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JP4334972B2 - 三次元周期構造体の製造方法 - Google Patents
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JP4334972B2 - 三次元周期構造体の製造方法 - Google Patents

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本発明は、三次元周期構造体の製造方法に関する。
従来、非特許文献1には、薄皮粒子の周期構造を形成する方法が示されている。この方法は、最初に微粒子によって形成される周期構造を型として用い、粒子間にポリマーを充填した後、最初の粒子を除去して、最初の粒子による周期構造体の逆型を形成し、この逆型を利用して、逆型の内壁にゾルゲル反応(液相反応)により薄皮を形成した後、逆型を除去するという薄皮粒子周期構造(Hollow構造)を作るものである。
また、非特許文献2には、最初にシリカ粒子によって形成される周期構造を形成し、これを型として用い、シリカ粒子の表面に化学的気相成長法(CVD法)により、シリコンを薄皮状に成膜した後、シリカ粒子を除去するという薄皮粒子周期構造を作る方法が示されている。
また、非特許文献3には、テンプレート基板を用いた微粒子集積体の形成方法が記述されている。
また、特許文献1は、微粒子を使ったフォトニック結晶とその製造方法に関するもので、微粒子のオパール結晶のテンプレートにナノ粒子を導入し、ナノ粒子からなる構造体を形成した後、最初の微粒子オパール結晶のテンプレートを除去することによって形成する所謂、インバース構造が示されている。
また、特許文献2は、微粒子の結晶構造を利用したフォトニック結晶とその製造方法に関するもので、層状に配列した無機酸化物粒子群が少なくとも3層以上積層していることが示されている。
また、特許文献3は、ポリマー媒質中で微粒子を配列させた後に、圧縮するフォトニック結晶の形成方法に関するものである。
また、特許文献4は、微粒子を使ってフォトニック結晶を形成する製造方法に関するもので、受け部を有する基板上に球状微粒子の懸濁液を滴下し、荷重を加えることにより、最密充填構造のフォトニック結晶を得ることが示されている。
また、特許文献5は、外力によってフォトニックバンドギャップが変化可能なフォトニック結晶とその製造方法に関するもので、このフォトニック結晶は、ゲル状の物質内に、複数の気泡が規則的に配列することにより構成されている。
また、特許文献6は、微粒子を使ったフォトニック結晶とその製造方法に関するもので、粒子表面に官能基を表面修飾することにより、静電引力よりも強い化学結合力で強固な3次元構造を有するフォトニック結晶を得ることが示されている。
また、特許文献7は、微粒子の最密充填構造を有したオパール様回折発色膜とその製造法に関するものである。
また、特許文献8は、後工程の焼成の際に消去される微粒子とナノ粒子を含む原料液に基板を垂直あるいは傾斜させて浸漬させて、基板上に粒子を整列させた後、焼成を行い、微粒子を消失させることにより、周期的ポーラス構造を形成する方法に関するものである。
また、特許文献9,特許文献10は、元の鋳型を利用して、元の鋳型を反転した形状をつくり、フォトニック結晶を形成する方法に関するものである。
Vicki L. Colvin 等の"A Lost−Wax Approach to Monodisperse Colloids and Their Crystals"(SCIENCE VOL291 19 January 2001, 453−457) Yurii A.Vlasov 外3名著,"On−chip natural assembly of silicon photonic bandgap crystals"「Nature」,2001年11月15日,Vol.414, p.289−293 S.M.Yang 外2名著,"Opal Circuits of Light−Planarized Microphotonic Crystal Chips"「Advanced Functional Materials」,2002年6月,Vol.6+7, p.425−431 特開2000−233999号公報 特開2001−42144号公報 特開2001−249234号公報 特開2001−305359号公報 特開2002−098846号公報 特開2002−341161号公報 特許第2905712号(特開平8−234007号公報) 特開2003−2687号公報 特開2001−72414号公報 特許第3376411号(特開2001−91777号公報)
