JP4351646B2 - 被覆組成物 - Google Patents
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Description
上記溶剤が少なくともターシャリーブチルアルコールを含むアルコール成分と水を含有し、上記アルコール成分/水の含有比率(質量比)が30/70〜70/30であることを特徴とする上記(1)〜(3)項のいずれかに記載の被覆組成物に関する。
本発明にかかる被覆組成物は、樹脂及び溶剤を含有する被覆組成物において、上記溶剤が少なくともターシャリーブチルアルコールを含むアルコールを含有し、上記溶媒中にターシャリーブチルアルコールを全溶剤量に対して1〜50質量%含有することを特徴とする被覆組成物である。上記被覆組成物には印刷基材フィルムに印刷する表刷りやラミネート用等を含む印刷インキ組成物、及び、ガスバリア性塗工剤や各種コーティング用塗工剤等が含まれる。本発明の被覆組成物は、特に食品包装材料用被覆組成物又は医薬品包装材料用被覆組成物として好適に使用できるものである。
[1]炭素数の少ないアルコールは蒸発が速過ぎて、被覆組成物の急激な粘度変化を引き起こす可能性がある。一方、炭素数の多いアルコールは相対的に高い蒸発エネルギーを必要とする。これらを考慮し、エタノール〜イソプロピルアルコールと同程度の蒸発速度を有するアルコールを主成分とする。
[2]特に高水素結合性樹脂は結晶化による溶解性の低下が起こるため、より少ない量で結晶化を阻害できるアルコールを用いる。
[3]嵩高い三級アルコールを積極的に検討する。
(樹脂)
本発明で利用可能な樹脂としては、基本的にアルコール成分を含む溶剤に溶解する樹脂であれば特に限定されず、アクリル樹脂、シェラック樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、エチレン−アクリル樹脂、スチレン−マレイン酸系樹脂、水酸基を含有する水溶性樹脂(ポリビニルアルコール系重合体樹脂、エチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂等)等が使用できる。また、分子内にカルボキシル基を有し、アンモニア、高揮発性アミン化合物、アルカノールアミン化合物、アルカリ金属塩等の塩基性化合物により水性化されるものも使用できる。
本発明では、ターシャリーブチルアルコール(t−ブチルアルコール)を全溶剤量に対して1〜50質量%含有することを特徴とする。3〜40質量%含有することがより好ましい。5〜30質量%含有することがさらに好ましい。ターシャリーブチルアルコールの含有量が1質量%未満である場合、ターシャリーブチルアルコール添加の効果が現れない。50質量%以上の場合は、樹脂との相溶性が劣る場合があり好ましくない。
本発明の被覆組成物は、必要に応じて無機層状化合物を含有していてもよい。無機層状化合物を添加することにより、ガスバリア層として使用する際、迷路効果によりガスの透過を抑えることができる。無機層状化合物としては、分散媒に膨潤・へき開する無機層状化合物が好ましく用いられ、フィロケイ酸塩の1:1構造をもつカオリナイト族、ジャモン石群に属するアンチゴライト族、層間カチオンの数によってスメクタイト族、含水ケイ酸塩鉱物であるバーミキュライト族、マイカ族等を挙げることができる。
本発明の被覆組成物は、さらに着色剤を含有することにより、水性印刷インキ組成物として使用することもできる。
また、本発明の被覆組成物には、顔料分散剤、ブロッキング防止剤、消泡剤、架橋剤、濡れ性改良剤、可塑剤、増粘剤等の各種添加剤を、被覆組成物の特性を損なわない範囲で適量配合してもよい。
上記構成材料を使用して本発明の被覆組成物を製造する方法としては、例えば、(1)樹脂を上記溶剤に溶解させた溶液に、無機層状化合物(水等の分散媒に予め膨潤・へき開させておいてもよい)を添加混合し、攪拌装置や分散装置を利用して無機層状化合物を分散させる方法、(2)無機層状化合物を、水等の分散媒に膨潤・へき開させた後、攪拌装置や分散装置を利用し、更に、無機層状化合物をへき開、分散した分散液に、樹脂を上記溶剤に溶解させた溶液を添加混合する方法等を挙げることができる。着色剤やその他の添加剤等の添加時については特に限定されず、着色剤やその他の添加剤等の分散性等を考慮して添加時を適宜選択することができる。
上記のようにして得られる本発明の被覆組成物は、特に制限無く、種々の用途に好適に使用することができる。なかでも特に、被覆組成物が着色剤を含有する場合には、水性印刷インキ組成物として好適に使用することができる。そこで本発明の被覆組成物を水性印刷インキ組成物として使用した印刷物の製造方法及びラミネート加工方法について説明する。
