JP4344692B2 - ワイパブレード - Google Patents
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Description
【技術分野】
【0002】
本発明は車両のウィンドガラス面を払拭するワイパブレードに関する。
【背景技術】
【0003】
自動車などの車両に装着されるワイパブレードは、ウィンドガラスに付着した雨、雪、虫、前車の飛沫等を拭き取って運転者の視界を確保するために取り付けられている。このワイパブレードは電動モータ等に連結されたワイパアームの先端に取り付けられており、ウィンドガラス面に設定される払拭範囲を往復揺動する。また、ワイパアーム内にはスプリングが設けられており、スプリングからワイパアームを介して伝達される押圧力によって、ワイパブレードはウィンドガラス面に押し付けられる。このように、ワイパアームによる往復揺動と押圧力とによって、ワイパブレードはウィンドガラス面を払拭することができる。
【0004】
良好な払拭性能を発揮させるためにワイパアームからの押圧力は、ウィンドガラス面に接触するブレードラバーの長手方向に分散させる必要がある。そこで、ブレードラバーとワイパアームとを複数段に組み上げられたレバーで連結したワイパブレードが開発されており、これらのレバーを介して押圧力を分散させている。また、特開平6−340249号公報に開示されるように、ブレードラバーの背面を覆うように板状の弾性部材を取り付け、弾性部材の中央部に連結されるワイパアームからの押圧力を、弾性部材を介してブレードラバーの長手方向に分散させるようにしたワイパブレードも開発されている。この弾性部材は長手方向に渡って幅や厚みを変化させており、払拭するウィンドガラス面に応じた分散圧力をブレードラバーに対して与えるようになっている。
【0005】
しかしながら、このワイパブレードは1枚の弾性を有する板材がブレードラバーに取り付けられているため、ワイパアームに押圧され中央部に作用する押圧力に比べて両端部に分散される押圧力が弱くなるおそれがある。また、板材の幅や板厚を変更することで、ウィンドガラス面に接触した際に発生する弾性力つまり分散される押圧力を設定しているため、ウィンドガラス面の曲率に応じてワイパブレードを設定する必要がある。
【0006】
また、車両に設けられるウィンドガラスは、デザイン上の理由などから各車種において曲率が異なることが多く、車種毎に専用のワイパブレードを設定する必要があった。このため、ワイパブレードの汎用性が低下することとなり、ワイパブレードの製作コストも高くなるおそれがある。
【0007】
本発明の目的は、曲率が異なるウィンドガラスに対するワイパブレードの汎用性を向上させることにある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明のワイパブレードは、車体に揺動自在に設けられるワイパアームに装着され、前記ワイパアームによりウィンドガラス面に押圧されるとともに往復揺動されることで前記ウィンドガラス面を払拭するワイパブレードであって、長手方向に延びる保持溝と該保持溝の上方に設けられ長手方向に延びる支持溝とを備え、前記ウィンドガラス面を払拭するブレードラバーと、前記支持溝に挿入され、前記ブレードラバーに所定の剛性を与えるバーテブラと、それぞれ前記保持溝に係合する保持爪を備えて前記ブレードラバーを保持する複数の保持片と、複数の前記保持片が長手方向に所定の間隔を空けて並べてモールド成型されて該保持片を長手方向に連結する弾性部材とにより構成される保持片組立体とを有し、前記バーテブラと前記弾性部材とにより前記ワイパアームからの押圧力が前記ブレードラバーに長手方向に分散して伝達されることを特徴とする。
【0009】
これにより、ワイパブレードにかかる分散された押圧力を各保持片の連結部位において設定することができる。車種毎にウィンドガラスの曲率が異なるため、従来のワイパブレードにあっては、車種毎にワイパブレードを専用設定する必要があるが、本構造のワイパブレードとすることにより、ワイパブレードを同一の部材で構成したとしても、ウィンドガラスの曲率に応じて各保持片間の連結角度を変更することによって、分散される押圧力を平均化することができ、ワイパブレードの汎用性を向上させることができる。また、ウィンドガラスの曲率が高く、各保持片間の連結角度の変更だけで対応できない場合には、長さ寸法の異なる保持片に変更したり、弾性部材の弾性係数を変更したりすることにより、必要最低限の部材のみを変更することによって対応することができる。
