JP4324263B2 - 釣り用リールの電源装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電源装置、特に、釣り用リールに設けられた水深表示用の表示手段を含む動作手段とそれを制御するための制御手段とに電力を供給するための釣り用リールの電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
両軸受リールなどの釣り用リールにおいて、仕掛けの水深を表示するための、たとえば液晶ディスプレイからなる水深表示部を有するものが知られている。この種の水深表示部を有する釣り用リールには、たとえば、マイクロコンピュータからなる制御部が設けられており、制御部によりスプールからの釣り糸の繰り出し長さ又は巻取長さを測定し、その長さに応じて仕掛けの水深を表示している。
【0003】
これらの水深表示部や制御部には、たとえばリール本体に装着された乾電池やボタン電池などの内部電源から電力が供給されており、電力の供給・遮断はリール本体に設けられた電源操作スイッチのオンオフにより行われている。この電源操作スイッチは、通常、内部電源からの電力を直接的に制御部や水深表示部に供給・遮断するのではなく、間接的に電力を供給・遮断している。
【0004】
具体的には、内部電源からの電力は、スイッチングトランジスタを有する電源断続回路のオンオフにより供給・遮断されており、電源断続回路は、電源制御回路によりオンオフ制御される。電源制御回路は、電源操作スイッチの状態を監視し、電源操作スイッチがオンすると電源断続回路をオンして内部電源からの電力を水深表示部や制御部に供給し、オフすると電源断続回路をオフして内部電源からの電力の供給を遮断する。この電源制御回路にも、内部電源から電力が供給されている。
【0005】
このように電源操作スイッチにより間接的に電力を供給・遮断すれば、スイッチの小型化を図れ、かつ節電のためのオートオフモードなどにも簡単に対応することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の構成では、電源制御回路に内部電源から電力が供給されているため、電源操作スイッチをオフしても内部電源の電力が消費される。このため、長時間経過すると、電源操作スイッチをオンしていないにも関わらず内部電源が消耗してしまい、水深表示部や制御部を動作させることができなくなることがある。
【0007】
本発明の課題は、電源操作スイッチをオフしているときのリール制御用電源の電力の消費を抑えることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
発明1に係る釣り用リールの電源装置は、カウンターケースが固定されたリール本体と、リール本体に回転自在に装着されたスプールと、スプールの回転を検出するスプールセンサと、を有する釣り用リールに設けられた水深表示用の表示手段を含む動作手段と動作手段を制御するための制御手段とに電力を供給するための装置であって、第1電源と、電源操作スイッチと、電源断続手段と、電源制御手段と、第2電源とを備えている。第1電源は、リール本体内に配置され、制御手段及び動作手段に電力を供給するための電源である。電源操作スイッチは、第1電源からの電力を供給・遮断操作するためにオン状態とオフ状態とに状態が変化するスイッチである。電源断続手段は、第1電源と制御手段及び動作手段との間に配置され、第1電源と制御手段及び動作手段とを電気的に接続・切断する手段である。電源制御手段は、電源操作スイッチの状態を監視して電源操作スイッチの状態に応じて電源断続手段を接続状態と切断状態とに制御する手段である。第2電源は、カウンターケース内に配置され、電源制御手段及びスプールセンサに電力を供給する電源である。電源制御手段は、電源操作スイッチがオン状態でかつ電源断続手段が接続状態のとき、釣り用リールが所定時間以上動作しないと電源断続手段を切断状態にし、電源操作スイッチがオン状態でかつ電源断続手段が切断状態のとき、釣り用リールのスプールが回転すると電源断続手段を接続状態にする。
【0009】
