JP4363035B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関し、より詳しくは二成分現像剤を用いる現像装置を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置は、例えばドラム状に構成された感光体を一様に帯電し、この感光体を画像情報に基づいて制御された光で露光して感光体上に静電潜像を形成し、この静電潜像をトナーで可視像とし、さらにこの可視像を記録紙に転写し、これを定着することによって画像形成している。
かかる画像形成装置に用いる現像装置として、磁性トナーを用いた一成分現像装置や、トナーと磁性キャリアとを混合させた二成分現像剤を用いた二成分現像装置が用いられているが、特にカラー画像形成装置においては、カラートナーを用いる必要から二成分現像装置が主流となっている。
【0003】
二成分現像装置においては、一定の画像濃度を確保し、またかぶりを防止するために磁性キャリアに対するトナー濃度は一定に維持する必要がある。そのために、現像剤の透磁率がトナー濃度によって異なることを利用したセンサや、現像剤に対する光学的な反射濃度がトナー濃度によって異なることを利用したセンサを設けて常にトナー濃度を検出し、その検出結果に基づいてトナーの補給を制御することによってトナー濃度を一定に維持している。
【0004】
ここで、従来技術として、現像器の駆動時間とトナー濃度センサで検知したトナー濃度からトナー濃度センサの出力変動量を求め、この出力変動量を用いてトナー濃度検知値を補正して画像形成時における現像器のトナー濃度を検知する技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。また、二成分現像剤のトナー濃度を透磁率の変化として検出するトナー濃度検出センサからの検出結果に基づいて、トナー補給制御をする技術が存在する(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−234582号公報(第7−8頁、図1)
【特許文献2】
特開平8−146751号公報(第5−7頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の二成分現像装置を備えた画像形成装置では、トナー濃度を一定に維持するためには、トナー濃度センサや、検出されたトナー濃度に基づいてトナー補給を制御する制御回路や、さらにはトナーを補給するためのトナー補給機構等が必要であるために、装置の小型化が困難であり、また高コスト化を招くという技術的課題がみられた。
また、特にカラー画像形成装置では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色のトナー像を重ね合わせてカラー画像を形成するため、色再現性の良い画像を形成するためには、Y、M、C、Kそれぞれのトナー像の画像濃度を精度良く調整しなければならないという技術的課題もみられた。
【0007】
なお、上記の特許文献1および特許文献2に記載された技術では、トナー濃度センサやトナー補給制御回路等を用いることなく、トナー濃度を一定に制御するための有効な技術は開示されていない。
【0008】
そこで本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたものであり、その目的とするところは、二成分現像剤のトナー濃度を自動的に制御可能な画像形成装置を提供することにある。また他の目的は、色再現性の良い画像の形成を可能とすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる目的のもと、本発明の画像形成装置は、帯電手段と露光手段とによって像担持体上に形成された静電潜像を、トナーとキャリアとからなる現像剤のトナー濃度の変動によりトナーの現像剤への供給量が自律的に変化するように構成された現像手段で現像し、さらに像担持体上に現像された画像の濃度を検出する画像濃度検出手段を備えて、画像濃度検出手段の検出値に基づいて静電潜像と現像手段との間の現像コントラストを変更するように構成されている。これによって、二成分現像剤のトナー濃度を自動的に制御するとともに現像コントラストを最適に設定して、色再現性の良い画像を形成することが可能となる。
【0010】