【0010】
また、ワイパブレードの簡潔な構成により、ワイパブレードの動作が阻害されることがなく、常にブレードラバーに対して平均的に押圧力を分散させることができ、払拭性能の安定を図ることができる。また、ワイパブレードを簡潔に構成するため、ワイパブレードの製作コストを引き下げるとともに、高さを抑え小型化を図ることができる。さらにまた、弾性部材の弾性係数や保持片の長さ寸法を変更することで、高い曲率や複雑な曲面形状を有するウィンドガラス面に追従させることができるとともに、払拭に必要な分散圧力を容易に得ることができる。
【0011】
本発明のワイパブレードは、前記ブレードラバーが前記ウィンドガラス面より離れたときに前記弾性部材によって湾曲される前記保持片組立体の曲率半径は、前記ウィンドガラス面の曲率半径よりも小さいことを特徴とする。これにより、ウィンドガラス面にワイパブレードを接触させることで各弾性部材に弾性変形を生じさせることができ、ワイパアームからの押圧力をワイパブレードの長手方向に分散させることができる。
【0012】
本発明のワイパブレードは、前記保持溝と前記保持爪との間に隙間が設けられ、前記保持片組立体に対して前記ブレードラバーが着脱自在であることを特徴とする。
【0013】
本発明のワイパブレードは、前記弾性部材は複数からなり、前記保持片間をそれぞれ連結することを特徴とする。これにより、弾性部材の弾性係数を変更することが容易となる。
【0014】
本発明のワイパブレードは、前記弾性部材は、前記ブレードラバーの幅方向に並べて配置される複数の棒状ばね部材からなり、それぞれ複数の前記保持片を貫いて該保持片間を連結することを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は本発明の一実施の形態であるワイパブレードを備えるワイパ装置を示す概略図である。
【0016】
図1に示すように、このワイパ装置10は対向払拭型のワイパ装置であり、車体11のウィンドガラス12(以下ガラス12という。)に付着する雨や前車の飛沫等を拭き取って、運転者の視界を確保するため車体11に取り付けられている。運転席側のワイパアーム13aと助手席側のワイパアーム13bとは互いに向かい合って装着されており、それぞれのワイパアーム13a,13bの先端にワイパブレード14a,14bが装着されている。これらのワイパブレード14a,14bは、ワイパアーム13a,13b内に装着される図示しないスプリング等によってガラス12に弾圧的に接触される。
【0017】
車体11の左右両端部にはそれぞれワイパ軸15a,15bが設けられており、このワイパ軸15a,15bには、図示しないワイパモータの回転力が図示しないリンク機構を介して伝達されており、ワイパ軸15a,15bは所定の回動角で正転と逆転を繰り返して回動する。それぞれのワイパアーム13a,13bの基端部はワイパ軸15a,15bに装着されており、ワイパ軸15a,15bの回動により、ワイパアーム13a,13bは所定の揺動角で揺動運動を行う。従って、それぞれのワイパブレード14a,14bは、ガラス12の左右両側辺近傍に設定される上側反転位置16a,17aと、ガラス12の下辺近傍に設定される下側反転位置16b,17bとの間で往復揺動を行い、図1にそれぞれ一点鎖線で示す払拭範囲16,17に付着した雨等を拭き取ることができる。なお、図示するように休止状態にあっては、ガラス12の下辺近傍に助手席側のワイパブレード14bが配置され、その上方に運転席側のワイパブレード14aが配置される。
【0018】
図2は図1のワイパブレード14aがガラス12から離された状態を示す正面図であり、図3は図2のワイパブレード14aの一部を矢印A方向から示す斜視図である。なお、図3の破線で示す部材はワイパブレード14aの内部に組み込まれた部材を示している。また、運転席側のワイパブレード14aを図示しているが、助手席側のワイパブレード14bも同様の構造を有している。
【0019】
