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JP4353563B2 - 断続機構 - Google Patents
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JP4353563B2 - 断続機構 - Google Patents

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16H63/32Gear shift yokes, e.g. shift forks

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  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、4輪駆動車において2輪駆動状態と4輪駆動状態とを切り換える切り換え機構や、デファレンシャル装置の差動ロック機構や、車両の変速装置などに用いられる断続機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6乃至図8は、4輪駆動車を2輪駆動状態と4輪駆動状態とに切り換える切り換え装置に用いられた従来のシフト機構201及び待ち機構203を示している。
【0003】
図6のように、シフト機構201は、待ち機構203とシフトロッド205とシフトフォ−ク207などから構成されており、待ち機構203は、シフトロッド205とシフトフォ−ク207との間に配置されている。
【0004】
待ち機構203は、シフトロッド205の外周に配置された一対のスリ−ブ209、209と、これらの間に配置されたコイルスプリング211と、各スリ−ブ209をシフトフォ−ク207のボス部213に位置決めする止め輪215と、各スリ−ブ209をシフトロッド205に位置決めする止め輪217及び段差部219などから構成されている。
【0005】
図7のように、シフトフォ−ク207のア−ム部221には2股の先端部223が形成されており、図8のように、各先端部223には溝225が設けられている。
【0006】
シフトフォ−ク207は端部223の溝225によって、例えば、車両の変速装置や、4輪駆動車を2輪駆動状態と4輪駆動状態とに切り換える装置のスリ−ブギヤ(被操作部材)に係合している。
【0007】
このスリ−ブギヤは、噛み合い部で相手側部材の噛み合い部と係脱可能であり、相手側部材と係脱することによって、変速装置を変速操作し、あるいは、2輪駆動状態と4輪駆動状態との切り換えを行う。
【0008】
例えば、シフトロッド205をスリ−ブギヤと相手側部材との噛み合い方向にシフト操作したとき、これらの噛み合い部の位相が合うまでは、スリ−ブギヤを介してシフトフォ−ク207が受ける抵抗により、コイルスプリング211が撓んでシフト操作力が蓄えられ、各噛み合い部の位相が合うと、蓄えられたシフト操作力によってスリ−ブギヤと相手側部材とが噛み合う。
【0009】
待ち機構203を用いると、噛み合い部の位相が合うまでシフト操作を続ける必要がないと共に、位相が合わない状態で噛み合い部を無理に噛み合わせることによる破損が防止される。
【0010】
又、この待ち機構203では、シフトロッド205がいずれの方向にシフト操作されても、そのシフト操作力はコイルスプリング211を介してシフトフォ−ク207に掛かるから、噛み合いと噛み合い解除の両方向で機能する。
【0011】
又、特開平1−115733号公報に図9のような切り換え装置251が記載されている。
【0012】
この切り換え装置251は、後輪駆動ベ−スの四輪駆動車用のトランスファに用いられており、後輪側出力軸253に連結された切り換えギヤ255、チェ−ン伝動機構を介して前輪側に連結された切り換えギヤ257、これらの間に配置された切り換えギヤ259、各切り換えギヤ255、257、259と噛み合い可能なスリ−ブギヤ261、スリ−ブギヤ261が切り換えギヤ257と噛み合うときにこれらの回転を同期させるシンクロ機構263、スリ−ブギヤ261を移動させるシフトフォ−ク265、カムフォロア267、シフトフォ−ク265とカムフォロア267との間に配置されたコイルスプリング269、カム溝271が設けられたカム軸273、減速機構275、電動モ−タ277などから構成されている。
【0013】
