JP4334752B2 - ガスセンサの取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスが流通するガス流通管に取り付けられて、ガス中の被検出成分を検出するガスセンサの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば自動車用内燃機関を制御するために、排気管等のガス流通管に取り付けられ、流通するガス中の被検出成分(例えば、酸素、NOx等)を電気的に検出するガスセンサが知られている。
【0003】
そして、このようなガスセンサは、通常、先端に検出部が形成された検出素子と、その検出部を外側に突出させた状態で検出素子を保持する筒状の主体金具とを備え、一方、ガス流通管には、検出素子の検出部を管内に突出させた状態でガスセンサを取り付けるための専用の取付孔が穿設されている。
【0004】
ここで、ガスセンサをガス流通管に取り付ける代表的な手法としては、以下に示す三つの手法が挙げられる。
(1)主体金具の外周面にねじ山を設けると共に、ガス流通管の取付孔の内壁に、主体金具のねじ山に対応したねじ溝を設け、主体金具(ひいては、ガスセンサ自体)を取付孔にねじ込んで取り付ける手法。
【0005】
(2)ねじ部材を挿通するためのねじ挿通孔が設けられ、ガス流通管の取付孔の周囲に当接するように構成されたフランジを主体金具と一体になった形態で当該ケースの外周に突設し、このねじ挿通孔にねじ部材を挿通してフランジをガス流通管に締め付けて固定することにより取り付ける手法。
【0006】
(3)主体金具の外周面に外向きに突出するフランジ部を形成し、先端側(検出素子の検出部側)をガス流通管から突設された取付用の筒状部内に挿入して、その端面にフランジ部を当接させる。尚、この取付用の筒状部外周には、ねじ山を設けておく。そして、このねじ山に対応したねじ溝を有する袋ナットを主体金具の外側に挿通させ、取付用の筒状部に締め付けて固定することにより取り付ける手法。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上に示した(1)〜(3)の手法では、ガスセンサをガス流通管に固定するために、主体金具やねじ部材を締め付けるには、専用の工具が必要である。
しかしながら、例えばガス流通管が入り組んでいる場合等、狭いスペースをぬってガス流通管の取付孔にガスセンサを取り付ける際には、このようなスペースで作業が実行可能な工具が必要となり、工具の形状や種類が制約されることがあった。その上、取付作業自体が面倒となるといった問題点があった。
【0008】
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、内燃機関等に取り付けられ、ガス流通管内を流通するガス中の被検出成分を検出するためのガスセンサを、ガス流通管に容易に取り付けることができるようにする。
【0009】
【課題を解決するための手段,発明の効果】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、先端側にガス中の被検出成分を検出する検出部が形成された軸状の検出素子と、該検出素子を把持する筒状の主体金具とを備えたガスセンサを、測定対象となるガスに前記検出部が接触するように、ガス流通管に穿設された取付孔に挿入して固定するためのガスセンサの取付構造であって、
前記主体金具の外周に、外向きに突出した拡径部を形成し、該拡径部の先端側の端面を、該ガス流通管の前記取付孔の内壁に形成された座部に当接させると共に、該拡径部の後端側の端面に、該ガス流通管に一部が固定された弾性部材を当接することにより、該弾性部材を介して前記ガスセンサを該取付孔に固定するようにしたことを特徴とする。
【0010】
ここで、本発明(請求項1)のガスセンサが備える軸状の検出素子としては、例えば、ガス中の被検出成分を電気的に検出するように構成されたものであり、酸素イオン伝導性固体電解質体からなり、長板状に形成された素子(例えば、λ型酸素センサが備える検出素子)や、有底筒状に形成された素子等が挙げられる。
【0011】
即ち、本発明(請求項1)のガスセンサの取付構造では、ガス流通管に一部が固定された弾性部材の弾性力を利用して、主体金具の拡径部を取付孔の座部に押圧することにより、ガスセンサをガス流通管の取付孔に固定するものである。このため、ガスセンサを固定するための専用の工具等を用いることなく、容易に、しかも、しっかりとガス流通管の取付孔に取り付けることができる。
【0012】
ここで、弾性部材の一部をガス流通管に固定した状態で主体金具の拡径部に当接できるようにするには、種々の方法が考えられるが、請求項2に記載のように、取付孔の周囲を外側に向けて延出させることより、ガス流通管に筒状部を形成し、しかも、筒状部の外壁の一部に、筒状部の中心軸に直交する方向に沿って筒内に到達するまで切り欠かれた切欠部を形成し、弾性部材をこの切欠部の中に挿通させた状態で固定するようにしてもよい。