図2および図3に示すように、ワイパブレード14aは、樹脂材料からなる略直方体状の保持片18a〜18iを有しており、これらの保持片18a〜18iが長手方向に連なって保持片組立体20を形成している。各保持片18a〜18iは内部に設けられる弾性部材としての板ばね部材19a〜19hによって相互に連結されており、各保持片18a〜18iは互いに所定の連結角度で連結されている。つまり、板ばね部材19a〜19hは各保持片18a〜18iに対して、ガラス12に向けて閉じる方向の弾性力を加えており、板ばね部材19a〜19hの弾性力によって保持片組立体20は長手方向に湾曲された状態となっている。この保持片組立体20の下部には、ガラス12の表面に摺接されて払拭を行うブレードラバー21が保持されている。また、保持片組立体20のほぼ中央部を形成する保持片18eには、クリップピン22が設けられており、このクリップピン22を介してワイパアーム13aの先端とワイパブレード14aとが連結されている。なお、長手方向に湾曲された保持片組立体20の曲率半径は、ガラス12の曲率半径よりも小さくなるように設定されている。
【0020】
図4(A)は図3のA−A線に沿ってワイパブレード14aを示す断面図であり、図4(B)は図3のB−B線に沿って、図4(C)は図3のC−C線に沿って、それぞれワイパブレード14aを示す断面図である。
【0021】
図4(A)〜(C)に示すように、ガラス12面を払拭するブレードラバー21は、保持片18a〜18iによって保持される基部23と、ガラス12面に接触して払拭を行うエッジ部24とを有しており、基部23とエッジ部24とは細く形成されたネック部25を介して接続されている。ネック部25を介してエッジ部24は傾動自在となっており、ガラス12面に接触した際には拭き残しなどの現象を起こさないようエッジ部24が適切な接触角に保たれる。また、基部23には保持溝26が形成されており、この保持溝26には各保持片18a〜18iの下部両端に形成される保持爪27が係合することで、保持片18a〜18iに対してブレードラバー21が保持される。さらに、保持溝26の上方には支持溝28が形成されており、この支持溝28には細板状に形成される金属製の心材つまりバーテブラ29が挿入されている。このバーテブラ29によってブレードラバー21の基部23には所定の剛性が与えられる。
【0022】
また、保持溝26と保持爪27との間には若干の隙間が設けられており、保持片組立体20に対してブレードラバー21は着脱自在となっている。ワイパブレード14aの両端に配置される保持片18a,18iのうちいずれか一方の端面は、ブレードラバー21を挿通することができるように開口されており、ブレードラバー21のみの交換を容易に行うことができる。ブレードラバー21を挿通させた後に、保持片18a,18iの開口部は図示しないキャップ部材によって塞がれ、ブレードラバー21の脱落が防止される。
【0023】
なお、ブレードラバー21の材質としては、天然ゴムやクロロプレンゴムなどが用いられ、それぞれの材質の長所を合わせ持つように天然ゴムとクロロプレンゴムとを配合した材料も多く用いられる。ブレードラバー21はこれらの材料を押出成形することによって製作され、長手方向に渡って同一の断面形状を有している。
【0024】
各保持片18a〜18iを連結する板ばね部材19a〜19hは、ブレードラバー21上方の保持片18a〜18i内に設けられている。樹脂製の保持片18a〜18iをモールド成型する際のモールド型には、板ばね部材19a〜19hが予め設けられており、保持片18a〜18iの成型とともに保持片18a〜18iと板ばね部材19a〜19hとが一体となるように製作される。図3に示すように、板ばね部材19a〜19hには抜け止めとして複数の貫通孔31が形成されており、これらの貫通孔31にはモールド成型時に樹脂が流れ込むことで板ばね部材19a〜19hの抜けが防止される。
【0025】
なお、抜け止めとしては複数の貫通孔31に限らず、1つの貫通孔31であっても良く、窪みであっても良い。形状も円形に限らず矩形など他の形状であっても良く、板ばね部材19a〜19hの厚みを部分的に変えることによっても抜け止めとすることができる。
【0026】