電動モ−タ277の回転は減速機構275で減速されてカム軸273を回転させる。カム溝271にはカムフォロア267側のロ−ラ279が係合しており、カム軸273が回転すると、カム溝271のカム力によってカムフォロア267が図9の左右方向に移動する。
【0014】
コイルスプリング269はシフトフォ−ク265とカムフォロア267との間で待ち機構を構成しており、カムフォロア267が左方に移動するとき、シフトフォ−ク265はコイルスプリング269を介して移動操作され、スリ−ブギヤ261が切り換えギヤ257と噛み合う。このとき、コイルスプリング269の撓みによる待ち機構とシンクロ機構263の両方が作動する。
【0015】
又、カムフォロア267が右方に移動するとき、シフトフォ−ク265はカムフォロア267との当たり部281によって直接移動操作され、スリ−ブギヤ261が切り換えギヤ255と噛み合う。
【0016】
切り換え装置251の前段にはセンタ−デフが配置されている。
【0017】
スリ−ブギヤ261が切り換えギヤ257、259と噛み合うと、センタ−デフの差動を許容しながら車両は四輪駆動状態になり、スリ−ブギヤ261がこの状態から更に切り換えギヤ255と噛み合うと四輪駆動状態でセンタ−デフの差動がロックされ、図9のように、スリ−ブギヤ261が切り換えギヤ255、259と噛み合い、スリ−ブギヤ261と切り換えギヤ257との噛み合いが解除されると、前輪側が切り離されて車両は二輪駆動状態になる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図7、8のように、シフト機構201のシフトフォ−ク207はア−ム部221の幅Wが厚いから、それだけ重い。
【0019】
又、このようにシフトフォ−ク207が重く、慣性が大きいから、シフト操作に対するレスポンスが遅くなると共に、シフト操作力のロスも生じる。
【0020】
又、シフト操作力を蓄えるためにシフトロッドと同軸上にコイルスプリング211が用いられており、待ち機構203が軸方向に長いから、それだけ広い配置スペ−スが必要であり、配置箇所が限定される。
【0021】
又、シフトフォ−ク207とシフトロッド205との間に待ち機構のコイルスプリング211を配置したことによって、シフトフォ−ク207がシフトロッド205上をスライドするように構成されているから、ア−ム部221の先端に掛かるスリ−ブギヤの移動抵抗と、スライドするスリ−ブ209の摺動抵抗とを受けて、シフトフォ−ク207が矢印227のように揺動し易い。
【0022】
この揺動によってスリ−ブ209がシフトロッド205やシフトフォ−ク207のボス部213に食い込んで、シフトフォ−ク207の動きがロックされることがあり、シフトフォ−ク207がロックされると、待ち機構203は正常に機能しない。
【0023】
更に、スリ−ブ209の摺動抵抗によってシフト操作力にロスが生じる。
【0024】
又、シフトフォ−ク207のア−ム部221の先端225はスリ−ブギヤと面接触しているが、シフトフォ−ク207が揺動するとこの接触が点接触になり、これらの間でカジリが生じるから、ア−ム部221の先端が摩耗し易くなり、耐久性が低下する。
【0025】
しかし、シフトフォ−ク207の揺動を小さくするために、シフトフォ−ク207のア−ム部221の長さS1(ア−ム部221先端と中心との距離)に対して、ボス部213の長さL1(スリ−ブ209、209の間隔)を大きくすると、待ち機構203が大型になり、それだけ車載性が低下する。
【0026】
又、図9の切り換え装置251は、待ち機構を構成するために構造が極めて複雑になっており、部品点数が多いから重い上に、組付け工数が多いからコスト高である。
【0027】
又、部品点数が多いから、信頼性が低下し易い。
【0028】
又、重いシフトフォ−ク265を用いていること、シフトフォ−ク265が揺動すること、シフト操作力を蓄えるために軸方向に長いコイルスプリング269が用いられていることなどによって、シフト機構201と同様の課題を持っている。
【0029】
そこで、この発明は、待ち機構を備えながら、構造簡単、コンパクト、軽量、低コストであり、又、シフトフォ−クの揺動や、シフトフォ−クと被操作部材とのカジリが生じない断続機構と、この断続機構を用いて動力を断続するデファレンシャル装置及び差動回転をロックするデファレンシャル装置の提供を目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】
