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JP4333359B2 - 地熱利用鋼管杭 - Google Patents
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Description

本発明は、例えば、構造物の基礎杭である鋼管杭を地熱交換器として利用した効率のよいねじ込み式の地熱利用鋼管杭に関するものである。
例えば、構造物の基礎杭を地熱交換器として利用することは従来から提案されており、海外においては多くの実績を有している。地中の温度は年間を通して安定しているため、夏には冷熱源として、また冬は温熱源として利用することが可能である。
この種の技術として、コンクリート製中空杭の本体内に、熱媒体が流動する往路パイプと復路パイプとを交互に巻回した螺旋状の熱交換パイプを埋設した熱交換杭がある。
この熱交換杭によれば、熱媒体が流動する往路パイプと復路パイプを交互に巻回した熱交換パイプを本体内に埋設したので、吸熱面積が増大して地熱吸収効率が向上するとしている(例えば、特許文献1参照)。
また、先端が開口した土木建設用の管状杭を、地上から地中に進行させて設置施工したときに、その杭の内部に生じる空洞に熱媒を器内通過させる対地熱交換器を杭上端部から挿入して配置し、その後、その杭の内部に固形及び固形性の充填剤を充填するようにした対地熱交換設備の製造方法が提案されている。
この方法によれば、対地熱交換器を地中に設置するための専用縦坑の掘削が不要になり、従来に比べて対地熱交換設備の設置コストを低減できるとしている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、回転圧入鋼管杭を地中に回転圧入し、この回転圧入鋼管杭の先端又は途中に底蓋を設けて密封することにより貯水可能とし、回転圧入鋼管杭の内部(水槽)に注水配管、取水配管を設置するようにした回転圧入杭を用いた地中埋設温度成層型蓄熱水槽が提案されている。
この水槽は、回転圧入鋼管杭を回転圧入することにより地中に埋設できるため、掘削の必要がなく、施工コストが安価となり、基礎杭としても高い支持力が得られるとしている(例えば、特許文献3参照)。
特開平11−336008号公報 特開2003−148079号公報 特開2003−247792号公報
特許文献1の熱交換杭は、コンクリート製中空杭の内部に熱交換パイプを設置し、コンクリートを介して地盤から熱伝達を行うため、直接地盤から吸熱する場合に比べて熱効率が悪い。また、コンクリート杭であるため施工時に排土が出てその処理に問題がある。
また、特許文献2の管状杭は、先端開口部が開口されているのでほとんどの地盤では管内に土砂が入り込むため、その処理が面倒である。また、対地熱交換器は杭施工後に設置しなければならないので、小径の管状杭の場合は設置が困難である。さらに、空気を熱交換媒体としているが、水などに比べると比熱が低いため、熱媒体としての効率が悪い。
特許文献3は、注水配管及び取水配管を杭施工と同時に回転圧入鋼管杭の水槽内に設置し、施工後は基礎杭としても利用することができるが、水を水槽内に充満させなければならず、メンテナンス時の水の入れ替えが困難である。また、通常の鋼管を用いた回転圧入鋼管杭は、施工時に作用するトルクなどの外力に耐えるために、大きな板厚の鋼管を用いなければならないので、経済的でない。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、地熱交換器を構成する熱交換用パイプを杭体外周面に設置することにより、熱効率が向上し、杭体に作用する外圧に対して補強の働きをすることができるねじ込み式の地熱利用鋼管杭を提供することを目的としたものである。
本発明に係る地熱利用鋼管杭は、鋼管の先端部又はその近傍に翼が取付けられ、前記鋼管に回転力を与えることにより地中に貫入して埋設されるねじ込み式鋼管杭を有し、前記翼の傾斜及びピッチにほぼ対応して前記ねじ込み式鋼管杭の外周面に熱交換用パイプを螺旋状に巻装したものである。
