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JP4355907B2 - 溶湯ろ過用フィルタおよび溶湯の清浄化装置並びに清浄化方法 - Google Patents
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JP4355907B2 - 溶湯ろ過用フィルタおよび溶湯の清浄化装置並びに清浄化方法 - Google Patents

溶湯ろ過用フィルタおよび溶湯の清浄化装置並びに清浄化方法 Download PDF

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本発明は、金属溶湯を清浄化するための技術に係り、より詳しくは金属溶湯中の異物の捕捉機能を有する溶湯浄化用フィルタとこのフィルタを用いた溶湯の清浄化装置並びに清浄化方法に関する。
例えば、連続鋳造ラインやダイカスト鋳造ラインにおいては、溶解炉で溶解した金属溶湯を輸送樋(トラフ)を通して出湯口または給湯口へ輸送することを行っている。このような鋳造ラインでは、溶解中はもちろん輸送中にも溶湯の酸化が進むことに加え、耐火物の混入なども起こるため、酸化物等の異物が溶湯内部にまたは溶湯表面に多く滞留し、そのまま注湯したのでは、前記異物が鋳造品に介在物として残って、鋳造品質を著しく低下させる。
そこで従来、このような鋳造ラインでは、上記した輸送樋(溶湯の流路)内の適当個所に溶湯浄化用フィルタを水門式に据付け、このフィルタにより酸化物等の異物を除去する清浄化対策を採っていた。この場合、フィルタの目づまりを抑制しかつろ過効率を高めるため、目の粗さの異なる複数種類のフィルタを用意し、目の粗いフィルタを上流側に、目の細かいフィルタを下流側にそれぞれ配置することもある(特許文献1、特許文献2等)。
特開昭58−181832号公報 特開平6−63710号公報
ところで、従来の溶湯浄化用フィルタは、溶湯に含まれる異物の通過を単に止める機能を有するだけであるため、すなわち異物の捕捉機能を有していないため、その交換を行うべく溶湯内から引上げると、フィルタの前面に張り付いていた多くの異物が溶湯上に落下してしまい、溶湯が再び汚染されることになる。このため、従来は、輸送樋に対する溶湯の供給を中断して、フィルタの交換を行うようにしていた。
しかし、このように輸送樋に対する溶湯供給を中断する場合は、その中断の分、生産性が低下することになり、その上、所望の鋳造品質を確保する都合上、輸送樋内に残存する溶湯を廃棄処分しなければならず、溶湯歩留りも悪化することになる。
なお、上記問題に対処するには、鋳造ラインを複数設定して交互に使用すればよいが、この場合は、設備の二重投資による設備コストの上昇やメンテナンスコストの上昇が避けられない。
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、溶湯に含まれる異物の捕捉機能を有する、ろ過効率の高い溶湯浄化用フィルタを提供し、併せてこのフィルタを用いて効率よく溶湯の清浄化を行うことができる清浄化装置並びに清浄化方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る溶湯の清浄化装置は、比較的目の粗い第1フィルタ部材と該第1フィルタ部材より目の細かい第2フィルタ部材との間にスペーサを介し、該スペーサの板厚分の間隔を空けて一体的に合せてなる溶湯浄化用フィルタを備えることを特徴とする。
このように構成したフィルタにおいては、目の粗い第1フィルタ部材が溶湯流れの上流側に面するように金属溶湯の流路内に配置することにより、溶湯に含まれる異物の大部分が第1フィルタ部材を通過して目の細かい第2フィルタ部材の前面で停止し、第1フィルタ部材と第2フィルタ部材との隙間に捕捉される。したがって、このフィルタを溶湯内から引上げても、フィルタからの異物落下が著しく抑制される。
上記課題を解決するため、溶湯の清浄化装置としての第1の装置発明は、上記したフィルタを保持枠内に張ってユニット化したフィルタユニットを備え、該フィルタユニットの少なくとも2台を、金属溶湯が流れる流路に沿って間隔を置いて配置し、駆動手段により各フィルタユニットを上下動させて、それぞれの第1フィルタ部材が上流側に面するように、前記流路内に水門式に据付け可能としたことを特徴とする。
