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JP4330485B2 - 射出発泡成形方法 - Google Patents
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JP4330485B2 - 射出発泡成形方法 - Google Patents

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本発明は、射出発泡成形方法、及び、係る射出発泡成形方法によって得られる発泡成形品に関する。より具体的には、本発明は、金型組立体のキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂にジェッティング(スネークフローとも呼ばれる)が発生することを効果的に防止することができ、しかも、優れた外観特性を有する発泡成形品を成形するための射出発泡成形方法、及び、係る射出発泡成形方法によって得られる発泡成形品に関する。
熱可塑性樹脂製の中実の成形品を得る方法として、金型のキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂を冷却・固化して成形品を得る射出成形方法がある。例えば、複写装置やファクシミリ装置における紙送り用ローラといった事務用機器の分野等、各種の産業分野において、熱可塑性樹脂製のローラが使用されている。係るローラには、高い量産性が要求されるだけでなく、軽量であること、ヒケや反りが無く、表面の平滑性が高いこと、偏肉が無いこと、回転中心軸と重心線が一致していること、真円度が高いこと等が強く要求される。ローラがこれらの要求を満足しない場合、例えば平滑にしかも真っ直ぐに紙送りを行うことができなくなる。
このように成形品が軽量であること、ヒケや反りが無いこと等が要求される場合、係る成形品を成形するための方法の1つとして射出発泡成形方法を挙げることができる。
熱可塑性樹脂製の発泡成形品は、従来、化学的発泡剤あるいは物理的発泡剤を用いて成形されている。化学的発泡剤を用いる発泡成形方法においては、通常、原料である熱可塑性樹脂と、成形温度において分解してガスを発生する低分子量の有機発泡剤とを混合し、混合物を有機発泡剤の分解温度以上に加熱することにより、熱可塑性樹脂を溶融させると共に、発泡剤の分解によりガスを発生させ、これによって発泡成形品を成形する。一方、物理的発泡剤を用いる成形方法においては、加圧下、溶融熱可塑性樹脂にブタンやペンタン、ジクロロジフロロメタンといった低沸点有機化合物を供給し、混練した後、混練物を低圧域に放出することによって発泡成形品を成形する。また、従来、一般的な射出発泡成形方法として、キャビティを満たすに足りない量の発泡性の溶融成形材料をキャビティ内に射出して発泡させる方法が採用されている。
しかしながら、これらの化学的発泡剤あるいは物理的発泡剤を用いる成形方法にあっては、発泡セルの微細化及び発泡セルの高密度・均一分散化を達成することが困難である。そのため、これらの化学的発泡剤あるいは物理的発泡剤を用いる成形方法にて得られた発泡成形品は、機械的強度が比較的低くなる等の問題を有している。
そこで、発泡セルの微細化及び発泡セルの高密度・均一分散化を図るべく、特開平10−230528号公報や特許第2625576号公報には、超臨界流体を発泡剤として用いる発泡成形方法が開示されている。これらの発泡成形方法においては、超臨界流体としての超臨界不活性ガスを溶融樹脂に十分均一に溶解させ、これを金型のキャビティ内に圧力を加えながら射出し、その後、キャビティ内の圧力を急激に減少させることにより発泡させて、発泡成形品を得る。
これらの超臨界流体を発泡剤として用いる発泡成形方法にあっては、超臨界流体における、液体に近い優れた溶解性と気体に近い優れた拡散性を利用することができるので、超臨界流体を短時間で溶融樹脂に含浸させることが可能となる。そのため、発泡セル径を微細化することが可能となり、発泡成形品の強度低下を防ぐことができる。
一方、従来の射出成形方法においては、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の流れに対して垂直な面におけるキャビティの断面積と溶融樹脂射出部(ゲート部)の断面積の差が大きい場合、キャビティ内に溶融熱可塑性樹脂を射出したときジェッティングが発生し、成形品の外観や機能を著しく損ない、その商品価値が下がる虞がある。成形品に対して、より優れた物性(高強度、高耐衝撃性、高耐疲労性、高耐クリープ性、高耐熱性、高耐温水性、高耐油性、高耐薬品性等)が求められるとき、高分子量タイプの合成樹脂や架橋化タイプの合成樹脂、あるいは合成樹脂アロイ等の、溶融時の粘度が高い合成樹脂を使用する必要がある。然るに、このような合成樹脂を使用した場合、ジェッティングが発生し易く、優れた外観を有する所望の成形品を得難いという問題がある。
特開平10−230528号 特許第2625576号 特開平8−323818号 特開平10−180790号
ところで、特開平10−230528号公報や特許第2625576号公報に開示された従来の超臨界流体を利用する発泡成形方法では、発泡成形品の表面にも発泡セル(気泡)が存在するが故に、外観が秀麗な発泡成形品を得ることが困難である。即ち、発泡痕によって成形品の表面平滑性が劣ってしまう。また、局所的なヒケや反りの発生を抑制することができる一方、発泡成形品全体の強度が犠牲となってしまうといった問題や、成形品の表面層に粗大な発泡が生じた場合に成形品の強度が低下するといった問題、成形サイクルが長くなるといった問題を有する。
従来からのジェッティング発生の防止対策として、溶融樹脂射出部(ゲート部)の断面積を大きくしたり、溶融熱可塑性樹脂の射出速度を遅くしたり、溶融熱可塑性樹脂の温度を上げたり、溶融粘度の低い樹脂グレードを選定する方法を挙げることができる。しかしながら、溶融樹脂射出部の断面積を大きくした場合、成形品の溶融樹脂射出部に相当する部分の後処理にコストがかかる。また、溶融熱可塑性樹脂の射出速度を遅くした場合、成形サイクルが長くなり、成形品の製造コストの上昇を招く。溶融熱可塑性樹脂の温度を上げた場合、溶融熱可塑性樹脂の熱的安定性が損なわれ、溶融熱可塑性樹脂からのガス発生や熱可塑性樹脂の分子量低下によって、成形品の外観不良や特性低下といった問題を生じる。溶融粘度の低い樹脂グレードを選定する方法は、高耐衝撃性や高耐疲労性等のより優れた物性が成形品に求められる場合には、高分子量タイプの合成樹脂や架橋化タイプの合成樹脂や合成樹脂アロイ等の、溶融時の粘度の高い合成樹脂を使用する必要があるので、本質的な解決にはならない。
ジェッティング発生の別の防止対策として、キャビティ内に栓体を配置する方法が、例えば、特開平8−323818号公報や特開平10−180790号公報から公知である。これらの特許公開公報に開示された技術は、ジェッティング発生の防止対策として極めて効果的であるが、中空部を有していない成形品に対する一層の軽量化といった要望には、十分に対処することができない。また、栓体を用いた場合であっても、成形品の厚肉部分にヒケが生じる場合があるし、偏肉が生じる場合もある。
従って、本発明の目的は、使用する熱可塑性樹脂に影響されることなく、短い安定した成形サイクルにて、金型組立体のキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂にジェッティングが発生することを効果的に防止することができ、外観が秀麗であり、局所的なヒケや反りの発生を抑制することができ、優れた外観特性、高い強度を有し、しかも、軽量な中実構造を有する発泡成形品を成形するための射出発泡成形方法、及び、係る射出発泡成形方法によって得られる発泡成形品を提供することにある。
以下、本発明の射出発泡成形方法及び発泡成形品についての説明を行うが、圧力PR、圧力PE、圧力P1、圧力P2、圧力P3、圧力P4、キャビティの体積VF、キャビティの体積VBを、以下のように定義する。
R:キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の圧力
R,MIN:キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の最低圧力
R,MAX:キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の最高圧力
E:キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂が発泡を開始する圧力
1:キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出中あるいは射出完了時点において、樹脂可塑化・溶融手段がキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂に及ぼす圧力(背圧)
2:キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出中あるいは射出完了時点において、栓体移動手段が栓体に及ぼす圧力(抗力)
3:キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、樹脂可塑化・溶融手段がキャビティ内の熱可塑性樹脂に及ぼす圧力
4:キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、栓体移動手段が栓体に及ぼす圧力(抗力)
F:後述する工程(A)において栓体移動手段によって栓体をキャビティ内の前進端に位置させておくが、このときのキャビティの体積(より具体的には、栓体と、固定金型部及び可動金型部のキャビティを構成する面であるキャビティ面とによって形成される空間の体積)
B:栓体が後進端に位置したときのキャビティの体積(より具体的には、栓体と、固定金型部及び可動金型部のキャビティを構成する面であるキャビティ面とによって形成される空間の体積)
更には、好ましい形態を含む本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法、及び、好ましい形態を含む本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法の説明に先立ち、説明を簡素化するために、以下のとおり、各種の方法の定義を行う。
[圧力制御・発泡抑制方法]
キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出中あるいは射出完了時点において、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂には、栓体及び樹脂可塑化・溶融手段によって圧力PRが及ぼされる。ここで、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出時、射出中あるいは射出完了時点において、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡をキャビティの全領域において抑制するためには、
R,MIN=MIN(P1,P2)>PE
の圧力状態とする必要がある。一方、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡をキャビティの一部分の領域において抑制するためには、
R,MAX=MAX(P1,P2)>PE
の圧力状態とする必要がある。このような圧力状態を達成するように樹脂可塑化・溶融手段及び栓体移動手段に基づき圧力制御を行う方法を、便宜上、[圧力制御・発泡抑制方法]と呼ぶ。尚、MIN(P1,P2)とは、P1≦P2の場合には、PR,MIN=P1の値をとり、P1>P2の場合には、PR,MIN=P2の値をとることを意味する。また、MAX(P1,P2)とは、P1≦P2の場合には、PR,MAX=P2の値をとり、P1>P2の場合には、PR,MAX=P1の値をとることを意味する。更には、PR,MINとPR,MAXとを総称して、PRと表現する場合がある。
[射出初期段階における発泡抑制方法]
キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出の初期段階において、PR>PE(より具体的には、PR,MIN>PE、あるいは又、PR,MAX>PEであり、以下においても同様である)を達成するためには、後述する工程(A)におけるキャビティの体積VFの値が略0(より具体的には、VF=0、又は、例えば、0≦VF≦0.05VB)となるように、栓体移動手段によって栓体をキャビティ内に位置させておく。そして、後述する工程(D)において、射出開始と同時に、あるいは、射出開始直後に、前進端から後進端に向けての栓体の移動を開始させれば、溶融熱可塑性樹脂のキャビティ内への射出開始時、キャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂の圧力が急激に低下することを防止することができ、キャビティ内への射出開始時からそれ以降においてキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂が発泡することを確実に抑制することができる。即ち、工程(E)におけるPR>PEの状態を確実に達成することができる。尚、VFは、金型構成上、有限な体積であり、表面外観品質が求められない部位をVFに相当する部分に含めることによってVFの値を大きな値とすることも可能である。
尚、[射出初期段階における発泡抑制方法]を実行する場合において、栓体を前進端に配置したとき、栓体は、溶融樹脂射出部に近接して(近傍に)位置することが好ましい。ここで、栓体が溶融樹脂射出部に近接して位置するとは、発泡成形品の形状等に依存するが、通常、前進端に栓体を位置させたとき、溶融樹脂射出部と対向する栓体の部分が溶融樹脂射出部から0mm乃至50mm離れていることを意味する。前進端に栓体を位置させたとき、栓体がキャビティ面(固定金型部及び可動金型部のキャビティを構成する面)と接し、溶融樹脂射出部を塞ぐように栓体を位置させてもよい。前進端に栓体を位置させたとき、栓体が溶融樹脂射出部から余りに離れていると、キャビティ面及び栓体によって形成される空間が大きくなり過ぎ、キャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂が栓体に突き当たって溶融熱可塑性樹脂の直進が妨げられることが無くなり、ジェッティングの発生を効果的に防止できない場合がある。
[射出初期段階における発泡方法(1)]
キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出の初期段階において、PR<PE(より具体的には、PR,MIN<PE<PR,MAX、あるいは又、PR,MAX<PEであり、以下においても同様である)の状態とするためには、後述する工程(A)におけるキャビティの体積VFの値が0<VF<VBとなるように、栓体移動手段によって栓体をキャビティ内に位置させておく。そして、後述する工程(D)において、射出開始後に前進端から後進端に向けての栓体の移動を開始させ、キャビティに充填される溶融樹脂と栓体が接触しない、又は、接触しても栓体抗力が低い場合、溶融熱可塑性樹脂のキャビティ内への射出開始時、キャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂の圧力が急激に低下する結果、溶融熱可塑性樹脂のキャビティ内への射出開始時から射出の初期段階においてキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂が、キャビティの一部において発泡し(PR,MIN<PE<PR,MAXの場合)、あるいは、キャビティの全領域に亙り発泡する(PR,MAX<PEの場合)。
[射出初期段階における発泡方法(2)]
あるいは又、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出の初期段階において、PR<PEの状態とするためには、後述する工程(A)におけるキャビティの体積VFの値が0≦VF<VBとなるように、栓体移動手段によって栓体をキャビティ内に位置させておく。そして、後述する工程(D)において、射出開始前に前進端から後進端に向けての栓体の移動を開始させ、キャビティに充填される溶融樹脂と栓体が接触しない、又は、接触しても栓体抗力が低い場合、溶融熱可塑性樹脂のキャビティ内への射出開始時、キャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂の圧力が急激に低下する結果、キャビティ内への射出開始時から射出の初期段階においてキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂が、キャビティの一部において発泡し(PR,MIN<PE<PR,MAXの場合)、あるいは、キャビティの全領域に亙り発泡する(PR,MAX<PEの場合)。
[射出初期段階における発泡方法(3)]
あるいは又、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出の初期段階において、PR<PEの状態とするためには、後述する工程(A)におけるキャビティの体積VFの値が略0となるように、栓体移動手段によって栓体をキャビティ内に位置させておく。そして、後述する工程(D)において、溶融熱可塑性樹脂の射出開始と同時に前進端から後進端に向けての栓体の移動を開始させるとき、圧力P1、圧力P2が、
R,MIN=MIN(P1,P2)<PE
の状態となり、あるいは又、
R,MAX=MAX(P1,P2)<PE
の状態となるように樹脂可塑化・溶融手段及び栓体移動手段に基づき圧力制御を行えば、キャビティ内への射出開始時から射出の初期段階においてキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂が、キャビティの一部において発泡し(PR,MIN<PE<PR,MAXの場合)、あるいは、キャビティの全領域に亙り発泡する(PR,MAX<PEの場合)。
尚、以下の説明において、[射出初期段階における発泡方法(1)]、[射出初期段階における発泡方法(2)]及び[射出初期段階における発泡方法(3)]を総称して、[射出初期段階における発泡方法]と呼ぶ場合がある。即ち、[射出初期段階における発泡方法(1)]、[射出初期段階における発泡方法(2)]あるいは[射出初期段階における発泡方法(3)]の実行を、[射出初期段階における発泡方法]の実行と表現する場合がある。
[射出中あるいは完了までの発泡方法(1)]
キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出開始から、射出中あるいは射出中から射出完了まで、PR<PEの状態とするためには、上述した[射出初期段階における発泡方法(1)]あるいは[射出初期段階における発泡方法(2)]を実行し、引き続き、圧力P1、圧力P2が、
R,MIN=MIN(P1,P2)<PE
の状態となり、あるいは又、
R,MAX=MAX(P1,P2)<PE
の状態となるように樹脂可塑化・溶融手段及び栓体移動手段に基づき圧力制御を行えばよいし、あるいは又、[射出初期段階における発泡方法(3)]を実行し続ければよい。
[射出中あるいは完了までの発泡方法(2)]
キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出中、あるいは射出中から射出完了まで、PR<PEの状態とするためには、圧力P1、圧力P2が、
R=P1−P2<PE
の状態となるように樹脂可塑化・溶融手段及び栓体移動手段に基づき圧力制御を行えばよい。
[冷却・固化時の発泡方法]
キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程においてPR<PEとするためには、
(1)樹脂可塑化・溶融手段の制御に基づき、圧力P3を減少させる
(2)栓体移動手段の制御に基づき、圧力(抗力)P4を減少させる
といった一種の積極的な2つの方法だけでなく、
(3)溶融樹脂流路及び/又は溶融樹脂射出部内の溶融熱可塑性樹脂の冷却・固化に伴い、圧力P3の伝達が阻害される
(4)キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の冷却・固化に伴い、キャビティ内の熱可塑性樹脂の体積が収縮する
といった一種の消極的な2つの方法を挙げることができる。これらの4つの方法を纏めて、便宜上、[冷却・固化時の発泡方法]と呼び、それぞれの方法を、[冷却・固化時の発泡方法(1)]、[冷却・固化時の発泡方法(2)]、[冷却・固化時の発泡方法(3)]、[冷却・固化時の発泡方法(4)]と呼ぶ。[冷却・固化時の発泡方法]として、これらの4つの冷却・固化時の発泡方法のいずれか1つの方法を採用してもよいし、任意の複数の方法の組合せを採用してもよい。
尚、[冷却・固化時の発泡方法(1)]と[冷却・固化時の発泡方法(4)]との組合せにあっては、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂に加えられている圧力をキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂中におけるガスが発泡し得る圧力以下として、キャビティ内の熱可塑性樹脂の冷却・固化に伴う体積減少に起因したキャビティ内の熱可塑性樹脂における圧力低下に基づきガスを発泡させてもよいし、ガスを確実に発泡させるために、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂に圧力を加えることを中止し、キャビティ内の熱可塑性樹脂の冷却・固化に伴う体積減少に起因したキャビティ内の熱可塑性樹脂における圧力低下に基づきガスを発泡させる構成とすることもできる。
[冷却・固化時の発泡方法(1)]のより具体的な方法として、
(1−A)樹脂可塑化・溶融手段の制御に基づき、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂に圧力を加える操作(保圧操作)を停止する構成
のみならず、
(1−B)溶融樹脂射出部を機械的に閉鎖することによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂に圧力を加えることを中止する構成(例えば、溶融樹脂射出部を例えばバルブゲートとし、溶融樹脂射出部を機械的に閉鎖する具体的な手段をシャットオフピンとする構成)
(1−C)溶融樹脂流路を機械的に閉鎖することによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂に圧力を加えることを中止する構成(例えばバルブゲートとシャットオフピンの組合せに基づく)
(1−D)樹脂可塑化・溶融手段を機械的に閉鎖することによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂に圧力を加えることを中止する構成(例えばシャットオフバルブに基づく)
のいずれか1つ、あるいは、これらの(1−A)〜(1−D)の構成の任意の組合せを採用することが、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂がPR<PEの状態となってキャビティ内で確実に発泡が生じるといった観点から好ましい。
[冷却・固化時の発泡方法(3)]の具体例として、即ち、溶融樹脂射出部内における溶融熱可塑性樹脂を固化させる具体的な方法として、例えば、溶融熱可塑性樹脂のキャビティ内への射出完了後、金型組立体に配設された加熱手段の一部分(溶融樹脂射出部近傍に配置された加熱手段の部分)を不作動状態とすることで、溶融樹脂射出部内に存在する溶融熱可塑性樹脂の温度を低下させ、固化させる方法を挙げることができる。また、溶融樹脂流路の一部又は全部の断面積を小さくすることで、キャビティ内における溶融熱可塑性樹脂と比較して、溶融樹脂射出部内に存在する溶融熱可塑性樹脂の冷却・固化に要する時間を短くする方法を挙げることができる。
[冷却・固化時における発泡抑制方法]
キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、PR>PEを達成するためには、
(1)樹脂可塑化・溶融手段の制御に基づき、圧力P3を増加させる
(2)栓体移動手段の制御に基づき、圧力(抗力)P4を増加させる
といった2つの方法を挙げることができる。これらの2つの方法を纏めて、便宜上、[冷却・固化時における発泡抑制方法]と呼び、それぞれの方法を、[冷却・固化時における発泡抑制方法(1)]、[冷却・固化時における発泡抑制方法(2)]と呼ぶ。[冷却・固化時における発泡抑制方法]として、[冷却・固化時における発泡抑制方法(1)]、又は、[冷却・固化時における発泡抑制方法(2)]を採用してもよいし、[冷却・固化時における発泡抑制方法(1)]と[冷却・固化時における発泡抑制方法(2)]との組合せを採用してもよい。
ここで、圧力P3を増加させる操作(保圧操作)においては、樹脂可塑化・溶融手段から、溶融樹脂流路及び溶融樹脂射出部の内部に存在する溶融熱可塑性樹脂を介してキャビティ内の熱可塑性樹脂に圧力が加えられる。保圧操作において、キャビティ内の熱可塑性樹脂に加わる圧力は、射出時金型温度(溶融熱可塑性樹脂をキャビティ内に射出したときのキャビティ面の温度)、熱可塑性樹脂の種類や温度、使用するガスの種類等によって変化し、一義的に決定することはできないが、好ましくは5×106Pa以上、より好ましくは1.5×107Pa以上であることが望ましい。また、保圧を持続させる時間は、射出時金型温度、熱可塑性樹脂の種類や温度、使用するガスの種類、発泡成形品の肉厚、所望とする軽量化率によって変化し、一義的に決定することはできないが、好ましくは0.2秒以上、より好ましくは1.0秒以上であり、好ましくは15秒以下、より好ましくは10秒以下である。
上記の目的を達成するための本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法は、
熱可塑性樹脂を可塑化・溶融するための樹脂可塑化・溶融手段、並びに、金型組立体を備え、
金型組立体は、固定金型部、可動金型部、栓体、並びに、栓体を移動させるための栓体移動手段を備え、
金型組立体は、固定金型部と可動金型部とを型締めすることによって形成されるキャビティ、キャビティに開口した溶融樹脂射出部、並びに、溶融樹脂射出部と樹脂可塑化・溶融手段とを結ぶ溶融樹脂流路を有し、
栓体は、栓体移動手段の作動によって、溶融樹脂射出部から射出された溶融熱可塑性樹脂の流動軸線方向と略平行にキャビティ内を移動可能である射出成形装置を用いた射出発泡成形方法であって、
(A)溶融熱可塑性樹脂のキャビティ内への射出開始前、栓体移動手段によって栓体をキャビティ内の前進端に位置させておき、
(B)樹脂可塑化・溶融手段によって、熱可塑性樹脂を可塑化・溶融し、溶融熱可塑性樹脂にガスを溶解させ、且つ、溶融熱可塑性樹脂を計量した後、
(C)樹脂可塑化・溶融手段から、溶融樹脂流路及び溶融樹脂射出部を経由して、固定金型部と可動金型部とを型締めすることによって形成されたキャビティ内に、計量された溶融熱可塑性樹脂を射出し、
(D)キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出前に、若しくは、射出開始と同時に、若しくは、射出開始後、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって前進端から後進端に向けての栓体の移動を開始させ、
(E)溶融熱可塑性樹脂の射出中、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続け、
(F)溶融熱可塑性樹脂の射出を完了し、併せて、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に位置せしめ、次いで、
(G)キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させ、その後、
(H)固定金型部と可動金型部を型開きし、発泡成形品を取り出す、
各工程を具備し、
前記工程(H)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
前記工程(F)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
前記工程(G)において、PR<PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させることを特徴とする。
本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法において、工程(F)におけるPR>PEの状態は、[圧力制御・発泡抑制方法]の実行によって達成することができる。以下に説明する第1Aの方法、第1aの方法、第1Bの方法、第1bの方法、第1Cの方法、第1cの方法、第1Dの方法、第1dの方法においても同様である。また、工程(G)におけるPR<PEの状態は、[冷却・固化時の発泡方法]の実行によって達成することができる。以下に説明する第1Aの方法、第1aの方法においても同様である。
本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、前記工程(E)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する構成とすることができる(図1のケース[1−1]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第1Aの方法と呼ぶ。
