソース言語構文ツリー・データ構造から、ソース言語の文章のイディオム、コロケーションおよび文法項にそれぞれ対応するノードを抽出するステップと、抽出されたノードの最小共通上位ノードを計算するステップと、ソース言語構文ツリー・データ構造に基づいてソース言語の構造情報を生成するステップであって、言語の構造情報が最小共通上位ノードの情報から開始するステップと、ターゲット言語の文章の各形態素に品詞の情報を追加し、ターゲット言語の中にある各ソース言語の単語をソース言語構文ツリー・データ構造内の対応する構文情報で置き換えることによってターゲット言語の構造情報を生成するステップと、受け取ったソース/ターゲット言語の文章および生成されたソース/ターゲット言語の構造情報を新しいエントリとして転移辞書に記憶するステップとを含む。
【0007】
【発明の実施の形態】
まず、本明細書で使用するいくつかの重要な用語の基本概念を次に説明する。
【0008】
イディオム:ソース言語の文章での少なくとも1つの単語の固定された組み合わせ。ソース言語を英語、ターゲット言語を韓国語と仮定すると、例えばソース言語の文章「A have no idea B」では、「have no idea」がイディオムである。
【0009】
文法項:ソース言語の文章での、1つ以上のどのような単語によっても置き換えることのできる単語の位置。すなわち、文法項はソース言語の文章の変数として機能する。例えば、上記の文章の例では「A」と「B」の位置を文法項と称する。
【0010】
コロケーション:イディオムがターゲット言語に翻訳されるときに、そのイディオムの翻訳の意味を限定するソース言語の文章における単語の位置である。例えばソース言語の文章「A put on B」では、「B」がコート、シャツなどのある種の衣類である場合、「put on」は韓国語の「
【外1】
(ib-da)」に翻訳され、「B」がブーツ、スキーなどのある種の靴である場合、「puton」は「
【外2】
(shin-da)」に翻訳される。したがって、「B」の部分はコロケーションであり文法項(上記説明の通り)でもある。
【0011】
以下では、本発明の実施形態を添付の図面を参照して説明する。まず図1を参照すると、本発明の好ましい実施形態による転移辞書を開発するための装置の構成を概略的に示すブロック図が示されている。
【0012】
ソース/ターゲット文章受信ユニット110は、ユーザによって入力されて転移辞書の新しいエントリを作成するために処理されるべき一対のソース文章と対応するターゲット文章とを受け取り、それらを一時記憶域に記憶する。ユーザが入力した一対のソース/ターゲット言語の文章の一例を以下に示す。
ソース言語の文章:The + man *has *no *idea what shemeant by those words.
ターゲット言語の文章:man
【外3】
("eun") meant
【外4】
("eun-ji-reul mo-reun-da")
【0013】
上記の通り、本発明による転移辞書を開発するために、ユーザは所与の規則に従って一対のソース/ターゲット言語の文章を入力する。規則は非常に単純で、ユーザはソース言語とターゲット言語の間の構造的な相違に関する特定の知識を持っている必要はない。ソース言語の文章を入力するとき、ユーザは、「*」、「+」などの識別可能マーカを使用して1つ以上のイディオムの単語の翻訳の意味を限定する1つ以上のイディオムの単語と1つ以上のコロケーションの単語とを示す。上記の例では、イディオム「have no idea」はマーカ「*」でマーク付けされており、コロケーションの「man」は別のマーカ「+」でマーク付けされている。「man」に類似した意味を有する1つ以上の単語(例えば、he、she)しかイディオム「haveno idea」の主語の部分には入れることができないので、「man」はイディオム「have no idea」に関してはコロケーションに分類される。イディオムとコロケーションの単語を示すためにはそれぞれマーカ「*」と「+」を使用したが、これらの代わりに他のマーカを使用してもよい。
【0014】
ターゲット言語の文章を入力するとき、イディオムに関しては、ユーザはイディオムの位置に対応する翻訳(すなわち、上記の例では「