このように構成した溶湯の清浄化装置においては、金属溶湯が流れる流路に沿って間隔を置いて配置した2台のフィルタユニットを、適宜タイミングで交互に流路内に据付けることで、溶湯流れを中断することなくフィルタを交換することができる。
この第1の装置発明において、上記駆動手段は、フィルタユニットの上端部に結合された水平軸を中心に該フィルタユニットを上流側へ旋回させて、溶湯内から引上げる構成とすることができる。このように構成することで、フィルタユニットが溶湯を掬うように動作し、フィルタに捕捉された異物の落下がより一層抑制される。
上記課題を解決するため、溶湯の清浄化装置としての第2の装置発明は、上記したフィルタを連続してロール状に巻いたシートロールと、該シートロールを支持する繰出手段と、前記シートロールから繰出された連続フィルタを方向転換させる転向ローラと、該転向ローラで方向転換された連続フィルタを巻取る巻取手段とを備え、金属溶湯が流れる流路内の湯面の上方位置に前記繰出手段と前記巻取手段とを、該巻取手段が該繰出手段よりも上流側に位置するように配置すると共に、該流路の底部に前記転向ローラを配置し、前記連続フィルタは、前記巻取手段による巻取り側で、その第1フィルタ部材が上流側に面するように位置決めすることを特徴とする。
このように構成した溶湯の清浄化装置においては、適宜タイミングで巻取手段を作動させることで、上流側の連続フィルタを速やかに更新することができ、第1の発明と同様に溶湯流れを中断することなくフィルタを交換することができる。
この第2の装置発明において、上記連続フィルタは、少なくともその巻取り側を、上流側に向けて上向き傾斜させるようにするのが望ましく、この場合は、フィルタに捕捉された異物の落下がより一層抑制される。
上記課題を解決するため、本発明に係る溶湯の清浄化方法の1つは、上記第1の装置発明により溶湯を清浄化する方法であって、フィルタユニットの設置域よりも下流側の湯面高さを監視し、該湯面高さが設定値以下になった時に、駆動手段を作動させて、溶湯の流れ方向に配置された2台のフィルタユニットを交互に流路内に据付けることを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る溶湯の清浄化方法の、他の1つは、上記第2の装置発明により溶湯を清浄化する方法であって、連続フィルタの設置域よりも下流側の湯面高さを監視し、該湯面高さが設定値以下になった時に、巻取手段を作動させて、上流側の連続フィルタを更新することを特徴とする。
ろ過用フィルタを通過する溶湯の通過抵抗は、フィルタに対する異物の堆積量が増すほど、すなわちフィルタの目詰まり増すほど大きくなり、これに応じてフィルタよりも下流側の湯面高さが変化(低下)する。本発明に係る溶湯の浄化方法は、この点に着目してなされたもので、フィルタユニットまたは連続フィルタよりも下流側の湯面高さに応じてフィルタユニットを交代させ、あるいは連続フィルタを更新することで、フィルタの交換を適切なタイミングで行うことができる。
本発明に係る溶湯ろ過用フィルタによれば、第1フィルタ部材と第2フィルタ部材との隙間に異物が捕捉されるので、溶湯内から引上げる際の異物落下が著しく抑制される。
本発明に係る溶湯の清浄化装置によれば、上記フィルタを保持枠内に張ったフィルタユニットの複数を交互に流路内に据付け、または前記フィルタを連続に巻いたフィルタロールから繰出した連続フィルタを上流側に更新することで、溶湯流れを中断することなくフィルタの交換を行うことができ、生産性の向上はもとより溶湯歩留りの大幅な向上を達成でき、その上、設備の二重投資も不要になって、コスト面でも有利となる。
本発明に係る溶湯の清浄化方法によれば、フィルタの目詰りを的確に把握してその交換を行うことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る溶湯の清浄化装置の第1の実施の形態を示したものである。同図において、1は、金属溶湯Mが一定方向Fへ向けて流れる流路2を有する輸送樋、10は、本発明に係る清浄化装置である。輸送樋1は、ここでは、連続鋳造ラインにおいて溶解炉から出湯口へ溶湯Mを連続に輸送する役割をなしており、その流路2内には、出湯量に見合う量の溶湯Mが常時供給されるようになっている。したがって、流路2内における溶湯Mの湯面高さは、鋳造サイクル中、ほぼ一定レベルを維持するようになっている。
