JP4353324B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数ビットの情報を並列的に外部とインタフェースするためのインタフェース手段を有する半導体装置、特に、インタフェース手段で並列的にインタフェースされる複数ビットの信号の確定タイミングのずれを抑制する技術に関し、例えば、DDR(Double Data Rate)動作可能なSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
SDRAMのような同期式メモリは、その動作タイミングが外部からのシステムクロック信号のような外部クロック信号に基づいて制御される。この種の同期式メモリは、外部クロック信号の利用によって内部動作タイミングの設定が比較的容易となり、比較的高速動作が可能となる、という特徴を持つ。
【0003】
例えばSDRAMとしては、データの入力及び出力が外部クロック信号の立ち上りエッジに同期して行われる所謂SDR(Single Data Rate)形式のSDRAM(SDR−SDRAM)と、データの入力及び出力が外部クロック信号若しくはデータストローブ信号の立ち上りエッジ及び立ち下がりエッジの双方に同期して行われる所謂DDR形式のSDRAM(DDR−SDRAM)とが知られている。
【0004】
このようなSDRAMについて記載された文献の例として、64 Meg DDR−SDRAM JEDDDRDS.pm65−Rev.7/5/99 JEDEC(Joint Electron Device Engineering Council)のデータシートがある。
【0005】
SDRAMに代表されるようなクロック同期式メモリは、データ出力タイミングを決定するラッチ回路等の出力タイミング制御回路をデータ出力回路に有し、データ入力タイミングを決定するラッチ回路等の入力タイミング制御回路をデータ入力回路に有する。例えば、SDRAMのデータ入力回路は、外部クロック信号若しくはデータストローブ信号に同期して供給されるデータをデータ入力バッファが入力し、入力されたデータを入力データラッチ回路にラッチして、後段に伝達していく。前記入力データラッチ回路のラッチ動作は前記外部クロック信号若しくはデータストローブ信号に同期した内部タイミング信号(入力ラッチタイミング信号)によって制御される。また、SDRAMのデータ出力回路は、外部クロック信号に同期して内部で生成される出力ラッチタイミング信号によって出力すべきデータを出力データラッチ回路にラッチして出力バッファから外部に出力させる。DDR―SDRAMは、データ出力と共に、前記出力ラッチタイミング信号に同期してデータストローブ信号を出力する。
【0006】
データ入力回路やデータ出力回路は、半導体チップにおけるボンディングパッドやバンプ電極などの外部データ端子の配列に沿ってその近傍に配置されるのが一般的である。このようなレイアウトにおいて、外部データ端子に沿って並設されたデータ出力回路の各出力タイミング制御回路には出力タイミング信号が直列的に順次伝播され、また、外部データ端子に沿って並設されたデータ入力回路の各入力タイミング制御回路には入力タイミング信号が直列的に順次伝播される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、前記タイミング信号が直列的に伝播されるタイミング制御配線の基端と終端における出力ラッチタイミング及び入力ラッチタイミングのずれについて検討した。
【0008】
先ず、出力タイミング信号が伝播されるタイミング制御配線の基端と終端では出力ラッチタイミングがずれるので、これに応じて各データ端子では出力データが有効若しくは確定される時間範囲が順次ずれていく。このため、並列データ出力を行う全てのデータ端子の出力データが全ビット有効若しくは確定する時間範囲(出力データバリッドウインドウ)は、出力データの夫々の有効時間範囲に対する公約数的な範囲になり、タイミング制御配線の基端と終端との間の出力ラッチタイミングのずれが大きくなるに従って狭くなる。出力データの夫々の有効時間範囲に対して相対的に出力データバリッドウインドウが狭いと、SDRAMの読み出しデータを受け取ることができる時間的な余裕が少なくなり、SDRAMを用いるデータ処理システム上、タイミング設計が難しくなり、動作速度の高速化に対応できなくなる。
【0009】
同様に、入力タイミング信号が伝播されるタイミング制御配線の基端と終端との間でも入力ラッチタイミングがずれるから、各データ端子に並列的に供給される入力データを入力回路がラッチ可能な時間範囲が順次ずれていく。このため、全てのデータ端子に並列的に供給すべき入力データを全ビット有効若しくは確定させる時間範囲(入力データバリッドウインドウ)は、個々の入力回路が入力データをラッチ可能な夫々の有効時間範囲に対する公倍数的な時間範囲になり、タイミング制御配線の基端と終端との間の入力ラッチタイミングのずれが大きくなるに従って広くなる。個々の入力回路が入力データをラッチ可能な有効時間範囲に対して入力データバリッドウインドウが相対的に広いと、入力データのセットアップ・ホールドタイムを相対的に大きく採れなくなり、動作速度の高速化に対応できなくなる。
【0010】
上述の問題点をレイアウト的な観点から考察すると、データ端子の配列に対応させて入力回路と出力回路のペアを交互に配置する場合には、入力タイミング信号が伝播されるタイミング制御配線と出力タイミング信号が伝播されるタイミング制御配線とが入力回路と出力回路の配列に沿って敷設される結果、入力データバリッドウインドウは相対的に広く、出力データバリッドウインドウは相対的に狭くなる傾向が顕著になり易いことが明らかにされた。特にDDR―SDRAMは、動作クロック周波数が同じであってもSDR−SDRAMの2倍のデータレートを有するから、入力データバリッドウインドウ及び出力データバリッドウインドウの点において高速化への対応が必須である。
【0011】
また、入力データバリッドウインドウ及び出力データバリッドウインドウの大きさは前記タイミング制御配線の長さ若しくは時定数に起因するだけでなく、ラッチ回路の構成にも依存することが本発明者によって明らかにされた。即ち、第1のクロックドインバータで成る入力ゲートと、当該第1のクロックドインバータとは逆相で活性化される第2のクロックドインバータを有するスタティックラッチとを含んだラッチ回路を想定すると、双方のクロックドインバータの活性化制御に、クロック信号と当該クロック信号をインバータで反転させたクロック信号とを用いる場合、入力ゲートの第1のクロックドインバータが非活性状態から活性状態に、第2のクロックドインバータが活性状態から非活性状態に遷移するまでの過渡応答状態では、入力の変化が出力に反映されないことがある。そのような過渡応答状態は、入力データバリッドウインドウが不所望に広くなり、また、出力データバリッドウインドウが不所望に狭くなる原因になる。
【0012】
本発明の目的は、並列的にデータが供給される複数個のデータ入力回路におけるデータ入力タイミングのばらつき若しくはずれを小さくすることができる半導体装置を提供することにある。更に、本発明は、入力データバリッドウインドウを狭くすることができる半導体装置を提供しようとするものである。
【0013】
本発明の別の目的は、並列的にデータを出力する複数個のデータ出力回路におけるデータ出力タイミングのばらつき若しくはずれを小さくすることができる半導体装置を提供することにある。更に、本発明は、出力データバリッドウインドウを大きくできる半導体装置を提供しようとするものである。
【0014】
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
【0016】
〔1〕本発明の第1の観点は、並列動作されるインタフェース回路のインタフェース動作用タイミング信号のタイミング制御配線上でのスキュー低減に着目するものである。
【0017】
すなわち、半導体装置は、複数ビットの情報を並列的に外部とインタフェースするための複数個の第1のインタフェース端子であって、それぞれの前記第1のインタフェース端子を介して対応する前記情報が入出力される複数個の第1のインタフェース端子と、複数個の前記第1のインタフェース端子の夫々に対応して設けられる複数個のインタフェース回路であって、それぞれが入力回路と出力回路を有する複数個の第1のインタフェース回路と、を半導体チップに含み、前記複数の第1のインタフェース回路は、それぞれの前記入力回路が纏められた第1の入力回路グループと、それぞれの前記出力回路が纏められた第1の出力回路グループとに分けて配置され、各グループには、インタフェース動作を制御するタイミング信号をグループ単位で直列的に供給する第1のタイミング制御配線が接続されて成る。
【0018】
上記によれば、外部との並列インタフェースに用いられる複数個のインタフェース回路をグループ分けせずに纏めて共通のタイミング制御配線でタイミング信号を直列的に供給する場合に比べ、タイミング制御配線の基端と終端におけるタイミング信号の伝播遅延の差(スキュー)を小さくできる。換言すれば、並列的にデータが入力される複数個のデータ入力回路におけるデータ入力タイミングのばらつき、そして、並列的にデータを出力する複数個のデータ出力回路におけるデータ出力タイミングのばらつきを、前記グループ毎に分散できる。要するに、グループ毎に前記タイミング信号のスキューを小さくすることが可能になる。結果として、グループ化しない場合に比べて入力データバリッドウインドウを小さくすることが可能になり、また、出力データバリッドウインドウを大きくすることが可能になる。