【0013】
即ち、本発明(請求項2)では、ガス流通管の筒状部の筒内に弾性部材が配置されるように、この弾性部材を切欠部に挿通した状態でガス流通管に固定するものである。このようにすれば、筒状部の筒内に配置された弾性部材が、ガスセンサの拡径部の後端側の端面に当接するようになり、この拡径部を、上記したように座部にしっかりと押圧させることができる。
【0014】
そして、このような切欠部を、請求項3に記載のように、互いに対向するように筒状部の外壁に2箇所設けておけば、弾性部材を切欠部それぞれに挿通したで固定でき、しかも、これら弾性部材により筒状部の両側からしっかりと拡径部を座部に押圧させることができる。
【0015】
また、弾性部材の一部をガス流通管に固定した状態で主体金具の拡径部に当接できるようにする他の手法としては、請求項4に記載のように、ガス流通管に、取付孔の周囲を外側に向けて延出することにより筒状部を形成し、しかも、筒状部におけるガス流通管とは反対側の端部に、弾性部材の一部を固定するための固定部と、固定部から引き出された弾性部材の開放端側を引掛けるための引掛部とを形成することが挙げられる。
【0016】
即ち、本発明(請求項4)では、弾性部材の一部を筒状部の固定部を介してガス流通管に固定し、この弾性部材の固定部とは反対側の端部を、筒状部の引掛部に引掛けるようにしたものである。そして、ガスセンサをガス流通管に固定するには、例えば、このガスセンサを、その拡径部が筒状部の座部に当接するように配置し、その後、弾性部材が拡径部の後端側の端面に当接するようにして、固定部に固定された側とは反対側の弾性部材の端部を引掛部に引掛けて固定すればよい。
【0017】
このようにしても、弾性部材の弾性力を利用して、ガスセンサをガス流通管にしっかりと固定することができる。
そして、更に、請求項5に記載のように、弾性部材を固定部から2方向に引き出し、引き出した弾性部材の両開放端側を、それぞれ引掛部に引掛けられるようにしてもよい。
【0018】
即ち、固定部からそれぞれ引き出された弾性部材を、ガスセンサの主体金具の周囲を通す等して、固定部とは反対側の引掛部に各端部を引掛けて固定するものである。このようにすれば、引き出された弾性部材により主体金具の両側からしっかりと拡径部を座部に押圧させることができる。
【0019】
ところで、弾性部材としては、請求項6に記載のように、靱性を有する棒状の金属材料からなり、しかも、拡径部の後端側に当接する部分が、ガスセンサを先端側に押圧できるように湾曲させてもよい。
このようにすれば、弾性部材が靱性により撓るようにして拡径部に当接するようになると共に、その反発力により拡径部を座部にしっかりと押圧するようになる。しかも、湾曲した部分がより強く拡径部を押圧できるため、ガスセンサをガス流通管にしっかりと固定することができる。
【0020】
また更に、弾性部材を靱性を有する棒状の金属材料から形成するようにした上で、請求項7に記載のように、一部が開放されたC環状に形成するようにしてもよい。このようにすれば、弾性部材の開放された部分を介して、上記したガス流通管の筒状体に弾性部材をはめ込むようにして簡単に固定することができる。
【0021】
一方、ガス流通管の筒状体の座部を、請求項8に記載のように、テーパ形状となるように形成してもよい。ここで、座部をテーパ形状に形成するとは、例えば、座部にガス流通管の管内に向かう傾斜面を形成することを指す。
他方、拡径部の先端側の端面または後端側の端面を、請求項9に記載のように、テーパ形状となるように形成してもよい。ここで、拡径部の先端側の端面をテーパ形状に形成するとは、例えば、先端側から後端側に向かって外向きの傾斜面を形成することを指す。また、拡径部の後端側の端面をテーパ形状に形成するとは、例えば、後端側から先端側に向かって外向きの傾斜面を形成するを指す。
【0022】
このように、筒状体の座部をテーパ形状に形成したり(請求項8)、或いは、拡径部の先端側の端面をテーパ形状にする(請求項9)ことにより、筒状体に挿入する際のガスセンサの位置決めが容易になり、しかも、挿入した後には、ガスセンサがずれたりすることなくしっかりと固定されるようになる。
【0023】
また、拡径部の後端側の端面をテーパ形状にすることにより、弾性部材の弾性方向が、例えば、ガスセンサの中心軸に垂直な面内で、かつ、この中心軸に向かう方向(換言すれば、中心軸に向かう方向)である場合には、ガスセンサの中心軸に沿った先端側に向かう成分の弾性成分が生じるため、拡径部を座部にしっかりと押圧させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のガスセンサの取付構造を具体化した実施例(第1実施例,第2実施例)を図面と共に説明する。尚、各実施例では、自動車用内燃機関の排気管に取り付けて使用する酸素センサの取付構造について具体化した。
