JP4359986B2 - 起伏通路装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は起伏通路装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
陸上と岸壁に停泊中の船舶との間の相互通行手段には、船舶の形状、当該船舶の喫水、並びに停泊水域の潮汐の変化などに対応することが可能な起伏通路装置を用いている。
【0003】
図12は従来の起伏通路装置の一例であり、この起伏通路装置は、岸壁側に配置され且つ左右へ転向可能なターンテーブル1と、基端部が通路幅方向に水平に延びるピン2によりターンテーブル1に設けたブラケット3に枢支されたフレーム4と、該フレーム4の先端部にピン2と平行なピン5により枢支されたプラットホーム6と、通路長手方向に等間隔に配置した複数のステップ7と、該ステップ7をフレーム4に前後へ傾動可能に枢支する支持軸8と、フレーム4下方に平行に配置した連動部材9と、各ステップ7から下方へ突出し且つそれぞれピン2と平行な連動ピン10により連動部材9に連結したブラケット11と、フレーム4下方に平行に配置したシリンダ12とを備え、上記のフレーム4、連動部材9、ステップ7及びブラケット11によって、平行四辺形リンクを形成している。
【0004】
連動部材9の基端部は、ブラケット3下方に位置するようにターンテーブル1に設けたブラケット13に、ピン2と平行にピン14により連結され、ステップ7の上面がフレーム4の起伏の影響を受けることなく常時水平を保持できるようになっている。
【0005】
連動部材9の先端部は、プラットホーム6から下方へ突出するブラケット15に、ピン2と平行なピン16により連結され、プラットホーム6がステップ7に同調して前後へ傾動し、プラットホーム6の上面がフレーム4の起伏の影響を受けることなく常時水平を保持できるようになっている。
【0006】
シリンダ12のハウジングは、ブラケット13下方に位置するようにターンテーブル1に設けたブラケット17に、また、シリンダ12のピストンロッドは、フレーム4から下方へ突出するブラケット18に、それぞれピン2と平行なピン19,20により連結されている。
【0007】
図12に示す起伏通路装置では、シリンダ12の作動によって、ステップ7及びプラットホーム6の上面が水平を保持した状態でフレーム4が起伏し、プラットホーム6の上下方向の位置が変化する。
【0008】
すなわち、シリンダ12のハウジングに対するピストンロッドの突出量を増加させると、プラットホーム6の位置がターンテーブル1よりも高くなり、これとは逆に、シリンダ12のハウジングに対するピストンロッドの突出量を減少させると、プラットホーム6の位置がターンテーブル1よりも低くなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図12に示す起伏通路装置においては、フレーム4が水平な状態以外は、フレーム4の傾斜角度が緩やかな場合であっても、複数のステップ7の上面が階段状に並ぶ状態を呈するため、階段歩行が困難な高齢者、車椅子利用者などの通行に介添者の支援を必要とし、また、貨物運搬台車、キャスタ付スーツケースなどを走行移動させることもできなかった。
【0010】
本発明は上述した実情に鑑みてなしたもので、通路を階段状あるいは平面状のいずれにもできる起伏通路装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載の起伏通路装置では、基端部枢支点を中心に起伏可能なフレームと、通路長手方向に等間隔に配置した複数のステップと、該ステップを前後へ傾動可能に枢支し且つフレームに通路長手方向への変位が許容されるように取り付けた支持軸と、各ステップから下方へ突出するブラケットと、フレーム下方に平行に配置され且つ通路幅方向に延びる連動ピンによってブラケットに連結された連動部材と、フレーム基端部枢支点近傍に配置した上下に延びる案内軸と、該案内軸に沿って昇降可能な上側支持部材及び下側支持部材と、基端部が通路幅方向に延びるピンにより上側支持部材に枢支され且つ先端部が所定のステップを枢支している支持軸に枢着された上側リンクと、基端部が通路幅方向に延びるピンにより下側支持部材に枢支され且つ先端部が所定のステップのブラケットに付帯している連動ピンに枢着された下側リンクとを備え、上下のリンクがフレームに対して平行になるように上下の支持部材を離反させ得られ且つ当該両リンクの基端部枢支ピンが案内部材の中間部で同軸に重なり合うように上下の支持部材を近接させ得る移動手段を設けている。
