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JP4366646B2 - Ad変換回路及び固体撮像装置 - Google Patents
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JP4366646B2 - Ad変換回路及び固体撮像装置 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば固体撮像素子からの出力信号のように、変動する直流成分に多重された信号成分を正確に導出するAD変換回路及び撮像装置に関するものである。
近年、撮像素子として、CMOSイメージセンサが注目を浴びている。これは、雑音低減回路を同一チップ上に搭載することでCCD撮像素子と同程度の感度が実現できるうえ、低電圧動作・低消費電力であり、AD変換器等の撮像素子周辺回路の搭載が容易という点から注目されている。中でも、AD変換器の搭載は、カメラ設計技術の中でも難しい高SN比のアナログ回路の設計がカメラ設計者に必要なくなるという点で意味深く、最も注目されている。
AD変換器の搭載手法の1つとして、列並列型がある。これは、画素列毎にAD変換器を有することで、信号検出とAD変換に要する時間を画素周期から行周期にまで延ばすことが可能となる。AD変換器の雑音帯域幅を低下させ、信号SN比を向上させることができるという特徴を有している。例えば,ハイビジョン用の200万画素の撮像素子の場合には、1画素の周期は13.47nsに対し、行周期は26.94μsと2,200倍の開きがある。この行周期のほとんどをAD変換に使い、画素からの信号検出に2%しか使用しないとしても、電荷電圧変換器の出す白色雑音を44画素分の時間で平均化して捕らえることができ、雑音量は信号を平均化する時間の平方根に反比例するため、雑音量を約1/7と大幅に低減することができ、カメラ感度を向上できる。
列並列型には画素列毎のAD変換器の変換特性にばらつきがあると、縦線状の固定パターン雑音が発生するという欠点があった。この欠点を解消する従来技術としては、図16に示すように、AD変換器の電圧比較器に使う増幅器7の閾値電圧ばらつきと入力信号VLに含まれる低周波雑音を増幅器の自己クランプ動作により相殺し、それぞれの入力信号と共通の参照電圧波形とを比較して電圧比較器7の出力が反転するタイミングでディジタル値を決定するものがある。このため、たとえ電圧比較器7の閾値電圧や増幅率にばらつきがあってもAD変換器の変換利得ばらつきは発生せず、縦線状の固定パターン雑音の発生しないSN比の良好なAD変換器となる。
しかしながら、従来のAD変換器では、入力信号成分と参照電圧を1階調ずつ順次比較するため、出力ディジタル値の階調数の回数の電圧比較が必要となる。つまり、nビットのディジタル値を決定するためには2回の電圧比較が必要となる。例えば、8ビットのディジタル値に対しては256回の電圧比較で決定できるが、12ビットのディジタル値を得るためには4,096回、16ビットのディジタル値に対しては65,536回の電圧比較が必要となる。12ビット以上のディジタル値を得るための比較回数は画素周期と水平周期の比より大きく、画素周期に対応する周波数よりも高い周波数のクロックが必要となる問題ばかりでなく、広帯域幅の反転増幅器が必要となり、結果として雑音帯域幅も増えるため雑音が増加するという問題点があった。
特開平9−247494号公報
解決しようとする問題点は、従来のAD変換器で高分解能にするには、入力信号成分と参照信号を比較する回数を増やさねばならず、そのため1回あたりの比較にかけられる時間が短くなり、広帯域のアナログ系が必要とされ、雑音量が増加するという点である。
上記課題を解決するために、この発明に係るAD変換回路では、入力信号成分と参照信号の比較をする電圧比較器を、第1のクランプ手段により所定の時点の電圧を一致させた前記2つの信号電圧差を増幅する第1の差動増幅器と、第1の差動増幅器の出力信号を選択的に積算する積算手段と、第1の差動増幅器の出力信号と積算手段の出力信号を加算する加算手段と、加算手段の出力信号をサンプルホールドする第1サンプルホールド手段と、第1の差動増幅器の出力信号と第1のサンプルホールド手段の出力信号との電位差を増幅する第2の差動増幅器の構成にする。