この電源装置では、電源操作スイッチがオン状態に操作されると、電源操作スイッチを監視している電源制御手段がその状態を認識し、電源断続手段を接続状態にする。この結果、第1電源からの電力が制御手段及び動作手段に供給され、これらの手段が動作を開始する。また、電源操作スイッチがオフされると電源制御手段が電源断続手段を切断状態にし、制御手段及び動作手段への電力の供給が遮断される。この電源制御手段には、第2電源から電力が供給される。このため、電源操作スイッチがオフしているときには、第2電源の電力だけが消費され第1電源の電力は消費されない。したがって、電源操作スイッチがオフ状態の時には、リール制御用の第1電源が消耗せず、第1電源の電力の消費を抑えることができる。
【0010】
また、釣り人が電源操作スイッチをオフにするのを忘れても、所定時間後に電源断続手段が切断状態になるので、第1電源の電力の消費をより抑えることができる。
【0011】
さらに、電源操作スイッチがオン状態であれば、電源操作スイッチを操作しなくてもスプールが回転すると自動的に第1電源から制御部や表示部に電力が供給される。このため、釣りの途中で休憩したとき等に自動的に表示部や制御部に第1電源の電力が供給されなくなっても、釣りを行えば元の状態に簡単に復帰する。
【0012】
発明2に係る釣り用リールの電源装置は、発明1に記載の装置において、第2電源は光により発電可能な太陽電池である。この場合には、電源制御手段に電力を供給する第2電源が太陽電池のため、第2電源から電源制御手段に電力を供給しても光が照射されている間は発電する。このため、電源制御手段が電源操作スイッチの監視を続けて第2電源が消耗しても、電源制御手段に対して長期間にわたる電力の供給が可能になる。
【0013】
発明3に係る釣り用リールの電源装置は、発明1又は2に記載の装置において、第1電源は、充電不能な一次電池である。この場合には、第1電源として、たとえばリチウム電池、酸化銀電池、アルカリボタン電池等のボタン形電池を使用すれば、第1電源の小型化を図ることができる。また、高性能のアルカリ乾電池を使用すれば第1電源の長寿命化を図れ、マンガン乾電池を使用すれば第1電源の交換時のコストを低減できる。
【0014】
発明4に係る釣り用リールの電源装置は、発明1又は2に記載の装置において、第1電源は、充電可能な二次電池である。この場合には、たとえば、ニッケル・カドミウム電池やリチウムイオン電池等の二次電池からなる第1電源を充電することで第1電源を繰り返して使用することができ、第1電源の維持費を低減できる。
【0015】
発明5に係る釣り用リールの電源装置は、発明4に記載の装置において、第2電源は、第1電源に電力を供給可能である。この場合には、第1電源が消耗したときに第2電源から充電できるので、第1電源の長寿命化を図ることができる。
【0016】
発明6に係る釣り用リールの電源装置は、発明5に記載の装置において、第1電源と第2電源との間に配置された昇圧手段をさらに備える。この場合には、昇圧手段により第2電源の電圧を高くすることができるので、第2電源の起電力を大きくすることなく第1電源を充電でき、第2電源のセル数を少なく抑えることができる。
【0017】
発明7に係る釣り用リールの電源装置は、発明5又は6に記載の装置において、第1電源と第2電源との間に配置された逆流防止手段をさらに備える。この場合には、ダイオードなどを用いた逆流防止手段により第2電源から第1電源にのみ電流が流れ第1電源から第2電源へ電流が流れないようにすることで、第2電源から第1電源に充電を行う構成にしても、第1電源の消耗を抑えることができる。
【0018】
発明8に係る釣り用リールの電源装置は、発明5から7のいずれかに記載の装置において、第2電源と電源制御手段との間に配置された蓄電手段をさらに備える。この場合には、第2電源に太陽電池を用いても、第2電源により発生された電力を蓄えることができるので、光の照射の有無に関わらず電源制御手段に電力を供給でき、電源操作スイッチの状態を常時監視できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
<全体構成>
図1及び図2において、本発明の一実施形態を採用した両軸受リールは、水深表示機能を有する手巻きのリールである。
【0020】
両軸受リールは、釣り竿に装着されるリール本体1と、リール本体1の側方に配置されたスプール回転用のハンドル2と、ハンドル2のリール本体1側に配置されたドラグ調整用のスタードラグ3と、リール本体1に回転自在に装着されたスプール10とを主に備えている。