請求項1の断続機構は、一対の動力伝達部材と、一方の動力伝達部材と噛み合いながらシフト操作され、他方の動力伝達部材との噛み合い部で係脱する被操作部材と、被操作部材にシフト操作力を伝達する待ち機構とを有し、被操作部材をシフト操作して各動力伝達部材間の連結と連結解除とを行う断続機構であって、待ち機構が、シフト操作力の伝達系に配置されたばね性を有する部材によって構成され、被操作部材がシフト操作されると、他方の動力伝達部材と被操作部材との噛み合い部で位相が合うまで、このばね性を有する部材が撓んでシフト操作力が蓄えられ、位相が合うと、蓄えられたシフト操作力によって噛み合いが行われ、シフト操作力の伝達系が、シフト操作力によって移動するシフトロッドと、シフトロッドに固定され、2股の先端で摺動しながら被操作部材をシフト操作するシフトフォ−クとを備え、このシフトフォ−クが、ばね性を有する部材で形成されていることを特徴とする。
【0031】
本発明の断続機構は、シフト操作力の伝達系に配置されたばね性を有する部材によって待ち機構を構成するから、コイルスプリングを用いたことによって待ち機構が軸方向に長い従来例と異なって、コンパクトであり、配置スペ−スが狭くてすみ、配置箇所の限定がそれだけ軽減される。
【0032】
又、待ち機構をばね性を有する部材にしたことにより、構造が複雑な図9の従来例と異なって、構造が極めて簡単であり、部品点数が大きく低減されるから、信頼性が向上し、軽量になると共に、組付け工数が低減され、低コストになる。
【0033】
このように、軽量でコンパクトであるから、本発明の断続機構を用いた装置は車載性が良い。
【0034】
又、シフト操作力の伝達系の中で、ばね性を有する部材を被操作部材と接触しない箇所に配置すれば、ばね性を有する部材と被操作部材とのカジリの問題が生じない。
【0035】
又、ばね性を有する部材はシフト方向の両方に撓むから、待ち機構は連結と連結解除の両方向で機能する。
【0037】
、ばね性を有する部材で形成したシフトフォ−クは、従来例でのシフトフォ−クと異なって、極めて軽量であり、慣性が小さいから、シフト操作に対するレスポンスがそれだけ速くなると共に、シフト操作力のロスが低減される。
【0038】
又、シフトフォ−クをばね性を有する部材で形成したことによって、待ち機構用のスプリングが不要になるから、部品点数が低減され、低コストになる。
【0039】
又、待ち機構のスプリングを撓めるためにシフトロッド上をシフトフォ−クがスライドするように構成されている従来例と異なって、シフトフォ−クはシフトロッド上をスライドしないから、シフトロッドに対するシフトフォ−クの揺動が生じない。
【0040】
このように、シフトフォ−クとシフトロッドとの食い込みが生じないから、シフトフォ−クの動きがロックされることはなく、機能が阻害されることもない。
【0041】
又、シフトフォ−クの食い込み、あるいは、摺動による抵抗が発生しないから、シフト操作力のロスが防止される。
【0042】
又、従来例と異なって、シフトフォ−クは揺動しない上に剛体ではないから、シフトフォ−クの揺動を小さくするために、シフトフォ−クのア−ム部の長さ(例えば、図6のS1)に対してボス部の長さ(例えば、図6のL1)を大きくする必要がなく、大型化と車載性の低下とが避けられる。
【0043】
請求項2の発明は、請求項1記載の発明であって、シフトフォークがばね性を有する板ばね状に形成されていることを特徴とし、請求項1の構成と同等の効果を得る。
【0044】
これに加えて、シフトフォークが簡単な構造となり、スペースの低減と軽量化を図ることができる。また、高いばね力を安定して得ることができる。
【0063】
【発明の実施の形態】
図1と図2によって本発明の第1実施形態を説明する。
【0064】
図1は第1実施形態のデファレンシャル装置1と断続機構3とを示している。なお、左右の方向は図1での左右の方向であり、符号を与えていない部材等は図示されていない。
【0065】
デファレンシャル装置1は、四輪駆動車に用いられており、二輪駆動時に切り離される車輪側に配置されている。
【0066】
図1のように、デファレンシャル装置1はデフキャリヤ5に収容されており、このデフキャリヤ5にはオイル溜りが設けられている。
【0067】
デファレンシャル装置1のケ−シング構造はアウタ−ケ−ス7(一方の動力伝達部材)とインナ−ケ−ス9(他方の動力伝達部材)との2重構造になっている。
【0068】
