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JP4344167B2 - 防火区画貫通部措置具 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の防火区画において、その貫通穴内に配管、ケーブル等を通した時に、管通穴内において防火措置を施すための措置具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の防火措置具としては、金枠内に熱膨張性部材を張り込んだものが主体であったが、このような措置具の場合、コストが高くつき、また配管やケーブル等の径ごとに寸法の違うものを用意する必要があることから、最近は、熱膨張性部材をテープ状に形成し、これを現場で配管やケーブルに捲きつけて措置する方式のものが採用され始めている。このテープ形状の措置具の例を次に示す。
【0003】
・特開2002−227325号
この公開に係る措置具及び措置方法は、建築物の仕切り部に設けられた防火区画3を貫通する樹脂配管、ケーブル、又は断熱被覆管1が貫通させる防火区画貫通部5の施工方法において、該樹脂配管、ケーブル、又は断熱被覆管1の防火区画貫通部分に、50kw/m2の照射熱量下で加熱したときの膨張倍率が3〜40倍であり、且つ粘着性を有する熱膨張性材料からなるテープ状成形体2を巻き付けた後、防火区画貫通部5と樹脂配管、ケーブル、又は断熱被覆管1との間隔をモルタル、不燃材料、又はパテ4で埋め戻すことを特徴とするものである。
【0004】
・特開2002−172181号
この公開に係る措置具は、建築物の仕切り部に設けられた防火区画3を貫通する樹脂配管、ケーブル、又は断熱被覆管1に装着される防火区画貫通部材であって、該防火区画貫通部材が、50kw/m2の照射熱量下で加熱した際の膨張倍率が5〜40倍であり、且つ加熱後の膨張材料を0.1cm/sで圧縮した際の破断点荷重が1N/cm2以上である熱膨張性材料からなるテープ状成形体で形成され、該テープ状成形体の厚みが、上記樹脂配管、ケーブル、又は断熱被覆管の外径の0.5〜20%となされ、且つ、該テープ状成形体の幅が、防火区画貫通部の厚みの25〜150%となされることを特徴とするものである。
【0005】
・特開2002−167885号
この公開に係る措置具は、建築物の仕切り部に設けられた防火区画3を貫通する樹脂配管、ケーブル、又は断熱被覆管1が挿通される防火区画貫通部分に、50kw/m2の照射熱量下で加熱したときの膨張倍率が3〜40倍の熱膨張性材料からなるテープ状成形体2を巻き付けて固定した後、防火区画貫通部5と樹脂配管、ケーブル、又は断熱被覆管1との間隙をモルタル、不燃材料、又はパテ4で埋め戻すことを特徴とするものである。
【0006】
・特開2000−240854号
この公開に係る措置具は、防火区画体1の貫通孔2の内周面2aと貫通孔2に配設された管様体Pの外周面との間に装着可能な厚みを有し、かつ、管様体Pの外周に添って巻回可能な長さと可撓性を備えた熱膨張性耐熱シール材4に、熱膨張性耐熱シール材4をそれの復元力に抗して巻回姿勢に保持する保持手段5が設けられていることを特徴とするものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記各措置具は、テープ形状であることから、措置のしやすさ、と云う点では改善されているが、次のような欠点がある。
1.熱膨張性部材は、熱膨張材や難燃材等のベースポリマー以外の含有率を高めると、つなぎとなるベースポリマーの性質が損なわれ、例えば硬くなったり、脆くなったり等する。したがって、薄肉化や弾性を利用した固定には限界がある。
【0008】
2.テープの裏面(内面)には、粘着剤層が形成されていて、捲きつけたときに配管等に固定するようになっている。このため、貫通穴内に配管等を行った後に措置を行おうとした場合、貫通穴内においてテープを捲きつけることができる場合はとにかく、通常は貫通穴の外で配管等に巻きつけてから貫通穴内にずらし込むため、あらかじめテープが配管等に固定されてしまうと、このずらし込みができない。したがって、あらかじめ配管等に装着しておき、この配管ごと貫通穴内に挿入するため、微妙な位置調整が難しいと共に措置後にやり直す必要が生じた時に位置調整が不可能である。