【外5】
(en eunjireul moreunda)」を入力し、文法項に関しては、ユーザは元のソース言語の単語(すなわち、上記の例では「man」と「meant」)を入力する。さらに、文法項が複数の単語から構成されている場合、ユーザはそれらの中の最重要単語を入力するだけでよい(上記の例では、「man」と「meant」)。上記の入力規則はユーザに対して両言語に関する専門知識を有することを要求としないので、ユーザは多くの文章を短期間で入力することができる。
【0015】
ソース/ターゲット言語文章構造生成ユニット120は、入力されたソース/ターゲット言語の文章を解析することによって、ソース言語の構造情報と対応するターゲット言語の構造情報とを生成する。本発明の生成プロセスを、図3を参照して詳述する。
【0016】
妥当性チェック・ユニット130は、機械翻訳システムが翻訳を実行する基本単位である句をソース言語の構造が形成しているか否かを判定することによって、生成されたソース言語の構造情報の妥当性をチェックする。妥当でない場合、システムは、ユーザがソース/ターゲット言語の文章が正確に入力されたか否かを検討し、正確でない場合はこれらを訂正することを可能にすることができる。ソース言語の構造情報の妥当性をチェックする具体的なプロセスを、図6を参照しながら説明する。
【0017】
冗長度チェック・ユニット140は、生成された構造情報と同じターゲット言語の構造情報が転移辞書DB 150に既に記憶されているか否かを判定することによって、生成された構造情報の冗長度をチェックする。冗長度をチェックするために、ユニット140はまず、生成されたソース言語の構造情報のイディオムと同じイディオムを有するすべてのエントリを転移辞書DB 150から取り出し、次いでそれらのエントリのどれか1つが生成されたターゲット言語の構造情報と同じターゲット言語の構造情報を有するか否かをチェックする。生成された情報が冗長度した情報であると判断された場合、その情報はデータの整合性のために転移辞書DB 150には記憶されない。一般に、英韓転移辞書は300,000を超えるデータ・エントリを有している。辞書のエントリ数が増加するに従い、新しく生成されたデータが転移辞書の既存データと整合性を有しているか否かをチェックすることはより困難になる。本発明の冗長度チェック・ユニット140は、この問題を解決し、辞書のデータの整合性を効率的に維持する。
【0018】
ユーザが入力した元のソース/ターゲット言語の文章と、生成ユニット120によって生成され、さらに妥当性チェック・ユニット130および冗長度エントリ・チェック・ユニット140によってチェックされたソース/ターゲット言語の構造情報とは、最終的に転移辞書DB 150に新しいエントリとして記憶される。図2に示す通り、転移辞書DB 150のエントリは、「ソース言語文章」、「ターゲット言語文章」、「インデックス単語」、「ソース言語構造」、「ターゲット言語構造」、および「イディオム単語」に関する情報を含んでいる。簡略化のため6項目しか列挙していないが、必要に応じて他の情報項目をエントリに含めることができることに留意されたい。「インデックス」項目には、ソース言語構文ツリーのルート・ノードに対応する単語が記憶される。「イディオム」項目は、冗長度チェック・ユニット140によって冗長度がチェックされるときに検索キーワードとして使用される。
【0019】
図3を参照すると、本発明の好ましい実施形態による転移辞書データベースの新しいエントリを生成するためのプロセスを示すフローチャートが示されている。
【0020】
ステップ310で、一対のソース言語の文章とターゲット言語の文章がユーザによって入力され、一時記憶域に記憶される。
【0021】
ステップ320で、ソース言語の文章はパーサーによって構文解析される。パーサーは、ソース言語の文章の構文構造を解析し、通常はツリー・データ構造であるソース言語の文章内の単語間の構文関係を指定するソース言語の構文情報を生成するためのプログラムである。ソース言語の文章を構文解析するためには従来型のパーサーならどれでも使用することができるので、パーサーに関するより詳細な説明は省略する。参考として、パーサーおよび構文解析機構に関する詳細は、Makoto Nagao(長尾 眞)著の書籍「Natural Language Process(自然言語処理)」の第4章(「Parsing(構文解析)」)で説明されている。