【0025】
(第1実施例)
図1は、酸素センサ2の取付構造を表し、(a)は酸素センサ2を排気管100に取り付けた状態の縦断面図、(b)は、取付部分の斜視図、(c)は、(a)中に示したA−A断面を表す。
【0026】
酸素センサ2は、筒状の主体金具4と、主体金具4の筒内に配置された絶縁保護体6と、先端(図中下方)が突出した状態で絶縁保護体6の内側に挿入され、酸素イオン伝導性固体電解質体からなる長板状の酸素濃淡電池素子を備えた断面長方形状の検出素子8とを備えている。尚、検出素子8には、酸素濃淡電池素子を活性化させるためのヒータ(図示略)が積層されて形成されている。
【0027】
主体金具4は、先端側からそれぞれ順に配置された脚部10と、中心軸に直交する方向に沿って外側に突出した拡径部12と、拡径部12から延設された形状の後端部14とを備え、これらは一体形成されている。
この内、拡径部12の上端面16は、上外方向に向かう面を有する斜面であり、一方、下端面18は、下外方向に向かう面を有する斜面である。また、後端部14における拡径部12側の外壁部分は、上外方向に向かう面を有する斜面である。
【0028】
そして、この主体金具4では、後端部14,拡径部12,脚部10の順に内径が小さくなるように形成されている。また、主体金具4の内壁には、後端部14と拡径部12との間に段部20が形成され、拡径部12と脚部10との間に段部22が形成されており、これら段部20,22は、いずれも筒内先端側に向かって下る斜面を有する。
【0029】
ここで、このような主体金具4は、全体がステンレス鋼にて形成される。そして、主体金具4を形成するには、例えば、金属材料(ステンレス鋼の粉末等)を金型内に射出して金具の原型となる成形品を得た後に、この成形品に焼結等を施して所定形状の主体金具を完成させる金属射出成型法を用いることができる。
【0030】
絶縁保護体6は、後端側(図中上方)の側壁が中心軸に直交する方向に突出することにより形成された鍔部24を有する略円筒状を呈している。しかも、中心軸に沿って検出素子8の断面形状に沿った略長方形状の挿通孔26が穿設されており、検出素子8は挿通孔26に挿通されて保持されるようになっている。ここで、検出素子8は、先端側(図中下方)に検出部8aが形成され、後端側には検出部8aにて生じた酸素濃淡電池起電力を外部から取り出すために、複数(本実施例では4個)のL字状の金属端子28が把持部材30等を介して取り付けられている。
【0031】
そして、検出素子8を保持した絶縁保護体6は、先端周縁部側を主体金具4の段部22に当接すると共に、鍔部24の外壁を後端部14の内壁に当接した状態で主体金具4に配置され、更に、この状態の主体金具4の内側には、絶縁保護体6の上部側、金属端子28の一部等を埋設するようにして主体金具4に固定するための充填材32が充填されている。尚、金属端子28は、主体金具4の後端部14の内側に配置される。また、充填材32としては、例えば、樹脂、ガラス(シリカホウソガラス)等を用いることができる。
【0032】
一方、主体金具4の脚部10の周囲には、排気ガスを内外に流通させるガス流通孔を有すると共に、検出素子8の検出部8a側を保護するための二重のプロテクタ34,36が溶接等によって固定されている。
以上のようにして、酸素センサ2が構成されている。そして、このように構成された酸素センサ2では、図示しない内燃機関の制御部から延設されたコネクタ部材が、金属端子28に接続した状態で主体金具4の後端部14に外嵌されることにより、検出素子8の検出部8aにて検出された酸素濃淡電池起電力を取り出すことができる。
【0033】
他方、排気管100には、円形状の孔部102が穿設され、孔部102には、筒状部104が固定されている。この筒状部104は全体がステンレス鋼(例えば、SUS430)にて形成され、先端開口部104a側の内壁が、筒内先端側に向かって下る斜面を有する段部106を介して内側に突出することにより、突出部108が形成されている。また、後端側の側壁には、筒状部104の中心軸に直交する方向に沿って筒内に到達するまで切り欠かれた切欠部110が、この中心軸を挟んで互いに対向するように2箇所形成されている。
【0034】
尚、筒状部104は、酸素センサ2の主体金具4の後端部14の一部、拡径部12及び脚部10にかけての部分が収容されるように形成されている。
