JP4354064B2 - 発熱体収納箱冷却装置とその制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋外に設置される箱体構造物で、冷却装置を設置するスペースが限られており、内部に発熱体を有し、その発熱量が多く冬季においても冷却を要し、また、温度、湿度、粉塵などが電子部品の性能、寿命に影響を与えるような精密な制御基板を有する箱に関し、特にその冷却装置と制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子部品の高性能化と制御基板に対する電子部品の高密度化が進み、制御基板からの発熱量は飛躍的に増加している。これに伴い、箱内の温度は上昇する傾向にあり、制御基板上にある電子部品の動作保証、製品寿命は箱内の温度に大きな影響を受ける。このため、箱内の温度を一定以下に冷却しなければ信頼性の確保が出来なくなってきている。
【0003】
また、電子部品の精密化によって箱内の空気中の水分、粉塵を除去することも重要な要素となってきている。
【0004】
従来、この種の箱を冷却する場合には、室内機を箱内に設置して、冷媒配管で箱外の室外機につなぐという方法があり、図10に示したものなどが一般的であった。
【0005】
以下、その発熱体収納箱冷却装置について図10を参照しながら説明する。
【0006】
図に示すように、箱101の内部には、熱負荷を発生する制御基板102と、室内機103と、箱101の内部の空気温度を検知し室内機103に信号を送る温度センサー104と、電源105が設置されている。
【0007】
箱101の外部には、室外機106が設置され、冷媒配管107で室内機103とつながっている。
【0008】
上記構成において、制御基板102を運転させると、その発熱のため、箱101の内部の温度は徐々に上昇してくる。
【0009】
そこで温度センサー104の検知した温度が設定してある温度を超えると運転信号が発生し室内機103が運転を開始し、箱101の内部の温度が低下するとともに、温度センサー104の検知した温度が設定してある温度以下になると停止信号が発生し室内機103が停止する。
【0010】
以上の動作を繰り返しながら箱101の内部の温度はある一定範囲を保持するようになっていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の発熱体収納箱冷却装置では、周囲を断熱材で密閉している関係上、放熱がないため、冬季など外気温度が低い場合でも、必ず冷却装置を運転させねばならず、大量の冷却エネルギーを消費している。
【0012】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、発熱体収納箱のパネルに冷却装置を設置することによって、外気温度が低い時に外気と箱内の空気とで熱交換を行うことで箱内の空気が冷却されることから、既設の冷却装置の運転時間が減少し、省エネとなる。
【0013】
また、パネルに外付けするため、発熱体収納箱内のスペースをとらず、既設の発熱体収納箱に対する施工が容易である。
【0014】
本発明は、このような省エネルギーかつ施工性の良好な発熱体収納箱冷却装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明における発熱体収納箱冷却装置の一つの手段は、箱体内に、発熱体収納箱内の空気を取込み、また発熱体収納箱内に戻し循環させる内気風路と、外気を取込み、また外気に排出する外気風路を有し、これら両風路が独立するよう設置された仕切板と、外気風路と内気風路の空気を搬送する送風機と、外気風路と内気風路の交点に配され外気と内気の顕熱を交換する熱交換素子とを備え、前記箱体の背面に内気吸気口と内気吐出口とを設け、前記箱体の底面に外気吸込口を、前面に外気吹出口を設け、前記発熱体収納箱のパネル側に、前記内気吸気口と前記内気吐出口に連通する開口を設け、前記箱体は、その背面を、前記開口を設けたパネル面に外付けし、底面側に空間ができるように取り付けられるものである。
【0016】
そして本発明によれば上記手段により、外気温度が低い時に、外気と発熱体収納箱内の空気との間の熱交換を行い、箱内の空気の温度を下げることができる。
【0017】
その結果、既設の冷却装置の運転時間は減少することになり、従来に比較して省エネ運転が可能となる発熱体収納箱冷却装置が得られる。