第1Aの方法の工程(E)におけるPR>PEの状態は、[圧力制御・発泡抑制方法]及び[射出初期段階における発泡抑制方法]の実行によって達成することができる。尚、工程(E)において、PRの値(より具体的には、PR,MINあるいは又PR,MAXの値であり、以下においても同様である)は一定としてもよいし、変化させてもよい。また、通常、工程(E)の最終段階におけるPRの値と、工程(F)におけるPRの値は、同じ値となる。以上の説明は、以下に説明する第1Bの方法、第1Cの方法、第1Dの方法、第1Gの方法においても同様に適用することができる。
あるいは又、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する構成とすることができる(図2のケース[2−1]若しくは図3のケース[3−1]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第1aの方法と呼ぶ。
第1aの方法の工程(E)におけるPR<PEの状態からPR>PEの状態は、[射出初期段階における発泡方法]の実行と、それに引き続く、[圧力制御・発泡抑制方法]の実行によって達成することができる。尚、工程(E)において、PRの値は変化するが、PR>PEの状態にあっては、PRの値は、一定としてもよいし、変化させてもよい。また、通常、工程(E)の最終段階におけるPRの値と、工程(F)におけるPRの値は、同じ値となる。また、工程(E)にあっては、PR<PEの状態となっている。以上の説明は、以下に説明する第1bの方法、第1cの方法、第1dの方法、第1gの方法においても同様に適用することができる。
あるいは又、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
前記工程(G)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とPR<PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る、
構成とすることができる(図1のケース[1−2]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第1Bの方法と呼ぶ。
第1Bの方法の工程(G)におけるPR>PEの状態とPR<PEの状態との繰り返しは、[冷却・固化時における発泡抑制方法(1)]及び/又は[冷却・固化時における発泡抑制方法(2)]と、[冷却・固化時の発泡方法(1)]及び/又は[冷却・固化時の発泡方法(2)]との組合せの実行によって達成することができる。以上の説明は、以下に説明する第1bの方法、第1Gの方法、第1gの方法においても同様に適用することができる。
あるいは又、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
前記工程(G)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とPR<PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る、
構成とすることができる(図2のケース[2−2]若しくは図3のケース[3−2]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第1bの方法と呼ぶ。
あるいは又、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
前記工程(G)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させる、
構成とすることができる(図1のケース[1−3]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第1Cの方法と呼ぶ。
第1Cの方法の工程(G)の開始直後におけるPR>PEの状態は、[冷却・固化時における発泡抑制方法(1)]及び/又は[冷却・固化時における発泡抑制方法(2)]の実行によって達成することができるし、その後のPR<PEの状態は、[冷却・固化時の発泡方法]の実行によって達成することができる。以上の説明は、以下に説明する第1cの方法、第1Eの方法においても同様に適用することができる。
あるいは又、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
前記工程(G)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させる、
構成とすることができる(図2のケース[2−3]若しくは図3のケース[3−3]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第1cの方法と呼ぶ。
あるいは又、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
前記工程(G)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る、
構成とすることができる(図1のケース[1−4]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第1Dの方法と呼ぶ。
第1Dの方法の工程(G)の開始直後におけるPR>PEの状態は、[冷却・固化時における発泡抑制方法(1)]及び/又は[冷却・固化時における発泡抑制方法(2)]の実行によって達成することができ、その後のPR<PEの状態とPR>PEの状態との繰り返しは、[冷却・固化時の発泡方法(1)]及び/又は[冷却・固化時の発泡方法(2)]と、[冷却・固化時における発泡抑制方法(1)]及び/又は[冷却・固化時における発泡抑制方法(2)]との組合せの実行によって達成することができる。以上の説明は、以下に説明する第1dの方法、第1Fの方法においても同様に適用することができる。
あるいは又、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
前記工程(G)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る、
構成とすることができる(図2のケース[2−4]若しくは図3のケース[3−4]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第1dの方法と呼ぶ。
あるいは又、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)において、PR<PEの状態とし、
前記工程(F)において、PR>PEの状態とする代わりに、PR<PEの状態とし、
前記工程(G)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させる、
構成とすることができる(図1のケース[1−5]、図2のケース[2−5]若しくは図3のケース[3−5]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第1Eの方法と呼ぶ。この第1Eの方法にあっては、工程(G)の開始と同時にPR>PEの状態としてもよいし、工程(G)の開始直後においてはPR<PEの状態とし、その後、PR>PEの状態としてもよい。
第1Eの方法の工程(E)におけるPR<PEの状態、及び、工程(F)におけるPR<PEの状態は、[射出中あるいは完了までの発泡方法(1)]の実行によって達成することができる。また、工程(E)におけるPR<PEの状態にあっては、PR>PEの状態となっている部分が含まれる場合がある。以上の説明は、以下に説明する第1Fの方法においても同様に適用することができる。
あるいは又、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)において、PR<PEの状態とし、
前記工程(F)において、PR>PEの状態とする代わりに、PR<PEの状態とし、
前記工程(G)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る、
構成とすることができる(図1のケース[1−6]、図2のケース[2−6]若しくは図3のケース[3−6]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第1Fの方法と呼ぶ。この第1Fの方法にあっても、工程(G)の開始と同時にPR>PEの状態としてもよいし、工程(G)の開始直後においてはPR<PEの状態とし、その後、PR>PEの状態としてもよい。
あるいは又、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、前記工程(E)において、PR>PEの状態とし、その後、前記工程(G)に亙り、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る構成とすることができる(図1のケース[1−7]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第1Gの方法と呼ぶ。
第1Gの方法においては、工程(E)の前段においてはPR>PEの状態とし、工程(E)の後段、工程(F)及び工程(G)においては、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返す。尚、工程(E)の後段及び工程(F)におけるPR>PEの状態は、[圧力制御・発泡抑制方法]及び[射出中あるいは完了までの発泡方法(2)]の実行によって達成することができる。以上の説明は、以下に説明する第1gの方法においても同様に適用することができる。
あるいは又、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とした後、前記工程(G)に亙り、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る構成とすることができる(図2のケース[2−7]若しくは図3のケース[3−7]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第1gの方法と呼ぶ。
第1gの方法においては、工程(E)の前段においてはPR<PEの状態からPR>PEの状態とし、工程(E)の後段、工程(F)及び工程(G)においては、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返す。
上記の目的を達成するための本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法は、
熱可塑性樹脂を可塑化・溶融するための樹脂可塑化・溶融手段、並びに、金型組立体を備え、
金型組立体は、固定金型部、可動金型部、栓体、並びに、栓体を移動させるための栓体移動手段を備え、
金型組立体は、固定金型部と可動金型部とを型締めすることによって形成されるキャビティ、キャビティに開口した溶融樹脂射出部、並びに、溶融樹脂射出部と樹脂可塑化・溶融手段とを結ぶ溶融樹脂流路を有し、
栓体は、栓体移動手段の作動によって、溶融樹脂射出部から射出された溶融熱可塑性樹脂の流動軸線方向と略平行にキャビティ内を移動可能である射出成形装置を用いた射出発泡成形方法であって、
(A)溶融熱可塑性樹脂のキャビティ内への射出開始前、栓体移動手段によって栓体をキャビティ内の前進端に位置させておき、
(B)樹脂可塑化・溶融手段によって、熱可塑性樹脂を可塑化・溶融し、溶融熱可塑性樹脂にガスを溶解させ、且つ、溶融熱可塑性樹脂を計量した後、
(C)樹脂可塑化・溶融手段から、溶融樹脂流路及び溶融樹脂射出部を経由して、固定金型部と可動金型部とを型締めすることによって形成されたキャビティ内に、計量された溶融熱可塑性樹脂を射出し、
(D)キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出前に、若しくは、射出開始と同時に、若しくは、射出開始後、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって前進端から後進端に向けての栓体の移動を開始させ、
(E)溶融熱可塑性樹脂の射出中、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続け、
(F)溶融熱可塑性樹脂の射出を完了させ、
(G)その後、更に、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続け、
(H)栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に位置せしめ、次いで、
(I)キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させ、その後、
(J)固定金型部と可動金型部を型開きし、発泡成形品を取り出す、
各工程を具備し、
キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の圧力をPR、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂が発泡を開始する圧力をPEとしたとき、
前記工程(H)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
前記工程(I)において、PR<PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させることを特徴とする。
本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法において、工程(H)におけるPR>PEの状態は、[圧力制御・発泡抑制方法]の実行によって達成することができる。以上の説明は、以下に説明する第2Aの方法、第2aの方法、第2Bの方法、第2bの方法、第2Cの方法、第2cの方法、第2Dの方法、第2dの方法においても同様に適用することができる。また、工程(I)におけるPR<PEの状態は、[冷却・固化時の発泡方法]の実行によって達成することができる。以上の説明は、以下に説明する第2Aの方法、第2aの方法においても同様に適用することができる。
本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、前記工程(E)、工程(F)及び工程(G)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する構成とすることができる(図4のケース[4−1]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第2Aの方法と呼ぶ。
第2Aの方法の工程(E)におけるPR>PEの状態は、工程(E)における[圧力制御・発泡抑制方法]及び[射出初期段階における発泡抑制方法]の実行によって達成することができる。以上の説明は、以下に説明する第2Bの方法、第2Cの方法、第2Dの方法、第2Eの方法、第2Fの方法、第2Jの方法、第2Kの方法においても同様に適用することができる。
また、第2Aの方法の工程(F)におけるPR>PEの状態は、工程(F)における[圧力制御・発泡抑制方法]の実行によって達成することができる。以上の説明は、以下に説明する第2aの方法、第2Bの方法、第2bの方法、第2Cの方法、第2cの方法、第2Dの方法、第2dの方法、第2Eの方法、第2eの方法、第2Fの方法、第2fの方法、第2Kの方法、第2kの方法においても同様に適用することができる。
更には、第2Aの方法の工程(G)におけるPR>PEの状態は、工程(G)における[圧力制御・発泡抑制方法]の実行によって達成することができる。以上の説明は、以下に説明する第2aの方法、第2Bの方法、第2bの方法、第2Cの方法、第2cの方法、第2Dの方法、第2dの方法においても同様に適用することができる。
尚、工程(E)において、PRの値は一定としてもよいし、変化させてもよい。通常、工程(E)の最終段階におけるPRの値と工程(F)におけるPRの値は、同じ値となる。また、工程(G)において、PRの値は一定としてもよいし、変化させてもよいが、通常、工程(F)におけるPRの値よりも、工程(G)におけるPRの値は低い。更には、通常、工程(G)の最終段階におけるPRの値と工程(H)におけるPRの値は、同じ値となる。
あるいは又、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とし、前記工程(F)及び工程(G)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する構成とすることができる(図5のケース[5−1]若しくは図6のケース[6−1]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第2aの方法と呼ぶ。
第2aの方法の工程(E)におけるPR<PEの状態からPR>PEの状態は、[射出初期段階における発泡方法]の実行と、それに引き続く、[圧力制御・発泡抑制方法]の実行によって達成することができる。また、工程(E)におけるPR<PEの状態にあっては、PR>PEの状態となっている部分が含まれる場合がある。以上の説明は、以下に説明する第2bの方法、第2cの方法、第2dの方法、第2eの方法、第2fの方法、第2jの方法、第2kの方法においても同様に適用することができる。
あるいは又、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)、工程(F)及び工程(G)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とPR<PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る、
構成とすることができる(図4のケース[4−2]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第2Bの方法と呼ぶ。
第2Bの方法の工程(I)におけるPR>PEの状態とPR<PEの状態との繰り返しは、[冷却・固化時における発泡抑制方法(1)]及び/又は[冷却・固化時における発泡抑制方法(2)]と、[冷却・固化時の発泡方法(1)]及び/又は[冷却・固化時の発泡方法(2)]との組合せの実行によって達成することができる。以上の説明は、以下に説明する第2bの方法、第2Jの方法、第2jの方法、第2Kの方法、第2kの方法においても同様に適用することができる。
あるいは又、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とし、前記工程(F)及び工程(G)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とPR<PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る、
構成とすることができる(図5のケース[5−2]若しくは図6のケース[6−2]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第2bの方法と呼ぶ。
あるいは又、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)、工程(F)及び工程(G)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させる、
構成とすることができる(図4のケース[4−3]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第2Cの方法と呼ぶ。
第2Cの方法の工程(I)の開始直後におけるPR>PEの状態は、[冷却・固化時における発泡抑制方法(1)]及び/又は[冷却・固化時における発泡抑制方法(2)]の実行によって達成することができ、その後のPR<PEの状態は、[冷却・固化時の発泡方法]の実行によって達成することができる。以上の説明は、以下に説明する第2cの方法、第2Eの方法、第2eの方法、第2Gの方法においても同様に適用することができる。
あるいは又、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とし、前記工程(F)及び工程(G)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させる、
構成とすることができる(図5のケース[5−3]若しくは図6のケース[6−3]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第2cの方法と呼ぶ。
あるいは又、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)、工程(F)及び工程(G)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る、
構成とすることができる(図4のケース[4−4]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第2Dの方法と呼ぶ。
第2Dの方法の工程(I)の開始直後におけるPR>PEの状態は、[冷却・固化時における発泡抑制方法(1)]及び/又は[冷却・固化時における発泡抑制方法(2)]の実行によって達成することができ、その後のPR<PEの状態とPR>PEの状態との繰り返しは、[冷却・固化時の発泡方法(1)]及び/又は[冷却・固化時の発泡方法(2)]と、[冷却・固化時における発泡抑制方法(1)]及び/又は[冷却・固化時における発泡抑制方法(2)]との組合せの実行によって達成することができる。以上の説明は、以下に説明する第2dの方法、第2Fの方法、第2fの方法、第2Hの方法においても同様に適用することができる。
あるいは又、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とし、前記工程(F)及び工程(G)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る、
構成とすることができる(図5のケース[5−4]若しくは図6のケース[6−4]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第2dの方法と呼ぶ。
あるいは又、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)及び工程(F)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
前記工程(G)において、PR<PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させ、
前記工程(H)において、PR>PEの状態とする代わりに、PR<PEの状態とし、
前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させる、
構成とすることができる(図4のケース[4−5]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第2Eの方法と呼ぶ。
第2Eの方法の工程(G)及び工程(H)において、PR<PEの状態は、[射出中あるいは完了までの発泡方法(2)]の実行によって達成することができる。ここで、前記工程(G)において、PR<PEの状態とするが、工程(G)の開始時点においてPR<PEの状態としてもよいし、工程(G)の開始直後においてはPR>PEの状態であり、その後、PR<PEの状態としてもよい。また、工程(G)及び工程(H)におけるPR<PEの状態にあっては、PR>PEの状態となっている部分が含まれる場合がある。以上の説明は、以下に説明する第2eの方法、第2Fの方法、第2fの方法、第2Gの方法、第2Hの方法においても同様に適用することができる。
あるいは又、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とし、前記工程工程(F)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
前記工程(G)において、PR<PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させ、
前記工程(H)において、PR>PEの状態とする代わりに、PR<PEの状態とし、
前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させる、
構成とすることができる(図5のケース[5−5]若しくは図6のケース[6−5]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第2eの方法と呼ぶ。
あるいは又、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)及び工程(F)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
前記工程(G)において、PR<PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させ、
前記工程(H)において、PR>PEの状態とする代わりに、PR<PEの状態とし、
前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る、
構成とすることができる(図4のケース[4−6]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第2Fの方法と呼ぶ。
あるいは又、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とし、前記工程工程(F)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
前記工程(G)において、PR<PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させ、
前記工程(H)において、PR>PEの状態とする代わりに、PR<PEの状態とし、
前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る、
構成とすることができる(図5のケース[5−6]若しくは図6のケース[6−6]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第2fの方法と呼ぶ。
あるいは又、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)、工程(F)及び工程(G)において、PR<PEの状態とし、
前記工程(H)において、PR>PEの状態とする代わりに、PR<PEの状態とし、
前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させる、
構成とすることができる(図4のケース[4−7]、図5のケース[5−7]若しくは図6のケース[6−7]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第2Gの方法と呼ぶ。この第2Gの方法にあっては、工程(I)の開始と同時にPR>PEの状態としてもよいし、工程(I)の開始直後においてはPR<PEの状態とし、その後、PR>PEの状態としてもよい。
第2Gの方法の工程(E)におけるPR<PEの状態は、[射出初期段階における発泡方法]の実行によって達成することができる。また、工程(F)におけるPR<PEの状態は、[射出中あるいは完了までの発泡方法(2)]の実行によって達成することができる。また、工程(E)、工程(F)、工程(G)におけるPR<PEの状態にあっては、PR>PEの状態となっている部分が含まれる場合がある。以上の説明は、以下に説明する第2Hの方法においても同様に適用することができる。
あるいは又、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)、工程(F)及び工程(G)において、PR<PEの状態とし、
前記工程(H)において、PR>PEの状態とする代わりに、PR<PEの状態とし、
前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る、
構成とすることができる(図4のケース[4−8]、図5のケース[5−8]若しくは図6のケース[6−8]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第2Hの方法と呼ぶ。この第2Hの方法にあっても、工程(I)の開始と同時にPR>PEの状態としてもよいし、工程(I)の開始直後においてはPR<PEの状態とし、その後、PR>PEの状態としてもよい。
あるいは又、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
その後、前記工程(I)に亙り、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る、
構成とすることができる(図4のケース[4−9]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第2Jの方法と呼ぶ。
第2Jの方法においては、工程(E)の前段においてはPR>PEの状態とし、工程(E)の後段、工程(F)、工程(G)及び工程(I)においては、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返す。あるいは又、第2Jの方法においては、工程(E)においてはPR>PEの状態とし、工程(F)、工程(G)及び工程(I)においては、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返す。
