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JP4330383B2 - 低周波振動シート - Google Patents
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JP4330383B2 - 低周波振動シート - Google Patents

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  • Springs (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は人体との接触部に配置されるクッション材に低周波振動を生じさせることができ、航空機、列車、船舶、フォークリフト、自動車などの輸送機器用の座席構造、家具用若しくは事務用の座席構造、又は、寝具として適用可能な低周波振動シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
航空機、列車、船舶、自動車などに用いられる座席は、衝撃吸収性、振動吸収性などの基本的機能の向上はもとより、これらの機能を補助し、さらに快適な乗り心地を得るために、体格差吸収性、姿勢差吸収性、体動容易性などの様々な機能の向上が常に求められている。さらに近年は、燃費向上による環境対策の観点から、自動車などの輸送機器の軽量化を図るため、これらに用いられる座席も、上記した様々な機能の向上に加え、軽量化を図ることが望まれており、より薄く軽量なクッション材を使用した技術などが提案されている。
【0003】
例えば、本出願人は、上記した観点より、厚さ数ミリから数十ミリ程度の立体編物をフレームに張設し、張力構造体として用いることにより、軽量でありながら、座席構造のクッション材として十分な特性(バネ特性や減衰特性)を備えた三次元立体編物を提案している(特許文献1参照)。特許文献1に開示された三次元立体編物は、圧縮率の異なる二種類以上の部位を設定した立体編物であり、これを座部用フレームや背部用フレームに張って張力構造体として用いることにより、人の臀部等の筋肉のバネ特性に近似したバネ特性を発揮させることができる。これにより、着座時に臀部等の筋肉が変形することを防止でき、クッション材からの人への反力を低減し、血流障害や筋肉負担を軽減できる。
【0004】
すなわち、かかる特性を備えたクッション材は、擬似的に人の筋肉層の一部となって機能するものであるとも言えるが、クッション材にかかる機能を持たせるためには、座部用フレームや背部用フレームに対して、低い伸び率で、好ましくは0〜5%の範囲の伸び率で張る必要がある。このため、座部用フレームにクッション材単独で用いた場合には、着座時のストローク感に欠け、底付き感を感じやすい。また、車体フロアから入力される振動に対する振動吸収対策も行う必要がある。そのための構造として、本出願人は、特許文献2に開示されているように、座部に配置されるクッション材の下部にプルマフレックスや布バネなどから構成される面状支持部材を、座部用フレームのサイドフレームに対してコイルスプリングを介して弾性的に配設した座席構造を提案している。面状支持部材及びコイルスプリングの動きによって高い振動吸収特性を発揮するものであるが、輸送機器用の座席は、上記のように常に振動吸収特性等の向上が求められている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−339206号公報
【特許文献2】
特開2002−177099号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した点に鑑みなされたものであり、振動吸収特性等の更なる改善を図り、座り心地(乗り心地)をさらに向上させることができる低周波振動構造を適用した低周波振動シートを提供することを課題とする。また、本発明は、座席構造に限らず、寝具などに応用しても、例えば、低周波振動によって誘眠効果を促すことができるなど、クッション材に接触する使用者の快適性を高めることができる低周波振動構造を適用した低周波振動シートを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するため、本発明者は、まず、座席構造に関し、面状支持部材を座部用フレームに支持するバネ機構として、着座して静的な平衡状態に至るまでの間で主として着座者の荷重を分担するバネ部材を配設する一方で、車体フロアからの振動を吸収する際には、上記バネ部材と共に他のバネ部材も連動して機能させる構成とし、それにより、バネ機構全体のバネ定数(合成バネ定数)を、各バネ部材単独のバネ定数よりも小さくする構造に着目した。すなわち、機能するバネ定数を負荷条件によって可変とする構造に着目した。バネ機構全体のバネ定数を各バネ部材単独のバネ定数よりも小さくすることにより、好ましくは、できるだけバネ定数0に近づけた構成とすることにより、特に、車体フロアから入力された振動の着座者への高周波成分の伝達率が小さくなる。
【0008】