更に、本発明の被覆組成物は、ガスバリア性複合フィルムのガスバリア層としても好適に用いることができる。ガスバリア性複合フィルムの構造は特に限定されないが、好ましい形態としては、印刷が施されたベースフィルムの印刷面側に、ガスバリア層及びシール材層(シーラント層)がこの順に積層されて包装袋を形成し、該包装袋において、印刷面よりもガスバリア層が内側になる形態が挙げられる。このような構造により、印刷面に残留した溶剤等が包装袋の内部に移行することを防止することができ、また、包装袋の外部からガス等が侵入することを充分に抑制することができる。
印刷インキ組成物としては、プラスチックフィルムに印刷することができる従来のインキ組成物を用いることができ、有機溶剤性及び水性のどちらのラミネート用印刷インキでも使用可能である。ラミネート用途のインキとしては、特に、フィルムに対する接着性、顔料分散性、ラミネート適性等に優れるポリウレタン樹脂をバインダー樹脂としたタイプが主流であり、良好な印刷適性を持たせるために芳香族系有機溶剤を含むものが利用されてきたが、最近では、環境対応型インキとして、芳香族系及びケトン系有機溶剤を極力使用しないタイプのものが利用されるようになっている。この様な非芳香族系有機溶剤からなる印刷インキ組成物としては、例えば、特公平07−113098号(顔料、ポリウレタン樹脂を含む非芳香族系有機溶剤性ラミネート用印刷インキ組成物)、特開平07−324179号(顔料、ポリウレタン樹脂、非芳香族・非ケトン系有機溶剤を含む印刷インキ組成物)等で開示された有機溶剤性ラミネート用印刷インキ組成物を挙げることができる。
プラスチックフィルムに、ラミネート用印刷インキ組成物を、既知のグラビア印刷機、フレキソ印刷機等を使用して印刷する。次いで、必要に応じて接着剤又はアンカーコート剤を塗工した後、ガスバリア層を形成するものである本発明の被覆組成物を塗工し、加熱乾燥する。本発明の被覆組成物の塗工方法としては、グラビアシリンダー等を用いたロールコーティング法、ドクターナイフ法やエアーナイフ・ノズルコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、ディップコーティング法等の通常の塗工方法を用いることができ、これらの方法を組み合わせてもよい。
そこで、ガスバリア層とシール材層との間で利用するアンカーコート剤や接着剤は、無溶剤タイプ、水性タイプ又は接着工程の間にほとんどが揮発し得る溶剤を用いた揮発性有機溶剤タイプであることが好ましい。
ガスバリア性複合フィルムを製袋する方法としては、ヒートシーラー等を用いて、ガスバリア性複合フィルムを中折りして二辺を熔封するか又は二枚のガスバリア性複合フィルムを重ねて三辺を熔封するかして先に袋状とした後、内容物を詰め、残りの一辺を熔封して、密封された包装袋として利用する方法等を挙げることができる。
精製水50%、イソ(iso−)プロピルアルコール(IPA)47%、ターシャリーブチルアルコール3%を含む混合溶剤60部に、EVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、日本合成化学社製、商品名:ソアノールD−2908)30部を加え、攪拌下で80℃に加温し、約2時間反応させた。その後冷却して、固形分30%のほぼ透明な混合液体を得た。
無機層状化合物であるモンモリロナイト(商品名:クニピアF、クニミネ工業社製)5部を精製水95部中に攪拌しながら添加し、高速攪拌機にて充分に分散した。その後、40℃にて1日間保温した。
精製水50%、IPA40%、ターシャリーブチルアルコール10%としたほかはA液と同様とし、固形分30%のほぼ透明な混合液体を得た。
精製水50%、IPA20%、ターシャリーブチルアルコール30%としたほかはA液と同様とし、固形分30%のほぼ透明な混合液体を得た。
精製水50%、IPA50%としたほかはA液と同様とし、固形分30%のほぼ透明な混合液体を得た。
精製水50%、IPA47%、ターシャリーブチルアルコール3%の混合溶剤60部に、先のA液4部を添加し、充分に攪拌混合した。更にこの混合物に、高速攪拌を行いながら、B液36部を添加し、高圧分散装置にて圧力50MPaの設定で分散処理を行った。これにより得られた塗工液は均一で安定な分散液であった。