【0012】
本発明の請求項2に記載の起伏通路装置では、略水平に延び且つ周方向に回動可能なスクリュー軸と、該スクリュー軸に螺合したナットと、基端部がスクリュー軸に対して直交する方向へ略水平に延びる横行ピンによりナットに枢支され且つ先端部が横行ピンと平行な上側昇降ピンにより上側支持部材に枢支された上側変位伝達部材と、基端部が前記の横行ピンによりナットに枢支され且つ先端部が横行ピンと平行な下側昇降ピンにより下側支持部材に枢支された下側変位伝達部材とによって、移動手段を構成している。
【0013】
本発明の請求項3に記載の起伏通路装置では、移動手段のスクリュー軸を通路幅方向に対して平行に配置している。
【0014】
本発明の請求項4に記載の起伏通路装置では、略水平に配置した直動アクチュエータと、基端部が直動アクチュエータに対して直交する方向へ略水平に延びる第1の横行ピンにより直動アクチュエータの一端に枢支され且つ先端部が第1の横行ピンと平行な第1の上側昇降ピンにより上側支持部材に枢支された第1の上側変位伝達部材と、基端部が第1の横行ピンにより直動アクチュエータの一端に枢支され且つ先端部が第1の横行ピンと平行な第1の下側昇降ピンにより下側支持部材に枢支された第1の下側変位伝達部材と、基端部が第1の横行ピンと平行な第2の横行ピンにより直動アクチュエータの他端に枢支され且つ先端部が第2の横行ピンと平行な第2の上側昇降ピンにより上側支持部材に枢支された第2の上側変位伝達部材と、基端部が第2の横行ピンにより直動アクチュエータの他端に枢支され且つ先端部が第2の横行ピンと平行な第2の下側昇降ピンにより下側支持部材に枢支された第2の下側変位伝達部材とによって、移動手段を構成している。
【0015】
本発明の請求項5に記載の起伏通路装置では、移動手段の直動アクチュエータを通路幅方向に対して平行に配置している。
【0016】
本発明の請求項6に記載の起伏通路装置では、基端部枢支点を中心に起伏可能なフレームと、通路長手方向に等間隔に配置した複数のステップと、該ステップをフレームに前後へ傾動可能に枢支する支持軸と、各ステップから下方へ突出するブラケットと、フレーム下方に平行に配置され且つ通路幅方向に延びる連動ピンによってブラケットに連結された連動部材と、一端が連動部材にピン連結され且つ他端がフレームを枢支している構造物にピン連結された直動アクチュエータとを備えている。
【0017】
本発明の請求項7に記載の起伏通路装置では、本発明の請求項6に記載の起伏通路装置の構成に加えて、ステップ上面の傾斜角度を検出する第1の角度検出器と、フレームの傾斜角度を検出する第2の角度検出器と、階段設定信号及びスロープ設定信号を択一的に出力し得る通路状態設定器と、該通路状態設定器、並びに両検出器からの信号に基づき直動アクチュエータを作動させる制御機構とを備えている。
【0018】
本発明の請求項1乃至請求項5に記載の起伏通路装置のいずれにおいても、上下の支持部材を相互に近接させて、上下のリンクの基端部枢支ピンを同軸に重なり合わせると、フレームにステップを枢支している支持軸、及びフレーム下方に平行に位置する連動部材とステップのブラケットとを連結している連動ピンが、フレームの起伏に応じて基端部枢支ピンを中心に上下へ揺動し、ステップの上面がフレームと常時平行に保持される。
【0019】
また、上下の支持部材を相互に離反させて、上下のリンクをフレームと平行にすると、支持軸が上側リンクの基端部枢支ピンを中心に上下へ揺動するとともに、連動ピンが下側リンクの基端部枢支ピンを中心に上下へ揺動し、ステップの上面が常時水平に保持される。
【0020】
本発明の請求項6及び請求項7に記載の起伏通路装置のいずれにおいても、連動部材を通路長手方向の前後へ移動させると、各ステップのそれぞれが支持軸を中心として傾動し、ステップの上面が水平な状態、あるいはフレームに対して平行な状態に保持される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図示例とともに説明する。