ここで、工程(E)の後段及び工程(F)におけるPR<PEの状態とPR>PEの状態との繰り返しは、[圧力制御・発泡抑制方法]、及び、[射出中あるいは完了までの発泡方法(2)]の実行によって達成することができる。以上の説明は、以下に説明する第2jの方法においても同様に適用することができる。また、工程(G)におけるPR<PEの状態とPR>PEの状態との繰り返しは、[圧力制御・発泡抑制方法]、及び、[射出中あるいは完了までの発泡方法(2)]の実行によって達成することができる。以上の説明は、以下に説明する第2jの方法、第2Kの方法、第2kの方法においても同様に適用することができる。
あるいは又、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
その後、前記工程(I)に亙り、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る、
構成とすることができる(図5のケース[5−9]若しくは図6のケース[6−9]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第2jの方法と呼ぶ。
第2jの方法においては、工程(E)の前段においてはPR<PEの状態からPR>PEの状態とし、工程(E)の後段、工程(F)、工程(G)及び工程(I)においては、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返す。あるいは又、第2jの方法においては、工程(E)においてはPR<PEの状態からPR>PEの状態とし、工程(F)、工程(G)及び工程(I)においては、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返す。
あるいは又、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)及び工程(F)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
前記工程(G)において、PR>PEの状態から、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、
更には、前記工程(I)において、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る、
構成とすることができる(図4のケース[4−10]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第2Kの方法と呼ぶ。
あるいは又、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、
前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とし、前記工程(F)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
前記工程(G)において、PR>PEの状態から、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、
更には、前記工程(I)において、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る、
構成とすることができる(図5のケース[5−10]若しくは図6のケース[6−10]参照)。尚、このような構成を、便宜上、第2kの方法と呼ぶ。
以上に説明した第1Aの方法から第2kの方法の特徴部分を、以下の表1及び表2に纏めた。
Figure 0004330485
Figure 0004330485
上記の目的を達成するための本発明の第1の態様に係る発泡成形品は、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る射出発泡成形方法によって成形された熱可塑性樹脂製の発泡成形品であって、表面から少なくとも20μmの深さの所までは、好ましくは表面から少なくとも55μmの深さの所までは、気泡が存在していないことを特徴とする。
あるいは又、上記の目的を達成するための本発明の第2の態様に係る発泡成形品は、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る射出発泡成形方法によって成形された熱可塑性樹脂製の発泡成形品は、以下の式(1)、好ましくは以下の式(1’)、更に好ましくは以下の式(1”)を満足していることを特徴とする。
0.001×(1−ρ0/ρ1)<V1/V0<1.2×(1−ρ0/ρ1) (1)
0.003×(1−ρ0/ρ1)<V1/V0<1.0×(1−ρ0/ρ1) (1’)
0.005×(1−ρ0/ρ1)<V1/V0<0.8×(1−ρ0/ρ1) (1”)
ここで、
0:発泡成形品の体積
1:発泡成形品内に存在する気泡の体積合計
ρ0:溶融熱可塑性樹脂の密度(ガス溶解前の溶融熱可塑性樹脂の密度)
ρ1:使用した熱可塑性樹脂の密度(発泡成形品の密度ではない)
である。
本発明の第2の態様に係る発泡成形品においては、表面から少なくとも20μmの深さの所までは、望ましくは表面から少なくとも55μmの深さの所までは、気泡が存在していないことが好ましい。このような好ましい形態を含む本発明の第2の態様に係る発泡成形品、あるいは本発明の第1の態様に係る発泡成形品にあっては、存在する気泡の大きさは10μm以下であることが望ましい。即ち、発泡成形品の表面には発泡層が存在せず、表面から20μmの深さの所、あるいは、それよりも深い所に発泡部分が存在することが望ましい。
本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る発泡成形品として、中実の棒状、中実の「T」字状、中実の十字状等の発泡成形品を例示することができる。尚、「中実」とは、「中空」に対抗する用語である。溶融熱可塑性樹脂の流動軸線方向と略直角の方向に発泡成形品を切断したときの発泡成形品の断面形状は、円形、楕円形、矩形、多角形等、任意の形状とすることができる。具体的な発泡成形品として、給紙ローラ、排紙ローラ、色基準ローラ、段付きローラ、搬送ローラ等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、栓体の移動は、栓体移動手段によって、又は、キャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって、又は、栓体移動手段及びキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂の両者によって行われ、いずれの形態となるかは、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出条件、栓体移動手段の作動条件等に依存する。
好ましい上記の各種の形態を含む本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、ガス溶解状態にある溶融熱可塑性樹脂の射出量ViはVBと等しい。一方、好ましい上記の各種の形態を含む本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、ガス溶解状態にある溶融熱可塑性樹脂の射出量Viは、限定するものではないが、
0.8VB≦Vi<VB
好ましくは、
0.85VB≦Vi≦0.93VB
を満足することが望ましい。
以上に説明した各種の好ましい形態を含む本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、金型組立体は、更に、キャビティを構成する固定金型部及び可動金型部のキャビティ面のそれぞれの温度を制御する温度制御手段を有し、温度制御手段によって、キャビティへの溶融熱可塑性樹脂の射出開始から完了までの間における固定金型部のキャビティ面及び可動金型部のキャビティ面の温度よりも、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化している間における固定金型部のキャビティ面及び可動金型部のキャビティ面の温度を低くする構成とすることができる。このような構成とすることで、溶融熱可塑性樹脂のキャビティ内への射出中に溶融熱可塑性樹脂が発泡することを抑制する場合、溶融熱可塑性樹脂が発泡することを確実に抑制することができるし、[冷却・固化時の発泡方法(4)]の実行を確実なものとすることができる。温度制御手段として、電気ヒータや熱媒体(温度制御された油や水)を挙げることができる。
そして、この場合、熱可塑性樹脂を非晶性熱可塑性樹脂とすることができ、更には、この場合、キャビティへの溶融熱可塑性樹脂の射出開始から完了までの間における固定金型部のキャビティ面及び可動金型部のキャビティ面の温度を、使用する熱可塑性樹脂のガラス転移温度Tg以上とし;キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化している間における固定金型部のキャビティ面及び可動金型部のキャビティ面の温度を、使用する熱可塑性樹脂のガラス転移温度Tg未満とする構成とすることができる。このような構成とすることで、溶融熱可塑性樹脂のキャビティ内への射出中に溶融熱可塑性樹脂が発泡することを抑制する場合、溶融熱可塑性樹脂が発泡することを一層確実に抑制することができるし、[冷却・固化時の発泡方法(4)]の実行を一層確実なものとすることができる。
あるいは又、この場合、熱可塑性樹脂を結晶性熱可塑性樹脂とすることができ、更には、この場合、キャビティへの溶融熱可塑性樹脂の射出開始から完了までの間における固定金型部のキャビティ面及び可動金型部のキャビティ面の温度を、使用する熱可塑性樹脂の融点Tm以上とし;キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化している間における固定金型部のキャビティ面及び可動金型部のキャビティ面の温度を、使用する熱可塑性樹脂の結晶化開始温度Tc以下とする構成とすることができる。このような構成とすることで、溶融熱可塑性樹脂のキャビティ内への射出中に溶融熱可塑性樹脂が発泡することを抑制する場合、溶融熱可塑性樹脂が発泡することを一層確実に抑制することができるし、[冷却・固化時の発泡方法(4)]の実行を一層確実なものとすることができる。
あるいは又、熱可塑性樹脂を非晶性熱可塑性樹脂と結晶性熱可塑性樹脂から構成された混合物とすることもできる。ここで、熱可塑性樹脂が非晶性熱可塑性樹脂であるか否かは、一般に示差走査熱量測定(DSC)法により明確な融点(急激な吸熱を示す温度)が確認されるか否かによって判断される。明確な融点が確認されない樹脂が非晶性熱可塑性樹脂である。一方、明確な融点が確認される樹脂が結晶性熱可塑性樹脂である。尚、非晶性熱可塑性樹脂においては、ガラス転移温度Tgを前後して熱可塑性樹脂の固化及び軟化が発生する。他方、結晶性熱可塑性樹脂においては、融点Tm以上で溶融し、結晶化開始温度Tc以下で結晶が生成し、発達し、熱可塑性樹脂の固化が生じる。
結晶性熱可塑性樹脂として、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂;ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミドMXD6等のポリアミド系樹脂;ポリオキシメチレン(ポリアセタール,POM)樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂等のポリエステル系樹脂;ポリフェニレンサルファイド樹脂を挙げることができる。
また、非晶性熱可塑性樹脂として、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、AES樹脂、AS樹脂といったスチレン系樹脂;メタクリル樹脂;ポリカーボネート樹脂(直鎖状のポリカーボネート樹脂及び主鎖に分岐を有するポリカーボネート樹脂を含む);変性ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂;ポリスルホン樹脂;ポリエーテルスルホン樹脂;ポリアリレート樹脂;ポリエーテルイミド樹脂;ポリアミドイミド樹脂;エラストマーを挙げることができる。
更には、ポリマーアロイ材料から成る熱可塑性樹脂を用いることができる。ここで、ポリマーアロイ材料は、少なくとも2種類の熱可塑性樹脂をブレンドしたもの、又は、少なくとも2種類の熱可塑性樹脂を化学的に結合させたブロック共重合体若しくはグラフト共重合体から成る。ポリマーアロイ材料は、単独の熱可塑性樹脂のそれぞれが有する特有な性能を合わせ持つことができる高機能材料として広く使用されている。少なくとも2種類の熱可塑性樹脂をブレンドしたポリマーアロイ材料を構成する熱可塑性樹脂として、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、AES樹脂、AS樹脂といったスチレン系樹脂;ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂;メタクリル樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミドMXD6等のポリアミド系樹脂;変性PPE樹脂;ポリブチレンテレフタレート樹脂やポリエチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル樹脂;ポリオキシメチレン樹脂;ポリスルホン樹脂;ポリイミド樹脂;ポリフェニレンサルファイド樹脂;ポリアリレート樹脂;ポリエーテルスルホン樹脂;ポリエーテルケトン樹脂;ポリエーテルエーテルケトン樹脂;ポリエステルカーボネート樹脂を挙げることができる。2種類の熱可塑性樹脂をブレンドしたポリマーアロイ材料として、ポリカーボネート樹脂とABS樹脂とのポリマーアロイ材料を例示することができる。尚、このような樹脂の組合せを、ポリカーボネート樹脂/ABS樹脂と表記する。以下においても同様である。更に、少なくとも2種類の熱可塑性樹脂をブレンドしたポリマーアロイ材料として、ポリカーボネート樹脂/PET樹脂、ポリカーボネート樹脂/PBT樹脂、ポリカーボネート樹脂/ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂/PBT樹脂/PET樹脂、変性PPE樹脂/HIPS樹脂、変性PPE樹脂/ポリアミド系樹脂、変性PPE樹脂/PBT樹脂/PET樹脂、変性PPE樹脂/ポリアミドMXD6樹脂、ポリオキシメチレン樹脂/ポリウレタン樹脂、PBT樹脂/PET樹脂を例示することができる。
尚、以上に説明した各種の熱可塑性樹脂に、添加剤や、充填剤、強化剤を加えることもできる。
添加剤として、可塑剤;安定剤;酸化防止剤:紫外線吸収剤;ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド等の有機ニッケル化合物、ヒンダードアミン系化合物等の紫外線安定剤;帯電防止剤;難燃剤;バイナジン、プリベントール、チアベンダゾール等の防かび剤;流動パラフィン、ポリエチレンワックス、脂肪酸アマイド等の滑剤;ADCA等の有機発泡剤;透明核剤;有機顔料、無機顔料といった各種の着色剤;架橋剤;アクリルグラフトポリマー、MBS等の耐衝撃強化剤を挙げることができる。
可塑剤として、フタル酸ジエチル、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジシクロヘキシル等のフタル酸類;リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、リン酸トリクレシル、リン酸トリフェニル等のリン酸エステル類;オレイン酸ブチル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸−n−ヘキシン、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル等の脂肪酸塩基エステル類;ジエチレングリコールジベンゾエート等のアルコールエステル類;クエン酸アセチルトリエチル、マレイン酸ジブチル等のオキシ酸エステル類;トリメリット系可塑剤;ポリエステル系可塑剤;エポキシ系可塑剤;塩化パラフィン系可塑剤を挙げることができる。
安定剤として、ジ−n−オクチルスズ化合物、ジ−n−ブチルスズ化合物、ジメチルスズ化合物等の有機スズ系安定剤;三塩基性硫酸鉛、二塩基性亜リン酸鉛、ケイ酸鉛等の鉛化合物系安定剤;カドミウム石けん、鉛石けん、亜鉛石けん等の金属石けん系安定剤;リン酸トリスノニル;リン酸トリスノニルフェニル等を挙げることができる。
酸化防止剤として、ジブチルクレゾール、ブチルヒドロキシアニソール等のフェノール系酸化防止剤;メチレンビス(メチルブチルフェノール)、チオビス(メチルブチルフェノール)等のビスフェノール系酸化防止剤;トリス(メチルヒドロキシブチルフェニル)ブタン、トコフェノール等のポリフェノール系酸化防止剤;ジミリスチルチオジプロピオネート等の有機イオウ化合物;トリス(モノ/ジノニルフェニル)ホスファイト等の有機リン化合物を挙げることができる。
紫外線吸収剤として、サリチル酸フェニル、サリチル酸ブチルフェニル等のサリチル酸系紫外線吸収剤;ジヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;(ヒドロキシメチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;アクリル酸エチルヘキシルシアノジフェノニル等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤を挙げることができる。
帯電防止剤として、ポリ(オキシエチレン)アルキルアミン、ポリ(オキシエチレン)アルキルフェニルエーテル等の非イオン界面活性剤系帯電防止剤;アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩等の陰イオン界面活性剤系帯電防止剤;第4級アンモニウムクロライド等の陽イオン界面活性剤系帯電防止剤;両性系界面活性剤;電導性樹脂を挙げることができる。
難燃剤として、テトラブロモビスフェノールA、ポリブロモビフェノール、ビス(ヒドロキシジブロモフェニル)プロパン、塩化パラフィン等のハロゲン系難燃剤;リン酸アンモニウム、リン酸トリクレジル等のリン系難燃剤;三酸化アンチモン;赤リン;酸化スズ等を挙げることができる。
また、充填剤、強化剤として、無機系材料;ステンレス鋼繊維、高強度アモルファス金属繊維、ステンレス箔、スチール箔、銅箔等の金属系材料;高分子ポリエチレン繊維、高強力ポリアレート繊維、パラ系全芳香族ポリアミド繊維、アラミド繊維、PEEK繊維、PEI繊維、PPS繊維、フッ素樹脂繊維、フェノール樹脂繊維、ビニロン繊維、ポリアセタール繊維等の有機系材料;粉系材料を挙げることができる。
無機系の充填剤、強化剤として、ガラス繊維、ガラス長繊維、石英ガラス繊維等のガラス系材料;PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、グラファイトウィスカ等の炭素系材料;炭化ケイ素繊維、炭化ケイ素連続繊維、炭化ケイ素ウィスカ、炭化ケイ素ウィスカシート等の炭化ケイ素系材料;ボロン繊維といったボロン系材料;Si−Ti−C−O繊維といったSi−Ti−C−O系材料;チタン酸カリウム繊維、チタン酸カリウムウィスカ、チタン酸カリウム系導電性ウィスカ等のチタン酸カリウム系材料;窒化ケイ素ウィスカ、窒化ケイ素ウィスカシート等の窒化ケイ素系材料;硫酸カルシウムウィスカといった硫酸カルシウム系材料を挙げることができる。
粉系の充填剤、強化剤として、マイカフレーク、マイカ粉、シラスバルーン、シリカ微粉、タルク粉、水酸化アルミニウム粉、水酸化マグネシウム粉末、マグネシウムシリケート粉末、硫酸カルシウム微粉、球状中空ガラス粉、金属化粉、高純度合成シリカ微粉、二硫化タングステン粉末、タングステンカーバイト粉、ジルコニア微粉、ジルコニア系微粉末、部分安定化ジルコニア粉末、アルミナ−ジルコニア複合粉末、複合金属粉末、鉄粉、アルミニウム粉、モリブデン金属粉、タングステン粉、窒化アルミニウム粉末、ナイロン微粒子粉、シリコーン樹脂微粉末、スピネル粉末、アモルファス合金粉末、アルミフレーク、ガラスフレークを挙げることができる。
以上に説明した各種の好ましい形態を含む本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、固定金型部及び可動金型部のそれぞれのキャビティ面は、限定するものではないが、熱伝導率が13(W・m-1・K-1)以下(15Kcal・m-1・hr-1・deg-1)の入れ子から構成されていることが好ましい。更には、入れ子はセラミックス材料から作製されていることが好ましく、広くは、ジルコニア系材料、部分安定化ジルコニア、アルミナ系材料、K2O−TiO2から成る群から選択されたセラミックス、若しくは、ソーダガラス、石英ガラス、耐熱ガラス及び結晶化ガラスから成る群から選択されたガラスから作製することが望ましい。より具体的には、入れ子を構成する具体的な材料として、ZrO2、ZrO2−CaO、ZrO2−Y23、ZrO2−MgO、ZrO2−SiO2、ZrO2−CeO2、K2O−TiO2、Al23、Al23−TiC、Ti32、3Al23−2SiO2、MgO−SiO2、2MgO−SiO2、MgO−Al23−SiO2及びチタニアから成る群から選択されたセラミックス、若しくは、石英ガラス及び結晶化ガラスから成る群から選択されたガラスを挙げることができるが、中でも、部分安定化ジルコニアを含むジルコニア(ZrO2)から入れ子が作製されていることが好ましい。尚、部分安定化ジルコニアにおける部分安定化剤は、カルシア(酸化カルシウム,CaO)、イットリア(酸化イットリウム,Y23)、マグネシア(酸化マグネシウム,MgO)、シリカ(酸化珪素,SiO2)及びセリア(酸化セリウム,CeO2)から成る群から選択された少なくとも1種類の材料から成ることが好ましい。ジルコニア中に含有される部分安定化剤の割合は、部分安定化剤がカルシアの場合、3モル%乃至15モル%、好ましくは6モル%乃至10モル%、イットリアの場合、1モル%乃至8モル%、好ましくは2モル%乃至5モル%、マグネシアの場合、4モル%乃至15モル%、好ましくは8モル%乃至10モル%、セリアの場合、3モル%乃至18モル%、好ましくは6モル%乃至12モル%であることが望ましい。
固定金型部及び可動金型部のそれぞれのキャビティ面を上記のように構成することで、溶融熱可塑性樹脂のキャビティ内への射出中に溶融熱可塑性樹脂が発泡することを抑制する場合、溶融熱可塑性樹脂が発泡することを一層確実に抑制することができる。
以上に説明した各種の好ましい形態を含む本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、前記工程(B)において溶融熱可塑性樹脂にガスを溶解させたとき、ガスは超臨界状態又は亜臨界状態にある構成とすることができる。一般に、系の状態が或るパラメータに依存し、その或る値の上下で状態が不連続に変化するとき、その値で表わされる条件を臨界という。そして、パラメータの値が臨界値の下にある条件を亜臨界(subcritical)、上側にある条件を超臨界(supercritical)と呼ぶ。そして、この場合、ガスとして、二酸化炭素ガス、窒素ガス、又は、二酸化炭素ガスと窒素ガスの混合ガスを挙げることができる。尚、二酸化炭素ガス及び窒素ガスの臨界温度(気化し得る最高温度)、臨界圧力(そのときの圧力)は以下の表3のとおりである。
[表3]
臨界温度 臨界圧力
二酸化炭素ガス 31.1゜C 7.38×106Pa
窒素ガス −147 ゜C 3.42×106Pa
以上に説明した各種の好ましい形態を含む本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、前記工程(B)において溶融熱可塑性樹脂を計量するとき、溶融熱可塑性樹脂の圧力は、計量動作及びガスの溶解を阻害しない限り高いことが望ましく、具体的には、5×106Pa以上とすることが好ましい。5×106Pa未満では、樹脂可塑化・溶融手段内部でガス溶解状態にある溶融熱可塑性樹脂が発泡してしまい、計量動作が阻害される場合がある。尚、キャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂への圧力(背圧)P1は、樹脂可塑化・溶融手段によって加えることができる。
前記工程(B)において、溶融熱可塑性樹脂にガスを溶解させ、且つ、溶融熱可塑性樹脂を計量するが、具体的には、溶融熱可塑性樹脂にガスを溶解させた後、ガス溶解状態にある溶融熱可塑性樹脂を計量してもよいし、あるいは又、溶融熱可塑性樹脂を計量した後、計量された溶融熱可塑性樹脂にガスを溶解させてもよいし、あるいは又、一定流量でガスを溶融熱可塑性樹脂に溶解させながら計量してもよい。
前記工程(B)において、樹脂可塑化・溶融手段をインラインスクリュー方式の射出成形機から構成し、熱可塑性樹脂を可塑化・溶融すると共に、溶融された熱可塑性樹脂にガスを溶解させ、且つ、溶融熱可塑性樹脂を計量してもよい。あるいは又、プランジャ方式の射出成形機から構成し、樹脂可塑化・溶融手段を加熱シリンダー及びリザーバから構成し、加熱シリンダー内で予め熱可塑性樹脂を可塑化・溶融し、かかる溶融熱可塑性樹脂をリザーバに移送し、リザーバ内で溶融熱可塑性樹脂にガスを溶解させ、且つ、溶融熱可塑性樹脂を計量してもよい。尚、ガスの溶解量は、熱可塑性樹脂の種類、ガスの種類、圧力及び温度に依存するので、一義的に決定することはできない。
以上に説明した各種の好ましい形態を含む本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、栓体移動手段を、作動油等の液体あるいは空気等の気体を用いた流体シリンダーから構成することができる。但し、栓体移動手段は、これに限定するものではなく、作動油等の液体あるいは空気等の気体を用いた流体駆動モーター、電動サーボモーターから構成し、栓体を直接移動(摺動)させることもできるし、これらの流体シリンダー、流体駆動モーター、電動サーボモーター等と、ボールネジ等のネジ機構、カム機構、ラック・アンド・ピニオン機構等との組み合わせ、あるいは又、各種の発条(スプリング)から構成することもできる。尚、栓体移動手段を発条から構成した場合、発条が縮むに従い、射出溶融熱可塑性樹脂の圧力に対抗する栓体の抗力が増加する。従って、一様な抗力が要求される場合には、栓体移動手段を、流体シリンダーやラック・アンド・ピニオン機構等から構成することが好ましい。また、栓体移動手段を備えていない金型組立体においては、栓体の自重によってキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂の圧力に対抗する抗力を生成させればよい。
通常、溶融樹脂射出部から射出された溶融熱可塑性樹脂の流動方向は、微小な溶融熱可塑性樹脂の部分を観察したとき、微小な溶融熱可塑性樹脂の部分の全てにおいて同じ流動方向であることはなく、ある程度、流動方向にバラツキが存在する。但し、溶融熱可塑性樹脂全体として観察した場合には、溶融樹脂射出部から射出された溶融熱可塑性樹脂の流動方向は、一定の方向であると云える。栓体は、栓体移動手段の作動によって、溶融樹脂射出部から射出された溶融熱可塑性樹脂の流動軸線方向と略平行にキャビティ内を移動可能であるが、ここで、「流動軸線方向と略平行に」キャビティ内を移動可能であるとは、溶融熱可塑性樹脂全体として観察したときの溶融樹脂射出部から射出された溶融熱可塑性樹脂の有する流動方向と平行にキャビティ内を移動可能であることを意味する。
キャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂への圧力(背圧)P1に対抗する栓体の抗力P2の値は、使用する樹脂材料、熱可塑性樹脂の溶融粘度、溶融熱可塑性樹脂の射出圧力、溶融熱可塑性樹脂の射出速度等に依存するため、一義的には決定できないが、先に説明したように、[圧力制御・発泡抑制方法]を採用する場合にあっては、
R=P1−P2>PE
を満足するように決定し、[射出初期段階における発泡方法(3)]や[射出中あるいは完了までの発泡方法(1)]、[射出中あるいは完了までの発泡方法(2)]を採用する場合にあっては、
R=P1−P2<PE
を満足するように決定する。
溶融熱可塑性樹脂の射出中に栓体を移動させるので、栓体の一部分がキャビティの一部分を確実に形成するように、栓体の移動を制御する必要がある。例えば、流体シリンダーを用いる場合、流体シリンダーの作動を制御することで、栓体の移動速度を容易に制御することができる。他の機構を用いた場合でも同様である。但し、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、前記工程(D)において、栓体に5×106Pa以上の圧力が加わったとき栓体が前進端から後進端への移動を開始するように、栓体移動手段によって栓体は前進端に位置した状態とされる構成とすれば、これによって、[圧力制御・発泡抑制方法]を一層確実に達成することができる。
溶融熱可塑性樹脂と接触する栓体の接触面は滑らかな仕上げであることが望ましい。接触面の面粗度が粗い場合、栓体の接触面が熱可塑性樹脂から離型し難くなり、滑らかな栓体の移動が困難となり、所望の発泡成形品が得られない場合がある。
栓体の形状は、使用する熱可塑性樹脂の特性や所望とする発泡成形品の形状等に基づき適宜決定すればよく、一義的には定めることができない。栓体は、キャビティ内で移動できる形状であればよい。発泡成形品の表面にジェッティングやフローマークの発生防止の観点から、栓体の移動方向と直角方向の断面形状を、かかる方向におけるキャビティの断面形状と概ね相似した形状とすることが好ましい。栓体の移動方向における栓体表面とキャビティ面との間の隙間は、栓体の移動時、栓体がキャビティ面と接触しない隙間であることが必要とされる。尚、溶融熱可塑性樹脂がこの隙間に侵入しない方が好ましいが、場合によっては、この隙間に溶融熱可塑性樹脂が侵入してもよい。一例として、栓体の外径をR1、係る栓体が移動するキャビティの部分の内径をR2としたとき、0.05mm≦(R2−R1)≦0.6mm、好ましくは、0.05mm≦(R2−R1)≦0.5mm、より好ましくは、0.1mm≦(R2−R1)≦0.4mmの関係を満足することが望ましいが、これらの値に限定するものではない。
