JP4333182B2 - レーザ制御装置及び廃材加工処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ切断加工により生じた廃材を切断処理するレーザ加工機の切断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の廃材切断方法においては、製品の切断加工後に、予め入力されていた切断プログラムにより、残材と称するワーク上のスクラップが、特定の始点より終点まで順次切断されるものであった(例えば、特許文献1参照)。
また、予め廃材処理を切断プログラムとして設定せず、切断加工終了後の廃材をレーザ加工ヘッドを直接教示して切断する方法として、ビームオン/オフ、倣いオン/オフ、軸移動の個々の動作を全てオペレータがスイッチを押して実施していた。
【0003】
【特許文献1】
特開平6―315586号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の廃材処理方法では、予め設定された切断プログラムを使うため、実際に廃材処理が終了した段階において、さらに廃材を小さく切断したりするような追加加工を行うことができず、廃材処理作業効率が悪かった。
なお、ワークの厚さが大きくなったり、置き方が傾いたりすると、適正に廃材処理するために、プログラムを再び作成しなければならず、作業性が悪かった。
【0005】
また、予め廃材処理を切断プログラムとして設定せず、切断加工終了後の廃材をレーザ加工ヘッドを直接操作して切断する方法では、ビームオン/オフ、倣いオン/オフ、軸移動の個々の動作を全てオペレータがスイッチを押して実施することとなり、作業性が悪く、操作・タイミングを少しでも間違うと、加工機の破損につながる恐れがあった。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、オペレータがプログラムを作成せずに教示ポイント点を教示するたけで、切断加工することができるレーザ制御装置を得ることを目的とする。
また、廃材加工に適用した場合は、加工し終わった廃材を持ち運びやすい大きさに切断することができるようにする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る、レーザ制御装置は、レーザヘッドを移動させる軸移動手段と、軸移動手段により移動させた任意の座標位置で、ハイト制御開始位置、ハイト制御終了位置の教示を行う入力手段と、予め設定されたシフト距離が格納されるシフト距離記憶部と、ハイト制御開始位置、ハイト制御終了位置から上記シフト距離離れた位置に想定される加工開始位置、加工終了位置を演算する自動演算手段と、この自動演算手段により演算された、加工開始位置、加工終了位置及び、ハイト制御開始位置、ハイト制御終了位置に基づき、切断加工処理プログラムを作成する加工自動運転手段と、を備えたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、本実施の形態におけるレーザ制御装置の構成を示した構成図である。図1において、レーザ制御装置は、レーザ加工機を制御するためのNC部1、所定の入力手段4からの入出力を行う入出力部2、データを記憶するためのデータ記憶部3から構成されている。
NC部1は、オペレータがハンドルを用いて軸移動を行うための軸移動手段11、軸移動手段11を用いて指定されたP1,P4に基づき、P1,P4座標を求めるP1,P4自動演算手段13、P1〜P4座標を元に廃材加工自動切断加工を行う廃材加工自動運転手段12、レーザ発振器の発振制御を行うための発振器制御手段14、倣い制御手段15が設けられている。
データ記憶部3は、P2、P3座標値及びシフト距離(P1−P2、P3−P4間設定距離)を記憶する。
また、入力手段としては、P2,P3の位置を教示するボタンが設けられている。
【0009】
図2は、切断されるワークの平面図を示したものであり、図のハッチング部分は必要な加工ワーク、白い部分は不要な廃材を示している。
図2を用いて、P1〜P4の各ポイントについて説明する。
レーザ切断加工においては、いわゆるハイト制御と呼ばれる加工ノズルとワーク間の距離を一定に保ち安定した切断加工を行う倣い動作が行われている。
ここで、P2はハイト制御をオンするポイントを示し、P3はハイト制御をオフするポイントを示している。
なお、P1は切断を開始するポイント、P4は切断を終了するポイントである。
【0010】