【0021】
リール本体1は、左右1対の側板7a,7bとそれらを連結する複数の連結部7c(図3)とからなるフレーム7と、フレーム7の左右を覆う左右の側カバー8a,8bと、フレーム7の前部を覆う前カバー9とを有している。ハンドル2側(図2の右側)の側カバー8bには、ハンドル2の回転軸が回転自在に支持されている。
【0022】
リール本体1の上部には、カウンターケース4が固定されている。カウンターケース4の内部は、外部に対して水密に封止されている。カウンターケース4には、仕掛けの水深や棚位置を水面からと底からとの2つの基準で表示するための液晶ディスプレイからなる表示部5と、表示部5の図2右側に配置された3つのスイッチ6a〜6cからなる操作キー部6とが設けられている。このうち、図2下側のスイッチ6aは、電源をオンオフ操作するための電源操作スイッチである。
【0023】
<制御系の構成>
カウンターケース4の内部には、図3に示すように、表示部5と、表示部5や操作キー部6に接続された制御部30と、制御部30や表示部5に電力を供給するための電源部31とが配置されている。制御部30は、CPU,RAM,ROM,I/Oインターフェイス等を含むマイクロコンピュータを備えており、制御プログラムに従って表示制御等の各種の制御動作を実行する。
【0024】
制御部30には、図4に示すように、電源部31と、表示部5と、スプール10の回転を検出するためのスプールセンサ32と、操作キー部6のスイッチ6b,6cと、各種情報を記憶するEEPROM等の不揮発メモリからなる記憶部33と、他の入出力部とが接続されている。制御部30は、電源部31から供給された電力により動作する。
【0025】
<電源部の構成>
電源部31は、制御部30及び表示部5に電力を供給するための一次電池(第1電源の一例)21と、太陽電池(第2電源の一例)34と、昇圧回路35と、逆流防止回路36と、コンデンサ37と、電源制御回路38と、電源断続回路39とを有している。
【0026】
一次電池21は、図3に示すように、リール本体1の前下部に着脱自在に装着されている。一次電池21は、たとえばボタン型のリチウム電池であり、略3ボルトの起電力を有している。
【0027】
太陽電池34は、電源制御回路38に電力を供給するための電源である。太陽電池34は、表示部5の図2上側に近接して配置されている。このように表示部5の近傍に太陽電池34が配置されているので、両者の防水処理が容易になるとともに、カウンターケース4全体をコンパクトに構成できる。また、カウンターケース4の上面に太陽電池34が面しているので、釣りを行っているときに常に太陽光等の光が太陽電池34に当たりやすくなり、安定した電力が得られる。太陽電池34は、たとえばアモルファスシリコンを用いた5つのセル(モジュール)からなり、略2ボルト程度の起電力を有している。
【0028】
昇圧回路35は、太陽電池34に接続されており、太陽電池34で発生した起電力を3ボルト程度に昇圧するために設けられている。このような昇圧回路35を設けると、太陽電池34の起電力を小さくすることができ、太陽電池34のセル数を少なくすることができる。
【0029】
逆流防止回路36は、コンデンサ37と昇圧回路35との間に配置されており、たとえば、ダイオードから構成されている。逆流防止回路36は、コンデンサ37から太陽電池34側に電流が逆に流れるのを防止するために設けられている。
【0030】
コンデンサ37は、太陽電池34で発生した電力を蓄えるために設けられたものである。コンデンサ37には電源制御回路38が接続されている。このようなコンデンサ37を設けることで、太陽電池34に光が当たらないような環境下でも、電源制御回路38に電力が安定して供給される。
【0031】
電源制御回路38は、たとえばCPU,RAM,ROM,タイマ,I/Oインターフェイス等を含むマイクロコンピュータで構成され、太陽電池34から電力が供給されて動作する。なお、電源制御回路38を制御部30のマイクロコンピュータの一部の機能を利用して構成してもよい。
【0032】