フォトニック結晶は、屈折率の異なった二つ以上の材料(一方は空気でも可)が、空間的な対称性・規則性を有して、配置された周期構造を有する材料である。フォトニック結晶は、この規則構造・周期構造を有することにより、従来の光学材料では得られなかった特性を発揮するようになる。その最も特徴的なものは、フォトニックバンドギャップ(PBG)の発現である。フォトニック結晶では、PBGに対応した波長の光は完全に通さないが、その他の波長の光は透過させる(図1を参照)。
フォトニック結晶をどの方向からみても、ある波長では、完全に光を通さない特性を有するときに、このフォトニック結晶は、完全フォトニックバンドギャップが形成されているという(図2を参照)。完全フォトニックバンドギャップを有するフォトニック結晶は、完全な光閉じ込め効果が得られることから、応用上、非常に待望されている。しかしながら、実際に完全フォトニックバンドギャップを有するフォトニック結晶を得ることは大変困難であり、多くの結晶では、ある方向からは、光を透過させない波長を有していても、別の方向からは、その波長で光を透過させてしまう結晶がほとんどである(図3を参照)。
フォトニックバンドギャップを完全バンドギャップ化するためには、周期構造の屈折率変調(屈折率の差)が大きいことと、完全バンドギャップ形成に有利な結晶構造を選択することが必要である。ここでは、微粒子のセルフアッセンブリ現象を利用して得られる周期構造体から完全フォトニックバンドギャップを有するフォトニック結晶を形成する際に、どのように開発がなされているかを説明する。
球状の微粒子のセルフアッセンブリ現象により得られる周期構造体は、面心立方構造を有する微粒子の集積体であるが、通常、こうした微粒子集積体は完全フォトニックバンドギャップを有していない。その理由として、フォトニック結晶のように高品位の周期構造を形成するためには、粒子径の分布が非常に良い球状微粒子を使用しなければならないが、現在、このような粒子は、シリカやポリスチレンといった限られた材料でしか得られておらず、こうした微粒子は、必ずしも高屈折率ではないことによる。また、さらには、結晶構造上の問題で、微粒子の面心立方構造配列で完全フォトニックバンドギャップを形成するためには、非常に大きな屈折率変調が必要となり、特に可視域では、通常の材料では、微粒子の面心立方構造配列では完全フォトニックバンドギャップを得ることはできない。このため、特許文献1のように、最初の微粒子集積体の空隙の部分に屈折率の大きな材料で充填した後、微粒子を除去して、微粒子構造体の反転構造(インバース構造、図4を参照)を形成して、完全フォトニックバンドギャップを有するフォトニック結晶を得ようとする取り組みがある。インバース構造は、屈折率が3以上の材料を使用することにより、完全フォトニックバンドギャップが形成されることがシミュレーションで予言されているが、完全フォトニックバンドギャップの幅は非常に狭く、結晶の不完全性に敏感で、さまざまな光波長域で、実際に完全フォトニックバンドギャップを有するフォトニック結晶を得ることは大変難しい。また、屈折率が3以上という要求は、波長域によっては、なかなか適切な材料がない場合もある。例えば、可視域で高屈折率な材料として知られている酸化チタンも、可視域での屈折率は2.7〜2.8程度で、インバース構造では、完全フォトニックバンドギャップを得ることはできない。そこで、この課題を解決するために、前述したような薄皮の粒子構造の集積体(Hollow構造、図5を参照)が提案されている。
