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JP4334707B2 - 画像表示装置 - Google Patents
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JP4334707B2 - 画像表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像表示装置、より詳しくは、表示装置に表示された画像を接眼光学系により拡大して観察者の眼球に結像させる画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、表示装置に表示された画像を接眼光学系により拡大して観察者の眼球に結像させる画像表示装置が盛んに製品化されており、こうした画像表示装置の光学系においては、表示される画像のざらつき感等を除去して見易くするために光学ローパスフィルタを介在させる構成としたものが一般的である。
【0003】
このような光学ローパスフィルタを用いた画像表示装置の光学系の一例について、図33を参照して説明する。図33は、従来方式の画像表示装置の光学系の構成例を示す図である。
【0004】
この画像表示装置は、筐体1の内部に、照明光を発光するバックライト3と、規則的に配列された画素の集合として画像を表示するLCD4と、このLCD4から出射される光学画像から高周波成分を除去するべく該LCD4の近傍に配設された光学ローパスフィルタ7と、この光学ローパスフィルタ7から出射される光束を観察者の眼球に向けて結像させる接眼光学系6と、上記筐体1の接眼窓位置に嵌め込まれた防塵機能や防護機能を有する接眼窓(R窓)9と、を有して構成されている。
【0005】
ここに、従来方式とは、表示素子であるLCD4の表面上またはその近傍となる位置に、光学ローパスフィルタ7が配置されているものをさし、現在のところ、一般的に最も広く用いられているタイプのものである。
【0006】
こうした配置を行う例として、特開昭63−114475号公報には、2次元的に配列されたドット状の表示セグメントを有する画像表示器を備えた画像表示装置において、画像表示器のドットピッチに応じて決まる所定の空間周波数よりも低い空間周波数成分を通過させる光学ローパスフィルタを、画像表示器の表示面上またはそのファインダ光学系中に配設した画像表示装置が開示されており、該公報には、画像表示器と接眼光学系との間に光学ローパスフィルタを配置する例が記載されている。
【0007】
上述したような光学ローパスフィルタを設計する際には、表示素子の画素配列によって決定されるサンプリングノイズの中の、第1のノイズの周波数に光学ローパスフィルタの遮断空間周波数を略一致させるという考え方がある。
【0008】
このような遮断空間周波数の範囲を限定している従来例として、例えば特開平8−122710号公報に、複数の画素が2次元的に周期的に配列されてなる画像表示体、および上記画像表示体の前面に配置された光学ローパスフィルタを備え、上記光学ローパスフィルタの少なくとも一方向における2つの遮断空間周波数が、上記画像表示体の画素配列によって定まる標本化周波数の内の特定の標本化周波数(2番目低い周波数をもつもの)を1としたときに、その1/4以上3/4以下の範囲および3/4以上5/4以下の範囲にそれぞれ設定されている画像表示装置が記載されている。
【0009】
ところで近年、画素飛ばし(またはウォブリング)という技術により、見かけの画素数を増加させる技術が提案されている。
【0010】
このような技術の一例として、特開平7−36054号公報には、光学的に透明な電極と配向膜とをこの順に設けた光学系に透明な基体の複数個が上記電極および上記配光膜の側で互いに所定の間隔を隔てて対向配置され、強誘電性液晶と反強誘電性液晶と電傾効果を示すスメクチック液晶とから選ばれた少なくとも1種の液晶が上記間隙内に注入されている位相変調光学素子と、光学的に透明な複屈折媒体と、からなる素子が複数個組み合わされて構成された光学装置が記載されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記図33に示したような従来の構成では、表示素子の近傍にローパスフィルタを配置しているために、ゴミ等が付着している場合には観察され易くなってしまうことになる。これに対処するためには、製造時の規格を厳しくしなければならず、製造コストが上昇することになってしまっていた。また、表示素子の画素ピッチと、ローパスフィルタを構成する回折格子のピッチとが整数比に近い場合には、モアレ等が発生し易いという課題が生じていた。
【0012】
さらに、上述したような画素飛ばしの技術を適用した画像表示装置では、表示素子の近傍に画素飛ばし素子が配置される構成となるが、生産性に配慮し、スタンパ等による樹脂の成形によって作られたローパスフィルタは偏光方向を乱す可能性があるために、上記図33に示したような構成をそのままでは適用することができなかった。しかし、ローパスフィルタを用いることなく画素飛ばしの技術を用いた画像表示装置を構成すると、後述する実施の形態において詳細に説明するように、画像中に本来は存在しないはずの縞模様が動いて見えてしまったりする場合があることを、本出願人は実験によって発見している。
【0013】
また、第1のサンプリングノイズの周波数に遮断空間周波数を一致させるタイプの光学ローパスフィルタでは、表示素子が高精細化すればするほどLCD虚像面上での光学ローパスフィルタによる画素分離量が小さくなって、その結果、フィルタの格子ピッチは大きくなる。これに対して、観察者に虚像を提示する光学系では、光学ローパスフィルタ通過時の光束径は、観察者の瞳孔径程度であるために、サンプリングされる格子数が少なくなって画面内に回折ムラが生じ、画像がちらちらしたり、あるいは眼を動かすとぼけたりくっきり見えたりしてしまうことがある。
【0014】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、ざらつき感やちらつきの少ない見易い画像を観察することができる画像表示装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、第1の発明による画像表示装置は、画素を規則的に配置してなる表示装置と、上記表示装置に表示された画像を拡大して観察者の眼球に結像させる接眼光学系と、上記接眼光学系と観察者の眼球との間に配置された該接眼光学系からの光を複数の光に分離する光学フィルタ手段と、を備え、上記光学フィルタ手段は、第1の遮断空間周波数と、この第1の遮断空間周波数よりも高周波である第2の遮断空間周波数とを有し、該第2の遮断空間周波数f2Cは、上記表示装置の画素のピッチにより決定されるナイキスト周波数fN に対して、
1.5<f2C/fN <2.5
なる関係を満たすものである。
【0016】
また、第2の発明による画像表示装置は、上記第1の発明による画像表示装置において、上記光学フィルタ手段が回折格子を有して構成されたものである。
【0017】
さらに、第3の発明による画像表示装置は、上記第2の発明による画像表示装置において、上記光学フィルタ手段の回折格子が、該光学フィルタ手段の上記接眼光学系に対向する面に形成されたものである。
【0018】
第4の発明による画像表示装置は、画素を規則的に配置してなる表示素子と、上記表示素子に表示された画像を拡大して観察者の眼球に結像させる接眼光学系と、上記表示素子と接眼光学系との間に配置された該表示素子からの光を複数の光に分離またはスイッチングする第1の光学フィルタ手段と、上記接眼光学系と観察者の眼球との間に配置された該接眼光学系からの光を複数の光に分離する第2の光学フィルタ手段とを備えたものである。
【0019】