まず、入力端子に無信号レベルが与えられている時に第1のクランプ手段で第1の増幅器の入力電圧を同じにし、積算手段をリセットし、加算手段の出力信号を第1のサンプルホールド手段にサンプルし、保持する。その後、入力端子に信号レベルを与え、参照信号としてn段の階段波形を与える。階段波形のレベルが入力信号レベルを超えたところで第2の差動増幅器が反転する。このタイミングにより上位のディジタル値を決定するとともに、参照信号が入力信号レベルを超過した分の電圧を第1の差動増幅器で増幅し第1のサンプルホールド手段にサンプルホールドする。
次に、参照信号として、上位のディジタル値の決定時に与えた階段波のステップ電圧に対し1/2ずつ減少させた振幅の信号をm回発生させる。毎回、この参照信号は第1の差動増幅器で増幅され加算手段を経由して、第1のサンプルホールド手段の出力信号と第2の差動増幅器により比較される。第2の差動増幅器の出力が反転しない場合は積算手段で第1の差動増幅器の出力信号を積算するとともに、第2の差動増幅器の出力に応じて下位ディジタル値の上位から1ビットずつディジタル値を決定する。このようにして得られた上位と下位のディジタル値を合成することで、AD変換されたディジタル信号が得られる。
上位のディジタル値を決定する際の階段波形はn段、下位はmビットのディジタル値なので、(n×2)諧調のディジタル値を(n+m)回の電圧比較で得ることができる。上位のディジタル値を決定した際の残差電圧を増幅した増幅器と同じ増幅器で下位の上位のディジタル値を決定する際の参照電圧を増幅するため、増幅器の利得がばらついたとしても影響を与えないという特徴がある。
また、前記の積算手段と加算手段は、クランプ手段とその出力をサンプルホールドしクランプ電圧として帰還する手段で実現することもできる。
さらに、参照電圧は出力ディジタル値に係わらず常に同一の波形を発生すれば良いため、複数のAD変換手段で同一の参照電圧発生手段を共用でき、変換特性ばらつきをなくすことができる。
以上説明したようにこの発明によれば、雑音除去機能のあるAD変換器の電圧比較回数を少なくすることができ、このため1回当たりの比較時間が長くとれアナログ信号処理回路の帯域幅を狭くでき、結果として雑音量を低下できる。また、参照電圧発生手段を共用することにより、複数の特性のそろったAD変換器ができるため、1行分の信号を一斉にAD変換し順次選択してディジタルの走査信号を出力する固体撮像素子に特に有効である。
本発明では、入力信号成分を参照階段波と比較して上位のディジタル値を決定するとともに、その時の残差電圧情報を保持し、残差電圧情報から下位のディジタル値を決定し、上位下位のディジタル値を合成してAD変換値を求めることを最も主要な特徴とする。
図1はこの発明の第一の実施例に係るAD変換回路のブロック図、図2は図1のAD変換制御回路109の詳細ブロック図、図3はAD変換動作のタイミング図、図4は参照電圧発生回路のブロック図、図5は参照電圧発生回路の動作タイミング図である。
入力端子101には、固体撮像素子からの読み出し信号(撮像信号)Vinが供給される。この入力端子101から入力された信号は、クランプ回路102を介して差動増幅器104に入力される。差動増幅器104のもう一方の入力は、参照電圧発生器103の出力信号が入力され、差電圧を増幅した電圧Va1が差動増幅器104から出力される。差動増幅器104の出力Va1は、加算器105と積算回路106に入力される。加算手段105は差動増幅器104の出力Va1と積算回路106の出力Vsumの和を電圧比較器108とサンプルホールド回路107に出力する。サンプルホールド回路107は、SHP信号が高レベルの期間にサンプルし、低レベルの期間は電圧をホールドした信号電圧Vshを電圧比較器108に出力する。電圧比較器108は、加算器105の出力Va2がサンプルホールドされた電圧Vshより高い場合に高レベル、低い場合に低レベルを出力する。この電圧比較器108の出力はAD変換制御回路109に入力され、AD変換されたディジタル値を出力端子111から出力する。タイミング発生回路110は、AD変換動作に必要な各種パルスを発生し、各部に供給する。
以下、図3のタイミング図を用いて、入力信号電圧Vsigが基準信号の階段波のステップ電圧Vstepの5.4倍の場合を例にして、AD変換の動作について説明する。AD変換に先立ち、無信号期間PCでは各種の初期化を行う。撮像素子からの入力信号Vin は、信号期間の前に毎回変動する基準レベルVrが入力される。この変動成分を取り除くために高レベルのクランプパルスCP1がクランプ回路102に与えられ、参照信号発生器103の出力信号Vrefと同一電位にされた信号Vin’が差動増幅器104へ出力される。積算器106には初期化信号RSTが与えられ、上位のAD変換が終了するまで0が出力され、加算器105の出力Va2は、サンプルホールド回路107でサンプルホールドされる。また、STパルスによりSRフリップフロップ203はリセットされ、SRフリップフロップ205・211はセットされる。