本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る射出発泡成形方法において、栓体の数は1であっても、2以上の複数であってもよく、複数の栓体が備えられている場合、各々の栓体の移動(摺動)を開始させるタイミング、各々の栓体が後進端位置に達するタイミング、栓体移動速度は、同じであってもよいし、異なっていてもよく、用いる熱可塑性樹脂の特性や成形条件等に依存して、適宜、定めればよい。
固定金型部や可動金型部、栓体は、炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金等の金属材料から作製することができる。また、溶融樹脂射出部の構造は、公知の如何なる形式の溶融樹脂射出部(ゲート構造)とすることもでき、例えば、ダイレクトゲート構造、サイドゲート構造、ジャンプゲート構造、ピンポイントゲート構造、トンネルゲート構造、リングゲート構造、ファンゲート構造、ディスクゲート構造、フラッシュゲート構造、タブゲート構造、フィルムゲート構造を例示することができる。固定金型部における溶融樹脂流路の構造として、スプルーとコールドランナーの組合せ、あるいは又、ホットランナーを挙げることができる。即ち、固定金型部における溶融樹脂流路としてスプルー部やランナー部が設けられており、且つ、ランナー部とキャビティの間には溶融樹脂射出部が配設されている構造としてもよいし、ホットランナー、バルブゲート等を介して、直接、キャビティ内に溶融熱可塑性樹脂を射出する構造としてもよく、これらの場合、これらのホットランナー、バルブゲート等も溶融樹脂射出部に包含される。
本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、発泡成形品を1個取りあるいは複数個取りとすることができる。また、キャビティ内に射出する溶融熱可塑性樹脂の量(溶融熱可塑性樹脂の計量値Vi)は、発泡成形品を作製するのに十分な量であればよい。そして、溶融熱可塑性樹脂の射出完了時において、樹脂可塑化・溶融手段内部に溶融熱可塑性樹脂が残る量(即ち、具体的には、射出・保圧工程終了時においても、例えば射出用シリンダーにクッション量が残る量)であることが望ましいが、これに限定するものではない。溶融熱可塑性樹脂の計量値は、熱可塑性樹脂の可塑化・溶融時の温度、圧力等に依存するが、キャビティの体積VBを越えることはない。尚、ガス溶解状態にある溶融熱可塑性樹脂を計量するときの溶融熱可塑性樹脂の圧力が、射出時の溶融熱可塑性樹脂の圧力及び保圧時の圧力よりも高い場合、計量されたガス溶解状態にある熱可塑性樹脂の体積Viがキャビティの体積VBよりも少ないときでも、溶融熱可塑性樹脂によってキャビティを完全に充満することが可能である。このような場合であっても、所望に応じて、例えば[圧力制御・発泡抑制方法]を実行することによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂中におけるガスの発泡を抑制し、又は、キャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂中で発泡したガスをキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂中に再溶解させることができる。
計量された溶融熱可塑性樹脂をキャビティ内に射出する前に、予め、キャビティ内に加圧流体を充填しておいてもよい。このような構成を採用することで、ガス溶解状態にある溶融熱可塑性樹脂をキャビティ内に射出したとき、かかる溶融熱可塑性樹脂が減圧状態となってキャビティ内で発泡が生じるといった現象の発生を確実に回避することができる。ここで、キャビティ内を充填する加圧流体として、二酸化炭素ガス、窒素ガス、又は、二酸化炭素ガスと窒素ガスの混合ガスを例示することができる。また、キャビティ内を充填した加圧流体の圧力は、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出圧力未満であればよく、例えば、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂中におけるガスの発泡を抑制できる圧力の下限以上とすることが望ましく、より具体的には、1×107Pa以下とすることが望ましい。尚、キャビティは完全な密閉空間とは成り得ないので、キャビティ内へのガス溶解状態にある溶融熱可塑性樹脂の射出時、パーティング面や突き出し部から殆どの加圧流体は外部に排出され、加圧流体の一部はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂中に溶解する。
本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、固定金型部と可動金型部を型開きし、発泡成形品を取り出したとしても、発泡による局所的な膨れが発泡成形品に生じない状態となるまで、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させることが好ましい。この膨れが生じなくなるまでの冷却時間は、射出時金型温度や、冷却時金型温度(キャビティ内に射出された熱可塑性樹脂がキャビティ内で冷却されているときのキャビティ面の温度)、熱可塑性樹脂の種類や温度、使用するガスの種類、発泡成形品の肉厚、所望とする軽量化率によって変化し、一義的に決定することはできないが、好ましくは5秒以上、より好ましくは20秒以上とすることが望ましい。
本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、いずれかの工程において、キャビティ内で溶融熱可塑性樹脂が発泡しても、その後の工程において、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂中において発泡したガスを溶融熱可塑性樹脂中に一度は再溶解させる。即ち、ガス溶解状態にある溶融熱可塑性樹脂をキャビティに射出したときキャビティ内において溶融熱可塑性樹脂が発泡する場合には、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂に圧力を加えることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂中におけるガスの発泡が抑制される。従って、発泡成形品の表面に発泡セル(気泡)が生じることを確実に抑制することができる。
通常、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の冷却・固化はキャビティ面近傍の溶融熱可塑性樹脂の部分から開始する。そして、係る溶融熱可塑性樹脂の部分において発泡が開始する前に、係る溶融熱可塑性樹脂の部分の冷却・固化を開始すれば、本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る射出発泡成形方法によって得られた発泡成形品、あるいは、本発明の発泡成形品にあっては、表面に発泡セル(気泡)が形成されることが無く、外観が秀麗な発泡成形品を得ることができる。しかも、局所的なヒケや反りの発生を抑制することができる。また、薄肉部と厚肉部とを有する発泡成形品において、薄肉部と厚肉部とでは発泡状態が異なる。従って、薄肉部の強度が低下するといった現象の発生を確実に防ぐことができる。キャビティ内の熱可塑性樹脂の冷却・固化に伴う圧力低下は厚肉部において顕著であり、従って、薄肉部よりも厚肉部において一層、発泡が生じる結果、厚肉部を確実に軽量化することができる。
本発明においては、溶融熱可塑性樹脂が射出される前に、栓体移動手段によって、栓体は、その前進端に保持されている。栓体を、このように前進端に保持することで、キャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂が栓体に突き当たり、溶融熱可塑性樹脂の直進が妨げられ、その結果、ジェッティングの発生を効果的に防止することができ、外観特性に優れた発泡成形品を得ることができる。
尚、従来の金型組立体においては、キャビティの上部に相当する金型の部分に溶融樹脂射出部が設けられている場合、溶融熱可塑性樹脂をキャビティ内に射出するとき、溶融熱可塑性樹脂が重力の影響を受けるが故に、ジェッティングが発生し易い。本発明においては、栓体を使用することで、溶融熱可塑性樹脂をキャビティ内に射出するとき、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂が重力の影響を受け難くなり、金型組立体における溶融樹脂射出部の配置を任意の位置とすることができ、金型組立体の設計自由度を極めて高くすることができる。
しかも、溶融熱可塑性樹脂をキャビティ内に射出する際、最終的に発泡成形品を成形するために要求されるキャビティの容積VBよりも、キャビティの容積は小さくなっている。従って、たとえ、溶融時の粘度の高い熱可塑性樹脂を使用する場合であっても、本発明の第1の態様あるいは第2の態様に係る射出発泡成形方法においては、最終的に栓体を後進端に位置させることによって、発泡成形品を成形するために要求されるキャビティ形状が得られ、これによって、所望の発泡成形品に容易に且つ確実に形成することができる。また、栓体を移動させることで、キャビティの容積を徐々に拡大することによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の流れを制御することができ、発泡成形品に容易に且つ確実に成形することができる。
径や断面形状の異なる分岐構造を有する発泡成形品を成形する場合、分岐部のそれぞれを形成するための栓体の移動開始及び完了の時期や栓体の移動速度を制御することによって、キャビティの各部に充填される溶融熱可塑性樹脂の充填バランスを容易にとることができる。従って、得られた発泡成形品の外観品質も向上する。そして、複雑な構造を有する発泡成形品を一体成形にて成形することが可能であるが故に、発泡成形品の製造コストの上昇を抑制でき、接着や溶着等の工程が省略でき、生産性の向上を図ることができる。しかも、栓体の移動距離を制御することで、1つの金型組立体に基づき、各種の長さを有する発泡成形品を得ることができる。また、ウエルドが生じないという利点もある。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本発明を説明する。
実施例1は、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法に関し、より具体的には、第1Aの方法(図1のケース[1−1]参照)に関する。即ち、溶融熱可塑性樹脂の射出中、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間、及び、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出完了時、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、PR<PEの状態とする。
実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例21での使用に適した金型組立体30(固定金型部と可動金型部とを型締めした後の状態にある)の模式的な断面図を図7及び図8に示し、実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例21での使用に適した、熱可塑性樹脂を可塑化・溶融するための樹脂可塑化・溶融手段である射出用シリンダー10の一部を切り欠いた模式図を図9に示す。尚、図7は、栓体が後進端に位置している状態を示し、図8は、栓体が前進端に位置している状態を示す。
実施例における射出成形装置は、熱可塑性樹脂を可塑化・溶融するための樹脂可塑化・溶融手段である射出用シリンダー10、並びに、金型組立体30を備えている。射出用シリンダー10に配設されたスクリュー12を、限定するものではないが、熱可塑性樹脂を可塑化、溶融すると同時にプランジャの作用も有する形式のインラインスクリュー方式とした。射出用シリンダー10は、具体的には、加熱シリンダー11及びスクリュー12を備えている。このスクリュー12は、減速歯車14を介して油圧モータ15によって回転させられる。加熱シリンダー11には、ガス導入部20が設けられており、図示しないガス源から図示しない配管、このガス導入部20を介して加熱シリンダー11内にガスを導入することができる。尚、図9中、参照番号16はホッパ、参照番号17は射出ラム、参照番号18は射出用油圧シリンダー、参照番号19は射出装置前進後退用シリンダー、参照番号19A,19Bは油圧配管、参照番号19Cは圧力計である。
図7及び図8に示すように、金型組立体30は、鋼材から作製された固定金型部31及び可動金型部32から成り、固定金型部31と可動金型部32とを型締めすることによって形成されるキャビティ35、このキャビティ35に開口した溶融樹脂射出部34、及び、この溶融樹脂射出部34と樹脂可塑化・溶融手段である射出用シリンダー10とを結ぶ溶融樹脂流路33を有する。溶融樹脂射出部34は、具体的には、サイドゲート構造を有する。また、溶融樹脂流路33は、具体的には、スプルーとコールドランナーの組合せから成る。固定金型部31は、射出成形装置に備えられた図示しない固定金型部取付板(固定プラテン)に取り付けられている。一方、可動金型部32は、射出成形装置に備えられた図示しない可動金型部取付板(可動プラテン)に取り付けられている。そして、可動金型部取付板(可動プラテン)は、型締め用油圧シリンダー(図示せず)内の油圧ピストン(図示せず)の作動によってタイバー(図示せず)上を平行移動できる構造となっており、油圧ピストンの作動によって、固定金型部31と可動金型部32とは型締めされ(図7及び図8参照)、あるいは型開きされる。キャビティ35の形状を、直径10mm、長さ200mmの円柱状の発泡成形品が成形できる形状とした。また、キャビティ35を構成する固定金型部31及び可動金型部32のキャビティ面の少なくとも一部[実施例においてはほぼ全部である]は、熱伝導率が13(W・m-1・K-1)以下の入れ子36、具体的にはセラミックス材料、より具体的にはジルコニア(熱伝導率:4.2W・m-1・K-1)から作製された入れ子36が配設されている。
金型組立体には、キャビティ35内に配設され、溶融熱可塑性樹脂の流動軸線方向と略平行な方向に移動可能な少なくとも1つの栓体41と、栓体41を移動させるための栓体移動手段42とが備えられている。栓体41は、栓体移動手段42の作動によって、溶融樹脂射出部34から射出された溶融熱可塑性樹脂の流動軸線方向と略平行にキャビティ35内を移動可能である。そして、栓体41は、直径9.9mm、長さ20mmの円柱形の形状を有し、鋼材から作製されている。栓体41における溶融熱可塑性樹脂との接触面41A(図7参照)は、硬質クロムメッキを施した後、中心線平均粗さ0.1S以下の鏡面仕上げが施されている。前進端における栓体41は、溶融樹脂射出部34に近接し、且つ溶融樹脂射出部34に対向して位置する。栓体41と栓体移動手段42とは、栓体移動手段42の作動によって移動可能な連結ロッド43によって連結されている。栓体移動手段42は、例えば、ピストン径φが30mmの油圧で作動する流体シリンダーから成る。栓体移動手段42の作動を制御するための各種の装置の図示は省略している。栓体41の移動距離は200mmである。
以下、実施例1の発泡成形方法を説明するが、射出成形装置として、株式会社日本製鋼所製J85−EL−III−MuCelを使用した。また、熱可塑性樹脂として、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製の非晶性熱可塑性樹脂であるポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンS2000 黒色)を使用した。このポリカーボネート樹脂のガラス転移温度Tgは145゜Cである。成形条件を、以下の表4に示すとおりとした。尚、実施例2〜実施例21においても、射出成形装置として、株式会社日本製鋼所製J85−EL−III−MuCelを使用した。また、実施例3〜実施例21においては、熱可塑性樹脂として、ユーピロンS2000 黒色 を使用した。
[表4]
樹脂温度 :280゜C
使用ガス :窒素ガス
溶解条件 :15MPaで2秒
概算溶解量 :溶融熱可塑性樹脂中の約0.1重量%
射出時金型温度 :80゜C(キャビティ面において)
射出率 :40cm3/秒
射出時間 :0.4秒
樹脂計量背圧 : 2MPa
圧力PR,MIN : 7MPa
圧力PR,MAX : 9MPa
圧力PE : 3.4MPa
圧力(背圧)P1 : 9MPa
圧力(抗力)P2 : 7MPa
圧力P3 : 2.5MPa
保圧時間 :20秒
圧力(抗力)P4 : 2.5MPa
冷却時金型温度 :80゜C
冷却・固化時間 :120秒
以下、金型組立体の模式的な断面図である図8、図10〜図12を参照して、実施例1の射出発泡成形方法を説明する。尚、図10〜図12においては、樹脂可塑化・溶融手段の図示を省略している。
[工程−100]
先ず、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法における工程(A)を実行する。即ち、溶融熱可塑性樹脂のキャビティ内への射出開始前、栓体移動手段42によって栓体41をキャビティ35内の前進端に位置させておく(図8参照)。具体的には、キャビティ35の体積VFの値が略0(より具体的には、例えば、0≦VF≦0.05VB)となるように、栓体移動手段42によって栓体41をキャビティ35内に位置させた。
[工程−110]
そして、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法における工程(B)を実行する。即ち、樹脂可塑化・溶融手段によって、熱可塑性樹脂を可塑化・溶融し、溶融熱可塑性樹脂にガスを溶解させ、且つ、溶融熱可塑性樹脂を計量した。実施例1にあっては、溶融熱可塑性樹脂にガスを溶解させた後、ガス溶解状態にある溶融熱可塑性樹脂を計量した。具体的には、ホッパ16から加熱シリンダー11とスクリュー12との間に投入された熱可塑性樹脂を、加熱シリンダー11及びスクリュー12によって加熱、可塑化、溶融し、更には、ガス導入部20から導入されたガスを加熱シリンダー11内の溶融熱可塑性樹脂に溶解させた後、ガス溶解状態にある溶融熱可塑性樹脂を計量し、加熱シリンダー11の先端部(ノズルヘッド部13)とスクリュー12の先端部との間に形成された空隙13Aに蓄えた。尚、ガス溶解状態にある溶融熱可塑性樹脂を計量するとき、溶融熱可塑性樹脂の圧力(樹脂計量背圧)を5×106Pa以上とした。また、溶融熱可塑性樹脂にガスを溶解させたとき、ガスは超臨界状態にある。樹脂温度(可塑化・溶融された樹脂の温度)、ガスの溶解条件、ガスの概算溶解量、樹脂計量背圧の値を表4に示すとおりとした。
[工程−120]
次に、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法における工程(C)を実行する。即ち、樹脂可塑化・溶融手段から、溶融樹脂流路33及び溶融樹脂射出部34を経由して、固定金型部31と可動金型部32とを型締めすることによって形成されたキャビティ35内に、計量された溶融熱可塑性樹脂50を射出した(図10参照)。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段である射出用シリンダー10を構成するスクリュー12の後端には射出ラム17が取り付けられており、射出ラム17には射出用油圧シリンダー18によって圧力が加えられる。射出用油圧シリンダー18によって射出ラム17に圧力を加えることにより、スクリュー12が前方に押し出され、溶融熱可塑性樹脂に圧力が加わる結果、空隙13Aに蓄えられたガス溶解状態にある溶融熱可塑性樹脂は、ノズルヘッド部13から高速にて押し出され、溶融樹脂流路33を経由して溶融樹脂射出部34からキャビティ35へと射出される。尚、射出時金型温度及び射出率、射出時間を表4に示すとおりとした。また、ガス溶解状態にある溶融熱可塑性樹脂の射出量(Vi)は、キャビティ35を未発泡状態の(ガス溶解状態にある)溶融熱可塑性樹脂で完全に充満するに足る量とした。即ち、Vi=VBとした。更には、射出完了時においても空隙13Aに溶融熱可塑性樹脂がクッション量として、若干、残存する量とした。
[工程−130]
そして、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法における工程(D)を実行する。即ち、キャビティ35内への溶融熱可塑性樹脂50の射出開始と同時に前進端から後進端に向けての栓体41の移動を開始させた。栓体41には、栓体移動手段42によって7MPaの圧力(抗力)P2が及ぼされている。一方、樹脂可塑化・溶融手段によってキャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂に及ぼされる圧力(背圧)P1は9MPaである。従って、栓体移動手段42及びキャビティ35内に射出された溶融熱可塑性樹脂50によって前進端から後進端に向けての栓体41の移動が開始させられる。ここで、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出開始時、キャビティ35内に射出された溶融熱可塑性樹脂50の圧力が急激に低下することがないので、キャビティ35内への射出開始時からそれ以降においてキャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂50が発泡することを確実に抑制することができる。更には、栓体41の移動中にあっては、[圧力制御・発泡抑制方法]を実行する。即ち、PR>PE(表4参照)といった条件を満足させる。これによって、キャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂50の発泡を抑制することができる。
[工程−140]
更には、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法における工程(E)を実行する。即ち、この状態を継続する。言い換えれば、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出中、栓体移動手段42及びキャビティ35内に射出された溶融熱可塑性樹脂50によって栓体41を後進端に向けて移動させ続ける(図11参照)。こうして、PR>PE(表4参照)の状態とすることによって、キャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂50の発泡を抑制することができる。
[工程−150]
次いで、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法における工程(F)を実行する。即ち、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出開始から0.4秒経過後、溶融熱可塑性樹脂50の射出を完了し、併せて、栓体移動手段42及びキャビティ35内に射出された溶融熱可塑性樹脂50によって栓体41を後進端に位置せしめた(図12参照)。この時点においても、PR>PE(表4参照)といった条件を満足させる。これによって、キャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂50の発泡を抑制することができる。
[工程−160]
その後、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法における工程(G)を実行する。即ち、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から120秒間、キャビティ35内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させた。冷却中、金型温度を表4に示す冷却時金型温度に保持した。この工程において、PR<PEの状態とすることによって、キャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させた。具体的には、[冷却・固化時の発泡方法(1)]及び[冷却・固化時の発泡方法(2)]を実行した。即ち、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了と同時に、樹脂可塑化・溶融手段がキャビティ内の熱可塑性樹脂に及ぼす圧力P3(表4参照)を減少させ、しかも、栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4(表4参照)を減少させた。
[工程−170]
その後、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法における工程(H)を実行する。即ち、固定金型部31と可動金型部32を型開きし、発泡成形品を取り出した。
得られた円柱状の形状を有する発泡成形品の表面には、ジェッティングに起因した不良、発泡痕、ヒケは全く認められず、秀麗な外観を有していた。また、以下に説明する実施例2、実施例3、実施例5、実施例7、実施例10、実施例11、実施例12、実施例14、実施例16及び実施例18においても、同様の結果を得ることができた。
発泡成形品の体積をV0、発泡成形品内に存在する気泡の体積合計をV1、溶融熱可塑性樹脂の密度をρ0、使用した熱可塑性樹脂の密度をρ1としたとき、V0、V1、ρ0、ρ1の値は、以下の表5のとおりであり、これらの値は式(1)を満足していた。また、得られた発泡成形品を切断して断面観察を行い、発泡状態を調べたところ、発泡成形品の表面から少なくとも20μmの深さの所(具体的には、発泡成形品の表面から平均して55μmの深さの所)まで、気泡が存在していないことが確認できた。
[表5]
1/V0:0.003
ρ0 :1.34g/cm3
ρ1 :1.43g/cm3
比較例1として、予め、図7に示すように、栓体41を後進端に配置した以外は、実施例1と同様の方法で発泡成形品を成形した。その結果、得られた発泡成形品の表面には、ジェッティングに起因した不良、及び、発泡痕が発生していた。
実施例2は実施例1の変形である。実施例1においては、熱可塑性樹脂として非晶性熱可塑性樹脂であるポリカーボネート樹脂を使用した。一方、実施例2にあっては、熱可塑性樹脂として結晶性熱可塑性樹脂であるポリアセタール樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製、ユピタールF20−03)を使用した。尚、この結晶性熱可塑性樹脂の融点Tmは165゜Cである。
この点を除き、実施例2における射出発泡成形方法は、実施例1における射出発泡成形方法と同様とすることができるし、実施例2において使用した射出成形装置も実施例1において使用した射出成形装置と同様とすることができるので、これらの詳細な説明は省略する。尚、実施例2における成形条件を表6に示す。
[表6]
樹脂温度 :190゜C
使用ガス :窒素ガス
溶解条件 :10MPaで10秒
概算溶解量 :溶融熱可塑性樹脂中の約5重量%
射出時金型温度 :60゜C(キャビティ面において)
射出率 :40cm3/秒
射出時間 :0.4秒
樹脂計量背圧 :1MPa
圧力PR,MIN : 7MPa
圧力PR,MAX : 9MPa
圧力PE : 3.4MPa
圧力(背圧)P1 : 9MPa
圧力(抗力)P2 : 7MPa
圧力P3 : 2.5MPa
保圧時間 :10秒
圧力(抗力)P4 : 2.5MPa
冷却時金型温度 :60゜C
冷却・固化時間 :120秒
比較例2として、予め、図7に示すように、栓体41を後進端に配置した以外は、実施例2と同様の方法で発泡成形品を成形した。その結果、得られた発泡成形品の表面には、ジェッティングに起因した不良、及び、発泡痕が発生していた。
実施例3も、実施例1の変形であり、第1aの方法(図2のケース[2−1]及び図3のケース[3−1]参照)に関する。即ち、実施例3においては、実施例1の[工程−140]と同様の工程において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する。以下、[工程−300A]〜[工程−330A]に基づき実施例3の図2のケース[2−1]における第1aの方法を説明し、次いで、[工程−300B]〜[工程−320B]に基づき図3のケース[3−1]における第1aの方法を説明する。
[工程−300A]
先ず、実施例3にあっては、実施例1の[工程−100]と同様の工程において、[射出初期段階における発泡方法(1)]を実行する。即ち、キャビティ35の体積VFの値が0<VF<VBとなるように(例えば、VF=0.8VB)、栓体移動手段42によって栓体41をキャビティ35内に位置させておく。
[工程−310A]
そして、実施例1の[工程−110]〜[工程−120]と同様の工程を実行する。
[工程−320A]