すなわち、本発明の画像形成装置は、静電潜像を担持する像担持体と、像担持体を帯電する帯電手段と、像担持体を露光する露光手段と、トナーとキャリアとからなる現像剤で静電潜像を現像するとともに、現像剤のトナー濃度の変動によりトナーの現像剤への供給量が自律的に変化するように構成された現像手段と、像担持体上に現像された画像の濃度を検出する画像濃度検出手段とを備え、画像濃度検出手段の検出値に基づいて静電潜像と現像手段との間の現像コントラストを変更することを特徴としている。また、現像手段は、現像剤を保持する現像剤保持容器と現像剤保持容器にトナーを供給するトナー供給路とを備え、現像剤のトナー濃度の変動によりトナー供給路への現像剤の侵入量が変化するように構成されたことを特徴とすることができる。
【0011】
さらに、現像手段は、現像剤が適正トナー濃度よりも高い場合にトナーの供給を遮断し、現像剤が適正トナー濃度よりも低い場合にトナーの供給を可能とするようにトナー供給路への現像剤の侵入量が変化することを特徴とすることができる。また、画像濃度検出手段の検出値に基づき現像剤のトナー濃度が所定値を超えていると判断される場合に、現像手段のトナーを消費させるトナー消費手段をさらに備えたことを特徴とすることができる。さらに、帯電手段に印加する電圧、露光手段の露光量、及び現像手段に印加する電圧のいずれか又は複数を変化させて現像コントラストを変更することを特徴とすることができる。
【0012】
また、本発明の画像形成装置は、静電潜像を担持する像担持体と、像担持体を帯電する帯電手段と、像担持体を露光する露光手段と、トナーとキャリアとからなる現像剤で静電潜像を現像するとともに、現像剤のトナー濃度の変動によりトナーの現像剤への供給量が自律的に変化するように構成された現像手段と、像担持体上に形成された画像の印字率を計測する印字率計測手段と、現像手段の駆動時間を計測する現像駆動時間計測手段と、印字率計測手段の計測値及び現像駆動時間計測手段の計測値に基づいて静電潜像と現像手段との間の現像コントラストを変更する現像コントラスト変更手段とを備えたことを特徴としている。さらに、現像コントラスト変更手段は、印字率を複数の印字率範囲に分割し、分割された印字率範囲毎に現像手段の駆動時間を計測し、印字率範囲毎の現像手段の駆動時間に基づき現像コントラストを変更することを特徴とすることができる。
【0013】
また、現像コントラスト変更手段は、分割された印字率範囲毎に現像手段の駆動時間によって変化する現像剤のトナー濃度の変化量を記憶した参照表を備え、印字率範囲毎の現像手段の駆動時間の計測値をこの参照表と比較することにより現像剤のトナー濃度を予測し、現像コントラストを変更することを特徴とすることができる。さらに、現像コントラスト変更手段は、分割された印字率範囲毎に現像手段の駆動時間によって変化する現像剤のトナー濃度の変化量を現像手段の駆動時間の関数として記憶し、印字率範囲毎の現像手段の駆動時間の計測値をこの関数で演算することにより現像剤のトナー濃度を予測し、現像コントラストを変更することを特徴とすることができる。また、現像コントラスト変更手段は、分割された複数の印字率範囲を現像手段のトナー供給特性に基づき定めたことを特徴とすることができる。
さらに、印字率計測手段の計測値及び現像駆動時間計測手段の計測値に基づき現像剤のトナー濃度が所定値を超えていると予想される場合に、現像手段のトナーを消費させるトナー消費手段をさらに備えたことを特徴とすることができる。
【0014】
また、本発明の画像形成装置は、静電潜像を担持する像担持体と、像担持体を帯電する帯電手段と、像担持体を露光する露光手段と、トナーとキャリアとからなる現像剤で静電潜像を現像するとともに、現像剤のトナー濃度の変動によりトナーの現像剤への供給量が自律的に変化するように構成された現像手段と、像担持体上に現像された画像の濃度を検出する画像濃度検出手段と、像担持体上に形成された画像の印字率を計測する印字率計測手段と、現像手段の駆動時間を計測する現像駆動時間計測手段と、画像濃度検出手段の検出値と印字率計測手段の計測値と現像駆動時間計測手段の計測値とに基づいて静電潜像と現像手段との間の現像コントラストを変更する現像コントラスト変更手段とを備えたことを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明について詳細に説明する。◎ 実施の形態1
図1に示すものは、本実施の形態における画像形成装置を説明する断面図である。カラー画像形成装置40は、直径20mmの4個の感光体ドラム1A、1B、1C、1Dを中間転写ベルト6の周囲に35mmの間隔で配置して構成されている。それぞれの感光体ドラム1A、1B、1C、1D、例えば感光体ドラム1Aの周囲には感光体ドラム1A上を一様に帯電する帯電器2A、画像情報に基づいて制御された光を露光するLEDプリントヘッド(LPH)3A、感光体ドラム1A上に形成された潜像を現像する現像装置20A、トナー像を中間転写ベルト6に転写する1次転写ローラ4A、感光体ドラム1A上から転写残トナーを除去するクリーナ5Aを備えている。なお、感光体ドラム1B、1C、1Dの周囲も同様に構成されている。