【0022】
図1乃至図6は本発明の起伏通路装置の実施の形態の第1の例であり、図中、図12と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0023】
この起伏通路装置は、ターンテーブル1に対して起伏可能なフレーム4と、該フレーム4の側面に固着した通路長手方向に延びる案内部材42aと、該案内部材42aに嵌合し且つ通路長手方向前後へ摺動可能な移動部材42bと、該移動部材42bに固着した通路長手方向に延びる支持部材21と、通路長手方向に等間隔に配置した複数のステップ7と、該ステップ7を支持部材21に前後へ傾動可能に枢支する支持軸22と、各ステップ7から下方へ突出するブラケット11と、フレーム4下方に平行に配置され且つ通路幅方向に延びる連動ピン10によってブラケット11に連結された連動部材23と、フレーム4の基端側に配置した切換機構24とを備えている。
【0024】
フレーム4の角度は、先に述べた従来の起伏通路装置と同様に、シリンダ12(図12参照)のピストンロッドの突出量に応じて変化する。
【0025】
また、フレーム4の先端部には、プラットホーム(図示せず)が上下へ揺動し得るように取り付けられている。
【0026】
切換機構24は、フレーム4基端部近傍に垂直に配置され且つブラケット25を介してターンテーブル1に支持された左右一対の案内軸26と、左右の案内軸26に沿って昇降し得る上側支持部材27及び下側支持部材28と、基端部が通路幅方向に延びるピン29により上側支持部材27に枢支され且つ先端部が所定のステップ7を枢支している支持軸22に枢着された上側リンク31と、基端部が通路幅方向に延びるピン30により下側支持部材28に枢支され且つ先端部が先に述べた上側リンク31の枢支対象となっているステップ7のブラケット11に付帯する連動ピン10に枢着された下側リンク32と、上側支持部材27及び下側支持部材28を近接離反させ得る移動手段33とで構成されている。
【0027】
この切換機構24では、上側支持部材27を案内軸26の上端部に位置させ、下側支持部材28を案内軸26の下端部に位置させると、両リンク31,32がフレーム4と平行になり、更に、上側リンク31の基端部枢支点(ピン29)がフレーム4の基端部枢支点(図7のピン2)に同軸に重なり合って、上側リンク31、下側リンク32、ステップ7及びブラケット11が、ピン29,30間を固定辺とした平行四辺形リンクを形成する(図1及び図2参照)。
【0028】
これにより、フレーム4の起伏に応じて、各支持軸22がフレーム4の基端部枢支点と同軸のピン29を中心に上下へ揺動するとともに、各連動ピン10がピン29直下に位置するピン30を中心に上下へ揺動し、ステップ7の上面が常時水平に保持される。
【0029】
よって、フレーム4を傾斜させた際(図1参照)には、複数のステップ7の上面が階段状に並んだ状態を呈し、フレーム4を水平にした際(図2参照)には、複数のステップ7の上面が平面状に連なった状態を呈する。
【0030】
また、上側支持部材27と下側支持部材28とを案内軸26の上下方向中間部に位置させると、両リンク31,32の基端部枢支点(ピン29,30)が同軸に重なり合って、上側リンク31、下側リンク32、ステップ7及びブラケット11が、ピン29,30を揺動中心とした二等辺三角形リンクを形成する(図4及び図5参照)。
【0031】
これにより、フレーム4の起伏に応じて、案内部材42a及び移動部材42bが支持部材21に取り付けられている支持軸22の通路長手方向への微小変位を許容するとともに、各支持軸22及び連動ピン10が同軸に重なり合ったピン29,30を中心に上下へ揺動し、ステップ7の上面がフレーム4と常時平行に保持される。
【0032】
よって、フレーム4を傾斜させた際(図4参照)、あるいはフレーム4を水平にした際(図5参照)のいずれにおいても、複数のステップ7の上面が平面状に連なった状態を呈する。
【0033】