また、本発明に係る地熱利用鋼管杭は、鋼管の先端部又はその近傍に翼が取付けられ、前記鋼管に回転力を与えることにより地中に貫入して埋設されるねじ込み式鋼管杭を有し、該ねじ込み式鋼管杭の外周面に螺旋状の多段翼を設け、該多段翼のつけ根部に沿って熱交換用パイプを設置したものである。
前記熱交換用パイプに、保護カバーを設けた。
前記ねじ込み式鋼管杭の杭頭部を拡径し、該拡径部の外周面に前記熱交換用パイプを巻装した。
本発明に係る地熱利用鋼管杭は、ねじ込み式鋼管杭の外周面に熱交換用パイプを巻装し、地盤と直接熱交換を行うようにしたので、効率よく地熱を利用することができる。
また、熱交換パイプに保護カバーを設けたので、この保護カバーが杭体を補強する役目を果たすため施工時に杭体の変形や破損を防止することができ、経済的な設計を行うことができる。
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態1に係る地熱利用鋼管杭の模式図である。
図において、2はねじ込み式鋼管杭(以下、単に鋼管杭という)で、鋼管3(以下、杭体ということがある)と、この杭体3の先端部に傾斜してあるいは螺旋状に取付けられた先端翼4とからなっている。なお、図には杭体3の先端開口部を先端翼4で閉塞した場合が示してある。10は例えば鋼材からなり、杭体3の外周面に巻回されて内部に熱媒体(例えば、水などの熱交換率のよい流体)が充填されて流動する熱交換用パイプで、これらにより、地熱利用鋼管杭1を構成している。
鋼管杭2を構成する先端翼4は、図には、杭体3の先端部をほぼレ字状に切除して2つの取付部を設けると共に、杭体3の外径より大径(例えば、杭体3の外径の2倍程度)の鋼製円盤を2分割して半円状の翼板を形成し、この翼板を杭体3の取付部に、先端開口部を覆って溶接により傾斜して取付けて形成したものを示してあるが、例えば、杭体の先端部近傍の外周にドーナツ状の鋼板を分割した翼板あるいは螺旋状板を取付け、杭体の先端開口部はそのまま開口し、又は底板を取付けて閉塞するなど、本発明においては、先端翼4の形状、構造、取付位置さらには杭体の先端開口部の開閉の有無等について特に限定するものではなく、必要とする施工性と鉛直支持力特性を満足できるものであればよい。
熱交換用パイプ10は、杭頭部から杭体3の外周面に沿ってほぼ鉛直に下降し、途中から下方に向って所定の間隔で杭体3の外周面に螺旋状に巻回され、下部で折返えして上記の間隔の間を上方に向って杭体3の外周面に螺旋状に巻回されたのち、杭体3の外周面に沿ってほぼ鉛直に上昇させたものである。そして、熱交換用パイプ10は、杭体3の外周面に溶接などにより完全に接着固定される。なお、熱交換用パイプ10の両端部10a,10bは杭頭部から外部に引き出され、ポンプを介して空調機器(共に図示せず)に接続される。
この熱交換用パイプ10は、施工にあたっては鋼管杭2と一体になって回転しながら地中に貫入される。この場合、熱交換用パイプ10の杭体3への取付けの傾きを、先端翼4の傾きとほぼ一致させると共に、そのピッチを先端翼4のピッチ(杭体3の1回転あたりの段差)とほぼ一致させておき、施工時に杭体3の貫入が先端翼4のピッチ通りに入れば、熱交換用パイプ10にはそれ程大きな外力は作用しない。しかし、軟弱地盤以外のある程度の硬さをもつ地盤では、鋼管杭2は先端翼4のピッチ通りに貫入することは少ないため、熱交換用パイプ10にある程度の外力が作用することは避けられないと考えられる。このため、熱交換用パイプ10が変形したり破損したりするのを防止するために、剛性の高い熱交換用パイプ10を杭体3に確実に接合することが望ましい。
また、一般に、地中温度は地表より約6m以上深ければほぼ一定であるとされており、地表から深さ約6mまでの区間はあまり熱交換効率が良くないと考えられる。そのため、地表より約6m以上深い位置で杭体3の外周面に熱交換用パイプ10を巻装することが望ましく、地表から約6m深さまでの区間は、熱交換用パイプ10を杭体3の外周面に沿って鉛直に配置しても、熱交換効率にはほとんど影響しない。