これまで説明したように、保持片組立体20は、板ばね部材19a〜19hを組み込んで複数の保持片18a〜18iをモールド成型することにより、組み立て工程を経ることなく容易に製作することができる。そして、保持片組立体20の保持爪27にバーテブラ29を挿入したブレードラバー21を挿通することによってワイパブレード14aを完成させることができる。つまり、従来のワイパブレードのように、多数のレバーを組み立てることなく容易に製作することができ、ワイパブレード14aの製作コストを引き下げることができる。また、複数段に組み上げられたレバーを有しないため、小型のワイパブレード14aとすることができる。
【0027】
図5はモールド成型前の板ばね部材の一例を示す平面図である。図5に示すように、各板ばね部材19a〜19hを補助部材32を介して連結するようにしても良く、このように補助部材32を介して連結することによって、予めモールド成型時の配置に板ばね部材19a〜19hを位置決めすることができる。これにより、個々の板ばね部材19a〜19hの配置を容易に行うことができる。また、板ばね部材19a〜19hとは別体となる補助部材32を設ける代わりに、板ばね部材19a〜19hを形成する際に各板ばね部材19a〜19hを連結した状態で切り出し、切り出した後に所定の角度で連結した部位を折り曲げるようにしても良い。
【0028】
また、保持片組立体20を板ばね部材19a〜19hを組み込んだ状態で一体にモールド成型するだけでなく、分割式の保持片を形成して、この保持片によって板ばね部材19a〜19hを挟み込むことで保持片組立体20を形成しても良い。特に、少量多品種のワイパブレードを製作する際には有効となる。
【0029】
次いで、ワイパブレード14aの長手方向に分散されるワイパアーム13aからの押圧力について説明する。図6は図2のワイパブレード14aがガラス12に押し付けられた状態を示す正面図である。なお、斜線で示す矢印はワイパアーム13aからの押圧力を示し、白抜きで示す矢印は分散された押圧力を示している。
【0030】
図6に示すように、ワイパブレード14aがワイパアーム13aからの押圧力によってガラス12面に接触されると、ガラス12面よりも小さな曲率半径を有する保持片組立体20は、各保持片18a〜18i間を連結する板ばね部材19a〜19hを弾性変形させながら、保持片組立体20の曲率をガラス12表面の曲率に追従させる。このため、保持片組立体20によって保持されるブレードラバー21はガラス12の表面に密着した状態となる。
【0031】
図7(A)は図2の範囲Iを示す拡大図であり、図7(B)は図6の範囲IIを示す拡大図である。図7(A)に示すように、ワイパブレード14aがガラス12面から離れた解放状態において、保持片18a〜18i間を連結する板ばね部材19a〜19hには、保持片組立体20およびブレードラバー21にかかる重力と、ブレードラバー21が湾曲状態から戻ろうとする反力とが加えられた状態となっている。従って、板ばね部材19a〜19hには重力および反力以外の外力は加えられておらず、大きな弾性変形は起きていない状態となっている。
【0032】
続いて、図7(B)に示すように、ワイパブレード14aがガラス12面に接触した拘束状態において、保持片18a〜18i間を連結する板ばね部材19a〜19hは保持片組立体20の曲率変化に伴って弾性変形される。図示するように、保持片18a〜18iの端部には隣接する保持片18a〜18iにむけて徐々に薄くなるように傾斜面33a,33bが形成されている。これにより、隣接する保持片18a〜18i同士が当接することがなく、保持片組立体20の曲率変化が制限されることはない。そして、弾性変形された板ばね部材19a〜19hからは、図7(B)に矢印で示す方向に保持片18a〜18iに対して弾性力が加えられる。この弾性力は保持片18a〜18iを介してブレードラバー21に伝達され、ブレードラバー21とガラス12との間に均一な薄い水の膜を形成することにより視界を確保することができる。
【0033】