本清浄化装置10は、後述の本発明に係る溶湯ろ過用フィルタ11を張設してなるフィルタユニット12と、このフィルタユニット12を、輸送樋1の流路2に直交する方向へ延ばした水平軸13を中心に旋回させる駆動手段14とを備えている。フィルタユニット12は、ここでは、その2台12A,12Bが輸送樋1の流路2に沿って間隔を置いて配置されている。各フィルタユニット12A,12Bは、前記水平軸13の回転に応じて、流路2の上方にほぼ水平をなすように引上げられた待機位置(12Bの実線位置)と該流路2を水門式に閉じるように据付けられた閉鎖位置(12Aの実線位置)との間で旋回運動をするようになっている。なお、ここでは、各フィルタユニット12の先端が湯面に接する(湯面を切る)状態で、該フィルタユニット12が鉛直面に対し所定の角度θだけ傾斜するように水平軸13の位置が設定されている。
ここで、輸送樋1の流路2内底面には、各フィルタユニット12の先端部を逃がす凹部3が形成されている。この凹部3は、上流側から下流側へ次第に深さを増す湾曲部4とこの湾曲部4に隣接する立壁部5とからなっており、各フィルタユニット12は、それぞれの先端部の背面を前記立壁部5に当接させる位置が閉鎖方向への旋回端となっている。すなわち、各フィルタユニット12は、上流側への旋回運動により閉鎖位置から待機位置へ戻されるようになっている。
本溶湯ろ過用フィルタ11は、図2および3によく示されるように、比較的目の粗い第1フィルタ部材15とこの第1フィルタ部材15より目の細かい第2フィルタ部材16とからなっている。第1フィルタ部材15と第2フィルタ部材16とは、スペーサ17を介して一体的に合されており、両フィルタ部材15と16との間には、スペーサ17の板厚分のわずかの間隙Sが設定されている。これら第1フィルタ部材15および第2フィルタ部材16を構成するフィルタ材の種類は任意であり、例えば、ガラス繊維の集合体、セラミックス多孔体等を選択することができる。
上記フィルタユニット12は、前記したフィルタ11を矩形の保持枠18内に張設してなっている。保持枠18は、その上辺部18aの両端部に、前記水平軸13を挿通させるためのブラケット19を設けている。水平軸13とブラケット19とは、例えばキー手段により相対回転不能に結合されており、フィルタユニット12は、水平軸13の回転に応じて旋回運動をするようになっている。一方、保持枠18の下辺部18bは、その下面側が湾曲面をなしており、前記流路2の凹部3内の湾曲部4に沿って円滑に移動できる。
上記駆動手段14は、各フィルタユニット12A,12Bに対応して独立に設けられており、各駆動手段14A,14Bは、別途設けた制御手段20に信号線21A,21Bで接続されている。一方、下流側に配置したフィルタフィルタユニット12Bの設置域よりも下流側には、溶湯Mの湯面高さを検知する湯面センサ22が設置されている。この湯面センサ22の検知信号は信号線23を介して前記制御手段20に送出されるようになっており、制御手段20は、湯面センサ22で検知された湯面高さに応じて前記した各駆動手段14A,14Bの作動を制御する。なお、湯面センサ22の種類は任意であり、図示のようにフロート22aを備えたフロート式であっても、非接触の光学式であってもよい。
以下、上記のように構成した清浄化装置10を用いて行う溶湯の清浄化方法について説明する。
連続鋳造に際しては、新規なフィルタ11を張設してなるフィルタユニット12(12A,12B)を用意し、各フィルタ11を構成する目の粗い第1フィルタ15が、閉鎖位置で上流側に面するように、各フィルタユニット12を水平軸13に結合し、そのまま待機位置に待機させる。
そして先ず、2台のフィルタユニット12A,12Bのうちの何れか一方(ここでは、上流側のフィルタユニット12A)が、回転軸13を介して駆動手段14(14A)により旋回させられ、図1に実線で示す閉鎖位置に据付けられる。