この結果、クッション材に伝達される振動は、低周波成分の作用が相対的に大きくなるため、クッション材として人の筋肉に近似した荷重−たわみ特性を備えたもの、いわば擬似筋肉特性を備えたものを用いることにより、血管や神経の圧迫を小さくすると共に、クッション材を低周波で励振することができる。擬似筋肉とも言えるクッション材をこのように低周波で励振した場合には、クッション材(擬似筋肉)と人の実際の筋肉との間に位置する皮下静脈の血流が、あたかも筋肉(擬似筋肉)を介して低周波でマッサージされた如く、促進され、末梢循環を良好に保つことが可能となり、着座者に快適な座り心地(乗り心地)を与える。なお、後述の試験結果からも明らかなように、バネ機構全体のバネ定数(合成バネ定数)kを、0<k≦20N/mmの範囲、好ましくはできるだけ0に近づけた設定とにすると、擬似筋肉特性を備えたクッション材との組み合わせにより、車体フロアから所定の振動が入力された際に、クッション材における人体との接触面においては、1/fゆらぎすなわち心拍変動などの生体ゆらぎに近似した傾向を示す励振(以下、「1/fゆらぎ励振」という)が生じることがわかった。従って、かかる構成とすることにより、クッション材における人体との接触面において生じる1/fゆらぎ励振が生体反応に共振し、末梢循環系の機能を高めると共に、腹式、肺式呼吸を助け、さらに、背骨の椎間板に動きが生じ、椎間板に拡散が生じて、栄養補給と老廃物の配設が行われ、椎間板の短時間老化による性能劣化が軽減され、座り心地(乗り心地)の更なる改善が可能となる。
【0009】
本発明は上記知見に基づきなされたものであるが、上記説明から明らかなように、生体反応に共振して、快適性を高めるためには、人体と接触するクッション材に、低周波振動、好ましくは1/fゆらぎ励振を生起させることができればよい。そこで、本発明者は、車体フロアから入力される振動を利用せずに低周波振動を生起させることができる構造も着目した。すなわち、上記した説明では、高周波成分をカットする機構を用いることにより車体フロアから入力される振動を利用して低周波振動を起こさせているが、クッション材に対して低周波振動を積極的に付与する機構を設けたりすることにより、車体フロアから振動が入力されない場合でも、クッション材に低周波振動を生起させることができる。これにより、輸送機器用の座席構造に限らず、家具用・事務用の座席構造、あるいは寝具などの他の用途でも、使用者の快適性を高める構造を提供できる。
【0010】
すなわち、請求項1記載の本発明では、人体との接触部に配置されるクッション材と、
バネ定数kが、所定の変位範囲において0<k≦20N/mmの範囲に設定されたバネ機構を備えて構成され、前記クッション材に伝達される振動の低周波成分を高周波成分よりも相対的に大きくする振動制御部と、
後縁部が前記バネ機構に連結されると共に、前縁部が座部用フレームの前方に位置するフレーム部材に支持され、前記バネ機構により常態において後方に付勢され、前記クッション材の下部に配置される面状支持部材と
を具備する低周波振動シートであって、
前記振動制御部を構成するバネ機構は、
一端が座部後方に位置する座部用フレーム又は背部用フレームを形成するいずれかのフレーム部材に連結され、座部の幅方向に沿って配置されたトーションバーからなる第1のバネ部材と、
複数のコイルスプリングからなり、前記各コイルスプリングの一端は、前記トーションバーに基端部が連結され、常態において後方へ付勢されるアームに支持されて座部の幅方向に沿って配置された支持フレームにそれぞれ並列的に連結され、他端が前記面状支持部材の後縁部に連結される第2のバネ部材と
を具備して構成され、
前記第1のバネ部材が前記第2のバネ部材よりも相対的に低いバネ定数であり、
前記クッション材に人が着座して静的平衡状態に至るまでは、主として、前記バネ機構を構成するバネ部材のうち、相対的にバネ定数の低い第1のバネ部材が機能し、
振動入力時には、直列結合された複数のバネ部材が共に機能して、相対的にバネ定数の低い前記第1のバネ部材よりもさらに低い値となるそれらの合成バネ定数を作用させる構造であり、その合成バネ定数が、所定の変位範囲において0<k≦20N/mmの範囲の値を備えていることを特徴とする低周波振動シートを提供する。
請求項記載の本発明では、前記クッション材は、直径98mmの加圧板で100Nまで加圧した際の荷重−たわみ特性から算出されるバネ定数が、加重行程で1.5〜3.5N/mmであり、抜重行程で1〜3N/mmであり、加重行程と抜重行程とのヒステリシスロス量が最大で、10〜30Nの範囲内であることを特徴とする請求項1記載の低周波振動シートを提供する。
請求項記載の本発明では、前記クッション材が、座部用フレームに伸び率0〜5%の範囲で張られた張力構造体として設けられていることを特徴とする請求項1又は記載の低周波振動シートを提供する。
請求項記載の本発明では、前記クッション材が、立体編物から構成されることを特徴とする請求項1記載の低周波振動シートを提供する。
請求項記載の本発明では、前記振動制御部が、バネ定数の異なるバネ部材を直列結合して構成され、座部後方に配置される前記バネ機構に加え、さらに、所定の変位範囲において、変位量の増加に伴い荷重値が減少する荷重−たわみ特性を備えた磁気バネと、前記所定の変位範囲において変位量の増加に伴って荷重値が増加する荷重−たわみ特性を備えた弾性部材との組み合わせからなる他のバネ機構を有してなり、
前記他のバネ機構が、その支持部に、バネ定数の異なるバネ部材を直列結合して構成される前記バネ機構を含む座部を連結支持し、シートサスペンションとして用いられる構造であることを特徴とする請求項1記載の低周波振動シートを提供する。
