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JP4331196B2 - トナー容器およびこれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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JP4331196B2 - トナー容器およびこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真装置に用いられるトナーを収容するためのトナー容器に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置では、感光体表面に形成された静電潜像を現像装置がトナーによって顕像化する。静電潜像の顕像化に用いられるトナーはトナーボトルに収納され、このトナーボトルから現像装置に対して逐次トナーの供給が行われる。
多くの場合、トナーボトルは中空の円筒形状に形成され、一方の端部が閉塞されるとともに他方の端部付近に排出口が設けられている。また、トナーボトルの内周面にはスパイラル状の突状部が複数設けられている。このようなトナーボトルは、画像形成装置に装着される際、円筒形状部の軸が水平になるように配置される。そして、トナーボトルが軸を中心に回転駆動されると、内周面に設けられた突状部がトナーを排出口の方向へ案内しながら搬送する。その結果、回転に応じた分量のトナーが排出口から排出される。
かかるトナーボトルを備えた画像形成装置では、トナーボトル内のトナーがボトルの内壁に凝集して固着し、トナーを最後まで使用し切れないといった問題が生じることがある。この問題を回避するため、特許文献1では、トナー容器の内面にフッ素樹脂のライニング層を設けることが提案されている。しかしながら、このトナー容器は、金属製芯体の外周面にフッ素樹脂フィルムを巻きつけ、その上にさらに紙を巻きつけることによって作製されるので、紙製のトナー容器に制限され、強度に問題がある。
一方、特許文献2では、フッ素系樹脂粒子をトナーボトルの内壁と攪拌部材に付着させることが提案されている。具体的には、特許文献2では、一次平均粒子径が0.3μm前後のビニリデンフルオライド重合体粒子、テトラフルオロエチレン重合体粒子、トリフルオロエチレン重合体粒子、またはフルオロエチレン重合体粒子などでトナーボトルの内壁をコーティングしている。これにより、トナーボトルの内壁にトナーが付着しにくくなり、トナーの固着や凝集を防止することができるとされている。
また、別の手法として、コロイダルシリカや流動性向上剤などの外添剤をトナーに添加する方法もある。特許文献3では、このような外添剤として、含フッ素シランカップリング剤とヘキサメチルジシラザンとによって表面処理されたヒュームドシリカよりなる外添剤が提案されている。これらの外添剤によれば、トナーの流動性が向上し、トナーの固着や凝集を防止することができる。
実開昭58−38161号公報(昭和58年3月12日公開) 特開平8−110691号公報(平成8年4月30日公開) 特開2004−144854号公報(平成16年5月20日公開)
しかしながら、高速で画像を形成する画像形成装置においては、上述した特許文献2の技術でも、トナーの凝集や固着を十分に防止することができない。
近年では、画像形成装置の高速化に伴い、トナーの特性も改変されている。具体的には、定着装置において記録用紙にトナーを迅速に定着させるために、トナーの低融点化が図られている。それゆえ、トナーの耐熱性が低下してトナーボトルの内壁とトナーとが反応し易くなり、トナーボトルの内壁近傍のトナーが内壁に固着し易くなっているのである。
特許文献2の技術は、低速で画像形成を行う画像形成装置に用いられるトナーの場合は問題ないものの、高速で画像形成を行う画像形成装置に用いられるトナーの場合に、固着や凝集を十分に防止できない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、内壁にトナーが固着するのを防止することができるトナー容器を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係るトナー容器は、電子写真方式の画像形成装置に用いられるトナーを収容する円筒部を有し、該円筒部が回転駆動されることによって排出口からトナーを排出するトナー容器であって、上記円筒部の内壁上に、シリカ粒子の表面にフッ素化合物を結合させたフッ素含有粒子を含む層を備えていることを特徴とする。