そして、筒状部104の後端側には、靱性を有する棒状の金属材料からなり、しかも、図1(b),(c)中に示すように、一部が開放されたC環状(図中では、略U字状となるC環状)に形成された弾性部材112が、切欠部110を介して取り付けられている。そして、弾性部材112は、切欠部110にそれそれ挿通される挿通部114と、各挿通部114の端部(図1(c)中上側)から延設された共通の支持部116とを備える。また、各挿通部114には、他端側が互いに向き合うように略L字状に折り曲げられた折曲部118が形成されている。
【0035】
このように構成された弾性部材112は、各挿通部114が筒状部104の筒内に一部が突出するように切欠部110に挿通されると共に、支持部116及び折曲部118が筒状部104の外壁に当接した状態で、この筒状部104に取り付けられている。
【0036】
以上のように構成された排気管100側に、酸素センサ2を取り付けるには、酸素センサ2を、筒状部104の後端側開口部を介して、検出素子8の検出部8a側から先に、この筒状部104に挿通すればよい。
そして、酸素センサ2を挿通する際には、まず、主体金具4の拡径部12の下端面18が、弾性部材112の各挿通部114に当接するようになるが、その後、拡径部12の外壁部分が各挿通部114を通過するにつれて、弾性部材112が拡径部12に押圧され、この弾性部材112は切欠部110を介して筒状部104の外周方向に弾性変形するようになる。
【0037】
更に酸素センサ2が挿通されると、ついには、拡径部12の下端面18が、筒状部104の段部106に当接すると共に、弾性部材112が拡径部12の上端面16に当接するようになる。
この状態では、弾性部材112の弾性力(復元力)により、拡径部12の上端面16が下方寄り方向に押圧される。この結果、拡径部12は、筒状部104の段部106と弾性部材112との間に挟持された状態となり、酸素センサ2が、排気管100(筒状部104)に固定される。また、弾性部材112は、拡径部12(酸素センサ2)を固定した状態では、切欠部110における筒状部104の筒内側の部分を密封するように配置される。
【0038】
ここで、本実施例では、筒状部104の先端開口部104aが請求項記載の「取付孔」に相当し、筒状部104の段部106が請求項記載の「座部」に相当する。
このように、本実施例では、工具等を用いることなく、酸素センサ2を筒状部104に挿通するだけで、弾性部材112の弾性(バネ弾性)を利用して排気管100に固定することができ、その操作は極めて簡単である。このため、排気管が複雑に配された箇所等においても、スムーズに酸素センサ2を取り付けることができる。また、取り付けられた酸素センサ2は、弾性部材112により固定された状態が保持されるために、排気管100から自然に外れることがない。
【0039】
更に、酸素センサ2を排気管100から取り外すには、酸素センサ2を筒状部104から引き抜くようにすればよく、その操作は簡単である。
そして、主体金具4の拡径部12の下端面18、及び、筒状部104の段部106には、図1(a)に示すように、互いに対応するように形成された斜面を有しているため、主体金具4(酸素センサ2)を筒状部104に挿入する際には、位置決めが容易となり、しかも、挿入した後には、横方向(即ち、酸素センサ2の中心軸に直交する面内方向)にずれることなく、酸素センサ2がしっかりと排気管100に固定される。
【0040】
尚、このように取り付けられた酸素センサ2では、弾性部材112により、拡径部12が筒状部104の段部106に押圧されると共に、切欠部110がこの弾性部材112により密封されるために、排気管100からの排気ガスの流出が阻止されるようになっている。
【0041】
(第2実施例)
図2は、酸素センサ40の取付構造を表し、(a)は酸素センサ40を排気管100に取り付けた状態の縦断面図、(b)は、取付部分の斜視図、(c)は、取付部分の側面図、(d)は取付部分の正面図を表す。
【0042】
酸素センサ40は、第1実施例中に示した酸素センサ2とは、主体金具の一部の形状が異なるだけで、その他の構成部材は同一である。このため、酸素センサ2と同一の構成部材には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
即ち、酸素センサ40は、主体金具42と、絶縁保護体6と、検出素子8とを備えている。
【0043】
主体金具42は、先端側からそれぞれ順に配置された脚部10と、中心軸に直交する方向に沿って外側に突出した拡径部44と、拡径部44から延設された形状の後端部14とを備え、これらは一体形成されている。
この内、拡径部44の上端面46は中心軸に直交する面であり、一方、下端面18は、下外方向に向かう面を有する斜面である。また、後端部14における拡径部44側の外壁部分は、上外方向に向かう面を有する斜面である。
【0044】
