JP4362406B2 - 排水立て管の遮音対策支援システム - Google Patents
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Description
しかし、排水騒音の大小に係わる種々の要素に対し、これらを個別に整理、検討して、適切かつ効率的な遮音対策を講じることは未だ行われていない。すなわち、各立て管の位置その他の条件を個別に検討することなく一律に、不快な騒音、振動を生じないよう、大体これくらいでよかろうというように、大雑把に遮音対策を講じていた。
このため、必要な程度に達しない遮音対策であれば、建物の居住性を損なうという事態を招くことになり、あるいはこのような事態を避けるため、いきおい必要な程度を超えた過剰な遮音対策が行われることとなり、そうなるとコストの上昇を招き不経済であるという問題があった。
排水立て管の排水流量その他の排水騒音の大小に係わる騒音要素毎に騒音度に基いてランク分けされた複数の設備仕様と、これら各設備仕様に対応付けられた騒音得点とを記憶しておく騒音情報記憶手段と、
遮音性能に基いてランク分けされた複数の遮音対策と、これら各遮音対策に対応付けられた遮音得点とを記憶しておく遮音対策記憶手段と、
各排水立て管毎に、対象物件の騒音要素に関する情報を入力するための入力手段と、
前記入力手段によって入力された騒音要素に関する情報を元に、前記騒音情報記憶手段を参照して、前記各排水立て管について、各騒音要素において該当する設備仕様を特定するとともにこの設備仕様に対応付けられた前記騒音得点を集計して合計騒音得点を導き出す騒音評価手段と、
前記騒音評価手段により得られた各排水立て管の該当する設備仕様及び合計騒音得点、並びに前記遮音対策記憶手段に記憶された複数の遮音対策及びその遮音得点を出力する出力手段と、を有することを特徴とする、
排水立て管の遮音対策支援システムである。
(2)請求項2に係る発明は、
排水立て管の排水流量その他の排水騒音の大小に係わる騒音要素毎に騒音度に基いてランク分けされた複数の設備仕様と、これら各設備仕様に対応付けられた騒音得点とを記憶し、かつ、前記騒音要素毎に騒音度に基いてランク分けされた複数の設備仕様のうち、基準とすべき設備仕様を「基準設備仕様」として予め選定し、各騒音要素における「基準設備仕様」に所定の基準騒音得点を対応付けておく騒音情報記憶手段と、
遮音性能に基いてランク分けされた複数の遮音対策と、これら各遮音対策に対応付けられた遮音得点とを記憶し、かつ、ランク分けされた複数の遮音対策について、前記各騒音要素における「基準設備仕様」を組み合わせた「一組の基準設備仕様」に対して所要の騒音低減を実現し得るものとして予め選定された「基準遮音対策」に所定の基準遮音得点を対応付けておく遮音対策記憶手段と、
各排水立て管毎に、対象物件の騒音要素に関する情報を入力するための入力手段と、
前記入力手段によって入力された騒音要素に関する情報を元に、前記騒音情報記憶手段を参照して、前記各排水立て管について、各騒音要素において該当する設備仕様を特定するとともにこの設備仕様に対応付けられた前記騒音得点を集計して合計騒音得点を導き出す騒音評価手段と、
前記騒音評価手段によって導き出された合計騒音得点と所定の関係にある遮音得点を備える一もしくは複数の遮音対策を、前記遮音対策記憶手段を参照して導き出す遮音対策選定手段と、
前記騒音評価手段により得られた各排水立て管の該当する設備仕様及び合計騒音得点、並びに前記遮音対策選定手段により得られた一もしくは複数の遮音対策及びその遮音得点を出力する出力手段と、を有することを特徴とする、
排水立て管の遮音対策支援システムである。
前記騒音情報記憶手段において、前記騒音要素毎にランク分けされた複数の設備仕様における「基準設備仕様」に基準騒音得点0を対応付け、その余の設備仕様に基準騒音得点0に対する正又は負の相対得点を対応付けておき、
前記遮音対策記憶手段において、前記遮音性能に基いてランク分けされた複数の遮音対策における「基準遮音対策」に基準遮音得点0を対応付け、その余の遮音対策に基準遮音得点0に対する正又は負の相対得点を対応付けておく、