【0016】
感光体ドラム1Aは、アルミニウムなどの導電性の材料をドラム状に形成し、その表面に有機感光体(OPC)を塗布して構成されている。そして、周速度100mm/secで駆動されている。帯電器2Aは、導電性ゴムまたは導電性スポンジと導電性ゴムとを積層して構成された帯電ローラで形成され、電源53に接続されて電圧が供給されている。そして感光体ドラム1Aの表面を一定電圧(例えば−400V)で一様に帯電する。また、LPH3Aは、図示しないホストコンピュータからの画像データに基づきLPHドライバ52によって制御された光を照射し、感光体ドラム1A上に潜像を形成する。
【0017】
現像装置20Aの構成に関しての詳細は後述するが、現像装置20Aには電源51が接続され、感光体ドラム1Aとの間に、直流電圧または直流電圧に交流電圧を重畳した電圧による現像バイアスが印加されている。そして、感光体ドラム1A上に形成された潜像をイエロー(Y)のトナーを用いた現像剤で現像し、トナー像を形成する。また、現像装置20B、20C、20Dも現像装置20Aと同様に構成され、それぞれマゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナーを用いた現像剤で現像し、M、C、Kのトナー像を形成する。
なお、現像装置20A〜20Dの駆動は1つのモータ(図示せず)からギヤトレイン(図示せず)によって行っている。
【0018】
1次転写ローラ4Aは、導電性ゴムまたは導電性スポンジと導電性ゴムとを積層して構成され、図示しない電源に接続されて電圧が供給されている。そして中間転写ベルト6上にトナー像を転写する。クリーナ5Aは、例えば導電性ファーブラシとクリーナボックスで構成される。導電性ファーブラシは感光体ドラム1Aの回転方向とは反対方向に回転するとともに、図示しない電源により直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加され、転写の際に感光体ドラム1A上に残った転写残トナーを吸引し、クリーナボックスに一旦貯蔵する。そして、非画像形成時に導電性ファーブラシに逆電圧を印加してファーブラシ内に貯蔵されたトナーを感光体ドラム1Aに転移させ、さらに感光体ドラム1Aから中間転写ベルト6に転移させて転写ベルトクリーナ11で一括回収する。
【0019】
また、中間転写ベルト6はポリイミドなどの可撓性のフィルムで構成され、感光体ドラム1A、1B、1C、1Dと1次転写ローラ4A、4B、4C、4Dとで狭持されながら移動する。そしてそれぞれの感光体ドラム1A、1B、1C、1D上に形成されたY、M、C、Kのトナー像がそれぞれ1次転写ローラ4A、4B、4C、4Dによって中間転写ベルト6上に位置精度よく転写されて、カラートナー像が合成される。
【0020】
中間転写ベルト6に転写して合成されたカラートナー像は、2次転写ローラ8によって記録用紙10に一括して転写される。なお、中間転写ベルト6に転写残として残ったトナーは転写ベルトクリーナ11で除去される。定着器9は、加熱ローラ9aと加圧ローラ9bとからなる一対のローラで構成される。トナー像が転写された記録用紙10は定着器9に搬送され、定着器9を通過する際に、トナー像が記録用紙10に加熱定着され、カラー画像が形成される。そして形成されたカラー画像は、カラー画像形成装置40の上部に排出される。
【0021】
次に、現像装置20Aの構成について詳細に説明する。図2は、現像装置20Aの概略断面図である。図2に示すように、現像装置20Aは、現像剤を収容する現像剤保持容器および現像装置20Aの筺体としての支持容器21、現像剤担持体としての現像スリーブ22、現像剤を現像スリーブ22に吸着させる現像マグネット23、現像剤の層厚を規制するブレード24、現像剤を攪拌しながら現像装置20Aの長手方向に循環移動させる現像剤供給オーガー25および現像剤攪拌オーガー26、トナーを支持容器21へ供給するトナー供給路27を備えている。
【0022】
支持容器21は、感光体ドラム1A側に向けて開口を有し、内部にはトナーと磁性粒子であるキャリアとを混合させた現像剤を収容する現像剤収容部が設けられている。現像剤収容部は、現像装置20Aの長手方向に設けられた収容部壁21aによって現像剤収容部21bと現像剤収容部21cとに分けられている。
そして、現像剤収容部21bには現像剤供給オーガー25、現像剤収容部21cには現像剤攪拌オーガー26が配置されている。収容部壁21aは現像装置20Aの両端部には設けられておらず、現像剤収容部21bと現像剤収容部21cとはこの両端部で連結されている。