第5の発明による画像表示装置は、上記第4の発明による画像表示装置において、上記第2の光学フィルタ手段が第1の遮断空間周波数とこの第1の遮断空間周波数よりも高周波である第2の遮断空間周波数とを有し、該第2の遮断空間周波数f2Cは、上記表示素子と上記第1の光学フィルタ手段とによって生成される画素のピッチにより決定されるナイキスト周波数fN に対して、
1.5<f2C/fN <2.5
なる関係を満たすものである。
【0020】
第6の発明による画像表示装置は、上記第4の発明による画像表示装置において、上記第1の光学フィルタ手段が、上記表示素子の画素位置を4点の位置で繰り返して変位させる画素位置変位手段である。
【0021】
第7の発明による画像表示装置は、上記第4の発明による画像表示装置において、上記第1の光学フィルタ手段が、回折格子が形成された光学ローパスフィルタまたは複屈折板でなる光学ローパスフィルタである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1から図32は本発明の一実施形態を示したものであり、図1はLCDの画素配列の一例を示す図である。
【0023】
まず、図1を参照して、LCDの画素配列の例としてデルタ配列について説明する。
【0024】
このデルタ配列は、同一列内において、例えばR(赤),G(緑),B(青)の順に画素が巡回的に配列されると共に、偶数列同士は同じ配列、奇数列同士は同じ配列であって、偶数列と奇数列は3/2画素分だけ位相がずれた配列となっている。
【0025】
これらの内のGを例に取って具体的に説明すれば、偶数列2nにおいて隣り合う2つのG画素と、その次の偶数列2n+2の同位相となる2つのG画素と、で構成される長方形のほぼ中央に位置するように、奇数列2n+1のG画素が位置するようになっている。
【0026】
これと同様に、奇数列2n+1において隣り合う2つのG画素と、その次の奇数列2n+3の同位相となる2つのG画素と、で構成される長方形のほぼ中央に位置するように、偶数列2n+2のG画素が位置するように構成されている。
【0027】
なお、ここではデルタ配列を例に取ったが、もちろん、ストライプ配列やモザイク配列等であっても構わない。
【0028】
また、ここでは表示素子の例としてカラーLCDを挙げたが、白黒LCDであっても後述する技術はほぼそのまま適用可能である。
【0029】
図2は、上記図1に示したようなデルタ配列のLCDの内の、G画素のみの配列を示す図である。
【0030】
このG画素は、上述したように、偶数列と奇数列とで互い違いに配列されている。なお、簡単のために、以下では主としてG画素に関して説明するが、その説明の内容は、R画素やB画素についてもほぼ同様に適用される。
【0031】
続いて、図3以下を参照して、光学フィルタ手段たる光学ローパスフィルタ(以下、適宜ローパスフィルタと省略する)を用いたときの光の分離の様子について説明する。
【0032】
なお、ローパスフィルタとしては、位相差を与える回折格子が形成されたタイプのものや、例えば水晶等により形成された複屈折板を用いるタイプのものなどがあるが、ここでは回折格子が形成されたローパスフィルタを適用した場合について説明する。
【0033】
まず、図3は、縦方向1次元ローパスフィルタによる画素配列の第1例を示す図である。
【0034】
この縦方向1次元ローパスフィルタは、横方向のストライプ状をなす回折格子を形成して、縦方向に画素像を分離させるものであり、図3は、このローパスフィルタにより実現される見かけの画素配列を示している。
【0035】
該ローパスフィルタは、より詳しくは、偶数列の画素同士、または奇数列の画素同士の縦方向ピッチの1/3だけずれた位置に、+1次光と−1次光を分光するものとなっている。
【0036】
これにより、各画素の像は、0次光と+1次光と−1次光の3つに分離して、それぞれが等間隔に並び、画素数の3倍の数の像が形成されることになる。
【0037】
このときの各像の光の強度については、例えば、0次光と1次光の強度がほぼ等しくなるとともに、2次光や3次光については無視し得る程度の低い強度となるように構成されている。なお、2次光以下を無視するためには、後述するように、正弦波形状の断面を有するストライプを備えた光学フィルタを用いると良い。
【0038】
次に、図4は縦方向1次元ローパスフィルタによる画素配列の第2例を示す図である。
【0039】
このローパスフィルタは、偶数列の画素同士、または奇数列の画素同士の縦方向ピッチの1/2だけ、つまり偶数列と該偶数列に隣り合った奇数列との画素同士の縦方向のピッチだけずれた位置に、+1次光と−1次光を分光する回折格子を形成したローパスフィルタの例である。
【0040】
これにより、各画素の像は、0次光と+1次光と−1次光の3つに分離するが、例えば2n列の画素の−1次光は、2n+2列の画素の+1次光と重なり、同様に、2n+1列の画素の−1次光は、2n+3列の画素の+1次光と重なるために、画素数の2倍の数の像が形成されて等間隔に並ぶことになる。
【0041】
このときの各像の光の強度については、例えば、0次光の強度に対して、1次光の強度がほぼ半分となるようにすれば、偶数列同士または奇数列同士で上下に隣り合う画素の+1次光と−1次光が重畳して、ほぼ均等な光強度となる。
【0042】
次に、図5は、斜め方向の1次元ローパスフィルタによる画素配列を示す図である。
【0043】
このローパスフィルタは、偶数列と該偶数列に隣接する奇数列の画素の内の、例えば横方向のピッチの3/2だけ異なる位置にある画素に向かう方向に該画素との間の距離の1/3だけずれた位置に、+1次光と−1次光を分光するような斜め方向の回折格子を形成したローパスフィルタの例である。
【0044】
これにより、各画素の像は、0次光と+1次光と−1次光の3つに斜め方向に分離して、それぞれが等間隔に並び、画素数の3倍の数の像が形成されることになる。
【0045】
なお、この図5の例においては、左上−右下の方向にローパスを掛けるようにしているが、左下−右上の方向にローパスを掛けるものであっても良いし、あるいは両方向の2次元ローパスフィルタであっても画素分離量が大きければこの図5と同じ画素配列を実現することができる。
【0046】
図6は、縦横方向2次元ローパスフィルタによる画素配列を示す図である。
【0047】
このローパスフィルタは、元画素の像を中心位置(0,0)として横(水平)方向および縦(垂直)方向に座標をとったときに、該元画素像を中心として左(−1,0)、右(1,0)、上(0,1)、下(0,−1)、右上(1,1)、右下(1,−1)、左上(−1,1)、左下(−1,−1)に各回折像が等間隔な格子状に配列されるように構成された例である。
【0048】
このとき、該座標は、回折光の次数を表しており、それぞれ(水平方向の次数,垂直方向の次数)を表示している。
【0049】
これにより、各画素の像は9つに分離するが、元画素像(0,0)以外は他の画素の分離像と重畳されるようになっているために、画素数の4倍の数の像が形成されることになる。
【0050】
図7は、第1の縦方向1次元ローパスフィルタと第2の縦方向1次元ローパスフィルタとを組み合わせてなされる画素配列を示す図である。
【0051】
ここでは、表示素子と接眼光学系との間に配置された水晶などの複屈折性光学結晶でなる第1のローパスフィルタ(縦方向1次元ローパスフィルタ)により、縦方向に2つの回折像を生じさせ、さらにこれら2つの回折像を接眼光学系と観察者眼球との間に配置されたストライプ状の回折格子でなる第2のローパスフィルタ(同様に縦方向1次元ローパスフィルタ)により、縦方向に各3つに分離することで、合計6つの回折像を生じさせるようにしたものである(後述する図22参照)。
【0052】
なお、この図7においては、回折光の次数として(第1のローパスフィルタの像(シフト(Shift)またはスルー(Through))、第2のローパスフィルタの次数)なる表記をしている。
【0053】
すなわち、第1のローパスフィルタを通過させることにより、図中の(T,0)の位置の像が(S,0)の位置にも分離し、さらに第2のローパスフィルタを通過させることにより、これら(T,0)の位置の像と(S,0)の位置の像が、(T,1)の位置と(S,1)の位置、および(T,−1)の位置と(S,−1)の位置にも分離し、上述したように合計6つの像が生じるようになっている。