請求項2に記載の排水立て管の遮音対策支援システムである。
(4)請求項4に係る発明は、
前記基準騒音得点に対する正又は負の相対得点並びに前記基準遮音得点に対する正又は負の相対得点の値が、音圧レベル(dB)に相当する物理量である、
請求項3に記載の排水立て管の遮音対策支援システムである。
前記騒音情報記憶手段において、排水騒音を空気伝播音と固体伝播音とに分けて、これら各伝播音毎に、さらに複数の騒音要素毎に騒音度に基いて夫々ランク分けされた複数の設備仕様として記憶しておき、
前記遮音対策記憶手段において、排水騒音を空気伝播音と固体伝播音とに分けて、これら各伝播音毎に、さらに遮音性能に基いてランク分けされた複数の遮音対策として記憶しておき、
前記騒音評価手段において、前記各排水立て管について、排水騒音を空気伝播音と固体伝播音とに分けて、これら各伝播音毎に、各騒音要素において該当する設備仕様を特定するとともにこの設備仕様に対応付けられた前記騒音得点を集計して合計騒音得点を導き出し、
前記遮音対策選定手段において、前記各排水立て管について、排水騒音を空気伝播音と固体伝播音とに分けて、これら各伝播音毎に、前記合計騒音得点と所定の関係にある遮音得点を備える一もしくは複数の遮音対策を、前記遮音対策記憶手段を参照して導き出し、
前記出力手段において、排水騒音を空気伝播音と固体伝播音とに分けて、これら各伝播音毎に、各排水立て管の該当する設備仕様及び合計騒音得点、並びに前記遮音対策選定手段により得られた一もしくは複数の遮音対策及びその遮音得点を出力する、ことを特徴とする、
請求項2〜4のいずれかに記載の排水立て管の遮音対策支援システムである。
(6)請求項6に係る発明は、
空気伝播音に係る前記排水騒音の大小に係わる騒音要素として、排水立て管の排水流量のほかに、建物グレード、排水立て管の位置及び暗騒音に関する情報を含み、固体伝播音に係る前記排水騒音の大小に係わる騒音要素として、排水立て管の排水流量のほかに、建物グレード、天井の仕上げ構造及び暗騒音に関する情報を含む、
請求項5に記載の排水立て管の遮音対策支援システムである。
(7)請求項7に係る発明は、
空気伝播音に係る遮音対策として排水立て管周囲の壁仕様と排水立て管の被覆処理仕様と含み、固体伝播音に係る遮音対策として床貫通部の防振処理仕様を含む、
請求項6に記載の排水立て管の遮音対策支援システムである。
前記遮音対策選定手段において、前記合計騒音得点に対して、等価ないし近似する遮音得点を備える一もしくは複数の望ましい遮音対策を、前記遮音対策記憶手段を参照して導き出す、
請求項2〜7のいずれかに記載の排水立て管の遮音対策支援システムである。
(9)請求項9に係る発明は、
コンピュータを、
排水立て管の排水流量その他の排水騒音の大小に係わる騒音要素毎にランク分けされた複数の設備仕様と、これら各設備仕様に対応付けられた騒音得点とを記憶しておく騒音情報記憶手段、
遮音性能に基いてランク分けされた複数の遮音対策と、これら各遮音対策に対応付けられた遮音得点とを記憶しておく遮音対策記憶手段、
各排水立て管毎に、対象物件の騒音要素に関する情報を入力するための入力手段、
前記入力手段によって入力された騒音要素に関する情報を元に、前記騒音情報記憶手段を参照して、前記各排水立て管について、各騒音要素において該当する設備仕様を特定するとともにこの設備仕様に対応付けられた前記騒音得点を集計して合計騒音得点を導き出す騒音評価手段、
前記騒音評価手段により得られた各排水立て管の該当する設備仕様及び合計騒音得点、並びに前記遮音対策記憶手段に記憶された複数の遮音対策及びその遮音得点を出力する出力手段、
として機能させるための排水立て管の遮音対策支援プログラムである。
(2)請求項2に係る発明によれば、「基準設備仕様」との対比において、各排水立て管毎に騒音度に関する合計騒音得点が示され、また、予め選定された「基準設備仕様」に対応する「基準遮音対策」との対比において、有効な遮音対策及びその遮音得点が示されるので、建物の排水立て管の遮音対策をより効率的、合理的にかつ確実に実現することができる。