【0023】
現像スリーブ22は、アルミニウム、SUS等の非磁性材料で構成され、図示しない駆動手段によって矢印A方向に回転する。また現像スリーブ22の内部には、現像マグネット23が内包されている。現像マグネット23には円周方向に複数の磁極が配置されており、現像剤を現像スリーブ22に吸着させる。そして現像スリーブ22が回転することによって現像剤収容部21bに保持されている現像剤を感光体ドラム1Aに搬送する。なお、その際現像マグネット23を回転させてもよい。
ブレード24は、非磁性材料または磁性材料で構成され、現像スリーブ22に担持される現像剤の層厚を一定量に規制する。これにより、感光体ドラム1Aへは現像スリーブ22の軸方向に亘って均一に所定量の現像剤が供給され、感光体ドラム1A上に形成された静電潜像を現像する。
【0024】
現像剤供給オーガー25、現像剤攪拌オーガー26はそれぞれ軸の周囲にスクリューが設けられている。そして現像剤供給オーガー25、現像剤攪拌オーガー26とは、図示しない駆動手段によって互いに反対方向に回転して、トナーとキャリアとを攪拌しながら互いに反対方向に搬送する。現像剤収容部21bと現像剤収容部21cとは現像装置20Aの両端部で連結されているために現像剤が互いに流れ込み、現像剤供給オーガー25と現像剤攪拌オーガー26とによって現像剤収容部21bと現像剤収容部21cとの間を循環するように構成されている。
【0025】
現像剤収容部21cの中央部の上部には、現像剤収容部21cへトナーを供給するトナー供給路27が配置され、トナー供給路27は図示しないトナー容器28Aと連結されている。
ここで、トナー容器の構成の一例として現像装置20Bに連結されるトナー容器28Bについて説明する。図3に示すものは、トナー容器28Bの構成を説明する断面図である。図3において、トナー容器排出口32から現像装置20Bのトナー供給路27までは6mm×23mmの中空ダクト29Bが重力方向と平行に設置してある。トナー容器28B内にはスクリューオーガー30が設けられ、図示しない駆動手段によって回転されることでトナーが排出される。排出されたトナーは、中空ダクト29Bから重力で現像装置20Bのトナー供給路27に落下到達する。そして、トナー供給路27に到達したトナーは現像装置20Bの現像剤攪拌オーガー26によって流動している現像剤に取り込まれていく。
【0026】
トナー容器28Bはトナー容器排出口32に向かって20°の傾きを持って設置されている。トナー容器28B内にトナーのブロッキングを防止する棒状部材からなるほぐし部材31がスクリューオーガー30と一体となって設けられており、トナーが重力によってトナー容器排出口32へ集中するように構成している。トナー容器28Bの傾きは、トナーの安息角によらずわずかでも傾きを持っていればよい。なお、現像装置20A、20C、20Dにそれぞれ連結されるトナー容器28A、28C、28Dも同様に構成されている。
【0027】
トナー容器28A〜28DにはそれぞれY、M、C、Kのトナーが貯蔵されている。図4はカラー画像形成装置40を上部から見たトナー容器28A〜28Dの配置を説明する平面図であり、図5はカラー画像形成装置40を背後から見たトナー容器28A〜28Dの配置を説明する背面図である。図4および図5に示すように、トナー容器28A〜28Dは、カラー画像形成装置40の上部に並列に配置され、それぞれ中空ダクト29A〜29Dを介して現像装置20A〜20Dにトナーを落下供給している。
【0028】
次に、トナー供給路27から現像剤収容部21cへのトナーの供給について説明する。
支持容器21は、支持容器21の容量が充填する現像剤におけるトナーとキャリアとの重量比(トナー濃度:TC)が適正値(例えば6%)の場合の現像剤の体積とほぼ同量となるように構成している。ここで、支持容器21の容量とは、支持容器21の実質的な容量をいい、現像剤が現像装置20内部で移動できる領域の容量をいう。また、TCの適正値とは、現像画像が充分な画像濃度を有し、かつかぶりを生じない適正なTCをいう。
そして、現像装置20Aには、支持容器21を満たすようにTCが適正値である現像剤を充填する。
【0029】
ここで、図6は、現像剤のTCと現像剤の体積との関係を示した図である。図6においては、現像剤を緩んだ状態で測定した場合と、現像剤を押し込みタッピングした状態で測定した場合とを示している。現像剤は緩み状態、タッピング状態のいずれの場合でも現像剤のTCと現像剤の体積とはリニアな関係にあり、TCが増加するとそれに比例して現像剤の体積も増加する。したがって、図7に示したように、現像剤のTCが適正値よりも増加すると現像剤の体積は支持容器21の容積よりも大きくなり、逆に現像剤のTCが適正値よりも減少すると現像剤の体積は支持容器21の容積よりも小さくなる。