請求項記載の本発明では、前記振動制御部は、前記いずれかのバネ機構を低周波で振動させるため、座部用フレーム及び背部用フレームのうちの少なくとも一方に連結される加振装置をさらに具備することを特徴とする請求項1又は記載の低周波振動シートを提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示した実施形態に基づいて本発明を更に詳しく説明する。図1〜図4は本発明の一の実施形態に係る低周波振動シート10の主要部を示す図である。本実施形態においては、自動車などの輸送機器用の座席構造として用いるのに適した低周波振動シート10を示しており、これらの図に示したように、この低周波振動シート10は、座部(シートクッション)12と背部(シートバック)13とを備えてなる。座部12は、座部用フレーム(クッションフレーム)20及び座部用フレーム20に張られて設けられるクッション材25を有し、背部13は、背部用フレーム(バックフレーム)30及び該背部用フレーム30に張られて設けられるクッション材35を有している。
【0012】
座部用フレーム20は、より詳細には、図2及び図3に示すように、幅方向に間隔をもって配設された一対のサイドフレーム部材21,21と、座部12の前方部に位置する前部フレーム部材22と、座部12の後方部に位置する後部フレーム部材23とを備えて構成される。背部用フレーム30は、図1及び図2に示したように、幅方向に間隔をもって配設された一対のサイドフレーム部材31,31と、上部フレーム部材32とを備えて構成される。そして、座部用フレーム20を構成するサイドフレーム部材21,21の各後端部と、背部用フレーム30を構成するサイドフレーム部材31,31の各下端部とが、それぞれブラケット40及びリクライニングアジャスタ41を介して連結されている。
【0013】
座部12の後方には、本実施形態において低周波振動を生起させる振動制御部を構成するバネ機構50が配設される(図4参照)。このバネ機構50は、複数のバネ部材を直列結合して構成されるものであり、本実施形態においては、第1のバネ部材としてトーションバー51を用い、第2のバネ部材としてコイルスプリング52を用いている。第1のバネ部材であるトーションバー51は、座部12の後方に位置する後部フレーム部材23に互いに所定間隔をおいて突設したトーションバー用ブラケット23a,23b間に支持されて、座部13の幅方向に沿って配置されている。トーションバー51は、一方のトーションバー用ブラケット23aに一端部(固定端)が固定され、他方のトーションバー用ブラケット23bに、他端部(可動端)が回転可能に支持されており、該トーションバー51は、可動端側がねじられることにより所定のバネ特性を発揮する。
【0014】
トーションバー51の各端部付近には、アーム53が設けられる。トーションバー51の固定端側に配置される一方のアーム53は、その基端部がトーションバー51に対し回動自由に配設され、トーションバー51の可動端側に配置される他方のアーム53は、その基端部がトーションバー51に直接連結されて、そのねじりトルクにより、後倒方向(図4参照)に付勢されている。また、アーム53は、図2〜図4に示すように、基端部をトーションバー51に連結して下向きに突出するように設けられており、各アーム53の下端部53a間には、座部13の幅方向に沿って支持フレーム54が設けられている。この結果、図4に示したように、上側に位置するトーションバー51を中心としてアーム53の下端側及び支持フレーム54が前後に回動する構成である
【0015】
第2のバネ部材であるコイルスプリング52は、一端52aが上記した支持フレーム54に係合され、他端52bが、後述の面状支持部材60の後縁部62に係合されている。また、コイルスプリング52は、図2に示したように、座部12の幅方向に沿って並列的に複数本設けられ、それぞれが支持フレーム54と面状支持部材60の後縁部62との間に掛け渡されている。これにより、上記した第1のバネ部材であるトーションバー51と第2のバネ部材であるコイルスプリング52とは、アーム53及び支持フレーム54を介して直列結合されることになる。
【0016】
面状支持部材60は、上部に配置されるクッション材25上に人が着座した際における底付き感を防止し、ストローク感を補うと共に、所定の振動吸収特性を機能させるため、上記バネ機構50に連結されて配設される。具体的には、前縁部61が座部用フレーム20の前方に位置する前部フレーム部材22の下方に位置する補助フレーム部材22aに係合され、後縁部62がバネ機構50の第2のバネ部材を構成するコイルスプリング52の他端52bに係合されて配設される。これにより、面状支持部材60は、常態においてバネ機構50によって後方に付勢されることになる。なお、サイドフレーム部材21,21と面状支持部材60の側縁部との間には、図2に示したようにそれぞれ1本ずつ補助コイルスプリング26が掛け渡し配設されている。この補助コイルスプリング26は、面状支持部材60の側縁部におけるストローク感を補うために補助的に配設されるものである。面状支持部材60としては、プルマフレックス、二次元ネット材(布バネ)又は立体編物(三次元ネット材)などを用いることができる。二次元ネット材としては、例えば、たて糸とよこ糸のいずれか一方がポリエステル系エラストマー繊維、ポリウレタン繊維などの弾性糸を含み、他方が弾性糸よりも弾性の小さいナイロン繊維、ポリエステル繊維などの普通糸から構成される布帛を用いることができる。立体編物(三次元ネット材)としては、例えば、ダブルラッセル編機等を用いて形成され、所定間隔をおいて位置する一対のグランド編地間に連結糸を往復させて編成した立体編物を用いることができる。
【0017】