移動手段33は、上下のブラケット25の間に通路幅方向に水平に配置され且つ左右の端部寄り部分にねじ山を有するスクリュー軸34と、当該スクリュー軸34のねじ山に螺合したナット35と、基端部がスクリュー軸34に対して直交する方向へ水平に延びる横行ピン36によりナット35に枢支され且つ先端部が横行ピン36と平行な上側昇降ピン37により上側支持部材27に枢支された上側変位伝達部材39と、基端部が前記の横行ピン36によりナット35に枢支され且つ先端部が横行ピン36と平行な下側昇降ピン38により下側支持部材28に枢支された下側変位伝達部材40とで構成されており、スクリュー軸34の両端部は、ターンテーブル1に対して位置固定のブラケット41に枢支されている。
【0034】
また、スクリュー軸34には、モータ(図示せず)の回転が伝達されるようになっている。
【0035】
この移動手段33では、スクリュー軸34を所定方向へ回転させると、ナット35がスクリュー軸34の長手方向中央部へ向かって移動し、上側変位伝達部材39がピン37を介して上側支持部材27を上昇させ且つ下側変位伝達部材40がピン38を介して下側支持部材28を下降させ(図3参照)、各ステップ7の上面が常時水平に保持される。
【0036】
また、スクリュー軸34を逆方向へ回転させると、ナット35がスクリュー軸34の左右端部へ向かって移動し、上側変位伝達部材39がピン37を介して上側支持部材27を下降させ且つ下側変位伝達部材40がピン38を介して下側支持部材28を上昇させ(図6参照)、各ステップ7の上面がフレーム4と常時平行に保持される。
【0037】
このように、図1乃至図6に示す起伏通路装置では、上下のリンク31,32基端部枢支点(ピン29,30)を同軸に重なり合わせると、ステップ7の上面がフレーム4と常時平行に保持され、通路が平面状になった状態でフレーム4を傾斜させることができるので、高齢者や車椅子利用者の通行が容易になり、貨物運搬台車やキャスタ付スーツケースの走行移動が可能になる。
【0038】
また、スクリュー軸34を通路幅方向に対して平行に配置しているので、移動手段33を、フレーム4及び連動部材23の基端部とターンテーブル1との間の小さな空隙に設置することができる。
【0039】
更に、先に述べた移動手段33に替えて、図7及び図8に示すような移動手段56を用いることもできる。
【0040】
なお、図7及び図8において図1乃至図6と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0041】
この移動手段56は、上下のブラケット25の間に通路幅方向に水平に配置され且つハウジング端部にブラケット43が固着されたシリンダ44と、基端部がシリンダ44の軸線に対して直交する方向へ略水平に延びる第1の横行ピン46によりブラケット43に枢支され且つ先端部が第1の横行ピン46と平行な第1の上側昇降ピン47により上側支持部材27に枢支された第1の上側変位伝達部材48と、基端部が第1の横行ピン46によりブラケット43に枢支され且つ先端部が第1の横行ピン46と平行な第1の下側昇降ピン49により下側支持部材28に枢支された第1の下側変位伝達部材50と、基端部が第1の横行ピン46と平行な第2の横行ピン51によりシリンダ44のピストンロッド45に枢支され且つ先端部が第2の横行ピン51と平行な第2の上側昇降ピン52により上側支持部材27に枢支された第2の上側変位伝達部材53と、基端部が第2の横行ピン51によりシリンダ44のピストンロッド45に枢支され且つ先端部が第2の横行ピン51と平行な第2の下側昇降ピン54により下側支持部材28に枢支された第2の下側変位伝達部材55とによって構成されている。
【0042】
移動手段56では、ピストンロッド45をシリンダ44のハウジング内へ引き込むと、第1の横行ピン46と第2の横行ピン51が互いに近接する方向へ移動し、両上側変位伝達部材48,53がピン47,52を介して上側支持部材27を上昇させ且つ両下側変位伝達部材50,55がピン49,54を介して下側支持部材28を下降させ、各ステップ7(図1参照)の上面が常時水平に保持される。
【0043】
また、ピストンロッド45をシリンダ44のハウジングから突出させると、第1の横行ピン46と第2の横行ピン51が互いに離反する方向へ移動し、両上側変位伝達部材48,53がピン47,52を介して上側支持部材27を下降させ且つ両下側変位伝達部材50,55がピン49,54を介して下側支持部材28を上昇させ、各ステップ7(図4参照)の上面がフレーム4と常時平行に保持される。