【0018】
また、外気と発熱体収納箱内の空気が混合しないために、水分、粉塵の箱内への混入を避けることができ、発熱体収納箱の内部での結露、粉塵による箱内の機器への悪影響が発生しない。
【0019】
さらに、発熱体収納箱のパネルに外付け可能にしたため、余剰スペースの無い発熱体収納箱にも簡単に装着できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、箱体内に、発熱体収納箱内の空気を取込み、また発熱体収納箱内に戻し循環させる内気風路と、外気を取込み、また外気に排出する外気風路を有し、これら両風路が独立するよう設置された仕切板と、外気風路と内気風路の空気を搬送する送風機と、外気風路と内気風路の交点に配され外気と内気の顕熱を交換する熱交換素子とを備え、前記箱体の背面に内気吸気口と内気吐出口とを設け、前記箱体の底面に外気吸込口を、前面に外気吹出口を設け、前記発熱体収納箱のパネル側に、前記内気吸気口と前記内気吐出口に連通する開口を設け、前記箱体は、その背面を、前記開口を設けたパネル面に外付けし、底面側に空間ができるように取り付けられる発熱体収納箱冷却装置であり、発熱体収納箱内部に粉塵を混入させることなく、既設の冷却装置の運転時間が減少させることで省エネ運転をおこなうとともに、発熱体収納箱のパネルに外付け可能にしたため、余剰スペースの無い発熱体収納箱にも簡単に装着できるという作用を有する。
【0021】
また、他の発明は、外気温度の高い時に発熱体収納箱を補助冷却する空気冷却機を備えたものであり、外気温度が低い時は省エネ運用をしながら、外気温度が高い時の冷却必要量の増加にも対応することができるという作用を有する。
【0022】
また、他の発明は、内気吸込口と内気吹出口の形状を丸孔とし、発熱体収納箱冷却装置の箱体に配置したものであり、発熱体収納箱冷却装置の設置の際に、箱のパネルに開口部を設ける加工が容易になるという作用を有する。
【0023】
また、他の発明は、内気吸込口と内気吹出口にフランジを設けており、発熱体収納箱のパネルが厚いときにも、容易な施工で気密性を確保できるという作用を有する。
【0024】
また、他の発明は、熱交換素子の伝熱板を非透湿性としており、外気に含まれる水分が発熱体収納箱の内部に混入することがなく、発熱体収納箱内部の機器への結露などによる水分の悪影響が発生しないという作用を有する。
【0025】
また、他の発明は、外気温度が低い時に空気冷却機の運転を停止し、熱交換を行い、外気温度が高い時は熱交換をせずに空気冷却機を運転する制御により、熱交換による余分なエネルギーの消費、不要な冷凍機の運転をしないようにすることで、省エネルギーになるという作用を有する。
【0026】
【実施例】
以下、本発明の実施例について添付図面を参照しながら説明する。
【0027】
(実施例1)
図1は本願発明における発熱体収納箱冷却装置の基本構成ともいえる実施例1を示したものである。
【0028】
発熱体収納箱冷却装置の箱体1は発熱体収納箱のパネルの外郭に取り付けられ、所謂る「外付け」装着にて構成されている。
【0029】
以下、その内部構成について説明する。
【0030】
発熱体収納箱内の空気(以下、これを内気と称する)は内気吸込口2より送風機3の内気側ファン3Aに取込まれたのち、熱交換素子4を通過して、また発熱体収納箱内に戻る循環させる内気風路5を形成している。
【0031】
一方、外気吸込口6より外気を取込み、熱交換素子4、送風機の外気側ファン3B、外気吹出口8を介して、また外気に排出する外気風路9を形成している。
【0032】
これら両風路が独立するよう相互の風路を略気密状態に仕切るための仕切板10が設置され、また外気風路9と内気風路5の交点には外気と内気の顕熱を交換する熱交換素子4が配置されている。
【0033】
上記構成により、発熱体収納箱冷却装置は、外気温度の低い時に外気を取り入れ、発熱体収納箱内部の暖かい空気との間で熱交換素子4にて熱交換をおこない、暖かくなった外気は排気し、冷たくなった空気を箱内に給気する。
【0034】
これにより既設の冷却装置の運転を最小限に抑えて箱内温度を低くすることができ、省エネが可能となる。
【0035】
また、外気風路9、内気風路5が仕切板10により独立していることから、外気と発熱体収納箱内部の空気は混合しないため、外気に含まれる粉塵が発熱体収納箱の内部に混入することがなく、発熱体収納箱内部の機器への粉塵による悪影響も発生しない。