【0022】
図5は、典型的なソース言語の文章である「The + man *has *no*idea what she meant by those words.」の構文解析結果であるソース言語構文ツリーの図形表示を示している。図5に示すように、各ノード510〜530は文章内の各単語をそれぞれに示している。各単語の脇にある文字(例えば、単語「have」の脇にある「v」)はその単語の品詞情報を示している。例えば、「n」は名詞、「v」は動詞、「det」は限定詞、「prep」は前置詞である。このような文字は一例であって、これらに限定されるものではないことが容易に理解されよう。各辺上の略語(例えば、ノード「have」とノード「man」の間の辺の上にある「subj」)はノード間の構文関係を示している。一部の略語を以下の表で説明する。
【表1】
【0023】
表1は数例を示したのみであって、当業者には様々な構文関係を示すために様々な略語を使用することができることを理解されたい。
【0024】
図3を参照すると、ステップ330では、ソース言語構文ツリーのノードの中から、「条件ノード」と総称される1つ以上のイディオム単語に対応する1つ以上のイディオム・ノード(「In」)、1つ以上のコロケーション単語に対応する1つ以上のコロケーション・ノード(「Cn」)、および1つ以上の文法項(「An」で表示される)に対応する1つ以上の文法項ノード(「An」)が、ソース言語の文章とターゲット言語の文章とに基づいて抽出される。上述のように、イディオム単語とコロケーション単語はソース言語の文章で「*」と「+」でマーク付けされているので、それらに対応するノードは容易に抽出することができる。文法項ノードに関しては、ターゲット言語の文章で元のソース言語の文章によって表現された単語を検索することによって抽出することができる。図5に示すソース言語構文ツリーでは、単語「*have」、「*no」、「*idea」にそれぞれ対応するノード510、516、および518はイディオム・ノードとして抽出され、単語「+man」に対応するノード512はコロケーション・ノードとして抽出され、単語「man」および「meant」にそれぞれ対応するノード512および522は文法項ノードとして抽出される。
【0025】
ステップ340では、すべての条件ノードの最小共通上位ノードRが計算される。最小共通上位ノードRを計算するために、イディオム・ノード、コロケーション・ノード、および文法項ノードのそれぞれの各上位ノード・セットがまず計算される。図5のソース言語構文ツリーに関して計算され、結果的に得られた上位ノード・セットを以下に示す。
【表2】
【0026】
上記の通り、イディオム・ノード510、516、および518の上位ノードは「have」に対応するノード510であり、コロケーション・ノード512の上位ノードはノード510であり、文法項ノード512、522の上位ノードはノード510である。それぞれの上位ノードの集合の積集合の中で最上位レベルのノードが最小共通上位ノードとして選択される。上記の例では、単語「have」に対応するノード510が、図5のソース言語構文ツリーの最小共通上位ノードとして選択される。
【0027】
ステップ350では、最小共通上位ノードに対応する単語(上記の例では「have」)から開始するソース言語の構造情報が生成される。ソース言語の構造情報は、現在のノードとその子ノードの間の構文関係に関する情報、対応する単語、および現在のノードの品詞情報を含むことができる。一般に、ソース言語の構造情報は括弧“(”を使用して表示されており、記号“(”の後にノード間の構文関係を表わす略語が提供される。この構文関係は、一般にスロットと呼ばれる。