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JP4367239B2 - 混成集積回路装置 - Google Patents
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Description

本発明は、電力供給素子であるパワー素子などの発熱素子を含む多種の電子部品を基板に搭載して構成される混成集積回路装置に関する。
従来、この種の装置としては、例えば車載される各種のモータをはじめとする電磁アクチュエータやランプなどの制御対象を駆動制御する混成集積回路装置が知られている。こうした混成集積回路装置は通常、上記制御対象への電力供給ライン上にパワートランジスタなどからなるパワー素子を設け、同パワー素子のオンオフ制御を通じて上記制御対象の駆動制御を行う構成となっている。ただし、このような混成集積回路装置では通常、制御対象の駆動状態によっては、上記パワー素子自身の発熱によってその温度が大きく上昇することがある。
そこで従来は、例えば特許文献1に見られるように、パワー素子の温度検出を行うようにした混成集積回路装置も提案されている。
図15に、この特許文献1に記載されている混成集積回路装置についてその概要を示す。なお、この混成集積回路装置も、パワー素子2を含む多種の電子部品が基板1上に混成して搭載されている。そして、この混成集積回路装置では、パワー素子2によって囲繞されるかたちで温度検出素子3を配設し、パワー素子2から基板1などを介して伝達される温度をこの温度検出素子3によって検出するようにしている。なお、この混成集積回路装置において、パワー素子2および温度検出素子3は、給電端子Tinを通じて電力の供給を受けている。
特開平11−214691号公報
上記従来の混成集積回路装置によれば、温度検出素子3にて検出される温度が実験等により予め設定される上限温度に達した時点で上記制御対象の駆動を停止するようにすることで、上記パワー素子2の温度上昇に伴う過熱も回避されるようにはなる。しかし、この従来の混成集積回路装置では、パワー素子2から基板1などを介して温度検出素子3に伝達された温度を上記パワー素子2の温度として検出するため、この検出された温度とパワー素子2の実際の温度との間の誤差が無視できず、その温度検出精度も自ずと低くなる。このため、パワー素子2の温度上昇に伴う過熱を回避するための上記上限温度としても、こうした誤差を見込んで、同パワー素子2の限界温度よりもいく分低い温度に設定せざるを得ない。すなわちこの場合、パワー素子2が本来有効に使用することのできる温度領域にあったとしても、上記温度検出素子3に設定された上限温度によって同パワー素子2の駆動が制限されることにもなりかねず、ひいては上記制御対象の駆動が不要に制限されることにもなりかねない。
なお、正確を期すために、パワー素子2自体に温度検出機能を持たせることも考えられるが、これではパワー素子2そのものの複雑化が避けられず、その汎用性も乏しいものとなってしまう。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、より高い精度をもって発熱素子の温度検出を行うことのできる混成集積回路装置を提供することにある。
こうした目的を達成するため、請求項1に記載の混成集積回路装置では、発熱素子と、該発熱素子の近傍にて温度検出を行う温度検出素子とを含む多種の電子部品が搭載された基板を有して構成される混成集積回路装置において、前記多種の電子部品の1つとして、前記温度検出素子により検出される温度情報を取り込んでこれを補正演算する演算素子を
備え、前記演算素子は、前記温度検出素子にて検出される温度の前記発熱素子に対する電力供給が開始されたときからの経過時間毎の温度の上昇量を同温度検出素子による温度情報から得るとともに、この得られる温度の上昇量と、前記経過時間および前記発熱素子と前記温度検出素子との間の距離を含む熱伝達環境に基づいてその都度決定される前記発熱素子から前記温度検出素子への温度の伝達度合いの比率である伝達温度比とを除算することによって前記発熱素子の前記経過時間毎の温度の上昇量を演算する補正演算を通じて前記発熱素子の温度情報を検出することとした。
前述のように、温度検出素子にて検出される温度とは、発熱素子から基板などを介して伝達される温度であり、この温度検出素子にて検出される温度と発熱素子の実際の温度との間には自ずと誤差が生じる。この点、上記構成によれば、温度検出素子にて検出される温度情報を取り込んで補正演算し、この補正演算を通じて前記発熱素子の温度情報を検出するようにしているため、より高い精度をもって発熱素子の温度検出を行うことができるようになる。