【0036】
(実施例2)
図2は本願発明における発熱体収納箱冷却装置の実施例2を示したものである。
【0037】
発熱体収納箱冷却装置を形成する箱体1の壁の一面に発熱体収納箱に連通した内気吸込口2と内気吹出口11とを備え、他の面に外気と連通し設けられた外気吸込口6と外気吹出口8とを備えており、この箱体1内に送風機と熱交換素子4を、送風機3の回転軸3Cが熱交換素子4の長手方向(積層方向)と平行かつ内気の吹出方向と直交するように配置している。
【0038】
上記配置から、冷たい外気を発熱体収納箱冷却装置の下方の外気吸込口6から吸い込み、熱交換素子4、送風機3の外気側ファン3Bを介して上方に設けた外気吹出口8より吹き出すとともに、発熱体収納箱からの加熱された空気を上方の内気吸込口2から吸い込み、熱交換素子4、送風機3の内気側ファン3Aを介して下方に設けた内気吹出口11より内気、外気の熱交換を行ないながら吹き出す
ことができる。
【0039】
また、送風機3の回転軸3Cと熱交換素子4の長手方向を水平方向にして、発熱体収納箱冷却装置の箱体1中央に送風機3と熱交換素子を配置できる。これにより、スペース効率良く熱交換を行うことができ、また、発熱体収納箱冷却装置の箱体1を薄く小さくすることから冷却装置を設置する際の施工を容易にすることができる。
【0040】
(実施例3)
図3は本願発明における発熱体収納箱冷却装置の実施例3を示したものである。
【0041】
本実施例は、外気温度の高い時に発熱体収納箱を補助冷却する空気冷却機12を備えたものである。
【0042】
夏季などの外気温度が高い時には、熱交換素子4による熱交換を制限しながら運転停止し、一方、空気冷却機12を運転して発熱体収納箱を補助冷却する。
【0043】
これにより、外気温度が低い時の省エネ運用をしながら、外気温度が高い時の冷却必要量の増加に対応することができる。
【0044】
なお、本実施例では補助冷却という説明を用いたが、中間期などでは補助ではなく主冷却になることもあり、発熱体収納箱の発熱量があまり高くないときには主冷却とすることも可能であることはいうまでもない。
【0045】
(実施例4)
図4は本願発明における発熱体収納箱冷却装置の実施例4を示したものである。
【0046】
内気吸込口2と内気吹出口11の形状を丸孔とし、発熱体収納箱冷却装置の箱体1に配置したものである。
【0047】
一般的に発熱体収納箱の外郭はアルミハニカム構造やアルミによる断熱材サンドイッチ構造が多く、比較的簡単な工具を用いて加工が可能なことが多い。
【0048】
本実施例は上記各実施例に加えて、内気吸込口2と内気吹出口11の孔形状が円形としたため、その結果、発熱体収納箱冷却装置の設置の際に、箱のパネルに開口部を設ける加工が非常に容易となる。
【0049】
(実施例5)
図5は本願発明における発熱体収納箱冷却装置の実施例5を示したものである。
【0050】
本実施例は、内気吸込口2と内気吹出口11にフランジ13を設けたものである。
【0051】
これにより、発熱体収納箱を形成する外装パネルが厚いときにも、容易な施工で気密性を確保できる。
【0052】
(実施例6)
熱交換素子4の伝熱板を非透湿性(図示せず)とした。
【0053】
これにより、外気に含まれる水分が発熱体収納箱の内部に混入することがなく、発熱体収納箱内部の機器への結露などによる水分の悪影響が発生しない。
【0054】
(実施例7)
図6は本願発明における発熱体収納箱冷却装置の実施例7を示したものである。
【0055】
外気温度を測定することにより、外気温度が低い時には空気冷却機12の運転を停止し、熱交換を行う。
【0056】
また、外気温度が高い時は熱交換をせずに空気冷却機12を運転する。
【0057】
このような制御をおこなうことにより、熱交換による余分なエネルギーの消費、空気冷却機12の不要な運転をしないようにすることで、省エネルギーを実現できる。
【0058】
(参考例1)
図7は本願における発熱体収納箱冷却装置の参考例1を示したものである。
【0059】
発熱体収納箱冷却装置から内気吸込口11または内気吹出口2を通って、発熱体収納箱内へ電源線、通信線などの配線14を繋ぐことにより、配線用の開口部を別に設ける必要がなくなる。
【0060】
これにより、発熱体収納箱冷却装置の発熱体収納箱への設置施工の工数を削減できる。