(3)請求項3に係る発明によれば、「基準設備仕様」に基準騒音得点0を対応付け、その余の設備仕様に基準騒音得点0に対する正又は負の相対得点を対応付けておき、「基準遮音対策」に基準遮音得点0を対応付け、その余の遮音対策に基準遮音得点0に対する正又は負の相対得点を対応付けておくため、各排水立て管毎に、騒音度に関する合計騒音得点と遮音得点を通して、「基準設備仕様」及び「基準遮音対策」を物差しとして対象物件の騒音の程度とそれに必要な遮音対策を明瞭簡単に把握することができ、排水立て管の遮音対策をより効率的に実現することができる。
(4)請求項4に係る発明によれば、基準騒音得点に対する正又は負の相対得点並びに基準遮音得点に対する正又は負の相対得点の値が、音圧レベル(dB)に相当する物理量であるため、音圧レベルとして定量化された合計騒音得点と遮音得点を通して、対象物件の騒音の程度とそれに必要な遮音対策を確実に把握することができる。
(5)請求項5に係る発明によれば、排水騒音を空気伝播音と固体伝播音とに分けて、これら各伝播音毎に、各排水立て管の合計騒音得点並びにこの合計騒音得点と所定の関係にある遮音得点を備えた一もしくは複数の遮音対策及びその遮音得点が出力されるため、きわめて的確な排水立て管の遮音対策を実現することができる。
(6)請求項6に係る発明によれば、空気伝播音に係る前記排水騒音の大小に係わる騒音要素として、排水立て管の排水流量のほかに、建物グレード、排水立て管の位置及び暗騒音に関する情報を含み、固体伝播音に係る前記排水騒音の大小に係わる騒音要素として、排水立て管の排水流量のほかに、建物グレード、天井の仕上げ構造及び暗騒音に関する情報を含むため、従来の大雑把な対策と異なり、緻密でより適切な排水立て管の遮音対策を実現することができる。
(7)請求項7に係る発明によれば、空気伝播音に係る遮音対策として排水立て管周囲の壁仕様と排水立て管の被覆処理仕様と含み、固体伝播音に係る遮音対策として床貫通部の防振処理仕様を含むため、両伝播音に対する具体的な遮音対策を同時的に把握することができる。
(8)請求項8に係る発明によれば、合計騒音得点に対して、ほぼ等価ないし近似する遮音得点を備えた一もしくは複数の望ましい遮音対策及びその遮音得点が、合計騒音得点とともに音圧レベル(dB)に相当する物理量として出力されるので、遮音対策がより明瞭にかつ合理的に行われる。
(9)請求項9に係る発明によれば、建物の排水立て管の遮音対策を効率的にかつ低コストに実現可能な、排水立て管の遮音対策支援プログラムが提供される。
騒音情報記憶データテーブル20及び遮音対策記憶データテーブル30は、先ず排水騒音を空気伝播音と固体伝播音とに大きく分け、騒音情報記憶データテーブル20については、空気伝播音に係る騒音情報記憶データテーブル20aと固体伝播音に係る騒音情報記憶データテーブル20bとに分けられ、遮音対策記憶データテーブル30については、空気伝播音に係る遮音対策記憶データテーブル30aと固体伝播音に係る遮音対策記憶データテーブル30bとに分けられ、夫々について情報が記憶されている。
「排水騒音の大小に係わる騒音要素」は、排水立て管の排水流量のような、発生源の騒音そのものに係る要素や、排水騒音として伝達される際に、その排水騒音の大きさに影響を与える要素のほか、騒音を受音する側における環境条件に係る要素をも含む。
建物グレードについては、設備仕様は「標準」と「高級」との2段階にランク分けされ、排水立て管の位置については、「居室との間に1室以上介する」「居室に接しない」「居室に接する」の3段階にランク分けされ、暗騒音に関する情報については「標準25〜35dB」「特に静か25dB以下」の2段階にランク分けされている。
空気伝播音に係る騒音情報記憶データテーブル20aにおいて、「排水騒音の大小に係わる騒音要素」としては、このほかに、例えば、立て管の種類、継手の種類、排水の種類(浴槽かトイレか等)等の排水立て管の設備仕様、その他適宜項目を付加することができる。