上記のように構成した地熱利用鋼管杭1は、その杭頭部が地上に設けた施工機械に連結され、回転駆動されて先端翼4により杭先端部近傍の地盤を掘削軟化しながら、先端翼4の木ねじ作用により地中に貫入され、所定の深さに埋設される。このとき、螺旋状に巻かれた熱交換パイプ10は、リブの役目を果たして鋼管杭2の貫入推進力に寄与し、周辺の土砂を杭体3の側方に排土したときに作用する受動土圧に対しては杭体3の補強の役目を果たす。また、杭体3の回転時のトルクや押込み力、引抜き力などによるねじり座屈などに対する補強としての効果があり、さらに、熱交換用パイプ10の突出により周面摩擦力の向上にも寄与する。
地中に埋設された鋼管杭2の外周面に設けた熱交換用パイプ10内には熱媒体が充填され、この熱媒体は熱交換用パイプ10内を一端10aから他端10bに流動(循環)し、地熱と熱交換される。
本実施の形態においては、杭体3の外周面に設けられた熱交換用パイプ10は地盤と直接接触しているので、放熱、吸熱効率の高い地熱利用鋼管杭1を得ることができる。また、熱交換用パイプ10は、あらかじめ工場等で杭体3に設置できるので、施工後の手間を省くことができる(以下の実施の形態においても同様である)。
[実施の形態2]
図2は本発明の実施の形態2に係る地熱利用鋼管杭の模式図である。なお、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態は、建造物の基礎であるフーチング20に地熱利用鋼管杭1を接合したものである。
基礎杭は、通常、杭頭部付近に水平力による大きな曲げモーメントが作用する。この曲げモーメントは杭径や外力にもよるが、通常の杭はある深度(例えば、10m)より下方では非常に小さくなるため、杭体に作用する力としては鉛直力のみを考慮すればよい。
そこで、本実施の形態においては、この地熱利用鋼管杭1を基礎として使用する場合は、熱交換用パイプ10をこの曲げモーメントによる作用を無視できない区間より下方(地表から約10mより深い位置)の杭体3に設けて、曲げモーメントによる変形や破損の発生を防止し、それより上方において熱交換用パイプ10の両端部10a,10bを杭体内に引き込み、杭頭部から外部に取出すようにしたものである。前述のように、地表から約6m深さまでの区間は熱交換効率が低いので、熱交換用パイプ10の上部を杭体内に引き込んでも熱交換効率に影響を与えることはない。
本実施の形態において、先端開口部を閉塞した鋼管杭2の場合は、先端翼4で掘削した土砂が杭体内に侵入しないので、熱交換用パイプ10を杭体内に引き込んでも問題はない。先端開口部が開口された鋼管杭2の場合でも、土砂が杭頭部付近まで侵入することはほとんどないため問題はないが、若し、土砂が杭頭部付近まで上昇するおそれがある場合は、杭体内に蓋等を設けて土砂の上昇を抑えればよい。
本実施の形態においても、実施の形態1の場合と同様の作用により、ほぼ同様の効果を得ることができる。なお、本実施の形態(熱交換用パイプ10の上部を杭体内に引き込むこと)は、実施の形態1及び以下に説明する他の実施の形態にも実施することができる。
[実施の形態3]
図3は本発明の実施の形態3に係る地熱利用鋼管杭の模式図及び要部の説明図である。なお、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態は、実施の形態1,2に係る地熱利用鋼管杭1の熱交換用パイプ10の外周面に、例えば形鋼(図には、山形鋼の場合が示してある)などの鋼材により保護カバー11を設けたものである。
この保護カバー11は、比較的剛性の大きい形鋼からなり、杭体3の外周面に螺旋状に巻かれた熱交換用パイプ10を覆って、杭体3の外周面に溶接により接合したもので、先端翼4のピッチに合わせて傾けて設置するのが望ましいが、これより粗いピッチにしても差支えない。
本実施の形態によれば、実施の形態1の場合とほぼ同様の作用、効果が得られるが、さらに、熱交換用パイプ10を覆って保護カバー11を設けたので、熱交換用パイプ10が土圧などにより変形したり破損したりするおそれがなく、また、このため比較的剛性の低い熱交換用パイプ10を使用することができる。
また、保護カバー11を設けたことにより、杭体周面部の推進力が増大し、先端翼4だけの場合に比べて鋼管杭2の貫入性能が向上する。
さらに、保護カバー11は杭体3の補強の役目を果たすため、施工の際に土砂を側方に排土したときに作用する受働土圧に対抗でき、また、杭体3の回転貫入時のトルクや押込み力、引抜き力などの外力によるねじり座屈にも対応できる。また、共用時には、保護カバー11により大きな周面摩擦力を得ることができる。