(スロットに関する詳細な説明は、R.Studer編集、Natural Language and Logic:International Scientific Symposium, LectureNotes In Computer Science(自然言語および論理:国際科学シンポジウム、コンピュータ・サイエンス講義録)Springer Verlag(シュプリンガー・フェアラーク出版)ベルリン、1990年のMichaelC. McCord著、Slot Grammar: A System for simpler construction of practical naturallanguage grammars.(スロット・グラマー:実用自然言語文法のより簡易な構築のためのシステム)118〜145頁で説明されている。)構文関係を表わすいくつかの略語は既に表1に示した。単語間の特定の構文関係を定義する必要がない場合は、すべての構文関係が可能であることを意味する記号「?」が記される。
【0028】
各タイプのノードの生成規則を参照すると、対応する単語およびイディオム・ノードの品詞情報は「<単語:品詞>」の形式で記述されるが、これはコロケーション単語では「<<単語:品詞>>」の形式で記述される。文法項ノードの場合、構文関係だけが記述される。
【0029】
図4に示すように、ソース言語の構造情報の生成プロセスは再帰的に達成される。具体的には、ステップ410で、現在のノードに関するソース言語の構造情報が生成される。次いでステップ420で、現在のノードに子ノードがあるか否かが判定される。子ノードがある場合、さらにその子ノードが条件ノード(すなわち、イディオム・ノード、コロケーション・ノード、または文法項ノード)であるか否かが判定される(ステップ430)。子ノードが条件ノードであると判定される限り、すべての条件ノードに対するすべてのソース言語の構造情報を生成するために、その子ノードに関するソース言語の構造情報が再帰的に生成される(ステップ440)。
【0030】
図5に示すソース言語構文ツリーに基づいて生成されたソース言語の構造情報は以下の通りである。
インデックス
have: v
ソース言語の構造情報
(?<$this>(subj<<man:n>>)(obj<idea:n>(ndet<no:det>(nobj)))
【0031】
最小共通上位ノードに対応する単語(上記の例では「have」)は転移辞書にインデックスとして記憶されることに留意されたい。上記のように、イディオム・ノード510、516および518のそれぞれは「(?<$this>)」、「(obj<idea:n>)」、および「(ndet <no:det>)」と表現される。表現「<$this>」はインデックス「have:v.」によって置き換えられるべき部分を示している。同様に、コロケーション・ノード512は、単語「man」に類似の単語ならどれでも主語の位置に挿入できることを示す「(subj<<man:n>>)」と表現される。文法項ノード512および522はそれぞれに「(subj<<man:n>>)」および「(nobj)」と表現される。
【0032】
再び図3を参照すると、ステップ360では、入力されたターゲット言語の文章に対応するターゲット言語の文章構造情報が生成される。ターゲット言語の文章構造情報を生成するためには、まず、「ターゲット言語品詞付加マシン」を使用して各単語に品詞情報が付加される。ターゲット言語品詞付加マシンは、ターゲット言語の形態素辞書を使用してターゲット言語の文章の各形態素に品詞情報を追加するためのプログラムである。品詞付加マシンに関する詳細な情報は、「長尾 眞編、岩波講座ソフトウェア科学15 自然言語処理 第3章 形態素解析」に記載されている。ターゲット言語の各種品詞を示すいくつかの略語を表3に示す。略語表記にアルファベットの大文字が使われているが、表1に示された構文関係の略語表記と同様、ソース/ターゲット言語の構造情報として用いられるときには、その小文字が使われる。
【0033】
例えば、ターゲット言語の文章に品詞を付加した結果、「man
【外6】
meant
【外7】
」は、「man/f+
【外8】
/js meant/f+
【外9】
/ec+
【外10】
/jo
【外11】
/pv」となる。
【0034】