また、上記構成によれば、前記演算素子として、前記発熱素子に対する電力供給が開始されたときからの経過時間に基づいて前記温度検出素子から取り込まれる温度情報を補正演算するものを採用したことにより、同発熱素子の上記精度の高い温度検出を容易に実現することができるようになる。
すなわち、発熱素子に対する電力供給が開始されたときから時間が経過するにつれて、温度検出素子にて検出される温度と発熱素子の温度との温度差は小さくなる。この点、上記構成によれば、発熱素子に対して電力供給が開始されたときからの経過時間に基づいて上記取り込まれた温度情報を補正演算するため、上記発熱素子の温度情報を検出するにあたって、上記温度検出素子にて検出される温度と発熱素子の実際の温度との間の上記経過時間の変動に起因する誤差を好適に抑制することができるようになる。
また一方、上記構成によれば、前記演算素子として、前記発熱素子と前記温度検出素子との間の距離を含む熱伝達環境に基づいて前記温度検出素子から取り込まれる温度情報を補正演算するものを採用するようにしたことにより、こうした温度検出精度のさらなる向上が期待できるようになる。
すなわち、発熱素子に対する電力供給が開始されたときから時間が経過するにつれて、温度検出素子にて検出される温度と発熱素子の温度との温度差が小さくなるとはいえ、時間経過に対するこの温度差が小さくなる割合などは、これら素子間の熱伝達環境、すなわち発熱素子と温度検出素子との距離や、これら素子間の熱伝達経路を構成する各構造体の材料、形状、大きさ、等々の影響を受けて変化する。この点、上記構成によれば、発熱素子と温度検出素子との間の距離を含む熱伝達環境に基づいて上記取り込まれる温度情報を補正演算するため、上記発熱素子の温度情報を検出するにあたって、上記温度検出素子にて検出される温度と発熱素子の実際の温度との間の上記熱伝達環境の違いに起因する誤差についてもこれを好適に抑制することができるようになる。
なお、発熱素子と温度検出素子との間にて熱伝達経路を構成する各構造体とは、発熱素子にて生じた熱が温度検出素子まで伝達される際に、この発生した熱との間で熱交換される全ての物体のことをいう。
そして、上記構成によれば、前記演算素子が、前記温度検出素子にて検出される温度の前記経過時間毎の温度の上昇量を同温度検出素子による温度情報から得るとともに、この
得られる温度の上昇量と、前記経過時間および前記熱伝達環境に基づいてその都度決定される前記発熱素子から前記温度検出素子への温度の伝達度合いの比率である伝達温度比とを除算することによって前記発熱素子の前記経過時間毎の温度の上昇量を演算するようにしたことによって、発熱素子の温度情報を容易に検出することができるようになる。
ここで、発熱素子の上記経過時間毎の温度の上昇量を、温度検出素子にて検出される温度の上記経過時間毎の温度の上昇量と、上記経過時間および熱伝達環境に基づいてその都度決定される上記発熱素子から上記温度検出素子への温度の伝達度合いの比率である伝達温度比との除算値として表わす場合におけるこの伝達温度比の値は、例えば実験等に基づき、上記経過時間ごとに得ることができる。このため、上記経過時間に対応する伝達温度比を算出するとともに、温度検出素子にて検出される温度の上記経過時間毎の温度の上昇量とこの伝達温度比とを除算することによって、発熱素子の温度情報を検出することができるようになる。
なお、演算素子は、外部から上記経過時間の情報を取り込むこともできるが、例えば請求項に記載の発明によるように、演算素子が発熱素子に対する電力制御を併せて行う制御素子として設けられる場合には、温度検出素子により温度情報が取り込まれた時刻と発熱素子に対する電力供給を開始した時刻との差の演算によって、演算素子自体がこの経過時間を算出することもできる。
また、請求項に記載の発明によるように、上記温度検出の対象となる発熱素子が電力供給素子であるパワー素子からなる場合には、同パワー素子の過熱を的確に抑制して、その電力供給対象となる各種アクチュエータやランプ等のより信頼性の高い駆動制御を行うことができるようになる。
以下、この発明にかかる混成集積回路装置の一実施の形態について、図1〜図5を参照して詳細に説明する。なお、この実施の形態の混成集積回路装置は、制御対象として、例えば車載されるランプを駆動制御する装置を想定している。
この混成集積回路装置は、図1(a)にその内部の平面構造を、図1(b)にその側面の断面構造をそれぞれ示すように、多種の電子部品11をアルミナ基板12上に搭載して構成されている。アルミナ基板12は、リードフレーム13に接着剤14によって接着され、この状態で樹脂などからなるモールド材15によってシームレスにモールドされている。また、当該混成集積回路装置において、給電端子、出力端子などからなる外部端子GTは上記モールド材15から引き出され、上記多種の電子部品11は、これら外部端子GTとボンディングワイヤWなどを介して電気的に接続されている。