なお、図示してないが、杭体の外周面に設けた熱交換用パイプ10の少なくとも螺旋状に巻装した部分を覆うように、円筒状の外管を配置してこの部分を二重管構造とし、熱交換用パイプ10を外力等から保護するようにしてもよい。
[実施の形態4]
図4は本発明の実施の形態4に係る地熱利用鋼管杭の模式図である。なお、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態は、杭体3の外周面に複数段の螺旋状翼12を設け、この螺旋状翼12のつけ根部の上面に沿って熱交換用パイプ10を設置し、鋼管杭2の施工にあたって熱交換用パイプ10を外力から保護するようにしたものである。
この螺旋状翼12は外径が実施の形態1の先端翼4とほぼ等しいか又はこれより大きいものを用いてもよいが、熱交換用パイプ10を保護することを考えれば、前記先端翼4より小径のものでもよく、先端翼4と同じ傾斜、同じピッチで鋼管3の外周面に溶接等により取付けられる。
そして、熱交換用パイプ10を螺旋翼12のつけ根部の上面に沿って杭体3の外周面に巻回し、杭体3若しくは螺旋状翼12又は両者に溶接や接着剤などにより接着され、固定される。このとき、熱交換用パイプ10の両端部は、杭体3の外周面に沿って外部に取出してもよく、あるいは杭体3内に引き込んで外部に取出してもよい。
本実施の形態によれば、実施の形態3の場合とほぼ同様の効果を得ることができる。なお、先端翼4と螺旋状翼12の両者の木ねじ作用により地中に貫入されるので、推進力は大きくなるが螺旋状翼12を設けた分だけ大きなトルクが必要になる。また、螺旋状翼12はスクリュー状のため、地中への貫入に際して土砂を上方に押上げるおそれがあるので、無排土で施工するためには、鋼管杭2を逆転させながら施工するなどの工夫が必要である。なお、先端翼12を省略し、螺旋状翼だけで鋼管杭2を地中に貫入するようにしてもよい。
[実施の形態5]
図5は本発明の実施の形態5に係る地熱利用鋼管杭の模式図である。なお、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態は、先端部に先端翼4が取付けられた鋼管からなる下杭3aと、この下杭3aの上端部にこれより大径の鋼管からなる上杭3bを、上杭3bの外径とほぼ等しい外径の円形鋼板5を介して接続して鋼管杭2を構成し、上杭3bの外周面に熱交換用パイプ10を巻装したものである。
熱交換用パイプ10は、杭体3が水平力による曲げモーメントによる作用が無視できない区間より下方において上杭3bの外周面に巻装することが望ましいので、上杭3bの長さを例えば10m以上とし、10mより深い位置に熱交換用パイプ10を設ける。そして、杭頭部から例えば6m、あるいは5D(Dは上杭3bの外径)程度下方において、熱交換用パイプ10の両端部を上杭3b内に取込むことが望ましい。
本実施の形態によれば、大きい先端翼4により大きな先端支持力を得ることができ、また、水平力には上杭3b(拡頭部)の大きな杭断面で抵抗できるので、外力に対してバランスのよい地熱利用鋼管杭1を得ることができる。
さらに、上杭3bは大径のため、その外周面に巻かれた長い熱交換用パイプ10により、通常の地熱利用鋼管杭(例えば、実施の形態1の地熱利用鋼管杭)に比べて大きな放熱、吸熱効果を得ることができる。
図6は本実施の形態の他の例を示す模式図である。
図6(a)は、下杭3aとこれより大径の上杭3bを、上杭3b及び先端翼4より大径の円形鋼板若しくはドーナツ状鋼板を複数に分割した翼板、又は螺旋状翼からなる継手翼6を介して接続し、一体化したもので、その他の構成は図5の場合と同様である。
本例においても図5の場合とほぼ同様の効果が得られるが、さらに、先端翼4より大径の継手翼6を設け、両者の木ねじ作用により地中に貫入されるので、より大きい推進力及び地盤支持力を得ることができる。
また、図6(b)は、下杭3aとこれより大径の上杭3bとを、テーパー管7により接続して一体化したもので、その他の構成は図5の場合と同様である。
本例においても図5の場合とほぼ同様の効果が得られるが、さらに、下杭3aと上杭3bを徐々に拡径するテーパー管7で接続したので、地盤への貫入をスムーズに行うことができる。なお、本実施の形態における下杭3aと上杭3bとの接続は上記の例に限定するものではなく、他の手段を用いてもよい。