次いで、[射出初期段階における発泡方法(1)]を実行する。即ち、実施例1の[工程−130]と同様にして、但し、体積がVF(=0.8VB)のキャビティ35内への溶融熱可塑性樹脂50の射出を開始する。溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出開始時、キャビティ35内に射出された溶融熱可塑性樹脂50の圧力が急激に低下する結果、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出開始時から射出の初期段階においてキャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂50が発泡する。溶融熱可塑性樹脂が体積がVF(=0.8VB)のキャビティ35内を充満した後、前進端から後進端に向けての栓体41の移動が開始する。即ち、栓体41には、栓体移動手段42によって7MPaの圧力(抗力)P2が及ぼされている。この時点において、樹脂可塑化・溶融手段によってキャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂に及ぼされる圧力(背圧)P1は9MPaである。従って、栓体移動手段42及びキャビティ35内に射出された溶融熱可塑性樹脂50によって前進端から後進端に向けての栓体41の移動が開始する。そして、栓体41の移動中にあっては、[圧力制御・発泡抑制方法]を実行する。即ち、PR>PE(表4参照)といった条件を満足させる。これによって、キャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂50にガスが再溶解され、その後の溶融熱可塑性樹脂50における発泡を抑制することができる。
[工程−330A]
そして、引き続き、実施例1の[工程−140]〜[工程−170]と同様の工程を実行する。
[工程−300B]
先ず、実施例1の[工程−100]〜[工程−120]と同様の工程を実行する。
[工程−310B]
そして、[射出初期段階における発泡方法(2)]を実行する。即ち、実施例1の[工程−130]と同様にして、キャビティ35内への溶融熱可塑性樹脂50の射出を開始する。但し、実施例1の[工程−130]と異なり、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出開始前に前進端から後進端に向けての栓体移動手段42による栓体41の移動を開始させる。溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出開始時におけるキャビティ35の体積V’Fを、例えば0.8VBとすればよい。これによって、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出開始時、キャビティ35内に射出された溶融熱可塑性樹脂50の圧力が急激に低下する結果、キャビティ35内への溶融熱可塑性樹脂50の射出開始時から射出の初期段階においてキャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂50が発泡する。
移動中の栓体41における溶融熱可塑性樹脂との接触面41Aと、固定金型部31及び可動金型部32のそれぞれのキャビティ面によって形成されたキャビティ35が溶融熱可塑性樹脂によって充満された後にも、前進端から後進端に向けての栓体41の移動が継続する。即ち、栓体41には、栓体移動手段42によって7MPaの圧力(抗力)P2が及ぼされている。この時点において、樹脂可塑化・溶融手段によってキャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂に及ぼされる圧力(背圧)P1は9MPaである。従って、栓体移動手段42及びキャビティ35内に射出された溶融熱可塑性樹脂50によって前進端から後進端に向けての栓体41の移動が継続される。栓体41の移動中にあっては、[圧力制御・発泡抑制方法]を実行する。即ち、PR>PE(表4参照)といった条件を満足させる。これによって、キャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂50にガスが再溶解され、その後の溶融熱可塑性樹脂50における発泡を抑制することができる。
[工程−320B]
そして、引き続き、実施例1の[工程−140]〜[工程−170]と同様の工程を実行する。
実施例4も、実施例1の変形であり、第1Bの方法(図1のケース[1−2]参照)、及び、第1bの方法(図2のケース[2−2]及び図3のケース[3−2]参照)に関する。
即ち、溶融熱可塑性樹脂の射出中、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体41を後進端に向けて移動させ続けている間、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とPR<PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る(第1Bの方法)。
あるいは又、溶融熱可塑性樹脂の射出中、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体41を後進端に向けて移動させ続けている間に、PR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とPR<PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る(第1bの方法)。
以下、先ず、[工程−400A]〜[工程−420A]に基づき第1Bの方法を説明し、次いで、[工程−400B]〜[工程−410B]に基づき第1bの方法を説明する。
[工程−400A]
先ず、実施例1の[工程−100]〜[工程−120]と同様の工程を実行し、更には、実施例1の[工程−130]〜[工程−150]と同様の工程において、PR>PE(表4参照)の状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する。
[工程−410A]
そして、実施例1の[工程−160]と同様に、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から120秒間、キャビティ35内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる。但し、PR<PEの状態とする実施例1の[工程−160]と異なり、この工程においては、PR>PEの状態とPR<PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る。
具体的には、[冷却・固化時における発泡抑制方法(1)]及び[冷却・固化時における発泡抑制方法(2)]と、[冷却・固化時の発泡方法(1)]及び[冷却・固化時の発泡方法(2)]との組合せを実行する。
即ち、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から、5秒間、PR>PEの状態とする。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表7に示す値とする。そして、次の5秒間、PR<PEの状態とする。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表8に示す値とする。更には、この操作を6回繰り返す。その後、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から120秒が経過するまでの間、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表8に示す値とする。
[表7]
圧力P3 :10MPa
圧力(抗力)P4:10MPa
[表8]
圧力P3 :1MPa
圧力(抗力)P4:1MPa
[工程−420A]
次いで、実施例1の[工程−170]と同様の工程を実行する。
[工程−400B]
先ず、実施例3の[工程−300A]〜[工程−320A]と同様の工程を実行し、更に、実施例1の[工程−140]〜[工程−150]と同様の工程を実行する。
あるいは又、先ず、実施例3の[工程−300B]〜[工程−310B]と同様の工程を実行し、更に、実施例1の[工程−140]〜[工程−150]と同様の工程を実行する。
[工程−410B]
次いで、実施例1の[工程−160]と同様の工程において、[工程−410A]と同様の工程を実行した後、実施例1の[工程−170]と同様の工程を実行する。
得られた円柱状の形状を有する発泡成形品の表面には、ジェッティングに起因した不良、発泡痕、ヒケは全く認められず、秀麗な外観を有していた。発泡成形品をその軸線方向と垂直な面で切断し、切断面を観察したところ、発泡成形品の深さ方向に未発泡層(平均厚さ0.5mm)と発泡層(平均厚さ0.5mm)とが、それぞれ5層、積層された年輪状の構造を得ることができた。また、発泡成形品の表面から少なくとも20μmの深さの所(具体的には、発泡成形品の表面から平均して55μmの深さの所)まで、気泡が存在していないことが確認できた。また、以下に説明する実施例6、実施例8、実施例9、実施例13、実施例15、実施例17、実施例19、実施例20及び実施例21においても、同様の結果を得ることができた。
発泡成形品の体積をV0、発泡成形品内に存在する気泡の体積合計をV1、溶融熱可塑性樹脂の密度をρ0、使用した熱可塑性樹脂の密度をρ1としたとき、V0、V1、ρ0、ρ1の値は、以下の表9のとおりであり、これらの値は式(1)を満足していた。
[表9]
1/V0:0.003
ρ0 :1.34g/cm3
ρ1 :1.43g/cm3
実施例5も、実施例1の変形であり、第1Cの方法(図1のケース[1−3]参照)、及び、第1cの方法(図2のケース[2−3]及び図3のケース[3−3]参照)に関する。
即ち、溶融熱可塑性樹脂の射出中、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させる(第1Cの方法)。
あるいは又、溶融熱可塑性樹脂の射出中、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間に、PR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させる(第1cの方法)。
以下、先ず、[工程−500A]〜[工程−520A]に基づき第1Cの方法を説明し、次いで、[工程−500B]〜[工程−510B]に基づき第1cの方法を説明する。
[工程−500A]
先ず、実施例1の[工程−100]〜[工程−120]と同様の工程を実行し、更には、実施例1の[工程−130]〜[工程−150]と同様の工程において、PR>PE(表4参照)の状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する。
[工程−510A]
そして、実施例1の[工程−160]と同様に、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から120秒間、キャビティ35内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる。但し、PR<PEの状態とする実施例1の[工程−160]と異なり、この工程においては、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させる。
具体的には、[冷却・固化時における発泡抑制方法(1)]及び[冷却・固化時における発泡抑制方法(2)]を実行した後、[冷却・固化時の発泡方法]([冷却・固化時の発泡方法(1)]、[冷却・固化時の発泡方法(2)]、[冷却・固化時の発泡方法(3)]、[冷却・固化時の発泡方法(4)]の4つの冷却・固化時の発泡方法のいずれか1つの方法を採用してもよいし、任意の複数の方法の組合せを採用してもよい)を実行する。
即ち、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から、10秒間、PR>PEの状態とする。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表7に示した値とする。その後、PR<PEの状態とする。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表8に示した値とする。そして、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から120秒が経過するまでの間、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表8に示した値に保持する。
[工程−520A]
次いで、実施例1の[工程−170]と同様の工程を実行する。
[工程−500B]
先ず、実施例3の[工程−300A]〜[工程−320A]と同様の工程を実行し、更に、実施例1の[工程−140]〜[工程−150]と同様の工程を実行する。あるいは又、先ず、実施例3の[工程−300B]〜[工程−310B]と同様の工程を実行し、更に、実施例1の[工程−140]〜[工程−150]と同様の工程を実行する。
[工程−510B]
次いで、実施例1の[工程−160]と同様の工程において、[工程−510A]と同様の工程を実行した後、実施例1の[工程−170]と同様の工程を実行する。
実施例6も、実施例1の変形であり、第1Dの方法(図1のケース[1−4]参照)、及び、第1dの方法(図2のケース[2−4]及び図3のケース[3−4]参照)に関する。
即ち、溶融熱可塑性樹脂の射出中、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る(第1Dの方法)。
あるいは又、溶融熱可塑性樹脂の射出中、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間に、PR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る(第1dの方法)。
以下、先ず、[工程−600A]〜[工程−620A]に基づき第1Dの方法を説明し、次いで、[工程−600B]〜[工程−610B]に基づき第1dの方法を説明する。
[工程−600A]
先ず、実施例1の[工程−100]〜[工程−120]と同様の工程を実行し、更には、実施例1の[工程−130]〜[工程−150]と同様の工程において、PR>PE(表4参照)の状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する。
[工程−610A]
そして、実施例5の[工程−510A]と同様にして、PR>PEの状態とすることによって(具体的には、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から、5秒間、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表7に示した値とすることによって)、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する。その後、実施例4の[工程−410A]と同様にして、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る。具体的には、5秒間、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表8に示した値とし、次の5秒間、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表7に示した値とする。そして、この操作を5回繰り返す。その後、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から120秒が経過するまでの間、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表8に示した値とする。
[工程−620A]
次いで、実施例1の[工程−170]と同様の工程を実行する。
[工程−600B]
先ず、実施例3の[工程−300A]〜[工程−320A]と同様の工程を実行し、更に、実施例1の[工程−140]〜[工程−150]と同様の工程を実行する。あるいは又、先ず、実施例3の[工程−300B]〜[工程−310B]と同様の工程を実行し、更に、実施例1の[工程−140]〜[工程−150]と同様の工程を実行する。
[工程−610B]
次いで、実施例1の[工程−160]と同様の工程において、[工程−610A]と同様の工程を実行した後、実施例1の[工程−170]と同様の工程を実行する。
実施例7も、実施例1の変形であり、第1Eの方法(図1のケース[1−5]、図2のケース[2−5]及び図3のケース[3−5]参照)に関する。
即ち、溶融熱可塑性樹脂の射出中、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間、PR<PEの状態とし、溶融熱可塑性樹脂の射出を完了し、併せて、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に位置せしめたとき、PR>PEの状態とする代わりに、PR<PEの状態とし、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させる。
尚、実施例7にあっては、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程の開始直後においてはPR<PEの状態とし、その後、PR>PEの状態とするが、この工程の開始と同時にPR>PEの状態としてもよい。
以下、[工程−700]〜[工程−730]に基づき第1Eの方法を説明する。
[工程−700]
先ず、実施例3の[工程−300A]〜[工程−320A]と同様の工程を実行する。あるいは又、実施例3の[工程−300B]〜[工程−310B]と同様の工程を実行する。
あるいは又、[射出初期段階における発泡方法(3)]を実行する。即ち、キャビティ35内への溶融熱可塑性樹脂の射出の初期段階において、PR<PEの状態とするためには、実施例1の[工程−100]と同様の工程において、キャビティ35の体積VFの値が略0となるように、栓体移動手段42によって栓体41をキャビティ35内に位置させておく。そして、実施例1の[工程−130]と同様の工程において、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出開始と同時に前進端から後進端に向けての栓体41の移動を開始させるとき、[射出初期段階における発泡方法(3)]を実行すれば、キャビティ35内に射出された溶融熱可塑性樹脂50の圧力が急激に低下する結果、キャビティ35内への射出開始時から射出の初期段階においてキャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂50が発泡する。具体的には、圧力P1及び圧力P2を表10に示す値とする。
[表10]
圧力P1 :3MPa
圧力(抗力)P2:2MPa
[工程−710]
その後、実施例1の[工程−140]及び[工程−150]と同様の工程において、[射出中あるいは完了までの発泡方法(2)]の実行を継続する。即ち、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出中、栓体移動手段42及びキャビティ35内に射出された溶融熱可塑性樹脂50によって栓体41を後進端に向けて移動させ続ける。こうして、PR<PEの状態を保持することによって、キャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂50の発泡を促す。具体的には、圧力P1及び圧力P2を表10に示した値とする。
[工程−720]
次いで、実施例1の[工程−160]と同様の工程において、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から、5秒間、PR<PEの状態とする。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表8に示した値とする。その後、5秒間、PR>PEの状態とする。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表7に示した値とする。次いで、PR<PEの状態とする。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表8に示した値とする。そして、更には、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から120秒が経過するまでの間、PR<PEの状態を保持する。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表8に示した値に保持する。
[工程−730]
次いで、実施例1の[工程−170]と同様の工程を実行する。
実施例8も、実施例1の変形であり、第1Fの方法(図1のケース[1−6]、図2のケース[2−6]及び図3のケース[3−6]参照)に関する。
即ち、溶融熱可塑性樹脂の射出中、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体41を後進端に向けて移動させ続けている間、PR<PEの状態とし、溶融熱可塑性樹脂の射出を完了し、併せて、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に位置せしめたとき、PR>PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る。
尚、実施例8にあっては、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程の開始直後においてはPR<PEの状態とし、その後、PR>PEの状態とするが、この工程の開始と同時にPR>PEの状態としてもよい。
以下、[工程−800]〜[工程−820]に基づき第1Fの方法を説明する。
[工程−800]
先ず、実施例7の[工程−700]〜[工程−710]と同様の工程を実行する。
[工程−810]
次いで、実施例1の[工程−160]と同様の工程において、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から、5秒間、PR<PEの状態とする。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表8に示した値とする。その後、5秒間、PR>PEの状態とする。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表7に示した値とする。そして、この操作を5回繰り返す。その後、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から120秒が経過するまでの間、PR<PEの状態を保持する。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表8に示した値とする。
[工程−820]
次いで、実施例1の[工程−170]と同様の工程を実行する。
実施例9も、実施例1の変形であり、第1Gの方法(図1のケース[1−7]参照)、及び、第1gの方法(図2のケース[2−7]及び図3のケース[3−7]参照)に関する。
即ち、溶融熱可塑性樹脂の射出中、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程に亙り、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る(第1Gの方法)。
あるいは又、溶融熱可塑性樹脂の射出中、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間に、PR<PEの状態からPR>PEの状態とした後、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程に亙り、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る(第1gの方法)。
以下、先ず、[工程−900A]〜[工程−930A]に基づき第1Gの方法を説明し、次いで、[工程−900B]〜[工程−910B]に基づき第1gの方法を説明する。
[工程−900A]
先ず、実施例1の[工程−100]〜[工程−120]と同様の工程を実行し、更には、実施例1の[工程−130]〜[工程−140]と同様の工程において、PR>PE(表4参照)の状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する。即ち、[圧力制御・発泡抑制方法]及び[射出初期段階における発泡抑制方法]を実行する。
[工程−910A]
次いで、実施例1の[工程−140]と同様の工程の継続中から実施例1の[工程−150]と同様の工程において、[圧力制御・発泡抑制方法]、及び、[射出中あるいは完了までの発泡方法(2)](条件は表10参照)を実行する。これによって、PR<PEの状態とPR>PEの状態との繰り返しを達成することができる。
[工程−920A]
その後、実施例4の[工程−410A]と同様の工程を実行することによって、PR<PEの状態とPR>PEの状態との繰り返しを得ることができる。
[工程−930A]
次いで、実施例1の[工程−170]と同様の工程を実行する。
[工程−900B]
先ず、実施例3の[工程−300A]〜[工程−320A]と同様の工程を実行する。あるいは又、先ず、実施例3の[工程−300B]〜[工程−310B]と同様の工程を実行する。そして、更には、実施例1の[工程−140]と同様の工程において、PR>PE(表4参照)の状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する。即ち、[圧力制御・発泡抑制方法]を実行する。
[工程−910B]
その後、[工程−910A]〜[工程−930A]を実行する。
実施例10は、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法に関し、より具体的には、第2Aの方法(図4のケース[4−1]参照)に関する。即ち、溶融熱可塑性樹脂の射出中であって栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出完了時、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を更に後進端に向けて移動させ続けている間、並びに、栓体が後進端に位置した時点において、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、PR<PEの状態とする。
以下、実施例10の発泡成形方法を説明するが、成形条件を、以下の表11に示すとおりとした。尚、以下の説明において、圧力PR_Fは、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法における工程(F)におけるキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の圧力PRを意味し、圧力PR_Hは、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法における工程(H)におけるキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の圧力PRを意味する。
[表11]
樹脂温度 :280゜C
使用ガス :窒素ガス
溶解条件 :15MPaで2秒
概算溶解量 :溶融熱可塑性樹脂中の約0.1重量%
射出時金型温度 :80゜C(キャビティ面において)
射出率 :40cm3/秒
射出時間 :0.4秒
樹脂計量背圧 : 2MPa
圧力PR,MIN : 7MPa
圧力PR,MAX : 9MPa
圧力PE : 3.4MPa
圧力(背圧)P1 : 9MPa
圧力(抗力)P2 : 7MPa
圧力P3 : 2.5MPa
保圧時間 :20秒
圧力(抗力)P4 : 2.5MPa
冷却時金型温度 :80゜C
冷却・固化時間 :120秒
以下、実施例10の射出発泡成形方法を説明する。
[工程−1000]
先ず、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法における工程(A)を実行する。具体的には、実施例1の[工程−100]と同様の工程を実行する。
[工程−1010]
そして、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法における工程(B)を実行する。具体的には、実施例1の[工程−110]と同様の工程を実行する。但し、溶融熱可塑性樹脂にガスを溶解させたとき、ガスは超臨界状態にある。樹脂温度(可塑化・溶融された樹脂の温度)、ガスの溶解条件、ガスの概算溶解量、樹脂計量背圧の値を表11に示すとおりとした。
[工程−1020]
次に、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法における工程(C)を実行する。具体的には、実施例1の[工程−120]と同様の工程を実行する。但し、射出時金型温度及び射出率、射出時間を表11に示すとおりとした。また、ガス溶解状態にある溶融熱可塑性樹脂の射出量(Vi)は、キャビティ35を未発泡状態の(ガス溶解状態にある)溶融熱可塑性樹脂で完全に充満するには不足の量とした。更には、射出完了時においても空隙13Aに溶融熱可塑性樹脂がクッション量として、若干、残存する量とした。
[工程−1030]
そして、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法における工程(D)を実行する。具体的には、実施例1の[工程−130]と同様の工程を実行する。この時点においては、PR>PEといった条件を満足させる。