アウタ−ケ−ス7はケ−シング本体11とカバ−13とをボルト15で固定して形成されており、ベアリングによって左右のボス部17、19をデフキャリヤ5に支承されている。
【0069】
又、アウタ−ケ−ス7にはリングギヤ21がボルト15によって共締めされており、リングギヤ21はドライブピニオンギヤと噛み合っている。このドライブピニオンギヤはドライブピニオンシャフトの後端に一体形成されており、このドライブピニオンシャフトはプロペラシャフトを介してトランスファ側に連結されている。
【0070】
こうして、アウタ−ケ−ス7はエンジンの駆動力によりこれらの動力伝達系を介して回転駆動される。
【0071】
又、このトランスファには、二輪駆動時にデファレンシャル装置1側の動力伝達系をエンジンから切り離す2−4切り換え機構が配置されている。
【0072】
インナ−ケ−ス9はリング状に形成されており、アウタ−ケ−ス7の内周に摺動回転自在に支承されており、アウタ−ケ−ス7のカバ−13によって軸方向に位置決めされている。
【0073】
又、インナ−ケ−ス9にはベベルギヤ式差動機構23のピニオンシャフト25が係合し、スプリングピン27で固定されている。ピニオンシャフト25上にはピニオンギヤ29が回転自在に支承されており、ピニオンギヤ29には左右から出力側のサイドギヤ31、33が噛み合っている。又、インナ−ケ−ス9の内周にはピニオンギヤ29の遠心力と噛み合い反力とを受ける球面ワッシャ部35が形成されている。
【0074】
各サイドギヤ31、33のボス部37、39はアウタ−ケ−ス7側の支承部41、43によって支承されており、各ボス部37、39はそれぞれの車軸にスプライン連結され、各車軸を介して車輪側に連結されている。又、各サイドギヤ31、33とアウタ−ケ−ス7との間にはそれぞれスラストワッシャ45が配置され、サイドギヤ31、33の噛み合い反力を受けている。
【0075】
アウタ−ケ−ス7の内部にはリング状のクラッチ部材47(被操作部材)が配置されており、このクラッチ部材47には複数本の脚部49が形成されている。又、アウタ−ケ−ス7には開口51が形成されており、クラッチ部材47は脚部49をこの開口51から外部に貫通させて、アウタ−ケ−ス7に軸方向移動自在に連結されている。
【0076】
インナ−ケ−ス9の右端部とクラッチ部材47との間には、噛み合いクラッチ53(噛み合い部)が設けられており、この噛み合いクラッチ53はクラッチ部材47の移動操作によって係脱する。
【0077】
クラッチ部材47が左側に移動操作されると、噛み合いクラッチ53が噛み合ってアウタ−ケ−ス7とインナ−ケ−ス9とが連結され、クラッチ部材47が右側に移動操作されると、図1のように、噛み合いクラッチ53の噛み合いが解除されてアウタ−ケ−ス7とインナ−ケ−ス9とが切り離される。
【0078】
断続機構3は、電動モ−タ55、減速ギヤ組57、シフトロッド59、ねじ61、シフトフォ−ク63(ばね性を有する板ばね:待ち機構)、摺動部材65、上記のクラッチ部材47などから構成されている。
【0079】
電動モ−タ55は車載バッテリで駆動され、コントロ−ラによって回転方向を切り換えられる。
【0080】
減速ギヤ組57は、互いに噛み合った小径ギヤ67と大径ギヤ69から構成されている。
【0081】
小径ギヤ67は入力軸71に形成されている。この入力軸71はデフキャリヤ5に貫入して回転自在に支承されており、この貫入部にはシ−ル73が配置され、オイル漏れを防止している。又、入力軸71は電動モ−タ55の出力軸75にビス77で固定されており、電動モ−タ55によって回転駆動される。
【0082】
又、大径ギヤ69のボス部79は、デフキャリヤ5によって外周を回転自在に支承されており、段差部81と止め輪83とによって軸方向に位置決めされている。
【0083】
シフトロッド59は、ねじ61によって左端部を大径ギヤ69のボス部79に螺合されており、右端部をデフキャリヤ5の支承部85に回転自在に支承されている。又、デフキャリヤ5の支承部85側に設けられた開口は、プラグ87が螺着されて閉塞されている。
【0084】
シフトロッド59にはビス89によってボス91が固定されており、シフトフォ−ク63は、ボルト93とナット95とによってこのボス91に固定されている。
【0085】
シフトフォ−ク63は板ばねを打ち抜き加工し、図2のように、連結部97と2股の先端部99、99からなる形状に加工されている。各先端部99は軸方向一側に折り曲げ加工されており、図1のように、この折り曲げ部101付近の基部と折り曲げ片はそれぞれ軸方向両側に向けてR部103、105に形成されている。