次に、品詞付加ターゲット言語の文章の1つ以上のソース言語の単語は、ソース言語の構造の対応する構文関係情報に置き換えられて、ターゲット言語の構造情報を生じる。例えば、ターゲット言語の典型的な文章中のソース言語の単語である「man/f」と「meant/f」は、それぞれ「$subj」と「$nobj」によって置き換えられる。上記プロセスに従って生成された、結果的に得られたターゲット言語の構造は、「$subj+
【外12】
/js$nobj+
【外13】
/ec+
【外14】
/jo
【外15】
/pv」である。
【0035】
次に、ステップ370で、転移ベースの機械翻訳システムが翻訳を実行する基本単位である句をソース言語の構造が形成しているか否かを判定することによって、生成されたソース言語の構造情報の妥当性がチェックされる。ソース言語の構造をチェックするプロセスを、図6を参照して以下で説明する。
【0036】
図6は、本発明の好ましい実施形態によるソース言語の構造の妥当性をチェックする手順を示すフローチャートである。図から分かるように、ステップ610では、全文法項ノードの親ノードがイディオム・ノードか否かが判定される。イディオム・ノードでない場合、ソース言語の構造は句を形成していないものと判定され、したがって無効であると判定される(ステップ630)。次に、親ノードがイディオム・ノードではないイディオム・ノードが複数あるか否かがチェックされる(ステップ620)。複数ある場合、イディオム・ノードは少なくとも2つの句を形成するので、ソース言語の構造は、ここでもまた無効であると判定される(ステップ630)。別法として、無効と判断されたときに、システムは、ユーザがソース言語の文章とターゲット言語の文章とが正確に入力されているか否かを検討し、正確に入力されていない場合はそれを訂正することを可能にすることができる。
【0037】
図7および8は、無効なソース言語の構造の例を示す。図7および8では、斜線で示したノードをイディオム・ノード、格子で示したノードを文法項ノード、点線で示したノードをコロケーション・ノードと仮定する。図7は、文法項ノード「the:det」の親ノードが非イディオム・ノードであると既に証明されている場合を示しており、図8は、2つのイディオム・ノード(「have:v」および「no:det」)の親ノードが非イディオム・ノードであると既に証明されている場合を示している。
【0038】
最後に、図3を参照すると、ステップ380で、生成された構造情報と同じターゲット言語の構造情報が転移辞書に既に記憶されているか否かを判定することによって、生成された構造情報140の冗長度がチェックされる。冗長度をチェックするために、生成されたソース言語の構造情報のイディオムと同じイディオムを有するすべてのエントリがまず転移辞書から取り出される。次いで、取り出されたエントリのどれか1つが、生成されたターゲット言語の構造情報と同じターゲット言語の構造情報を有するか否かがチェックされる。生成された情報が新しい情報であると判断された場合、その情報は転移辞書の新しいエントリに登録され、冗長度した情報であると判断された場合、その情報はデータの整合性のために登録されない。別の実施形態では、システムは、ユーザに対して同じイディオムを有する既存の一対のソース/ターゲット言語の構造情報のリストを表示することによって、ユーザが一対の新しく生成されたソース/ターゲット言語の構造情報が冗長度しているか否かを検討することを可能にすることができる。
【0039】
例えば、ユーザが、ソース言語の文章「I *put *on the +shirts」とターゲット言語の文章「I
【外16】
shirts
【外17】
」を入力したとき、イディオム「put on」を有する一対の対応するソース/ターゲット言語の構造は以下のように生成される。
ソース言語の構造:
(?($this>(subj)(comp<on:prep>)(obj<<shirt:n>>))
ターゲット言語の構造:
$subj+
【外18】
/js$obj+
【外19】
/jo
【外20】
/pv
しかし、図2に示すように、同じイディオム「put on」を有する2つの既存のエントリ(中段および下段)が転移辞書から取り出され、エントリ(中段)は上記と同じターゲット言語の構造を有しているので、これは辞書に新しいエントリとして登録されない。
【0040】