一方、上記アルミナ基板12の表面には、上記多種の電子部品11として、パワートランジスタからなる電力供給素子であるパワー素子11aと、同パワー素子11aのオンオフ制御を行う制御素子11bと、温度検出を行う温度検出素子11cとが、はんだ16により実装されている。
このうち、パワー素子11aは、アルミナ基板12の表面に焼成形成されている上記ランプ(図示略)への電力供給ライン(図示略)上に設けられている。そして、パワー素子11aは、上記制御素子11bから取り込まれる駆動信号に基づいてオンオフし、当該混成集積回路装置は、同制御素子11bによるこうしたオンオフ制御を通じて上記ランプの駆動制御を行う。なお、上記駆動信号は、例えば車室内に設けられるランプスイッチによるオン信号が上記制御素子11bに取り込まれることによって生成される。
また、温度検出素子11cは、例えばサーミスタなどから形成され、パワー素子11aの温度上昇に伴う過熱を回避すべく、同パワー素子11aの近傍にて温度検出を行うようになっている。ただし、この実施の形態にかかる混成集積回路装置は、この温度検出素子11cにより検出される温度情報の補正演算を通じて上記パワー素子11aの温度情報を検出することとしている。
すなわち、この実施の形態において、制御素子11bは、上記パワー素子11aの駆動制御(電力制御)に加えて、上記温度検出素子11cにより検出される温度情報を取り込んでこれを補正演算する。そして、同制御素子11bは、この補正演算を通じて上記パワー素子11aの温度情報を検出し、この検出される温度情報が実験等により予め設定されている上限温度に達したと判断された時点で、同パワー素子11aをオフにする制御を行うようにしている。これにより、高い精度をもってパワー素子11aの温度検出を行うことができるようになり、同パワー素子11aの温度上昇に伴う過熱を的確に抑制して、その電力供給対象となる車載されるランプのより信頼性の高い駆動制御を行うことができるようになる。
ここで、制御素子11bによって行われる上記温度検出素子11cにより検出される温度情報の補正演算方法についてその一例を説明する。
パワー素子11aに対する電力供給が開始されたときからの経過時間、すなわちパワー素子11aがオン状態にされたときからの経過時間毎の同パワー素子11aの温度の上昇量ΔPTと、上記経過時間毎の温度検出素子11cにて検出される温度の上昇量ΔSTとは、

ΔST=RT×ΔPT ・・・(1)
ただし、
RT:パワー素子から温度検出素子への温度の伝達度合いの比率(伝達温度比)

といった関係式にて表わされる。そして、この式(1)において、伝達温度比RTの値は、例えば実験等に基づいて上記経過時間毎に得ることができ、この実施の形態にかかる混成集積回路装置では、図2に示されるような結果が得られているとする。なお、この実施の形態において、パワー素子11aと温度検出素子11cとの間の熱伝達経路は上記アルミナ基板12、リードフレーム13、モールド材15、さらには上記接着剤14やはんだ16等によって形成される。
すなわち、この図2から明らかなように、上記伝達温度比RTの値は、上記経過時間Tに基づき、

RT=B×LnT+A(ただし、RT≦1) ・・・(2)
ただし、
LnT:パワー素子がオン状態にされたときからの経過時間の常用対数
A:「T=1」のときの伝達温度比(以下、係数Aという)
B:パワー素子がオン状態にされたときからの経過時間の常用対数に対して伝達温度比が直線的に増加するときの傾き(以下、係数Bという)

といった関係式に基づいて得ることができる。このため、制御素子11bは、上記温度検出素子11cにより検出される温度情報の補正演算として、まず、式(2)に基づいて、上記経過時間T毎に伝達温度比RTを算出する。そして、上記式(1)に基づいて、上記経過時間T毎の温度検出素子11cにて検出される温度の上昇量ΔSTと、この算出された伝達温度比RTとを除算することによって、パワー素子11aの温度の上昇量ΔPTを演算する。制御素子11bによるこうした補正演算を通じて上記パワー素子11aの温度情報を検出することができるようになる。
ところで、上記式(2)において、係数A、Bの値は、パワー素子11aと温度検出素子11cとの間の熱伝達環境によって変化する。具体的には、係数Aの値は、主にパワー素子11aと温度検出素子11cとの距離Lによって、また係数Bの値は、主にパワー素子11aと温度検出素子11cとの間の熱伝達経路によってそれぞれ変化する。したがって、当該混成集積回路装置にあって、例えばパワー素子11aと温度検出素子11cとの距離Lが設計変更されるような場合には、再度実験を行い、上記式(2)の関係、特に係数Aの値を明らかにすることとなる。ただし、上記係数Aには、図2から明らかなように、パワー素子11aと温度検出素子11cとの距離Lに対して図3に示すような特性、すなわち、