薄皮粒子構造体のプロセスは、次のようなものである。
すなわち、非特許文献2に示されている方法では、まず、粒子径の揃った球状のシリカ粒子をエタノールに分散させた原料液に基板を立てた状態で浸し、基板表面にシリカ粒子の薄膜状規則構造集積体を得る(図6を参照)。次に、化学的気相成長法(CVD法)によって、シリカ粒子の表面にシリコンを薄皮状に成膜した後、シリカ粒子を除去することにより、薄皮粒子構造体を形成する(図5を参照)。この方法では、化学的気相成長法(CVD法)を用いることにより、シリカ粒子の薄膜状規則構造集積体から直接、薄皮粒子構造体を形成することができる。この方法であれば、化学的気相成長法(CVD法)の際に、薄皮粒子構造体と基板との一体化を行うことができる。しかしながら、化学的気相成長法で、酸化チタンをはじめとするワイドバンドギャップの金属酸化物材料を粒子の表面に薄皮上でつけることは困難であるため、可視域のPBGを有するフォトニック結晶を形成することは難しい。
一方、非特許文献1に示されている方法では、上記の技術と同様に、まず、粒子径の揃った球状のシリカ粒子をエタノールに分散させた原料液に基板を立てた状態で浸し、基板表面にシリカ粒子の薄膜状規則構造集積体を得る(図7(a))。次に、粒子間にモノマーを充填し、重合した後(図7(b))、最初の粒子を除去して、ポリマーによるインバース構造を形成して、粒子集積体の逆型とする(図7(c))。この逆型を形成する際に、逆型の材質にpolystyreneを用いる。逆型の空隙にチタンのアルコキシドを充填し、酸化チタンに転じることにより、逆型の内壁に薄皮状の酸化チタンを形成する(図7(d))。この後、polystyreneを除去して、酸化チタンの薄皮粒子構造体を得る(図7(e))。ちなみに、この方法のバリエーションとして、この後、ポリマーの逆型として、poly(methyl methacrylate)(PMMA)を用い、上記と同様に、逆型の空隙にチタンのアルコキシドを充填し、酸化チタンに転じると、polystyreneとPMMAの表面性の違いにより、酸化チタンの粒子集積体構造を得ることができる。
この方法では、薄皮粒子形成の工程に、液相反応を用いているために、ゾルゲル反応などを利用して、ワイドバンドギャップの金属酸化物材の薄皮粒子構造を形成することができるため、可視域のPBGを有するフォトニック結晶を形成できる。しかしながら、この形成方法では、型を用いて、型に他材料を充填した後、型の除去を行うが、その際に、周期構造体と基板がはがれてしまう(図7(e)を参照)。このため、周期構造体をデバイス化のためにパターニングするには、全面に周期構造体を形成した後、周期構造体を基板に貼り付け、この後、エッチングなどによって不必要な領域を除去するしかないが、酸化チタンなどの金属酸化物をエッチングによってパターニングを行うことは一般的に困難である。このため、金属酸化物などのワイドバンドギャップ材料の薄皮粒子構造を基板上でパターニングできる技術が望まれていた。
本発明は、金属酸化物などのワイドバンドギャップ材料の薄皮粒子構造体を基板上で一体化して形成することの可能な三次元周期構造体の製造方法を提供することを目的としている。
また、本発明は、金属酸化物などのワイドバンドギャップ材料の薄皮粒子構造体を基板上で一体化してパターニングすることの可能な三次元周期構造体の製造方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、三次元的な周期構造を有する三次元周期構造体の製造方法において、第1の材質からなる球状単分散粒子の薄膜状規則構造集積体を第1の基板上に形成する工程と、第1の基板上に形成された薄膜状規則構造集積体を第2の基板ではさみ、第1の基板と第2の基板との間及び薄膜状規則構造集積体の粒子間に第2の材質の前駆液体を充填し、固化して第2の材質に転じる工程と、薄膜状規則構造集積体中の第1の材質の粒子を除去し、第1の基板からの剥離により、第2の基板上の第2の材質の薄膜状周期構造体とする工程と、第2の基板上の第2の材質の薄膜状周期構造体と第3の基板とを微小な距離にて平行に配置し、第2の基板上の第2の材質の薄膜状周期構