その後、溶解炉から輸送樋1の一端側に金属溶湯Mが供給され、この溶湯Mは、流路2内を輸送樋1の他端側の出湯口側へ矢印Fのように流動する。この時、前記出湯口は、ストッパにより閉じられているので、流路2内の溶湯Mの湯面高さは次第に上昇し、遂には鋳造品質を安定させる上限レベルhUに到達する。この段階になると、前記ストッパが出湯口から引き抜かれ、溶湯が鋳型へ出湯されて連続鋳造が開始される。この連続鋳造の開始により、流路2内の湯面高さが下がるが、輸送樋1には、出湯量に見合う溶湯Mが供給されているので、流路2内の溶湯は前記上限レベルhUよりわずか下がった一定レベルを維持する。
上記出湯準備の間および出湯中、フィルタユニット12Aを通過して溶湯Mが下流側へ流動し、溶湯Mに含まれる異物が該フィルタユニット12Aのフィルタ11に捕捉される。この場合、フィルタ11は、目の粗い第1フィルタ部材15と目の細かい第2フィルタ部材16とをわずかの間隔で合せた二重構造となっているので、溶湯Mに含まれる異物の大部分は第1フィルタ部材15を通過して目の細かい第2フィルタ部材16の前面で停止し、両フィルタ部材15と16との隙間Sに捕捉される。そして、フィルタ11に捕捉された異物の量が増加すると、フィルタ11を通過する溶湯Mの通過抵抗が上昇し、これに応じて、フィルタユニット12の設置域より下流側の溶湯Mの湯面高さが次第に低下する。
ここで、フィルタユニット12の設置域よりも下流側の湯面高さは、湯面センサ22により監視されており、この湯面高さが、鋳造品質を安定させる下限レベルhLよりも一定値だけ上位に設定した設定値hS以下になると、制御装置20からの指令で、先ず下流側のフィルタユニット12Bの駆動手段14Bが作動し、該フィルタユニット12Bが水平軸13を中心に旋回して、図1に破線で示す閉鎖位置に据付けられる。続いて、制御装置20からの指令で、上流側のフィルタユニット12Aの駆動手段14Aが作動し、該フィルタユニット12Aが、回転軸13を中心に閉鎖位置から待機位置へと旋回する。この時、上記したようにフィルタ11を構成する第1フィルタ部材15と第2フィルタ部材16との隙間Sに異物が捕捉されているので、溶湯内からフィルタユニット12Aを引上げる際、フィルタ11からの異物落下が抑制される。また、該フィルタユニット12Aが溶湯Mを掬うように上流側へ旋回するので、溶湯内からの異物落下がより一層抑制される。さらに、このフィルタユニット12Aは、所定角度θだけ傾斜した状態で静かに湯面を切るので、湯面の波立ちが抑制され、溶湯の二次的酸化が抑えられる。
このようにして溶湯M内から引上げられたフィルタユニット12Aは、新規なフィルタ11を張設してなる新品のフィルタユニット12Aと交換され、そのまま待機位置に待機する。その後は、湯面センサ22による検知信号に基づいて、上流側のフィルタユニット12Aが再び閉鎖位置に据付けられる一方で、現在使用中の下流側のフィルタユニット12Bが待機位置へ引上げられ、以降、連続鋳造の終了まで両フィルタユニット12Aと12Bとが交代して流路2内に据付けられる。すなわち、輸送樋1に対する溶湯Mの供給を中断することなく新規なフィルタ11を交換することができるので、生産性および溶湯歩留りが大幅に向上することになる。なお、フィルタユニット12A,12Bは、必要により再生利用してもよい。
図4は、本発明に係る溶湯の清浄化装置の第2の実施の形態を示したものである。本第2の実施の形態で用いるフィルタは、目の粗い第1フィルタ部材15と目の細かい第2フィルタ部材16とをスペーサ17を介して一体的に合せてなる点で、上記第1の実施の形態のフィルタ11と実質的に同じであるが、ここでは、帯状に長く延ばされた連続フィルタ30として構成されている。
本第2の実施の形態としての清浄化装置10´は、図4に示すように、上記連続フィルタ30を連続してリール31に巻いたフィルタロール32と、このフィルタロール32を回動可能に支持する回転支軸(繰出手段)33と、フィルタロール32から繰出された連続フィルタ30を方向転換させる転向ローラ34と、この転向ローラ34で方向転換された連続フィルタ30をリール35に巻取る巻取手段36とを備えている。巻取手段36は、前記リール35と一体をなす回転軸37とこの回転軸37を回転駆動する駆動手段38とからなっている。また、前記駆動手段38は、上記第1の実施の形態におけると同様の制御手段20と信号線39により接続され、該制御手段20によってその作動が制御されるようになっている。さらに、転向ローラ34は、図示を略す駆動手段により上下動する昇降バー40の下端部に回動自在に支持され、使用時には、輸送樋1の流路2の内底面に形成された円弧状凹部6に部分的に納まる閉鎖位置に据付けられるようになっている。