電源制御回路38は、電源操作スイッチとしてのスイッチ6aの状態に応じて電源断続回路39をオンオフ制御する回路である。電源制御回路38には、スイッチ6aと、他の2つのスイッチ6b,6cと、スプールセンサ32とが接続されている。また、電源制御回路38は、制御部30に接続されており、制御部30と信号のやり取りを行う。電源制御回路38は、スイッチ6aの状態を常時監視し、スイッチ6aがオン状態になると、電源断続回路39を接続状態(オン状態)にして一次電池21の電力を制御部30及び表示部5に供給する。また、スプールセンサ32の出力により所定時間リールの動作していないことを判断すると、スイッチ6aがオン状態であっても、電源断続回路39を切断状態(オフ状態)にし、表示部5及び制御部30への電力の供給を遮断する。さらに、スイッチ6aがオン状態で電源断続回路39をオフしているとき、スプールセンサ32からのスプール回転信号又は、スイッチ6b,6cの操作入力により電源断続回路39をオンし、表示部5及び制御部30への電力の供給を再開する。
【0033】
電源断続回路39は、たとえばスイッチングトランジスタを有し、一次電源21と制御部30及び表示部5との間に配置されている。電源断続回路39は、電源制御回路38からの制御信号により接続状態と切断状態とに切り替わり、一次電池21の電力を供給・遮断する。
【0034】
このように、電源制御回路38に一次電池21の電力ではなく別の太陽電池34の電力を供給することで、一次電池21の電力の消費を抑え、一次電池21の消耗を抑えることができる。また、リールが長時間止まっているときに、一次電池21からの電力を遮断することにより、一次電池21の消耗をさらに抑えることができる。
【0035】
<電池ケースの構成>
前カバー9には、図3,図5及び図6に示すように、上部に左右に長い開口20が設けられ、下部に一次電池21を収納する電池ケース22が設けられている。電池ケース22は後述するレベルワインド機構13の下前方に設けられ、前カバー9の下部に形成された収納部23と、収納部23を前方から開閉可能に覆う蓋部24とを有している。収納部23は、前カバー9に正面視円形の凹んだ空間を形成するように設けられている。収納部23の底部と壁面とには一次電池21の正負の電極と接続するための金具がそれぞれ配置されている。収納部23の開口部の周囲には、蓋部24とで形成された閉空間を水密に封止するためのパッキン25が装着されている。蓋部24は、たとえば前面からねじ込まれた2本のネジ26により収納部23に開閉自在に装着されている。前カバー9の収納部23の周囲には、このネジ26に螺合するナット27が成形時に一体で埋め込まれている。この2本のネジ26は工具で回せるようにしてもよいし、硬貨等で回せるようにしてもよい。
【0036】
<他の構成>
リール本体1のフレーム7内には、ハンドル2に連結されたスプール10が回転自在に支持されている。スプール10の内部には、図3に示すように、スプール軸12が貫通している。また、リール本体1の後部(図1下部)には、ハンドル2とスプール10との駆動伝達をオンオフするクラッチレバー11が配置されている。このクラッチをオンすると、自重による仕掛けの糸繰り出し中に、糸繰り出し動作を停止できる。
【0037】
また、リール本体1の内部には、図3に示すように、スプール10に連動して動作するレベルワインド機構13やハンドル2の回転をスプール10に伝達する伝達機構(図示せず)等が設けられている。
【0038】
レベルワインド機構13は、スプール10の前方(図3右方)にスプール10と平行に配置された螺軸14と、螺軸14に係合する釣り糸ガイド15と、釣り糸ガイド15を案内するガイド筒16とを有している。螺軸14は、表面に交差する螺旋状の溝(図示せず)を有している。螺軸14は、側カバー8a内に配置された歯車機構(図示せず)によりスプール軸12と連結されている。釣り糸ガイド15は、ガイド本体15aと、ガイド本体15aの下部に螺軸14と直交する方向に配置され上端が螺旋状溝に係合する係合部材15bと、ガイド本体15aの上部に前後に配置され釣り糸を案内するセラミック製の硬質リング15cとを有している。ガイド本体15aの中央部には螺軸14が貫通し、かつその周囲にはガイド筒16が貫通している。ガイド筒16は、下部がU字状に開口した筒状部材であり、側板7a,7b間に螺軸14を中心で囲むように配置されている。このレベルワインド機構13の前下方のあいた空間に、前述したように電池ケース22が設けられている。