上位のディジタル値を決定するための第1のAD変換期間AD1においては、基準レベルVrに本来の信号出力Vsigが重畳されて入力される。クランプ回路102の出力Vin’は期間PCでクランプされているため、差動増幅器104はクランプ後に発生した入力信号の電圧変化すなわち本来の信号出力Vsigと参照電圧Vrefの電圧変化の差を増幅する。
参照電圧発生器103は、例えば図4のブロック図の回路で、図5のタイミングにしたがって次のように階段波の参照電圧Vrefを発生する。演算増幅器404の利得は非常に高いので、反転入力端子の電位Visは実質的に0となる仮想接地となっている。キャパシタ406・407は同一の静電容量値を有し、階段波発生時にはスイッチ408が閉じられている。初期化期間PCの前にスイッチ405は閉じられ、すでにキャパシタ406と407は放電されている。スイッチ402が端子bに接続されている時にキャパシタ403には、(キャパシタ403の静電容量)×(定電圧源401の電圧)の電荷が蓄えられる。スイッチ402が端子aに接続されると、キャパシタ403の電荷が全てキャパシタ406と407に転送される。このとき演算増幅器404の出力Vrefの変化がVstepとなるように、キャパシタ403,406,407の静電容量と定電圧源401の電圧が設定されている。このスイッチ402の端子b→a→bの切り替えをn回行うと、ステップ電圧Vstepのn段の階段波が参照電圧として出力される。
階段波の第6段で信号出力Vsigを超えるので、加算器105の出力電圧Va2はサンプルホールド回路107の出力電圧Vshを超え、電圧比較器108が高レベルを出力する。電圧比較器108の高レベル出力はOR回路201を経由して、AND回路202に与えられると、クロック信号CK1がSRフリップフロップ203のセット入力に与えられるようになり、SRフリップフロップ203はセットされる。これにより、AND回路204を経由して、クロック信号CK2がSRフリップフロップ112のリセット入力に与えられるようになり、SRフリップフロップ205がクロック信号CK2に同期してリセットされる。したがって、AND回路206からは、参照電圧Vrefの電圧変化が信号電圧成分Vsig以上になった直後のCK1からCK2までのタイミングで高レベルとなる上位ディジタル値決定信号GHが生成される。
この上位ディジタル値決定信号GHにより、タイミング発生回路110から出力される参照電圧発生器103の階段波と同期したディジタル値CNTが、データラッチ207にラッチされAD変換の上位ディジタル値の5が決定される。また、上位ディジタル値決定信号GHはOR回路208を経由してサンプルホールド回路107に与えられ、この時の加算器105の出力Va2をサンプルホールドする。サンプルホールドされる電圧(以下残差電圧と記す。)は、VrefとVin’の差電圧(6−5.4)×Vstep(以下、超過電圧と記す。)を差動増幅器104が増幅した電圧となる。
信号電圧Vsigが参照電圧発生器103の発生する階段波の振幅以上の場合には、電圧比較器107の出力は高レベルとならないが、この場合には変換されたディジタル値が最大値になるのが望ましく、このためにOR回路201が設けられている。OR回路201には、第1のAD変換期間AD1の参照電圧の階段波のピークで高レベルとなるパルスHCを与えることで、上位ディジタル値決定信号GHを発生させる。この時、差動増幅器104の出力Va1はクランプ時より低く、サンプルホールド回路106はこの電圧を保持し、信号電圧VsigがAD変換範囲以上であったことを記憶する。入力信号Vsigと第1のAD変換期間AD1後のサンプルホールド回路106の出力の関係は図6のようになる。AD変換範囲外の入力信号に対しては実線のように直線性がなくても良く、差動増幅器104の増幅率を高く設定できるため、サンプルホールド回路106で発生する雑音の影響を受けにくくできる。
このようにして、第1のAD変換が行われたのち、入力端子の電圧は無信号レベルVr’にされ、下位のディジタル値を決定するための第2のAD変換を開始する。