上記構成によれば、トナー容器の円筒部の内壁にはフッ素含有粒子を含む層が形成されているので、トナー容器の円筒部の内壁にトナーが固着するのを防止することができる。また、シリカ粒子は、粒子径の小さいものを容易に入手または製造することができるため、十分に粒子径の小さいフッ素含有粒子を容易に製造することができる。従って、特許文献2の技術に比べて、トナーの固着を一層効果的に防止することができる。
なお、上記フッ素含有粒子は、二次平均粒子径が48nm以下であることが好ましい。上記構成によれば、フッ素含有粒子の二次平均粒子径が十分に小さいことにより、円筒部の内壁の平坦性が向上し、トナーの固着を一層効果的に防止することができる。
また、上記フッ素含有粒子は、二次平均粒子径が20nm以上であることが好ましい。上記構成によれば、フッ素含有粒子を容易に製造することができる。
上記フッ素含有粒子は、シリカ粒子の表面を少なくともフッ素系シランカップリング剤によって改質してなるものであってもよい。上記構成によれば、粒子径の小さいフッ素含有粒子を簡易に、かつ、低コストで製造することができる。
また、上記層は、0.3μm以上3μm以下の厚みを有していることが好ましい。上記構成によれば、フッ素含有粒子を含む層が0.3μm以上の厚みを有しているので、十分なトナーの固着防止能を得ることができる。また、層の厚みが3μm以下に制限されることにより、層が剥離してトナーに混入し、画像劣化を招来するのを防止することができる。
また、本発明に係る画像形成装置は、上記のトナー容器と、上記トナー容器の円筒部を回転駆動する駆動部と、上記トナー容器の排出口から排出されるトナーを用いて電子写真方式で画像を形成する画像形成部とを備えていることを特徴とする。
上記構成によれば、上述したトナー容器を備えているので、ライフを通してトナーを有効に利用することができ、省資源化を達成することができる。
以上のように、本発明に係るトナー容器は、円筒部の内壁上に、シリカ粒子の表面にフッ素化合物を結合させたフッ素含有粒子を含む層を備えた構成となっているので、上述したように、トナー容器の円筒部の内壁にトナーが固着するのを防止できるという効果を奏する。
〔実施形態〕
本発明の一実施形態について図1から図3に基づいて説明すると以下の通りである。
図2は、本発明の一実施形態を示すものであり、複合機の概略構成を示す横断面図である。本実施形態では、本発明に係る画像形成装置について、複合機を例にとって説明するが、本発明はこれに限定されず、プリンタ、ファクシミリ機、あるいは複写機などの電子写真方式によって画像形成を行う装置であればよい。
本実施形態の複合機101は、外部接続されたパーソナルコンピュータ等の情報処理装置(図示せず)から送信された印刷ジョブに基づいて、あるいは、原稿読取ユニットによって原稿を読み取って得た画像データに基づいて、多色画像又は単色画像を電子写真方式により記録用紙上に形成するものである。
複合機101は、図2に示すように、主として、原稿読取ユニット110、画像形成ユニット(画像形成部)120、給紙ユニット130からなる。給紙ユニット130は、用紙を収納する4つの用紙カセット142a〜142dを有している。画像形成ユニット120は、給紙ユニット130の何れかの用紙カセットから給紙された記録用紙に対して、電子写真方式によって画像を形成する。原稿読取ユニット110は、原稿台に載置された原稿をスキャンし、画像データを作成する。
画像形成ユニット120は、より詳細には、ブラック(BK)、シアン(C)、マゼンタ(M)、およびイエロー(Y)の各色のトナー像を重ね合わせることにより、多色画像を形成する。このため、画像形成ユニット120は、BK,C,M,Yにそれぞれ対応する4つの感光体ドラム21a〜21dを備えるとともに、感光体ドラム21a〜21dの周囲には、感光体ドラムごとに、それぞれ帯電器、現像装置、転写ローラ、およびクリーニング部材などが設けられている。このように、画像形成ユニット120は、タンデム式のカラー画像形成ユニットとなっている。
画像形成ユニット120は、さらに露光ユニット10、中間転写ベルト31、転写ローラ36、および定着器27などを備えている。感光体ドラム21a〜21dは、例えば、有機光導電体(OPC)を用いた有機感光体である。
露光ユニット10は、レーザスキャニングユニット、ポリゴンミラー、fθレンズおよび反射ミラーなどを有している。露光ユニット10では、レーザスキャニングユニットから発せられたレーザ光が、ポリゴンミラーおよびfθレンズにより色分解された後、反射ミラーで反射され、色ごとにそれぞれの感光体ドラム21a〜21d上に照射される。