【0054】
次に、図8は、ウォブリングする前のカラーLCDの画素配列を示す図である。
【0055】
この図8に示したものは、同一列左から右に向かってG,R,Bの順に画素が配列されたものとなっており、上記図1に示したものとは逆の順序となっているが、ローパスフィルタにより回折像が生じる原理などは上述のものがそのまま適用される。
【0056】
また、上記図1等では、表示を簡潔にするために各画素の形状を略正方形として図示したが、実際には、例えばこの図8に示すように長方形状をなしていることも少なくない。
【0057】
次に、図9は、上記図8に示したようなLCDのウォブリング後の見かけの画素配列について、Gのみを抜き出して示す図である。
【0058】
図示のように、水平方向への移動と斜め方向への移動とを行って画素の見かけの位置を変化させることにより、平行四辺形の各頂点を移動する4点ウォブリングを行うようになっている。なお、ウォブリング素子によるこのようなウォブリングの原理については後述する。
【0059】
また、ここでは、ウォブリング結果を理解し易くして、見かけが複雑になるのを避けるために、Gのみについての結果を示しているが、その他のRやBについてもウォブリングによって同様に移動することは勿論である。
【0060】
図10は、1次元ローパスフィルタに形成したストライプ状の回折格子の各種の例を示す図である。
【0061】
まず、図10(A)に示すローパスフィルタ10は、板状部材の上面に、断面が矩形状をなす回折格子10aが形成されたものである。
【0062】
また、図10(B)に示すローパスフィルタ11には、板状部材の上面に、断面が三角波形状をなす回折格子11aが形成されたものである。
【0063】
さらに、図10(C)に示すローパスフィルタ12には、板状部材の上面に、断面が正弦波形状をなす回折格子12aが形成されたものである。
【0064】
この図10においては、各種の断面形状を有する回折格子を例に挙げたが、回折格子の形状を選択する際には、高次の回折光による画像のフレアに留意しなければならない。
【0065】
すなわち、回折効率を計算する際には、2次以上の回折光については光の強度が弱いとして無視することが多いが、こうした高次回折光は、強度的には弱くても実際には存在して画像中のフレアの原因となることがある。画像におけるフレアは、非常に弱い強度であっても観察者には気になる場合があり、画像の品質に関わるものであるために、不要な高次回折光を可能な限り低減させるような配慮を行うことが望ましい。
【0066】
ローパスフィルタに用いられる格子形状としては、上記図10(A),図10(B),図10(C)に示したような三角波、矩形波、正弦波以外にも、図示はしないが台形波などが代表的な例として挙げられる。
【0067】
これらの形状の回折格子によって発生する高次回折光の強度には差異があり、それぞれを比較した場合には、図10(C)に示すような正弦波が最も高次回折光が少なく、次いで、図10(B)に示すような三角波、図示しない台形波、図10(A)に示すような矩形波の順に高次回折光の強度が増加して行く。従って、高次回折光を考慮する場合には、図10(C)に示すような形状の回折格子を有するローパスフィルタを用いることが望ましい。
【0068】
また、2次元ローパスフィルタの場合も、上述したような1次元ローパスフィルタの場合と同様であり、高次回折光によるフレアを防止するためには、正弦波形状の断面を有するローパスフィルタを用いることが望ましい。
【0069】
続いて、図11は、2次元ローパスフィルタの回折格子の第1例を示す斜視図である。
【0070】
この2次元ローパスフィルタは、2つの1次元ローパスフィルタ13,14を、各ストライプの方向が直交するように重畳して組み合わせたものである。
【0071】
すなわち、一方のローパスフィルタ13に形成されているストライプ状の回折格子13aと、他方のローパスフィルタ14に形成されているストライプ状の回折格子14aとは、互いに直交するように配設されている。
【0072】
一方、図12は、2次元ローパスフィルタの回折格子の第2例を示す斜視図である。
【0073】
この2次元ローパスフィルタ15は、板状部材の片面にストライプ状の回折格子15aを形成するとともに、残りの片面にストライプ状の回折格子15bを形成し、これらの回折格子15aと回折格子15bの方向が直交するようにしたものである。
【0074】
この図12に示したようなローパスフィルタを用いれば、図11と同等の機能を単一部材のみで実現することができるという利点がある。
【0075】
図13は、2次元ローパスフィルタの回折格子の第3例および第4例を示す斜視図である。
【0076】
まず、図13(A)は、2次元ローパスフィルタの回折格子の第3例を示したものである。この2次元ローパスフィルタ16は、板状部材の片面にのみ、ストライプ状の溝を2度に渡って直交する方向に削成することで、形成したものである。これは例えば、ストライプ状のマスクを2度かけて形成を行い、その際に、1度目のマスク掛けと2度目のマスク掛けとで、そのマスク方向を直交させることにより形成することができる。
【0077】
これにより、ローパスフィルタ16には、2度ともマスキングされることにより削成されない凸部16cと、2度の内の何れか一方のみがマスキングされることによりマスキングされない1回のみに削成される中段部16a,16bと、2度ともマスキングされないことにより2回に渡って削成される凹部16dと、が形成される。
【0078】
この図13に示したようなローパスフィルタは、上記図12に示したものと異なり、板状部材の片面のみを加工すればよいために、形成が容易であるという利点がある。
【0079】
また、図13(B)は、2次元ローパスフィルタの回折格子の第4例を示したものである。この2次元ローパスフィルタ17は、板状部材の片面にモザイク状の溝を削成することで、実現したものである。これは例えば、モザイク状のマスクをかけることにより形成を行っている。
【0080】
これにより、ローパスフィルタ17には、マスキングされることにより削成されない凸部17aと、マスキングされないことにより削成される凹部17bとがモザイク状に形成される。
【0081】
さらに、図14は、2次元ローパスフィルタの回折格子の第5例を示す平面図である。
【0082】
このローパスフィルタ18は、上記図13(A)または図13(B)に示したように構成されているが、2つの回折方向が直交しておらず、適宜の角度θをもって斜交するように構成されたものである。
【0083】
すなわち、このローパスフィルタ18には、平行四辺形状をなす凸部18aと、同様の平行四辺形状をなす凹部18bとがモザイク状に形成されており、矢印a方向の回折と、矢印b方向の回折とを行うようになっている。
【0084】
このときこれらの回折方向のなす角、つまり矢印aと矢印bとのなす角θは、直角ではなく、適宜の角度となるように構成され、さらに、矢印a方向の回折格子のピッチPaと、矢印b方向の回折格子のピッチPbとは異なるピッチとなるように構成されている。
【0085】
これにより、例えば上記図9に示したような平行四辺形状に4点ウォブリングする場合などにも、好適に対応することが可能となっている。
【0086】
図15は、上記図10(A)に示したような矩形状の断面を有する回折格子の詳細な構成を示す図である。
【0087】
このローパスフィルタ19には、図15(A)に示すような長辺と短辺とを有する矩形状の板状部材の一面側に、例えば長手方向に沿ったストライプ状の回折格子を構成する凸部19aが、短手方向に沿って複数並列して形成されていて、点線で示す部分19dが有効範囲となっている。
【0088】