第2のAD変換期間AD2では、参照信号発生器103は振幅がVstepの1/2倍ずつ減少する方形波を、図4の回路構成に図5に示すタイミングでスイッチ動作させることで次のように発生する。スイッチ408が閉じた状態で、スイッチ405を閉じキャパシタ406と407を放電し、スイッチ405を開いてからスイッチ402を端子aに切り替え、キャパシタ406と407を電圧Vstepに充電する。
スイッチ408を開きキャパシタ407の電圧Vstrが影響を受けないようにしてから、スイッチ405を閉じキャパシタ406のみを放電する。スイッチ405を開いてからスイッチ408を閉じると、キャパシタ406と407で電荷は再分配される。キャパシタ406と407の静電容量は同じなので、電荷は1/2ずつ分配され、充電電圧は(Vstep/2)になる。したがって、演算増幅器404からは振幅が(Vstep/2)の方形波状の参照電圧出力Vrefが出力される。さらに、スイッチ405とスイッチ408の開閉を繰り返すことで、1/2倍ずつ減少する方形波が参照電圧出力Vrefとして出力される。
このように発生された振幅がVstepの1/2倍ずつ減少する方形波状の参照電圧Vrefは、差動増幅器104で増幅され、加算器105を経由して電圧比較器108に入力される。サンプルホールド回路107に保持されている信号は第1のAD変換期間AD1の超過電圧を差動増幅器104で増幅し加算器105を経由した電圧なので、超過電圧分と参照電圧を比較した結果が電圧比較器108から出力されることになる。
超過電圧(0.6×Vstep)より参照電圧(Vstep/2)は小さいので、電圧比較器108から低レベルが出力され、OR回路208を経由してNOT回路209から高レベルのGL信号が出力され、下位ディジタル値の最上位ビット決定パルスL1はAND回路210−1を経由してSRフリップフロップ211−1をリセットする。下位ディジタル値の最上位ビットD1は0になる。
また、AND回路213はSUP信号を通過させ、SRフリップフロップ215はセットされ、SUM信号が高レベルとなり、積算器106は差動アンプ104の出力信号を積算する。この積算動作により、積算器の出力Vsumはサンプルホールド回路106の出力Vshに近付く。また、加算器105の出力がVshより大きくなりGL信号が低レベルになっても、SRフリップフロップ211と215へのセットやリセットの入力が低レベルになるだけで出力は保持される。SUM信号が低レベルになると、NOT回路214がSRフリップフロップ215をリセットし、SUM信号が低レベルとなる。
次に参照電圧発生器103は、Vstep/4の振幅の信号を発生する。積算器106には、Vstep/2を増幅器104で増幅した電圧が保持されているため、加算器105の出力は(Vstep/2+Vstep/4=0.75×Vstep)を増幅器104で増幅したのと同じ電圧となる。超過電圧(0.6×Vstep)より参照電圧(0.75×Vstep)は大きいので、電圧比較器108から高レベルが出力され、OR回路208を経由してNOT回路209から低レベルのGL信号が出力され、下位ディジタル値のビット決定パルスL2はAND回路210−2でブロックされ、SRフリップフロップ211−1はセットされたままになり、下位ディジタル値の上位から2番目のビットD1は1になる。また、AND回路213はSUP信号をブロックし、SUM信号は出力されず、積算器106に保持されている信号は変わらない。
さらに下位のビットに対しても同様の操作を繰り返すことで、SRフリップフロップ211に変換値が順次確定され、積算器106の保持している信号はサンプルホールド回路107に保持されている信号に下側から近付いていく。
このようにして決定された上位と下位のディジタル値は、ゲート信号ADCK
のタイミングでデータラッチ212に取り込まれ、全ビットタイミングの揃ったAD変換値が出力端子111に出力される。
以上述べたように、比較回数が上位ディジタル値を決定する際のn回と下位ディジタル値を決定する際のm回の合計(n+m)回で、(n×2)階調のディジタル値を得ることができる。図3ではn=8,m=6の時を図示しているが、例えばn=16,m=12の組み合わせでも良く、この場合にはたった28回の電圧比較で65,536階調つまり16ビットのAD変換を実現することもでき、アナログ信号処理を狭帯域化できるため低雑音で高分解能なAD変換が可能となる。