精製水50%、IPA40%、ターシャリーブチルアルコール10%の混合溶剤60部に、先のC液4部を添加し、充分に攪拌混合した。更にこの混合物に、高速攪拌を行いながら、B液36部を添加し、高圧分散装置にて圧力50MPaの設定で分散処理を行った。これにより得られた塗工液は均一で安定な分散液であった。
精製水50%、IPA20%、ターシャリーブチルアルコール30%の混合溶剤60部に、先のD液4部を添加し、充分に攪拌混合した。更にこの混合物に、高速攪拌を行いながら、B液36部を添加し、高圧分散装置にて圧力50MPaの設定で分散処理を行った。これにより得られた塗工液は均一で安定な分散液であった。
精製水50%、IPA40%、ターシャリーブチルアルコール10%の混合溶剤60部に、先のC液4部を添加し、充分に攪拌混合した。更にこの混合物に、高速攪拌を行いながら、20%シアニンブルー顔料を精製水中に分散させた懸濁液36部を添加し、高圧分散装置にて圧力50MPaの設定で分散処理を行った。これにより得られたインキ用被覆組成物は均一で安定な分散液であった。
精製水50%、IPA40%、ターシャリーブチルアルコール10%の混合溶剤60部に、先のC液4部を添加し、充分に攪拌混合した。更にこの混合物に、高速攪拌を行いながら、精製水36部を添加した。これにより得られた塗工液は均一で安定な分散液であった。
精製水50%、IPA50%の混合溶剤60部に、先のE液4部を添加し、充分に攪拌混合した。更にこの混合物に、高速攪拌を行いながら、B液36部を添加し、高圧分散装置にて圧力50MPaの設定で分散処理を行った。これにより得られた塗工液は均一で安定な分散液であった。
精製水50%、NPA50%の混合溶剤60部に、先のA液4部を添加し、充分に攪拌混合した。更にこの混合物に、高速攪拌を行いながら、B液36部を添加し、高圧分散装置にて圧力50MPaの設定で分散処理を行った。これにより得られた塗工液は均一で安定な分散液であった。
塗工機: グラビア校正機
塗工速度: 27m/min
刷版: ダイレクト175線ベタ版
乾燥温度: 100℃(風量80%)
基材: エンブレムON#12(二軸延伸ナイロンフィルム、ユニチカ株式会社製)
残留溶剤量:実施例及び比較例の塗工液・インキ用被覆組成物を上記方法によって塗工することにより得られた各印刷物(0.2m2)を500mlのフラスコに入れ、80℃、10分間オーブン中で加熱して印刷物中に残存している溶剤を気化させ、フラスコ中よりガス1mlを採取し、ガスクロマトグラフィーで単位面積当たりの残留溶剤量(mg/m2)を測定した。結果を表2に示す。
(評価方法)
実施例及び比較例の塗工液(インキ用被覆組成物として使用する実施例4を除く)を上記方法によって塗工することにより得られた各印刷物をサンプルとし、JIS K7126 B法に準じて、酸素透過率測定装置(Mocon社製;商品名:OX−TRAN100)を用いて酸素透過度(OTR値、単位:cm3/m2・day・kPa)を測定した。なお、測定条件は、23℃、80%RH(相対湿度)の雰囲気下で行った。結果を表3に示す。
Claims (6)
- 樹脂及び溶剤を含有する水性被覆組成物において、前記溶剤が少なくともターシャリーブチルアルコールを含むアルコール成分を含有し、前記溶剤中にターシャリーブチルアルコールを全溶剤量に対して5〜30質量%と、炭素数1〜3のアルコールとを含有することを特徴とする水性被覆組成物。
- 前記樹脂が高水素結合性樹脂であることを特徴とする請求項1記載の水性被覆組成物。
- 前記高水素結合性樹脂が、ポリビニルアルコール系重合体樹脂又はエチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂であることを特徴とする請求項2記載の水性被覆組成物。
- 前記樹脂がポリビニルアルコール系重合体樹脂又はエチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂であり、
前記溶剤が、少なくともターシャリーブチルアルコールを含むアルコール成分と水を含有し、前記アルコール成分/水の含有質量比率が30/70〜70/30であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。 - 無機層状化合物を含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
- さらに着色剤を含有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の水性被覆組成物。
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