そして、この主体金具42では、後端部14,拡径部44,脚部10の順に内径が小さくなるように形成されている。また、主体金具42の内壁には、後端部14と拡径部44との間に段部20が形成され、拡径部44と脚部10との間に段部22が形成されている。
【0045】
ここで、このような主体金具42は、全体がステンレス鋼にて形成される。そして、主体金具42を形成するには、上記した金属射出成型法を用いることができる。
以上のようにして、酸素センサ40が構成されている。そして、このように構成された酸素センサ40では、酸素センサ2の場合と同様に、内燃機関の制御部から延設されたコネクタ部材が、金属端子28に接続した状態で主体金具42の後端部14に外嵌されることにより、検出素子8の検出部8aにて検出された酸素濃淡電池起電力を取り出すことができる。
【0046】
他方、排気管100に穿設された孔部102には、筒状部120が固定されている。この筒状部120は、上記した筒状部104の場合と同様に全体がステンレス鋼にて形成され、先端開口部120a側の内壁が段部106を介して内側に突出することにより、突出部108が形成されている。
【0047】
また、後端には、中心軸を挟んで、それぞれ後述する弾性部材140を固定するための固定部122と、弾性部材140を引掛けるための引掛部124とが形成されている。尚、筒状部120は、酸素センサ40の主体金具42の拡径部44の一部及び脚部10にかけての部分が収容されるように形成されている。
【0048】
この内、固定部122は、図2(c)等に示すように、筒状部120の端部から突設された基部126と、基部126の一部が筒状部120の外側に向かって開放された溝部128とからなる。
一方、引掛部124は、図2(b),(d)に示すように、筒状部120の端部から突設された基部130と、基部130の上端両側に突設され、一部が開放された「C」字状の鈎部132とからなる。尚、各鈎部132は、開放方向が互いに対向するように設けられている。
【0049】
そして、弾性部材140は、靱性を有する棒状の金属材料からなり、一部が開放されたC環状に形成されている。
即ち、弾性部材140は、主体金具42の拡径部44の上端面46を押圧するようにして一部が当接する二つの当接部142と、当接部142の端部(図2(c)中右側)から延設された共通の支持部144と、当該弾性部材140の中心軸に直交する方向に沿って各当接部142の他端から外側方向に延設され、筒状部120の引掛部124に引掛けるための棒状部146と、弾性部材140を外部から操作するための「C」字状の把持部148とからなる。
【0050】
また、当接部142は、酸素センサ40を筒状部120に挿入する方向に沿って、主体金具42の拡径部44の上端面46を押圧できるように湾曲して形成されている。
このように構成された弾性部材140は、支持部144が筒状部120の固定部122の溝部128に配置されることにより、当該筒状部120に固定され、各当接部142が主体金具42の拡径部44の上端面46を押圧した状態で、各棒状部146が筒状部120の引掛部124の各鈎部132に引掛けられるようになっている。
【0051】
つまり、以上のように構成された排気管100側に酸素センサ40を取り付けるには、まず、酸素センサ40を、筒状部120の後端側開口部を介して、検出素子8の検出部8a側から先に、この筒状部120に挿通し、主体金具42の拡径部44の下端面18を筒状部120の段部106に当接させて配置しておく。このとき、図2に示すように、主体金具42の拡径部44の上端部側が、筒状部120から突出した状態で、酸素センサ40が配置されている。
【0052】
次いで、弾性部材140における開放された側を介して、酸素センサ40(主体金具42)の拡径部44と後端部14との間の部分を弾性部材140の環内に挿通する。そして、弾性部材140の支持部144を上記のようにして筒状部120の固定部122に固定し、当接部142を主体金具42の拡径部44の上端面46に当接させると共に、各把持部148を挟むように操作して棒状部146を引掛部124に引掛ける。
【0053】
この状態では、弾性部材140の弾性力(復元力)により、拡径部44の上端面46が下方方向に押圧される。この結果、拡径部44は、筒状部120の段部106と弾性部材140との間に挟持された状態となり、酸素センサ40が、排気管100(筒状部120)に固定される。
【0054】
ここで、本実施例では、筒状部120の先端開口部120aが請求項記載の「取付孔」に相当する。
このように、本実施例では、工具等を用いることなく、酸素センサ40を筒状部120に挿通した後に、弾性部材140を取り付けることにより、この弾性部材140の弾性(バネ弾性)を利用して排気管100に固定することができるといったように、上記した第1実施例の場合と同様の効果が得られる。