図7はこの発明の第二の実施例に係るAD変換回路のブロック図、図9はその動作を説明するためのタイミング図である。図1に示した回路に対応するもので、同一のブロックには同一の符号を付けている。異なっているのは、加算器105と積算器106がクランプ回路701と初期化機能付きのサンプルホールド回路702で置き換えられていることであり、以下この部分についてのみ説明する。
初期化機能付きのサンプルホールド回路702の詳細ブロック図を図8に示す。無信号期間PCと第1のAD変換期間AD1では、高レベルの初期化信号RSTによりスイッチ803が閉じられ、キャパシタ804は定電圧源806の電位に初期化され、バッファアンプ805から一定電圧が出力される。また無信号期間PCでクランプパルスCP2が与えられ、クランプ回路701の出力は所定電圧にバイアス点が設定される。第1のAD変換期間AD1では、差動増幅器104の出力の電圧変化と同じ電圧変化がクランプ回路701の出力に生じるため、クランプ回路701の出力は図1の加算器105の出力と同じになり、電圧比較器108の出力の反転するタイミングで上位ディジタル値が決定されるとともに、サンプルホールド回路106には参照信号超過分を差動増幅器104で増幅した電圧とサンプルホールド回路702の初期化電圧の和が保持される。
第2のAD変換期間AD2では、参照信号発生器103の発生する振幅が1/2倍ずつ減少する方形波列の低レベルの期間にクランプパルスCP2が与えられる。このため、クランプ回路701の出力は方形波の高レベル期間にサンプルホールド回路702の出力電圧Vsumと差動増幅器104により増幅された参照信号発生器103の出力電圧変化が加算された信号が出力され、電圧比較器108でサンプルホールド回路106に保持されている電圧と比較される。クランプ回路701の出力がサンプルホールド回路106の出力電圧より低い時には、AD変換制御回路109からSUM信号が発生され、このときのクランプ回路701の出力がサンプルホールド回路106に取り込まれる。また、クランプ回路701の出力がサンプルホールド回路106の出力電圧より高い時には、SUM信号は低レベルでサンプルホールド回路106の出力は変化しない。したがって、サンプルホールド回路106の出力電圧は、サンプルホールド回路106に保持された電圧に下側から順次近付き、下位のディジタル値が決定され、上位ディジタル値と合成してAD変換値が決定できる。
図10は本発明の第3の実施例に係る固体撮像素子のブロック図、図11はその動作を説明するためのタイミング図である。画素が1列に並んだ所謂ラインセンサであり、図では代表として2画素分のみ示している。
画素1000は、光電変換機能と電荷蓄積機能を有した光ダイオード1001と、その信号電荷を読み出すためのスイッチ1002と、読み出された信号電荷量を電圧に変換するためのキャパシタ1004と、信号読み出しに先だってキャパシタ1004をリセットするためのスイッチ1003と、低インピーダンスの電圧出力を得るためのMOSトランジスタ1005と定電流源1006のソースフォロア回路で構成されている。なお、キャパシタ1004は高い電荷電圧変換利得を得るため、キャパシタ素子が設けられず、MOSトランジスタ1005とスイッチ1002,1003の寄生容量のみで構成されていても良い。
光ダイオード1001から信号の読み出しに先だって、RSパルスによってスイッチ1003を閉じキャパシタ1004を放電する。この際にスイッチ1003のオン抵抗による熱雑音が発生するため、ソースフォロア回路の出力VA1,Va2,…には電圧変動が生じるが、CPパルスが与えられ、AD変換部1007のクランプ動作によりキャンセルされる。
読み出しパルスRDが与えられると、読み出しスイッチ1002が閉じられ、光ダイオード1001から信号電荷がキャパシタ1004に転送され、信号電荷量に比例した電圧変化に変換される。この電圧変化は、ソースフォロア回路の出力VA1,Va2,…に電圧変化として出力され、AD変換部1007へ入力される。
AD変換部1007は前述のAD変換動作を行い真の信号である入力信号の変化電圧を、第1のAD変換期間AD1では参照信号Vrefの階段波と比較して上位のディジタル値を決定し、第2のAD変換期間AD2では前記階段波のステップ電圧を1/2倍ずつに減じた振幅の参照信号Vrefとを用いて下位のディジタル値を上位ビットから1ビットずつ決定する。
このように決定されたディジタル値は、クロック信号ADCKのタイミングでラッチされ、走査回路1009を経由して出力端子1011から順時出力される。また、この走査出力と同時に画素から次の信号を読み出してAD変換が行なわれる。