A=C×LnL+D(ただし、A<1) ・・・(3)
ただし、
LnL:パワー素子と温度検出素子との距離の常用対数
C:パワー素子と温度検出素子との距離の常用対数に対して係数Aが直線的に減少するときの傾き(以下、係数Cという)
D:「L=1」のときの係数Aの値(以下、係数Dという)

といった特性がある。したがってこのような場合には、実験により再度得られる係数Aが、この式(3)の関係に合致するか否かを検討することで、この再度得られる係数Aの信頼性を判断することはできる。
次に、このような方法を用いて補正演算を行う制御素子11bの内部構造およびその動作について、図4および図5を参照しつつ説明する。図4は、パワー素子11aと温度検出素子11cとの電気的な関係も含めて、制御素子11bの内部構造を示すブロック図である。また、図5は、制御素子11bによるパワー素子11aの駆動制御についてその手順を示すフローチャートである。
同図4に示されるように、制御素子11bは、例えばロジック回路などからなり各種情報の比較、判断を行う制御部21を中心として構成されている。この制御部21は、温度検出素子11cと入力部22を介して、またパワー素子11aと出力部23を介して電気的に各々接続されている。また、同制御部21は、パワー素子11aの駆動制御に関するプログラムが格納されているメモリ(ROM)24、および情報の書き込み、読み込みを行うためのレジスタ部25、および加算、減算などの演算を行う演算部26とも電気的に接続されている。なお、メモリ24には、上記式(1)、および係数AおよびBが予め実験等により求められている上記式(2)も格納されている。そして、上記ランプを点灯する旨の外部信号が入力部27を介してこの制御部21に取り込まれると、該制御部21によって、図5に示されるステップS1〜S7の各処理が実行されることとなる。
すなわち、まず、ステップS1の処理においては、メモリ24から上記ランプの駆動制御に関するプログラムが読み出され、この読み出されたプログラムにしたがった信号(駆動信号)が出力部23を介してパワー素子11aに出力される。それとともに、同信号が出力された時刻、すなわちパワー素子11aに対する電力供給が開始された時刻が、レジスタ部25に格納される。また、温度検出素子11cにより検出された温度情報が入力部22を介して取り込まれ、この温度情報も上記レジスタ部25に格納される。そして次に、ステップS2の処理として、パワー素子11aがオン状態にされたか否かが確認される。パワー素子11aのオン状態が確認されない場合には、次にステップS7の処理として、パワー素子11aがオフ状態にされた時点で、この制御が終了する。
一方、上記ステップS2の処理において、パワー素子11aがオン状態であり、且つ、上記ランプが点灯していると判断される場合には、次にステップS3の処理として、温度検出素子11cによる温度情報が入力部22を介して再度取り込まれる。またそれとともに、レジスタ部25に格納されている上記パワー素子11aに対する電力供給が開始された時刻、および同時刻に取り込まれた温度検出素子11cによる温度情報がそれぞれ読み出される。そして、このステップS3の処理においてはさらに、現在の時刻と、上記レジスタ部25から読み出された時刻との差が上記演算部26を通じて演算され、上記経過時間Tが算出される。
次のステップS4の処理では、温度検出素子11cにより検出された温度情報の補正演算が行われる。すなわち、このステップS4の処理においては、まず、上記ステップS3の処理において入力された温度検出素子11cによる温度情報と、同じくステップS3の処理において読み出された温度検出素子11cによる温度情報とから、上記経過時間Tの温度検出素子11cにて検出される温度の上昇量ΔSTが算出される。そして、メモリ24から上記式(2)が読み出され、この式(2)に基づいて、上記算出された経過時間Tから伝達温度比RTが求められる。そして次に、メモリ24から上記式(1)が読み出され、この式(1)に基づいて、上記求められた伝達温度比RTと上記算出された温度の上昇量ΔSTとからパワー素子11aの温度の上昇量ΔPTが演算され、これによってパワー素子11aの温度情報が検出されるようになる。
パワー素子11aの温度情報がこうして検出されると、次にステップS5の処理として、この検出された温度情報が、パワー素子11aの上限温度に達しているか否かが判断される。パワー素子11aの温度が正常であると判断される場合には、上記ランプが点灯している期間、上記ステップS2〜S5の処理が繰り返し実行される。そしてこの結果、上記ステップS5の処理において、検出された温度情報がパワー素子11aの上限温度に達したと判断されるようになると、その時点でステップS7の処理に移行し、同処理において上記パワー素子11aがオフ状態にされ、この制御が終了する。