【0019】
前記各グループのインタフェース回路をグループ毎に纏めて集中配置するほど、グループ内でのタイミング制御配線の基端と終端におけるタイミング信号の伝播遅延の差が小さくなる。換言すれば、グループ内でタイミング信号のスキューが小さくなる。
【0020】
前記インタフェース端子はデータ端子を含み、前記インタフェース回路は前記データ端子に接続されたデータ出力回路を含む。また、前記インタフェース回路は前記データ端子に接続されるデータ入力回路を含む。例えば、データ端子はデータの入力及び出力に兼用されるデータ入出力端子とされ、各データ端子は、一方においてデータ入力回路の入力端子に結合され、他方においてデータ出力回路の出力端子に結合される。
【0021】
並列インタフェース動作される回路の前記グループのレイアウトは制御配線の基端を中心に左右対称、左右非対称とすることができ、非対称の場合に、グループ間でタイミング信号のスキューを小さくするには、前記グループ毎のタイミング制御配線の基端部にドライバを有し、相対的に大きな駆動能力を有するドライバを相対的に負荷の大きなタイミング制御線に接続すればよい。
【0022】
前記インタフェース回路が、対応するインタフェース端子に接続されたバッファ回路と、対応するバッファ回路に接続されインタフェース対象とされる情報のラッチ動作を行なうラッチ回路と、を含むとき、前記タイミング信号は前記ラッチ回路のラッチ制御信号である。入力回路の場合、例えばデータストローブ信号の変化に同期して供給されるデータはバッファ回路に入力され、前記データストローブ信号の変化に同期する前記ラッチ制御信号に応答してラッチ回路にラッチされ、後段に伝達される。出力回路の場合は、例えば内部動作で得られた出力すべきデータが外部クロック信号に同期するラッチ制御信号によってデータラッチ回路にラッチされ、出力バッファを通して外部に出力される。
【0023】
前記タイミング信号のスキュー低減のための手段に加えて、前記バッファ回路と前記インタフェース端子とを結ぶインタフェース信号配線に、少なくとも前記夫々のグループ内で実質的に等しい遅延成分(時定数)を設定すれば、インタフェース信号配線による遅延のばらつきによって入力データバリッドウインドウや出力データバリッドウインドウが悪影響を受ける事態を容易に低減することが可能になる。ここで、等しい遅延成分を設定するとは、最も大きな遅延時間を要する経路の遅延時間に合わせることを意味する。
【0024】
SDRAMへの適用を想定すると、半導体装置は、前記データ端子から入力されたデータが記憶され、記憶されたデータが前記データ端子から出力可能にされる複数個のメモリセルを更に含む。データ読み出し動作において、前記複数個のメモリセルのうちから選択されたメモリセルから読み出されたデータが前記データ出力回路のラッチ回路にラッチされて前記データ端子に与えられる。そして、データ書込み動作において、前記複数個のデータ端子からデータ入力回路のラッチ回路にラッチされたデータが、複数個のメモリセルのうちから選択されたメモリセルに書き込まれる。
【0025】
特に、DDR形態のSDRAMに適用する場合、半導体装置は、データ読み出し動作に呼応して前記出力回路のラッチ回路をラッチ動作させるタイミング信号に同期してデータストローブ信号を出力し、データ書き込み動作に呼応して前記入力回路のラッチ回路をラッチ動作させるタイミング信号を同期させるデータストローブ信号を入力する外部信号端子を前記インタフェース端子として更に備える。
【0026】
〔2〕本発明の第2の観点は、並列動作されるインタフェース回路上のラッチ回路を構成するクロックドインバータによる過渡応答動作に着目するものである。
【0027】
すなわち、半導体チップに複数個配置された入力回路に着目すると、前記入力回路は、前記第1のインタフェース端子に接続された入力バッファ回路と、前記入力バッファ回路に接続され前記情報のラッチ動作を行なう入力ラッチ回路と、を含み、前記入力ラッチ回路は、前記入力バッファ回路に接続された入力ゲートと当該入力ゲートに接続されたスタティックラッチとを含む。前記入力ゲートは、エッジ変化タイミングが揃えられた相補クロック信号を受けて活性化制御される第1のクロックドインバータから成り、前記スタティックラッチは前記相補クロック信号を受け前記第1のクロックドインバータとは逆相で活性化制御される第2のクロックドインバータを含んで構成される。
【0028】
上記によれば、エッジ変化タイミングが揃えられた相補クロック信号を用いるから、エッジ変化タイミングのずれに起因して第1及び第2クロックドインバータの双方が共に非活性状態にされるような過渡応答期間が短くなり、そのような過渡応答期間に入力の変化が出力に反映されない期間を短縮できる。これにより、入力データバリッドウインドウが不所望に広がる事態を抑制するのに役立つ。
【0029】
半導体チップに複数個配置された出力回路に着目すると、前記出力回路は、前記第1のインタフェース端子に接続された出力バッファ回路と、前記出力バッファ回路に接続されメモリセルからの情報のラッチ動作を行なう入力ラッチ回路と、を含み、前記出力ラッチ回路は、入力ゲートと当該入力ゲートに入力が接続された出力が前記出力バッファ回路に接続されたスタティックラッチとを含む。このとき、前記入力ゲートは、エッジ変化タイミングが揃えられた相補クロック信号を受けて活性化制御されるクロックドインバータから成る。
【0030】
上記によれば、エッジ変化タイミングが揃えられた相補クロック信号を用いるから、クロックドインバータが非活性状態から活性状態にされる過渡応答期間が短くなり、これにより、出力データバリッドウインドウが不所望に狭くなる事態を抑制するのに役立つ。
【0031】
前記エッジ変化タイミングが揃えられた相補クロック信号は半導体チップ上の信号発生回路で形成するようにしてもよい。前記信号発生回路は、一対の差動増幅回路を有し、前記一対の差動増幅回路の相互に極性の異なる一方の差動入力端子にクロック端子が共通接続され、前記一対の差動増幅回路相互に極性の異なる他方の差動入力端子に基準電圧端子が接続され、前記一対の差動増幅回路の同極性の出力ノードから前記エッジ変化タイミングが揃えられた相補クロック信号が出力されるものである。
【0032】
【発明の実施の形態】
《DDR−SDRAMの概要》
図1には本発明に係る半導体装置の一例としてDDR−SDRAMが示される。同図に示されるDDR−SDRAMは、特に制限されないが、公知のMOS半導体集積回路製造技術によって単結晶シリコンのような一つの半導体基板に形成されている。
【0033】
DDR−SDRAM1は、特に制限されないが、4個のメモリバンクBNK0〜BNK3を有する。図示を省略するが、夫々のメモリバンクBNK0〜BNK3は、特に制限されないが、夫々4個のメモリマットを有し、各メモリマットは、2個のメモリアレイによって構成される。一方のメモリアレイはカラムアドレス信号の最下位ビットが論理値“0”に応ずるデータの格納領域に割当てられ、他方のメモリアレイはカラムアドレス信号の最下位ビットが論理値“1”に応ずるデータの格納領域に割当てられる。メモリバンクのメモリマット及びメモリアレイの分割構造は上記には制限されず、それ故、本明細書では、特に注釈をしない限り、個々のメモリバンクは夫々1個のメモリマットから構成されている如く説明する。
【0034】
前記夫々のメモリバンクBNK0〜BNK3のメモリマットは、マトリクス配置されたダイナミック型のメモリセルMCを備え、図に従えば、同一列に配置されたメモリセルMCの選択端子は列毎のワード線WLに結合され、同一行に配置されたメモリセルのデータ入出力端子は行毎に相補ビット線BL,BLの一方のビット線BLに結合される。同図にはワード線WLと相補ビット線BLは一部だけが代表的に示されているが、実際にはマトリクス状に多数配置され、センスアンプを中心とした折り返しビット線構造を有している。
【0035】
前記メモリバンクBNK0〜BNK3毎に、ロウデコーダRDEC0〜RDEC3、データ入出力回路DIO0〜DIO3、カラムデコーダCDEC0〜CDEC3が設けられている。
【0036】
上記メモリマットのワード線WLは、メモリバンクBNK0〜BNK3毎に設けられたロウデコーダRDEC0〜RDEC3によるロウアドレス信号のデコード結果に従って選ばれて選択レベルに駆動される。
【0037】
前記データ入出力回路DIO0〜DIO3は、センスアンプ、カラム選択回路、及びライトアンプを有する。センスアンプは、メモリセルMCからのデータ読出しによって夫々の相補ビット線BL,BLに現れる微小電位差を検出して増幅する増幅回路である。前記カラム選択回路は、相補ビット線BL,BLを選択して相補共通データ線のような入出力バス2に導通させるためのスイッチ回路である。カラム選択回路はカラムデコーダCDEC0〜CDEC3のうち対応するものによるカラムアドレス信号のデコード結果に従って選択動作される。ライトアンプは書き込みデータに従って、カラムスイッチ回路を介して相補ビット線BL,BLを差動増幅する回路である。
【0038】