また、基準騒音得点に対する正又は負の相対得点の値が、音圧レベル(dB)に相当する物理量であるものとして選定されている。例えば、建物グレードについての設備仕様は「基準設備仕様」として選定された「高級」に比べて、「標準」は騒音得点−5、つまり約5dB騒音度が低く設定されることを示している。暗騒音については、基準標準設備として選定された25〜35dBの範囲を下回る20dBにあるような場合は騒音得点5、つまり約5dB騒音度が高く設定されることを示している。すなわち、受音側の環境が騒音をより低く設定すべき環境にあるときは、騒音度がより大きく設定されるようになっている。各騒音要素における「基準設備仕様」を組み合わせたものが「一組の基準設備仕様」となる。
天井仕上げ構造については、二重天井による設備仕様と直天井による設備仕様の2段階にランク分けされ、二重天井による設備仕様を「基準設備仕様」とし、直天井による設備仕様は、騒音得点5、つまり約5dB騒音度が高く設定されることを示している。
固体伝播音に係る騒音情報記憶データテーブル20bにおいて、「排水騒音の大小に係わる騒音要素」としては、このほかに、例えば、継手の種類、排水の種類(浴槽かトイレか等)等の排水立て管の設備仕様、さらには部屋仕様、立て管からの距離、壁仕上げの構造、床スラブの工法、その他適宜項目を付加することができる。
なお、排水流量(単位:L/Sec)に係るランク分けは「1.67」「3.33」「4」「>4」という代表値を表示して4段階の量的範囲に分けられている。
図示の例では、「基準遮音対策」に基準遮音得点0を対応付け、その余の遮音対策に基準遮音得点0に対する正又は負の相対得点を対応付けている。また、基準遮音得点に対する正又は負の相対得点の値が、音圧レベル(dB)に相当する物理量であるものとして選定されている。基準騒音得点と基準遮音得点とは同じ数値として設定されている。
すなわち、図示の例では、空気伝播音については、建物グレード「高級」、排水流量「3.33(L/Sec)」、立て管の位置「室に接する」、暗騒音「25〜35dB」で一組をなす「一組の基準設備仕様」に対して所要の騒音低減を実現し得るものとして実験データによって裏付けられた遮音対策を「基準遮音対策」とし、この「基準遮音対策」に基準遮音得点0を対応付けている。
先ず、入力部4から各排水立て管毎に、対象物件の騒音要素に関する情報、例えば、立て管番号、建物グレード、排水流量、立て管の位置、暗騒音、天井仕上げの構造に関する条件を入力する(S1)。図4は、入力画面表示例を示すものである。表形式の表示画面のセルに入力するようになっている。通常、建物グレードは建物によって決まるので、立て管毎ではなく、一括入力するようにしている。
なお、前記のとおり、本実施形態では、排水流量として、「設計上の負荷流量」に0.5〜0.7の係数を乗じた「騒音用排水流量」を採用することとしている。この排水流量(騒音用排水流量)の入力については、本発明のシステムとは別に専用のアプリケーションプログラム(「設計上の負荷流量」を算出するとともに「騒音用排水流量」をも算出するようなプログラム)を用いて算出して得られた値を直接入力してもよいし、本システム(本プログラム)にそのようなアプリケーションプログラムを組み込み、排水流量(騒音用排水流量)が自動的に算出されて入力されるようにしてもよい。
このとき、前記のとおり、騒音情報記憶部2は、空気伝播音に係る騒音情報記憶データテーブル20aと固体伝播音に係る騒音情報記憶データテーブル20bとに分けた上で、これら各伝播音毎に、かつ排水立て管の排水流量その他の排水騒音の大小に係わる騒音要素毎に騒音度に基いてランク分けされた複数の設備仕様と、これら各設備仕様に対応付けられた騒音得点とを記憶しており、騒音評価部5aは、各排水立て管について、排水騒音を空気伝播音と固体伝播音とに分けて、これら各伝播音毎に、各騒音要素において該当する設備仕様に対応付けられた騒音得点を集計して合計騒音得点を導き出す。
ここで、合計騒音得点と所定の関係にある遮音得点は、例えば、合計騒音得点に対して、ほぼ等価ないし近似する遮音得点とすることができる。