また、推進力を増大させるため、杭3aや上杭3bまたはテーパー管7に、板状あるいは螺旋状の翼を設けてもよい。
次に、本発明の実施例につき、実施の形態1に係る地熱利用鋼管杭を参照して説明する。
ねじ込み式鋼管杭2を構成する鋼管3は、外径1000mm、板厚14mm、長さ30mで、先端部にほぼレ字状の2つの取付部を設けて、この取付部に、外径2000mm、板厚60mmの円形鋼板を2分割した翼板を傾斜して取付けて、先端翼4を設けたものである。
熱交換用パイプ10は、外径40mm、肉厚4mmの鋼製パイプからなり、一端を杭頭部に保持して鋼管3の外周面に沿ってほぼ鉛直に下降させ、杭頭部から10m下ったところで先端翼4の傾斜及びピッチに合わせて、鋼管3の外周面に沿って下方に向って螺旋状に巻回し(以下、この部分を往路側という)、40回巻いたところで折返して往路側のパイプの間に沿って上方に向って巻回した。そして、杭頭部から10m下ったところで巻回をやめ、鋼管3の外周面に沿ってほぼ鉛直に上昇させ(以下、この部分を復路側という)、往路側と復路側のパイプの先端を外部に取出して接続具により仮接続し、地熱利用鋼管杭1を構成した。
この状態で、地熱利用鋼管杭1の杭頭部を地上に設けた施工機械に連結し、杭体を回転駆動して先端翼4の木ねじ作用により地中に貫入し、所定の深さに達したときは施工機械を取外した。このとき、鋼管3の先端部近傍の土砂は先端翼4により掘削軟化され、鋼管3の側方に移動して圧縮される。
施工にあたっては、鋼管3の外周面に熱交換用パイプ10が設けられているが、この熱交換用パイプ10は螺旋状に巻かれているため鋼管杭2の推進に寄与するので、熱交換用パイプ10が設けられていない同じ構造のねじ込み式鋼管杭とほぼ同じトルク、ほぼ同じ時間で施工することができた。
次に、熱交換用パイプ10の往路側と復路側の端部をポンプ(図示せず)を介して接続し、熱交換用パイプ10内に熱媒体である水を充填した。そして、ポンプにより熱交換パイプ10内の水を循環させたところ、当初25℃の水が20分後には15℃となり、以後この水温が安定して維持された。
本発明に係る地熱利用鋼管杭1は、一般的な地熱交換システムとしての熱交換用パイプ10を地中に設置する場合を実施することができ、また、建造物の基礎杭を兼ねて地熱交換システムに実施することもできる。
本発明の実施の形態1に係る地熱利用鋼管杭の模式図である。 本発明の実施の形態2に係る地熱利用鋼管杭の模式図である。 本発明の実施の形態3に係る地熱利用鋼管杭の模式図及び要部の説明図である。 本発明の実施の形態4に係る地熱利用鋼管杭の模式図である。 本発明の実施の形態5に係る地熱利用鋼管杭の模式図である。 実施の形態5の他の例の模式図である。
符号の説明
1 地熱利用鋼管杭、2 ねじ込み式鋼管杭、3 鋼管(杭体)、3a 下杭、3b 上杭、4 先端翼、5 円形鋼板、6 継手翼、7 テーパー管、10 熱交換用パイプ、11 保護カバー、12 螺旋状翼。

Claims (4)

  1. 鋼管の先端部又はその近傍に翼が取付けられ、前記鋼管に回転力を与えることにより地中に貫入して埋設されるねじ込み式鋼管杭を有し、前記翼の傾斜及びピッチにほぼ対応して前記ねじ込み式鋼管杭の外周面に熱交換用パイプを螺旋状に巻装したことを特徴とする地熱利用鋼管杭。
  2. 鋼管の先端部又はその近傍に翼が取付けられ、前記鋼管に回転力を与えることにより地中に貫入して埋設されるねじ込み式鋼管杭を有し、該ねじ込み式鋼管杭の外周面に螺旋状の多段翼を設け、該多段翼のつけ根部に沿って熱交換用パイプを設置したことを特徴とする地熱利用鋼管杭。
  3. 前記熱交換用パイプに保護カバーを設けたことを特徴とする請求項1記載の地熱利用鋼管杭。
  4. 前記ねじ込み式鋼管杭の杭頭部を拡径し、該拡径部の外周面に前記熱交換用パイプを巻装したことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の地熱利用鋼管杭。
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