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JP4332657B2 - コップ状容器の蓋 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱湯を注げば短時間で出来上る軽食用の即席麺や即席スープ等の容器の蓋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱湯により復元して食用に供される従来の即席麺等の容器は、プラスチックより成形した保温性の良いコップ状のものが多く、その開口面は、製品使用前は通常、その縁に接着した円形の扁平蓋により覆われている。
その蓋材は一般に、上質紙にポリエチレン等の層及びアルミニウム箔、さらにヒートシール層等を重ねた肉厚100μm前後のものが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の即席麺を食するには、先ず開口面を覆っている蓋材の半分近くを剥がして所要量の熱湯を注いだ後、乾燥食品が軟化する時間だけ蓋を閉じて置く必要がある。
しかるにその間、容器内に充満した蒸気熱のため従来の扁平蓋は、基材の上質紙の熱収縮により蓋が外側に反り返るため適宜の重しにより蓋を押さえなければならない煩わしさがあった。
【0004】
従ってこれを避けるため、蓋が自動的に閉じるように、従来の紙、金属箔等の下に熱収縮のより大きいフィルムを設けるものがある(実開昭58−133574)が、これは注湯が遅すぎたり、又は中断したときには途中で蓋が自動的に閉じて、そのまゝ湯を注ぐと蓋の上で跳ね返って容器外にこぼれる危険がある。
その改善策として注湯中の蓋を押さえる係止部を蓋に設けたもの(特願平3−88733)等があるが、いずれも閉じた後に蓋が波を打ち、容器の縁との間に隙間が生じて蒸気が漏れ熱湯の温度を下げ、所期の効果が得られない欠点がある。
【0005】
また、特殊基材層を設けた積層蓋がバイメタル効果の相殺により注湯中は蓋が開き、注湯後は蓋が閉じる動作を行う旨を述べたものがある(特願平5−305976)が、これは注湯後に蓋を閉じるにはバイメタル効果が働く間手を添える動作を必要とする煩わしさがあり、また、他の扁平蓋と同様、湯を多めに入れた場合には膨張した麺や具が、図3に示すように、蓋を押し上げて同じく容器との間の隙間を生じ易い。
【0006】
本発明は、これら従来の蓋の欠点を改善して注湯の蒸気熱により反り返ることなく、乾燥食品復元のための待機時間中にも重しを必要としないカップ状容器の蓋を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、コップ状容器の開口面を覆って周縁を接着した蓋を、容器内に向って凹んだ逆円錐状に形成すると共に、その凹面中央部につまみ片を固着し、注湯後これを上方向に引っぱることにより蓋を正円錐状に反転させるようにしたものである。
これにより、注湯中には、逆円錐状蓋の開いた一部がさらに開く方向にバイメタル効果が働くから蓋が閉じることがなく、注湯後、蓋を反転させて頂点が上方向に向いた正三角錐状とした蓋は、原形保持力が働いて容器開口面の周縁上に密接する。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施例によって本発明を詳述する。
図1において(A)は、即席麺を収納したコップ状容器に本発明蓋を装着した状態の斜視図、(B)は、その縦断面、(C)は、つまみ片を引き上げた状態の縦断面をそれぞれ示す。(D)は、蓋材周縁接着部の拡大図、(E)は、本発明蓋の側面図である。
【0009】
すなわち、コップ状容器10には、乾燥即席麺40を容れてあり、その開口面の縁12には、図1(A)に示すように、円錐状蓋20の周縁21を、該円錐状蓋が頂点を容器内方向に向けて凹んだ逆三角錐状となるように接着してある。
容器10は、ポリスチレンペーパー等をコップ状に成形した肉厚2mm程度の保温性に富むものを用いる。
【0010】
円錐状蓋20は、円錐の角度を12°前後とし、中心につまみ片30が固着されており、また、周縁には注湯時の開口に用いるつまみ部22を一体に設けている。
なお、蓋材は、一般の即席麺の蓋と同様の素材を用いる。すなわち、基材の上質紙に適宜の接着剤層及びアルミニウム箔層、さらにヒートシール層等を重ねた肉厚200μm前後としたもので、図1(D)に示すように、容器開口面の縁12に熱接着可能なものを用いるが、これに限らず紙その他、プレスにより錐形蓋成形可能な材質であれば何でもよい。
なお、蓋を円錐状に形成するには、図1(E)に示すように、円形の蓋材の1本の半径に沿った扇形部分(21)を折り重ねる。
【0011】