[工程−1040]
更には、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法における工程(E)を実行する。即ち、この状態を継続する。具体的には、実施例1の[工程−140]と同様の工程を実行する。この時点においても、PR>PEといった条件を満足させる。
[工程−1050]
次いで、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法における工程(F)を実行する。即ち、キャビティ35内への溶融熱可塑性樹脂50の射出を完了させる。具体的には、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出開始から0.4秒経過後、溶融熱可塑性樹脂の射出を完了した。尚、射出量Viとキャビティ35の体積VBとは、Vi=VBの関係にある。この時点においても、PR(PR_F)>PEといった条件を満足させる。
[工程−1060]
次いで、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法における工程(G)を実行する。即ち、その後、更に、栓体移動手段42及び/又はキャビティ35内に射出された溶融熱可塑性樹脂50によって栓体41を後進端に向けて移動させ続けた。この時点においても、PR>PEといった条件を満足させる。
[工程−1070]
その後、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法における工程(H)を実行する。即ち、栓体移動手段42及び/又はキャビティ35内に射出された溶融熱可塑性樹脂50によって栓体41を後進端に位置せしめた。具体的には、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出開始から0.4秒経過後、栓体移動手段42及びキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂50によって栓体41を後進端に位置せしめた。この時点においても、PR(PR_H)>PEといった条件を満足させる。これによって、キャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂50の発泡を抑制することができる。
[工程−1080]
その後、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法における工程(I)を実行する。即ち、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から120秒間、キャビティ35内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させた。冷却中、金型温度を表11に示す冷却時金型温度に保持した。この工程において、PR<PEの状態とすることによって、キャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させた。具体的には、[冷却・固化時の発泡方法(1)]及び[冷却・固化時の発泡方法(2)]を実行した。即ち、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了と同時に、樹脂可塑化・溶融手段がキャビティ内の熱可塑性樹脂に及ぼす圧力P3(表11参照)を減少させ、しかも、栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4(表11参照)を減少させた。
[工程−1090]
その後、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法における工程(J)を実行する。即ち、固定金型部31と可動金型部32を型開きし、発泡成形品を取り出した。
発泡成形品の体積をV0、発泡成形品内に存在する気泡の体積合計をV1、溶融熱可塑性樹脂の密度をρ0、使用した熱可塑性樹脂の密度をρ1としたとき、V0、V1、ρ0、ρ1の値は、以下の表12のとおりであり、これらの値は式(1)を満足していた。また、得られた発泡成形品を切断して断面観察を行い、発泡状態を調べたところ、発泡成形品の表面から少なくとも20μmの深さの所(具体的には、発泡成形品の表面から平均して55μmの深さの所)まで、気泡が存在していないことが確認できた。
[表12]
1/V0:0.003
ρ0 :1.34g/cm3
ρ1 :1.43g/cm3
実施例11は実施例10の変形である。実施例10においては、熱可塑性樹脂として非晶性熱可塑性樹脂であるポリカーボネート樹脂を使用した。一方、実施例11にあっては、熱可塑性樹脂として実施例2と同じ結晶性熱可塑性樹脂であるポリアセタール樹脂を使用した。
この点を除き、実施例11における射出発泡成形方法は、実施例10における射出発泡成形方法と同様とすることができるし、実施例11において使用した射出成形装置も実施例10において使用した射出成形装置と同様とすることができるので、これらの詳細な説明は省略する。尚、実施例11における成形条件を表13に示す。
[表13]
樹脂温度 :190゜C
使用ガス :窒素ガス
溶解条件 :10MPaで10秒
概算溶解量 :溶融熱可塑性樹脂中の約5重量%
射出時金型温度 :60゜C(キャビティ面において)
射出率 :40cm3/秒
射出時間 :0.4秒
樹脂計量背圧 : 1MPa
圧力PR,MIN : 7MPa
圧力PR,MAX : 9MPa
圧力PE : 3.4MPa
圧力(背圧)P1 : 9MPa
圧力(抗力)P2 : 7MPa
圧力P3 : 2.5MPa
保圧時間 :10秒
圧力(抗力)P4 : 2.5MPa
冷却時金型温度 :60゜C
冷却・固化時間 :120秒
実施例12も、実施例10の変形であり、第2aの方法(図5のケース[5−1]及び図6のケース[6−1]参照)に関する。
即ち、実施例12においては、即ち、溶融熱可塑性樹脂の射出中であって栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間に、PR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する。以下、[工程−1200A]〜[工程−1230A]に基づき実施例12の図5のケース[5−1]における第2aの方法を説明し、次いで、[工程−1200B]〜[工程−1220B]に基づき図6のケース[6−1]における第2aの方法を説明する。
[工程−1200A]
先ず、実施例12にあっては、実施例10の[工程−1000]と同様の工程において、[射出初期段階における発泡方法(1)]を実行する。即ち、キャビティ35の体積VFの値が0<VF<VBとなるように(例えば、VF=0.8VB)、栓体移動手段42によって栓体41をキャビティ35内に位置させておく。
[工程−1210A]
そして、実施例10の[工程−1010]〜[工程−1020]と同様の工程を実行する。
[工程−1220A]
次いで、[射出初期段階における発泡方法(1)]を実行する。即ち、実施例10の[工程−1030]と同様にして、但し、体積がVF(=0.8VB)のキャビティ35内への溶融熱可塑性樹脂50の射出を開始する。溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出開始時、キャビティ35内に射出された溶融熱可塑性樹脂50の圧力が急激に低下する結果、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出開始時から射出の初期段階においてキャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂50が発泡する。溶融熱可塑性樹脂が体積がVF(=0.8VB)のキャビティ35内を充満した後、前進端から後進端に向けての栓体41の移動が開始する。即ち、栓体41には、栓体移動手段42によって7MPaの圧力(抗力)P2が及ぼされている。この時点において、樹脂可塑化・溶融手段によってキャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂に及ぼされる圧力(背圧)P1は9MPaである。従って、栓体移動手段42及びキャビティ35内に射出された溶融熱可塑性樹脂50によって前進端から後進端に向けての栓体41の移動が開始する。そして、栓体41の移動中にあっては、[圧力制御・発泡抑制方法]を実行する。即ち、PR>PEといった条件(表11参照)を満足させる。これによって、キャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂50にガスが再溶解され、その後の溶融熱可塑性樹脂50における発泡を抑制することができる。
[工程−1230A]
そして、引き続き、実施例10の[工程−1040]〜[工程−1090]と同様の工程を実行する。
[工程−1200B]
先ず、実施例10の[工程−1000]〜[工程−1020]と同様の工程を実行する。
[工程−1210B]
そして、[射出初期段階における発泡方法(2)]を実行する。即ち、実施例10の[工程−1030]と同様にして、キャビティ35内への溶融熱可塑性樹脂50の射出を開始する。但し、実施例10の[工程−1030]と異なり、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出開始前に前進端から後進端に向けての栓体移動手段42による栓体41の移動を開始させる。溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出開始時におけるキャビティ35の体積V’Fを、例えば0.8VBとすればよい。これによって、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出開始時、キャビティ35内に射出された溶融熱可塑性樹脂50の圧力が急激に低下する結果、キャビティ35内への溶融熱可塑性樹脂50の射出開始時から射出の初期段階においてキャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂50が発泡する。
移動中の栓体41における溶融熱可塑性樹脂との接触面41Aと、固定金型部31及び可動金型部32のそれぞれのキャビティ面によって形成されたキャビティ35が溶融熱可塑性樹脂によって充満された後にも、前進端から後進端に向けての栓体41の移動が継続する。即ち、栓体41には、栓体移動手段42によって7MPaの圧力(抗力)P2が及ぼされている。この時点において、樹脂可塑化・溶融手段によってキャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂に及ぼされる圧力(背圧)P1は9MPaである。従って、栓体移動手段42及びキャビティ35内に射出された溶融熱可塑性樹脂50によって前進端から後進端に向けての栓体41の移動が継続される。栓体41の移動中にあっては、[圧力制御・発泡抑制方法]を実行する。即ち、PR>PEといった条件を満足させる。これによって、キャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂50にガスが再溶解され、その後の溶融熱可塑性樹脂50における発泡を抑制することができる。
[工程−1220B]
そして、引き続き、実施例10の[工程−1040]〜[工程−1090]と同様の工程を実行する。
実施例13も、実施例10の変形であり、第2Bの方法(図4のケース[4−2]参照)、及び、第2bの方法(図5のケース[5−2]及び図6のケース[6−2]参照)に関する。
即ち、溶融熱可塑性樹脂の射出中であって栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出完了時、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を更に後進端に向けて移動させ続けている間、並びに、栓体が後進端に位置した時点において、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とPR<PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る(第2Bの方法)。
あるいは又、溶融熱可塑性樹脂の射出中であって栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間にPR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出完了時、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を更に後進端に向けて移動させ続けている間、並びに、栓体が後進端に位置した時点において、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とPR<PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る(第2bの方法)。
以下、先ず、[工程−1300A]〜[工程−1320A]に基づき第2Bの方法を説明し、次いで、[工程−1300B]〜[工程−1310B]に基づき第2bの方法を説明する。
[工程−1300A]
先ず、実施例10の[工程−1000]〜[工程−1020]と同様の工程を実行し、更には、実施例10の[工程−1030]〜[工程−1070]と同様の工程において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する。
[工程−1310A]
そして、実施例10の[工程−1080]と同様に、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から120秒間、キャビティ35内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる。但し、PR<PEの状態とする実施例10の[工程−1080]と異なり、この工程においては、PR>PEの状態とPR<PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る。
具体的には、[冷却・固化時における発泡抑制方法(1)]及び[冷却・固化時における発泡抑制方法(2)]と、[冷却・固化時の発泡方法(1)]及び[冷却・固化時の発泡方法(2)]との組合せを実行する。
即ち、栓体41がその後進端に位置した時点から、5秒間、PR>PEの状態とする。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表14に示す値とする。そして、次の5秒間、PR<PEの状態とする。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表15に示す値とする。更には、この操作を6回繰り返す。その後、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から120秒が経過するまでの間、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表15に示す値とする。
[表14]
圧力P3 :10MPa
圧力(抗力)P4:10MPa
[表15]
圧力P3 :1MPa
圧力(抗力)P4:1MPa
[工程−1320A]
次いで、実施例10の[工程−1090]と同様の工程を実行する。
[工程−1300B]
先ず、実施例12の[工程−1200A]〜[工程−1220A]と同様の工程を実行し、更に、実施例10の[工程−1040]〜[工程−1070]と同様の工程を実行する。
あるいは又、先ず、実施例12の[工程−1200B]〜[工程−1210B]と同様の工程を実行し、更に、実施例10の[工程−1040]〜[工程−1070]と同様の工程を実行する。
[工程−1310B]
次いで、実施例10の[工程−1080]と同様の工程において、[工程−1310A]と同様の工程を実行した後、実施例10の[工程−1090]と同様の工程を実行する。
発泡成形品の体積をV0、発泡成形品内に存在する気泡の体積合計をV1、溶融熱可塑性樹脂の密度をρ0、使用した熱可塑性樹脂の密度をρ1としたとき、V0、V1、ρ0、ρ1の値は、以下の表16のとおりであり、これらの値は式(1)を満足していた。
[表16]
1/V0:0.003
ρ0 :1.34g/cm3
ρ1 :1.43g/cm3
実施例14も、実施例10の変形であり、第2Cの方法(図4のケース[4−3]参照)、及び、第2cの方法(図5のケース[5−3]及び図6のケース[6−3]参照)に関する。
即ち、溶融熱可塑性樹脂の射出中であって栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出完了時、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を更に後進端に向けて移動させ続けている間、並びに、栓体が後進端に位置した時点において、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させる(第2Cの方法)。
あるいは又、溶融熱可塑性樹脂の射出中であって栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間にPR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出完了時、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を更に後進端に向けて移動させ続けている間、並びに、栓体が後進端に位置した時点において、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させる(第2cの方法)。
以下、先ず、[工程−1400A]〜[工程−1420A]に基づき第2Cの方法を説明し、次いで、[工程−1400B]〜[工程−1410B]に基づき第2cの方法を説明する。
[工程−1400A]
先ず、実施例10の[工程−1000]〜[工程−1020]と同様の工程を実行し、更には、実施例10の[工程−1030]〜[工程−1070]と同様の工程において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する。
[工程−1410A]
そして、実施例10の[工程−1080]と同様に、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から120秒間、キャビティ35内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる。但し、PR<PEの状態とする実施例10の[工程−1080]と異なり、この工程においては、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させる。
具体的には、[冷却・固化時における発泡抑制方法(1)]及び[冷却・固化時における発泡抑制方法(2)]を実行した後、[冷却・固化時の発泡方法]([冷却・固化時の発泡方法(1)]、[冷却・固化時の発泡方法(2)]、[冷却・固化時の発泡方法(3)]、[冷却・固化時の発泡方法(4)]の4つの冷却・固化時の発泡方法のいずれか1つの方法を採用してもよいし、任意の複数の方法の組合せを採用してもよい)を実行する。
即ち、栓体41がその後進端に位置した時点から、5秒間、PR>PEの状態とする。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表14に示した値とする。その後、PR<PEの状態とする。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表15に示した値とする。そして、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から120秒が経過するまでの間、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表15に示した値に保持する。
[工程−1420A]
次いで、実施例10の[工程−1090]と同様の工程を実行する。
[工程−1400B]
先ず、実施例12の[工程−1200A]〜[工程−1220A]と同様の工程を実行し、更に、実施例10の[工程−1040]〜[工程−1070]と同様の工程を実行する。
あるいは又、先ず、実施例12の[工程−1200B]〜[工程−1210B]と同様の工程を実行し、更に、実施例10の[工程−1040]〜[工程−1070]と同様の工程を実行する。
[工程−1410B]
次いで、実施例10の[工程−1080]と同様の工程において、[工程−1410A]と同様の工程を実行した後、実施例10の[工程−1090]と同様の工程を実行する。
実施例15も、実施例10の変形であり、第2Dの方法(図4のケース[4−4]参照)、及び、第2dの方法(図5のケース[5−4]及び図6のケース[6−4]参照)に関する。
即ち、溶融熱可塑性樹脂の射出中であって栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出完了時、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を更に後進端に向けて移動させ続けている間、並びに、栓体が後進端に位置した時点において、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、PR<PEの状態とする代わりに、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る(第2Dの方法)。
あるいは又、溶融熱可塑性樹脂の射出中であって栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間にPR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出完了時、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を更に後進端に向けて移動させ続けている間、並びに、栓体が後進端に位置した時点において、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、PR<PEの状態とする代わりに、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る(第2dの方法)。
以下、先ず、[工程−1500A]〜[工程−1520A]に基づき第2Cの方法を説明し、次いで、[工程−1500B]〜[工程−1510B]に基づき第2cの方法を説明する。
[工程−1500A]
先ず、実施例10の[工程−1000]〜[工程−1020]と同様の工程を実行し、更には、実施例10の[工程−1030]〜[工程−1070]と同様の工程において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する。
[工程−1510A]
そして、実施例14の[工程−1410A]と同様にして、PR>PEの状態とすることによって(具体的には、栓体41がその後進端に位置した時点から、5秒間、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表14に示した値とすることによって)、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する。その後、実施例13の[工程−1310A]と同様にして、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る。具体的には、5秒間、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表15に示した値とし、次の5秒間、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表14に示した値とする。そして、この操作を6回繰り返す。その後、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から120秒が経過するまでの間、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表15に示した値とする。
[工程−1520A]
次いで、実施例10の[工程−1090]と同様の工程を実行する。
[工程−1500B]
先ず、実施例12の[工程−1200A]〜[工程−1220A]と同様の工程を実行し、更に、実施例10の[工程−1040]〜[工程−1070]と同様の工程を実行する。
あるいは又、先ず、実施例12の[工程−1200B]〜[工程−1210B]と同様の工程を実行し、更に、実施例10の[工程−1040]〜[工程−1070]と同様の工程を実行する。
[工程−1510B]
次いで、実施例10の[工程−1080]と同様の工程において、[工程−1510A]と同様の工程を実行した後、実施例10の[工程−1090]と同様の工程を実行する。
実施例16も、実施例10の変形であり、第2Eの方法(図4のケース[4−5]参照)、及び、第2eの方法(図5のケース[5−5]及び図6のケース[6−5]参照)に関する。
即ち、溶融熱可塑性樹脂の射出中であって栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出完了時、並びに、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を更に後進端に向けて移動させ続けている間、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後の栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を更に後進端に向けて移動させ続けている間、並びに、栓体が後進端に位置した時点において、PR>PEの状態とする代わりにPR<PEの状態とし、その後、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させる(第2Eの方法)。
あるいは又、溶融熱可塑性樹脂の射出中であって栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間にPR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出完了時、並びに、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を更に後進端に向けて移動させ続けている間、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後の栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を更に後進端に向けて移動させ続けている間、並びに、栓体が後進端に位置した時点において、PR>PEの状態とする代わりにPR<PEの状態とし、その後、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させる(第2eの方法)。
尚、実施例16にあっては、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を更に後進端に向けて移動させ続けている途中でPR<PEの状態とするが、その代わりに、溶融熱可塑性樹脂の射出完了直後にPR<PEの状態としてもよい。
以下、先ず、[工程−1600A]〜[工程−1630A]に基づき第2Eの方法を説明し、次いで、[工程−1600B]〜[工程−1610B]に基づき第2eの方法を説明する。
[工程−1600A]
先ず、実施例10の[工程−1000]〜[工程−1020]と同様の工程を実行し、更には、実施例10の[工程−1030]〜[工程−1060]と同様の工程において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する。即ち、[圧力制御・発泡抑制方法]及び[射出初期段階における発泡抑制方法]を実行する。
[工程−1610A]
その後、実施例10の[工程−1060]と同様の工程の後段、及び、[工程−1070]と同様の工程において、[射出中あるいは完了までの発泡方法(2)]の実行を実行する。即ち、栓体移動手段42及びキャビティ35内に射出された溶融熱可塑性樹脂50によって栓体41を後進端に向けて移動させ続け、後進端に位置せしめる。こうして、PR<PEの状態を保持することによって、キャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂50の発泡を促す。具体的には、圧力P1及び圧力P2を以下の表17に示す値とする。
[表17]
圧力P1 :1MPa
圧力(抗力)P2:1MPa
[工程−1620A]
次いで、実施例10の[工程−1080]と同様に、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から120秒間、キャビティ35内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる。但し、PR<PEの状態とする実施例10の[工程−1080]と異なり、この工程においては、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させる。
具体的には、実施例14の[工程−1410A]と同様の工程を実行する。
[工程−1630A]