現像装置23a〜23dは、現像槽、攪拌ローラ、現像ローラおよびドクタブレードなどを有している。現像装置23a〜23dは、トナーにキャリアが混合された2成分系現像剤を用いて現像を行う。現像装置23a〜23dでは、現像槽内に供給されたトナーを攪拌ローラでキャリアと混合し、ドクタブレードによって適切な穂高に調節された磁気ブラシを現像ローラ上に形成し、この磁気ブラシを現像バイアスの元で感光体ドラム21a〜21dに接触させることにより、現像が行われる。
なお、現像装置23a〜23dに各色のトナーを補給するために、複合機101は、現像装置23a〜23dの上方にトナー補給ユニット100a〜100dを有している。トナー補給ユニット100a〜100dは、それぞれブラック(BK)、シアン(C)、マゼンタ(M)、およびイエロー(Y)のトナーを収納するトナーボトルを有している。各トナーボトルはトナーが消耗した際に交換可能となっている。なお、複合機101は、消費量の多いブラックトナーのトナー補給ユニット100aを2つ有している。また、各トナー補給ユニット100a〜100dのトナーボトルには、各色のトナーに加えて適量のキャリアが含まれていてもよい。
中間転写ベルト31は、駆動ローラおよび従動ローラによって張架された無端ベルトであり、感光体ドラム21a〜21dのそれぞれの表面と接している。また、中間転写ベルト31は用紙搬送路とも接している。中間転写ベルト31と用紙搬送路とが接している場所には、転写ローラ36が中間転写ベルト31に対向するよう設けられている。
定着器27は、定着ローラおよび加圧ローラを有しており、これら2つのローラがトナー像の転写された記録用紙を挟持することにより、記録用紙にトナー像を定着させる。
次に、複合機101における画像形成プロセスについて説明する。
まず、感光体ドラム21a〜21dの表面が帯電器によって均一に帯電される。次に、感光体ドラム21a〜21d表面の均一に帯電した領域が、露光ユニット10によって露光されることにより、感光体ドラム21a〜21d表面に静電潜像が形成される。この静電潜像は、画像に含まれる各色成分ごとに作成される。
そして、感光体ドラム21a〜21d表面上に形成された各色成分の静電潜像は、現像装置23a〜23dによってそれぞれ現像される。これにより、感光体ドラム21a〜21d表面には、それぞれBK,C,M,Yのトナー像が形成される。感光体ドラム21a〜21d表面に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト31上に重ねて転写される。これにより、中間転写ベルト31には、所望の多色画像がトナー像として形成される。
一方、給紙ユニット130の何れかの用紙カセットからは、記録用紙が1枚ピックアップされ、用紙搬送路を搬送される。搬送された記録用紙は、転写ローラ36が設けられている地点に到達し、転写ローラ36によって中間転写ベルト31に圧接される。ここで、転写ローラ36と中間転写ベルト31との間には転写電界が形成されており、この電界の作用により、中間転写ベルト31上に形成されたトナー像が記録用紙に転写される。
トナー像が転写された記録用紙はさらに搬送され、定着器27によって記録用紙に対するトナー像の定着が行われる。そして、記録用紙は排紙トレイに排紙され、画像形成プロセスが終了する。
図1は、本発明の一実施形態を示すものであり、トナー容器500の構造を示す側面図である。トナー容器500は、図1に示すように、現像剤であるトナーを内部に収納するトナーボトル200と、このトナーボトル200を一端部側で回動可能に保持するボトル保持部材300とを有している。
トナーボトル200は、略円筒状に形成された円筒部201を有している。円筒部201の、ボトル保持部材300に保持される側の端部を先端部201aとしたとき、この先端部201a付近には、トナーを排出するための排出口が形成されている。なお、図1に示すように、円筒部201の周面のうち、排出口付近の領域がボトル保持部材300によって覆われているので、図1には排出口が示されていない。一方、円筒部201の先端部201aとは反対側の端部である後端部201bは、閉塞されている。
円筒部201の外周面には、円筒部201の内側に向かって窪んだ複数の溝201c…が形成されている。一方、円筒部201の内周面では、溝部201c…に対応する領域が、軸Y側に突出した形状の突状部となっている。