【0039】
<電源制御回路の制御動作>
このように構成された両軸受リールでは、太陽電池34が発電すると、その起電力が昇圧回路35で3ボルト程度に昇圧され、逆流防止回路36を介してコンデンサ37に蓄えられる。コンデンサ37に蓄えられた電力は、電源制御回路38に供給される。電源制御回路38に電力が供給されると、電源制御回路38が電源制御動作を行う。
【0040】
電源制御動作の概略を以下に説明する。
【0041】
電源制御回路38では、電源操作スイッチであるスイッチ6aが操作されると、電源断続回路39をオンオフ制御して一次電池21からの電力を制御部30及び表示部5に供給・遮断する。また、電力が供給された状態で所定時間以上リールが動作しないと制御部30及び表示部5への電力の供給を一時的に止めるスリープモードに入り、電源断続回路30をオフ制御して電力の供給を遮断する。このとき、スイッチ6aはオン状態を維持されるとともに、制御部30では、制御状態が不揮発メモリからなる記憶部33に記憶される。これによりスリープモードが解除されたときに以前の制御状態に戻すことができる。スリープモードのとき(スイッチ6aがオン状態で電力が遮断された状態)、スプール10が回転を開始したり、他のスイッチ6b,6cが操作されると、スリープモードが解除され、電力の供給が再開される。
【0042】
次に、図7を参照して具体的な制御動作を説明する。
【0043】
太陽電池34からコンデンサ37を介して電力が供給されると、図7のステップS2で初期設定を行う。この初期設定では、各種フラグや各種の制御変数がリセットされる。ステップS4では、スプールセンサ32の出力によりスプール10が回転を開始したか否かを判断する。この判断は、スリープモードを解除する否かを判断するために使用される。ステップS6では、タイマT1がオンしているか否かを判断する。このタイマT1は、リールの動作(具体的にはスプール10の回転)が所定時間以上なされなかったか否かを判断するためのタイマであり、スリープモードに入るか否かを判断するために使用される。ステップS8では、スイッチ6aが押されたか否かを判断する。このスイッチ6aは、前述したように電源操作スイッチであり、これがオン状態になると、通常、一次電池21の電力が制御部30及び表示部5に供給される。ステップS10では、他のスイッチ6b,6cのいずれかが押されたか否かを判断する。この判断もスリープモードを解除するか否かを判断するために使用される。ステップS12では、タイマT1が所定時間TSを超えたか否かを判断する。この判断は、スリープモードに入るか否かを判断するために使用される。
【0044】
スプール10が回転を開始したと判断すると、ステップS4からステップS14に移行する。ステップS14では、スイッチ6aがオン状態か否かを示すフラグSWが「1」(オン状態)にセットされているか否かを判断する。フラグSWが「1」にセットされている場合にはステップS16に移行し、電源断続回路39がオン状態であるか否かを示すフラグPWが「0」(オフ状態)にリセットされているか否かを判断する。これらの二つの判断によりスリープモードに入っているか否かが分かる。スリープモードに入っている場合(SW=1,PW=0の場合)には、ステップS18に移行し、フラグPWを「1」にセットする。これにより、電源断続回路39がオン制御され、一次電池21の電力の供給が再開される。
【0045】
スイッチ6aが押されたと判断すると、ステップS8からステップS22に移行する。ステップS22では、フラグSWが「1」にセットされているか否かを判断する。つまり、スイッチ6aがオン状態(SW=1)か否かを判断する。スイッチ6aがオフ状態のとき(SW=0のとき)には、ステップS24に移行し、フラグSWを「1」にセットしてスイッチ6aをオン状態にする。ステップS26では、フラグPWを「1」にセットする。これにより電源制御回路38は電源断続回路39をオン状態に制御し、一次電池21からの電力が表示部5及び制御部30に供給される。
【0046】
スイッチ6aがオン状態のとき(SW=1のとき)には、ステップS22からステップS28に移行し、フラグSWを「0」にリセットしてスイッチ6aをオフ状態にする。ステップS30では、フラグPWを「0」にリセットする。これにより電源制御回路38は電源断続回路39をオフ制御し、一次電池21からの電力が遮断される。