前記のとおり、騒音情報記憶手段において騒音要素毎にランク分けされた複数の設備仕様における「基準設備仕様」に基準騒音得点0を対応付け、その余の設備仕様に基準騒音得点0に対する正又は負の相対得点を対応付けておき、遮音対策記憶手段において、遮音性能に基いてランク分けされた複数の遮音対策における「基準遮音対策」に基準遮音得点0を対応付け、その余の遮音対策に基準遮音得点0に対する正又は負の相対得点を対応付けておく。そして、合計騒音得点に対して、ほぼ等価ないし近似する遮音得点を備える一もしくは複数の遮音対策を導き出すことにより、対象物件の、基準設備仕様に対する騒音度の増減に対応した、合理的な遮音対策が選定されることになる。しかも、基準騒音得点に対する正又は負の相対得点並びに基準遮音得点に対する正又は負の相対得点の値を、音圧レベル(dB)に相当する物理量として設定しておくことにより、音圧レベルとして定量化された合計騒音得点と遮音得点を通して、基準設備仕様と基準遮音対策を一つの物差しとして対象物件の騒音の程度とそれに必要な遮音対策を、確実に把握することができる。
「合計騒音得点に対して、ほぼ等価ないし近似する遮音得点」は、上記の場合、例えば、合計騒音得点≦遮音得点といった演算式を設定しておけば、少なくとも基準遮音対策に相当する遮音効果をもつ遮音対策が確保されることになる。
図5において、各騒音要素における「基準設備仕様」を組み合わせた「一組の基準設備仕様」により生じるところの排水騒音が35dB(棒グラフ1)であるとすると、「基準遮音対策」は、「一組の基準設備仕様」に対して所要の遮音(騒音低減)(例えば5dB)を実現し得るものとして実験データによって裏付けられているものである。したがって、「一組の基準設備仕様」に対し、「基準遮音対策」を施すことにより、5dBの遮音(騒音低減)が実現される(棒グラフ2)。
図5において、排水騒音から遮音を控除したものが受音側の騒音であり、排水騒音、遮音、受音側の騒音の音の大きさが音圧レベル(dB)で表示されている。排水騒音は排水が排水立て管を流れることにより生じる音の大きさを示しており、遮音は遮音対策の効果として低減される音の大きさを示しており、受音側の騒音は、排水対策を施した結果、排水立て管から離れた住戸内の居室に伝達して聞こえる騒音の大きさを示している。
なお、基準遮音対策としての遮音対策が複数種の仕様の組合せとして選定されている場合には、上記の基準遮音対策の基準遮音得点は、各仕様の遮音対策の遮音得点を合計した得点として算定される。
一組の基準設備仕様には、複数の騒音要素毎に一つの基準設備仕様が割り当てられているが、各基準設備仕様の基準騒音得点には、それぞれ同一得点(例えば図2では0点)が割り当てられている。
一組の基準設備仕様と基準遮音対策を備えた排水立て管の実験設備について排水騒音、遮音の大きさが実測され、一組の基準設備仕様とそれに対する妥当な基準遮音対策を基準軸(基準値)としており、基準騒音得点と基準遮音得点とが実験データによって裏付けられた形で対応付けられている。さらに、騒音要素毎にランク分けされた複数の設備仕様において、基準設備仕様以外の設備仕様の基準騒音得点に対する騒音得点、並びに、基準遮音対策の基準遮音得点に対する、複数の遮音対策の遮音得点も実験データによってほぼ近似するものとして設定されている。
したがって、一組の基準設備仕様の基準騒音得点、基準遮音得点を基準軸(物差し)として利用し、対象物件の排水立て管の騒音得点、遮音得点を得ることによって、実際に騒音量、遮音量を測定することなく、騒音及び妥当な遮音効果を推定することができる。
したがって、図6に示すように、各排水立て管について、騒音評価手段において導き出された合計騒音得点は、基準値として機能する「一組の基準設備仕様」における基準騒音得点0に対する相対的な増減値として現れ(増減値が0の場合も勿論ある。)、「一組の基準設備仕様」に対する音の相対的な変動量を表すことになる。しかも、その変動量は騒音度の増減を音圧レベル(dB)に相当する物理量として客観的に表示するものとなる。そして、合計騒音得点に対して、ほぼ等価ないし近似する遮音得点を備えた一もしくは複数の遮音対策を導き出せば、その遮音対策は、「基準遮音対策」と同程度の遮音効果を有する望ましい合理的な対策となるのである。
なお、空気伝播音に係る遮音対策、固体伝播音に係る遮音対策それぞれにおける各遮音対策が複数種の処置(仕様)の組合せからなる場合があってもよい。