【0055】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は上記第1,第2実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、第2実施例中にて説明した筒状部120では、弾性部材140を引掛けるための引掛部124に対して二つの鈎部132を設けるようにしたが、「C」字状の鈎部を、弾性部材140の二つの棒状部146を丁度引掛可能な程度の大きさに形成しておけば、一つで済む。
【0056】
また、上記各実施例では、検出素子をジルコニア等を主体とする酸素イオン伝導性固体電解質体を用いて形成することにより、いわば、起電力変化型のガスセンサ(酸素センサ)となるように構成したものである。これに限定されず、検出素子をチタニア等の金属酸化物を用いて形成して、いわば、抵抗変化型のガスセンサ(酸素センサ)となるように構成してもよい。
【0057】
また更に、検出素子の検出感度や検出精度を高めるために、複数の素子(例えば、酸素濃淡電池素子等)を積層したり、このような素子の両面にヒータ(例えば、セラミックヒータ)を配置するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の酸素センサ2の取付構造を示す説明図である。
【図2】 第2実施例の酸素センサ40の取付構造を示す説明図である。
【符号の説明】
2,40…酸素センサ(ガスセンサ)、4,42…主体金具、8…検出素子、12…拡径部、100…排気管、104,120…筒状部、104a,120a…先端開口部(取付孔)、110…切欠部、112,140…弾性部材、122…固定部、124…引掛部。
Claims (9)
- 先端側にガス中の被検出成分を検出する検出部が形成された軸状の検出素子と、該検出素子を把持する筒状の主体金具とを備えたガスセンサを、測定対象となるガスに前記検出部が接触するように、ガス流通管に穿設された取付孔に挿入して固定するためのガスセンサの取付構造であって、
前記主体金具の外周に、外向きに突出した拡径部を形成し、該拡径部の先端側の端面を、該ガス流通管の前記取付孔の内壁に形成された座部に当接させると共に、該拡径部の後端側の端面に、該ガス流通管に一部が固定された弾性部材を当接することにより、該弾性部材を介して前記ガスセンサを該取付孔に固定するようにしたことを特徴とするガスセンサの取付構造。 - 前記取付孔の周囲を外側に向けて延出することにより、前記ガス流通管に筒状部を形成し、しかも、該筒状部の外壁の一部に、該筒状部の中心軸に直交する方向に沿って筒内に到達するまで切り欠かれた切欠部を形成し、前記弾性部材を該切欠部の中に挿通させることにより、該筒状部に挿入された前記ガスセンサの前記拡径部の後端側の端面に、該弾性部材を当接させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のガスセンサの取付構造。
- 前記切欠部は、互いに対向するように前記筒状部の外壁に2箇所設けられていることを特徴とする請求項2に記載のガスセンサの取付構造。
- 前記ガス流通管に、前記取付孔の周囲を外側に向けて延出することにより筒状部を形成し、しかも、該筒状部における該ガス流通管とは反対側の端部に、前記弾性部材の一部を固定するための固定部と、該固定部から引き出された該弾性部材の開放端側を引掛けるための引掛部とを形成したことを特徴とする請求項1に記載のガスセンサの取付構造。
- 前記弾性部材は前記固定部から2方向に引き出され、引き出された該弾性部材の両開放端側は、それぞれ前記引掛部に引掛けられることを特徴とする請求項4に記載のガスセンサの取付構造。
- 前記弾性部材は、靱性を有する棒状の金属材料からなり、しかも、前記拡径部の後端側に当接する部分は、前記ガスセンサを先端側に押圧できるように湾曲していることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のガスセンサの取付構造。
- 前記弾性部材は、靱性を有する棒状の金属材料からなり、しかも、一部が開放されたC環状に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のガスセンサの取付構造。
- 前記座部は、テーパ形状であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のガスセンサの取付構造。
- 前記拡径部の先端側の端面または後端側の端面は、テーパ形状であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のガスセンサの取付構造。
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