造体と第3の基板との間に第3の材質の前駆液体を充填し、固化して第3の材質に転じる工程と、この後、第2の材質の除去と第2の基板の剥離とを行なうことを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の三次元周期構造体の製造方法において、第2の基板上の第2の材質の薄膜状周期構造体と第3の基板とを微小な距離にて平行に配置する工程においては、第2の基板上の第2の材質の薄膜状周期構造体と第3の基板との間に基板間距離規定材を挟むことを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の三次元周期構造体の製造方法において、基板間距離規定材には単分散粒子が用いられることを特徴としている。
また、請求項4記載の発明は、請求項1記載の三次元周期構造体の製造方法において、第1の材質からなる球状単分散粒子の薄膜状規則構造集積体を第1の基板上に形成する工程においては、第1の材質からなる球状単分散粒子の薄膜状規則構造集積体を第1の基板上に任意のパターン形状で形成することを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、請求項1記載の三次元周期構造体の製造方法において、第2の材質の表面が親水性であり、且つ、第3の基板の表面が親水性であることを特徴としている。
また、請求項6記載の発明は、請求項1記載の三次元周期構造体の製造方法において、第3の材質の前駆液体を充填し、固化して第3の材質に転じる工程は、第3の材質のナノ粒子が分散した水溶液を充填し、ナノ粒子を薄膜状周期構造体の内部表面および第3の基板の表面に堆積させる工程であることを特徴としている。
また、請求項7記載の発明は、請求項1記載の三次元周期構造体の製造方法において、第3の材質の前駆液体を充填し、固化して第3の材質に転じる工程は、ゾル液を充填させた後、焼成することにより、第3の材質を薄膜状周期構造体の内部表面および第3の基板の表面に堆積させる工程であることを特徴としている。
請求項1乃至請求項7記載の発明によれば、金属酸化物などのワイドバンドギャップ材料の薄皮粒子構造体を基板上で一体化して形成することができる。また、金属酸化物などのワイドバンドギャップ材料の薄皮粒子構造体を基板上で一体化してパターニングすることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
(第1の形態)
本発明の第1の形態は、三次元的な周期構造を有する三次元周期構造体の製造方法において、第1の材質からなる球状単分散粒子の薄膜状規則構造集積体を第1の基板上に形成する工程と、第1の基板上に形成された薄膜状規則構造集積体を第2の基板ではさみ、第1の基板と第2の基板との間及び薄膜状規則構造集積体の粒子間に第2の材質の前駆液体を充填し、固化して第2の材質に転じる工程と、薄膜状規則構造集積体中の第1の材質の粒子を除去し、第1の基板からの剥離により、第2の基板上の第2の材質の薄膜状周期構造体とする工程と、第2の基板上の第2の材質の薄膜状周期構造体と第3の基板とを微小な距離にて平行に配置し、第2の基板上の第2の材質の薄膜状周期構造体と第3の基板との間に第3の材質の前駆液体を充填し、固化して第3の材質に転じる工程と、この後、第2の材質の除去と第2の基板の剥離とを行なうことを特徴としている。
図8は第1の形態の三次元周期構造体の製造方法を説明するための図である。
図8を参照すると、まず、第1の材質からなる球状単分散粒子の薄膜状規則構造集積体を第1の基板上に形成した後(図8(a))、第1の基板上に形成された薄膜状規則構造集積体を第2の基板ではさみ、第1の基板と第2の基板の間及び薄膜状規則構造集積体の粒子間に第2の材質の前駆液体を充填し、固化して第2の材質に転じる(図8(b))。この後、薄膜状規則構造集積体中の第1の材質の粒子を除去し、第1の基板からの剥離を行い、第2の基板上の第2の材質の薄膜状周期構造体とする(図8(c))。次に、第2の基板上の第2の材質の薄膜状周期構造体と第3の基板とを微小な距離にて平行に配置し、第2の基板上の第2の材質の薄膜状周期構造体と第3の基板との間に第3の材質の前駆液体を充填し、固化して第2の材質に転じる(図8(d))。最後に、第2の材質の除去と第2の基板の剥離とを行なうことにより、第3の基板上に固定された第3の材質の薄皮粒子構造体を得ることができる(図8(e))。