次いで、実施例10の[工程−1090]と同様の工程を実行する。
[工程−1600B]
先ず、実施例12の[工程−1200A]〜[工程−1220A]と同様の工程を実行し、あるいは又、先ず、実施例12の[工程−1200B]〜[工程−1210B]と同様の工程を実行する。そして、更に、実施例10の[工程−1040]〜[工程−1060]と同様の工程を実行するが、これらの[工程−1040]〜[工程−1060]と同様の工程において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する。即ち、[圧力制御・発泡抑制方法]及び[射出初期段階における発泡抑制方法]を実行する。
[工程−1610B]
次いで、[工程−1610A]〜[工程−1630A]と同様の工程を実行する。
実施例17も、実施例10の変形であり、第2Fの方法(図4のケース[4−6]参照)、及び、第2fの方法(図5のケース[5−6]及び図6のケース[6−6]参照)に関する。
即ち、溶融熱可塑性樹脂の射出中であって栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出完了時、並びに、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を更に後進端に向けて移動させ続けている間、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後の栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を更に後進端に向けて移動させ続けている間、並びに、栓体が後進端に位置した時点において、PR>PEの状態とする代わりにPR<PEの状態とし、その後、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る(第2Fの方法)。
あるいは又、溶融熱可塑性樹脂の射出中であって栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間にPR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出完了時、並びに、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を更に後進端に向けて移動させ続けている間、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後の栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を更に後進端に向けて移動させ続けている間、並びに、栓体が後進端に位置した時点において、PR>PEの状態とする代わりにPR<PEの状態とし、その後、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る(第2fの方法)。
尚、実施例17にあっては、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を更に後進端に向けて移動させ続けている途中でPR<PEの状態とするが、その代わりに、溶融熱可塑性樹脂の射出完了直後にPR<PEの状態としてもよい。
以下、先ず、[工程−1700A]〜[工程−1720A]に基づき第2Eの方法を説明し、次いで、[工程−1700B]〜[工程−1710B]に基づき第2eの方法を説明する。
[工程−1700A]
先ず、実施例17の[工程−1600A]〜[工程−1610A]と同様の工程を実行する。
[工程−1710A]
次いで、実施例10の[工程−1080]と同様に、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から120秒間、キャビティ35内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる。但し、PR<PEの状態とする実施例10の[工程−1080]と異なり、この工程においては、実施例13の[工程−1310A]と同様の工程を実行する。
[工程−1720A]
次いで、実施例10の[工程−1090]と同様の工程を実行する。
[工程−1700B]
先ず、実施例12の[工程−1200A]〜[工程−1220A]と同様の工程を実行し、あるいは又、先ず、実施例12の[工程−1200B]〜[工程−1210B]と同様の工程を実行する。そして、更に、実施例10の[工程−1040]〜[工程−1060]と同様の工程を実行するが、これらの[工程−1040]〜[工程−1060]と同様の工程において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する。即ち、[圧力制御・発泡抑制方法]及び[射出初期段階における発泡抑制方法]を実行する。
[工程−1710B]
次いで、[工程−1710A]〜[工程−1720A]と同様の工程を実行する。
実施例18も、実施例10の変形であり、第2Gの方法(図4のケース[4−7]、図5のケース[5−7]及び図6のケース[6−7]参照)に関する。
即ち、溶融熱可塑性樹脂の射出中であって栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出完了時、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を更に後進端に向けて移動させ続けている間、並びに、栓体が後進端に位置した時点において、PR>PEの状態とする代わりに、PR<PEの状態とし、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させる。
尚、実施例18にあっては、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程の開始直後においてはPR<PEの状態とし、その後、PR>PEの状態とするが、この工程の開始と同時にPR>PEの状態としてもよい。
以下、[工程−1800]〜[工程−1830]に基づき第2Gの方法を説明する。
[工程−1800]
先ず、実施例12の[工程−1200A]〜[工程−1220A]と同様の工程を実行する。あるいは又、実施例12の[工程−1200B]〜[工程−1210B]と同様の工程を実行する。
あるいは又、[射出初期段階における発泡方法(3)]を実行する。即ち、キャビティ35内への溶融熱可塑性樹脂の射出の初期段階において、PR<PEの状態とするためには、実施例10の[工程−1000]と同様の工程において、キャビティ35の体積VFの値が略0となるように、栓体移動手段42によって栓体41をキャビティ35内に位置させておく。そして、実施例10の[工程−1030]と同様の工程において、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出開始と同時に前進端から後進端に向けての栓体41の移動を開始させるとき、[射出初期段階における発泡方法(3)]を実行すれば、キャビティ35内に射出された溶融熱可塑性樹脂50の圧力が急激に低下する結果、キャビティ35内への射出開始時から射出の初期段階においてキャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂50が発泡する。具体的には、圧力P1及び圧力P2を表17に示した値とする。
[工程−1810]
その後、実施例10の[工程−1040]〜[工程−1070]と同様の工程において、[射出中あるいは完了までの発泡方法(2)]の実行を継続する。即ち、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出中、栓体移動手段42及びキャビティ35内に射出された溶融熱可塑性樹脂50によって栓体41を後進端に向けて移動させ続ける。こうして、PR<PEの状態を保持することによって、キャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂50の発泡を促す。具体的には、圧力P1及び圧力P2を表17に示した値とする。
[工程−1820]
次いで、実施例10の[工程−1080]と同様の工程において、栓体41がその後進端に位置した時点から、5秒間、PR<PEの状態とする。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表15に示した値とする。その後、5秒間、PR>PEの状態とする。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表14に示した値とする。次いで、PR<PEの状態とする。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表15に示した値とする。そして、更には、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から120秒が経過するまでの間、PR<PEの状態を保持する。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表15に示した値に保持する。
[工程−1830]
次いで、実施例10の[工程−1090]と同様の工程を実行する。
実施例19も、実施例10の変形であり、第2Hの方法(図4のケース[4−8]、図5のケース[5−8]及び図6のケース[6−8]参照)に関する。
即ち、溶融熱可塑性樹脂の射出中であって栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出完了時、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を更に後進端に向けて移動させ続けている間、並びに、栓体が後進端に位置した時点において、PR>PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、PR<PEの状態とする代わりに、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る。
尚、実施例19にあっては、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程の開始直後においてはPR<PEの状態とし、その後、PR>PEの状態とするが、この工程の開始と同時にPR>PEの状態としてもよい。
以下、[工程−1900]〜[工程−1920]に基づき第2Hの方法を説明する。
[工程−1900]
先ず、実施例18の[工程−1800]〜[工程−1810]と同様の工程を実行する。
[工程−1910]
次いで、実施例10の[工程−1080]と同様の工程において、栓体41がその後進端に位置した時点から、5秒間、PR<PEの状態とする。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表15に示した値とする。その後、5秒間、PR>PEの状態とする。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表14に示した値とする。そして、この操作を6回繰り返す。その後、溶融熱可塑性樹脂50のキャビティ35内への射出完了から120秒が経過するまでの間、PR<PEの状態を保持する。具体的には、樹脂可塑化・溶融手段が及ぼす圧力P3及び栓体移動手段42が栓体41に及ぼす圧力(抗力)P4を表15に示した値とする。
[工程−1920]
次いで、実施例10の[工程−1090]と同様の工程を実行する。
実施例20も、実施例10の変形であり、第2Jの方法(図4のケース[4−9]参照)、及び、第2jの方法(図5のケース[5−9]及び図6のケース[6−9]参照)に関する。
即ち、溶融熱可塑性樹脂の射出中であって栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出完了時、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程に亙り、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る(第2Jの方法)。
あるいは又、溶融熱可塑性樹脂の射出中であって栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間にPR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程に亙り、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る(第2jの方法)。
尚、実施例20にあっては、溶融熱可塑性樹脂の射出の途中からPR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返すが、その代わりに、溶融熱可塑性樹脂の射出完了時点からPR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返してもよい。
以下、先ず、[工程−2000A]〜[工程−2030A]に基づき第2Gの方法を説明し、次いで、[工程−2000B]〜[工程−2010B]に基づき第2gの方法を説明する。
[工程−2000A]
先ず、実施例10の[工程−1000]〜[工程−1020]と同様の工程を実行し、更には、実施例10の[工程−1030]〜[工程−1040]と同様の工程において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する。即ち、[圧力制御・発泡抑制方法]及び[射出初期段階における発泡抑制方法]を実行する。
[工程−2010A]
次いで、実施例10の[工程−1040]と同様の工程の継続中から実施例10の[工程−1070]と同様の工程において、[圧力制御・発泡抑制方法](条件は表11参照)、及び、[射出中あるいは完了までの発泡方法(2)](条件は表17参照)を実行する。これによって、PR<PEの状態とPR>PEの状態との繰り返しを達成することができる。
[工程−2020A]
その後、実施例13の[工程−1310A]と同様の工程を実行することによって、PR<PEの状態とPR>PEの状態との繰り返しを得ることができる。
[工程−2030A]
次いで、実施例10の[工程−1090]と同様の工程を実行する。
[工程−2000B]
先ず、実施例12の[工程−1200A]〜[工程−1220A]と同様の工程を実行する。あるいは又、先ず、実施例12の[工程−1200B]〜[工程−1210B]と同様の工程を実行する。そして、更には、実施例10の[工程−1040]と同様の工程において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する。即ち、[圧力制御・発泡抑制方法]を実行する。
[工程−2010B]
その後、[工程−2010A]〜[工程−2030A]を実行する。
実施例21も、実施例10の変形であり、第2Kの方法(図4のケース[4−10]参照)、及び、第2kの方法(図5のケース[5−10]及び図6のケース[6−10]参照)に関する。
即ち、溶融熱可塑性樹脂の射出中であって栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間、並びに、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出完了時、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出完了後の栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を更に後進端に向けて移動させ続けている間において、PR>PEの状態から、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、その後、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程に亙り、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る(第2Kの方法)。
あるいは又、溶融熱可塑性樹脂の射出中であって栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間にPR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、溶融熱可塑性樹脂の射出中であって栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続けている間、並びに、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出完了時、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出完了後の栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を更に後進端に向けて移動させ続けている間において、PR>PEの状態から、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、その後、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程に亙り、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得る(第2kの方法)。
尚、実施例21にあっては、キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出完了後の栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を更に後進端に向けて移動させ続けている間にPR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返すが、その代わりに、溶融熱可塑性樹脂の射出完了時点からPR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返してもよい。
以下、先ず、[工程−2100A]〜[工程−2130A]に基づき第2Gの方法を説明し、次いで、[工程−2100B]〜[工程−2110B]に基づき第2gの方法を説明する。
[工程−2100A]
先ず、実施例10の[工程−1000]〜[工程−1020]と同様の工程を実行し、更には、実施例10の[工程−1030]〜[工程−1060]と同様の工程において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する。即ち、[圧力制御・発泡抑制方法]及び[射出初期段階における発泡抑制方法]を実行する。
[工程−2110A]
次いで、実施例10の[工程−1060]と同様の工程の継続中から実施例10の[工程−1070]と同様の工程において、[圧力制御・発泡抑制方法](条件は表11参照)、及び、[射出中あるいは完了までの発泡方法(2)](条件は表17参照)を実行する。これによって、PR<PEの状態とPR>PEの状態との繰り返しを達成することができる。
[工程−2120A]
その後、実施例13の[工程−1310A]と同様の工程を実行することによって、PR<PEの状態とPR>PEの状態との繰り返しを得ることができる。
[工程−2130A]
次いで、実施例10の[工程−1090]と同様の工程を実行する。
[工程−2100B]
先ず、実施例12の[工程−1200A]〜[工程−1220A]と同様の工程を実行する。あるいは又、先ず、実施例12の[工程−1200B]〜[工程−1210B]と同様の工程を実行する。そして、更には、実施例10の[工程−1040]〜[工程−1060]と同様の工程において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制する。即ち、[圧力制御・発泡抑制方法]を実行する。
[工程−2110B]
その後、[工程−2110A]〜[工程−2130A]を実行する。
以上、本発明を、好ましい実施例に基づき説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例における金型組立体や樹脂可塑化・溶融手段、射出成形装置の構成、構造や、射出発泡成形方法における各種条件、使用した熱可塑性樹脂の種類等は例示であり、適宜変更することができる。例えば、金型組立体における溶融樹脂射出部の数や位置は例示であり、適宜変更することができる。栓体の移動は、栓体移動手段によって、あるいは又、射出溶融熱可塑性樹脂の圧力によって行うこともできる。実施例においては、成形品を1個取りとしたが、成形品を多数個取りとすることもできる。
表面に発泡セル(気泡)が存在しても問題がない発泡成形品を成形する場合、例えば、図1のケース[1−8]、図2のケース[2−8]及び図3のケース[3−8]に示すように、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、前記工程(E)において、PR<PEの状態とし、前記工程(F)においても、PR>PEの状態とする代わりに、PR<PEの状態とすることができる。あるいは又、例えば、図1のケース[1−9]、図2のケース[2−9]及び図3のケース[3−9]に示すように、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、前記工程(E)において、PR>PEの状態とし、その後、前記工程(G)に亙り、PR<PEの状態とすることもできるし、あるいは又、前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とした後、前記工程(G)に亙り、PR<PEの状態とすることもできる。
あるいは又、例えば、図4のケース[4−11]、図5のケース[5−11]及び図6のケース[6−11]に示すように、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、前記工程(E)、工程(F)及び工程(G)において、PR<PEの状態とすることができる。あるいは又、例えば、図4のケース[4−12]、図4のケース[4−13]、図5のケース[5−12]、図5のケース[5−13]、図6のケース[6−12]、図6のケース[6−13]に示すように、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法にあっては、前記工程(E)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、前記工程(I)に亙り、PR<PEの状態とすることもできるし、前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、前記工程(I)に亙り、PR<PEの状態とすることもできる。
キャビティ内に溶融熱可塑性樹脂を射出したときジェッティングが発生する虞がない場合であって、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造(積層された年輪状の構造)を得る必要がある場合には、例えば、溶融熱可塑性樹脂のキャビティ内への射出開始前、栓体移動手段によって栓体をキャビティ内の後進端に位置させておき、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法の工程(B)〜(H)、あるいは、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法の工程(B)〜(J)を実行してもよい。尚、これらの場合にあっては、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させる工程において、[冷却・固化時における発泡抑制方法(1)]及び/又は[冷却・固化時における発泡抑制方法(2)]と、[冷却・固化時の発泡方法(1)]及び/又は[冷却・固化時の発泡方法(2)]との組合せを実行すればよい。
[樹脂可塑化・溶融手段の変形例]
射出成形装置における熱可塑性樹脂を可塑化・溶融するための樹脂可塑化・溶融手段の変形例を図13に示す。この樹脂可塑化・溶融手段は、加熱シリンダー61、及び、リザーバ70から構成されている。そして、加熱シリンダー61内で予め熱可塑性樹脂を可塑化・溶融し、かかる溶融熱可塑性樹脂をリザーバ70に移送し、リザーバ70内で溶融熱可塑性樹脂にガスを溶解させ、且つ、溶融熱可塑性樹脂を計量する。金型組立体は、例えば、実施例1において説明した金型組立体と同様とすることができる。
尚、加熱シリンダー61内にスクリュー62が配設されている。このスクリュー62は、減速歯車64を介して油圧モータ65によって回転させられる。尚、図13中、参照番号66はホッパ、参照番号67は押出用ラム、参照番号68は押出用油圧シリンダー、参照番号69は射出装置前進後退用シリンダー、参照番号69A,69Bは油圧配管、参照番号69Cは圧力計である。
この樹脂可塑化・溶融手段を使用する場合には、実施例1の[工程−110]と同様の工程において、先ず、加熱シリンダー61によって、熱可塑性樹脂を可塑化・溶融する。具体的には、ホッパ66からスクリュー62に投入された熱可塑性樹脂を、加熱シリンダー61、スクリュー62によって加熱、可塑化、溶融する。そして、押出用油圧シリンダー68によって押出用ラム67に圧力を加えることにより、スクリュー62が前方に押し出され、溶融熱可塑性樹脂に圧力が加わる結果、空隙63Aに蓄えられた溶融熱可塑性樹脂はリザーバ70に移送される。射出用油圧シリンダー71によってリザーバ70の体積を制御することで、リザーバ70において溶融熱可塑性樹脂を計量することができる。また、リザーバ70にはガス導入部72が設けられており、図示しないガス源から図示しない配管、このガス導入部72を介してリザーバ70内にガスを導入することができる。更には、リザーバ70の後端には射出用油圧シリンダー71(油圧配管や圧力計等の図示は省略している)が配設されており、射出用油圧シリンダー71の作動によって、リザーバ70に蓄えられたガス溶解状態にある溶融熱可塑性樹脂を高速にて押し出し、溶融樹脂流路33を経由して溶融樹脂射出部34からキャビティ35へと射出することができる。
その後は、実質的に実施例1の[工程−110]〜[工程−170]と同様の工程に基づき、発泡成形品を成形すればよい。尚、樹脂計量背圧は、射出用油圧シリンダー71によってリザーバ70内に蓄えられたガス溶解状態にある溶融熱可塑性樹脂に加えられる圧力に相当する。また、射出用油圧シリンダー71によってリザーバ70内の溶融熱可塑性樹脂に圧力を加えることにより、係る圧力が、溶融樹脂流路33及び溶融樹脂射出部34内の溶融熱可塑性樹脂を介してキャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂に伝わることで、キャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂に圧力を加え、キャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂中におけるガスの発泡を抑制し、又は、キャビティ35内に射出された溶融熱可塑性樹脂中で発泡したガスをキャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂中に再溶解させることができる。更には、保圧操作を停止することによって(即ち、射出用油圧シリンダー71によってリザーバ70内の溶融熱可塑性樹脂に圧力を加えることを停止することで)、キャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂に圧力を加えることを中止することができる。
[冷却・固化時の発泡方法(3)]に関して
実施例1の[工程−160]と同様の工程において、溶融樹脂射出部34内における溶融熱可塑性樹脂の固化によってキャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂に圧力を加えることを中止するには、例えば、以下に説明する方法を採用すればよい。
即ち、溶融樹脂射出部34内における溶融熱可塑性樹脂を固化させる具体的な方法として、例えば、溶融熱可塑性樹脂のキャビティ35内への射出完了後であって射出開始から所定の時間が経過した後、固定金型部31及び可動金型部32に配設された加熱手段(具体的にはヒータであるが、図7や図8には図示していない)の一部分(溶融樹脂射出部近傍に配置されたヒータ)を不作動状態とする。これによって、溶融樹脂射出部34内に存在する溶融熱可塑性樹脂の温度を低下させ、固化させることができる。
[冷却・固化時の発泡方法(1)]に関して
実施例1の[工程−160]と同様の工程において、溶融樹脂射出部34を機械的に閉鎖することによって、キャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂に圧力を加えることを中止することができる。例えば、固定金型部31における溶融樹脂流路をホットランナー80とし、溶融樹脂射出部34をバルブゲート83とし、溶融樹脂射出部34を機械的に閉鎖する具体的な手段をシャットオフピン84とする。溶融樹脂流路(ホットランナー80)、バルブゲート83及びシャットオフピン84の模式図を図14に示す。尚、図14中、参照番号81はランナマニホールド、参照番号82は加熱ヒータ、参照番号85は油圧シリンダーである。油圧シリンダー85の動きによって、シャットオフピン84が溶融樹脂射出部34であるバルブゲート83を開閉する。この例にあっては、例えば、溶融熱可塑性樹脂のキャビティ35内への射出完了後であって射出開始から所定の時間が経過した後、シャットオフピン84を作動させることによって、溶融樹脂射出部34であるバルブゲート83を機械的に閉鎖する。