【0086】
摺動部材65は、2枚のフランジ部材107、109を溶接して形成されており、左側のフランジ部材107は連結部111によってクラッチ部材47に連結されており、アウタ−ケ−ス7及びクラッチ部材47と一体に回転する。
【0087】
又、シフトフォ−ク63の両先端部99は摺動部材65のフランジ部材107、109の間に係合しており、各先端部99のR部103、105でこれらのフランジ部材107、109と摺動しながら、摺動部材65と軸方向に連結されている。
【0088】
電動モ−タ55の回転は減速ギヤ組57によって減速され、トルクを増幅されて大径ギヤ69を回転させる。大径ギヤ69が回転するとねじ61によってシフトロッド59が軸方向に移動し、シフトフォ−ク63と摺動部材65とを介してクラッチ部材47が軸方向にシフト操作される。
【0089】
このシフト操作によってクラッチ部材47が左方に移動し、噛み合いクラッチ53が噛み合うと、アウタ−ケ−ス7とインナ−ケ−ス9とが連結され、車両は四輪駆動状態になり、悪路走破性や登坂性などが向上する。
【0090】
又、四輪駆動状態に切り換える際、クラッチ部材47が左方にシフト操作されたとき、噛み合いクラッチ53の位相が合うまでは、板ばねのシフトフォ−ク63が左方に撓んでシフト操作力が蓄えられ、位相が合うと、蓄えられたシフト操作力によって噛み合いが行われる。
【0091】
電動モ−タ55を反対方向に回転させると、クラッチ部材47が右方に戻り、図1のように、噛み合いクラッチ53の噛み合いが解除されると、インナ−ケ−ス9がアウタ−ケ−ス7から切り離され、車両は二輪駆動状態になり、エンジン燃費が向上する。
【0092】
又、二輪駆動状態に切り換える際、クラッチ部材47が右方にシフト操作されたとき、噛み合いクラッチ53でインナ−ケ−ス9からクラッチ部材47が抜けるまでは、シフトフォ−ク63が右方に撓んでシフト操作力が蓄えられ、蓄えられたシフト操作力によって噛み合いが解除される。
【0093】
このように、板ばねのシフトフォ−ク63は連結と連結解除の両方向で撓み、シフト操作力を蓄えるから、両方向に待ち機構が機能する。
【0094】
噛み合いクラッチ53と上記の2−4切り換え機構は二輪駆動状態から四輪駆動状態への切り換えに当たって同時に連結操作され、四輪駆動状態から二輪駆動状態への切り換えに当たって同時に連結解除操作される。
【0095】
四輪駆動状態では、アウタ−ケ−ス7を回転させるエンジンの駆動力は噛み合いクラッチ53を介してインナ−ケ−ス9を回転駆動し、この回転は差動ギヤ機構23のピニオンシャフト25からピニオンギヤ29を介してサイドギヤ31、33に分配され、車軸を介して左右の車輪に伝達される。
【0096】
又、例えば悪路走行中に、各車輪間に駆動抵抗差が生じると各ピニオンギヤ29の自転によってエンジンの駆動力は左右各側に差動分配される。
【0097】
又、噛み合いクラッチ53の連結が解除される二輪駆動状態では、インナ−ケ−ス9(差動ギヤ機構23)から車輪までがフリ−回転状態になると共に、2−4切り換え機構からアウタ−ケ−ス7までの動力伝達系はエンジンの駆動力と車輪の回転力の両方から切り離されて回転が停止する。
【0098】
二輪駆動状態では、このように切り離し車輪側の動力伝達系の連れ回りが防止されるから、振動が低減して乗り心地が向上すると共に、この動力伝達系各部の磨耗が軽減して耐久性が向上し、回転抵抗の低減分だけエンジンの負担が軽くなり、燃費が更に向上する。
【0099】
又、アウタ−ケ−ス7には、ケ−シング本体11の開口51の他に、カバ−13にも開口が設けられており、ボス部17、19の内周には螺旋状のオイル溝が設けられている。
【0100】
螺旋状のオイル溝からはデフキャリヤ5のオイル溜りからアウタ−ケ−ス7にオイルが流入し、アウタ−ケ−ス7が回転するとリングギヤ21によって撥ね上げられたオイルが各開口から流入する。流入したオイルは差動ギヤ機構23の各ギヤの噛み合い部、アウタ−ケ−ス7とインナ−ケ−ス9との摺動部、スラストワッシャ45、噛み合いクラッチ53などを潤滑する。
【0101】
又、リングギヤ21に撥ね上げられたオイルは、断続機構3のシフトフォ−ク63と摺動部材65との摺動部を潤滑し、焼き付きを防止し、耐久性を向上させる。
【0102】