前記入出力バス2にはデータ入力回路3及びデータ出力回路4が接続される。データ入力回路3は書込みモードにおいて外部から供給される書込みデータを入力して前記入出力バス2に伝達する。前記データ出力回路4は、読み出しモードにおいてメモリセルMCから入出力バス2に伝達された読み出しデータを入力して外部に出力する。前記データ入力回路3の入力端子と前記データ出力回路4の出力端子は、特に制限されないが、16ビットのデータ入出力端子DQ0〜DQ15に結合される。便宜上、SDRAM1が外部と入出力するデータにもDQ0〜DQ15の参照符号を付して説明することがある。
【0039】
DDR−SDRAM1は、特に制限されないが、15ビットのアドレス入力端子A0〜A14を有する。アドレス入力端子A0〜A14はアドレスバッファ5に結合される。前記アドレスバッファ5にマルチプレクス形態で供給されるアドレス情報の内、ロウアドレス信号AX0〜AX12はロウアドレスラッチ6に、カラムアドレス信号AY0〜AY11はカラムアドレスラッチ7に、バンク選択信号とみなされるバンクセレクト信号AX13、AX14はバンクセレクタ8に、そして、モードレジスタ設定情報A0〜A14はモードレジスタ9に、供給される。
【0040】
4個のメモリバンクBNK0〜BNK3は2ビットのバンク選択信号AX13,AX14の論理値にしたがってバンクセレクタ8で動作が選択される。即ち、動作が選択されたメモリバンクだけがメモリ動作可能にされる。例えば、センスアンプ、ライトアンプ、及びカラムデコーダ等は動作が非選択のメモリバンクでは活性化されない。
【0041】
ロウアドレスラッチ6にラッチされたロウアドレス信号AX0〜AX12はロウアドレスデコーダRDEC0〜RDEC3に供給される。
【0042】
カラムアドレスラッチ7にラッチされたカラムアドレス信号AY0〜AY11は、カラムアドレスカウンタ10にプリセットされて前記カラムアドレスデコーダCDEC0〜CDEC3に供給される。連続的なメモリアクセスであるバーストアクセスが指示されている場合、その連続回数(バースト数)分だけ、カラムアドレスカウンタ10がインクリメント動作されて、カラムアドレス信号が内部で生成される。
【0043】
リフレッシュカウンタ11は記憶情報のリフレッシュ動作を行なうロウアドレスを自ら生成するアドレスカウンタである。リフレッシュ動作が指示されたとき、リフレッシュカウンタ11から出力されるロウアドレス信号に従ってワード線WLが選択されて記憶情報のリフレッシュが行なわれる。
【0044】
制御回路12は、特に制限されないが、クロック信号CLK,CLKb、クロックイネーブル信号CKE、チップセレクト信号CSb(サフィックスbはそれが付された信号がローイネーブルの信号又はレベル反転信号であることを意味する)、カラムアドレスストローブ信号CASb、ロウアドレスストローブ信号RASb、ライトイネーブル信号WEb、データマスク信号DMU,DML、及びデータストローブ信号DQSなどの外部制御信と共に、モードレジスタ9から所定の情報が入力される。DDR−SDRAM1の動作はそれら入力信号の状態の組み合わせによって規定されるコマンドで決定され、制御回路12は、そのコマンドで指示される動作に応じた内部タイミング信号を形成するための制御ロジックを有する。
【0045】
クロック信号CLK、CLKbはSDRAMのマスタクロックとされ、その他の外部入力信号は当該クロック信号CLKの立ち上がりエッジに同期して有意とされる。
【0046】
チップセレクト信号CSbはそのローレベルによってコマンド入力サイクルの開始を指示する。チップセレクト信号がハイレベルのとき(チップ非選択状態)その他の入力は意味を持たない。但し、後述するメモリバンクの選択状態やバースト動作などの内部動作はチップ非選択状態への変化によって影響されない。
【0047】
RASb,CASb,WEbの各信号は通常のDRAMにおける対応信号とは機能が相違され、後述するコマンドサイクルを定義するときに有意の信号とされる。
【0048】
クロックイネーブル信号CKEはパワーダウンモード及びセルフリフレッシュモードのコントロール信号であり、パワーダウンモード(SDRAMにおいてデータリテンションモードでもある)とする場合にはクロックイネーブル信号CKEはローレベルとされる。
【0049】
データマスク信号DMU,DMLは入力した書込みデータに対するバイト単位のマスクデータであり、データマスク信号DMUのハイレベルは書込みデータの上位バイトによる書込み抑止を指示し、データマスク信号DMLのハイレベルは書込みデータの下位バイトによる書込み抑止を指示する。
【0050】
前記データストローブ信号DQSは書込み動作時にライトストローブ信号として外部から供給される。即ち、クロック信号CLKに同期して書き込み動作が指示されたとき、その指示が行われた前記クロック信号周期の後のクロック信号周期からのデータストローブ信号DQSに同期するデータの供給が規定されている。読み出し動作時には前記データストローブ信号DQSはリードストローブ信号として外部に出力される。即ち、データの読み出し動作では読み出しデータの外部出力に同期してデータストローブ信号が変化する。そのためにDLL(Delayed Lock Loop)回路13及びDQS出力バッファ14が設けられている。DLL回路13は、半導体装置1が受けるクロック信号CLKとデータ出力回路4によるデータの出力タイミングを同期させるために、データ出力動作制御用のクロック信号(リード動作時におけるデータストローブ信号DQSと同相の制御クロック信号)15の位相を整えるものである。DLL回路13は、特に制限されないが、レプリカ回路技術と、位相同期技術とによって、内部回路の信号伝播遅延時間特性を補償し得る内部クロック信号15を再生し、これにより、内部クロック信号15に基づいて出力動作されるデータ出力回路4は、外部クロック信号CLKに確実に同期したタイミングでデータを出力することが可能とされる。DQSバッファ14は前記内部クロック信号15と同相でデータストローブ信号DQSを外部に出力する。
【0051】
前記ロウアドレス信号(AX0〜AX12)は、クロック信号CLKの立ち上がりエッジに同期する後述のロウアドレスストローブ・バンクアクティブコマンド(アクティブコマンド)サイクルにおけるアドレス入力端子A0〜A12のレベルによって定義される。このアクティブコマンドサイクルにおいて、アドレス入力端子A13、A14から入力される信号AX13,AX14はバンク選択信号とみなされ、A13=A14=“0”のときはバンクBNK0、A13=“1”,A14=“0”のときはバンクBNK1、A13=“0”,A14=“1”のときはバンクBNK2、A13=“1”,A14=“1”のときはバンクBNK3が選択される。このようにして選択されたメモリバンクはリードコマンドによるデータ読み出し、ライトコマンドによるデータ書込み、プリチャージコマンドによるプリチャージの対象にされる。
【0052】
前記カラムアドレス信号(AY0〜AY11)は、クロック信号CLKの立ち上がりエッジに同期する後述のカラムアドレス・リードコマンド(リードコマンド)サイクル、カラムアドレス・ライトコマンド(ライトコマンド)サイクルにおける端子A0〜A11のレベルによって定義される。これによって指定されたカラムアドレスはバーストアクセスのスタートアドレスとされる。
【0053】
前記DDR−SDRAM1において、特に制限されないが、上記のクロック信号CLK、反転クロック信号CLKb、クロックイネーブル信号CKE、チップ選択信号CSb、RAS信号RASb、CAS信号CASb、ライトイネーブル信号WEb、アドレス入力信号A0〜A14、データマスク信号DMU、DML、及びデータストローブ信号DQSを受ける入力バッファ、前記データ入力回路3のデータ入力バッファ(入力初段バッファ)、データ出力回路4のデータ出力バッファ(出力最終段バッファ)のインタフェースは例えば公知のSSTL2(クラスII)規格に準拠される。SSTL2規格では、1.25ボルトのような基準電位(VREF)に対して0.35V以上高い1.6ボルト以上のレベルがHレベルとみなされ、かかる基準電位に対して0.35V以下のレベルすなわち0.90ボルト以下のレベルがLレベルとみなされる。外部インタフェース仕様はSSTL2に限定されず、例えばSSTL3規格等であってもよい。
【0054】
DDR−SDRAM1には、特に制限されないが、以下の〔1〕〜〔9〕等のコマンドが予め規定されている。
【0055】
〔1〕モードレジスタセットコマンドは、上記モードレジスタ9をセットするためのコマンドである。このコマンドは、CSb,RASb,CASb,WEb=ローレベルによって指定され、セットすべきデータ(レジスタセットデータ)はA0〜A14を介して与えられる。レジスタセットデータは、特に制限されないが、バーストレングス、CASレイテンシー、バーストタイプなどとされる。設定可能なバーストレングスは、特に制限されないが、2,4,8,とされ、設定可能なCASレイテンシーは、特に制限されないが、2,2.5とされる。
【0056】
上記CASレイテンシーは、後述のカラムアドレス・リードコマンドによって指示されるリード動作においてCASbの立ち下がりからデータ出力回路4の出力動作までにクロック信号CLKの何サイクル分を費やすかを指定するものである。読出しデータが確定するまでにはデータ読出しのための内部動作時間が必要とされ、それをクロック信号CLKの使用周波数に応じて設定するためのものである。換言すれば、周波数の高いクロック信号CLKを用いる場合にはCASレイテンシーを相対的に大きな値に設定し、周波数の低いクロック信号CLKを用いる場合にはCASレイテンシーを相対的に小さな値に設定する。