このように、第1の形態では、第1の基板上に形成した球状単分散粒子の薄膜状規則構造集積体の逆型を、第2の基板に中間転写し、さらに、この逆型を用いて、薄皮粒子構造体を形成する際に、第2の基板上の第2の材質の薄膜状周期構造体と第3の基板とを微小な距離にて平行に配置して、第3の材質の前駆液体を充填、固化することにより、第3の基板との空隙にも第3の材質が充填されることになり、第3の基板上に固定された三次元周期構造体(薄皮粒子構造体)を得ることが可能になる。
(第2の形態)
本発明の第2の形態は、第1の形態の三次元周期構造体の製造方法において、第2の基板上の第2の材質の薄膜状周期構造体と第3の基板とを微小な距離にて平行に配置する工程においては、第2の基板上の第2の材質の薄膜状周期構造体と第3の基板との間に基板間距離規定材を挟むことを特徴としている。
第2の形態では、第2の基板上の第2の材質の薄膜状周期構造体と第3の基板とを微小な距離にて平行に配置する工程においては、第2の基板上の第2の材質の薄膜状周期構造体と第3の基板との間に基板間距離規定材を挟むことにより、第2の基板と第3の基板とを微小な距離で、平行に配置することが可能となる。
(第3の形態)
本発明の第3の形態は、第2の形態の三次元周期構造体の製造方法において、基板間距離規定材には単分散粒子が用いられることを特徴としている。
第3の形態では、基板間距離規定材に単分散粒子を使用するため、第2の基板と第3の基板との距離が微小で、かつ、平行な配置を容易に実現することが可能となる。
(第4の形態)
本発明の第4の形態は、第1の形態の三次元周期構造体の製造方法において、第1の材質からなる球状単分散粒子の薄膜状規則構造集積体を第1の基板上に形成する工程においては、第1の材質からなる球状単分散粒子の薄膜状規則構造集積体を第1の基板上に任意のパターン形状で形成することを特徴としている。
すなわち、第4の形態では、第3の材質の形成に液相プロセスを利用し、三次元周期構造体を基板上で固定するために、中間転写プロセスを使用しているので、第3の基板上で固定され、かつ、任意のパターン形状で形成された三次元周期構造体(薄皮粒子構造体)を得ることが可能になる。
(第5の形態)
本発明の第5の形態は、第1の形態の三次元周期構造体の製造方法において、第2の材質の表面が親水性であり、且つ、第3の基板の表面が親水性であることを特徴としている。
第5の形態では、第2の材質の固化後の表面が親水性となる材料を第2の材質として選択することと、第3の基板の表面が親水性であることとにより、液相プロセスを利用して、第3の基板上に固定された薄皮粒子構造体を得ることが可能になる。
(第6の形態)
本発明の第6の形態は、第1の形態の三次元周期構造体の製造方法において、第3の材質の前駆液体を充填し、固化して第3の材質に転じる工程は、第3の材質のナノ粒子が分散した水溶液を充填し、ナノ粒子を薄膜状周期構造体の内部表面および第3の基板の表面に堆積させる工程であることを特徴としている。
第6の形態では、第3の材質の前駆液体を充填し、固化して第3の材質に転じる工程は、第3の材質のナノ粒子が分散した水溶液を充填し、ナノ粒子を薄膜状周期構造体の内部表面および第3の基板の表面に堆積させる工程であるので、第3の材質に使用する素材の選択肢を広げることができる。
(第7の形態)
本発明の第7の形態は、第1の形態の三次元周期構造体の製造方法において、第3の材質の前駆液体を充填し、固化して第3の材質に転じる工程は、ゾル液を充填させた後、焼成することにより、第3の材質を薄膜状周期構造体の内部表面および第3の基板の表面に堆積させる工程であることを特徴としている。
第7の形態では、第3の材質の前駆液体を充填し、固化して第3の材質に転じる工程は、ゾル液を充填させた後、焼成することにより、第3の材質を薄膜状周期構造体の内部表面および第3の基板の表面に堆積させる工程であるので、第3の材質に使用する素材の選択肢を広げることができる。