溝部201c(突状部)…は、トナーボトル200の回転方向に対して僅かに傾斜する方向に延伸するとともに、それぞれの溝部201cが互いに平行になるように、トナーボトル200の軸Yに沿って複数設けられている。すなわち、突状部は、トナーボトル200の円筒部201の内周面においてスパイラル状に形成されている。なお、これらの突状部および溝部201c…を有するトナーボトル200は、例えばHDPE(高密度ポリエチレン)樹脂を金型成形することによって形成することができる。
トナー容器500は、複合機101に装着される際に、図1に示す姿勢、すなわち、円筒部201の軸Yが水平となるように設置される。そして、トナーボトル200は、回転駆動ユニット701によって、円筒部201の軸Yを中心に、図に示すZ方向に回転駆動される。
トナーボトル200が回転駆動されると、トナーボトル200に収納されたトナーは、突状部によって案内されながら、後端部201b側から排出口の設けられた先端部201a側へと搬送される。そして、先端部201a付近の排出口に達したトナーは、トナーボトル200からボトル保持部材300へと排出され、その後、ボトル保持部材300の底部から現像装置23へと供給される。
なお、溝部201c(突状部)…は、円筒部201に収納したトナーを後端部201b側から先端部201a側へと搬送することが可能であれば、どのような形状であってもよい。
図4は、トナー容器500の構成を示す断面図である。図4に示すように、トナー容器500は、円筒部201の内壁面上に、シリカ微粒子の表面にフッ素化合物を結合させてなるフッ素含有シリカ微粒子(フッ素含有粒子)を含むコート層202が形成されている点が特徴的である。円筒部201は、例えばHDPE樹脂によって形成されるが、その表面を顕微鏡などで観察すると、微細な凹凸が生じている。円筒部201に微粒子を塗布しない場合は、トナーがこの凹凸に嵌り込み、固着し易くなるが、円筒部201の表面上にフッ素含有シリカ微粒子のコート層202を形成することにより、微細な凹凸が平坦になり、トナーが固着し難くなるのである。
ここで、上述した特許文献2の技術では、フッ素系樹脂粒子をトナーボトルの内壁に付着させていたが、特許文献2に記載されたフッ素系樹脂粒子は、数百nmオーダーであり小径化が困難である。そのため、特許文献2に記載されたフッ素系樹脂粒子では、壁面へのトナーの固着を十分に防止することができなかった。これに対して、本発明では、シリカ微粒子の表面にフッ素化合物を結合させたフッ素含有シリカ微粒子を用いるため、微粒子の小径化が容易である。それゆえ、壁面へのトナーの固着を防止する作用が、特許文献2の技術に比べて大きく向上している。
なお、上記フッ素含有シリカ微粒子は、二次平均粒子径が50nm以下であることが好ましい。後述する実施例に示すように、二次平均粒子径が50nm以下という小径のフッ素含有シリカ微粒子を用いることにより、高いトナー固着防止能を得ることができる。特許文献2に記載されたフッ素系樹脂粒子では、このような粒子径を達成することは困難であるが、本発明では、フッ素含有シリカ微粒子を用いることにより、二次平均粒子径を50nm以下にすることができる。
なお、上記のフッ素含有シリカ微粒子は、例えばシリカ微粒子の表面をフッ素系シランカップリング剤で改質することにより得ることができる。改質に用いるシリカ微粒子としては、疎水化されたシリカ超微粒子が好ましく、例えば日本アエロジル株式会社のR976SもしくはRY300、または、扶桑化学工業株式会社のSP−03BもしくはSP−1Bなどを用いることができる。また、上記フッ素系シランカップリング剤としては、公知の様々なもの、例えば、化学式が
CF(CF)CHCHSi(OC
CF(CFCHCHSi(OCH
CF(CFCHCHSi(OCH,または
CF(CF)CHCHSi(OCH
などのものを用いることができ、製品としては、信越シリコーン株式会社のKP−801Mなどを用いることができる。
なお、上記のフッ素系シランカップリング剤は、下記の一般式で示されるシランカップリング剤を下記の一般式で示される長鎖フルオロアルキル基と反応させることにより得ることもできる。
(シランカップリング剤)
X−Si(OR)
(ただし、Xはビニル基、アミノ基またはエポキシ基などであり、ORはメトキシ基またはエトキシ基などである。)
(長鎖のフルオロアルキル基)
CF(CF
トナーボトル200の円筒部201の内壁面上にフッ素含有シリカ微粒子のコート層202を形成する方法としては次の通りである。まず、シリカ微粒子、フッ素系シランカップリング剤、シリコーン−アクリル系樹脂、および酢酸ビニル樹脂を含み、かつ、低級アルコールなどを溶媒とするコーティング液を調製する。なお、コーティング液に利用可能なシリカ微粒子およびフッ素系シランカップリング剤については上述の通りである。また、シリコーン−アクリル系樹脂としては、例えば信越シリコーン株式会社のKP−546などを用いることができ、一方、酢酸ビニル樹脂としては、例えば昭和高分子株式会社のビニロールSなどを用いることができる。また、低級アルコールとしては、エタノールなどを用いることができる。