【0057】
〔2〕ロウアドレスストローブ・バンクアクティブコマンは、ロウアドレスストローブの指示とA13、A14によるメモリバンクの選択を有効にするコマンドであり、CSb,RASb=ローレベル(“0”)、CASb,WEb=ハイレベル(“1”)によって指示され、このときA0〜A12に供給されるアドレスがロウアドレス信号とされ、A13,A14に供給される信号がメモリバンクの選択信号として取り込まれる。取り込み動作は上述のようにクロック信号CLKの立ち上がりエッジに同期して行われる。例えば、当該コマンドが指定されると、それによって指定されるメモリバンクにおけるワード線が選択され、当該ワード線に接続されたメモリセルが夫々対応する相補データ線に導通される。
【0058】
〔3〕カラムアドレス・リードコマンドは、バーストリード動作を開始するために必要なコマンドであると共に、カラムアドレスストローブの指示を与えるコマンドであり、CSb,CASb,=ロウレベル、RASb,WEb=ハイレベルによって指示され、このときA0〜A11に供給されるアドレスがカラムアドレス信号として取り込まれる。これによって取り込まれたカラムアドレス信号はバーストスタートアドレスとしてカラムアドレスカウンタ10にプリセットされる。これによって指示されたバーストリード動作においては、その前にロウアドレスストローブ・バンクアクティブコマンドサイクルでメモリバンクとそれにおけるワード線の選択が行われており、当該選択ワード線のメモリセルは、クロック信号CLKに同期してカラムアドレスカウンタ10から出力されるアドレス信号に従って、例えば32ビット単位で順次メモリバンクで選択され、データストローブ信号DQSの立ち上がり及び立ち下がりに同期して16ビット単位で外部に連続的に出力される。連続的に読出されるデータ数(ワード数)は上記バーストレングスによって指定された個数とされる。また、データ出力回路4からのデータ読出し開始は上記CASレイテンシーで規定されるクロック信号CLKのサイクル数を待って行われる。
【0059】
〔4〕カラムアドレス・ライトコマンドは、ライト動作の態様としてモードレジスタ9にバーストライトが設定されているときに当該バーストライト動作を開始するために必要なコマンドとされる。更に当該コマンドは、バーストライトにおけるカラムアドレスストローブの指示を与える。当該コマンドは、CSb,CASb,WEb,=ロウレベル、RASb=ハイレベルによって指示され、このときA0〜A11に供給されるアドレスがカラムアドレス信号として取り込まれる。これによって取り込まれたカラムアドレス信号はバーストライトにおいてはバーストスタートアドレスとしてカラムアドレスカウンタ10に供給される。これによって指示されたバーストライト動作の手順もバーストリード動作と同様に行われる。但し、ライト動作にはCASレイテンシーの設定はなく、ライトデータの取り込は、当該カラムアドレス・ライトコマンドサイクルからクロック信号CLKの1サイクル遅れてデータストローブ信号DQSに同期して開始される。
【0060】
〔5〕プリチャージコマンドは、A13,A14によって選択されたメモリバンクに対するプリチャージ動作の開始コマンドとされ、CSb,RASb,WEb,=ロウレベル、CASb=ハイレベルによって指示される。
【0061】
〔6〕オートリフレッシュコマンドは、オートリフレッシュを開始するために必要とされるコマンドであり、CSb,RASb,CASb=ロウレベル、WEb,CKE=ハイレベルによって指示される。これによるリフレッシュ動作はCBRリフレッシュと同様である。
【0062】
〔7〕セルフリフレッシュエントリコマンドが設定されると、CKEがローレベルにされている間、セルフリフレッシュ機能が働き、その間、外部からリフレッシュの指示を与えなくても自動的に所定のインターバルでリフレッシュ動作が行なわれる。
【0063】
〔8〕バーストストップコマンドは、バーストリード動作を停止させるために必要なコマンドであり、バーストライト動作では無視される。このコマンドは、CASb,WEb=ローレベル、RASb,CASb=ハイレベルによって指示される。
【0064】
〔9〕ノーオペレーションコマンドは、実質的な動作を行わないことを指示するコマンドであり、CSb=ローレベル、RASb,CASb,WEb=ハイレベルによって指示される。
【0065】
DDR−SDRAM1においては、一つのメモリバンクでバースト動作が行われているとき、その途中で別のメモリバンクを指定して、ロウアドレスストローブ・バンクアクティブコマンドが供給されると、当該実行中の一方のメモリバンクでの動作に何等影響を与えることなく、当該別のメモリバンクにおけるロウアドレス系の動作が可能にされる。即ち、バンクアクティブコマンドなどによって指定されるロウアドレス系動作とカラムアドレス・ライトコマンドなどによって指定されるカラムアドレス系動作とは、相違するメモリバンク間で並列可能になっている。したがって、データ入出力端子DQ0〜DQ15においてデータが衝突しない限り、処理が終了していないコマンドの実行中に、当該実行中のコマンドが処理対象とするメモリバンクとは異なるメモリバンクに対するプリチャージコマンド、ロウアドレスストローブ・バンクアクティブコマンドを発行して、内部動作を予じめ開始させることが可能である。
【0066】
以上の説明より明らかなように、DDR−SDRAM1は、クロック信号CLKに同期するデータストローブ信号DQSの立ち上がり及び立ち下がりの両エッジに同期したデータ入出力が可能にされ、クロック信号CLKに同期してアドレス、制御信号を入出力できるため、DRAMと同様の大容量メモリをSRAMに匹敵する高速で動作させることが可能であり、また、選択された1本のワード線に対して幾つのデータをアクセスするかをバーストレングスによって指定することによって、内蔵カラムアドレスカウンタ10で順次カラム系の選択状態を切換えていって複数個のデータを連続的にリード又はライトできる。
【0067】
《データ入力回路》
図2にはDDR−SDRAM1のデータ入力回路3の一例が示される。初段にはSSTL仕様の入力初段バッファ20が配置される。入力初段バッファ20は、データストローブ信号DQSの立ち上がり及び立ち下がりの各エッジに同期して供給される書込みデータを入力する。入力初段バッファ20は、図示を省略するが、カレントミラー負荷を有し、一方の差動入力MOSトランジスタのゲートにデータ端子が接続され、他方の差動入力MOSトランジスタのゲートに参照電圧が入力され、イネーブル信号DIENによってスイッチ制御されるパワースイッチMOSトランジスタを介して活性・非活性制御される。
【0068】
差動入力バッファ20の次段には、ラッチ回路21A〜21Cの直列経路と、ラッチ回路21D,21Eの直列経路とが並列接続され、書込み動作が指示されたとき前記データストローブ信号DQSの半サイクル単位で供給されるデータを半サイクルずらしてラッチ回路21A〜21Cの直列経路と、ラッチ回路21D,21Eの直列経路とに順次ラッチする。これにより、前記データストローブ信号DQSの半サイクル単位で供給される書込みデータが前記データストローブ信号DQSの1サイクル単位で並列されて後段に伝達される。即ち、夫々のラッチ回路20A〜20EはクロックドインバータCIV1、CIV2とインバータIVによって構成され、エッジ変化タイミングが揃えられた相補クロック信号DSCKT,DSCKBによってラッチ制御される。個々のクロックドインバータCIV1、CIV2は図3に例示されるようにpチャンネル型MOSトランジスタMp1,Mp2とnチャンネル型MOSトランジスタMn3,Mn4との直列回路によって構成され、制御端子B,Tにクロック信号DSCKT,DSCKBが供給され、図4に例示されるように、ラッチ回路21A,21C,21Eはクロック信号DSCKBの立ち下がりに同期してラッチ動作を行い、ラッチ回路21B,21Dはクロック信号DSCKTの立ち下がりに同期してラッチ動作を行なう。
【0069】
図5には前記クロック信号DSCKT,DSCKBの生成回路が例示される。この信号生成回路22は、一対の差動増幅回路の異なる極性の入力端子を相互に接続して構成される。即ち、一方の差動増幅回路は、pチャンネル型MOSトランジスタMp11,Mp12から成るのカレントミラー負荷、nチャンネル型差動入力MOSトランジスタMn13,Mn14、及びnチャンネル型パワースイッチMOSトランジスタMn15とから成る。MOSトランジスタMn13のゲートが反転入力端子、MOSトランジスタMn14のゲートが非反転入力端子になる。他方の差動増幅回路は、pチャンネル型MOSトランジスタMp21,Mp22から成るのカレントミラー負荷、nチャンネル型差動入力MOSトランジスタMn23,Mn24、及びnチャンネル型パワースイッチMOSトランジスタMn25とから成る。MOSトランジスタMn23のゲートが反転入力端子、MOSトランジスタMn24のゲートが非反転入力端子になる。
【0070】
前記差動入力MOSトランジスタMn13とMn24のゲートにはデータストローブ信号DQSが入力され、前記差動入力MOSトランジスタMn14とMn23のゲートには基準電圧VREFが入力され、これにより、夫々の差動増幅回路のシングルエンドの出力ノードに接続されたCMOSインバータ51,52から、データストローブ信号DQSに対する相補レベルの内部クロック信号DSCLKT、DSCLKBを得ることができる。