【0047】
他のスイッチ6b,6cが押されると、ステップS10からステップS32に移行する。このステップS32〜ステップS36では、ステップS14〜ステップS18と同様な処理でスリープモードの解除処理が実行される。すなわち、ステップS32では、フラグSWが「1」にセットされているか否かを判断し、ステップS34では、フラグPWが「0」にリセットされているか否かを判断する。ステップS36では、スリープモードを解除するためにフラグPWを「1」にセットする。
【0048】
タイマT1が所定時間TSを超えると、ステップS12からステップS38に移行する。タイマT1が所定時間TS(たとえば1時間)を超えるとスリープモードに入るための判断を行う。ステップS38では、タイマT1をオフした後フラグSWが「1」にセットされているか否か、つまりスイッチ6aがすでにオン状態であるか否かを判断する。スイッチ6aがオフ状態であれば、まだ電源が投入されていないのでスリープモードに入る必要はない。スイッチ6aがオン状態のときにはステップS40に移行する。ステップS40では、フラグPWが「1」にセットされているか否かを判断する。つまり、電源が投入されているか否かを判断する。スイッチ6aがオン状態で電源が投入されていない場合(SW=1,PW=0の場合)には、すでにスリープモードに入っていると判断されるので、スリープモードに入る必要はない。電源が投入されている場合にはステップS42に移行し、フラグPWを「0」にリセットする。これにより電源断続回路39がオフ制御され電源が遮断され、スリープモードに入る。このとき、電源制御回路38から制御部30にその旨の信号が出力され、制御部30ではそのときの制御状態を記憶部33に記憶し、その完了を示す信号を電源制御回路38に出力する。電源制御回路38ではその信号を待って電源断続回路39をオフ制御する。
【0049】
<リールの一般動作>
釣りを行う場合には、スイッチ6aを押して電源を投入する。この制御の詳細は前述の通りである。続いてクラッチレバー11によりクラッチをオフし、スプール10を自由に回転させ、釣り糸に装着された重りの自重により釣り糸を繰り出す。釣り糸が繰り出されると表示部5の水深表示が繰り出し量に応じて増加する。また、釣り糸が繰り出されると、スプール10の回転が歯車機構を介して螺軸14に伝達され、螺軸14が回転して釣り糸ガイド15がスプール10に沿って往復動する。仕掛けが棚に到達すると、クラッチレバー11によりクラッチをオンして釣り糸の繰り出しを停止する。
【0050】
魚の当たりがあると、ハンドル2を操作して釣り糸を巻き上げる。釣り糸が巻上げられると表示部5の水深表示が巻き上げ量に応じて減少する。この巻き上げ時にも、スプール10の回転が歯車機構を介して螺軸14に伝達され、螺軸14が回転して釣り糸ガイド15がスプール10に沿って往復動する。この結果、釣り糸がスプールにほぼ均一に巻き取られる。
【0051】
一方、一次電池21が消耗すると、その旨が表示部5に表示される。釣り人は、一次電池21が消耗したことを知ると、2本のネジ26を回して蓋部24を外す。そして古い一次電池21を取り出し新しい一次電池21に代える。なお、制御部30には、バックアップ用のコンデンサが装着されており、この電池交換時に電源が供給されなくても、適宜の間表示や記憶された各種のデータが消えることはない。なお、バックアップ用のコンデンサに代えてコンデンサ37から電力を供給するようにしてもよい。
【0052】
ここでは、電源制御回路38の電源(太陽電池34)を制御部30の電源(一次電池21)と別に設けたので、一次電池21が電源遮断時に消耗せず、一次電池21の電力の消費を抑えることができる。しかも、電源制御回路38側の電源は、太陽電池34のため、長期間にわたり電力を供給できる。また、コンデンサ37を間に配置しているので、光の照射の有無に関わらず電力を電源制御回路38に供給できる。
【0053】
〔他の実施形態〕