そして、トナーボトル200の円筒部201の内壁に、調製したコーティング液を均一にスプレーする。図3は、本発明の一実施形態を示すものであり、コーティング液の塗布方法を示す模式図である。図3に示すように、ノズル401の先端部402に噴霧口を有するスプレー装置400を用い、ノズルの先端部402を円筒部201の内部に挿入してコーティング液を噴霧している状態で、ノズル401を上下方向に一定の速度で移動させつつ、トナーボトル200を一定の速度で回転させる。これにより、トナーボトル200の円筒部201の内面に、均一にコーティング液を塗布することができる。
以上のようにしてコーティング液をスプレーした後、十分に乾燥させることにより、トナーボトル200の円筒部201の内壁上に、フッ素含有シリカ微粒子を含むコート層202が形成される。後述する実施例に示すように、コート層202の厚みが0.3μm未満の場合、コート層202がすぐに摩滅してしまい、トナーの固着防止能が長期に渡って維持できない。一方、コート層202の厚みが3μmを超えると、コート層202が剥離し易くなり、剥離したコート層202が現像剤に混入することによって画像劣化が起こるおそれがある。従って、フッ素含有シリカ微粒子を含むコート層202は、厚みが0.3μm以上3μm以下であることが好ましい。
また、フッ素含有シリカ微粒子は二次平均粒子径が20nm以上であることが好ましい。フッ素含有シリカ微粒子の二次平均粒子径が20nm以上となるような粒子径のシリカ微粒子は容易に入手できるので、上記構成によれば、フッ素含有シリカ微粒子の製造に多大なコストや労力がかかることがない。
以下では、本発明の効果を検証するために行った実験について説明する。
〔実験1〕
本実験では、トナーボトルの内周面を様々な粒子径のフッ素含有シリカ微粒子によってコーティングし、フッ素含有シリカ微粒子の粒子径に応じてトナー固着防止能がどのように変化するかを調べた。以下では説明の便宜上、実施形態においてトナー容器と称した部材のことをトナーボトルと称することとする。本実験では、トナーボトルとして、HDPE樹脂製のシャープ株式会社MX−70TBを用いた。また、コーティングに用いたフッ素含有シリカ微粒子の二次平均粒子径はそれぞれ、20nm(実施例1)、30nm(実施例2)、35nm(実施例3)、40nm(実施例4)、48nm(実施例5)、55nm(実施例6)とした。さらに、フッ素含有シリカ微粒子によるコーティングを施していないトナーボトルも用意した(比較例1)。
二次平均粒子径は、分散後の微粒子の凝集状態(見かけ上)の平均粒子径であり、測定装置として光子相関法を採用するシスメックス(株)社製ゼータサイザーNao−ZS90を用いて測定した。このとき、測定レンジは2nm〜300nmに設定した。
トナーボトルのコーティングは、下記のコーティング液をスプレー塗布し、十分に乾燥させることによって行った。コート層の厚みは全て1.5μmとした。なお、コート層の厚みは、(株)サンコウ電子研究所製渦電流式膜厚計CTR−1500Eを用いて測定した。このとき、測定レンジを0.1μmに設定した。
(コーティング液)
・シリカ粒子(信越化成工業(株)社製アエロジルRY812(実施例1)、信越化成工業(株)社製アエロジルRY300(実施例2)、信越化成工業(株)社製アエロジルRY380(実施例3)、信越化成工業(株)社製アエロジルR976S(実施例4)、扶桑化学工業(株)社製PL−1(実施例5)、扶桑化学工業(株)社製PL−3(実施例6)) …1重量部
・フッ素系シランカップリング剤(信越化成工業(株)社製KP−801M) …0.07重量部
・シリコーン−アクリル系樹脂(信越化成工業(株)社製KP541) …0.1重量部
・酢酸ビニル樹脂(昭和高分子(株)製ポリゾール) …0.001重量部
・エタノール …95.9重量部。
そして、コーティングしたトナーボトル(実施例1〜5)およびコーティングしていないトナーボトル(比較例1)に、それぞれ、1000gのトナー(シャープ株式会社MX−70JTBA)を収容し、トナーボトルを複合機(シャープ株式会社MX−5500)にセットして、テスト画像の印刷を連続して行った。なお、実験に用いた複合機は2成分系現像剤を用いるものであり、現像装置には現像剤(上記のトナーとキャリアとを含む)としてMX−70JRTBAを供給した。