本実施の形態では,P2、P3をオペレータが教示するボタンを設け、その座標から予め定められたシフト距離に基づき、P1,P4を自動演算することにより、廃材処理が自動的に行われるようにしたものである。
【0011】
次に、本実施の形態におけるレーザ加工機を用いた廃材処理の手順について図2及び図3を用いて説明する。
図3は、レーザ加工機の動作を示したフローチャートである。
【0012】
板材から必要な加工ワークが切断された後、オペレータは、レーザ制御装置のモードを切り替え、廃材処理モードに変更する。
そして、オペレータは、ハンドル等を用いた軸移動手段11により加工ヘッドを移動させ、切断したいポイントP2,P3をそれぞれ入力手段P2、P3のボタンを押すことにより教示する。
ここで、P2、P3は、オペレータがワーク端からシフト距離以下となるような位置に加工ヘッドを移動し教示する必要がある。
シフト距離(P1−P2、P3−P4間距離)は、P2、P3を教示しやすい距離に決定し、この機能の画面上に表示される。
一般的には、教示しやすい距離が20mm〜30mmで設定するものであり、距離が長すぎると、P1,P4点が加工機の移動できない範囲にあるか、無駄なビームを出す可能性がある。また、短すぎるとP1、P4がワーク上となる可能性があり、ワークが切れない可能性がある。
そのため、ワーク端からシフト距離範囲内にP2,P3を指定しない時は、図3の加工プログラムが実行されても、ワークが切れず、ビームが当たった部分だけが傷が残る操作ミスと見なされる。
オペレータによるP2、P3が教示されると、その教示されたヘッド位置(加工テーブル上のX,Y軸座標の現在値)のデータが、データ記憶部3に転送されて記憶される。なお、この際、P2がハイト制御を開始するためのハイトオン位置、P3がハイト制御を終了するためのハイトオフ位置と認識される。
【0013】
続いて、オペレータが加工開始ボタンを押すと、NC部のP1、P4自動演算手段13は、データ記憶部3に記憶された座標データをもとに、切断開始点P1、切断終了点P4を求める処理を行う。
具体的には、データ記憶部3内に予め登録されているシフト距離に基づいて、P2、P3との線分延長上になる位置であり、P2,P3からそれぞれシフト距離離れた位置を求め、そこをP1、P4座標と定めてデータ記憶部3に記憶する。
【0014】
NC部1の廃材加工自動運転手段12は、オペレータにより指定されたP2、P3及びP1、P4自動演算手段13により求められたP1、P4に基づいて、廃材処理のための切断加工プログラムのようなソフトウェアを実行する。
具体的には、オペレータによりP2の座標が(100,20)、P3の座標が(100,180)と指定され、予めシフト距離が30mmと設定されている場合を例に図4に基づいて説明する。
なお、ここで注意する点は廃材加工に合った切断加工条件は事前にオペレータが読み出して置くことが必要である。
【0015】
切断加工終了後の廃材切断処理であるため、まず、シャッタが開けられ、加工ヘッド(Z軸)を上部(原点)に退避させ、絶対値座標設定を行うプログラムが作成される。
そして、廃材を切断するためにP2座標へ加工ヘッドを移動させ、ハイトオン指令を行うことにより、ハイト制御を行い、適正な廃材と加工ヘッドの距離となるようにZ軸固定を行う。
その後、実際に廃材切断を行うために、P1座標に早送りで移動し、レーザビームを出力して、P2座標に加工送りが実行される。
P2座標に達すると、ハイト制御を有効とした倣い動作が開始され、P3座標まで廃材切断加工が行われる。
P3座標に達すると、ハイトオフとなり、Z軸固定でP4座標まで切断加工が行われ、P4座標で、レーザビームオフ、シャッタが閉じられ、廃材切断加工が終了する。
【0016】
なお、ソフトウェアを実行する際に、P1点でハイト制御オフ、ビームオンする理由はワークがないところから切り込む必要があるためであり、P2点でハイト制御オンする理由はハイト制御をオンすることにより焦点位置を一定に保ち、良好な加工が可能であるからであり、P3点でハイト制御オフする理由は切り落とすためにワークがないところまでビームオンする必要があるためである。
【0017】
本実施の形態によれば、オペレータは、単に切断したいポイント(P2、P3)を教示するのみで、切断加工プログラムのようなソフトウェアが実行されるので、面倒な廃材加工用のプログアムを予め作成しなくてもよく、廃材処理時間を短縮できる。
また、レーザ加工ヘッドを直接教示して切断する方法と比べると時間短縮、作業性の向上効果がある。
【0018】
実施の形態2.