図7、図8は、出力画面表示例を示すものである。図7の表の右側に図8の表が連続して接続された一つの表として出力することができるものであるが、図面表示の制約上、図7と図8とに分けて表示している。
図7、図8に示すとおり、対象物件の排水立て管毎に、排水立て管の該当する設備仕様及び合計騒音得点、並びに一もしくは複数の遮音対策及びその遮音得点が表形式で出力されている。また、排水騒音を空気伝播音(図7)と固体伝播音(図8)とに分けて、これら各伝播音毎に、排水立て管の該当する設備仕様及び合計騒音得点、並びに一もしくは複数の遮音対策及びその遮音得点が出力されるようにしている。図示の例では、各伝播音に対して一の遮音対策が出力された例を示しているが、各伝播音に対して、複数の遮音対策を出力する場合もある。
図8に示すとおり、固体伝播音に係る騒音要素:建物グレード、排水流量、天井仕上げ構造、暗騒音に関し、対象物件の該当する設備仕様とそれら設備仕様の騒音得点とが一緒に出力されるとともに、それら設備仕様に対応付けられた騒音得点を集計した合計騒音得点が出力されている。そして、合計騒音得点と所定の関係にある遮音得点を備える遮音対策として、床貫通部防振方法(床貫通部の防振処理仕様)に係る所定仕様(遮音得点5点:防振テープ1.5mm二重又はロックウール+モルタル(防振テープ1.5mm二重)、遮音得点10点:ロックウール+シール)が出力されている。
2 騒音情報記憶部
3 遮音対策記憶部
4 入力部
5a 騒音評価部
5b 遮音対策選定部
6 出力部
Claims (9)
- 排水立て管の排水流量その他の排水騒音の大小に係わる騒音要素毎に騒音度に基いてランク分けされた複数の設備仕様と、これら各設備仕様に対応付けられた騒音得点とを記憶しておく騒音情報記憶手段と、
遮音性能に基いてランク分けされた複数の遮音対策と、これら各遮音対策に対応付けられた遮音得点とを記憶しておく遮音対策記憶手段と、
各排水立て管毎に、対象物件の騒音要素に関する情報を入力するための入力手段と、
前記入力手段によって入力された騒音要素に関する情報を元に、前記騒音情報記憶手段を参照して、前記各排水立て管について、各騒音要素において該当する設備仕様を特定するとともにこの設備仕様に対応付けられた前記騒音得点を集計して合計騒音得点を導き出す騒音評価手段と、
前記騒音評価手段により得られた各排水立て管の該当する設備仕様及び合計騒音得点、並びに前記遮音対策記憶手段に記憶された複数の遮音対策及びその遮音得点を出力する出力手段と、を有することを特徴とする、
排水立て管の遮音対策支援システム。 - 排水立て管の排水流量その他の排水騒音の大小に係わる騒音要素毎に騒音度に基いてランク分けされた複数の設備仕様と、これら各設備仕様に対応付けられた騒音得点とを記憶し、かつ、前記騒音要素毎に騒音度に基いてランク分けされた複数の設備仕様のうち、基準とすべき設備仕様を「基準設備仕様」として予め選定し、各騒音要素における「基準設備仕様」に所定の基準騒音得点を対応付けておく騒音情報記憶手段と、
遮音性能に基いてランク分けされた複数の遮音対策と、これら各遮音対策に対応付けられた遮音得点とを記憶し、かつ、ランク分けされた複数の遮音対策について、前記各騒音要素における「基準設備仕様」を組み合わせた「一組の基準設備仕様」に対して所要の騒音低減を実現し得るものとして予め選定された「基準遮音対策」に所定の基準遮音得点を対応付けておく遮音対策記憶手段と、
各排水立て管毎に、対象物件の騒音要素に関する情報を入力するための入力手段と、
前記入力手段によって入力された騒音要素に関する情報を元に、前記騒音情報記憶手段を参照して、前記各排水立て管について、各騒音要素において該当する設備仕様を特定するとともにこの設備仕様に対応付けられた前記騒音得点を集計して合計騒音得点を導き出す騒音評価手段と、
前記騒音評価手段によって導き出された合計騒音得点と所定の関係にある遮音得点を備える一もしくは複数の遮音対策を、前記遮音対策記憶手段を参照して導き出す遮音対策選定手段と、
前記騒音評価手段により得られた各排水立て管の該当する設備仕様及び合計騒音得点、並びに前記遮音対策選定手段により得られた一もしくは複数の遮音対策及びその遮音得点を出力する出力手段と、を有することを特徴とする、