ここで、バネ機構50を構成する第1のバネ部材であるトーションバー51と第2のバネ部材であるコイルスプリング52とは、トーションバー51のバネ定数がコイルスプリング52のバネ定数よりも相対的に低く設定されている。なお、コイルスプリング52は、複数本配設されるため、ここでいうコイルスプリング52のバネ定数とは、並列配置した複数本のコイルスプリング52の合成バネ定数である。この結果、クッション材25上に人が着座した際には、相対的にバネ定数の低いトーションバー51が作用し始め、所定の荷重値に至るまでは、コイルスプリング52は伸縮せず、面状支持部材60が人の着座に伴って下降するにつれて、配設角度が変化するのみである。そして、所定の荷重値を超えるとコイルスプリング52が伸び始めると共に、振動が入力された際には、直列結合されたトーションバー51とコイルスプリング52の2つのバネ部材が共に作用する。例えば、図5に模式的に示したように、図5(a)の無負荷時の状態から、例えば50kgの負荷までは、ほとんどの荷重がトーションバー51により分担されており(図5(b))、コイルスプリング52は配設角度が変化するのみであるが、80kgの負荷を与えた際には、コイルスプリング52の分担分が大きくなり(図5(c))、トーションバー51と共に機能する。
【0018】
すなわち、第1のバネ部材であるトーションバー51のバネ定数をk1とし、第2のバネ部材であるコイルスプリング52のバネ定数(並列配置される複数本のコイルスプリング52の合成バネ定数)をk2とした場合、両者を直列結合した際の合成バネ定数kは、k=k1・k2/(k1+k2)より、トーションバー51単独のバネ定数k1よりも小さくなり、バネ定数0に近づく。好ましい合成バネ定数kは、0<k≦20N/mmの範囲である。
【0019】
より好ましくは、第1のバネ部材であるトーションバー51は、バネ定数1〜20N/mmの範囲であり、第2のバネ部材であるコイルスプリング52は、トーションバー51のバネ定数よりも高いバネ定数であって、バネ定数(並列配置される複数本のコイルスプリング52の合成バネ定数)1〜67N/mmの範囲である。これにより、体重40kg〜80kg(クッション材25に付加される荷重で約30kg〜約70kg)の、成人の多くが含まれる体重範囲において、着座者の静的平衡状態に至るまでの間では主としてトーションバー51が作用する構造とすることができる。トーションバー51のバネ定数とコイルスプリング52のバネ定数(並列配置される複数本のコイルスプリング52の合成バネ定数)が上記の範囲に設定される結果、トーションバー51とコイルスプリング52とを本実施形態のように直列結合した際のより好ましい合成バネ定数kは、0<k≦15.4N/mmの範囲である。なお、上記したトーションバー51のバネ定数の値は、面状支持部材60の後縁部62を、コイルスプリング52を介さずに、トーションバー51によって支持された支持フレーム54に直接連結し、面状支持部材60に荷重を負荷した際の該面状支持部材60の変位量を測定して求めた値である。
【0020】
座部用フレーム20に張設されるクッション材25は、上記した面状支持部材60の上方位置において前端縁が前部フレーム部材22に係合され、サイドフレーム21,21間に掛け渡されるように、伸び率0〜5%の低い張力で張られる。また、背部用フレーム30に張設されるクッション材35は、上部フレーム部材32を覆うと共に、サイドフレーム31,31間に掛け渡されるように、伸び率0〜5%の低い張力で設けられる。
【0021】
各クッション材25,35は、このようにして座部用フレーム20又は背部用フレーム30に張られることにより、張力構造体として設けられ、張力を利用してクッション機能を持たせるものである。このため、薄手の素材を用いることができる。例えば、厚さ5〜20mm程度の薄手のウレタン材に、二次元ネット材等からなる表皮材を積層したものを用いることができる。但し、薄型でありながら、クッション性に優れた上記した立体編物(三次元ネット材)を用いることが好ましい。
【0022】
いずれにしても、伸び率0〜5%の低い張力で張力構造体として設けることにより、その際の略垂直方向の荷重−たわみ特性が、人体の筋肉の荷重−たわみ特性に近似しているように設けることが好ましい。これにより、各クッション材25,35は、いわば擬似的に筋肉として機能する。従って、皮下静脈は、皮膚内での実際の筋肉と、皮膚を介して接する擬似筋肉(クッション材25,35)との間に位置することになる。すなわち、クッション材25,35がこのように擬似的に筋肉とみなせる特性を有しておらず、筋肉のバネ特性よりも硬すぎたり、逆に柔らかすぎたりする場合には、剪断力により静脈を圧迫するが、クッション材25,35が擬似的に筋肉とみなせるバネ特性を有する場合には、静脈は、実際の筋肉と擬似筋肉との間に挟まれることになるため、静脈への圧迫力が軽減される。そして、この擬似筋肉と言えるクッション材25,35を低周波で揺らせば、人の筋肉を低周波でマッサージして血行を促進する場合と同様の条件下となり、同様の効果を付与することができることになる。従って、上記面状支持部材60の上部に座部用クッション材25を配置した場合には、低い合成バネ定数を備えた上記バネ機構50によって車体フロアから入力される振動加速度は小さくなる。特に高周波成分は効率よく除振されるため、座部用クッション材25と大腿部の筋肉との間にある皮下の静脈は低周波の振動により励振(好ましくは1/f励振)されることになる。換言すれば、本実施形態の低周波振動シート10は、筋肉の収縮によって血液を心臓に運ぶ筋肉ポンプと呼ばれる作用と同様のポンプ作用を、シート10に設定した上記の構造によって擬似筋肉とみなせる座部用クッション材25により、筋肉によって取り囲まれていない皮下の静脈に対しても及ぼすことができる構造であり、筋肉ポンプに例えて、いわばシートポンプと呼ぶことができる機能を有する構造である。
【0023】