上記繰出手段としての回転支軸33と巻取手段としての回転軸37とは、流路2内の溶湯Mの湯面の上方位置に、回転軸37が上流側に位置するように配置され、一方、上記転向ローラ34は、前記回転軸37よりもさらに上流側に据付けられるようになっている。このような配置により、転向ローラ34を迂回して巻取手段36に巻取られる連続フィルタ30の巻取り側は、フィルタロール32から繰出された連続フィルタ30の繰出し側よりも上流側に配置され、しかも、その巻取り側および繰出し側は、鉛直面に対して所定の角度θ´だけ傾斜する状態で配置される。しかして、この連続フィルタ30は、前記した巻取り側でその第1フィルタ部材15が上流側に面するように位置決めされている。
なお、この連続フィルタ30の設置域の下流側に湯面センサ22が配置されることは、上記第1の実施の形態と同様である。また、所望により巻取手段36のリール35に隣接して受け皿41とエアブロー用のノズル42とを設けるようにしてもよい。
以下、上記のように構成した清浄化装置10´を用いて行う溶湯の清浄化方法について説明する。
連続鋳造に際しては、新規な連続フィルタ30をリール31に巻いてなるフィルタロール32を用意し、これを繰出手段としての回転支軸33に取付ける。この時、転向ローラ34は、昇降バー40により流路2の上方へ持上げられており、前記回転支軸33にフィルタロール32を取付けた後は、フィルタロール32から連続フィルタ30の一端を引出し、これを転向ローラ34を迂回させて巻取手段36へ延ばし、その一端をリール35に係止させる。次に、昇降バー40により転向ローラ35を流路2内に下降させ、図示の閉鎖位置に転向ローラ35を据付ける。
その後は、第1の実施の形態と同様に、溶解炉から輸送樋1の一端側に金属溶湯Mが供給され、この溶湯Mは、流路2内を輸送樋1の他端側の出湯口側へ矢印Fのように流動する。そして、流路2内の溶湯Mの湯面高さが、鋳造品質を安定させる上限レベルhUに到達する段階で、ストッパが出湯口から引き抜かれ、溶湯が鋳型へ出湯されて連続鋳造が開始される。
上記出湯準備の間および出湯中、連続フィルタ30を通過して溶湯Mが下流側へ流動するが、溶湯Mに含まれる異物は、上流側(巻取り側)に位置する連続フィルタ30に捕捉される。この場合、連続フィルタ30は、目の粗い第1フィルタ部材15と目の細かい第2フィルタ部材16とをわずかの間隔で合せた二重構造となっているので、溶湯に含まれる異物の大部分は第1フィルタ部材15を通過して目の細かい第2フィルタ部材16の前面で停止し、両フィルタ部材15と16との隙間Sに捕捉される。そして、連続フィルタ30に捕捉された異物の量が増加すると、連続フィルタ30を通過する溶湯Mの通過抵抗が上昇し、これに応じて、該連続フィルタ30の設置域より下流側の溶湯Mの湯面高さが次第に低下する。
ここで、連続フィルタ30の設置域よりも下流側の湯面高さは、湯面センサ22により監視されており、この湯面高さが、鋳造品質を安定させる下限レベルhLより一定値だけ上位に設定した設定値hS以下になると、制御装置20からの指令で、巻取手段36が作動して回転軸37が回転し、連続フィルタ30がリール35に巻取られる。この時、巻取り側(上流側)に位置する連続フィルタ30の、溶湯Mへの浸漬部分に相当する長さ分が巻取られ、これにより繰出し側(下流側)に位置していた連続フィルタ30の新規部分が上流側に更新される。一方、連続フィルタ30に捕捉されていた異物は、第1フィルタ部材15と第2フィルタ部材16との隙間Sに捕捉されているので、連続フィルタ30の浸漬部分が溶湯内から引上げられる際、連続フィルタ30からの異物の落下が抑制される。本第2の実施の形態においては特に、連続フィルタ30が所定の角度θ´だけ傾斜した状態で引上げられるので、異物落下はより一層抑制される。