【0009】
3.貫通穴内において防火措置を行った後は、この貫通穴内をモルタル等で閉塞する処置が必要となるが、貫通穴の内周面と措置したテープの外周面との間の隙間が小さいと、テープの端が邪魔してこの隙間内にモルタルが入らず、十分なモルタル処置が出来ないことがある。
【0010】
4.特開2000−240854号公報に掲載の措置具の場合、縦の貫通穴において措置をする場合、措置具の落下を防ぐために、粘着剤以外に装着位置規制手段9(図7、図8)等を用いており、この装置位置規制手段9を用いる分手間とコストがかかる。
【0011】
本発明は斯る点に鑑みて提案されるものであって、その目的は、テープ又はシート状に形成された防火区画貫通部措置具を貫通穴内にずらし込んだ後で、この貫通穴内にモルタル等を注入しやすい形状とし、かつ注入したモルタル等が措置具及び貫通穴内から剥れ落ちにくい構造とした措置具を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明においては、防火区画貫通部措置具において、長尺のシート又はテープ状に形成した熱膨張部材の表面にその長手方向に対して直角方向に一定の間隔で平行溝を形成すると共に前記長尺のシート又はテープの表面において、その長手方向の両側端側に沿ってそれぞれ下りテーパー部を形成し、更にこのテーパー部には階段状に段部又は溝を形成して成ることを特徴とするものである。
【0013】
【実施例】
図1に基づいて請求項1に記載した発明の実施例を詳細に説明する。この図1において、符号の1はシート状の熱膨張性部材であって、ベースポリマー又はベースゴムに熱膨張性黒鉛又は熱膨張性バーミュキュライト又はポリ燐酸アンモニウム等の熱膨張材を含有させた内容である。
この熱膨張性部材1は、その表面において、長手方向の両側端側に沿ってそれぞれ下りテーパー部12、13が形成されていると共に熱膨張性部材1の表面において、幅方向に平行溝2が一定の間隔で形成されている。
また、前記テーパー部12、13には、階段状に段部又は溝が形成されている。このように、熱膨張性部材1の長手方の両側端に沿ってその上面にテーパー部12、13を形成することにより、熱膨張性部材1は、図2に示すように、配管9に捲きつけて措置したときに、熱膨張性部材1と貫通穴8との間隔Wは、その両入口側の間隔W1がW<W1と大きくなる。この結果、モルタルやパテ14が充填しやすくなると共に量的に多くなり、固定しやすい。また、テーパー部12、13には、階段状の段部又は溝が形成されているため、このモルタルやパテ14が剥れ落ちにくくなる。
【0014
参考例】
〜図において、図参考例としての防火区画貫通部措置具の全体を示す斜視図、図は、措置具の裏面図、図は貫通部内における措置例の説明図である。これら図〜図において、符号の1はシート状の熱膨張性部材であって、本実施例の熱膨張性部材1の表面には断面形状がV字形、コ字形、U字形あるいは切り込み等の平行溝2が一定の間隔で形成されている。3は前記熱膨張性部材1の一端1a側の表面に一端3aを接着させて延長するようにして取り付けられた止め具としてのアルミテープであって、このアルミテープ3の他端3bの裏面には粘着剤層4が形成され、この粘着剤層4の表面には保護紙5が貼り合わせてある。なお、上記アルミテープ以外に薄肉ならば、他の金属テープを用いることもできる。
【0015
なお、上記アルミテープ3は、あらかじめ熱膨張性部材1に貼り付けるようにして取り付けられているが、これを別体とし、更にアルミテープ3の裏面には全面に粘着剤層と保護紙を張り合わせた構成としても良い。又、本実施例1の熱膨張性部材1とアルミテープ3は1枚のシート状となっているが、ロール状に巻かれたテープ形状のものを所要の長さにカットして使用するようにしても良い。
【0016
上記構成の熱膨張性部材1は、ベースポリマー又はベースゴムに熱膨張性黒鉛又は熱膨張性バーミュキュライト又はポリ燐酸アンモニウム等の熱膨張材を含有させたものの総称である。図2において、6は熱膨張性部材1の裏面の一部に施された滑り止めであって、本参考例はスポンジ体であるが、この滑り止めは、摩擦係数の大きいものであるならば、ゴム体あるいは弾性材料、粘着剤等であっても良い。あるいは、熱膨張性部材1の裏面に直接小さな凸起物を形成したり、ザラザラ状に粗面加工したりしたものであっても良い。