そして、トナーボトル内でトナーの固着が発生し始めたときの印刷枚数を調べた。その結果を下記の表1に示す。なお、評価の基準として、トナーの固着が発生し始める印刷枚数が10万枚未満の場合は×、10万枚以上15万枚未満の場合は△、15万枚以上の場合は○とした。
Figure 0004331196
表1に示すように、フッ素含有シリカ微粒子でトナーボトルをコーティングすることによって、トナーの固着を効果的に防止できることが検証された。また、コーティングに用いるフッ素含有シリカ微粒子としては、二次平均粒子径が50nm以下のものが好ましいことが明らかになった。
〔実験2〕
本実験では、トナーボトルの内周面に、フッ素含有シリカ微粒子を含む様々な厚みのコート層を形成し、コート層の厚みに応じてトナー固着防止能がどのように変化するかを調べた。コート層の厚みはそれぞれ、0.2μm(実施例7)、0.3μm(実施例8)、0.5μm(実施例9)、1.5μm(実施例10(実施例2と同じ))、3.0μm(実施例11)、3.5μm(実施例12)とした。また、フッ素含有シリカ微粒子としては、上述した実験1の実施例2のもの(すなわち二次平均粒子径が30nmのもの)を用いた。その他の条件は、実験1と同様とした。
そして実験1と同様に、コーティングしたトナーボトルにトナーを収容し、トナーボトルを複合機にセットして、テスト画像の印刷を連続して行い、トナーボトル内でトナーの固着が発生し始めたときの印刷枚数を調べた。その結果を下記の表2に示す。なお、評価の基準としては、実験1と同様に、トナーの固着が発生し始める印刷枚数が10万枚未満の場合は×、10万枚以上15万枚未満の場合は△、15万枚以上の場合は○とした。
Figure 0004331196
表2に示すように、フッ素含有シリカ微粒子のコート層の厚みは、0.3μm以上であることが好ましいことが明らかとなった。ただし、フッ素含有シリカ微粒子のコート層の厚みが3.0μmを超えると、コート層が剥離して画像劣化を引き起こすおそれがあるため、コート層の厚みは3.0μm以下であることが好ましいことが明らかとなった。
本発明は上述した実施形態および実施例に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
また、本明細書で示した数値範囲以外であっても、本発明の趣旨に反しない合理的な範囲であれば、本発明に含まれることはいうまでもない。
本発明は、例えば電子写真方式の画像形成装置で使用されるトナーボトルに利用することができる。
本発明の一実施形態を示すものであり、トナー容器の構造を示す側面図である。 本発明の一実施形態を示すものであり、複合機の概略構成を示す横断面図である。 本発明の一実施形態を示すものであり、コーティング液の塗布方法を示す模式図である。 図1のトナー容器の断面図である。
符号の説明
21a〜21d 感光体ドラム
23a〜23d 現像装置
27 定着器
31 中間転写ベルト
36 転写ローラ
101 複合機(画像形成装置)
120 画像形成ユニット(画像形成部)
100a〜100d トナー補給ユニット
200 トナーボトル
201 円筒部
201a 先端部
201b 後端部
201c 溝部
300 ボトル保持部材
400 スプレー装置
401 ノズル
402 先端部
500 トナー容器
700 回転駆動ユニット

Claims (4)

  1. 電子写真方式の画像形成装置に用いられるトナーを収容する円筒部を有し、該円筒部が回転駆動されることによって排出口からトナーを排出するトナー容器であって、
    上記円筒部の内壁上に、シリカ粒子の表面にフッ素化合物を結合させたフッ素含有粒子を含む層を備えており、
    上記フッ素含有粒子の二次平均粒子径が20nm以上48nm以下である
    ことを特徴とするトナー容器。
  2. 上記フッ素含有粒子は、シリカ粒子の表面を少なくともフッ素系シランカップリング剤によって改質してなるものであることを特徴とする、請求項1に記載のトナー容器。
  3. 上記層は、0.3μm以上3μm以下の厚みを有していることを特徴とする、請求項1に記載のトナー容器。
  4. 請求項1に記載のトナー容器と、
    上記トナー容器の円筒部を回転駆動する駆動部と、
    上記トナー容器の排出口から排出されるトナーを用いて電子写真方式で画像を形成する画像形成部とを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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