図15(B)に示すような矩形状の凸部19aを有してなる回折格子は、より詳しくは、図15(C)に示すように、回折格子のピッチPの半分の幅0.5Pを有する凸部として構成されており、その高さ、つまり凸部19aから見たときの溝深さはdとなっている。
【0089】
こうした回折光学素子として構成されたローパスフィルタ19の光学性能の内で、回折によってシフトする画素位置(あるいは回折角)は上述した内の主に回折格子のピッチPにより決定され、回折光の強度(つまり回折効率)は上述した内の主に溝深さdにより決定されるようになっている。なお、これら回折角や回折効率は、回折させる光の波長にも依存することは勿論である。
【0090】
次に、図16は、例えば上記図14に示したような斜方向の回折格子を有してなる2次元ローパスフィルタの形状を示す図である。
【0091】
このローパスフィルタ20は、図16(A)に示すように、一方の左上から右下にかけての回折格子が、板状部材の長辺に対して適宜の角度θをもって交差するように構成され、他方の右上から左下にかけての回折格子が、板状部材の短辺に対して適宜の角度θ’をもって交差するようになされており、点線で示す部分20dが有効範囲となっている。
【0092】
そして、これらの回折格子の形状を矢印16Bに示す方向から見た図が図16(B)、矢印16Cに示す方向から見た図が図16(C)である。これら図16(B)や図16(C)に示すように、凸部20aが凹部を挟んで複数形成されており、例えば上記図15に示した例と同様に、各方向のピッチの半分の幅をなす凸部として形成されている。
【0093】
続いて、図17は、画像表示装置の光学系の第1の構成例を示す図である。
【0094】
なお、この図17においては、ローパスフィルタにより回折された光が分離する様子を明確にするために、その回折角をデフォルメして示している。
【0095】
この画像表示装置は、筐体1の内部に、照明光を発光するバックライト3と、規則的に配列された画素の集合として画像を表示する表示装置であり表示素子たるLCD4と、このLCD4により時系列的に表示される画像の見かけの位置を、該LCD4に同期して変更する画素位置変位手段たるウォブリング素子5と、このウォブリング素子5から出射された光束を観察者の眼球に向けて結像させる例えば単レンズでなる接眼光学系6と、この接眼光学系6から出射された光学画像から高周波成分を除去するものであり、上記筐体1の接眼窓(R窓)となる位置に嵌め込まれた光学フィルタ手段たるローパスフィルタ7と、を有して構成されている。
【0096】
上記ローパスフィルタ7は、例えば上述したようなストライプ状の回折格子が形成された1次元ローパスフィルタでなり、図示のように、上記接眼光学系6から出射される画素の像を、0次光、+1次光、−1次光に分離するようになっている。
【0097】
また、図18は、画像表示装置の光学系の第2の構成例を示す図である。
【0098】
なお、この図18においても同様に、ローパスフィルタにより回折された光の回折角をデフォルメして示している。
【0099】
この画像表示装置は、接眼光学系として、例えば自由曲面プリズムを用いた例である。
【0100】
すなわち、筐体1の内部に、上から下に向かって順に、照明光を発光するバックライト3と、規則的に配列された画素の集合として画像を表示するLCD4と、このLCD4により時系列的に表示される画像の見かけの位置を、該LCD4に同期して変更するウォブリング素子5と、このウォブリング素子5から出射された光束を内部で複数回反射した後に観察者の眼球に向けて結像させる例えば自由曲面プリズムでなる接眼光学系8と、を配置するとともに、上記筐体1の接眼窓(R窓)となる位置に、上記接眼光学系8から出射された光学画像から高周波成分を除去するローパスフィルタ7を嵌め込んで構成されている。
【0101】
なお、このローパスフィルタ7が上記接眼光学系8から出射される画素の像を、0次光、+1次光、−1次光に分離するのは上述と同様である。
【0102】
次に、図19は、R窓方式の画像表示装置の光学系の第1の基本構成例を示す図である。
【0103】
ここにR窓方式とは、上記図33に示したような従来方式の画像表示装置の光学系に対して、接眼光学系よりも観察者の眼球側に配設されている防塵防護用のR窓(接眼窓)部分、またはその近傍にローパスフィルタを配設したものである。または、より広い定義としては、接眼光学系よりも観察者の眼球側にローパスフィルタを配置すれば、何れの位置であってもR窓方式に含まれるものとしてもよい。
【0104】
この画像表示装置は、筐体1の内部に、照明光を発光するバックライト3と、規則的に配列された画素の集合として画像を表示するLCD4と、このLCD4から出射される光学画像を観察者の眼球に向けて結像させる例えば単レンズでなる接眼光学系6と、上記筐体1の接眼窓となる位置に嵌め込まれた光学的な高周波成分を除去するローパスフィルタ7と、を有して構成されている。
【0105】
上記ローパスフィルタ7は、より詳しくは、防塵や防護を行う接眼窓としての機能も兼ねたものとなっていて、回折格子が形成された面を接眼光学系6に向かう内側に配設し、回折格子が形成されていない面を外側に配設している。
【0106】
また、図20は、R窓方式の画像表示装置の光学系の第2の基本構成例を示す図である。
【0107】
この画像表示装置の構成は、上記図19に示したものとほぼ同様であるが、接眼窓9を別途設けて、該接眼窓9と接眼光学系6との間に上記ローパスフィルタ7を別素子として配置したものである。
【0108】
この場合には、ローパスフィルタ7は防塵や保護を兼ねなくても構わないために、回折格子が形成された面は接眼窓9側であっても接眼光学系6側であっても何れでも構わない。
【0109】
さらに、図21は、R窓方式の画像表示装置の光学系の第3の基本構成例を示す図である。
【0110】
この画像表示装置の構成は、上記図19に示したものとほぼ同様であるが、LCD4と接眼光学系6との間に、横方向(水平方向)への分離を行う回折格子でなる第1の1次元ローパスフィルタ7Bを配置するとともに、該接眼光学系6と観察者眼球との間となる接眼窓の位置に縦方向(垂直方向)への分離を行う回折格子でなる第2の1次元ローパスフィルタ7Cを配置したものである。
【0111】
こうして、第1の1次元ローパスフィルタ7Bと第2の1次元ローパスフィルタ7Cとの組み合わせにより、上記図11に示したような2次元ローパスフィルタを実現している。
【0112】
続いて、図22は、R窓方式の画像表示装置の光学系の第4の基本構成例を示す図である。
【0113】
この画像表示装置の構成は、上記図21に示したものとほぼ同様であるが、回折格子でなる1次元ローパスフィルタ7Bの代わりに、複屈折性材料でなる第1の縦方向1次元ローパスフィルタ7Dを配置したものである。
【0114】
一方、接眼光学系6と観察者の眼球との間に配設する第2の縦方向1次元ローパスフィルタ7Eは、上記図21の例と同様に、回折格子タイプで構成されている。
【0115】
図23は、ローパスフィルタに施すハードコート処理の各種の例を示す図である。
【0116】
上述したように、ローパスフィルタを接眼窓の部分に防塵や保護を兼ねて取り付ける場合には、該ローパスフィルタ自体が損傷することのないように、ハードコート処理を行うようになっている。
【0117】
このハードコート処理としては、例えば図23(A)に示すように、ローパスフィルタ7の回折格子が形成されていない側の面にのみ吹き付け等を行ってハードコート31を形成するものや、図23(B)に示すように、ローパスフィルタ7の回折格子が形成されている側の面にのみ該フィルタを構成する素材とは異なる屈折率のハードコート31を吹き付け等により形成するもの、図23(C)に示すように、ローパスフィルタ7の全体を該フィルタを構成する素材とは異なる屈折率のハードコート材に浸すなどしてハードコート31形成するもの、図23(D)に示すように、ローパスフィルタ7の回折格子を構成する凹部を埋めることのないようにローパスフィルタの全体をハードコート材に浸すことによりハードコート31を形成して、ハードコート材の屈折率については適宜のもので構わないようにしたもの、などが幾つかの例として挙げられる。