【0017
以上に説明した措置具は、先ず貫通穴の外で熱膨張性部材1を平行溝側が外になるようにして配管やケーブルに捲きつけたのち、アルミテープ3を外側にひと捲き又はそれ以上捲いて端の粘着剤層4の保持紙5を剥がし、アルミテープ3の始めの部分(3a)の上に貼り付けて止める。その上で熱膨張性部材1を手で押して貫通穴8内にずらし込むもので、このずらし込んだ状態を示したのが図である。又、この図においては、防火区画7の貫通穴8内には、防火措置済の2本の配管9、10が貫通して防火措置されており、この周囲の空隙11には、後でモルタルやパテ等が充填される。
【0018
参考例において、熱膨張性部材1には平行溝2が形成されているため、材質的に硬い場合(黒鉛等の含有が多い場合)でも、配管等に捲きつけるときにこの平行溝2の作用で熱膨張性部材1は円曲がしやすくなり、配管等に良く馴染むように捲きつけることが出来る。また、アルミテープ3を熱膨張性部材1の外側にひと捲きすることにより、図に示すように1つの貫通穴8内で2本の配管9、10を措置したときに、不燃材であるアルミテープ3の作用で相互の独立性が保障される。この結果、1ヶの貫通穴内において、複数の配管やケーブル等の措置を行ったときに性能の向上を図ることができる。
【0019
次に、本参考例においては、熱膨張性部材1の裏面の一部に滑り止め6を設けたことにより、配管等が縦に配管されているときに、重力で措置具が貫通穴内から下にすべり落ちてしまうのを阻止することができる。
【0020】
措置具には、図6に示すように、熱膨張性部材1がロール状の場合、平行溝2の始めの部分に一定の間隔でV又はIノッチ15を設けておくことにより、配管等の径に応じてここから手で引き裂いて熱膨張性部材1を任意にカットして使用できるようにしたものである。本参考例はシート状の熱膨張性部材1でも実施化は可能であるが、ロール状に捲かれたテープ状の熱膨張性部材1に適用したときに便利である。
【0021】
【発明の効果】
発明によると、熱膨張性部材の表面に平行溝を形成したことにより、熱膨張材、難燃材等のベースポリマー以外の含有量が多く、硬い材質の措置具の場合でも、配管等に捲きつけるときに円曲がしやすいことから、作業性が向上する。
また、貫通穴内において間隙が小さい時でも、入り口側の間隙は大きくなるため、モルタルやパテが充填しやすいと共に量が多くなるため、固定がしっかりとする。
また、アルミテープをひと捲き又はそれ以上捲いて熱膨張性部材を留めることにより、1ヶの貫通穴内に複数の配管やケーブル等を貫通させたときに、夫々独立した防火性能を発揮させることができる。
また、熱膨張性部材の裏面に滑り止めを形成したことにより、縦配管等に捲きつけても重力ですべり落ちない。
また、捲きつけの対象となる配管の径に応じてカッター等を用いないで熱膨張性部材を手でカットして使用することができて便利である。
また、テーパー部に階段状に段部又は溝を形成したことにより、モルタルやパテが剥れ落ちにくい効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る措置具の説明図。
【図2】 本発明に係る措置具を用いて措置した例の説明図。
【図3】 参考例の説明図。
【図4】 参考例の説明図。
【図5】 2本の配管を措置した例の説明図。
【図6】 平行溝の始まりの部分にV、Iノッチを入れた参考例の説明図。
【符号の説明】
1 熱膨張性部材
2 平行溝
3 アルミテープ
4 粘着剤層
5 保護紙
6 滑り止め
7 防火区画
8 貫通穴
9、10 配管
11 空隙
12、13 テーパー部
14 モルタル
15 Vノッチ

Claims (1)

  1. 長尺のシート又はテープ状に形成した熱膨張部材の表面にその長手方向に対して直角方向に一定の間隔で平行溝を形成すると共に前記長尺のシート又はテープの表面において、その長手方向の両側端側に沿ってそれぞれ下りテーパー部を形成し、更にこのテーパー部には階段状に段部又は溝を形成して成る防火区画貫通部措置具。
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