上述した実施の形態1は、P2,P3の座標を指定することにより、2点間直線加工で廃材切断加工を行う場合について説明したが、本実施の形態の如く、P2,P3座標の指定に加えて、Px座標を追加点として指定することにより、Pxを経由する複数の線分で廃材切断加工を行うことができる。
【0019】
図5は、本実施の形態におけるレーザ制御装置の構成を示した構成図である。図1の構成と違う点は、入力手段4として、Px(追加点)のボタンを別途設けると共に、データ記憶部3内に、Px(追加点)ボタンで入力されたPx座標を記憶する領域を設けていることである。
【0020】
次に、図6で示される切断されるワークの平面図を用いて、本実施の形態の動作について説明する。
図において、P2はハイト制御をオンするポイント、P5は加工をする時の通過ポイント(Px座標)、P3はハイト制御をオフするポイントを示す。
板材から必要な加工ワークが切断された後、オペレータは、レーザ加工機のモードを切り替え、廃材処理モードに変更する。
そして、オペレータは、ハンドル等をもちいて切断したいポイントP2、P5、P3へ加工ヘッドを移動させ、P2、Px、P3ボタンを押すことにより、それぞれ教示する。
ここで、点を教示する順番はP2→P5(追加点)→P3と行う。
P2とP3の間で追加点ボタンを何回押すかによって、押された個所の座標がデータ記憶部内にPx座標として記憶され、複数の追加点が取れる。
ここで、P2、P3はオペレータがワーク端からシフト距離以下となるような位置に加工ヘッドを移動し教示する必要がある。
【0021】
オペレータによるP2、P5、P3が教示されると、その教示されたヘッド位置が加工テーブル上のX,Y軸座標の現在値データを入出力部からNC部に読込んだ後、入出力部を通じてNC部から読み出し、制御装置内部のデータ記憶部に転送されて記憶される。
なお、この際、P2がハイト制御を開始するためのハイトオン位置、P3がハイト制御を終了するためのハイトオフ位置と認識される。
【0022】
続いて、オペレータが加工開始ボタンを押すと、NC部のP1、P4自動演算手段13は、データ記憶部3に記憶された座標データをもとに、切断開始点P1、切断終了点P4を求める処理を行う。
具体的には、データ記憶部3内に予め登録されているシフト距離に基づいて、P2、P5との線分延長上、P5、P3との線分延長上になる位置であり、P2,P3からそれぞれシフト距離離れた位置を求め、そこをP1、P4座標と定めてデータ記憶部3に記憶する。
【0023】
NC部1の廃材加工自動運転手段12は、オペレータにより指定されたP2、P5、P3及びP1、P4自動演算手段13により求められたP1、P4に基づいて、廃材処理のための切断加工プログラムのようなソフトウェアを実行する。ここで、P1,P4を求める例としては、P2とP1(P3とP4)の距離を30mmとすると、P1の座標値(X1,Y1)は、
X1=X2±30√{1−1/{[(X5−X2)/(Y5−Y2)]2+1}}
Y1=Y2±30√{1/{[(X5−X2)/(Y5−Y2)]2+1}}
但し、X2≠X5,Y2≠Y5
となる。
(注:X1座標値演算時/Y1座標値演算時の±における、「+」はX2>X5/Y2>Y5である時であり、「−」は+の時と反対になった場合である)
同じく、P4の座標値(X4,Y4)は下記の計算式により自動演算できる。
X4=X3±30√{1−1/{[(X5−X3)/(Y5−Y3)]2+1}}
Y4=Y3±30√{1/{[(X5−X3)/(Y5−Y3)]2+1}}
【0024】
すなわち、具体的には、オペレータによりP2の座標が(100,20)、P3の座標が(300,300)と指定され、予めシフト距離が30mmと設定されている場合は図7に示されるような動作を行う。
図7が図4と違うのは、M198(ハイトオン)とG1 X300,Y300(P3点へ移動)の間にG1 X200,Y180(P5点へ移動)を追加することである。
これら追加点がいくつかある時にも同じようにM198(ハイトオン)とG1X300,Y300の間に追加点が入る。
なお、追加点Pxの座標における制御は、ハイト制御が行われている倣い動作で、それら追加点を経由する線分で廃材切断加工が実行される。
【0025】
本実施の形態によれば、切断ポイントを増やすことで、任意な直線形状を切断することができ、加工した製品を破損するため廃材処理ができなかった事もなくなる効果がある。また、プログラムを作成するのに多くの工数を必要とする不具合を解決する。
【0026】
実施の形態3.