【0118】
図24は、画像を使用者の眼球に結像させる際に格子ピッチの異なるローパスフィルタを通過させる様子を示す図である。
【0119】
ローパスフィルタを接眼光学系よりも観察者の眼球側、例えば接眼窓(R窓)の位置に配設する場合には、LCDの近傍に配設する場合に比して、回折格子のピッチを大きく取る必要がある。このような例を模式的に示すのが図24(A)である。
【0120】
すなわち、図24(A)は、回折格子35のピッチが瞳径に比して粗いローパスフィルタ7lを光束が通過するときの様子を示している。このときに射出瞳32に到達する光束の径は、接眼窓位置に配置されるローパスフィルタ7lと眼球との距離が比較的近いために、瞳径とほぼ同程度であると考えられる。そして、例えば画面の中央部からの光束33は、例えば3つの回折格子による効果を受けたものとして眼球に到達するが、画面右上からの光束34は例えば2つの回折格子による効果しか受けていないものとして眼球に到達する、などの回折ムラが画面内に発生し易くなる。
【0121】
そこで、後述するように第2の遮断空間周波数に合わせることで、接眼窓(R窓)の位置に配設するにも関わらず、回折格子35のピッチを細かくすることができるように工夫をしたときの射出瞳に到達する光束の様子を示すのが図24(B)である。
【0122】
すなわち、図24(B)は、回折格子35のピッチが瞳径に比して細かいローパスフィルタ7sを光束が通過するときの様子を示している。このときには、例えば画面の中央部からの光束33が通過する際に効果を受ける回折格子の数と、画面右上からの光束34が通過する際に効果を受ける回折格子の数と、はそれぞれ上記図24(A)の場合よりも大きな数となり、これらを比較すると、1つ程度の差が生じたとしても比としてはほぼ等しくなるために、回折格子による効果の差があまり生じることはなく、従って回折ムラが画面内に発生し難くなるという利点がある。
【0123】
図25は、テレセントリック光学系を例に取ったときの回折角と分離幅の関係を示す図である。
【0124】
ここでは、光学系として略テレセントリック光学系を採用したときの、回折角εと回折像(1次光)の物体面上での分離幅δとの関係について説明する。
【0125】
表示素子4と接眼光学系6は距離f(ここにfは接眼光学系6の焦点距離である)を介して配設され、さらに接眼光学系6と観察者の眼球との距離も同様にほぼfとなっている。
【0126】
また、上記表示素子4の有効範囲の幅をYとし、該表示素子4における分離幅をδとすると、f・tanε=δ、f・tanθy =Y/2(ここに角ε,θy は光軸Oからの角度である)なる関係があり、εを小さいとして前者を近似すると、
【数1】
δ=fε
となる。
【0127】
この数式1は、ローパスフィルタを設計する場合に、格子ピッチを決定するに際しての関係式として用いられる。
【0128】
次に、図26は、上記図24(A)に示したような格子ピッチが粗い場合のMTF(Modulation Transfer Function:空間周波数に対する光透過特性)グラフ(LPF例)である。
【0129】
以下では、簡単のために、表示素子がモノクロタイプのものであるとして、垂直方向(v方向と称する)の画素ピッチに限定して説明するが、表示素子がカラータイプのものである場合にも、同色の画素を想定すれば同様に考えることができる。
【0130】
また、以下の説明は、ウォブリングを行ったときにも同様に適用することができ、この場合には、ウォブリングした結果の画素配列を有する表示素子のMTFとして考えれば良い。
【0131】
まず、図26(A)は、表示素子のMTFを示している。
【0132】
表示素子のMTFであるMLCD1は、画素の開口の形状や大きさから決定される回折項M1と、画素のピッチから決定される干渉項H1と、のコンボリューションによって表される。
【0133】
上記回折項M1は、画素開口を表す関数のフーリエ変換により求められ、一方の干渉項H1は、画素ピッチを表す関数のフーリエ変換から求められる。
【0134】
例えば垂直方向の画素ピッチをPy=0.0185とし、画素開口の垂直方向の大きさをDy=0.024とすると、図26(A)中の細実線で示す垂直方向の干渉項H[v]と、同図中の点線で示す垂直方向の回折項M[v]と、同図中の太実線で示す表示素子のMTFであるMLCD[v]は、それぞれ以下の数式2に示すようになる。
【0135】
【数2】
Figure 0004334707
【0136】
ここにC1 は正規化するための係数であり、記号*はコンボリューションを表している。
【0137】
干渉項H1のグラフのシャープさは、高周波数成分の多い画像信号の場合ほどデルタ関数的にシャープになり、低周波数成分が支配的な画像信号ではシャープさがない周期関数となるが、ここでは標準的な画像信号を想定して適宜の関数を用いている。この表示素子のMTFとしては、例えば、ナイキスト周波数fN が約27[本/mm]であり、サンプリングノイズが約54[本/mm]に存在したものとなる。
【0138】
次に、図26(B)は、ローパスフィルタのMTFを示したものである。
【0139】
ローパスフィルタを回折格子とした場合、さらに2次光以上の高次光の強度が有意でないとすると、ローパスフィルタのMTFは、像面上での回折による画素(1次光の像(−1次光でも同様))と正規の画素(0次光の像)との距離と回折効率から求めることができる。
【0140】
すなわち、ローパスフィルタの垂直方向のMTFであるMTFY[v]は、0次光強度をα[0]、1次光強度(0次光により正規化した強度比)をα[1]、0次光の像と1次光の像との距離をy[1]とすると、以下の数式3に示すようになる。
【0141】
【数3】
Figure 0004334707
【0142】
ここにC2 は、正規化するための係数である。
【0143】
この数式3において、例えば0次光強度α[0]=1、1次光強度α[1]=1、0次光の像と1次光の像との距離をy[1]=0.0062[mm]などとした場合には、表示素子のサンプリングノイズの周波数約54[本/mm]付近に、第1の遮断空間周波数f1Cが位置する図示のMTFY1となる。
【0144】
接眼窓(R窓)方式のローパスフィルタの場合には、接眼光学系の焦点距離fを25[mm]とすると、0次光の像と1次光の像との距離δ=0.0061[mm]を実現するためには、上記数式1を用いると、ε=2.4×10^(−4)[rad](ここに、記号^はべき乗を表す)となる。
【0145】
この回折角εを有する回折格子のピッチPは、1次回折角の一般的な式である次の数式4を用いれば、
【数4】
Figure 0004334707
格子ピッチP=2[mm]と算出される。ただし波長λとして、比視感度の強い波長λ=0.5[μm]を用いている。
【0146】
続いて、図26(C)は、上記図26(A)に示したような表示素子と、上記図26(B)に示したようなローパスフィルタとを組み合わせたときのMTFを示したものである。
【0147】
表示素子のMTFであるMLCD1と、ローパスフィルタのMTFであるMTFY1の積が、ローパスフィルタを配置したときの表示素子のMTFであるMTF1となる。
【0148】
図示のように、表示素子が元々備えていたサンプリングノイズの強度が、ローパスフィルタの第1遮断空間周波数f1Cによって低減されている様子を読み取ることができる。
【0149】
続いて、図27は、上記図24(B)に示したような格子ピッチが細かい場合のMTFグラフ(LPF例)を示したものである
図27(A)は、表示素子のMTFを示したものであり、表示素子のMTFであるMLCD0、回折項M0、干渉項H0は、上記図26(A)に示したMLCD1、回折項M1、干渉項H1と、それぞれ同様である。
【0150】
また、図27(B)は、ローパスフィルタのMTFを示したものである。
【0151】