【0030】
このように構成することによって、現像剤収容部21cの上部に配置されたトナー供給路27では、現像剤のTCの変動に基づく現像剤の体積変化により、現像剤がトナー供給路27の開口に侵入して開口を遮断した状態と、トナー供給路27の開口まで至らず開口を開放した状態とが生じる。
図8は、現像剤の体積変動によるトナー供給路27における現像剤の盛り上がり状態を説明する図である。図8(a)に示すように、トナーが消費されて現像剤のTCが適正値よりも小さくなった場合には、現像剤の体積が減少するため現像剤量はトナー供給路27まで達せず、トナー供給路27は開放される。この状態では、トナー供給路27を通ってトナーが現像剤に供給される。そして現像剤のTCが再び高くなると現像剤の体積は増加して、現像剤は支持容器21の全体を満たすこととなる。
【0031】
現像剤にトナーがさらに供給されると、図8(b)に示すように、現像剤量は支持容器21の容量を超えるために、現像剤はトナー供給路27に溢れ出し、盛り上がりを発生させる。トナー供給路27に発生した現像剤の盛り上がりは現像剤攪拌オーガー26からは離れているため、現像剤攪拌オーガー26による搬送力は弱い。このため、トナー供給路27内の現像剤は滞留して現像剤の壁を形成し、トナー供給路27から現像剤へトナーが供給されるのを遮断する。その結果、現像剤へはトナーが供給されず、現像剤のTCがそれ以上に高くなることはない。
【0032】
さらに、トナーが消費されて現像剤のTCが低下し体積が小さくなると、トナー供給路27の現像剤の盛り上がりがなくなり、再びトナー供給路27を通ってトナーが供給されるようになる。
このようにして、現像剤の体積変化によるトナー供給路27の遮断/開放が生じることによって現像剤へのトナーの供給は自律的に制御され、現像剤のTCを一定の範囲(4%〜8%)内に維持することが可能となる。
【0033】
さらに、本実施の形態では第4の感光体ドラム1Dの位置よりも中間転写ベルト6の移動方向下流側に、中間転写ベルト6に対向させて画像濃度センサ7を備えてている。画像濃度センサ7は、中間転写ベルト6上に形成されたパッチの濃度を検出して、動作制御部50に送信する。
すなわち、各感光体ドラム1A〜1Dにおいて、印字ページ間に当たる非画像領域でトナー濃度検出用のパッチ形成のためにLPH3A〜3Dによって露光を行い、現像装置20A〜20Dによって、それぞれY、M、C、Kのトナー像を形成する。かかるトナー像は中間転写ベルト6に転写される。その際、各色のパッチが重ならないように、LPH3A〜3Dの露光タイミングが調整されている。そして、中間転写ベルト6上に形成されたパッチの濃度を画像濃度センサ7によって反射光レベルとして検出する。
【0034】
なお、本実施の形態の現像装置20A〜20Dでは、現像剤供給オーガー25、現像剤攪拌オーガー26によって現像剤を充分に攪拌しているので、装置の長手方向での現像剤トナー濃度のばらつきは小さい。そのため、画像濃度検出に用いるパッチは長手方向のいずれの位置に形成してもよい。
【0035】
ここで、現像剤トナー濃度の変動中心値が6%である場合に、現像されるトナー重量が4.5g/m2となるように画像部感光体電位(Vlow)と現像バイアス直流成分(Vdc)との差である現像コントラストを調整する実験を行ったところ、必要な現像コントラストは250Vとなった。その際、感光体白地部電位(バックグラウンド電位:Vhigh)は現像コントラストの50%となるように調整した。すなわち、現像剤トナー濃度が6%である場合に現像されるトナー重量が4.5g/m2となるための電位条件は、本実験においてはVlow=−200V、Vdc=−450V、Vhigh=−575Vであった。
【0036】
そこで、この条件でいくつかの画像を出力して画像濃度センサ7の信号をモニターした結果、信号レベルは±16%の変動が見られた。画像濃度センサ7の信号レベルと現像されるトナー重量との間には、リニアな関係があるので、現像されるトナー重量も±16%の変動があると判断できる。したがって、本実施の形態における自律的なトナー濃度制御が可能な現像装置20A〜20Dでは現像剤トナー濃度を4〜8%の間で安定させることができるので、現像されるトナー重量についての変動幅は、4.5g/m2を中心として±16%の範囲で定まることになる。
【0037】