実施例1は、第1,第2,第3,第5,第7の形態に対応した実施例である。図9は実施例1の三次元周期構造体の製造方法を説明するための図である。
実施例1では、まず、粒径300nmの球形状単分散シリカ粒子(第1の材質の粒子)をエタノール分散媒中に4wt%で分散させた原料液に、良く洗浄したガラス基板(第1の基板)を、図6に示すがごとく、基板を立てた状態で浸す。原料液が満たされた容器は、エタノールの蒸発の促進と、原料液中でのシリカ粒子が沈殿するの防止するため、40℃に設定されたホットプレートの上に置く。この状態で、4日間置くことにより、ガラス基板の表面にシリカ粒子の薄膜状規則構造集積体が得られる(図9(a))。
次に、ガラス基板の表面に形成されたシリカ粒子の薄膜状規則構造集積体を、フッ酸処理したシリコン基板(第2の基板)ではさみ、スチレン(styrene)と重合開始剤(2,2−Dimethoxy−2−phenylacetophenone)の混合液を、ガラス基板とシリコン基板との間に注入する。注入された混合液は毛細管現象により、良好にシリカ粒子薄膜状規則構造集積体の粒子間に入り込んでいく。この後、UV光を5時間照射して、混合液をポリスチレン(polystyrene、第2の材質)へと転じる(図9(b))。
この後、以上の工程でできた構成物をフッ酸溶液に5時間浸漬し、シリカ粒子の粒子を除去し、構造体をガラス基板から剥離する。この工程の結果、シリコン基板上にポリスチレンの薄膜状周期構造体が得られる(図9(c))。
次に、シリコン基板上のポリスチレンの薄膜状周期構造体とガラス基板(第3の基板)とを距離2μmにて平行に配置する。これを良好に行うためには、あらかじめ、上記ガラス基板の表面,周辺部位に、距離を定めるためのスペーサとして、粒子径2μmの粒子を付着させておく。
この後、シリコン基板上のポリスチレンの薄膜状周期構造体とガラス基板との間にチタンアルコキシドを注入する。注入されたチタンアルコキシドは、毛細管現象により、良好にポリスチレンの薄膜状周期構造体中の細孔に入り込んでいく。この後、120℃,1時間の仮焼成を行う。チタンアルコキシドの注入と仮焼成は計5回行う(図9(d))。以上の工程の後、500度,3時間の焼成を行う。この工程により、ポリスチレンはほとんど消失してしまうが、最後に、THF浸漬により、リンスを行い、ポリスチレンの残留物を除去し、ガラス基板上に固定された酸化チタンの薄皮粒子構造体を得ることができる(図9(e))。
実施例2は第1,第2,第3,第4,第5,第7の形態に対応した実施例である。図10は実施例2の三次元周期構造体の製造方法を説明するための図である。
実施例2で使用する原料液には、実施例1と同様の液を使用する。
実施例2では、ガラス基板上にポリマーがパターニングされた基板を用いる。この基板を形成する方法については、非特許文献3に記述されている、通常、MIMIC(Micromolding inside Microcapillaries)と呼ばれる方法によって形成する。
この基板を図6と同様に、基板を立てた状態で、原料液が満たされた容器に浸す。この容器は、エタノールの蒸発の促進と、原料液中でのシリカ粒子が沈殿するのを防止するため、40℃に設定されたホットプレートの上に置く。この状態で、4日間置くことにより、ガラス基板上のパターニングにより形成された溝の領域にシリカ粒子の薄膜状規則構造集積体を得る(図10(a))。次に、この基板上に形成されたシリカ粒子の薄膜状規則構造集積体をフッ酸処理したシリコン基板(第2の基板)ではさみ、スチレン(styrene)と重合開始剤(2,2−Dimethoxy−2−phenylacetophenone)の混合液を、ガラス基板とシリコン基板との間に注入する。注入された混合液は毛細管現象により、良好にシリカ粒子薄膜状規則構造集積体の粒子間に入り込んでいく。この後、UV光を5時間照射して、混合液をポリスチレン(polystyrene、第2の材質)へと転じる(図10(b))。