ローパスフィルタの垂直方向のMTFであるMTFY[v]は、上記数式3に示したようになる。
【0152】
ここで、例えば0次光強度α[0]=1、1次光強度α[1]=1,0次光の像と1次光の像との距離y[1]=0.0123[mm]などとした場合には、表示素子のサンプリングにノイズの周波数約54[本/mm]付近に、第2の遮断空間周波数f2Cが位置する図示のMTFY0となる。
【0153】
これが上記図26に示したような粗い回折格子と異なるのは、0次光の像と1次光の像との距離であり、回折効率は同様である。0次光の像と1次光の像との距離を異ならせることにより、回折角、すなわちローパスフィルタの格子ピッチを異ならせて、より細かい回折格子を実現するように工夫したものである。
【0154】
この例の場合のローパスフィルタの格子ピッチPは、以下のようにして求められる。
【0155】
すなわち、接眼光学系の焦点距離を上述した例と同様に25[mm]とすると、0次光の像と1次光の像との距離δ=0.0123[mm]を実現するためには、上記数式1から、ε=4.9×10^(−4)[rad](ここに、記号^はべき乗を表す)となる。
【0156】
この回折角εを有する回折格子のピッチPは、1次回折角の一般的な式である上記数式4を用いれば、格子ピッチP=1.0[mm]と算出される。ここで、波長λとして、比視感度の強い波長λ=0.5[μm]を用いているのは上述と同様である。
【0157】
上記図24等において述べたように、ローパスフィルタを接眼窓やその近傍に配置する本実施形態の光学系のような場合には、観察者の瞳径は一般的に3〜5[mm]程度と限られているために、格子ピッチが小さい方が画面内の回折ムラがなく、良好な画像を表示することができる。
【0158】
そのために、上記図24(A)および図26に示したような粗い回折格子のローパスフィルタよりも、上記図24(B)および図27に示したような細かい回折格子のローパスフィルタを好適に用いることができる。
【0159】
続いて、図27(C)は、上記図27(A)に示したような表示素子と、上記図27(B)に示したようなローパスフィルタとを組み合わせたときのMTFを示したものである。
【0160】
表示素子のMTFであるMLCD0と、ローパスフィルタのMTFであるMTFY0の積が、ローパスフィルタを配置したときの表示素子のMTFであるMTF0となる。
【0161】
図示のように、表示素子が元々備えていたサンプリングノイズの強度が、ローパスフィルタの第2遮断空間周波数f2Cによって低減されている様子を読み取ることができる。
【0162】
なお、ウォブリングを行ったときの表示素子のMTFは、ウォブリングした結果の画素配列を有する表示素子のMTFとしてとらえることができるのは上述と同様である。
【0163】
ここで、表示素子が有するナイキスト周波数fN とローパスフィルタが有する遮断空間周波数fC との関係について説明する。
【0164】
サンプリング周波数は、画素ピッチの逆数から求められ、一番低周波数のサンプリングノイズの周波数はおよそこの値である。ナイキスト周波数fN は、該サンプリング周波数の約1/2の周波数である。
【0165】
また、ローパスフィルタの遮断空間周波数fC は、MTFが0となる周波数であるから、上述した数式3の左辺を0とした式から求めることができ、
【数5】
Figure 0004334707
となる。
【0166】
ここで、第2遮断空間周波数f2Cはn=1とした周波数として求められる。
【0167】
この例では、ナイキスト周波数fN =27、第2遮断空間周波数f2C=54であり、f2C/fN =2である。
【0168】
これに対して、上記図24(A)や図26に示したような回折格子の粗いローパスフィルタの場合には、f2C/fN ≒4となる。
【0169】
なお、ここでは、1次元(垂直方向)に限って説明してきたが、2次元でも考え方は同様であり、第2遮断空間周波数f2Cの、表示素子のナイキスト周波数fN に対する比が、上記値2を挟んだ1.5〜2.5程度となるように、ローパスフィルタを構成することによって、回折ムラのない良好な画像を得ることが可能となる。
【0170】
続いて、ウォブリング素子(画素飛ばし光学素子)の構成やその作用について説明する。まず、図28は、ウォブリングにおいて画素を斜め方向に飛ばす原理を説明するための図である。
【0171】
なお、ここでは2枚の複屈折板を用いる例について説明するが、これに限るものではなく、例えば旋光板等を用いて構成しても構わない。
【0172】
図28において、第1の複屈折板5dは光の出射位置を水平方向にずらすもの、つまり水平方向に飛ばすものであり、一方、第2の複屈折板5eは、光の出射位置を垂直方向にずらすもの、つまり垂直方向に飛ばすものである。
【0173】
これら2枚の複屈折板5d,5eを光軸方向に重ね合わせて組み合わせることにより、光の出射位置を斜め方向にずらすこと、つまり斜め方向に飛ばすことが可能となっている。
【0174】
すなわち、図28(A)に示すように、画素飛ばし光学素子の後述する第2のTN液晶セル5c(図29参照)から水平方向に偏光した光が第1の複屈折板5dに入射したとすると、画素位置は水平方向に飛ばされて出射する。続く第2の複屈折板5eは、偏光方向が横方向の光に対しては何も作用しないために、そのまま通過して、画素位置は横方向に飛んだ状態で出射される(黒丸印参照)。
【0175】
次に、図28(B)に示すように、上記第2のTN液晶セル5cから縦方向に偏光した光が第1の複屈折板5dに入射したとすると、偏光方向が縦方向の光に対しては何も作用しないために、そのまま通過して第2の複屈折板5eに入射する。そして、この第2の複屈折板5eにおいては、縦方向に画素位置がずらされて出射する(黒丸印参照)。
【0176】
従って、図28(A)における第2の複屈折板5eからの出射状態から、図28(B)における第2の複屈折板5eからの出射状態を見ると、黒丸で示した画素位置は、横方向にずらされた位置から縦方向にずらされた位置へ移動したことになり、これは結局、斜め方向にずらされた状態を実現したことになる。このように、第2のTN液晶セル5cから出射される偏光方向が水平方向および垂直方向の光に対して、2枚の組み合わせ複屈折板を介在させることにより、光出射位置すなわち画素位置を斜め方向に飛ばすことが可能となる。
【0177】
次に、このような原理を用いて構成した、画素位置を4つの位置にずらす画素飛ばし光学素子(画素位置変位手段)の例について、図29を参照して説明する。図29は画素飛ばし光学素子の主要な構成を示す斜視図である。
【0178】
この画素飛ばし光学素子(ウォブリング素子5)は、第1のTN液晶セル5aと第1の複屈折板5bとを有してなる横方向の画素飛ばし素子と、第2のTN液晶セル5cと第2の複屈折板5dと第3の複屈折板5eとを有してなる斜め方向の画素飛ばし素子とを備えて構成されている。
【0179】
ここで、上記第2の複屈折板5dは、図30に示すような画素飛ばし位置におけるPx/4に相当する厚さを有しており、上記第3の複屈折板5eは同図30におけるPy/2に相当する厚さを有している。また、上記第1の複屈折板5bの厚みは、Px/2に相当する厚さを有している。なお、図30は画素飛ばし素子により飛ばされる画素の位置関係を示す図である。
【0180】
次に、このように構成されている画素飛ばし光学素子の動作について説明する。
【0181】
この画素飛ばし光学素子においては、液晶表示素子4として、矢印で示すような横方向(水平方向)の偏光方向の光を射出するものが用いられているものとする。
【0182】
上記第1のTN液晶セル5aは、印加電圧をオン/オフすることにより、出射する光の偏光方向を90°変化させるようになっている。
【0183】