【0071】
DSENは信号生成回路22のイネーブル制御信号であり、前記パワースイッチMOSトランジスタMn15,MN25のゲートに供給される。イネーブル制御信号DSENのハイレベルによって信号生成回路22が活性化される。この活性状態において差動増幅回路には動作電流が流れ、基準電圧VREFを中心に端子DQSの信号レベルとの微小電位差を即座に増幅する。差動増幅故に、端子DQSからの信号入力動作は高速である。
【0072】
上記データ入力回路3の説明から理解されるように、DDR−SDRAM1において、クロック信号CLKに同期するデータストローブ信号DQSの立ち上がり及び立ち下がりの双方に同期して外部から書込みデータが入力される。DDR−SDRAM1の内部における書込み動作はクロック信号CLKの周期を最小単位として行われる。
【0073】
次に、エッジ変化タイミングが揃えられた相補クロック信号によってラッチ制御されるラッチ回路として図6に示された前記ラッチ回路21Aを代表にその詳細を説明する。図7の(A)には図6のラッチ回路21Aが論理値“1”のデータをラッチするとき、図7の(B)には同じくラッチ回路21Aが論理値“0”のデータをラッチするときの動作タイミングが夫々示されている。図7より明らかなように、クロック信号IT=0、IB=1のとき、クロックドインバータCIV1が入力動作可能にされ、クロックドインバータCIV2が入力動作不可能にされることにより、ラッチ回路21Aはスルー状態になる。一方、クロック信号IT=1、IB=0のとき、クロックドインバータCIV1が入力動作不可能にされ、クロックドインバータCIV2が入力動作可能にされることにより、ラッチ回路21Aはラッチ状態になる。
【0074】
図7の(A)、(B)において、ラッチ回路21Aは時刻t3にスルー状態からラッチ状態に遷移される。時刻t0に入力データDが反転されると、その変化が時刻t1に出力Qに伝達され(動作遅延時間td1、td3)、時刻t2にインバータIVの出力に反映される(動作遅延時間td2、td4)。ラッチ回路21Aのクロック信号DSCKB,DSCKT(IT,IB)はクロックエッジが揃えられているから、エッジ変化タイミングのずれに起因して第1及び第2クロックドインバータCIV1,CIV2が共に非活性状態にされるような過渡応答期間は実質的に無視し得るほど短く、次に説明する比較例のようにそのような過渡応答期間に入力の変化が出力に反映されない期間を生ずることが実質的にない。よって、“1”データのラッチ、“0”データのラッチの何れの場合も、同じタイミングでセットアップタイムを考えればよい。
【0075】
これに対し、図8に例示されるようにエッジ変化タイミングの異なるクロック信号IT,IBを用いるラッチ回路の場合、図9の(A)、(B)に示されるように、スルー状態からラッチ状態へ遷移するときIT=1、IB=1の過渡応答期間が発生し、この期間において、(A)の“1”データラッチ動作では当該過渡応答期間でも入力Dの変化が出力Qに反映されるが、(B)の“0”データラッチ動作では前記過渡応答期間における入力Dの変化は出力Qに反映されず、取りこぼしの虞がある。したがって、(A)の場合にはラッチ回路のラッチ状態が達成される時刻tI1を基準にセットアップタイムS1を考え、(B)の場合にはラッチ回路のスルー状態の変化が開始される時刻tI0を基準にセットアップタイムS3を考えなければならない。このような場合、ラッチデータの論理値に応じてセットアップタイムを使い分けることは実質的に不可能であり、時間の長い方のセットアップタイムを統一的に採用せざるを得なくなり、結果として、高速動作への対応が難しくなってしまう。これに対して、図6で説明したようにエッジ変化を揃えた相補クロック信号を用いるラッチ回路を採用すれば、高速動作への対応が容易になる。尚、図2に示されるその他のラッチ回路も同様である。
【0076】
《データ出力回路》
図10にはDDR−SDRAM1のデータ出力回路4の一例が示される。データ読み出し動作でアクティブメモリバンクからデータRDAT,FDATが並列的に読み出される。この読み出し動作はクロック信号CLKに同期してそのサイクル単位で行われる。一方のデータRDATはラッチ回路30A,30Bの直列経路に伝達され、他方のデータFDATはラッチ回路30C,30D,30Eの直列経路に伝達される。一方の終段ラッチ回路30Bはクロックドインバータで成る出力ゲート31Aを介してインバータ32に接続されて出力バッファ33に至り、また、他方の終段ラッチ回路30Eはクロックドインバータで成る出力ゲート31Bを介して前記インバータ32に接続されて出力バッファ33に至る。
【0077】
ラッチ回路30A,30Cはクロック信号L1CKに同期して入力をラッチし、ラッチ回路30Dはクロック信号L2CKに同期して前記ラッチ回路30Cの出力をラッチする。クロック信号L1CK、L2CKはクロック信号CLK,CLKbに基づいて生成された後述の相補クロック信号ICKT,ICKBに同期する内部クロック信号である。クロック信号CLKのサイクルに同期してメモリバンクから並列的に読み出されたデータRDAT,FDATは、クロック信号CLK(ICKT)に同期してラッチ回路30A、30Cにラッチされ、ラッチ回路30CのラッチデータFL1Dはクロック信号CLKb(ICKB)に同期してラッチ回路30Dにラッチされる。
【0078】
前記ラッチ回路30A〜30Dには図11に例示されるマスタ・スレーブ論理を採用することが可能である。マスタ段及びスレーブ段は夫々クロックドインバータCIV1,CIV2及びインバータIVによって構成される。クロックドインバータCIV1、CIV2は図3の回路構成を備えている。
【0079】
前記クロック信号ICKT,ICKBを生成する回路は、図12に例示される通り、図5のデータストローブ信号DQSの入力バッファと同様の構成を有する。但し参照電圧VREFに代えて反転クロック信号CLKbを用いている。図12において、Mp16,Mp17,Mp26,Mp27はpチャンネル型MOSトランジスタである。Mn18,Mn19,Mn20,Mn28,Mn29,Mn30はnチャンネル型MOSトランジスタである。CKENは活性化制御信号である。前記L1CK,L2CKはクロック信号ICKT,ICKBに同期したクロック信号とされる。
【0080】
図10に示される前記ラッチ回路30B、30Eは、クロックドインバータCIV1,CIN2及びインバータIVにより構成され、クロック信号L3CKT,L3CKBに同期して、相互に何れか一方がスルー状態、他方がラッチ状態に制御される。出力ゲート31A,31Bは、クロック信号L3CKT,L3CKBに同期動作され、ラッチ状態のラッチ回路30B又は30Eの後段に接続するものが出力動作可能にされ、スルー状態のラッチ回路30B又は30Eの後段に接続するものが高インピーダンス状態に制御される。
【0081】
前記クロック信号L3CKT,L3CKBは、図12に示されるようにDLL回路13が前記クロック信号ICKT,ICKBに所定の遅延調整を行なって生成したタイミング信号である。この遅延調整は、前記クロック信号ICKT,ICKBに同期して出力ゲート31A,31Bで交互に選択されてインバータ32及び出力バッファ33を介してデータ端子DQjに現れるデータ出力タイミングをデータストローブ信号DQSのエッジ変化タイミングに同期させるために必用な遅延時間を設定する処理である。
【0082】
出力バッファ33は図13に例示されるように、SSTL2インタフェース仕様に適合する電源電圧VDDQを動作電源とするCMOSインバータを最終段に有する。このCMOSインバータはナンドゲートNAND及びノアゲートNORを介して出力イネーブル信号DOENで活性化制御され、出力イネーブル信号DOENがハイレベルのとき、データDATAに従って出力動作可能にされ、出力イネーブル信号DOENがローレベルのとき、高出力インピーダンス状態に制御される。
【0083】
図14には図10の出力回路の出力動作タイミングが例示される。上記データ出力回路4の説明からも理解されるように、DDR−SDRAM1の内部のデータ読み出し動作はクロック信号CLKの周期を最小単位として行われ、これによって読み出されたデータは、クロック信号CLKに同期するデータストローブ信号DQSの立ち上がり及び立ち下がりの双方に同期してデータ端子DQjから出力される。
【0084】
次に、エッジ変化タイミングが揃えられた相補クロック信号によってラッチ制御される出力ラッチ回路として図15の前記ラッチ回路30Bを代表にその詳細を説明する。図15のロックドインバータCIV1,CIV2は図3と同じ回路構成を有する。
【0085】
図16の(A)には図15のラッチ回路30Bが論理値“1”のデータをラッチするとき、図16の(B)には同じくラッチ回路30Bが論理値“0”のデータをラッチするときの動作タイミングが夫々示されている。図16より明らかなように、クロック信号OT=0、OB=1のとき、クロックドインバータCIV1が入力動作不可能にされ、クロックドインバータCIV2が入力動作可能にされ、これにより、ラッチ回路30Bはラッチ状態になる。一方、クロック信号OT=1、OB=0のとき、クロックドインバータCIV1が入力動作可能にされ、クロックドインバータCIV2が入力動作不可能にされ、これにより、ラッチ回路30Bはスルー状態になる。
【0086】