なお、上記繰り返しの処理においては、ステップS5からステップS2に移行する際に、ステップS6の処理として、上記ランプの点灯を要求する外部信号が制御部21に入力されているか否かが確認される。そして、このステップS6の処理において、上記外部信号の入力が確認されない場合にも、その時点で上記ステップS7の処理に移行し、同処理においてパワー素子11aがオフ状態にされ、この制御が終了する。
ここで参考までに、この実施の形態にかかる混成集積回路装置の製造方法の一例について、先の図1を参照しつつ説明する。
すなわち、まず、上記ランプへの電力供給ラインを含め、導体パターンや抵抗体をアルミナ基板12の表面に焼成形成(印刷)する。そして、このアルミナ基板12の表面にはんだクリームを塗り、このはんだクリーム上にパワー素子11a、制御素子11b、温度検出素子11cなどの電子部品11を搭載する。そしてこの状態で、アルミナ基板12を加熱するリフロー工程を行う。こうしてアルミナ基板12に上記各電子部品11が搭載されると、次に、このアルミナ基板12とリードフレーム13とを接着剤14によって接着する。次いで、上記各電子部品11や、導体パターン、リードフレーム13などをボンディングワイヤWを介して電気的に接続するワイヤボンディング工程を行う。そして、モールド成形によりモールド材15を形成し、該モールド材15から外部に取り出されているリードフレーム13の先端の一部を切断することで、外部端子GTを形成する。
以上説明したように、この実施の形態にかかる混成集積回路装置によれば、以下に記載するような優れた効果が得られるようになる。
(1)温度検出素子11cにて検出される温度情報を取り込んで補正演算し、この補正演算を通じてパワー素子11aの温度情報を検出するようにしたため、より高い精度をもってパワー素子11aの温度検出を行うことができるようになる。
(2)上記温度検出素子11cにて検出される温度情報の補正演算を、上記式(1)、(2)に基づいて行うこととしたため、パワー素子11aの温度情報を容易に検出することができるようになる。
(3)制御素子11bを、上記温度情報の補正演算と併せて、パワー素子11aに対する電力制御を行うものとしたため、温度検出素子11cによる温度情報が取り込まれた時刻とパワー素子11aに対する電力供給が開始された時刻との差の演算によって、制御素子11b自体が上記経過時間Tを算出することができるようになる。
(4)温度検出の対象をパワー素子11aとしたため、同パワー素子11aの温度上昇に伴う過熱を的確に抑制して、その電力供給対象となる車載されるランプのより信頼性の高い駆動制御を行うことができるようになる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・パワー素子11aと温度検出素子11cとの関係の変形例を図6に示すように、パワー素子11aと温度検出素子11cとが搭載されているアルミナ基板12を、ヒートシンク113に直接接着して設けるようにしてもよい。このような関係によれば、パワー素子11aによる熱は、アルミナ基板12やヒートシンク113などを介して温度検出素子11cまで伝達されるようになる。しかも、ヒートシンク113によるパワー素子11aの冷却効果も期待できるようになる。なお、この図6に示す混成集積回路装置の製造工程は、基本的には、先の実施の形態にて示した工程と同様である。ただし、アルミナ基板12とヒートシンク113とを接着する工程では、ヒートシンク113と、後に外部端子GTとなるリードフレームとの位置関係が適宜固定された状態で、上記各電子部品11が搭載されているアルミナ基板12とヒートシンク113とを接着することとなる。
・また、パワー素子11aと温度検出素子11cとの関係の別の変形例を図7に示すように、上記温度検出素子11cを、アルミナ基板12上に焼成形成するようにしてもよい。このような関係によれば、パワー素子11aによる熱は、先の図6に例示した温度検出素子11cとアルミナ基板12との間のはんだ16を介すことなく、温度検出素子11cに伝達されるようになる。しかも、先の図6に例示したように、アルミナ基板12の表面に電子部品を組み付ける際のハンドリングとの関係上、温度検出素子11cを、パワー素子11aや制御素子11bと同じ厚さに設計する必要もなくなる。なお、この図7に示す混成集積回路装置の製造工程は、基本的には、先の図6に示した混成集積回路装置の場合と同様である。ただし、導体パターンや抵抗体をアルミナ基板12の表面に焼成形成(印刷)する工程では、温度検出素子11cも併せて焼成形成(印刷)することとなる。