この後、以上の工程でできた構成物をフッ酸溶液に5時間浸漬し、シリカ粒子の粒子を除去し、構造体をガラス基板から剥離する。この工程の結果、シリコン基板上にポリスチレンの薄膜状周期構造体が得られる(図10(c))。
次に、シリコン基板上のポリスチレンの薄膜状周期構造体とガラス基板(第3の基板)とを距離2μmにて平行に配置する。これを良好に行うためには、あらかじめ、上記ガラス基板の表面,周辺部位に、距離を定めるためのスペーサとして、粒子径2μmの粒子を付着させておく。
この後、シリコン基板上のポリスチレンの薄膜状周期構造体とガラス基板との間にチタンアルコキシドを注入する。注入されたチタンアルコキシドは、毛細管現象により、良好にポリスチレンの薄膜状周期構造体中の細孔に入り込んでいく。この後、120℃,1時間の仮焼成を行う。チタンアルコキシドの注入と仮焼成は計5回行う(図10(d))。以上の工程の後、500度,3時間の焼成を行う。この工程により、型のポリスチレンと最初にパターニングのために使用していたポリマーはほとんど消失してしまうが、最後に、THF浸漬により、リンスを行い、残留物を除去し、ガラス基板上にパターニングされた酸化チタンの薄皮粒子構造体を得ることができる(図10(e))。
以上の説明から明らかなように、酸化チタンの薄皮粒子構造体の基板上での固定化が、薄皮粒子構造体のパターニングを可能にした要因である。
実施例3は、第1,第2,第3,第5,第6の形態に対応した実施例である。図11は実施例3の三次元周期構造体の製造方法を説明するための図である。
実施例3で使用する原料液と第1の基板には、実施例1と同様のものを使用する。さらに、粒子径5nm以下の酸化チタンナノ粒子をエタノールに分散させた酸化チタン・ナノ粒子溶液を用意する。
実施例3では、まず、実施例1と同様の方法により、ガラス基板(第1の基板)上にシリカ粒子の薄膜状規則構造集積体を得る(図11(a))。次に、実施例1と同様の方法により、ガラス基板上のシリカ粒子薄膜状規則構造集積体を、フッ酸処理したシリコン基板(第2の基板)ではさみ、スチレン(styrene)と重合開始剤(2,2−Dimethoxy−2−phenylacetophenone)の混合液を、ガラス基板とシリコン基板との間に注入し、UV光の照射を行うことにより、混合液をポリスチレン(polystyrene、第2の材質)へと転じる(図11(b))。この後、実施例1と同様の方法により、シリカ粒子の粒子を除去し、構造体をガラス基板から剥離し、シリコン基板上にポリスチレンの薄膜状周期構造体を得ることができる(図11(c))。次に、実施例1と同様の方法により、粒子径2μmの粒子を用いて、シリコン基板上のポリスチレンの薄膜状周期構造体とガラス基板(第3の基板)とを距離2μmにて平行に配置し、シリコン基板上のポリスチレンの薄膜状周期構造体とガラス基板との間に酸化チタンナノ粒子溶液を注入し、90℃,1時間の処理により、エタノールを蒸発させる。酸化チタンナノ粒子溶液の注入と加熱処理は計3回行う(図11(d))。以上の工程の後、500度,3時間の焼成を行う。この工程により、ポリスチレンはほとんど消失してしまうが、最後に、THF浸漬により、リンスを行い、ポリスチレンの残留物を除去し、ガラス基板上に固定された酸化チタンの薄皮粒子構造体を得ることができる(図11(e))。
なお、上述の実施例では、第1の材質にシリカ、第2の材質にポリスチレン、第3の材質に酸化チタン、第1の基板にガラス基板、第2の基板にシリコン基板、第3の基板にガラス基板を用いているが、本発明は、この材料に限定されるものではない。各材質に要求される点は以下のとおりである。
先ず、第1の材質に要求される点は、単分散粒子が得られるという点と、後工程での除去が可能であるという点である。
また、第2の材質に要求される点は、固化する前の前駆状態が液体であり、固化した後の表面が親水性であるという点である。
また、第3の材質に要求される点は、固化する前の前駆状態が液体であり、固化する際に、均一な薄膜形成が可能な材料であるという点である。一般的に、実施例で示したようなアルコキシドからの形成が可能な金属酸化物やナノ粒子が適用可能である。