排水立て管の遮音対策支援システム。 - 前記騒音情報記憶手段において、前記騒音要素毎にランク分けされた複数の設備仕様における「基準設備仕様」に基準騒音得点0を対応付け、その余の設備仕様に基準騒音得点0に対する正又は負の相対得点を対応付けておき、
前記遮音対策記憶手段において、前記遮音性能に基いてランク分けされた複数の遮音対策における「基準遮音対策」に基準遮音得点0を対応付け、その余の遮音対策に基準遮音得点0に対する正又は負の相対得点を対応付けておく、
請求項2に記載の排水立て管の遮音対策支援システム。 - 前記基準騒音得点に対する正又は負の相対得点並びに前記基準遮音得点に対する正又は負の相対得点の値が、音圧レベル(dB)に相当する物理量である、
請求項3に記載の排水立て管の遮音対策支援システム。 - 前記騒音情報記憶手段において、排水騒音を空気伝播音と固体伝播音とに分けて、これら各伝播音毎に、さらに複数の騒音要素毎に騒音度に基いて夫々ランク分けされた複数の設備仕様として記憶しておき、
前記遮音対策記憶手段において、排水騒音を空気伝播音と固体伝播音とに分けて、これら各伝播音毎に、さらに遮音性能に基いてランク分けされた複数の遮音対策として記憶しておき、
前記騒音評価手段において、前記各排水立て管について、排水騒音を空気伝播音と固体伝播音とに分けて、これら各伝播音毎に、各騒音要素において該当する設備仕様を特定するとともにこの設備仕様に対応付けられた前記騒音得点を集計して合計騒音得点を導き出し、
前記遮音対策選定手段において、前記各排水立て管について、排水騒音を空気伝播音と固体伝播音とに分けて、これら各伝播音毎に、前記合計騒音得点と所定の関係にある遮音得点を備える一もしくは複数の遮音対策を、前記遮音対策記憶手段を参照して導き出し、
前記出力手段において、排水騒音を空気伝播音と固体伝播音とに分けて、これら各伝播音毎に、各排水立て管の該当する設備仕様及び合計騒音得点、並びに前記遮音対策選定手段により得られた一もしくは複数の遮音対策及びその遮音得点を出力する、ことを特徴とする、
請求項2〜4のいずれかに記載の排水立て管の遮音対策支援システム。 - 空気伝播音に係る前記排水騒音の大小に係わる騒音要素として、排水立て管の排水流量のほかに、建物グレード、排水縦管の位置及び暗騒音に関する情報を含み、固体伝播音に係る前記排水騒音の大小に係わる騒音要素として、排水立て管の排水流量のほかに、建物グレード、天井の仕上げ構造及び暗騒音に関する情報を含む、
請求項5に記載の排水立て管の遮音対策支援システム。 - 空気伝播音に係る遮音対策として排水立て管周囲の壁仕様と排水立て管の被覆処理仕様とを含み、固体伝播音に係る遮音対策として床貫通部の防振処理仕様を含む、
請求項6に記載の排水立て管の遮音対策支援システム。 - 前記遮音対策選定手段において、前記合計騒音得点に対して、等価ないし近似する遮音得点を備える一もしくは複数の望ましい遮音対策を、前記遮音対策記憶手段を参照して導き出す、
請求項2〜7のいずれかに記載の排水立て管の遮音対策支援システム。 - コンピュータを、
排水立て管の排水流量その他の排水騒音の大小に係わる騒音要素毎にランク分けされた複数の設備仕様と、これら各設備仕様に対応付けられた騒音得点とを記憶しておく騒音情報記憶手段、
遮音性能に基いてランク分けされた複数の遮音対策と、これら各遮音対策に対応付けられた遮音得点とを記憶しておく遮音対策記憶手段、
各排水立て管毎に、対象物件の騒音要素に関する情報を入力するための入力手段、
前記入力手段によって入力された騒音要素に関する情報を元に、前記騒音情報記憶手段を参照して、前記各排水立て管について、各騒音要素において該当する設備仕様を特定するとともにこの設備仕様に対応付けられた前記騒音得点を集計して合計騒音得点を導き出す騒音評価手段、
前記騒音評価手段により得られた各排水立て管の該当する設備仕様及び合計騒音得点、並びに前記遮音対策記憶手段に記憶された複数の遮音対策及びその遮音得点を出力する出力手段、
として機能させるための排水立て管の遮音対策支援プログラム。
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