【0044】
このように、図7及び図8に示す移動手段56でも、先に述べた移動手段33と同様にステップ7の姿勢を切り換えることができる。
【0045】
また、シリンダ44を通路幅方向に対して平行に配置しているので、移動手段56を、フレーム4及び連動部材23の基端部とターンテーブル1との間の小さな空隙(図1及び図4参照)に設置することができる。
【0046】
図9乃至図11は本発明の起伏通路装置の実施の形態の第2の例であり、図中、図12と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0047】
この起伏通路装置は、ターンテーブル1に対して起伏可能なフレーム4と、通路長手方向に等間隔に配置した複数のステップ7と、該ステップ7をフレーム4に前後へ傾動可能に枢支する支持軸8と、各ステップ7から下方へ突出するブラケット11と、フレーム4下方に平行に配置され且つ通路幅方向に延びる連動ピン10によってブラケット11に連結された連動部材57と、該連動部材57を通路長手方向へ前後移動させ得るシリンダ58と、第1の角度検出器61、第2の角度検出器62、通路状態設定器63及び制御機構64とを備えている。
【0048】
フレーム4の角度は、先に述べた従来の起伏通路装置と同様に、シリンダ12(図12参照)のピストンロッドの突出量に応じて変化する。
【0049】
シリンダ58のピストンロッドは、所定のステップ7のブラケット11に付帯する連動ピン10に連結され、シリンダ58のハウジングは、ターンテーブル1に設けたブラケット59にピン60により連結されている。
【0050】
このシリンダ58のピストンロッドの突出量を適宜調整して、連動部材57を通路長手方向の前後へ移動させれば、フレーム4の起伏角度に関係なくステップ7の上面を、常時水平に、あるいはフレーム4に対して平行に保持できる。
【0051】
第1の角度検出器61は、所定のステップ7に取り付けられ、当該ステップ7上面の傾斜角度に応じた角度信号61sを出力する。
【0052】
第2の角度検出器62は、フレーム4の所定箇所に取り付けられ、フレーム4の傾斜角度に応じた角度信号62sを出力する。
【0053】
通路状態設定器63は、手動操作により、階段設定信号63sa及びスロープ設定信号63sbを択一的に出力する。
【0054】
制御機構64は、通路状態設定器63、並びに両角度検出器61,62からの信号63sa,63sb,61s,62sに基づきピストン位置指令信号65sを出力するコントローラ65と、シリンダ58のピストン位置に応じてピストン位置検出信号66sを出力する位置検出器66と、ピストン位置指令信号65s及びピストン位置検出信号66sの偏差を求めて位置偏差信号67sを出力する演算器67と、位置偏差信号67sを増幅して作動信号68sを出力するサーボアンプ68と、作動信号68sによりスプールが切り換えられ且つシリンダ58へ流体圧69sを付与する制御バルブ69とによって構成されている。
【0055】
この制御機構64は、フレーム4が傾斜してるときに、通路状態設定器63が階段設定信号63saを出力すると、第1の角度検出器61の角度信号61sに基づき、ステップ7の上面が水平になるようにシリンダ58のピストンロッドの突出量を調整し、複数のステップ7で形成される通路を階段状に設定する。
【0056】
また、フレーム4が傾斜しているときに、通路状態設定器63がスロープ設定信号63sbを出力すると、第1の角度検出器61の角度信号61s及び第2の角度検出器62の角度信号62sに基づき、ステップ7の上面がフレーム4に対して平行になるようにシリンダ58のピストンロッドの突出量を調整し、複数のステップ7で形成される通路をスロープ状に設定する。
【0057】
更に、フレーム4が水平になっているときには、通路状態設定器63から階段設定信号63saあるいはスロープ設定信号63sbのいずれが出力されていても、ステップ7で形成される通路は、水平な平面状に設定される。
【0058】
このように、図9乃至図11に示す起伏通路装置では、連動部材57を通路長手方向の前後へ適宜移動させると、ステップ7の上面がフレーム4と平行に保持されるので、高齢者や車椅子利用者の通行が容易になり、貨物搬送台車やキャスタ付スーツケースの走行移動が可能になる。