ソースフォロア回路の出力電圧のばらつきはAD変換部1007のクランプ動作によりキャンセルされ、入力信号との比較に使われる参照信号Vrefは1つの参照信号発生器1008から全AD変換部1007に供給されるため変換利得ばらつきも発生しない。走査出力時間をAD変換時間にでき、AD変換に必要な電圧比較回数も少なくできるため、電圧比較器の信号帯域幅を狭くすることができる。したがって、低雑音で高分解能なディジタル出力の撮像素子を実現することができる。
図12は本発明の第4の実施例に係る固体撮像素子のブロック図、図13はその動作を説明するためのタイミング図である。画素が行列状に並んだ所謂エリアセンサであり、図では代表として縦方向・横方向それぞれ2画素分のみ示しており、図10と同一機能の構成要素には同一の符号を付している。
まず、第1行の画素信号を読み出すために、行選択パルスLS1を高レベルにし、列選択スイッチ1201−11,1201−12,…を閉じることで、第1行の画素1000−11,1000−12,…の信号が信号線VA1,Va2,…に出力される。このとき、リセットパルスRS1も与えられ、スイッチ1003−11,1003−12,…によりキャパシタ1004−11,1004−12,…は放電されている。信号線電圧VA1,Va2,…は、MOSトランジスタ1005の閾値電圧ばらつきやスイッチ1003のオン抵抗が発生する熱雑音により変動が生じるが、AD変換部1007のクランプ動作によりキャンセルされる。
次に第1行の読み出しパルスRD1が与えられ、スイッチ1002‐11,1002‐12,…が閉じられると光ダイオード1001‐11,1002‐12,…からキャパシタ1004−11,1004−12,…へ信号電荷が転送され、信号線電圧VA1,Va2,…には信号電荷量に比例した電圧変化が生じる。
第1のAD変換期間AD1−1では、参照信号発生器1008から階段波が出力され、これと真の信号電圧である信号線電圧VA1,Va2,…に生じた電圧変化がそれぞれAD変換部1007−1,1007−2,…で比較され、上位ディジタル値が決定されるとともに、AD変換部にそれぞれ残差電圧が保持される。
次に、行選択パルスLS1が低レベルにされ、FPパルスが高レベルになると、信号線電圧VA1,Va2,…はそれぞれスイッチ1202−1,1202−2,…で接地される。これにより第2のAD変換期間AD2−1にソースフォロア雑音がAD変換部1007に入らないようにしている。
第2のAD変換期間AD2では、前記階段波のステップ電圧を1/2倍ずつに減じた振幅の参照信号Vrefとを用いて下位のディジタル値を上位ビットから1ビットずつ決定する。このように決定されたディジタル値は、クロック信号ADCKのタイミングでラッチされ、走査回路1009を経由して出力端子1011から順時出力される。この第1行のAD変換値を走査出力している期間に、第2行の画素1000−21,1000−22,…から信号を読み出しAD変換が行なわれる。同様に、第n行の出力と第(n+1)行のAD変換とが同時実行される。
ソースフォロア回路の出力電圧のばらつきはAD変換部1007のクランプ動作によりキャンセルされ、入力信号との比較に使われる参照信号Vrefは1つの参照信号発生器1008から全AD変換部1007に供給されるため変換利得ばらつきも発生しない。1行分の出力時間をAD変換時間にでき、AD変換に必要な電圧比較回数も少なくできるため、電圧比較にかけられる時間が長くなり、信号帯域幅を狭くすることができる。したがって、低雑音で高分解能なディジタル出力の撮像素子を実現することができる。
図14は本発明の第5の実施例に係るCCD固体撮像素子のブロック図、図15はその動作を説明するためのタイミング図である。図では代表として縦方向・横方向それぞれ2画素分のみを示している。また、画素141と垂直転送CCD142は一般的なCCD固体撮像素子であるインターライン型CCDなので、画素から信号電荷を読み出しCCD電荷転送路142内を転送する動作タイミングは省略し、AD変換動作に係わるタイミングのみを示している。
画素141で光電変換された信号電荷は、CCD電荷転送路142に読み出された後、下方向へ順時転送され、CCD電荷転送路の最終転送段電極142Lに低レベルが与えられた時に信号電荷は出力ゲート143を介して電荷電圧変換回路144に送られる。CCD撮像素子では転送効率を上げやすいため、信号電荷として電子が使われるので、電荷電圧変換回路144の出力VA1,Va2,…は負極性の信号になる。このため、参照電圧Vrefとして負極性の信号を与え、AD変換部146での大小比較も負極性信号として扱っている。また、負極性の参照電圧Vrefは、例えば図4の参照電圧発生回路においてスイッチ402−1の切り替えを反転させることで発生することができる。また、1つの電荷電圧変換回路144に対しスイッチ145を介して2つのAD変換部146を設け、画素信号が必要な第1のAD変換と不要な第2の第1のAD変換を同時に実行できるようにしている。