このようにして、本第2の実施の形態においては、連続フィルタを適宜タイミングで所定長さ巻取ることで、新規なフィルタを速やかに上流側に更新することができ、複数のフィルタユニット12(12A,12B)を交代して用いる第1の実施の形態に比べれば、フィルタ交換は容易となり、全体構造も簡単となる。
また、受け皿41を設けた場合は、連続フィルタ30に追従して気中に運びだされた溶湯が受け皿41内に落下し、さらに、ノズル42を設けた場合は、ノズル42からエアブローにより前記空気中に運び出された溶湯が急速に凝固し、この結果、流路2内の溶湯Mが再汚染されることはなくなる。
なお、繰出手段としてのリール31には、適当な制動力を発生するブレーキを付設するようにしてもよく、この場合は、フィルタロール32から不用意に連続フィルタ30が繰出されることはなくなる。
本発明に係る溶湯の清浄化装置の第1の実施の形態を模式的に示す断面図である。 第1の実施の形態で用いるフィルタユニットの構造を示す断面図である。 第1の実施の形態で用いるフィルタユニットの構造を示す平面図である。 本発明に係る溶湯の清浄化装置の第2の実施の形態を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 輸送樋
2 流路
10、10´ 溶湯清浄化装置
11 フィルタ
12(12A,12B) フィルタユニット
13 水平軸
14(14A,14B) 駆動手段
15 第1フィルタ部材
16 第2フィルタ部材
17 スペーサ
18 保持枠
20 制御手段
22 湯面センサ
30 連続フィルタ
32 フィルタロール
31 繰出し用リール(繰出手段)
34 転向ローラ
35 巻取り用リール
36 巻取手段
M 溶湯
F 溶湯の流れ方向

Claims (6)

  1. 比較的目の粗い第1フィルタ部材と該第1フィルタ部材より目の細かい第2フィルタ部材との間にスペーサを介し、該スペーサの板厚分の間隔を空けて一体的に合せてなる溶湯ろ過用フィルタを保持枠内に張ってユニット化したフィルタユニットを備え、該フィルタユニットの少なくとも2台を、金属溶湯が流れる流路に沿って間隔を置いて配置し、駆動手段により各フィルタユニットを上下動させて、それぞれの第1フィルタ部材が上流側に面するように、前記流路内に水門式に据付け可能としたことを特徴とする溶湯の清浄化装置。
  2. 駆動手段が、フィルタユニットの上端部に結合された水平軸を中心に該フィルタユニットを上流側へ旋回させて、溶湯内から引上げること特徴とする請求項1に記載の溶湯の清浄化装置。
  3. 比較的目の粗い第1フィルタ部材と該第1フィルタ部材より目の細かい第2フィルタ部材との間にスペーサを介し、該スペーサの板厚分の間隔を空けて一体的に合せてなる溶湯ろ過用フィルタを連続してロール状に巻いたシートロールと、該シートロールを支持する繰出手段と、前記シートロールから繰出された連続フィルタを方向転換させる転向ローラと、該転向ローラで方向転換された連続フィルタを巻取る巻取手段とを備え、金属溶湯が流れる流路内の湯面の上方位置に前記繰出手段と前記巻取手段とを、該巻取手段が該繰出手段よりも上流側に位置するように配置すると共に、該流路の底部に前記転向ローラを配置し、前記連続フィルタは、前記巻取手段による巻取り側で、その第1フィルタ部材が上流側に面するように位置決めすることを特徴とする溶湯の清浄化装置。
  4. 少なくとも連続フィルタの巻取り側を、上流側に向けて上向き傾斜させること特徴とする請求項3に記載の溶湯の清浄化装置。
  5. 請求項1または2に記載の清浄化装置により溶湯を清浄化する方法であって、フィルタユニットの設置域よりも下流側の湯面高さを監視し、該湯面高さが設定値以下になった時に、駆動手段を作動させて、溶湯の流れ方向に配置された2台のフィルタユニットを交互に流路内に据付けることを特徴とする溶湯の清浄化方法。
  6. 請求項3または4に記載の清浄化装置により溶湯を清浄化する方法であって、連続フィルタの設置域よりも下流側の湯面高さを監視し、該湯面高さが設定値以下になった時に、巻取手段を作動させて、上流側の連続フィルタを更新することを特徴とする溶湯の清浄化方法。
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