図16の(A)、(B)において、ラッチ回路30Bは時刻t0にラッチ状態からスルー状態に遷移される。時刻t0の前にデータIは確定している。従って、時刻t0にラッチ回路30Bがラッチ状態からスルー状態に変化されると、“1”データ出力の場合には動作遅延時間tdo1の経過後に出力Oが確定し、“0”データ出力の場合には動作遅延時間tdo0の経過後に出力Oが確定する。ラッチ回路30Bのクロック信号L3CKT,L3CKB(OT,OB)はクロックエッジが揃えられているから、エッジ変化タイミングのずれに起因して第1クロックドインバータCIV1が非活性状態にされる過渡応答期間は実質的に無視し得るほど短く、次に説明する比較例のようにそのような過渡応答期間に入力の変化が出力に反映されない期間を生ずることが実質的にない。よって、“1”データの出力、“0”データの出力の何れの場合も、t0から見た出力タイミングは同じになる。
【0087】
これに対し、図17に例示されるようにエッジ変化タイミングの異なるクロック信号OT,OBを用いるラッチ回路の場合、図18の(A)、(B)に示されるように、ラッチ状態からスルー状態へ遷移するときIT=1、IB=1の過渡応答期間が発生し、この期間において、(B)の“0”データ出力動作では当該過渡応答期間でもデータIの変化が出力Oに反映されるが、(A)の“1”データラッチ動作では前記過渡応答期間におけるデータIの変化は出力Oに反映されない。従って時刻t0を基準とした出力タイミングは、“1”データ出力の場合にはtOd0+tdo1になり、“0” データ出力の場合にはtdo0になる。このように、出力データの論理値に応じて出力タイミングが相違すると、その分、並列出力される複数ビットが全ビット有効にされる期間が短くなり、結果として、高速動作への対応が難しくなってしまう。これに対して、図15で説明したようにエッジ変化を揃えた相補クロック信号を用いたラッチ回路を採用すれば、高速動作への対応が容易になる。尚、図10に示されるその他のラッチ回路も同様である。
【0088】
《インタフェース回路のレイアウト》
図19にはDDR−SDRAM1のチップ外観が示される。半導体チップ40の中央部に割当てられた制御系回路エリア41には、多数のボンディングパッド42が配置され、そして、電源系制御回路43、アドレス系制御回路44、コマンド系制御回路45、入出力制御回路46、及び電源系制御回路47が設けられている。制御系回路エリア41の外側には前記メモリバンクBNK0〜BNK3が形成されている。電源系制御回路43、47は電源電圧VDDなどに基づいてワード線駆動電圧や基板バイアス電圧などを形成する回路を含む。アドレス系制御回路44は前記アドレスラッチ6,7やカラムアドレスカウンタ10などを含む。コマンド系制御回路45は前記制御回路12のうちCSb,RASb,CASb,WEbなどのコマンド系信号に基づいて動作モードの制御を行なうロジックを含む。入出力制御回路46はデータ入力回路3及びデータ出力回路4などに代表される信号入出力制御の為の回路を含んでいる。前記多数のボンディングパッド42は、アドレス系、コマンド系、データ系に分類され、夫々纏まって配置されている。
【0089】
図20にはDDR−SDRAM1のパッケージ外観、特にパッケージのリードピンのような外部接続端子の配列が例示されている。図20においてNCで示されるピンは未使用端子である。図においてデータストローブ信号はDQSU,DQSLに分けて示されている。今までの説明はデータストローブ信号DQSで代表させて説明したが、実際には、上位バイトのデータ端子DQ15〜DQ8と、下位バイトのデータ端子DQ7〜DQ0とに、夫々別々のデータストローブ信号が割当てられているからである。データ端子DQ15〜DQ10の参照符号はDQF〜DQAとも記されている。
【0090】
図21には前記入出力制御回路46の具体的なレイアウト構成が示されている。ボンディングパッド42にはDQ0のように対応する外部端子名が付記されている。
【0091】
入出力制御回路46は、インタフェース回路として単位領域L1に形成されたデータストローブ信号出力回路QSU,QSL、単位領域L2に形成されたデータ出力回路O8,O7,O9,O6,OA,O5,OBの列(データ出力回路列OAL)、単位領域L3に形成されたマスクデータ入力回路MU,ML、単位領域L4に形成されたデータ入力回路I8,I7,I9,I6,IA,I5,IBの列(データ入力回路列IAL)、単位領域L5に形成されたデータストローブ信号入力回路DSU,DSL、単位領域L4に形成されたデータ入力回路I4,IC,I3,ID,I2,IE,I1,IF、I0の列(データ入力回路列IAR)、単位領域L2に形成されたデータ出力回路O4,OC,O3,OD,O2,OE,O1,OF、O0の列(データ出力回路列OAR)を有する。
【0092】
前記データ出力回路とデータ入力回路は対応するデータ端子に共通接続される。例えば、データ出力回路O0はこれに対応するデータ端子DQ0にデータ配線W5で接続され、データ入力回路I0はこれに対応するデータ端子DQ0にデータ配線W4で接続される。データストローブ信号出力回路とデータストローブ信号入力回路も対応するデータストローブ端子に接続される。例えば、データストローブ信号出力回路QSUはこれに対応するデータストローブ端子DQSUに配線W2で接続され、データストローブ信号入力回路DSUはこれに対応するデータストローブ端子DQSUに配線W3で接続される。図21においてマスクデータ入力回路MUは配線W1で対応端子DMUに接続されている。配線の図示を省略したその他の回路も同様に対応端子に接続されている。
【0093】
特に図示はしないが、前記データ出力回路、データ入力回路を対応データ端子に接続する前記W5、W4などのインタフェース信号配線に関し、少なくとも夫々のデータ出力回路列、データ入力回路列のようなインタフェース回路のグループ内のインタフェース信号配線には、最も大きな遅延時間を要する経路の遅延時間に合わせた共通の遅延成分(時定数)を設定しておけば、インタフェース信号配線による遅延のばらつきによって入力データバリッドウインドウや出力データバリッドウインドウが悪影響を受ける事態を容易に低減することが可能である。
【0094】
前記単位領域L2には図10に示されるデータ出力回路4の単位ビットの構成が含まれる。このとき、最終出力段バッファ33は対応するボンディングパッド42の近傍に配置してもよい。前記単位記憶領域L4には図2に示される前記データ入力回路3の単位ビットの構成が含まれる。このとき、初段バッファ20は対応するボンディングパッド42の近傍に配置してもよい。前記単位記憶領域L5には図5に示される入力バッファ22の単位ビットの構成が含まれる。
【0095】
図21のインタフェース回路の配置より明らかなように、並列的にデータ出力を行なうデータ出力回路はデータ出力回路列OALとOARとに左右2分割され、並列的にデータ入力を行なうデータ入力回路はデータ入力回路列IALとIARとに左右2分割されている。
【0096】
データ入力回路列IAL、IARに沿って図示されているW7は、それぞれの単位領域L4に形成された入力回路に、順次、直列的に前記タイミング信号DSCKT,DSCKB(図2参照)を伝達するタイミング制御配線である。左右のタイミング制御配線W7にはクロックドライバB2を介して一方からタイミング信号DSCKT,DSCKB(図2参照)が伝播される。図22にはデータ入力回路列IAL、IARの部分が抜き出して示されている。
【0097】
図23にはデータ入力回路列IAL、IARによるデータ入力動作タイミングが示される。タイミング制御信号DSCKT,DSCKBは、クロックドライバB2を通過した後、タイミング制御配線W7上、クロックドライバB2の遠端と近端で伝播遅延が相違する。夫々のデータ入力回路が、それぞれに伝播されてくるタイミング制御信号DSCKT,DSCKBの変化点に対して、必用なセットアップタイムts1とホールドタイムht1を確保できるようにするには、全部の入力回路のセットアップタイムとホールドタイムを包含する時間範囲である入力データバリッドウインドウtiw1の時間範囲で、少なくとも並列入力データが確定していなければならない。このとき、データ入力回路列はIALとIARに2分割されデータ入力回路列IAL、IAR毎にタイミング制御信号DSCKT,DSCKBが伝播され、更にデータ入力回路列IAL、IARには個々のデータ入力回路が隣接して集中配置されているので、データ入力回路列を分割しない場合に比べて、或いはデータ入力回路をデータ出力回路と隣合わせで順次配列した場合に比べ、入力データバリッドウインドウtiw1の時間範囲が狭くなる。
【0098】
図26には比較例として前述のようにデータ入力回路列を分割せずしかも領域L4のデータ入力回路を領域L2のデータ出力回路と隣合わせで順次配列したレイアウトが示されている。この場合、データ入力回路列の部分を抜き出した図27より明らかなように、タイミング制御配線W7が長くなる。したがって、そのデータ入力回路列のデータ入力動作タイミングを示す図28にも示されるように、タイミング制御配線W7上、クロックドライバB2の遠端と近端における伝播遅延が大きくなり、これに応じて入力データバリッドウインドウtiw2の時間範囲も広がってしまう。
【0099】
したがって、図21のレイアウトを採用することにより、入力データバリッドウインドウが小さくなり、DDR−SDRAM1の動作速度の高速化への対応が容易になる。