電荷電圧変換回路144の初期化のために、リセットパルスRSを与えMOSトランジスタスイッチ144aを導通させ、電荷電圧変換用キャパシタ144bが初期化電圧VRDに設定され、MOSトランジスタ144cと低電流源144dのソースフォロアでバッファされ出力される。信号選択スイッチ145をa側に接続することで、AD変換部146−1a,146−2a,…に入力される。クランプパルスCPaを与えることで、電荷電圧変換回路144の出力に生じる電圧変動はAD変換部146−1a,146−2a,…でキャンセルされる。
最終転送段電極142Lに低レベルのパルスを与えることで、1行分の画素141−11,141−12,…の信号電荷が電荷電圧変換回路144に転送され、真の信号電圧である電圧変化Vsig11,Vsig12,…がAD変換部146−1a,146−2a,…に入力される。第1のAD変換期間AD1では、参照信号発生器148aから負極性の階段波が出力され、これと真の信号電圧である信号線に生じた電圧変化Vsig11,Vsig12,…がそれぞれAD変換部146−1a,146−2a,…で比較され、上位ディジタル値が決定されるとともに、AD変換部にそれぞれ残差電圧が保持される。
次に信号選択スイッチ145をb側に接続する。AD変換部146−1a,146−2a,…には直流バイアス電圧VBが入力され、第2のAD変換期間AD2が開始される。第2のAD変換期間AD2では、前記階段波のステップ電圧を1/2倍ずつに減じた振幅の参照信号Vrefとを用いてAD変換部146−1a,146−2a,…にそれぞれ保持されている残差電圧と比較することで、下位のディジタル値を上位ビットから1ビットずつ決定する。このように決定されたディジタル値は、クロック信号ADCKaのタイミングでラッチしてAD変換部146−1a,146−2a,…から出力される。また、第2のAD変換期間AD2では、電荷電圧変換回路144の出力はAD変換部146−1b,146−2b,…に接続され、参照信号発生器148aから出力された負極性の階段波で、第1のAD変換が同時に行われ、2行目の信号に対する上位ディジタル値が決定される。。
確定されたAD変換部146−1a,146−2a,…の出力ディジタル値DV1a,DV2a,…は、走査回路147により順時選択されて出力端子1011からディジタル出力信号P11,P12,…が出力される。この走査出力している期間に、AD変換部146−1b,146−2b,…では第2行の画素141−21,141−22,…信号の下位のAD変換が同時実行され、AD変換部146−1a,146−2a,…では第3行の画素信号の上位のAD変換が同時実行される。次の行以降もディジタル値の出力と上位と下位のAD変換が同時実行される。
この構成により、2行分の出力時間をAD変換時間にでき、AD変換に必要な電圧比較回数も少ないため、1回の電圧比較にかけられる時間がさらに長くでき、信号帯域幅を狭くすることができる。したがって、低雑音で高分解能なディジタル出力の撮像素子を実現することができる。
AD変換回路のブロック図(実施例1) AD変換制御回路のブロック図(実施例1) AD変換動作のタイミング図(実施例1) 参照電圧発生回路のブロック図(実施例1) 参照電圧発生回路の動作タイミング図(実施例1) 入力信号との関係を説明するための図(実施例1) AD変換回路のブロック図(実施例2) 初期化機能付きのサンプルホールド回路のブロック図(実施例2) AD変換動作のタイミング図(実施例2) 固体撮像素子のブロック図(実施例3) 固体撮像素子の動作タイミング図(実施例3) 固体撮像素子のブロック図(実施例4) 固体撮像素子の動作タイミング図(実施例4) CCD固体撮像素子のブロック図(実施例5) CCD固体撮像素子の動作タイミング図(実施例5) CCD固体撮像素子のブロック図(従来例)
符号の説明
101…入力端子
102,701…クランプ回路
103,148,1008…参照信号発生器
104…差動増幅器
105…加算器
106…積算回路
107,702…サンプルホールド回路
108…電圧比較器
109…AD変換制御回路