また、第1の基板に要求される点は、この上で、粒子の集積を行うので、第1の材質を分散させた原料液の分散媒に対して、濡れ性が良好なことが望まれる。
また、第2の基板に要求される点は、中間転写基板なので、第1の材質の除去工程で、基板剥離が生じない材質であるという点である。
また、第3の基板に要求される点は、親水性であるという点と、第2の材質の除去工程で、剥離や消失が生じない材質であるという点である。
本発明は、光学部品、及び、光集積回路などのように、三次元周期構造体を応用したフォトニック結晶が利用できる分野等に適用可能である。
フォトニック結晶の光透過スペクトルを示す図である。 フォトニック結晶の光透過スペクトル(完全フォトニックバンドギャップを形成する場合)を示す図である。 フォトニック結晶の光透過スペクトル(完全フォトニックバンドギャップを形成しない場合)を示す図である。 インバース構造を示す図である。 薄皮粒子構造(Hollow構造)を示す図である。 シリカ粒子の薄膜状規則構造集積体の形成方法を説明するための図である。 液相プロセスを利用した薄皮粒子構造体の形成プロセス(本発明が解決しようとしている課題)を示す図である。 本発明の三次元周期構造体の製造方法を説明するための図である。 実施例1を説明するための図である。 実施例2を説明するための図である。 実施例3を説明するための図である。

Claims (7)

  1. 三次元的な周期構造を有する三次元周期構造体の製造方法において、第1の材質からなる球状単分散粒子の薄膜状規則構造集積体を第1の基板上に形成する工程と、第1の基板上に形成された薄膜状規則構造集積体を第2の基板ではさみ、第1の基板と第2の基板との間及び薄膜状規則構造集積体の粒子間に第2の材質の前駆液体を充填し、固化して第2の材質に転じる工程と、薄膜状規則構造集積体中の第1の材質の粒子を除去し、第1の基板からの剥離により、第2の基板上の第2の材質の薄膜状周期構造体とする工程と、第2の基板上の第2の材質の薄膜状周期構造体と第3の基板とを微小な距離にて平行に配置し、第2の基板上の第2の材質の薄膜状周期構造体と第3の基板との間に第3の材質の前駆液体を充填し、固化して第3の材質に転じる工程と、この後、第2の材質の除去と第2の基板の剥離とを行なうことを特徴とする三次元周期構造体の製造方法。
  2. 請求項1記載の三次元周期構造体の製造方法において、第2の基板上の第2の材質の薄膜状周期構造体と第3の基板とを微小な距離にて平行に配置する工程においては、第2の基板上の第2の材質の薄膜状周期構造体と第3の基板との間に基板間距離規定材を挟むことを特徴とする三次元周期構造体の製造方法。
  3. 請求項2記載の三次元周期構造体の製造方法において、基板間距離規定材には単分散粒子が用いられることを特徴とする三次元周期構造体の製造方法。
  4. 請求項1記載の三次元周期構造体の製造方法において、第1の材質からなる球状単分散粒子の薄膜状規則構造集積体を第1の基板上に形成する工程においては、第1の材質からなる球状単分散粒子の薄膜状規則構造集積体を第1の基板上に任意のパターン形状で形成することを特徴とする三次元周期構造体の製造方法。
  5. 請求項1記載の三次元周期構造体の製造方法において、第2の材質の表面が親水性であり、且つ、第3の基板の表面が親水性であることを特徴とする三次元周期構造体の製造方法。
  6. 請求項1記載の三次元周期構造体の製造方法において、第3の材質の前駆液体を充填し、固化して第3の材質に転じる工程は、第3の材質のナノ粒子が分散した水溶液を充填し、ナノ粒子を薄膜状周期構造体の内部表面および第3の基板の表面に堆積させる工程であることを特徴とする三次元周期構造体の製造方法。
  7. 請求項1記載の三次元周期構造体の製造方法において、第3の材質の前駆液体を充填し、固化して第3の材質に転じる工程は、ゾル液を充填させた後、焼成することにより、第3の材質を薄膜状周期構造体の内部表面および第3の基板の表面に堆積させる工程であることを特徴とする三次元周期構造体の製造方法。
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