・また、温度検出素子11cを焼成形成する場合には、図8に示すように、この温度検出素子11cを、パワー素子11aによる熱がヒートシンク113に伝達される経路上となるアルミナ基板12の裏面に設けることもできるようになる。このような関係によれば、温度検出素子11cがパワー素子11aによる熱のヒートシンク113への伝達経路上に配置されるため、同温度検出素子11cにて、上記パワー素子11aの温度に対して温度差の小さい温度が検出されるようになる。なお、この図8に示す混成集積回路装置の製造工程は、基本的には、先の図7に示した混成集積回路装置の場合と同様である。ただし、導体パターンや抵抗体をアルミナ基板12の表面に焼成形成(印刷)し、温度検出素子11cをアルミナ基板12の裏面に焼成形成(印刷)する。またこの工程では、図8に例示した状態において、温度検出素子11cによる検出信号を取り出すことができるような導体パターンをアルミナ基板12に形成する。そしてこの後に、アルミナ基板12の表面に温度検出素子11cを除く各電子部品11を搭載し、この状態でアルミナ基板12とヒートシンク113とを接着することとなる。
・温度検出素子11cを焼成形成する場合には、さらに図9に示すように、この温度検出素子11cを、パワー素子11aによる熱がヒートシンク113に伝達される経路上となるアルミナ基板12の表面に設けることもできる。このような関係によれば、パワー素子11aによる熱が、アルミナ基板12を介すことなく温度検出素子11cに直接伝達されるようになるため、同温度検出素子11cにて、上記パワー素子11aの温度に対して温度差のより小さい温度が検出されるようになる。なお、この図9に示す混成集積回路装置の製造工程も、基本的には、先の図7に示した混成集積回路装置の場合と同様である。ただし、導体パターンや抵抗体をアルミナ基板12の表面に焼成形成(印刷)し、温度検出素子11cを、アルミナ基板12の表面のうち、後にパワー素子11aが搭載される部分に焼成形成(印刷)する。またこの工程では、図9に例示した状態において、温度検出素子11cによる検出信号を取り出すことができるような導体パターンをアルミナ基板12に形成する。そしてこの後に、アルミナ基板12の表面に焼成形成された温度検出素子11c上に、はんだクリームを塗り、このはんだクリーム上にパワー素子11aを搭載する。そしてこの状態で、アルミナ基板12を加熱するリフロー工程を行うこととなる。
・混成集積回路装置が電力供給素子であるパワー素子を複数備える装置であるような場合には、温度検出素子を、図10に示すようなパターンにて配置してもよい。このような温度検出素子の配置パターンによれば、各パワー素子111a〜114aの近傍にて温度検出素子111c〜114cがそれぞれ配置されるため、パワー素子111a〜114aの温度上昇に伴う過熱を抑制することができるようになる。
・混成集積回路装置がパワー素子111a〜114aを備える場合には、パワー素子111a、112aの近傍にて温度を検出する温度検出素子12cと、パワー素子113a、114aの近傍にて温度を検出する温度検出素子34cとを、図11(a)または(b)に示すように配置することもできる。すなわち、このような構成によれば、温度検出素子12cでは、パワー素子111a、112aの高いほうの温度が、また温度検出素子34cでは、パワー素子113a、114aの高いほうの温度が各々検出される。このため、温度検出素子12c、34cにて検出される各温度情報の補正演算を通じて得られるパワー素子の温度情報が上記上限温度に達したときに、こうした温度情報が検出された側の温度検出素子の温度検出対象となる2つのパワー素子をいずれもオフ状態にする制御を行うことで、これらパワー素子の過熱を抑制することができるようになる。
・また、混成集積回路装置がパワー素子111a〜114aを備える場合には、温度検出素子1234cを、図11(c)または(d)に示すように配置することもできる。このような構成によれば、パワー素子111a〜114aの最も高い温度が温度検出素子1234cにより検出されるようになる。このため、温度検出素子1234cにて検出される温度情報の補正演算を通じて得られるパワー素子の温度情報が上記上限温度に達したときに、パワー素子111a〜114aをいずれもオフ状態にする制御を行うことで、全てのパワー素子111a〜114aの過熱を抑制することができるようになる。
・混成集積回路装置は、図12に示すように、Hブリッジ接続された回路において、モータMへの電源供給ラインを開閉する電力供給素子として複数のパワー素子115a〜118aを備えるものであってもよい。