【0059】
なお、本発明の起伏通路装置は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明を空港の駐機場や建屋と航空機との間、あるいは、流通ターミナルの荷捌き場や倉庫と車両との間の相互通行手段に用いること、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変更を加え得ることは勿論である。
【0060】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の起伏通路装置によれば下記のような種々の優れた効果を奏し得る。
【0061】
(1)本発明の請求項1乃至請求項5に記載の起伏通路装置のいずれにおいても、上下のリンクの基端部枢支ピンを同軸に重なり合わせると、ステップの上面がフレームと常時平行に保持され、通路が平面状になった状態でフレームを傾斜させることができるので、高齢者や車椅子利用者の通行が容易になり、貨物搬送台車やキャスタ付スーツケースの走行移動が可能になる。
【0062】
(2)また、上下のリンクをフレームに対して平行にすれば、ステップの上面が常時水平に保持され、フレームの傾斜に応じて通路を階段状にすることができる。
【0063】
(3)本発明の請求項6及び請求項7に記載の起伏通路装置のいずれにおいても、連動部材を通路長手方向の前後へ適宜移動させると、ステップの上面がフレームと平行に保持されるので、高齢者や車椅子利用者の通行が容易になり、貨物搬送台車やキャスタ付スーツケースの走行移動が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の起伏通路装置の実施の形態の第1の例においてステップ上面が常時水平を保持するようにし且つフレームを傾斜させた状態を示す縦断面図である。
【図2】本発明の起伏通路装置の実施の形態の第1の例においてステップ上面が常時水平を保持するようにし且つフレームを水平にした状態を示す縦断面図である。
【図3】図1のフレーム基端寄り部分を示す横断面図である。
【図4】本発明の起伏通路装置の実施の形態の第1の例においてステップ上面がフレームに対して常時平行を保持するようにし且つフレームを傾斜させた状態を示す縦断面図である。
【図5】本発明の起伏通路装置の実施の形態の第1の例においてステップ上面がフレームに対して常時平行を保持するようにし且つフレームを水平にした状態を示す縦断面図である。
【図6】図4のフレーム基端寄り部分を示す横断面図である。
【図7】図1乃至図6の起伏通路装置に用いる移動手段の他の例においてステップ上面が常時水平を保持する状態を示す横断面図である。
【図8】図1及び図6の起伏通路装置に用いる移動手段の他の例においてステップ上面がフレームに対して常時平行を保持する状態を示す横断面図である。
【図9】本発明の起伏通路装置の実施の形態の第2の例においてステップ上面が常時水平を保持するようにし且つフレームを傾斜させた状態を示す縦断面図である。
【図10】本発明の起伏通路装置の実施の形態の第2の例においてステップ上面がフレームに対して常時平行を保持するようにし且つフレームを傾斜させた状態を示す縦断面図である。
【図11】本発明の起伏通路装置の実施の形態の第2の例に用いる制御回路を示す概念図である。
【図12】従来の起伏通路装置の実施の形態の一例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
4 フレーム
7 ステップ
8 支持軸
10 連動ピン
11 ブラケット
22 支持軸
23 連動部材
26 案内軸
27 上側支持部材
28 下側支持部材
29 ピン(基端部枢支ピン)
30 ピン(基端部枢支ピン)
31 上側リンク
32 下側リンク
33 移動手段
34 スクリュー軸
35 ナット
36 横行ピン
37 上側昇降ピン
38 下側昇降ピン
39 上側変位伝達部材
40 下側変位伝達部材
44 シリンダ(直動アクチュエータ)
46 第1の横行ピン
47 第1の上側昇降ピン
48 第1の上側変位伝達部材
49 第1の下側昇降ピン
50 第1の下側変位伝達部材