また、第1の複屈折板5bは、その結晶軸が図示のように横方向に45°傾いており、上記第1のTN液晶セル5aの印加電圧をオンとしたときの偏光方向が横方向の光は、矢印で示すように横方向にずれて出射される。一方、上記第1のTN液晶セル5aの印加電圧をオフとしたときの偏光方向が縦方向の光は、作用を受けることなくそのまま矢印で示すように通過する。従って、第1のTN液晶セル5aと第1の複屈折板5bとを有してなる画素ずらし素子への印加電圧をオン/オフすることにより、液晶表示素子4から出射された光は、そのまま通過されたり、あるいは横方向(水平方向)にずらされたりしてから出射される。
【0184】
次に、上記第2のTN液晶セル5cに入射した光は、上述した第1のTN液晶セル5aと同様に、印加電圧をオン/オフすることにより、出射する光の偏光方向を90°変化させる。すなわち、印加電圧がオンのときは偏光方向が変わらず、ON−ONの矢印およびOFF−ONの矢印に示すように、偏光方向は変化することなくそのまま通過する。一方、印加電圧がオフのときは、偏光方向は、90°回転して、ON−OFFの矢印およびOFF−OFFの矢印に示すように、偏光方向が90°回転して出射される。
【0185】
続いて、上記第2のTN液晶セル5cから出射した光は、結晶軸を横方向に傾けた第2の複屈折板5dと、結晶軸を縦方向に傾けた第3の複屈折板5eと、の2枚の複屈折板を通過させることにより、上記図28においてその原理を説明したように、第3の複屈折板5eからは、偏光方向が横方向の光はON−ONの矢印およびOFF−OFFの矢印に示すように、横方向に少しずらされて出射する。一方、偏光方向が縦方向の光は、ON−OFFの矢印およびOFF−ONの矢印に示すように、縦方向に少しずらされて出射する。こうして、偏光方向が縦方向の光は、偏光方向が横方向の光に対して、斜め方向にずらされた位置から出射されることになる。
【0186】
以上のように、第1および第2のTN液晶セル5a,5cに対する印加電圧のオン/オフを、表1に示すような組み合わせ順とすることにより、液晶表示素子4からの出射位置(画素位置)を、図30の番号1〜4に示すような画素位置に制御することができる。
【0187】
【表1】
Figure 0004334707
【0188】
次に、図31は、ウォブリングを行ったときの画素の光量の分配の割合を時間軸に沿って示す図である。
【0189】
上述したようなウォブリングを行って、画素の見かけの位置を、ある位置から次の位置にシフトさせる際には、画素位置が瞬間的に切り換わるわけではなく、元の画素の輝度が徐々に低下すると同時に、次の画素の輝度が徐々に上昇するという動作を行うことになる。
【0190】
このときの画素の光量の移り変わりの様子を示したのがこの図31である。図示のように、例えば、第4の画素位置の光量が低下すると、次の第1の画素位置の光量が上昇するという動作を繰り返し行っている。
【0191】
このようなウォブリング動作により表示された画像を観察する際に、例えば符号Aで示す時点の像と、この時点から約16.67[ms]経過した後の符号Bで示す時点の像との繰り返しが人間の眼に観察されてしまうことがある。
【0192】
図32は、ウォブリングを行ったときに観察され得る画像の様子を示す図である。
【0193】
上記符号Aで示すタイミングのときには、位置4の画素と位置1の画素が適宜の輝度をもっており、位置2の画素と位置3の画素は輝度が低く観察されない状態となっていて、このときの画像の様子を示すのが図32(A)である。
【0194】
一方、上記符号Bで示すタイミングのときには、位置2の画素と位置3の画素が適宜の輝度をもっており、位置1の画素と位置4の画素は輝度が低く観察されない状態となり、図32(B)に示すような画像が観察されることになる。
【0195】
こうした図32(A)に示すような画像と図32(B)に示すような画像とが繰り返して観察されると、人間の眼には左上から右下にかけての斜めの縞模様が、左下から右上の方向に、または右上から左下の方向に移動するように見えてしまうことがある。
【0196】
同様に、上記図31の符号aで示す時点の像と、符号bで示す時点の像との繰り返しが人間の眼に観察されることもあり、この場合には、水平方向の縞模様が上から下の方向、または下から上の方向に移動するように見えてしまうことになる。
【0197】
このようにウォブリングを行うと、縞模様が移動して観察される現象があることを本出願人は発見したが、上述したようなローパスフィルタを用いることにより、こうした縞模様が観察されにくくなるという利点があることが、実験により確かめられている。
【0198】
従来は表示素子の近傍に配設されるローパスフィルタであるが、ウォブリング素子を用いる場合には、成形された樹脂等でなる該ローパスフィルタによって偏光方向が乱れることがあるために、そのまま従来の配置を適用することはできない。やむを得ず、ローパスフィルタを配設しない構成を採用すると、上述したようにウォブリングによって縞模様が観察される現象が発生してしまう。従って、本実施形態に示したように、接眼光学系よりも光路上後方となる例えば接眼窓部分にローパスフィルタを配置することで、上述したような縞模様が観察されるのを有効に抑制することができるのである。
【0199】
このような実施形態によれば、表示素子とローパスフィルタの虚像位置に距離差があるために、観察者の眼のピントが両方に同時に合うことはほとんどなく、ゴミや異物等が付着していたとしても観察されにくいという利点がある。従って、製造時の規格を緩和することが可能となり、製造コストの低減を図ることができる。
【0200】
また、表示素子とローパスフィルタを離隔して配設することにより、モアレ等が発生し難くくなるという利点がある。
【0201】
さらに、ローパスフィルタを、画像表示装置の防塵や保護を行うための接眼窓として用いることにより、部品を共通化することができるために、部品点数を削減してコストを低減することができる。
【0202】
そして、ウォブリング光学系においては、接眼光学系の表示素子側の面と表示素子との間にウォブリング素子を配置するが、接眼光学系のワーキングディスタンス(接眼光学系の表示素子側の面と表示素子との間隔)の大きさは倍率に関係して一般的に制限があるために、ローパスフィルタの配設スペースにも制限がある。これに対して、上述したように接眼光学系よりも光路上後方に配設することで、ローパスフィルタの配設位置や配設スペースに制限が少なくなり、設計等が容易となる。
【0203】
また、接眼窓方式ではウォブリング素子よりも光路上後方にローパスフィルタを配置するために、ウォブリング素子を通過する偏光が乱れることはなく、正確なウォブリングを維持して画質を保つことができる。
【0204】
さらに、第2の遮断空間周波数でサンプリングノイズを遮断する構成とすることにより、回折格子のピッチを細かくすることが可能となって、単純に第1の遮断空間周波数によりサンプリングノイズを遮断する場合に比して、回折ムラが発生し難くくなるという利点がある。
【0205】
こうして本実施形態の画像表示装置によれば、ざらつき感やちらつきの少ない見やすい画像を観察することができる。
【0206】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることは勿論である。
【0207】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1による本発明の画像表示装置によれば、接眼光学系と観察者の眼球との間に光学フィルタ手段を配置し、その第2の遮断空間周波数のナイキスト周波数に対する比を1.5と2.5の間となるようにしたために、画素ピッチを細かくすることが可能となって回折ムラを低減することができ、ざらつき感やちらつきの少ない見易い画像を観察することができる。
【0208】
また、請求項2による本発明の画像表示装置によれば、回折格子を有する光学フィルタ手段によって、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏することができる。
【0209】