(a) 一次電池21に代えて、図8に示すように、充電可能な二次電池28を制御部30及び表示部5の電源として用いてもよい。この場合、逆流防止回路36を二次電池28にも接続し、太陽電池34の起電力により二次電池28を充電する構成としてもよい。この二次電池21に用いる電池としては、ニッケル・カドミウム電池、リチウムイオン電池等の小型軽量の二次電池が好ましい。また、二次電池に代えてコンデンサを用いてもよい。
【0054】
(b) 一次電池21はボタン電池に限定されるものではなく、単三形等のマンガン乾電池やアルカリ乾電池でもよい。
【0055】
(c) 電源制御回路38の電源として太陽電池34に代えて、通常の一次電池や二次電池を用いてもよい。
【0056】
(d) 本実施形態では、本発明による電源装置を手巻きの両軸受リールに装着したが、表示部や制御部駆動用の内部電源を有する電動リールにおいて、内部電源としてこの電源装置を用いることもできる。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、電源操作スイッチがオフしているときには、第2電源の電力だけが消費され第1電源の電力は消費されない。したがって、電源操作スイッチがオフ状態の時には、第1電源が消耗せず、第1電源の電力の消費を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による両軸受リールの斜視図。
【図2】 その平面図。
【図3】 その縦断面図。
【図4】 制御系の構成を示すブロック図。
【図5】 両軸受リールの正面図。
【図6】 図5のIV−IV断面図。
【図7】 電源制御動作を示すフローチャート。
【図8】 他の実施形態の図4に相当する図。
【符号の説明】
1 リール本体
4 カウンターケース
5 表示部
6 操作キー部
6a,6b,6c スイッチ
10 スプール
21 一次電池
28 二次電池
31 電源部
32 スプールセンサ
34 太陽電池
35 昇圧回路
36 逆流防止回路
37 コンデンサ
38 電源制御回路
39 電源断続回路
Claims (8)
- カウンターケースが固定されたリール本体と、前記リール本体に回転自在に装着されたスプールと、前記スプールの回転を検出するスプールセンサと、を有する釣り用リールに設けられた水深表示用の表示手段を含む動作手段と前記動作手段を制御するための制御手段とに電力を供給するための釣り用リールの電源装置であって、
前記リール本体内に配置され、前記制御手段及び動作手段に電力を供給するための第1電源と、
前記第1電源からの電力を供給・遮断操作するためにオン状態とオフ状態とに状態が変化する電源操作スイッチと、
前記第1電源と前記制御手段及び前記動作手段との間に配置され、前記第1電源と前記制御手段及び動作手段とを電気的に接続・切断する電源断続手段と、
前記電源操作スイッチの状態を監視して前記電源操作スイッチの状態に応じて前記電源断続手段を接続状態と切断状態とに制御する電源制御手段と
前記カウンターケース内に配置され、前記電源制御手段及び前記スプールセンサに電力を供給する第2電源と、を備え、
前記電源制御手段は、
前記電源操作スイッチがオン状態でかつ前記電源断続手段が接続状態のとき、前記釣り用リールが所定時間以上動作しないと前記電源断続手段を切断状態にし、
前記電源操作スイッチがオン状態でかつ前記電源断続手段が切断状態のとき、前記釣り用リールの前記スプールが回転すると前記電源断続手段を接続状態にする、釣り用リールの電源装置。 - 前記第2電源は光により発電可能な太陽電池である、請求項1に記載の釣り用リールの電源装置。
- 前記第1電源は、充電不能な一次電池である、請求項1又は2に記載の釣り用リールの電源装置。
- 前記第1電源は、充電可能な二次電池である、請求項1又は2に記載の釣り用リールの電源装置。
- 前記第2電源は、前記第1電源に電力を供給可能である、請求項4に記載の釣り用リールの電源装置。
- 前記第1電源と第2電源との間に配置された昇圧手段をさらに備える、請求項5に記載の釣り用リールの電源装置。
- 前記第1電源と第2電源との間に配置された逆流防止手段をさらに備える、請求項5又は6に記載の釣り用リールの電源装置。
- 前記第2電源と前記電源制御手段との間に配置された蓄電手段をさらに備える、請求項5から7のいずれかに記載の釣り用リールの電源装置。
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