本発明によれば、転移辞書で新しいエントリを生成するために一対のソース/ターゲット言語の文章を入力する規則は非常に単純なので、ユーザは、ソース/ターゲット言語に関する特定の構文に関する知識を持たずに転移辞書を容易に開発することができ、したがって開発に要する時間と費用を大幅に削減することができる。
【0041】
本発明は、典型的な実施形態に関して図示し説明したが、本発明はその特定の実施形態に限定されるものと理解されるべきではなく、当業者には、本発明の趣旨および範囲を逸脱せずに、上記および様々なその他の変更、省略、および追加を行うことができることを理解されたい。
【0042】
まとめとして、本発明の構成に関して以下の事項を開示する。
【0043】
(1)転移ベースの翻訳機械システムで使用される、一対のソース/ターゲット言語の文章と一対の対応するソース/ターゲット言語の構造情報とを記憶する転移辞書を生成する方法において、
ユーザから一対のソース/ターゲット言語の文章を受け取るステップであって、前記ソース言語の文章が少なくとも1つのイディオム、少なくとも1つの文法項、および少なくとも1つのコロケーションから構成されており、前記コロケーションと前記イディオムがその中でそれぞれにマーク付けされており、前記ターゲット言語の文章が前記イディオムに対する前記ターゲット言語の翻訳と前記文法項に対する前記ソース言語の1つ以上の単語とを含むステップと、
前記ソース言語の文章の各単語の品詞および構文情報を含む、対応するソース言語構文ツリー・データ構造を生成するために前記ソース言語の文章を構文解析するステップと、
前記ソース言語構文ツリー・データ構造から、前記ソース言語の文章の前記イディオム、前記コロケーションおよび前記文法項にそれぞれ対応するノードを抽出するステップと、
前記抽出されたノードの最小共通上位ノードを計算するステップと、
前記ソース言語構文ツリー・データ構造に基づいてソース言語の構造情報を生成するステップであって、前記言語の構造情報が前記最小共通上位ノードの情報から開始するステップと、
前記ターゲット言語の文章の各形態素に前記品詞の情報を追加し、前記ターゲット言語の中にある各ソース言語の単語を前記ソース言語構文ツリー・データ構造内の対応する構文情報で置き換えることによってターゲット言語の構造情報を生成するステップと、
前記受け取ったソース/ターゲット言語の文章および前記生成されたソース/ターゲット言語の構造情報を新しいエントリとして前記転移辞書に記憶するステップと
を含む方法。
(2)前記ソース言語の構造情報が句を形成しているか否かをチェックすることによって前記ソース言語の構造情報の妥当性を判定するステップをさらに含む上記(1)に記載の方法。
(3)前記判定するステップが、前記ソース言語構文ツリーから抽出された各文法項ノードの親ノードがイディオム・ノードか否かをチェックするステップと、前記親ノードがイディオム・ノードでないイディオム・ノードが複数あるか否かをチェックするステップとを含む上記(2)に記載の方法。
(4)前記生成されたソース言語の構造情報のイディオムと同じイディオムを有するすべてのエントリを取り出し、前記生成されたターゲット言語の構造情報と同じターゲット言語の構造情報が既に存在するか否かをチェックすることによって、前記生成されたソース/ターゲット言語の構造情報の冗長度をチェックするステップをさらに含む上記(1)に記載の方法。
(5)転移ベースの翻訳機械システムで使用される、一対のソース/ターゲット言語の文章と一対の対応するソース/ターゲット言語の構造情報とを記憶する転移辞書を生成するための装置において、
ユーザから一対のソース/ターゲット言語の文章を受け取る受信ユニットであって、前記ソース言語の文章が少なくとも1つのイディオム、少なくとも1つの文法項、および少なくとも1つのコロケーションから構成されており、前記コロケーションと前記イディオムがその中でそれぞれにマーク付けされており、前記ターゲット言語の文章が前記イディオムに対する前記ターゲット言語の翻訳と前記文法項に対する前記ソース言語の1つ以上の単語とを含む受信ユニットと、
前記ソース言語の文章の各単語の品詞および構文情報を含む、対応するソース言語構文ツリー・データ構造を生成するために前記ソース言語の文章を構文解析するための構文解析ユニットと、