図6は、人の臀部の筋肉の荷重−たわみ特性の一例を示すものである。この図に示したように、人の臀部の筋肉の荷重−たわみ特性は、やや非線形の傾向を有し、直径98mmの加圧板で100Nまで加圧した際に、加重行程で、0.5〜8N/mmの範囲であり、抜重行程で、0.1〜12N/mmの範囲である。また、ヒステリシスロス量は、最大で約30Nである。従って、座部用クッション材25及び背部用クッション材35は、直径98mmの加圧板で100Nまで加圧した場合で、個人差も考慮して、加重行程で0.3〜10N/mmの範囲、抜重行程で0.1〜15N/mmの範囲となり、加重行程と抜重行程のヒステリシスロス量は、10〜200N、好ましくは10〜30Nとなるように設定することが好ましい。これにより、人の臀部の筋肉の荷重−たわみ特性に近似した荷重−たわみ特性とすることができる。
【0024】
なお、図1及び図2において符号70は、着座者の骨盤後方に相当する部位に配置される骨盤支持部材であり、上記トーションバー51に連結され、常態において上端縁が前方に突出するように付勢されている。無負荷時における背部用クッション材35のたるみを防止し、外観を向上させると共に、衝突等により大きな衝撃が付与された際には、上端縁が着座者の骨盤に押圧されて後倒し、着座者が背部用クッション材35に押し付けられるようにガイドする機能を果たすものである。
【0025】
(試験例1)
図1〜図4に示した低周波振動シート10(実施例1)を用いて、座部12に1000Nまで荷重を付与し、荷重−たわみ特性を測定した。使用したトーションバー51のバネ定数は、5N/mmであった。コイルスプリング52は、6本並列配置して用い、1本当たりのバネ定数は1.5N/mmで、複数本のコイルスプリング52の合成バネ定数は、9N/mmであった。従って、トーションバー51と複数本のコイルスプリング52とを直列結合した際の合成バネ定数は、3.2N/mmであった。
【0026】
面状支持部材60は、ポリエステル系エラストマー繊維とナイロン繊維とにより織成された布バネを用いた。座部用クッション材25及び背部用クッション材35は、共に立体編物を用いて、座部用フレーム20及び背部用フレーム30に伸び率0%で張った。なお、使用した立体編物は次のような製造条件で編成されたものであり、伸び率0%で単独で張った際の荷重−たわみ特性として図6の実線で示した特性を備えたものである。試験結果は、図7及び図8に示す。
【0027】
編機:ダブルラッセル編機(9ゲージ/2.54cm、釜間距離15mm)
ウェール密度:10本/2.54cm
コース密度:14本/2.54cm
仕上がり厚み(一対のグランド編地の表面間の距離):11.5mm
一方のグランド編地のグランド糸:1170デシテックス/96fポリエステル・BCFマルチフィラメント(捲縮加工糸)
他方のグランド編地のグランド糸:660デシテックス/192fポリエステル・BCFマルチフィラメント(捲縮加工糸)
連結糸:660デシテックス/1fポリエステル
一方のグランド編地の組織:2コースメッシュの変化組織
他方のグランド編地の組織:クインズコード
一方のグランド編地のグランド糸と連結糸とにより形成される編目の合計太さ:1830デシテックス(一部3000デシテックス)
他方のグランド編地のグランド糸と連結糸とにより形成される編目の合計太さ:1980デシテックス
【0028】
図7は、横軸に座部の変位量(たわみ量)をとり、縦軸左側に、座部に付与した荷重値をとり、縦軸右側にトーションバー51及びコイルスプリング52のそれぞれの変位量をとって示したものである。なお、トーションバー51の変位量はアーム53に支持した支持フレーム54の変位量で示している。また、図8は、横軸に座部の変位量(たわみ量)をとると共に、縦軸左側には図7と同様に座部に付与した荷重値をとり、縦軸右側には、トーションバー51及びコイルスプリング52の各分担荷重をとったものである。
【0029】
まず、図7から明らかなように、座部の変位量20mmまでは、座部用クッション材25のみが変位し、座部の変位量20mm過ぎからトーションバー51が変位し始め、そのバネ特性が利き始める。トーションバー51は、そのまま、ほぼ線形に変位していく。一方、コイルスプリング52は、体重60kgの人の静的着座状態における平衡点に相当する座部の変位量40mmまでは機能しない。そして、40mmを過ぎた時点から利き始め、ほぼ線形に変位していく。従って、図8に示したように、座部の変位量40mmまで、すなわち、体重60kgの人の静的着座状態における平衡点まではトーションバー51のみにより荷重を分担しており、40mmを過ぎた時点からコイルスプリング52に分担荷重が発生し、トーションバー51とコイルスプリング52の2つのバネ部材によって荷重が支持される。
【0030】
また、図7及び図8には、実施例1の座部12の全体の荷重−たわみ特性(太い実線)と、トーションバー51単独の荷重−たわみ特性(細い実線)を示している。この図から明らかなように、実施例1の場合には、体重60kgの人の静的着座状態における平衡点に至るまでは、トーションバー51のバネ定数に座部用クッション材25のバネ定数が付加されたバネ特性が機能しているのみであるが、静的着座状態での平衡点を過ぎると、トーションバー51に直列結合されたコイルスプリング52のバネ定数が重畳され、両者の合成バネ定数により荷重を支持する。従って、試験例1の座部12の全体の荷重−たわみ特性から得られる全体のバネ定数は、トーションバー51単独のバネ定数よりも小さくなる。
【0031】
(試験例2)