かかる一定範囲での現像トナー重量の変動に基づく画像濃度の変動を補うために、画像濃度センサ7からの出力値に基づき動作制御部50に設けた画像濃度判定回路によって、基準濃度からの差分とその差分を補正するために必要な現像コントラスト補正量を算出する。そして、算出された現像コントラスト補正量に基づき現像コントラストを変更するための露光量、現像バイアス電位、帯電電位の設定変更を次回の画像形成時に行うべく、動作制御部50がLPHドライバ52、現像電源51、帯電器電源53を適宜制御する。この動作を画像形成ごとに繰り返す。これによって、トナー濃度の変動による画像濃度の変動を補って画像濃度の安定性を維持することができ、画像濃度の変動は5%以内に収めることが可能となった。
【0038】
なお、画像濃度センサ7からの出力値が基準濃度を規定値以上超えている場合には、現像装置20A〜20D内の現像剤は規定のトナー濃度値を超えていると判断し、印字ページ間に当たる非画像領域でトナーを消費させることも可能である。すなわち、かかる場合には、非画像領域において、ベタ画像に相当する静電潜像を形成し、これを現像することによってトナーを消費させる。それによって、現像装置20A〜20Dのトナー濃度値を規定の範囲に回復させることが可能となり、画像濃度の安定性を維持することができる。
【0039】
このように、本実施の形態によれば、現像剤のTCの変化に基づく体積変化によってトナー供給路27の遮断/開放を生じさせ、現像剤へのトナーの供給を自律的に制御することで、現像剤のTCは一定の範囲に維持することが可能となる。それに加えて、一定の範囲に制御されたTCの現像剤で現像されたトナー像の濃度を検出し、その検出値に基づき現像コントラストを調整する。このようにトナー濃度センサや、検出されたトナー濃度に基づいてトナー補給を制御する制御回路や、さらにはトナーを補給するためのトナー補給機構等を必要とすることなく、二成分現像剤のトナー濃度を自動的に制御するとともに現像コントラストを最適に設定することによって、画像濃度を精度良く一定の範囲に安定させることができるので色再現性の良い画像の形成が可能となる。
【0040】
◎ 実施の形態2
実施の形態1では、現像剤へのトナーの供給を自律的に制御することで、現像剤のTCを一定の範囲に維持することに加えて、画像濃度センサ7を設けて現像されたトナー像の濃度を検出し、その検出値に基づき現像コントラストを調整するカラー画像形成装置40について説明した。実施の形態2では、現像剤へのトナーの供給を自律的に制御することに加えて、画像印字率および現像装置駆動時間を計測し、その計測結果に基づき現像コントラストを調整するカラー画像形成装置40について説明する。尚、実施の形態1と同様な構成については同様な符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
【0041】
本実施の形態では、実施の形態1の構成における画像濃度センサ7による画像濃度検出に代えて、画像信号の書き込み印字画素数をカウントする画素カウンタ、現像装置を駆動するステッピングモータのステップ数をカウントする駆動時間カウンタを備えている。
まず、画素カウンタが計測した印字画素カウンタ値から得られた印字率が、1%未満、40%未満、40%を超える場合、60%を超える場合を判定し、その各々の状態に対応した現像装置20A〜20Dの駆動時間を駆動時間カウンタで計測し記憶する。現像装置20A〜20Dの駆動時間はカラー画像形成装置40の動作開始時および終了時の非画像形成時の動作時間も含める。
【0042】
ここで、印字率範囲を、0〜1%、1%〜40%、40%〜60%、60%〜100%で区切ったのは、本実施の形態で使用する現像装置20A〜20Dでの自律型トナー供給方式の特性に合わせて定めたものである。すなわち、本実施の形態で使用する現像装置20A〜20Dのトナー供給特性は、図9に示したように、現像剤のTCによってトナー供給量が異なる特性を有し、TCが上昇し現像剤がトナー供給路27を遮断してもわずかながらトナーが供給され、TCが大きく低下するとトナー供給量が大きく増加するという特性を考慮したものである。したがって、本実施の形態で用いる現像装置20A〜20Dにおいて、印字率範囲が0〜1%はTCが上昇する印字率、1%〜40%はTCをほぼ維持する印字率、40%〜60%はTCが減少する印字率、60%〜100%はTCが大きく減少する印字率である。
一般的には、自律型トナー供給部の特性に合わせてトナー濃度とトナー供給量との関係から印字率範囲を最適化するのが好ましい。
【0043】