・混成集積回路装置がパワー素子115a〜118a(図12)を備える場合には、温度検出素子67cを、図13(a)または(b)または(c)に示すように配置してもよい。すなわち、先の図12に示した回路では、モータMが駆動する際、パワー素子115aおよび117aに同じ電流が流れるため、これらパワー素子115aおよび117aの温度は同じように変化する。また、パワー素子116aおよび118aも同様、互いに同じ電流が流れるため、これらの温度も同じように変化するようになる。したがって、このような混成集積回路装置にあっては、モータMに対して電源側(ハイサイド)に配置されたパワー素子116a、117aの温度情報を検出するだけで、全てのパワー素子115a〜118aの温度上昇に伴う過熱を抑制することができるようになる。この点、温度検出素子67cのこのような配置態様によれば、同温度検出素子67cにて、パワー素子116a、117aの高いほうの温度が検出される。このため、温度検出素子67cにて検出される温度情報の補正演算を通じて得られるパワー素子の温度情報が上記上限温度に達したときに、パワー素子115a〜118aをいずれもオフ状態にする制御を行うことで、パワー素子115a〜118aの温度上昇に伴う過熱を抑制することができるようになる。なお、図13(c)において、温度検出素子67cは、先の図8に例示したかたちで、アルミナ基板12およびリードフレーム13の間に配置されている。このため、この混成集積回路装置の製造方法は、先の図8に例示した混成集積回路装置に準じたものとなる。
・また、混成集積回路装置がパワー素子115a〜118a(図12)を備える場合には、温度検出素子58cを、図14(a)または(b)または(c)に示すように配置することもできる。すなわち上述のように、先の図12に示した回路では、モータMが駆動する際、パワー素子115aおよび117aに同じ電流が流れるため、これらパワー素子115aおよび117aの温度は同じように変化する。また、パワー素子116aおよび118aも同様、互いに同じ電流が流れるため、これらの温度も同じように変化するようになる。したがって、このような混成集積回路装置にあっては、モータMに対して接地側(ローサイド)に配置されたパワー素子115a、118aの温度情報を検出することによっても、全てのパワー素子115a〜118aの温度上昇に伴う過熱を抑制することができるようになる。この点、温度検出素子58cのこのような配置態様によれば、同温度検出素子58cにて、パワー素子115a、118aの高いほうの温度が検出される。このため、温度検出素子58cにて検出される温度情報の補正演算を通じて得られるパワー素子の温度情報が上記上限温度に達したときに、パワー素子115a〜118aをいずれもオフ状態にする制御を行うことで、パワー素子115a〜118aの温度上昇に伴う過熱を抑制することができるようになる。なお、図14(c)に示す温度検出素子58cも、先の図8に例示したかたちで、アルミナ基板12およびリードフレーム13の間に配置されている。このため、この混成集積回路装置の製造方法も、先の図8に例示した混成集積回路装置に準じたものとなる。
・制御素子11bに取り込まれる温度検出素子にて検出される温度情報はアナログ信号、デジタル信号のいずれでもよい。同温度情報がアナログ信号である場合には、入力部22にてアナログ/デジタル変換されて、その後、制御部21に取り込まれる。一方、同温度情報がシリアルなデジタル信号である場合には、入力部22にてシリアル/パラレル変換され、その後、制御部21に取り込まれることとなる。
・制御素子11bは、温度検出素子にて検出される温度情報の補正演算と併せて、パワー素子の電力制御を行うものでなく、通常の演算素子であってもよい。ただしこの場合、パワー素子に対する電力制御が開始された時刻、または上記経過時間Tは、外部より取り込まれることとなる。
・アルミナ基板12に代えて、例えばガラスエポキシ基板、アルミや銅などを用いたメタルベース基板、セラミック基板を採用してもよい。ただしこのような場合、上記式(2)における係数Aや係数B、上記式(3)における係数Cや係数Dは変化する。こうした影響によって、伝達温度比RTが低下するようになると、上記補正演算を通じて検出されるパワー素子の温度情報の精度が低下することも考えられるため、基板としては熱伝達率の高い基板を用いることが実用上より望ましい。
・パワー素子の駆動電流を検出してこの電流量を制御素子11bに取り込み、同制御素子11bにてこの電流量をも加味して上記温度検出素子にて検出される温度情報の補正演算を行うようにしてもよい。パワー素子の温度の上昇量は同パワー素子の駆動電流と相関があるため、このような補正演算を通じてパワー素子の温度情報をより的確に検出することができるようになる。なお、パワー素子11aの駆動電流は例えば、上記ランプへの電源供給ラインにシャント抵抗を配置することによって検出することができる。
・温度検出素子は、パワー素子の温度が伝達される位置に設けられていればよい。
・温度検出素子は、サーミスタやダイオードなど、温度検出が可能な素子であればよい。