さらに、請求項3による本発明の画像表示装置によれば、請求項2に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、回折格子を光学フィルタ手段の接眼光学系に対向する面に形成することにより、接眼窓と兼用させることが可能となり、部材点数を減らしてコストを削減することが可能となる。
【0210】
請求項4による本発明の画像表示装置によれば、表示素子と接眼光学系の間に第1の光学フィルタ手段を配置し、接眼光学系と観察者の眼球との間に第2の光学フィルタ手段を配置したために、ざらつき感やちらつきの少ない見易い画像を観察することができる。
【0211】
請求項5による本発明の画像表示装置によれば、請求項4に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、第2の光学フィルタ手段の第2の遮断空間周波数の、ナイキスト周波数に対する比を1.5と2.5の間となるようにしたために、画素ピッチを細かくすることが可能となって回折ムラを低減することができる。
【0212】
請求項6による本発明の画像表示装置によれば、表示素子の画素位置を4点の位置で繰り返して変位させる画素位置変位手段を備えた構成において、請求項4に記載の発明と同様の効果を奏することができる。
【0213】
請求項7による本発明の画像表示装置によれば、回折格子が形成された光学ローパスフィルタまたは複屈折板でなる光学ローパスフィルタを備えた構成において、請求項4に記載の発明と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるLCDの画素配列の一例を示す図。
【図2】上記図1に示したようなデルタ配列のLCDの内の、G画素のみの配列を示す図。
【図3】上記実施形態における縦方向1次元ローパスフィルタによる画素配列の第1例を示す図。
【図4】上記実施形態における縦方向1次元ローパスフィルタによる画素配列の第2例を示す図。
【図5】上記実施形態における斜め方向の1次元ローパスフィルタによる画素配列を示す図。
【図6】上記実施形態における縦横方向2次元ローパスフィルタによる画素配列を示す図。
【図7】上記実施形態における、第1の縦方向1次元ローパスフィルタと第2の縦方向1次元ローパスフィルタとを組み合わせてなされる画素配列を示す図。
【図8】上記実施形態において、ウォブリングする前のカラーLCDの画素配列を示す図。
【図9】上記図8に示したようなLCDのウォブリング後の見かけの画素配列について、Gのみを抜き出して示す図。
【図10】上記実施形態において、1次元ローパスフィルタに形成したストライプ状の回折格子の各種の例を示す図。
【図11】上記実施形態における2次元ローパスフィルタの回折格子の第1例を示す斜視図。
【図12】上記実施形態における2次元ローパスフィルタの回折格子の第2例を示す斜視図。
【図13】上記実施形態における2次元ローパスフィルタの回折格子の第3例および第4例を示す斜視図。
【図14】上記実施形態における2次元ローパスフィルタの回折格子の第5例を示す平面図。
【図15】上記図10(A)に示したような矩形状の断面を有する回折格子の詳細な構成を示す図。
【図16】上記図14に示したような斜方向の回折格子を有してなる2次元ローパスフィルタの形状を示す図。
【図17】上記実施形態における画像表示装置の光学系の第1の構成例を示す図。
【図18】上記実施形態における画像表示装置の光学系の第2の構成例を示す図。
【図19】上記実施形態におけるR窓方式の画像表示装置の光学系の第1の基本構成例を示す図。
【図20】上記実施形態におけるR窓方式の画像表示装置の光学系の第2の基本構成例を示す図。
【図21】上記実施形態におけるR窓方式の画像表示装置の光学系の第3の基本構成例を示す図。
【図22】上記実施形態におけるR窓方式の画像表示装置の光学系の第4の基本構成例を示す図。
【図23】上記実施形態において、ローパスフィルタに施すハードコート処理の各種の例を示す図。
【図24】上記実施形態において、画像を使用者の眼球に結像させる際に格子ピッチの異なるローパスフィルタを通過させる様子を示す図。
【図25】上記実施形態において、テレセントリック光学系を例に取ったときの回折角と分離幅の関係を示す図。
【図26】上記図24(A)に示したような格子ピッチが粗い場合のMTFグラフ。
【図27】上記図24(B)に示したような格子ピッチが細かい場合のMTFグラフ。
【図28】上記実施形態のウォブリングにおいて、画素を斜め方向に飛ばす原理を説明するための図。
【図29】上記実施形態における画素飛ばし光学素子の主要な構成を示す斜視図。
【図30】上記実施形態の画素飛ばし素子により飛ばされる画素の位置関係を示す図。
【図31】上記実施形態において、ウォブリングを行ったときの画素の光量の分配の割合を時間軸に沿って示す図。
【図32】上記実施形態において、ウォブリングを行ったときに観察され得る画像の様子を示す図。
【図33】従来方式の画像表示装置の光学系の構成例を示す図。
【符号の説明】
1…筐体
3…バックライト
4…LCD(表示装置、表示素子)
5…ウォブリング素子(画素位置変位手段)
6,8…接眼光学系
7,7B,7C,7D,7E,7l,7s,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20…光学ローパスフィルタ(光学フィルタ手段)
31…ハードコート

Claims (7)

  1. 画素を規則的に配置してなる表示装置と、
    上記表示装置に表示された画像を拡大して観察者の眼球に結像させる接眼光学系と、
    上記接眼光学系と観察者の眼球との間に配置された、該接眼光学系からの光を複数の光に分離する光学フィルタ手段と、
    を具備し、
    上記光学フィルタ手段は、第1の遮断空間周波数と、この第1の遮断空間周波数よりも高周波である第2の遮断空間周波数とを有し、該第2の遮断空間周波数f2Cは、上記表示装置の画素のピッチにより決定されるナイキスト周波数fN に対して、
    1.5<f2C/fN <2.5
    なる関係を満たすものであることを特徴とする画像表示装置。
  2. 上記光学フィルタ手段は、回折格子を有して構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 上記光学フィルタ手段の回折格子は、該光学フィルタ手段の上記接眼光学系に対向する面に形成されたものであることを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
  4. 画素を規則的に配置してなる表示素子と、
    上記表示素子に表示された画像を拡大して観察者の眼球に結像させる接眼光学系と、
    上記表示素子と接眼光学系との間に配置された、該表示素子からの光を複数の光に分離、またはスイッチングする第1の光学フィルタ手段と、
    上記接眼光学系と観察者の眼球との間に配置された、該接眼光学系からの光を複数の光に分離する第2の光学フィルタ手段と、
    を具備したことを特徴とする画像表示装置。
  5. 上記第2の光学フィルタ手段は、第1の遮断空間周波数と、この第1の遮断空間周波数よりも高周波である第2の遮断空間周波数とを有し、該第2の遮断空間周波数f2Cは、上記表示素子と上記第1の光学フィルタ手段とによって生成される画素のピッチにより決定されるナイキスト周波数fN に対して、
    1.5<f2C/fN <2.5
    なる関係を満たすものであることを特徴とする請求項4に記載の画像表示装置。
  6. 上記第1の光学フィルタ手段は、上記表示素子の画素位置を4点の位置で繰り返して変位させる画素位置変位手段であることを特徴とする請求項4に記載の画像表示装置。
  7. 上記第1の光学フィルタ手段は、回折格子が形成された光学ローパスフィルタ、または複屈折板でなる光学ローパスフィルタであることを特徴とする請求項4に記載の画像表示装置。
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