試験例1で使用した低周波振動シート10(実施例1)に、体重60kgの人が着座して、加振機により片側振幅1mm(ピーク間振幅2mm)で周波数0.5Hz〜15Hzのランダム波で上下に加振し、座部用クッション材25の表面への振動伝達率を測定した。次に、実施例1の低周波振動シート10に対し、座部用クッション材25として、図6に示した特性を有する立体編物に代え、加重行程及び抜重行程共にバネ定数が約5〜10N/mmほど高い立体編物を張設し、同様の条件で加振して振動伝達率を測定した(実施例2)。また、比較のため、トーションバー51の支持フレーム54に面状支持部材60の後縁部62を直接連結し、コイルスプリング52を配設しないことを除いて実施例2と全く同様の構造の座席構造に同じ人が着座して同様に振動伝達率を測定した(比較例1)。結果を図9に示す。なお、太い実線は実施例1のデータを、太い破線は実施例2のデータを、細い実線は比較例1のデータを示す。
【0032】
図9から明らかなように、まず、実施例2と比較例1とを比べると、実施例2の共振峰がより低周波領域に移行し、4Hz以上の振動伝達率が比較例1よりも実施例2の方が小さくなっている。すなわち、実施例2のようにバネ機構50として2つのバネ部材を直列結合した構成とすることにより、合成バネ定数を小さくでき、特に、高周波領域における振動伝達率を低減できることがわかる。この結果、座部用クッション材25の表面に伝達される振動が低周波成分が主となり、人の心拍や呼吸による生体反応に共振し、末梢循環系の機能を高め、座り心地(乗り心地)を向上することができる。
【0033】
また、このように、バネ定数の低いバネ機構を用いて面状支持部材を支持するだけでも、クッション材表面に低周波振動を励起することができるが、実施例1のように、より筋肉特性に近似したクッション材を用いた場合には、振動伝達率が、実施例2と比較してさらに低くなり、より1/fゆらぎに近似した振動を付与できることがわかる。
【0034】
(試験例3)
次に、実施例1の低周波振動シート10の座部用クッション材25上に、変位測定用プレートを載置し、該変位測定用プレートの上に、上記のような擬似筋肉特性を備えた立体編物を1枚載せ、さらにその上に6.7kgの重りを載せ、座部用クッション材25の表面のゆらぎ特性を測定した。立体編物は、擬似的に筋肉とみなせるものであるため、立体編物と重りとの組み合わせは、座部用クッション材25に着座する人に相当する。かかる低周波振動シート10を加振装置上に載置し、上記試験例2と同様の加振条件で、上下にランダム波振動を付与した。また、重りを、ヒップポイントから前方へ100mmの位置にセットした場合、150mmの位置にセットした場合、200mmの位置にセットした場合のそれぞれについて測定した。
【0035】
具体的には、レーザ変位計により、サンプリング周波数100Hzで各変位を測定し、100mmの位置における変位に対し、150mmの位置における変位及び200mmの位置における変位との各相対変位(x)を算出した。次に、相対変位の時刻歴について、t=x=サンプリング回数)とし、(10ポイント)×(1/100Hz)sec分ずれた波形をtn+10=xn+10とし、x軸にx、y軸にxn+1をプロットしたものをアトラクターとした。このアトラクターをFFT解析し(y=アトラクター[mm],x:[Hz])、y:log(アトラクター),x:log(Hz)で、両者の関係を対数軸に表し、傾きβを求めた。この傾きβが1.5以下となっている場合に、1/fゆらぎが生じている。結果を図10及び図11に示した。図10は、実施例1のデータを示し、図11は比較例1のデータを示す。また、図10(a)、図11(a)は、ヒップポイントから前方に100mmの部位に対する150mmの部位のゆらぎ特性を示すものであり、図10(b)、図11(b)は、同じく前方に100mmの部位に対する200mmのゆらぎ特性を示すものである。
【0036】
そして、これらの図から求められるグラフの傾きは、図10(a)では、傾きβ=1.3211134857、図10(b)では、傾きβ=1.435745052、図11(a)では、傾きβ=3.211134857、図11(b)では、傾きβ=4.101897179であった。従って、図10の実施例1のシートの場合には、座部用クッション材の表面(人体との接触面)に1/fゆらぎ励振が発生しているのに対し、比較例1の場合には1/fゆらぎ励振が発生していないことが明らかになった。
【0037】
また、上記試験例3において、重りに加速度ピックアップを装着し、加速度/9.8m/ ×重り重量=荷重とすると共に、変位測定用プレートの変位と加振装置の変位との相対変位を求め、荷重と相対変位との関係についてのリサージュ図形を作成した。図12は、実施例1のリサージュ図形であり、図13は、比較例1のリサージュ図形である。リサージュ図形において、線の密度の高い部分が人体との平衡点位置を示しているが、図12の場合には、平衡点位置が2箇所(図の平衡点A,B)で得られていることがわかる。これに対し、図13の場合には平衡点位置は1箇所(図の平衡点C)である。すなわち、実施例1の場合には、入力振動に対して、人体が複数の平衡点A,Bで支持されるのに対し、比較例1の場合には1箇所の平衡点Cで支持されるということである。換言すれば、実施例1の場合には、複数の平衡点A,Bに移行することにより体動が促され、一方の平衡点Aにおいての姿勢と他方の平衡点Bにおいての姿勢との間で、姿勢が実質的に固定することなく循環するような変化を促すことができるのに対し、比較例1の場合にはこのような姿勢の循環作用を生じにくい構成であると言える。従って、実施例1の場合には、このような姿勢の循環作用によって血流が促され、上記筋肉ポンプ作用に類似のシートポンプ作用や1/f励振作用と相俟って、椎間板の動きを助け、末梢循環系の機能を高めるのに極めて適していることがわかる。