ところで上記説明では、本発明を加工し終わった廃材の切断に利用する場合について述べたが、廃材処理だけでなく連続直線での簡易製品加工も可能である。つまり、図8に示すように追加点を三つ(P5,P6,P7)加えることで、連続直線での簡易製品加工が可能である。
【0027】
オペレータの動作としては、まず、切断したいポイントP2,P5,P6,P7,P3へハンドルなどをもちいて加工ヘッドを移動させる。
ここで、P2はハイト制御をオンするポイント(P2教示ボタンの押し下げ)、P5,P6,P7は加工をする時の通過ポイント(Px教示ボタンの押し下げ)、P3はハイト制御をオフするポイント(P3教示ボタンの押し下げ)を示す。位置を教示するボタンを押す順番はP2→Px→P3となり、P2とP3の間でPx追加点ボタンを3回押す事により、P5,P6,P7追加点が順番に取れる。
【0028】
オペレータによるP2,P5,P6,P7,P3が教示されると、その教示されたヘッド位置が加工テーブル上のX,Y軸座標の現在値データをNC部1から読み出し制御装置内部のデータ記憶部3に記憶される。
続いて、オペレータが加工開始ボタンを押すと、NC部1のP1,P4自動演算手段は、データ記憶部3に記憶された座標データをもとに、実施の形態1と同様にP1、P4を求める処理を行う。
具体的には、データ記憶部内に予め登録されている距離に基づいてP1点はP2と最初の追加点(P5点)の延長線上となるようにし、P4点はP3と最後の追加点(P7点)の延長線上で座標を求めて、求めた値をデータ記憶部3に記憶させる。
【0029】
NC部1の廃材加工自動運転手段は、オペレータにより指定されたP2、P3及びP1、P4自動演算手段により求められたP1,P4に基づいて、加工処理のための加工プログラムを作成し、実行する。
本実施の形態3では、上述したように,M198(ハイトオン)とP3点へ移動の間に追加点が三つ入り、その3点を経由して加工が行われることである。
【0030】
本実施の形態によれば、単にポイントを教示するのみで、切断加工プログラムが作成されるので、面倒な加工用のプログラムを予め作成しなくてもよく、加工時間を短縮できる効果がある。
【0031】
【発明の効果】
オペレータがプログラムを作成せずに教示ポイント点を教示するたけで、切断加工プログラムを作成することができる。
また、廃材加工に適用した場合は、加工し終わった廃材を持ち運びやすい大きさに切断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1におけるレーザ制御装置の構造を示したブロック図である。
【図2】 実施の形態1における切断されるワークの平面図である。
【図3】 レーザ加工機の動作を示したフローチャートである。
【図4】 実施の形態1におけるNCデータに基づく動作を示した図である。
【図5】 実施の形態2におけるレーザ制御装置の構造を示したブロック図である。
【図6】 実施の形態2における切断されるワークの平面図である。
【図7】 実施の形態2におけるNCデータに基づく動作を示した図である。
【図8】 実施の形態3における切断されるワークの平面図である。
【符号の説明】
1 NC部、2 入出力部、3 データ記憶部、4 入力手段、12 廃材加工自動運転手段、13 P1,P4自動演算手段。
Claims (4)
- レーザヘッドを移動させる軸移動手段と、
切断加工終了後のワークに対し軸移動手段によりレーザヘッドを所望のハイト制御開始位置へ移動させこのレーザヘッドの加工テーブル上の位置の教示を行うとともに、軸移動手段によりレーザヘッドを所望のハイト制御終了位置へ移動させこの加工ヘッドの加工テーブル上の位置の教示を行う入力手段と、
予め設定されたシフト距離が格納されるシフト距離記憶部と、
ハイト制御開始位置、ハイト制御終了位置から上記シフト距離離れた位置に想定される加工開始位置、加工終了位置を演算する自動演算手段とを備え、
この自動演算手段により演算された、加工開始位置、加工終了位置及び、ハイト制御開始位置、ハイト制御終了位置に基づき、切断加工処理を行うことを特徴とするレーザ制御装置。 - ハイト制御開始位置、ハイト制御終了位置の間に別途追加点を指定する追加点入力手段を設け、加工自動運転手段が、該追加点を経由する切断加工処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のレーザ制御装置。
- 切断加工終了後のワークに対しレーザヘッドを所望のハイト制御開始位置へ移動させこのレーザヘッドの加工テーブル上の位置の教示を行うとともに、レーザヘッドを所望のハイト制御終了位置へ移動させこのレーザヘッドの加工テーブル上の位置の教示を行う工程と、
このハイト制御開始位置、ハイト制御終了位置から、予め設定されたシフト距離離れた位置を加工開始位置、加工終了位置と想定し、該加工開始位置、加工終了位置を演算し定める工程と、
この演算された加工開始位置、加工終了位置及び、ハイト制御開始位置、ハイト制御終了位置に基づき、廃材加工処理を行う工程と、
を備えたことを特徴とする廃材加工処理方法。 - 前記廃材加工処理を行う工程は、ハイト制御開始位置、ハイト制御終了位置の教示の際に、上記ハイト制御開始位置、ハイト制御終了位置間に別途追加点を指定することにより、該追加点を経由する廃材加工処理を行う工程であることを特徴とする請求項3に記載の廃材加工処理方法。
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