【0100】
前記図21においてデータ出力回路列OAL、OARに沿って図示されているW6は、それぞれの単位領域L2に形成された出力回路に、順次、直列的に前記タイミング信号L3CKT,L3CKB(図10参照)を伝達するタイミング制御配線である。左右のタイミング制御配線W6にはクロックドライバB1を介して一方からタイミング信号L3CKT,L3CKBが伝播される。図24にはデータ出力回路列OAL、OARの部分が抜き出して示されている。データ出力回路列OALとOARの夫々のクロックドライバB1へタイミング信号L3CKT,L3CKBを伝達する経路長は相違されている。伝播経路の長い配線LN1に割当てられたドライバCD1は伝播経路の短い配線LN2に割当てられたドライバCD2よりも大きな駆動能力が設定され、夫々のクロックドライバB1に供給されるタイミング信号L3CKT,L3CKBに大きなスキューを生じないようになっている。
【0101】
図25にはデータ出力回路列OAL、OARによるデータ出力動作タイミングが示される。タイミング制御信号L3CKT,L3CKBは、前記配線LN1とLN2との間で信号伝播遅延に相違があり、クロックドライバB1を通過した後はタイミング制御配線W6上におけるクロックドライバB1の遠端と近端で信号伝播遅延に相違がある。図25においてそれらの遅延時間の相違はtcd0、tcd1、tcd2、tcd3で代表されている。夫々のデータ出力回路に伝播されてくるタイミング制御信号L3CKT,L3CKBの変化点に対して、時間to2を経過してデータ端子に出力データが現れる。全てのデータ端子でデータ出力回路からの出力データが確定する時間範囲は、出力データバリッドウインドウtow1の時間範囲になる。このとき、データ出力回路列はOALとOARに2分割されデータ出力回路列OAL、OAR毎にタイミング制御信号L3CKT,L3CKBが伝播され、更にデータ出力回路列OAL、OARには個々のデータ出力回路が隣接して集中配置されているので、データ出力回路列を分割しない場合に比べて、或いはデータ出力回路をデータ入力回路と隣合わせで順次配列した場合に比べ、出力データバリッドウインドウtow1の時間範囲が広くなる。
【0102】
前記図26には比較例として前述のようにデータ出力回路列を分割せずしかも領域L4のデータ入力回路を領域L2のデータ出力回路と隣合わせで順次配列したレイアウトが示されている。この場合、データ出力回路列の部分を抜き出した図29より明らかなように、タイミング制御配線W6が長くなる。したがって、そのデータ出力回路列のデータ出力動作タイミングを示す図30より明らかなように、タイミング制御配線W6上、クロックドライバB1の遠端と近端における伝播遅延が大きくなり、これに応じて出力データバリッドウインドウtow2の時間範囲も狭くなってしまう。
【0103】
したがって、図21のレイアウトを採用することにより、出力データバリッドウインドウが広くなり、DDR−SDRAM1の動作速度の高速化への対応が容易になる。
【0104】
図31乃至図38にはデータ入力回路列及びデータ出力回路列等の別のレイアウト構成が例示される。図31のようにデータ出力回路列OAL,OARを入出力制御回路46の領域の中央に配置してもよい。図32のようにデータ出力回路列OAL,OARのクロックドライバB1を中央に寄せて配置してもよい。図33、図34のように、データ入力回路列IAL,IARを相互に隣接させ、データ出力回路列OAL,OARを相互に隣接させてもよい。また、図35、図36に例示されるように、入出力制御回路46の領域において、データ出力回路列100〜104と、データ入力回路列105〜108とを上下に領域を分けて配置することも可能である。更に、図37に例示されるようにデータ出力回路列OALとデータ入力回路列IALとを隣接させ、データ出力回路列OARとデータ入力回路列IARとを隣接させてもよい。同様に、図38に例示されるようにデータ出力回路列OALとデータ入力回路列IALaとを隣接させ、データ出力回路列OARとデータ入力回路列IARaとを隣接させてもよい。
【0105】
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
【0106】
例えば、並列出力動作又は並列入力動作されるインタフェース回路に対するグループ分けは以上で説明した2分割に限定されずそれ以上であってもよい。SDRAMのデータ入出力端子の数は16ビットに限定されず、8ビット、4ビット等であってもよい。また、SDRAMのメモリバンクの数、メモリバンクのメモリマット及びメモリアレイの構成も上記に限定されず適宜変更可能である。
【0107】
また、インタフェース回路を構成するデータ出力回路やデータ入力回路は上記構成に限定されない。また、インタフェース回路がバッファ回路とラッチ回路で構成されるとき、バッファ回路とラッチ回路を分離して配置してよい。この場合、少なくともラッチ回路はグループ化の対象になる。
【0108】
以上の説明では主として本発明者によってなされた発明をその背景となった利用分野であるDDR−SDRAMに適用した場合について説明したが、本発明はそれに限定されず、SRAMなどの他の記憶形式のメモリ、DDR−SDRAM等をオンチップしたマイクロコンピュータやシステムLSI若しくはアクセラレータなどと称される半導体装置にも広く適用する事ができる。
【0109】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記の通りである。
【0110】
すなわち、並列的に外部とインタフェースされる複数個のインタフェース回路を複数個のグループに分け、各グループのインタフェース回路にはインタフェース動作を制御するタイミング信号をグループ単位でタイミング制御線から直列的に供給するから、外部との並列インタフェースに用いられる複数個のインタフェース回路をグループ分けせず纏めて共通のタイミング制御配線でタイミング信号を直列的に供給する場合に比べ、タイミング制御配線の基端と終端におけるタイミング信号の伝播遅延の差(スキュー)を小さくできる。これにより、並列的にデータが入力される複数個のデータ入力回路におけるデータ入力タイミングのばらつき、そして、並列的にデータを出力する複数個のデータ出力回路におけるデータ出力タイミングのばらつきを、前記グループ毎に分散できる。要するに、グループ毎に前記タイミング信号のスキューを小さくすることが可能になる。結果として、グループ化しない場合に比べて入力データバリッドウインドウを小さくすることが可能になり、また、出力データバリッドウインドウを大きくすることが可能になる。
【0111】
前記各グループのインタフェース回路をグループ毎に纏めて集中配置するほど、グループ内でのタイミング制御配線の基端と終端におけるタイミング信号の伝播遅延の差が小さくなり、グループ内でタイミング信号のスキューを小さくすることができる。
【0112】
並列動作されるインタフェース回路上のラッチ回路を構成するクロックドインバータをエッジ変化タイミングが揃えられた相補クロック信号を用いて、活性・非活性化制御する。そのようなクロックドインバータをデータ入力ラッチ回路の入力段とラッチ段に採用することにより、エッジ変化タイミングのずれに起因して双方のクロックドインバータが共に非活性状態にされるような過渡応答期間が短くなり、そのような過渡応答期間に入力の変化が出力に反映されない期間を短縮できる。これにより、入力データバリッドウインドウが不所望に広がる事態を抑制することが可能になる。
【0113】
前記クロックドインバータをデータ出力ラッチ回路の入力ゲートに採用すれば、エッジ変化タイミングが揃えられた相補クロック信号が用いられるから、クロックドインバータが非活性状態から活性状態にされる過渡応答期間が短くなり、これにより、出力データバリッドウインドウが不所望に狭くなる事態を抑制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体装置の一例であるDDR−SDRAMのブロック図である。
【図2】DDR−SDRAMのデータ入力回路の一例を示す回路図である。
【図3】クロックドインバータを例示する回路図である。
【図4】データ入力回路の動作タイミングを例示するタイミングチャートである。
【図5】クロック信号DSCKT,DSCKBを生成する回路を例示する回路図である。
【図6】エッジ変化タイミングが揃えられた相補クロック信号によってラッチ制御される入力ラッチ回路を例示する回路図である。
【図7】図6のラッチ回路が論理値“1”のデータをラッチ場合の動作を(A)に、同じく図6のラッチ回路が論理値“0”のデータをラッチするときの動作を(B)に夫々示すタイミングチャートである。
【図8】エッジ変化タイミングの異なるクロック信号IT,IBを用いるラッチ回路を比較例として示す回路図である。
【図9】図8のラッチ回路が論理値“1”のデータをラッチ場合の動作を(A)に、同じく図8のラッチ回路が論理値“0”のデータをラッチするときの動作を(B)に夫々示すタイミングチャートである。
【図10】DDR−SDRAMのデータ出力回路の一例を示す回路図である。
【図11】データ出力回路に含まれるマスタ・スレーブラッチ回路を例示する回路図である。
【図12】クロック信号ICKT,ICKBを生成する回路を例示する回路図である。
【図13】データ出力回路の出力バッファを例示する論理回路図である。
【図14】データ出力回路の出力動作タイミングを示すタイミングチャートである。