51 第2の横行ピン
52 第2の上側昇降ピン
53 第2の上側変位伝達部材
54 第2の下側昇降ピン
55 第2の下側変位伝達部材
56 移動手段
57 連動部材
58 シリンダ(直動アクチュエータ)
61 第1の角度検出器
61s 角度信号
62 第2の角度検出器
62s 角度信号
63 通路状態設定器
63sa 階段設定信号
63sb スロープ設定信号
64 制御機構
Claims (7)
- 基端部枢支点を中心に起伏可能なフレームと、通路長手方向に等間隔に配置した複数のステップと、該ステップを前後へ傾動可能に枢支し且つフレームに通路長手方向への変位が許容されるように取り付けた支持軸と、各ステップから下方へ突出するブラケットと、フレーム下方に平行に配置され且つ通路幅方向に延びる連動ピンによってブラケットに連結された連動部材と、フレーム基端部枢支点近傍に配置した上下に延びる案内軸と、該案内軸に沿って昇降可能な上側支持部材及び下側支持部材と、基端部が通路幅方向に延びるピンにより上側支持部材に枢支され且つ先端部が所定のステップを枢支している支持軸に枢着された上側リンクと、基端部が通路幅方向に延びるピンにより下側支持部材に枢支され且つ先端部が所定のステップのブラケットに付帯している連動ピンに枢着された下側リンクとを備え、上下のリンクがフレームに対して平行になるように上下の支持部材を離反させ得られ且つ当該両リンクの基端部枢支ピンが案内部材の中間部で同軸に重なり合うように上下の支持部材を近接させ得る移動手段を設けたことを特徴とする起伏通路装置。
- 略水平に延び且つ周方向に回動可能なスクリュー軸と、該スクリュー軸に螺合したナットと、基端部がスクリュー軸に対して直交する方向へ略水平に延びる横行ピンによりナットに枢支され且つ先端部が横行ピンと平行な上側昇降ピンにより上側支持部材に枢支された上側変位伝達部材と、基端部が前記の横行ピンによりナットに枢支され且つ先端部が横行ピンと平行な下側昇降ピンにより下側支持部材に枢支された下側変位伝達部材とによって、移動手段を構成した請求項1に記載の起伏通路装置。
- 移動手段のスクリュー軸を通路幅方向に対して平行に配置した請求項2に記載の起伏通路装置。
- 略水平に配置した直動アクチュエータと、基端部が直動アクチュエータに対して直交する方向へ略水平に延びる第1の横行ピンにより直動アクチュエータの一端に枢支され且つ先端部が第1の横行ピンと平行な第1の上側昇降ピンにより上側支持部材に枢支された第1の上側変位伝達部材と、基端部が第1の横行ピンにより直動アクチュエータの一端に枢支され且つ先端部が第1の横行ピンと平行な第1の下側昇降ピンにより下側支持部材に枢支された第1の下側変位伝達部材と、基端部が第1の横行ピンと平行な第2の横行ピンにより直動アクチュエータの他端に枢支され且つ先端部が第2の横行ピンと平行な第2の上側昇降ピンにより上側支持部材に枢支された第2の上側変位伝達部材と、基端部が第2の横行ピンにより直動アクチュエータの他端に枢支され且つ先端部が第2の横行ピンと平行な第2の下側昇降ピンにより下側支持部材に枢支された第2の下側変位伝達部材とによって、移動手段を構成した請求項1に記載の起伏通路装置。
- 移動手段の直動アクチュエータを通路幅方向に対して平行に配置した請求項4に記載の起伏通路装置。
- 基端部枢支点を中心に起伏可能なフレームと、通路長手方向に等間隔に配置した複数のステップと、該ステップをフレームに前後へ傾動可能に枢支する支持軸と、各ステップから下方へ突出するブラケットと、フレーム下方に平行に配置され且つ通路幅方向に延びる連動ピンによってブラケットに連結された連動部材と、一端が連動部材にピン連結され且つ他端がフレームを枢支している構造物にピン連結された直動アクチュエータとを備えてなることを特徴とする起伏通路装置。
- ステップ上面の傾斜角度を検出する第1の角度検出器と、フレームの傾斜角度を検出する第2の角度検出器と、階段設定信号及びスロープ設定信号を択一的に出力し得る通路状態設定器と、該通路状態設定器、並びに両検出器からの信号に基づき直動アクチュエータを作動させる制御機構とを備えた請求項6に記載の起伏通路装置。
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