カラー画像形成装置40には、図10に示したように、各印字率範囲の状態が継続する現像装置駆動時間(印字枚数)によって、現像装置20A〜20D内の現像剤トナー濃度がどの程度変化するかが予め計測してあり、その計測値を示した参照表が記憶させてある。そして、各々の印字率範囲に対応した現像装置20A〜20Dの駆動時間の計測値とその参照表とを比較することによって現像装置20A〜20D内の現像剤トナー濃度の変化を予測することができるように構成されている。その結果、現像剤トナー濃度の低下が予測される場合にはその低下量に応じて現像コントラストを増加させ、現像剤トナー濃度の上昇が予測される場合にはその上昇量に応じて現像コントラストを減少させるように、動作制御部50がLPHドライバ52、現像電源51、帯電器電源53を適宜制御する。
【0044】
次に、印字率0.5%の画像30枚、印字率15%の画像30枚、印字率50%の画像20枚、印字率70%の画像20枚、印字率0.5%の画像30枚をプリントして、画像濃度変動を比較した。図11は本実施の形態を適応しない従来の画像形成装置における画像濃度変動を示し、図12は本実施の形態を適応したカラー画像形成装置40における画像濃度変動を示している。ここで、画像濃度は10mm×10mmのパッチを形成して測定した。また、図13に、その際の現像剤トナー濃度の変化を示した。トナー濃度の測定は、各印字率の画像を印字し終えたところで現像スリーブ22表面の現像剤層から若干量を採取し、ブローオフ法によっておこなった。なお、プリントと同時に、露光量の変化をモニターして本実施の形態の動作を確認した。
【0045】
図11および図12を比較して分かるように、本実施の形態では、図13に示したようにトナー濃度が変化しているにもかかわらず、画像濃度が安定しておりLPH3A〜3Dの露光量を変化させることによって現像コントラストを変化させ、画像濃度をほぼ一定に保つことが確認できた。
【0046】
なお、本実施の形態では、トナー濃度予測として参照表を用いたが、印字率および現像装置駆動時間と現像剤トナー予測濃度との関係を数式等で関係づけ、演算回路によって予測することも可能である。すなわち、各印字率範囲の状態が継続する時間によって、現像装置20A〜20D内の現像剤トナー濃度の変化量を現像装置20A〜20Dの駆動時間との関数として記憶し、各々の印字率範囲に対応した現像装置20A〜20Dの駆動時間の計測値を、その関数で演算することによって現像装置20A〜20D内の現像剤トナー濃度の変化を予測することができるように構成することも可能である。
【0047】
また、本実施の形態において、画像印字率および現像装置駆動時間を計測し、その計測結果に基づく現像コントラストの調整に加えて、画像濃度センサ7を設けて現像されたトナー像の濃度を検出し、その検出値に基づく現像コントラストの調整を併用することも可能である。このように構成することによって、画像濃度の制御をさらに精度良く行うことができるとともに、画像濃度センサ7によるトナー像濃度の検出タイミングの間隔を、例えば200枚に1回行うというように広げることができるので、パッチ作成のためのトナー消費も低減することが可能となる。
【0048】
さらに、画像印字率および現像装置駆動時間を計測し、その計測値が基準濃度を規定値以上超えていると予想される場合には、現像装置20A〜20D内の現像剤は規定のトナー濃度値を超えていると判断し、印字ページ間に当たる非画像領域でトナーを消費させることも可能である。すなわち、かかる場合には、非画像領域において、ベタ画像に相当する静電潜像を形成し、これを現像することによってトナーを消費させる。それによって、現像装置20A〜20Dのトナー濃度値を規定の範囲に回復させることが可能となり、画像濃度の安定性を維持することができる。
【0049】
このように、本実施の形態によれば、現像剤のTCの変化に基づく体積変化によってトナー供給路27の遮断/開放を生じさせ、現像剤へのトナーの供給を自律的に制御することで、現像剤のTCは一定の範囲に維持することが可能となる。それに加えて、画像印字率および現像装置駆動時間を計測し、その計測結果に基づき現像コントラストを調整する。このように実施の形態1と同様に、トナー濃度センサや、検出されたトナー濃度に基づいてトナー補給を制御する制御回路や、さらにはトナーを補給するためのトナー補給機構等を必要とすることなく、二成分現像剤のトナー濃度を自動的に制御するとともに現像コントラストを最適に設定することによって、画像濃度を精度良く一定の範囲に安定させることができるので色再現性の良い画像の形成が可能となる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、二成分現像剤のトナー濃度を自動的に制御できるとともに、色再現性の良い画像の形成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置を説明する断面図である。
【図2】現像装置の概略断面図である。
【図3】トナー容器の構成を説明する断面図である。