【0061】
(参考例2)
図8は発熱体収納箱冷却装置の参考例2を示したものである。
【0062】
(参考例3)
図9は本願発明における発熱体収納箱冷却装置の参考例3を示したものである。
【0063】
発熱体収納箱冷却装置Aを発熱体収納箱Bの天井に設置することにより、外周側面部に設置空間が十分にない場合に対応できる。
【0064】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、省エネルギーな発熱体収納箱冷却装置が得られるとともに、発熱体収納箱のパネルに設置することにより、設置工事を容易に行うことができ、箱内に冷却装置設置用のスペースを必要としないという効果が得られる。
【0065】
また、外気温度の高い時に発熱体収納箱を補助冷却する空気冷却機を備えたため、外気温度が低い時は省エネ運用をしながら、外気温度が高い時の冷却必要量の増加にも対応することができる。
【0066】
また、内気吸込口と内気吹出口の形状を丸孔とし、発熱体収納箱冷却装置の箱体に配置したものであり、発熱体収納箱冷却装置の設置の際に、箱のパネルに開口部を設ける加工が容易になるという作用を有する。
【0067】
また、内気吸込口と内気吹出口にフランジを設けており、発熱体収納箱のパネルが厚いときにも、容易な施工で気密性を確保できる。
【0068】
また、熱交換素子の伝熱板を非透湿性としたため、発熱体収納箱内部の機器への結露などによる水分の悪影響が発生しないという作用を有する。
【0069】
また、外気温度が低い時に空気冷却機の運転を停止し、熱交換を行い、外気温度が高い時は熱交換をせずに空気冷却機を運転する制御により、熱交換による余分なエネルギーの消費、不要な冷凍機の運転をしないようにすることで、省エネルギーを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1による発熱体収納箱冷却装置の構造を示した概略断面図
【図2】 同実施例2の発熱体収納箱冷却装置を示した透視構造図
【図3】 同実施例3の発熱体収納箱冷却装置を示した透視構造図
【図4】 同実施例3の発熱体収納箱冷却装置を示した斜視構造図
【図5】 同実施例4の発熱体収納箱冷却装置を示した斜視構造図
【図6】 同実施例6の発熱体収納箱冷却装置の制御フローを示した図
【図7】 参考例1の発熱体収納箱冷却装置を示した斜視構造図
【図8】 参考例2の発熱体収納箱冷却装置を示した斜視構造図
【図9】 参考例3の発熱体収納箱冷却装置を示した斜視構造図
【図10】 従来の発熱体収納箱冷却装置の構造を示す概略断面図
【符号の説明】
1 箱体
2 内気吸込口
3 送風機
3A 内気側ファン
3B 外気側ファン
3C 回転軸
4 熱交換素子
5 内気風路
6 外気吸込口
8 外気吹出口
9 外気風路
10 仕切板
11 内気吹出口
12 空気冷却機
13 フランジ
14 配線
Claims (6)
- 箱体内に、発熱体収納箱内の空気を取込み、また発熱体収納箱内に戻し循環させる内気風路と、
外気を取込み、また外気に排出する外気風路を有し、
これら両風路が独立するよう設置された仕切板と、
外気風路と内気風路の空気を搬送する送風機と、
外気風路と内気風路の交点に配され外気と内気の顕熱を交換する熱交換素子とを備え、
前記箱体の背面に内気吸気口と内気吐出口とを設け、
前記箱体の底面に外気吸込口を、前面に外気吹出口を設け、
前記発熱体収納箱のパネル側に、前記内気吸気口と前記内気吐出口に連通する開口を設け、
前記箱体は、その背面を、前記開口を設けたパネル面に外付けし、底面側に空間ができるように取り付けられる発熱体収納箱冷却装置。 - 前記内気吸込口と前記内気吹出口の形状を丸孔としたことを特徴とする請求項1記載の発熱体収納箱冷却装置。
- 前記内気吸込口と前記内気吹出口にフランジを設けた請求項2記載の発熱体収納箱冷却装置。
- 熱交換素子の伝熱板を非透湿性とした請求項1〜3いずれか一つに記載の発熱体収納箱冷却装置。
- 外気温度の高い時に発熱体収納箱を補助冷却する空気冷却機を備えた請求項1〜4いずれか一つに記載の発熱体収納箱冷却装置。
- 発熱体収納箱のパネルに設置された冷却装置を外気温度によって発停制御をするようにした請求項5記載の発熱体収納箱冷却装置の制御方法。
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