・より高い精度をもってパワー素子の温度検出を行うという所期の目的については、制御素子11bが温度検出素子にて検出された温度情報を補正演算することで達成することはできる。ただし通常、パワー素子に対する電力供給が開始されたときからの経過時間Tが大きくなるにつれて、温度検出素子にて検出される温度とパワー素子の温度との温度差は小さくなる。このため、同経過時間Tに基づいて温度検出素子にて検出される温度情報を補正演算するようにすることが好ましい。また、温度検出素子にて検出される温度情報は、パワー素子と同温度検出素子との間の熱伝達環境、すなわちパワー素子と温度検出素子との距離Lや、これらパワー素子と温度検出素子との間にて熱伝達経路を構成する各構造体の材料、形状、大きさ、等々の影響も受ける。したがって、パワー素子の温度情報をより正確に検出する上では、パワー素子と温度検出素子との間の熱伝達環境をさらに加味して上記温度検出素子にて検出される温度情報を補正演算するようにすることがより好ましい。そして、この最も実用的な例が式(1)、(2)を用いて温度情報を補正演算する先の実施の形態での例となる。
・パワー素子は、パワーMOSFET、IGBTやダイオード、さらには抵抗などのように、電力供給に起因して発熱する素子で(発熱素子)あればよい。これら素子であれば、温度検出素子にて検出される温度情報の補正演算を通じて同素子の温度を的確に検出することができる。
・はんだ16に代えて、例えば導電性接着剤や、また導電性を要しない場合には通常の接着剤を用いてもよい。
(a)は、この発明にかかる混成集積回路装置の一実施の形態についてその内部の平面構造を示す平面図。(b)は、同実施の形態についてその内部の側面の断面構造を示す断面図。 パワー素子に対する電力供給が開始された時刻からの伝達温度比の変化を示すタイムチャート。 パワー素子と温度検出素子との距離Lに対する係数Aの特性を示すグラフ。 制御素子の内部構造について、パワー素子および温度検出素子との電気的関係も含めて示すブロック図。 制御素子によるパワー素子の駆動制御についてその手順を示すフローチャート。 パワー素子と温度検出素子との関係の変形例を示す断面図。 パワー素子と温度検出素子との関係の変形例を示す断面図。 パワー素子と温度検出素子との関係の変形例を示す断面図。 パワー素子と温度検出素子との関係の変形例を示す断面図。 温度検出素子の配置パターンの一例を示す平面図。 (a)〜(d)は、温度検出素子の配置パターンの一例を示す平面図。 Hブリッジ接続されたモータMへの電源供給ラインを開閉するパワー素子を示す回路図。 (a)〜(c)は、温度検出素子の配置パターンの一例を示す平面図。 (a)〜(c)は、温度検出素子の配置パターンの一例を示す平面図。 従来の混成集積回路装置を示す平面図。
符号の説明
11…電子部品、11a、111a〜118a…パワー素子、11b…制御素子、11c、12c、34c、58c、67c、111c〜114c、1234c…温度検出素子、12…アルミナ基板、13…リードフレーム、14…接着剤、15…モールド材、16…はんだ、21…制御部、22…入力部、23…出力部、24…メモリ、25…レジスタ部、26…演算部、27…入力部、113…ヒートシンク、GT…外部端子、W…ボンディングワイヤ。

Claims (3)

  1. 発熱素子と、該発熱素子の近傍にて温度検出を行う温度検出素子とを含む多種の電子部品が搭載された基板を有して構成される混成集積回路装置において、
    前記多種の電子部品の1つとして、前記温度検出素子により検出される温度情報を取り込んでこれを補正演算する演算素子を備え、前記演算素子は、前記温度検出素子にて検出される温度の前記発熱素子に対する電力供給が開始されたときからの経過時間毎の温度の上昇量を同温度検出素子による温度情報から得るとともに、この得られる温度の上昇量と、前記経過時間および前記発熱素子と前記温度検出素子との間の距離を含む熱伝達環境に基づいてその都度決定される前記発熱素子から前記温度検出素子への温度の伝達度合いの比率である伝達温度比とを除算することによって前記発熱素子の前記経過時間毎の温度の上昇量を演算する補正演算を通じて前記発熱素子の温度情報を検出する
    ことを特徴とする混成集積回路装置。
  2. 前記演算素子は、前記発熱素子に対する電力制御を併せて行う制御素子として設けられ、前記温度検出素子により温度情報が取り込まれた時刻と前記発熱素子に対する電力供給を開始した時刻との差の演算によって前記経過時間を算出する
    請求項1に記載の混成集積回路装置。
  3. 前記発熱素子が、電力供給素子であるパワー素子からな
    請求項1または2に記載の混成集積回路装置。
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