【図15】エッジ変化タイミングが揃えられた相補クロック信号によってラッチ制御される出力ラッチ回路を例示する回路図である。
【図16】図15のラッチ回路が論理値“1”のデータをラッチ場合の動作を(A)に、同じく図15のラッチ回路が論理値“0”のデータをラッチするときの動作を(B)に夫々示すタイミングチャートである。
【図17】エッジ変化タイミングの異なるクロック信号OT,OBを用いるラッチ回路を比較例として示す説明図である。
【図18】図17のラッチ回路が論理値“1”のデータをラッチ場合の動作を(A)に、同じく図17のラッチ回路が論理値“0”のデータをラッチするときの動作を(B)に夫々示すタイミングチャートである。
【図19】DDR−SDRAM1のチップ外観を示す平面図である。
【図20】DDR−SDRAM1のパッケージのリードピンのような外部接続端子の配列を例示する平面図である。
【図21】DDR−SDRAMの入出力制御回路の第1のレイアウト構成を例示する平面図である。
【図22】図21におけるデータ入力回路列の部分を抜き出して示した説明図である。
【図23】図22のデータ入力回路列によるデータ入力動作タイミングを例示するタイミングチャートである。
【図24】図21におけるデータ出力回路列の部分を抜き出して示した説明図である。
【図25】図24のデータ出力回路列によるデータ出力動作タイミングを例示するタイミングチャートである。
【図26】比較例としてデータ入力回路列を分割せずデータ出力回路と隣合わせで順次配列したレイアウトを例示する平面図である。
【図27】図26においてデータ入力回路列の部分を抜き出した説明図である。
【図28】図27のデータ入力回路列のデータ入力動作タイミングを例示するタイミングチャートである。
【図29】図26においてデータ出力回路列の部分を抜き出した説明図である。
【図30】図29のデータ出力回路列のデータ出力動作タイミングを示すタイミングチャートである。
【図31】DDR−SDRAMの入出力制御回路の第2のレイアウト構成を例示する平面図である。
【図32】DDR−SDRAMの入出力制御回路の第3のレイアウト構成を例示する平面図である。
【図33】DDR−SDRAMの入出力制御回路の第4のレイアウト構成を例示する平面図である。
【図34】DDR−SDRAMの入出力制御回路の第5のレイアウト構成を例示する平面図である。
【図35】DDR−SDRAMの入出力制御回路の第6のレイアウト構成を例示する平面図である。
【図36】DDR−SDRAMの入出力制御回路の第7のレイアウト構成を例示する平面図である。
【図37】DDR−SDRAMの入出力制御回路の第8のレイアウト構成を例示する平面図である。
【図38】DDR−SDRAMの入出力制御回路の第9のレイアウト構成を例示する平面図である。
【符号の説明】
1 DDR−SDRAM
BNK0〜BNK3 メモリバンク
MC メモリセル
WL ワード線
BL ビット線
DIO0〜DIO3 データ入出力回路
RDEC0〜RDEC3 ロウデコーダ
CDEC0〜CDEC3 カラムデコーダ
2 入出力バス
3 データ入力回路
4 データ出力回路
DQ0〜DQ15 データ入出力端子
A0〜A14 アドレス入力端子
5 アドレスバッファ
6 ロウアドレスラッチ
7 カラムアドレスラッチ
8 バンクセレクタ
9 モードレジスタ
10 カラムアドレスカウンタ
12 制御回路
20 入力初段バッファ
21A〜21E ラッチ回路
CLK,CLKb クロック信号
DQS データストローブ信号
CIV1,CIV2 クロックドインバータ
IV インバータ
DSCKT,DSCKB 相補クロック信号
30A〜30E ラッチ回路
L3CKT,L3CKB 相補クロック信号
33 出力終段バッファ
41 制御系回路エリア
46 入出力制御回路
OAL,OAR データ出力回路列
IAL,IAR データ入力回路列
W6,W7 タイミング制御線
B1,B2 ドライバ
Claims (6)
- 複数ビットの情報を並列的に外部とインタフェースするための複数個の第1のインタフェース端子であって、それぞれの前記第1のインタフェース端子を介して対応する前記情報が入出力される複数個の第1のインタフェース端子と、
複数個の前記第1のインタフェース端子の夫々に対応して設けられる複数個のインタフェース回路であって、それぞれが入力回路と出力回路を有する複数個の第1のインタフェース回路と、
複数ビットの情報を並列的に外部とインタフェースするための複数個の第2のインタフェース端子であって、それぞれの前記第2のインタフェース端子を介して対応する前記情報が入出力される複数個の第2のインタフェース端子と、
複数個の前記第2のインタフェース端子の夫々に対応して設けられる複数個の第2のインタフェース回路であって、それぞれが入力回路と出力回路を有する複数個の第2のインタフェース回路と、を半導体チップに含み、
前記複数の第1のインタフェース回路は、それぞれの前記入力回路が纏められた第1の入力回路グループと、それぞれの前記出力回路が纏められた第1の出力回路グループとに分けて配置され、各グループには、インタフェース動作を制御するタイミング信号をグループ単位で直列的に供給する第1のタイミング制御配線が接続されて成るものであり、
前記複数の第2のインタフェース回路は、それぞれの前記入力回路が纏められた第2の入力回路グループと、それぞれの前記出力回路が纏められた第2の出力回路グループとに分けて配置され、各グループには、インタフェース動作を制御するタイミング信号をグループ単位で直列的に供給する第2のタイミング制御配線が接続されて成るものであり、
前記第1の入力回路(または出力回路)グループと前記第2の入力回路(または出力回路)グループとの間に、前記第1および第2の出力回路(または入力回路)グループが配置されている、ことを特徴とする半導体装置。 - 複数ビットの情報を並列的に外部とインタフェースするための複数個の第1のインタフェース端子であって、それぞれの前記第1のインタフェース端子を介して対応する前記情報が入出力される複数個の第1のインタフェース端子と、
複数個の前記第1のインタフェース端子の夫々に対応して設けられる複数個のインタフェース回路であって、それぞれが入力回路と出力回路を有する複数個の第1のインタフェース回路と、
複数ビットの情報を並列的に外部とインタフェースするための複数個の第2のインタフェース端子であって、それぞれの前記第2のインタフェース端子を介して対応する前記情報が入出力される複数個の第2のインタフェース端子と、
複数個の前記第2のインタフェース端子の夫々に対応して設けられる複数個の第2のインタフェース回路であって、それぞれが入力回路と出力回路を有する複数個の第2のインタフェース回路と、を半導体チップに含み、
前記複数の第1のインタフェース回路は、それぞれの前記入力回路が纏められた第1の入力回路グループと、それぞれの前記出力回路が纏められた第1の出力回路グループとに分けて配置され、各グループには、インタフェース動作を制御するタイミング信号をグループ単位で直列的に供給する第1のタイミング制御配線が接続されて成るものであり、
前記複数の第2のインタフェース回路は、それぞれの前記入力回路が纏められた第2の入力回路グループと、それぞれの前記出力回路が纏められた第2の出力回路グループとに分けて配置され、各グループには、インタフェース動作を制御するタイミング信号をグループ単位で直列的に供給する第2のタイミング制御配線が接続されて成るものであり、
前記第1と第2の入力回路グループとが近接して配置され、その傍に前記第1と第2の出力回路グループとが近接して配置される、ことを特徴とする半導体装置。 - 前記第1のインタフェース回路は、対応する前記第1のインタフェース端子に接続されたバッファ回路と、
対応する前記バッファ回路に接続されインタフェース対象とされる情報のラッチ動作を行なうラッチ回路と、を含み、
前記タイミング信号は前記ラッチ回路のラッチ制御信号である、ことを特徴とする請求項2記載の半導体装置。 - 前記バッファ回路と前記インタフェース端子とを結ぶインタフェース信号配線は、少なくとも前記夫々のグループ内で実質的に等しい遅延成分を有して成るものである、ことを特徴とする請求項3記載の半導体装置。
- 前記第1のインタフェース端子から入力されたデータが記憶され、記憶されたデータが前記第1のインタフェース端子から出力可能にされる複数個のメモリセルを更に含み、
データ読み出し動作において、前記複数個のメモリセルのうちから選択されたメモリセルから読み出されたデータが前記出力回路のラッチ回路にラッチされて前記第1のインタフェース端子に与えられ、
データ書込み動作において、前記複数個の第1のインタフェース端子から入力回路のラッチ回路にラッチされたデータが、複数個のメモリセルのうちから選択されたメモリセルに書き込まれるものである、ことを特徴とする請求項3記載の半導体装置。 - データ読み出し動作に呼応して前記出力回路のラッチ回路をラッチ動作させるタイミング信号に同期してデータストローブ信号を出力し、
データ書き込み動作に呼応して前記入力回路のラッチ回路をラッチ動作させるタイミング信号を同期させるデータストローブ信号を入力する外部信号端子を前記インタフェース端子として更に備えて成るものである、ことを特徴とする請求項5記載の半導体装置。
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