【0038】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態においては、振動制御部として、直列結合した2つのバネ部材からなるバネ機構を備えた構造のものを用いている。上記実施形態で説明したものは、極めて簡易な構成でかつ低コストでクッション材に対して低周波振動(1/fゆらぎ)を生起させることができる点で優れており、実用的には好ましい。しかしながら、本発明は、人体との接触部に配置されるクッション材に低周波振動、好ましくは1/fゆらぎを付与できればよく、振動制御部としては、他の機構を用いることも可能であり、少なくとも所定の変位範囲においては変位量が増加しても荷重がほとんど増加しない荷重−たわみ特性を有するもの、バネ定数kで言えば、0<k≦20N/mm以下の領域を備えたバネ機構を有するものであればよい。
【0039】
例えば、図14に示したようなバネ機構を用いることもできる。図14に示したバネ機構はシートサスペンションとして利用されるものであり、その支持部にシートの座部用フレームを連結支持して用いられ、少なくとも所定の変位範囲において、変位量の増加に伴い荷重値が減少する荷重−たわみ特性を備えた磁気バネ(マグネットユニット)と、上記所定の変位範囲において変位量の増加に伴って荷重値が増加する荷重−たわみ特性を備えた弾性部材としてのトーションバーを有して構成される。すなわち、磁気バネ(マグネットユニット)として、例えば、本出願人が提案している特開2002−206594号公報に開示されたような、所定の変位範囲において変位量の増加に伴い荷重値が減少する負のバネ定数を備えたものを使用し、これに、同様の変位範囲において正のバネ定数を有するトーションバーを組み合わせることによって、両者の重畳したバネ定数を実質的に略ゼロに設定したものである。
【0040】
従って、図14に示したバネ機構(シートサスペンション)の支持部に座部用フレームを連結支持して用いた場合にも、上記実施形態と同様に、バネ定数が極めて低いため、車体フロアから入力される高周波成分を低減し、クッション材に低周波振動、好ましくは1/fゆらぎを生起させることができる。なお、このようなシートサスペンションとしては、本出願人が提案している特開2001−59546号公報に開示されたものも使用可能である。また、図14に示したバネ機構(シートサスペンション)に対して、上記実施形態に示した直列結合したバネ機構を備えたシートを支持した構成、すなわち、振動制御部として2つのバネ機構を備えた構成とすることもできる。さらに、振動制御部としては、このようなバネ機構を用いて高周波成分をカットするだけでなく、クッション材に対してより確実に低周波振動(1/fゆらぎ)を生起させるべく、加振装置を組み込んだ構成とすることも可能である。
【0041】
また、本発明は、自動車などの輸送機器用の座席構造(低周波振動シート)に限らず、家具用・事務用の座席構造や寝具等にも応用可能であり、その場合には、輸送機器用の座席構造のように、シート下方からの振動入力がないため、加振装置を座部用フレーム及び/又は背部用フレームに連結し、クッション材における人体との接触面に低周波振動、好ましくは1/fゆらぎ励振を生起させる構成とする。
【0042】
図15に、実施例1のシートを床面に載置して振動させずに長時間(3時間)着座した場合(静的)と、当該シートの座部用フレームを加振装置に連結支持させて上下振動を付加して長時間(3時間)着座した場合(動的)について、官能評価を行った結果を示す。なお、加振装置により付与した上下振動は、試験例2の加振条件と全く同様のランダム振動であり、座部用クッション材の表面には、上記のように1/fゆらぎ励振が生じている。また、官能評価は、肉体疲労評価における筋電位変化が筋疲労の官能評価であるボルグの指標で評価した傾向と一致したという研究報告(「シート感性品質評価」、稲垣大ほか、社団法人自動車技術会学術講演会前刷集No.91−99、21−24頁(2002))に基づき、ボルグの指標に従って行った。また、二人の被験者により行い、結果は二人の平均値で示しており、数値が高くなるほど悪く、数値が低いほど良い。
【0043】
図15から明らかなように、試験開始から1.5時間経過までは両者に有意な差はないが、1.5時間過ぎから大きな差が生じ、上下振動を付加した動的条件下の方が、長時間着座による疲労感が少ないことがわかる。従って、家具用・事務用の座席などの場合には、このように振動を付与する加振装置に連結して、クッション材表面に積極的に1/fゆらぎを生じさせる構成とすることによって、長時間着座による疲労感を軽減することができる。また、寝具に応用した場合には、人体と接触するクッション材の表面に1/fゆらぎが生じるため、仰臥又は横臥することによって全身がこの1/fゆらぎに曝露され、生体反応に共振し、速やかに睡眠へと誘導させることができる。
【0044】
【発明の効果】
本発明の低周波振動シートは、人体との接触面であるクッション材表面を低周波振動で揺らすことができ、人自体の感覚としては静的な状態を保っているにも拘わらず、人体の生体反応に近似した励振により、姿勢が実質的に固定することなく循環するような変化をもたらし、血行が促進され、椎間板の動き、末梢循環系を良好に保つことができる。特に、クッション材として、人体の筋肉のバネ特性に近似したものを用いた場合には、生体反応に近似した励振による姿勢の循環作用を起こしやすく、しかも、筋肉ポンプに類似したポンプ作用をシートに起こさせることができ、筋肉によって取り囲まれていない皮下の静脈の血行をも効果的に促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一の実施形態に係る低周波振動シートを示す概略斜視図である。