図6に白抜きの矢印で示すように、各板ばね部材19a〜19hから発生する弾性力は、各保持片18a〜18iをガラス12方向に押し付ける力となり、各保持片18a〜18iよりブレードラバー21の長手方向に渡って伝達される。したがって、斜線の矢印で示すようにワイパアーム13aから一点に加えられる押圧力は、保持片組立体20の曲率を変化させるとともに各板ばね部材19a〜19hを弾性変形させる力となり、各板ばね部材19a〜19hからの弾性力はガラス12に接触するブレードラバー21の接触面に伝達されることで、ワイパアーム13aの押圧力がワイパブレード14aの長手方向に分散されて伝達される。つまり、ワイパアーム13aからの押圧力により板ばね部材19a〜19hは保持片組立体20がガラス12の曲率に追従するように弾性変形する。そして、その弾性変形による板ばね部材19a〜19hの反力が保持片18a〜18iに伝達されて、保持片組立体20はブレードラバー21をガラス12に押し付ける力を生み出す。また、ブレードラバー21にはバーティブラ29が装着されており、保持片組立体20にワイパアーム13aの押圧力が加えられるとブレードラバー21には板ばね部材19a〜19hの反力に加えてバーティブラ29の弾性力が加えられる。これにより、ブレードラバー21の長手方向に非連続的に加わる板ばね部材19a〜19hの反力は長手方向に連続的に発生するバーティブラの弾性力により補正され、ブレードラバー21のガラス12に対する圧力分布は長手方向に均一化されることになる。
【0034】
このように、ブレードラバー21に対して押圧力を分散させることで、ブレードラバー21の長手方向には平均的な押圧力が分布される。よって、ワイパブレード14aによる払拭性能が偏ることなく発揮されることになる。
【0035】
また、保持片組立体20を形成する保持片18a〜18iの個々の長さ寸法や、板ばね部材19a〜19hの個々の弾性係数を変更することによって、ブレードラバー21の長手方向に分散させる押圧力を容易に変更することができる。このため、ワイパブレード14aを構成する部材の多くを共用しながら、他の車種つまり異なる曲率を有するガラス12に対応することのできるワイパブレード14aとすることができる。また、高い曲率を有するガラスや複雑な曲面形状を有するガラスであっても、ブレードラバー21の構成部材を変更するだけで容易に追従させることができ、払拭に必要な押圧力をブレードラバー21の長手方向に平均的に分散させることができる。なお、このように保持片組立体20を設定したときにも保持片組立体20が大型化することはない。
【0036】
また、ワイパブレード14aの保持片組立体20には隙間が大きく設けられていないため、雪や氷などが入り込むことがなく保持片組立体20の動作を阻害することがない。これにより、天候の影響を受けることなく、常にブレードラバー21に対して平均的に押圧力を分散させることができ、払拭性能の安定を図ることができる。
【0037】
さらに、ブレードラバー21の上面を覆うように、保持片組立体20が設けられているため、ブレードラバー21に対して照射される太陽光線が遮断され、経年変化によるブレードラバー21の劣化を軽減することができる。また、この保持片組立体20を用いることによってワイパブレード14aのデザイン性を向上させることもできる。
【0038】
図8は本発明の他の実施の形態であるワイパブレード34の一部を示す斜視図である。図8に示すように、弾性部材は保持片18a〜18iのそれぞれを個々に連結する板ばね部材19a〜19hに限定されることなく、保持片18a〜18iを貫いて連結するようにした棒状ばね部材35a〜35cであっても良い。この棒状ばね部材35a〜35cは、所定の角度に曲げられた後に保持片18a〜18iと一体にモールド成型される。また、各板ばね部材19a〜19hを連結した状態に形成し、保持片18a〜18iを貫くように設けても良い。つまり、弾性部材は保持片18a〜18i間に設けられるだけでなく、3つ以上の保持片を1つの弾性部材によって連結しても良い。これにより、モールド成型時の工数を軽減することができ、生産コストの低減を図ることができる。
【0039】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、本実施の形態においては、樹脂材料からなる9つの保持片18a〜18iによって保持片組立体20を形成しているが、設定されるワイパブレードの長さや払拭するガラス12の曲面形状などによって保持片の個数を変更しても良く、樹脂以外の金属等を用いて保持片18a〜18iを形成しても良い。
【0040】
また、保持片18a〜18iの端部に形成される傾斜面33a,33bのうち、下部に形成される傾斜面33bは保持片組立体20の曲率が小さくなる方向には影響を与えないため、削減することもできる。