以上のように構成した本発明蓋を装着したコップ状容器の即席麺等を食するには、図2(1)〜(4)に示すように、蓋周縁のつまみ部22を以て蓋10を半分程度捲り上げて熱湯を注いだ後、蓋20を閉じ、次に、蓋20中心のつまみ片30を上方向に引き上げると、蓋20は反転して中心先端が上方を向いた正円錐状となって蓋周縁は容器の開口縁に密接する。
【0012】
次に、本発明において円錐形蓋20を当初、頂点を容器内方向に向けて凹んだ逆円錐状に接着する理由を述べる。
すなわち、図4(A)に示すように、周縁を固着した中空の円錐蓋Cにおいて、周縁の一箇所を剥がし、これを矢印P方向に捲り上げて1/2程度の側面Sを開口しようとすると、円錐蓋Cは周縁a−bに沿って伸張力が加わるから原形を保とうとする応力が働いて抵抗が大きく、P方向の力をさらに大きくすると円錐蓋は大きく変形し、材質によっては破損して原形を失う。
【0013】
これに反して、同図(B)に示すように、倒立状に周縁を固着した円錐蓋C′においては、周縁の一箇所を剥がし、これを矢印Q方向に捲り上げる場合は、円錐蓋C′は周縁a−bに沿って反対に圧縮力が加わるから原形を保とうとする応力ははるかに小さくて抵抗が少なく、側面Sを比較的容易に開口することができることによるものである。
【0014】
なお、実施例において、上記の動作を行わせるには、蓋構成素材の種類及び肉厚並びに蓋の円錐形角度αの大きさ、さらにこれらに対する容器素材の種類及び肉厚に応じる容器開口面の直径方向の弾性それぞれの相対条件を考慮しなければならないが、要点は、蓋材が、一時変形はするが破損することなく逆→正の円錐形間を反転してなお原形を保ち得る柔軟性を有することを条件とする。
【0015】
なお、上記の実施例は、開口面が円形のコップ状容器に対する円錐形蓋について述べたものであるが、本発明は同じく開口面が正多角形若しくは矩形の容器に対してもそれぞれに応じた角錐形の蓋を用いる場合に同じく適用することができる。
さらに、本発明における円錐形乃至角錐形蓋の形成は、上記実施例のように、蓋材の一部の折り重ねに依ることなく、蓋材の一部を切り欠き、残り部分の相対縁同士を接着剤を以て繋ぐことに依っても可能なこと勿論である。
【0015】
さらに、各蓋の形状は、頂点近辺をやや凹状とし、あるいは、折り目模様を付ける等をし、また、蓋と容器縁との接着位置をずらして注湯後の蓋と容器との圧接力を増す等種々の変形が考えられるが、それらは総て本発明の範囲に含まれるものである。
【発明の効果】
以上のように、本発明は、軽食用乾燥食品を収納したコップ状容器に対して、上質紙と金属箔を含む多層の円錐状蓋又は角錐状蓋を頂点が容器内方向に向くよう倒立状に接着しているから、錐形の力学的特性により、注湯のためその側面の一部を開口することは容易であると共に、注湯中は蓋が開く方向にバイメタル効果が働いて閉じることがないから蓋上に注湯して熱湯がこぼれる危険がなく、また、注湯後、反転させて頂点を上方向に向けて正三角錐状とした時の蓋は、原形保持力を維持して容器開口面の周縁上に密接するから、従来の平面状蓋のように、反り返って空気が入り容器中の温度が下がるのを防ぐために重しを乗せる煩わしさがなく、取り扱いきわめて便利であり、また、注湯後、反転により正円錐又は正角錐状となった蓋は、多めの注湯時にも湯面との間に充分な空間を保つから膨張した食品により押し上げられて容器との間に隙間を生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明蓋をコップ状容器に装着した状態の斜視図、
(B)は、その縦断面図、
(C)は、つまみ片を引き上げた状態の縦断面図、
(D)は、蓋材周縁接着部の拡大図、
(E)は、蓋材の側面図である。
【図2】本発明蓋を装着したコップ状容器の使用順序を示す図である。
【図3】従来の即席麺蓋の閉口状態の1例を示す図である。
【図4】(A)、(B)は、固着した正逆円錐形蓋の側面剥離応力説明図である。
【符号の説明】
10 容器
11 開口面
12 開口縁
20 蓋
21 周縁
22 つまみ部
30 つまみ片

Claims (2)

  1. 容器(10)の開口面(11)の縁(12)に周縁(21)が接着されて該開口面を覆うと共に、頂点が容器内方向に向いて接着された円錐状蓋(20)又は角錐状蓋(20′)であって、その一部を開口して注湯後、中心に固着したつまみ片(30)を上方向に引き上げることにより反転して頂点が上方向に向くことを特徴とする軽食用乾燥食品を収納したコップ状容器の蓋。
  2. 円形の蓋材の1本の半径に沿った扇形部分(21)を折り重ねて円錐状を形成することを特徴とする請求項1記載のコップ状容器の蓋。
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