こうして、デファレンシャル装置1と断続機構3が構成されている。
【0103】
断続機構3は、上記のように、シフトフォ−ク63を板ばねで形成したから、従来の待ち機構に比べ軸方向に長い従来例と異なり、コンパクトであり、配置スペ−スが狭くてすみ、配置箇所の限定がそれだけ軽減される。
【0104】
又、シフトフォ−ク63は、厚みがあって重い従来例のシフトフォ−クと異なり、極めて軽量であり、慣性が小さいから、シフト操作に対するレスポンスが速くなり、四輪駆動と二輪駆動の切り換えが迅速に行えると共に、シフト操作力のロスが低減される。
【0105】
又、シフトフォ−ク63を板ばねで、ばね性を有しており、待ち機構用のスプリングが不要になると共に、待ち機構を構成するために複雑な構造になっている図9の従来例と異なって、構造が極めて簡単になり、部品点数が大きく低減されるから、それだけ信頼性が向上し、軽量になると共に、組付け工数が低減され、低コストになる。
【0106】
又、シフトロッド59上をスライドしないシフトフォ−ク63にはシフトロッド59に対する揺動と食い込みとが生じないから、シフトフォ−ク63の動きがロックされることはなく、機能が阻害されることはない。
【0107】
又、シフトフォ−ク63の食い込み、あるいは、摺動による抵抗が発生しないから、シフト操作力のロスも生じない。
【0108】
又、従来例と異なって、シフトフォ−ク63は揺動しない上に剛体ではないから、揺動を小さくするために、シフトフォ−ク63の長さS2(図1)に対してボス部の長さL2(図2)を大きくする必要がなく、大型化と車載性の低下とが避けられる。
【0109】
又、シフトフォ−ク63の先端部99に折り曲げ加工を施し、シフト方向両側にR部103、105を設けたことにより、シフトフォ−ク63が大きく撓んだ状態でもシフトフォ−ク63のエッジと摺動部材65のフランジ部材107、109との接触が防止されるから、エッジと摺動部材65とのカジリが防止され、摩耗と耐久性低下とが高度に防止される。
【0110】
又、シフトフォ−ク63の先端部99をシフト方向の一方にだけ折り曲げ加工するから、高いカジリ防止効果を得ながら、低コストで折り曲げ加工ができる。
【0111】
又、デファレンシャル装置1は、断続機構3を用いたことによって、構造が簡単で、部品点数が少なく、高い耐久性と信頼性とが得られると共に、2輪駆動と4輪駆動との切り換え操作に対するレスポンスが速いから、走行条件や路面状態の変化などに迅速に対応できる。
【0112】
又、軽量、コンパクトであるから、車載性が良い。
【0113】
図3と図4は第2実施形態を示し、図5は第3実施形態を示す。
【0114】
いずれもシフトフォ−ク63の先端部99を、第1実施形態と異なった形状に折り曲げた例であり、以下、第1実施形態と同機能部材に同一の符号を与えて引用しながら説明する。
【0115】
第2実施形態は、図3のように、シフトフォ−ク63の先端部99に切り込みを入れて2枚の折り曲げ片113、115を形成し、図4のように、折り曲げ片113を基部と接触するまで一側に折り曲げ、折り曲げ片115を基部と接触するまで他側に折り曲げている。
【0116】
このように、第2実施形態では、シフトフォ−ク63の先端部99に設けた折り曲げ片113、115によって、ばね性を有する板ばねのエッジ部と摺動部材65との接触が防止されるから、シフトフォ−ク63が撓んでも、これらの間でカジリが発生することはなく、摩耗と耐久性低下とが防止される。
【0117】
又、先端部99の折り曲げ片113、115を、シフト方向の両側にそれぞれ折り曲げたから、カジリ防止効果が高い。
【0118】
第3実施形態は、図5のように、シフトフォ−ク63の先端部99に2枚の折り曲げ片を設け、一方の折り曲げ片を一側に折り曲げながらR部117に成形し、他方の折り曲げ片を他側に折り曲げながらR部119に成形した。
【0119】
このように、第3実施形態では、シフトフォ−ク63の先端部99に設けたR部117が摺動部材65のフランジ部材107と接触し、R部119が摺動部材65のフランジ部材109と接触する。
【0120】
従って、第3実施形態は、第2実施形態と同等の効果を得ると共に、シフトフォ−ク63が大きく撓んだときのエッジ部と摺動部材65との接触とカジリの防止効果が、R部117、119によって更に向上するから、摩耗と耐久性低下とが高度に防止される。
【0121】
なお、本発明の断続機構は、デファレンシャル装置の差動ロック機構に用いてもよい