【0041】
さらに、板ばね部材19a〜19hとブレードラバー21との間に若干の隙間を設けているが、板ばね部材19a〜19hの弾性変形を妨げない範囲で狭めても良い。
【0042】
さらに、アームの取付部に関しても、本実施の形態に示すようなクリップによる結合だけでなく、U形状タイプのアームや、バヨネットタイプのアームによる結合部を使用してもよい。
【0043】
なお、運転席側のワイパブレード14aに基づいて説明を行ったが、助手席側のワイパブレード14bに本発明を適用しても良いことは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、それぞれ曲率が異なるウインドガラスに対応する多種類のワイパブレードを製造する際に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】 本発明の一実施の形態であるワイパブレードを備えるワイパ装置を示す概略図である。
【図2】 図1のワイパブレードがガラスから離された状態を示す正面図である。
【図3】 図2のワイパブレードの一部を矢印A方向から示す斜視図である。
【図4】 (A)は図3のA−A線に沿う断面図であり、(B)は図3のB−B線に沿う断面図であり、(C)は図3のC−C線に沿う断面図である。
【図5】 モールド成型前の板ばね部材の一例を示す平面図である。
【図6】 図2のワイパブレードがガラスに押し付けられた状態を示す正面図である。
【図7】 (A)は図2の範囲Iを示す拡大図であり、(B)は図6の範囲IIを示す拡大図である。
【図8】 本発明の他の実施の形態であるワイパブレードの一部を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0046】
10 ワイパ装置
11 車体
12 ウィンドガラス
13a,13b ワイパアーム
14a,14b ワイパブレード
15a,15b ワイパ軸
16 払拭範囲
16a 上側反転位置
16b 下側反転位置
18a〜18i 保持片
19a〜19h 板ばね部材
20 保持片組立体
21 ブレードラバー
22 クリップピン
23 基部
24 エッジ部
25 ネック部
26 保持溝
27 保持爪
28 支持溝
29 バーテブラ
31 貫通孔
32 補助部材
33a,33b 傾斜面
34 ワイパブレード
35a〜35c 棒状ばね部材
Claims (5)
- 車体に揺動自在に設けられるワイパアームに装着され、前記ワイパアームによりウィンドガラス面に押圧されるとともに往復揺動されることで前記ウィンドガラス面を払拭するワイパブレードであって、
長手方向に延びる保持溝と該保持溝の上方に設けられ長手方向に延びる支持溝とを備え、前記ウィンドガラス面を払拭するブレードラバーと、
前記支持溝に挿入され、前記ブレードラバーに所定の剛性を与えるバーテブラと、
それぞれ前記保持溝に係合する保持爪を備えて前記ブレードラバーを保持する複数の保持片と、複数の前記保持片が長手方向に所定の間隔を空けて並べてモールド成型されて該保持片を長手方向に連結する弾性部材とにより構成される保持片組立体とを有し、
前記バーテブラと前記弾性部材とにより前記ワイパアームからの押圧力が前記ブレードラバーに長手方向に分散して伝達されることを特徴とするワイパブレード。 - 請求項1記載のワイパブレードにおいて、前記ブレードラバーが前記ウィンドガラス面より離れたときに前記弾性部材によって湾曲される前記保持片組立体の曲率半径は、前記ウィンドガラス面の曲率半径よりも小さいことを特徴とするワイパブレード。
- 請求項1記載のワイパブレードにおいて、前記保持溝と前記保持爪との間に隙間が設けられ、前記保持片組立体に対して前記ブレードラバーが着脱自在であることを特徴とするワイパブレード。
- 請求項1記載のワイパブレードにおいて、前記弾性部材は複数からなり、前記保持片間をそれぞれ連結することを特徴とするワイパブレード。
- 請求項4記載のワイパブレードにおいて、前記弾性部材は、前記ブレードラバーの幅方向に並べて配置される複数の棒状ばね部材からなり、それぞれ複数の前記保持片を貫いて該保持片間を連結することを特徴とするワイパブレード。
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