【図2】図2は、上記実施形態に係る低周波振動シートの座部用フレーム及び背部用フレームを示す斜視図である。
【図3】図3は、図1のA−A線断面図である。
【図4】図4は、上記実施形態で用いたバネ機構の詳細を示すため、図2の骨盤支持部材を除いた図である。
【図5】図5は、上記実施形態の作用を説明するための図である。
【図6】図6は、人の臀部筋肉及びクッション材の荷重−たわみ特性の一例を示す図である。
【図7】図7は、実施例1の低周波振動シートにおける座部の荷重−たわみ特性と、トーションバー及びコイルスプリングの変位量を示す図である。
【図8】図8は、実施例1の低周波振動シートにおける座部の荷重−たわみ特性と、トーションバー及びコイルスプリングの分担荷重を示す図である。
【図9】図9は、実施例1、実施例2及び比較例1の各シートの振動伝達率を示す図である。
【図10】図10(a),(b)は、実施例1の低周波振動シートに1/fゆらぎが生じているか否かを解析した図である。
【図11】図11(a),(b)は、比較例1のシートに1/fゆらぎが生じているか否かを解析した図である。
【図12】図12は、実施例1のシートに対して行った加振実験(試験例3)における荷重と相対変位との関係についてのリサージュ図形である。
【図13】図13は、比較例1のシートに対して行った加振実験(試験例3)における荷重と相対変位との関係についてのリサージュ図形である。
【図14】図14は、振動制御部を構成する他のバネ機構としてのシートサスペンションの一例を示す図である。
【図15】図15は、実施例1のシートの長時間着座に関する官能評価の結果を示す図である。
【符号の説明】
10 座席構造
12 座部
13 背部
20 座部用フレーム
30 背部用フレーム
50 バネ機構
51 トーションバー
52 コイルスプリング
60 面状支持部材

Claims (6)

  1. 人体との接触部に配置されるクッション材と、
    バネ定数kが、所定の変位範囲において0<k≦20N/mmの範囲に設定されたバネ機構を備えて構成され、前記クッション材に伝達される振動の低周波成分を高周波成分よりも相対的に大きくする振動制御部と、
    後縁部が前記バネ機構に連結されると共に、前縁部が座部用フレームの前方に位置するフレーム部材に支持され、前記バネ機構により常態において後方に付勢され、前記クッション材の下部に配置される面状支持部材と
    を具備する低周波振動シートであって、
    前記振動制御部を構成するバネ機構は、
    一端が座部後方に位置する座部用フレーム又は背部用フレームを形成するいずれかのフレーム部材に連結され、座部の幅方向に沿って配置されたトーションバーからなる第1のバネ部材と、
    複数のコイルスプリングからなり、前記各コイルスプリングの一端は、前記トーションバーに基端部が連結され、常態において後方へ付勢されるアームに支持されて座部の幅方向に沿って配置された支持フレームにそれぞれ並列的に連結され、他端が前記面状支持部材の後縁部に連結される第2のバネ部材と
    を具備して構成され、
    前記第1のバネ部材が前記第2のバネ部材よりも相対的に低いバネ定数であり、
    前記クッション材に人が着座して静的平衡状態に至るまでは、主として、前記バネ機構を構成するバネ部材のうち、相対的にバネ定数の低い第1のバネ部材が機能し、
    振動入力時には、直列結合された複数のバネ部材が共に機能して、相対的にバネ定数の低い前記第1のバネ部材よりもさらに低い値となるそれらの合成バネ定数を作用させる構造であり、その合成バネ定数が、所定の変位範囲において0<k≦20N/mmの範囲の値を備えていることを特徴とする低周波振動シート。
  2. 前記クッション材は、直径98mmの加圧板で100Nまで加圧した際の荷重−たわみ特性から算出されるバネ定数が、加重行程で1.5〜3.5N/mmであり、抜重行程で1〜3N/mmであり、加重行程と抜重行程とのヒステリシスロス量が最大で、10〜30Nの範囲内であることを特徴とする請求項1記載の低周波振動シート。
  3. 前記クッション材が、座部用フレームに伸び率0〜5%の範囲で張られた張力構造体として設けられていることを特徴とする請求項1又は記載の低周波振動シート。
  4. 前記クッション材が、立体編物から構成されることを特徴とする請求項1記載の低周波振動シート。
  5. 前記振動制御部が、バネ定数の異なるバネ部材を直列結合して構成され、座部後方に配置される前記バネ機構に加え、さらに、所定の変位範囲において、変位量の増加に伴い荷重値が減少する荷重−たわみ特性を備えた磁気バネと、前記所定の変位範囲において変位量の増加に伴って荷重値が増加する荷重−たわみ特性を備えた弾性部材との組み合わせからなる他のバネ機構を有してなり、
    前記他のバネ機構が、その支持部に、バネ定数の異なるバネ部材を直列結合して構成される前記バネ機構を含む座部を連結支持し、シートサスペンションとして用いられる構造であることを特徴とする請求項1記載の低周波振動シート。
  6. 前記振動制御部は、前記いずれかのバネ機構を低周波で振動させるため、座部用フレーム及び背部用フレームのうちの少なくとも一方に連結される加振装置をさらに具備することを特徴とする請求項1又は記載の低周波振動シート。
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