又、本発明の断続機構は、変速装置の切り換え機構に用いてもよい。
【0122】
又、本発明の断続機構は、車載装置以外の装置に用いてもよい。
【0123】
又、ばね性を有する部材は第1〜第3実施形態に示す板ばねに限らず、コイルばねや円筒ばねなど限定されるものではない。
【0124】
又、ばねはシフトフォークと一体形成されずに別体のものを連結することも可能である。
【0125】
【発明の効果】
本発明の断続機構は、シフト操作力の伝達系にばね性を有する部材を配置して待ち機構を構成したから、コンパクトであり、配置箇所の限定が軽減される。
【0126】
又、待ち機構をばね性を有する部材にしたことによって構造が極めて簡単になり、部品点数と組付け工数とが大きく低減されると共に、信頼性が向上し、軽量で、低コストである。
【0127】
従って、本発明の断続機構を用いた装置は、車載性が良い。
【0128】
又、ばね性を有する部材はシフト方向の両方に撓むから、待ち機構は連結と連結解除の両方向で機能する。
【0129】
又、ばね性を有する部材のシフトフォ−クは、極めて軽量で慣性が小さいから、シフト操作に対するレスポンスが向上し、シフト操作力のロスが低減される。
【0130】
又、待ち機構専用のスプリングが不要になり、部品点数が低減され、低コストになる。
【0131】
又、スライドしないシフトフォ−クは、シフトロッドへの食い込みとロックとが防止され、機能が阻害されないと共に、食い込みや摺動による抵抗が発生しないから、シフト操作力のロスが防止される。
【0132】
又、シフトフォ−クの揺動を小さくするために、シフトフォ−クのボス部を長くする必要がなく、大型化と、車載性の低下とが避けられる。
【0133】
請求項2の発明は、請求項1の構成と同等の効果を得ると共に、シフトフォークが簡単な構造となり、スペースの低減と軽量化を図ることができる。また、高いばね力を安定して得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】図1のX−X断面図である。
【図3】第2実施形態に用いられたシフトフォ−クの要部を示す図面である。
【図4】図3のY矢視図である。
【図5】第3実施形態に用いられたシフトフォ−クの要部を示す図面である。
【図6】第1従来例の断面図である。
【図7】第1従来例に用いられたシフトフォ−クの正面図である。
【図8】図7のZ−Z断面図である。
【図9】第2従来例の断面図である。
【符号の説明】
1 デファレンシャル装置
3 断続機構
7 アウタ−ケ−ス(一方の動力伝達部材)
9 インナ−ケ−ス(他方の動力伝達部材)
47 クラッチ部材(被操作部材)
53 噛み合いクラッチ(噛み合い部)
59 シフトロッド
63 シフトフォ−ク(ばね性を有する部材としての板ばね:待ち機構)
99 シフトフォ−クの先端部
101 シフトフォ−クの先端部に設けた折り曲げ部
103 R部に形成された折り曲げ片
105 R部に形成された基部
113 一方向の折り曲げ片
115 他方向の折り曲げ片
117 R部に成形された一方向の折り曲げ片
119 R部に成形された他方向の折り曲げ片

Claims (2)

  1. 一対の動力伝達部材と、
    一方の動力伝達部材と噛み合いながらシフト操作され、他方の動力伝達部材と
    の噛み合い部で係脱する被操作部材と、
    被操作部材にシフト操作力を伝達する待ち機構とを有し、
    被操作部材をシフト操作して各動力伝達部材間の連結と連結解除とを行う断続機構であって、
    待ち機構が、シフト操作力の伝達系に配置されたばね性を有する部材によって構成され、被操作部材がシフト操作されると、他方の動力伝達部材と被操作部材との噛み合い部で位相が合うまで、このばね性を有する部材が撓んでシフト操作力が蓄えられ、位相が合うと、蓄えられたシフト操作力によって噛み合いが行われ
    シフト操作力の伝達系が、シフト操作力によって移動するシフトロッドと、
    シフトロッドに固定され、2股の先端で摺動しながら被操作部材をシフト操作するシフトフォ−クとを備え、
    このシフトフォ−クが、ばね性を有することを特徴とする断続機構。
  2. 請求項1記載の発明であって、シフトフォークがばね性を有する板ばね状に形成されていることを特徴とする断続機構。
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