前記ソース言語構文ツリー・データ構造から、前記ソース言語の文章の前記イディオム、前記コロケーションおよび前記文法項にそれぞれ対応するノードを抽出するための抽出ユニットと、
前記抽出されたノードの最小共通上位ノードを計算するための計算ユニットと、
前記ソース言語構文ツリー・データ構造に基づいてソース言語の構造情報を生成するためのソース言語構造生成ユニットであって、前記言語の構造情報が前記最小共通上位ノードの情報から開始するソース言語構造生成ユニットと、
前記ターゲット言語の文章の各形態素に前記品詞の情報を追加し、前記ターゲット言語の中にある各ソース言語の単語を前記ソース言語構文ツリー・データ構造内の対応する構文情報で置き換えることによってターゲット言語の構造情報を生成するためのターゲット言語構造生成ユニットと、
前記受け取ったソース/ターゲット言語の文章および前記生成されたソース/ターゲット言語の構造情報を新しいエントリとして記憶するための転移辞書と
を備える装置。
(6)前記ソース言語の構造情報が句を形成しているか否かをチェックすることによって前記ソース言語の構造情報の妥当性を判定するための判定ユニットをさらに備える上記(5)に記載の装置。
(7)前記判定ユニットが、前記ソース言語構文ツリーから抽出された各文法項ノードの親ノードがイディオム・ノードか否かをチェックするための第1のチェック・ユニットと、前記親ノードがイディオム・ノードでないイディオム・ノードが複数あるか否かをチェックするための第2のチェック・ユニットとを備える上記(6)に記載の装置。
(8)前記生成されたソース言語の構造情報のイディオムと同じイディオムを有するすべてのエントリを取り出し、前記生成されたターゲット言語の構造情報と同じターゲット言語の構造情報が既に存在するか否かをチェックすることによって、前記生成されたソース/ターゲット言語の構造情報の冗長度をチェックするための冗長度チェック・ユニットをさらに備える上記(5)に記載の装置。
(9)転移ベースの翻訳機械システムで使用される、一対のソース/ターゲット言語の文章と一対の対応するソース/ターゲット言語の構造情報とを記憶する転移辞書を生成する方法を実行するためにコンピュータによって実行可能なプログラム命令を記憶しているコンピュータ可読媒体であって、前記方法が、
ユーザから一対のソース/ターゲット言語の文章を受け取るステップであって、前記ソース言語の文章が少なくとも1つのイディオム、少なくとも1つの文法項、および少なくとも1つのコロケーションから構成されており、前記コロケーションと前記イディオムがその中でそれぞれにマーク付けされており、前記ターゲット言語の文章が前記イディオムに対する前記ターゲット言語の翻訳と前記文法項に対する前記ソース言語の1つ以上の単語とを含むステップと、
前記ソース言語の文章の各単語の品詞および構文情報を含む、対応するソース言語構文ツリー・データ構造を生成するために前記ソース言語の文章を構文解析するステップと、
前記ソース言語構文ツリー・データ構造から、前記ソース言語の文章の前記イディオム、前記コロケーションおよび前記文法項にそれぞれ対応するノードを抽出するステップと、
前記抽出されたノードの最小共通上位ノードを計算するステップと、
前記ソース言語構文ツリー・データ構造に基づいてソース言語の構造情報を生成するステップであって、前記言語の構造情報が前記最小共通上位ノードの情報から開始するステップと、
前記ターゲット言語の文章の各形態素に前記品詞の情報を追加し、前記ターゲット言語の中にある各ソース言語の単語を前記ソース言語構文ツリー・データ構造内の対応する構文情報で置き換えることによってターゲット言語の構造情報を生成するステップと、
前記受け取ったソース/ターゲット言語の文章および前記生成されたソース/ターゲット言語の構造情報を新しいエントリとして前記転移辞書に記憶するステップと
を含むコンピュータ可読媒体。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施形態による転移辞書を開発するための装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】本発明によって開発された転移辞書データベースの一例を示す図である。