110…タイミング発生回路
111,1011…出力端子
141,1000…画素
142…CCD電荷転送路
143…出力ゲート
144…電荷電圧変換回路
146,1007…AD変換部
147,1009…走査回路
1006…低電流源
201,208…OR回路
202,204,206,210,213…AND回路
203,205,211,215…SRフリップフロップ
207,212…データラッチ
209,214…NOT回路
401,806…定電圧源
145,402,405,408,803,802,1002,1003,1201,1202…スイッチ
403,406,407,804,1004…キャパシタ
404…演算増幅器
801,805…バッファアンプ
1001…光ダイオード
1005…MOSトランジスタ

Claims (5)

  1. 入力信号と参照電圧とがそれぞれ入力に供給される第1の差動増幅器と、所定時点の前記第1の差動増幅器の入力電圧を一致させられるように供給経路の少なくとも一方に設けられた第1のクランプ手段と、前記第1の差動増幅器の出力信号を選択的に積算する積算手段と、前記積算手段の保持信号に前記第1の差動増幅器の出力信号を加算する加算手段と、前記加算手段の出力信号をサンプルホールドするための第1のサンプルホールド手段と、前記加算手段の出力信号と前記第1のサンプルホールド手段の出力信号との差電圧を増幅するための第2の差動増幅器と、前記参照電圧を発生する参照電圧発生手段とを少なくとも有し、前記入力信号の第1の時点においては、前記第1のクランプ手段にクランプ動作をさせるとともに前記第1のサンプルホールド手段に前記第1の差動増幅器の出力信号と初期化された前記積算手段の出力信号の加算信号をホールドさせ、前記入力信号の第2の時点においては前記参照電圧として階段波形を与え、前記第2の差動増幅器の出力が反転するタイミングに応じて上位のディジタル値を決定するとともに、前記第1のサンプルホールド手段に前記加算手段の出力電圧をホールドさせ、第3の時点においては第2の時点の参照電圧の階段波のステップ電圧に対して振幅を1/2倍ずつ低減した参照電圧を複数回発生させ、前記比較手段の出力が反転するか否かにより下位ディジタル値を上位から決定すると共に、前記比較手段の出力が反転しない場合は前記積算手段に前記第1の差動増幅器の出力信号を積算し、前記第1のサンプルホールド手段に保持された電圧をAD変換して下位のディジタル値を決定し、前記上位のディジタル値と前記下位のディジタル値を合成して出力する出力手段を有し、前記第1の時点と前記第2の時点の入力信号の差電圧に対応するディジタル値を得ることを特徴とするAD変換回路。
  2. 前記入力信号の供給経路に、前記入力信号と所定電圧を切り替えるための切り替え手段を有し、前記入力信号の第1および第2の時点においては前記切り替え手段により前記入力信号が選択され、前記入力信号の第3の時点においては前記切り替え手段により前記所定電圧が選択されることを特徴とする請求項1のAD変換回路。
  3. 前記第1の差動増幅器の出力信号を選択的に積算する積算手段は、前記第1の差動増幅器の出力信号をクランプするための第2のクランプ手段と、前記第2のクランプ手段の出力をサンプルホールドし前記第2のクランプ手段に帰還をかけるための第2のサンプルホールド手段とで構成されることを特徴とした請求項1から請求項2記載のAD変換回路。
  4. 複数の光電変換手段と、前記光電変換手段から信号電荷を読み出し信号電圧に変換する複数の信号検出手段と、前記信号検出手段に対応して設けられ信号電圧をディジタル値に変換する複数の請求項1から請求項3のいずれかに記載のAD変換回路と、前記複数のAD変換回路のディジタル値出力を順次選択して出力する手段を少なくとも有し、前記AD変換回路の前記参照電圧発生手段を複数のAD変換回路で共用することを特徴とする固体撮像装置。
  5. 複数の光電変換手段と、前記光電変換手段から信号電荷を読み出し信号電圧に変換する複数の信号検出手段と、前記信号検出手段それぞれに対して信号電圧をディジタル値に変換する互いに異なった位相で動作する複数の請求項1から請求項4のいずれかに記載のAD変換回路と、前記複数のAD変換回路のディジタル値出力を順次選択して出力する手段を少なくとも有し、前記AD変換回路の前記参照電圧発生手段を複数のAD変換回路で共用することを特徴とする固体撮像装置。
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