【図4】トナー容器の配置を説明する平面図である。
【図5】トナー容器の配置を説明する背面図である。
【図6】現像剤のTCと現像剤の体積との関係を示した図である。
【図7】現像剤の体積と支持容器の容積との関係を説明する図である。
【図8】現像剤の体積変動によるトナー供給路における現像剤の盛り上がり状態を説明する図である。
【図9】現像剤トナー濃度とトナー供給量との関係を示した図である。
【図10】各印字率範囲での印字枚数によって現像剤トナー濃度の変化量の計測値を表した参照表を示した図である。
【図11】従来の画像形成装置における画像濃度変動を示した図である。
【図12】本実施の形態を適応した画像形成装置における画像濃度変動を示した図である。
【図13】現像剤トナー濃度の変化を示した図である。
【符号の説明】
1A,1B,1C,1D…感光体ドラム、2A…帯電器、3A,3B,3C,3D…LEDプリントヘッド(LPH)、4A,4B,4C,4D…1次転写ローラ、5A…クリーナ、6…中間転写ベルト、7…画像濃度センサ、8…2次転写ローラ、9…定着器、20A,20B,20C,20D…現像装置、21…支持容器、21a…収容部壁、21b,21c…現像剤収容部、22…現像スリーブ、23…現像マグネット、24…ブレード、25…現像剤供給オーガー、26…現像剤攪拌オーガー、27…トナー供給路、28A,28B,28C,28D…トナー容器、29A,29B,29C,29D…中空ダクト、30…スクリューオーガー、31…ほぐし部材、32…トナー容器排出口、50…動作制御部、51…電源、52…LPHドライバ、53…電源
Claims (7)
- 静電潜像を担持する像担持体と、
前記像担持体を帯電する帯電手段と、
前記像担持体を露光する露光手段と、
トナーとキャリアとからなる現像剤で前記静電潜像を現像するとともに、当該現像剤のトナー濃度の変動により当該トナーの当該現像剤への供給量が自律的に変化するように構成された現像手段と、
前記像担持体上に形成された画像の印字率を計測する印字率計測手段と、
前記現像手段の駆動時間を計測する現像駆動時間計測手段と、
前記印字率計測手段の計測値及び前記現像駆動時間計測手段の計測値に基づいて前記静電潜像と前記現像手段との間の現像コントラストを変更する現像コントラスト変更手段と
を備え、
前記現像コントラスト変更手段は、複数の範囲に分割された印字率範囲毎に前記現像手段の駆動時間によって変化する前記現像剤のトナー濃度を記憶し、前記現像手段の駆動時間の計測値から記憶された当該トナー濃度を参照することにより当該現像剤のトナー濃度を予測し、前記現像コントラストを変更することを特徴とする画像形成装置。 - 前記現像剤のトナー濃度の予測値が所定値を超えている場合に、前記現像手段のトナーを消費させるトナー消費手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記像担持体上に現像された画像の濃度を検出する画像濃度検出手段を更に備え、
前記現像手段の駆動時間の計測値と、前記画像濃度検出手段による検出値とによって前記現像コントラストを変更することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記現像手段は、前記現像剤を保持する現像剤保持容器と当該現像剤保持容器に前記トナーを供給するトナー供給路とを備え、当該現像剤のトナー濃度の変動により当該トナー供給路への当該現像剤の侵入量が変化するように構成されたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記現像手段は、前記現像剤が適正トナー濃度よりも高い場合にトナーの供給を遮断し、当該現像剤が適正トナー濃度よりも低い場合にトナーの供給を可能とするように前記トナー供給路への当該現像剤の侵入量が変化することを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
- 前記画像濃度検出手段の検出値に基づき前記現像剤のトナー濃度が所定値を超えていると判断される場合に、前記現像手段のトナーを消費させるトナー消費手段をさらに備えたことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
- 前記帯電手段に印加する電圧、前記露光手段の露光量、及び前記現像手段に印加する電圧のいずれか又は複数を変化させて前記現像コントラストを変更することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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