あるいは又、実施例1の[工程−160]と同様の工程において、溶融樹脂流路33を機械的に閉鎖することによって、キャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂に圧力を加えることを中止することもできる。例えば、固定金型部31における溶融樹脂流路をホットランナー90とし、溶融樹脂流路(ホットランナー90)を機械的に閉鎖する手段を、バルブゲート93とシャットオフピン94の組合せとする。溶融樹脂流路(ホットランナー90)、バルブゲート93及びシャットオフピン94の模式図を図15に示す。尚、図15中、参照番号91はランナマニホールド、参照番号92は加熱ヒータ、参照番号95は油圧シリンダーである。油圧シリンダー95の動きによって、シャットオフピン94がバルブゲート93を開閉する。この例にあっては、例えば、溶融熱可塑性樹脂のキャビティ35内への射出完了後であって射出開始から所定の時間が経過した後、シャットオフピン94を作動させることによってバルブゲート93を閉鎖し、以て、溶融樹脂流路(ホットランナー90)を機械的に閉鎖することができる。尚、溶融樹脂射出部34を、先に説明したと同様に、バルブゲート83とシャットオフピン84の組合せとすることが、キャビティ内の熱可塑性樹脂の冷却・固化時に溶融樹脂流路33内の溶融熱可塑性樹脂を固化させないといった観点から好ましい。
あるいは又、実施例1の[工程−160]と同様の工程において、樹脂可塑化・溶融手段を機械的に閉鎖することによって、キャビティ35内の溶融熱可塑性樹脂に圧力を加えることを中止することもできる。図16に模式図を示すように、樹脂可塑化・溶融手段を機械的に閉鎖する手段を、ノズルヘッド部13に配設されたシャットオフバルブ100とする。シャットオフバルブ100は油圧シリンダー101によって前進端及び後進端に位置せしめられ、シャットオフバルブ100が前進端に位置するとき(図16参照)、樹脂可塑化・溶融手段は閉鎖状態となり、シャットオフバルブ100が後進端に位置するとき、樹脂可塑化・溶融手段は開状態となる。この例にあっては、例えば、溶融熱可塑性樹脂のキャビティ35内への射出完了後であって射出開始から所定の時間が経過した後、油圧シリンダー101の動作によってシャットオフバルブ100を作動させることによって樹脂可塑化・溶融手段を機械的に閉鎖することができる。尚、樹脂可塑化・溶融手段を加熱シリンダー61及びリザーバ70から構成する場合、シャットオフバルブをリザーバ70の先端部に配設すればよい。
実施例においては、ガス溶解状態にある溶融熱可塑性樹脂をキャビティ内に射出する際のキャビティ35を、大気雰囲気としたが、計量された溶融熱可塑性樹脂をキャビティ35内に射出する前に、予め、キャビティ35内に加圧流体を充填しておいてもよい。ここで、キャビティ35を充填した加圧流体として、圧力5×106Paの窒素ガスを例示することができる。尚、キャビティ35は完全な密閉空間とは成り得ないので、キャビティ35内へのガス溶解状態にある溶融熱可塑性樹脂の射出時、パーティング面や突き出し部から殆どの加圧流体は外部に排出され、加圧流体の一部はキャビティ35内に射出された溶融熱可塑性樹脂中に溶解する。
図17〜図19に、金型組立体の変形例を模式的な断面図で示す。
図17に示した金型組立体においては、図7、図8に示した金型組立体と同様の金型組立体における栓体移動手段42を、発条(スプリング)から構成した。
また、図18に示した金型組立体においては、栓体移動手段を、ラック110及びピニオンギア111から成るラック・アンド・ピニオン機構112から構成した。尚、ラック110及びピニオンギア111の歯車部分の図示は省略した。ラック110の一端は連結ロッド43に取り付けられている。ピニオンギア111は図示しないモータによって回転させられ、これによって、ラック110が取り付けられた連結ロッド43及び栓体41が移動する。このような金型構造によって、円弧形状を有する曲管を作製することができる。尚、図18においては、樹脂可塑化・溶融手段の図示は省略した。
発泡成形品の表面に意匠や機能部を賦形することができる。図19に示した金型組立体においては、キャビティ35の金型面に凹部35Aを設けることによって、発泡成形品の外表面に螺旋状のネジ部を形成することができる。このような場合、発泡成形品に形成されるネジ部の谷部の径より栓体41の外径を小さくし、且つ、栓体41の長さをネジ部全体の長さより長くし、栓体41の移動距離をネジ部全体の長さより長くすることが好ましい。
図20〜図22に、金型組立体の別の具体例を模式的な断面図で示す。尚、図20〜図22においては、樹脂可塑化・溶融手段の図示は省略した。発泡成形品より延長した部分が発泡成形品に形成されるようにキャビティ35の形状を設計し、かかる延長した部分に対応するキャビティの部分に溶融樹脂射出部34を配置する構造とした。
図20の(A)に示した金型組立体においては、2つの栓体41A,41B、及び栓体移動手段42A,42Bが備えられている。また、図20の(B)に示した金型組立体においては、1つの栓体41及び栓体移動手段42が備えられている。更に、図21及び図22に示した金型組立体においては、3つの栓体41A,41B,41C及び栓体移動手段42A,42B,42Cが備えられている。栓体と栓体移動手段とは、栓体移動手段の作動によって移動可能な連結ロッド43,43A,43B,43Cによって連結されている。栓体移動手段は、例えば油圧で作動する流体シリンダーから成る。
図20の(A)及び(B)、並びに、図21に示した金型組立体を用いることによって、T字形状の発泡成形品を成形することができる。一方、図22に示した金型組立体を用いることによって、十字形状の発泡成形品を成形することができる。
図1は、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法を説明するためのチャートである。 図2は、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法を説明するためのチャートである。 図3は、本発明の第1の態様に係る射出発泡成形方法を説明するためのチャートである。 図4は、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法を説明するためのチャートである。 図5は、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法を説明するためのチャートである。 図6は、本発明の第2の態様に係る射出発泡成形方法を説明するためのチャートである。 図7は、実施例での使用に適した金型組立体の模式的な断面図であり、栓体が後進端に位置している状態を示す。 図8は、実施例での使用に適した金型組立体の模式的な断面図であり、栓体が前進端に位置している状態を示す。 図9は、実施例での使用に適した熱可塑性樹脂を可塑化・溶融するための樹脂可塑化・溶融手段である射出用シリンダーの一部を切り欠いた模式図である。 図10は、実施例1の射出発泡成形方法を説明するための金型組立体等の模式的な断面図である。 図11は、図10に引き続き、実施例1の射出発泡成形方法を説明するための金型組立体等の模式的な断面図である。 図12は、図11に引き続き、実施例1の射出発泡成形方法を説明するための金型組立体等の模式的な断面図である。 図13は、熱可塑性樹脂を可塑化・溶融するための樹脂可塑化・溶融手段の変形例である加熱シリンダー及びリザーバの模式図である。 図14は、溶融樹脂射出部を機械的に閉鎖する具体的な手段であるシャットオフピンを含む溶融樹脂射出部の周辺の模式的な一部断面図である。 図15は、溶融樹脂流路、バルブゲート及びシャットオフピンの模式図である。 図16は、樹脂可塑化・溶融手段を機械的に閉鎖する手段であるノズルヘッド部に配設されたシャットオフバルブの模式図である。 図17は、栓体移動手段を発条から構成した場合の金型組立体の模式的な断面図である。 図18は、栓体移動手段をラック・アンド・ピニオン機構から構成した場合の金型組立体の模式的な断面図である。 図19は、発泡成形品の外表面に螺旋状のネジ部を形成するための金型組立体の模式的な断面図である。 図20の(A)及び(B)は、T字形状分岐構造を有する発泡成形品を成形するための金型組立体の模式的な断面図である。 図21は、T字形状分岐構造を有する発泡成形品を成形するための金型組立体の模式的な断面図である。 図22は、十字形状分岐構造を有する発泡成形品を成形するための金型組立体の模式的な断面図である。
符号の説明
10・・・樹脂可塑化・溶融手段(射出用シリンダー)、11・・・加熱シリンダー、12・・・スクリュー、13・・・ノズルヘッド部、13A・・・空隙、14・・・減速歯車、15・・・油圧モータ、16・・・ホッパ、17・・・射出ラム、18・・・射出用油圧シリンダー、19・・・射出装置前進後退用シリンダー、19A,19B・・・油圧配管、19C・・・圧力計、20・・・ガス導入部、30・・・金型組立体、31・・・固定金型部、32・・・可動金型部、33・・・溶融樹脂流路、34・・・溶融樹脂射出部、35・・・キャビティ、36・・・入れ子、41,41A,41B,41C・・・栓体、42,42A,42B,42C・・・栓体移動手段、43,43A,43B,43C・・・連結ロッド、50・・・溶融熱可塑性樹脂、61・・・加熱シリンダー、62・・・スクリュー、63A・・・空隙、64・・・減速歯車、65・・・油圧モータ、66・・・ホッパ、67・・・押出用ラム、68・・・押出用油圧シリンダー、69・・・射出装置前進後退用シリンダー、69A,69B・・・油圧配管、69C・・・圧力計、70・・・リザーバ、71・・・射出用油圧シリンダー、72・・・ガス導入部、80,90・・・ホットランナー、81,91・・・ランナマニホールド、82,92・・・加熱ヒータ、83,93・・・バルブゲート、84,94・・・シャットオフピン、85,95・・・油圧シリンダー、100・・・シャットオフバルブ、101・・・油圧シリンダー、110・・・ラック、111・・・ピニオンギア、112・・・ラック・アンド・ピニオン機構

Claims (32)

  1. 熱可塑性樹脂を可塑化・溶融するための樹脂可塑化・溶融手段、並びに、金型組立体を備え、
    金型組立体は、固定金型部、可動金型部、栓体、並びに、栓体を移動させるための栓体移動手段を備え、
    金型組立体は、固定金型部と可動金型部とを型締めすることによって形成されるキャビティ、キャビティに開口した溶融樹脂射出部、並びに、溶融樹脂射出部と樹脂可塑化・溶融手段とを結ぶ溶融樹脂流路を有し、
    栓体は、栓体移動手段の作動によって、溶融樹脂射出部から射出された溶融熱可塑性樹脂の流動軸線方向と略平行にキャビティ内を移動可能である射出成形装置を用いた射出発泡成形方法であって、
    (A)溶融熱可塑性樹脂のキャビティ内への射出開始前、栓体移動手段によって栓体をキャビティ内の前進端に位置させておき、
    (B)樹脂可塑化・溶融手段によって、熱可塑性樹脂を可塑化・溶融し、溶融熱可塑性樹脂にガスを溶解させ、且つ、溶融熱可塑性樹脂を計量した後、
    (C)樹脂可塑化・溶融手段から、溶融樹脂流路及び溶融樹脂射出部を経由して、固定金型部と可動金型部とを型締めすることによって形成されたキャビティ内に、計量された溶融熱可塑性樹脂を射出し、
    (D)キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出前に、若しくは、射出開始と同時に、若しくは、射出開始後、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって前進端から後進端に向けての栓体の移動を開始させ、
    (E)溶融熱可塑性樹脂の射出中、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続け、
    (F)溶融熱可塑性樹脂の射出を完了し、併せて、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に位置せしめ、次いで、
    (G)キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させ、その後、
    (H)固定金型部と可動金型部を型開きし、発泡成形品を取り出す、
    各工程を具備し、
    キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の圧力をPR、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂が発泡を開始する圧力をPEとしたとき、
    前記工程(F)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
    前記工程(G)において、PR<PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させることを特徴とする射出発泡成形方法。
  2. 前記工程(E)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制することを特徴とする請求項1に記載の射出発泡成形方法。
  3. 前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制することを特徴とする請求項1に記載の射出発泡成形方法。
  4. 前記工程(E)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
    前記工程(G)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とPR<PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得ることを特徴とする請求項1に記載の射出発泡成形方法。
  5. 前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
    前記工程(G)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とPR<PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得ることを特徴とする請求項1に記載の射出発泡成形方法。
  6. 前記工程(E)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
    前記工程(G)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させることを特徴とする請求項1に記載の射出発泡成形方法。
  7. 前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
    前記工程(G)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させることを特徴とする請求項1に記載の射出発泡成形方法。
  8. 前記工程(E)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
    前記工程(G)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得ることを特徴とする請求項1に記載の射出発泡成形方法。
  9. 前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
    前記工程(G)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得ることを特徴とする請求項1に記載の射出発泡成形方法。
  10. 前記工程(E)において、PR<PEの状態とし、
    前記工程(F)において、PR>PEの状態とする代わりに、PR<PEの状態とし、
    前記工程(G)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させることを特徴とする請求項1に記載の射出発泡成形方法。
  11. 前記工程(E)において、PR<PEの状態とし、
    前記工程(F)において、PR>PEの状態とする代わりに、PR<PEの状態とし、
    前記工程(G)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得ることを特徴とする請求項1に記載の射出発泡成形方法。
  12. 前記工程(E)において、PR>PEの状態とし、その後、前記工程(G)に亙り、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得ることを特徴とする請求項1に記載の射出発泡成形方法。
  13. 前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とした後、前記工程(G)に亙り、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得ることを特徴とする請求項1に記載の射出発泡成形方法。
  14. 熱可塑性樹脂を可塑化・溶融するための樹脂可塑化・溶融手段、並びに、金型組立体を備え、
    金型組立体は、固定金型部、可動金型部、栓体、並びに、栓体を移動させるための栓体移動手段を備え、
    金型組立体は、固定金型部と可動金型部とを型締めすることによって形成されるキャビティ、キャビティに開口した溶融樹脂射出部、並びに、溶融樹脂射出部と樹脂可塑化・溶融手段とを結ぶ溶融樹脂流路を有し、
    栓体は、栓体移動手段の作動によって、溶融樹脂射出部から射出された溶融熱可塑性樹脂の流動軸線方向と略平行にキャビティ内を移動可能である射出成形装置を用いた射出発泡成形方法であって、
    (A)溶融熱可塑性樹脂のキャビティ内への射出開始前、栓体移動手段によって栓体をキャビティ内の前進端に位置させておき、
    (B)樹脂可塑化・溶融手段によって、熱可塑性樹脂を可塑化・溶融し、溶融熱可塑性樹脂にガスを溶解させ、且つ、溶融熱可塑性樹脂を計量した後、
    (C)樹脂可塑化・溶融手段から、溶融樹脂流路及び溶融樹脂射出部を経由して、固定金型部と可動金型部とを型締めすることによって形成されたキャビティ内に、計量された溶融熱可塑性樹脂を射出し、
    (D)キャビティ内への溶融熱可塑性樹脂の射出前に、若しくは、射出開始と同時に、若しくは、射出開始後、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって前進端から後進端に向けての栓体の移動を開始させ、
    (E)溶融熱可塑性樹脂の射出中、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続け、
    (F)溶融熱可塑性樹脂の射出を完了させ、
    (G)その後、更に、栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に向けて移動させ続け、
    (H)栓体移動手段及び/又はキャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂によって栓体を後進端に位置せしめ、次いで、
    (I)キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却・固化させ、その後、
    (J)固定金型部と可動金型部を型開きし、発泡成形品を取り出す、
    各工程を具備し、
    キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の圧力をPR、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂が発泡を開始する圧力をPEとしたとき、
    前記工程(H)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
    前記工程(I)において、PR<PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させることを特徴とする射出発泡成形方法。
  15. 前記工程(E)、工程(F)及び工程(G)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制することを特徴とする請求項14に記載の射出発泡成形方法。
  16. 前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とし、前記工程(F)及び工程(G)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制することを特徴とする請求項14に記載の射出発泡成形方法。
  17. 前記工程(E)、工程(F)及び工程(G)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
    前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とPR<PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得ることを特徴とする請求項14に記載の射出発泡成形方法。
  18. 前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とし、前記工程(F)及び工程(G)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
    前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とPR<PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得ることを特徴とする請求項14に記載の射出発泡成形方法。
  19. 前記工程(E)、工程(F)及び工程(G)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
    前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させることを特徴とする請求項14に記載の射出発泡成形方法。
  20. 前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とし、前記工程(F)及び工程(G)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
    前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させることを特徴とする請求項14に記載の射出発泡成形方法。
  21. 前記工程(E)、工程(F)及び工程(G)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
    前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得ることを特徴とする請求項14に記載の射出発泡成形方法。
  22. 前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とし、前記工程(F)及び工程(G)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
    前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得ることを特徴とする請求項14に記載の射出発泡成形方法。
  23. 前記工程(E)及び工程(F)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
    前記工程(G)において、PR<PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させ、
    前記工程(H)において、PR>PEの状態とする代わりに、PR<PEの状態とし、
    前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させることを特徴とする請求項14に記載の射出発泡成形方法。
  24. 前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とし、前記工程工程(F)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
    前記工程(G)において、PR<PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させ、
    前記工程(H)において、PR>PEの状態とする代わりに、PR<PEの状態とし、
    前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させることを特徴とする請求項14に記載の射出発泡成形方法。
  25. 前記工程(E)及び工程(F)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
    前記工程(G)において、PR<PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させ、
    前記工程(H)において、PR>PEの状態とする代わりに、PR<PEの状態とし、
    前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得ることを特徴とする請求項14に記載の射出発泡成形方法。
  26. 前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とし、前記工程工程(F)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
    前記工程(G)において、PR<PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させ、
    前記工程(H)において、PR>PEの状態とする代わりに、PR<PEの状態とし、
    前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得ることを特徴とする請求項14に記載の射出発泡成形方法。
  27. 前記工程(E)、工程(F)及び工程(G)において、PR<PEの状態とし、
    前記工程(H)において、PR>PEの状態とする代わりに、PR<PEの状態とし、
    前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂を発泡させることを特徴とする請求項14に記載の射出発泡成形方法。
  28. 前記工程(E)、工程(F)及び工程(G)において、PR<PEの状態とし、
    前記工程(H)において、PR>PEの状態とする代わりに、PR<PEの状態とし、
    前記工程(I)において、PR<PEの状態とする代わりに、PR>PEの状態とすることによってキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、その後、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得ることを特徴とする請求項14に記載の射出発泡成形方法。
  29. 前記工程(E)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
    その後、前記工程(I)に亙り、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得ることを特徴とする請求項14に記載の射出発泡成形方法。
  30. 前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
    その後、前記工程(I)に亙り、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得ることを特徴とする請求項14に記載の射出発泡成形方法。
  31. 前記工程(E)及び工程(F)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
    前記工程(G)において、PR>PEの状態から、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、
    更には、前記工程(I)において、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得ることを特徴とする請求項14に記載の射出発泡成形方法。
  32. 前記工程(E)において、PR<PEの状態からPR>PEの状態とし、前記工程(F)において、PR>PEの状態とすることによって、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の発泡を抑制し、
    前記工程(G)において、PR>PEの状態から、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、
    更には、前記工程(I)において、PR<PEの状態とPR>PEの状態とを繰り返し、発泡成形品の深さ方向に未発泡層と発泡層とが積層された構造を得ることを特徴とする請求項14に記載の射出発泡成形方法。
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