【図3】本発明の好ましい実施形態による転移辞書データベースの新しい項目を生成するための手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の好ましい実施形態によるソース言語の構造情報を生成するための手順を示すフローチャートである。
【図5】ソース言語構文ツリーの図形表示である。
【図6】本発明の好ましい実施形態によるソース言語の構造情報の妥当性をチェックするための手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明による、無効であることが既に証明済みのソース言語構文ツリーの例を示す図である。
【図8】本発明による、無効であることが既に証明済みのソース言語構文ツリーの例を示す図である。
【符号の説明】
110 ソース/ターゲット文章受信ユニット
120 ソース/ターゲット言語文章構造生成ユニット
130 妥当性チェック・ユニット
140 冗長度チェック・ユニット
150 転移辞書
Claims (4)
- 転移ベースの翻訳機械システムで使用される、一対のソース言語およびターゲット言語の文章と一対の対応するソース言語およびターゲット言語の構造情報とを記憶する転移辞書を生成するための装置において、
ユーザから一対のソース言語およびターゲット言語の文章を受け取る受信ユニットであって、前記ソース言語の文章が少なくとも1つのイディオム、少なくとも1つの文法項、および少なくとも1つのコロケーションから構成されており、前記コロケーションと前記イディオムがその中でそれぞれにマーク付けされており、前記ターゲット言語の文章が前記イディオムに対する前記ターゲット言語の翻訳と前記文法項に対する前記ソース言語の1つ以上の単語とを含む受信ユニットと、
前記ソース言語の文章の各単語の品詞および構文情報を含む、対応するソース言語構文ツリー・データ構造を生成するために前記ソース言語の文章を構文解析するための構文解析ユニットと、
前記ソース言語構文ツリー・データ構造から、前記ソース言語の文章の前記イディオム、前記コロケーションおよび前記文法項にそれぞれ対応するノードを抽出するための抽出ユニットと、
前記抽出されたノードの最小共通上位ノードを計算するための計算ユニットと、
前記ソース言語構文ツリー・データ構造に基づいてソース言語の構造情報を生成するためのソース言語構造生成ユニットであって、前記言語の構造情報が前記最小共通上位ノードの情報から開始するソース言語構造生成ユニットと、
前記ターゲット言語の文章の各形態素に前記品詞の情報を追加し、前記ターゲット言語の中にある各ソース言語の単語を前記ソース言語構文ツリー・データ構造内の対応する構文情報で置き換えることによってターゲット言語の構造情報を生成するためのターゲット言語構造生成ユニットと、
前記受け取ったソース言語およびターゲット言語の文章および前記生成されたソース言語およびターゲット言語の構造情報を新しいエントリとして記憶するための転移辞書と
を備える装置。 - 前記ソース言語の構造情報が句を形成しているか否かをチェックすることによって前記ソース言語の構造情報の妥当性を判定するための判定ユニットをさらに備える請求項1に記載の装置。
- 前記判定ユニットが、前記ソース言語構文ツリーから抽出された各文法項ノードの親ノードがイディオム・ノードか否かをチェックするための第1のチェック・ユニットと、前記親ノードがイディオム・ノードでないイディオム・ノードが複数あるか否かをチェックするための第2のチェック・ユニットとを備える請求項2に記載の装置。
- 前記生成されたソース言語の構造情報のイディオムと同じイディオムを有するすべてのエントリを取り出し、前記生成されたターゲット言語の構造情報と同じターゲット言語の構造情報が既に存在するか否かをチェックすることによって、前記生成されたソース言語およびターゲット言語の構造情報の冗長度をチェックするための冗長度チェック・ユニットをさらに備える請求項1に記載の装置。
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