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JP4367984B2 - 静電場処理装置 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被処理物に高電圧を印加して静電場処理するための静電場処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、冷蔵庫や揚げ物を調理するフライヤーを静電場雰囲気とし、この静電場雰囲気内で被処理物たる食物を保持して、冷蔵庫においては、食物の鮮度を著しく長い期間維持させたり、フライヤーにおいては、揚げ物用の食用油を2倍以上長持ちさせることができることが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の静電場処理装置においては、高圧を印加するためのアースを必ずとる必要があったり、特に冷蔵庫においては、庫内壁がステンレス等の金属板であれば、その絶縁処理が必要であったり、フライヤーにおいては、良好な電場雰囲気ができなかったという欠点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は、高圧トランスからの高電圧を電極を介して周囲から電気的に絶縁された被処理物を処理するようにした静電場処理装置において、前記高圧トランスのノイズ除去回路を前記被処理物が収納されるケーシングに接続した。
【0005】
また、庫内を静電場雰囲気とし、この静電場雰囲気内に被処理物を載置するようにした冷蔵庫としての静電場処理装置において、前記冷蔵庫の庫内に高圧トランスに接続される電極を備えた絶縁された静電場ボックスを収納し、この静電場ボックス内に前記被処理物を収納して電場処理するようにした。
【0006】
更に、本発明は前記フライヤーに人がフライヤーの所定範囲内に近づいたときに、高圧トランスから電極への電気供給を遮断した。
【0007】
更に、また、本発明は、前記フライヤーの電極は揚げ物が油槽の底に落下しないようにするための金網上に一体に形成した。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0009】
図1において、高電圧トランスTから高電圧が、例えば、フライヤー1内の油槽内に浸漬された電極2内に印加される。前記高電圧トランスTは、100V交流電源に接続される端子3,3を備えるとともにノイズ除去回路4を有している。前記ノイズ除去回路4は、ノイズ吸収用のコイル5、このコイル5の左右に設けられたコンデンサ6,7、前記コンデンサ6の左側に設けた抵抗8及び前記コイル7の右側に並列に接続されたダブルコンデンサ9からなっており、このダブルコンデンサ9は直列に接続されたコンデンサ9a、9bからなっている。これらのコンデンサ6,7,9及び抵抗8は、カットするノイズの周波数を設定するものである。高電圧は昇圧トランス10によって作られ、この昇圧トランス10による高電圧は抵抗11を経て前記電極2に印加される。前記昇圧トランス10の2次側の一端は電流リミッター12(安全回路)に接続され、高電圧トランスTに異常電流が流れたときには電源を遮断するようになっている。
【0010】
前記フライヤ1のケーシング1aと前記ノイズ除去回路中のダブルコンデンサ9の中間はラインlによって接続され、このラインlは前記電流リミッタ12にも接続され、ラインlに高電流が流れたときに、電流リミッタ12が動作して電源が遮断されるようになっている。
【0011】
このように、フライヤー1のケーシング1aを高電圧トランスTのノイズ除去回路4に接続してフライヤーのケーシング1aに滞留する電気をノイズ除去回路4中で消費してしまえば、フライヤー1のケーシング1aからアースする必要がなくなる。
【0012】
なお、図1は、フライヤー1を例にとって説明したが、対象物が冷蔵庫の場合には冷蔵庫のケーシングと高電圧トランスのノイズ除去回路が接続されていることとなり、他の静電場処理装置においてもかかるアース不用の閉鎖回路が使用される。
【0013】
図2は、大型フライヤー20に静電場を形成したものであり、この大型フライヤー20は、油槽21を有し、この油槽21の下方にはガス、電気等の加熱部22が設けられている。前記油槽21には油面0まで食用油が注入され、この食用油は循環回路23によって循環使用されるようになっている。前記油槽21内には、金属性の搬送コンベア24が浸漬され、この金属性の搬送コンベア24の入口側には揚げ物を送り込む金属性の送り込みコンベア25が設けられ、一方、前記搬送コンベア24の出入口側には、出来上がった揚げ物を取り出す金属性の取出しコンベア26が設けられている。前記搬送コンベア24の上方にはその下面のみが油中に浸漬され、搬送中の揚げ物が油上に浮かないようにするための押えコンベア27が配設されている。送り込まれる揚げ物fは搬送コンベア24に設けたブレードb、b…bによってガイドされ、押えコンベア27によって浮き上りを防止されつつ取出しコンベア26から外部に取出される。前記搬送コンベア24、送り込みコンベア25及び取出しコンベア26は周囲から電気的に絶縁され、その中の一部、例えば、駆動ローラ28が高電圧トランス30に接続され、500V〜2KVの電圧が前記3つのコンベアに印加される。なお、高電圧を電気的に絶縁した前記押えコンベア27に印加することも可能であり、更には、油槽21の底面に電気的に絶縁状態で電極板31を浸漬してもよい。更に、大型フライヤー20の全体を電気的に絶縁して油槽21を含む全体に高電圧を印加することも可能である。
【0014】
前記循環回路23はポンプ34を有し、このポンプ34によって吸出された油は濾過装置33を通過してポンプ32により油槽21に戻される。前記濾過装置33はフィルター34を有しており、この濾過装置33の底面には電極板35が載置され、この電極板35に高電圧を印加してもよい。前記濾過装置33はそのケーシングが高圧トランス30に接続され、全体として静電場が形成されてもよく、更に、前記フィルタ34を金属性とし、このフィルタ34を外部から電気的に絶縁して静電場雰囲気とすることも可能である。このように、濾過装置33を静電場雰囲気としても油の酸化を有効に防止して油の寿命を通常の2倍以上長くすることが可能である。
【0015】
なお、濾過器は大型フライヤーのみでなく、通常の小型フライヤー(18l、36l用のフライヤー)にも取付けられていることがあるが、この場合でも濾過器に高電圧を印加すれば、油の寿命を延ばすことが可能となる。
【0016】
次に、小型のフライヤーについて説明する。
【0017】
図3において、フライヤー40は油槽41を有し、この油槽41内には、電極板42が収納され、この電極板42の隅部には円柱状の接続体43が電極板42から突出する図示しない突起に着脱自在に取付けられている。この接続体43からはコード45が高電圧トランス46へ伸びている。油槽41内の洗浄時には、前記電極板42を油槽41内から取出す必要があるが、この時には、接続体43を電極板42から取り出す。この接続体43は、フライヤーの背面ケーシング40aに取付けた収納筒44に挿入される。この収納筒44はフライヤーの任意の位置に取付けられ得るが、接続体43の周囲に付着した油が落下するので、収納筒44の底部に油通過用の開口部を設け、そこから油槽41内に落下できるような位置に取付けることが好ましい。
【0018】
前記フライヤー40の正面ケーシング40bには、赤外線センサー47が取付けられ、このセンサー47は調理人がセンサー47から一定距離内に入ったときにそれを察知して高電圧トランス46を遮断するためのものである。なお、フライヤー40への調理人の接近はフットスイッチ板48をフライヤー40の正面底面に載置することによっても可能である。なお、フライヤーの底部に収納されている箱状のものは、油タンク49である。一般に、油槽内の油を帯電させると、その周囲のケーシングも帯電し、電極板42に高電圧(800V〜2V)を印加すると調理人がケーシングに手を振れると弱いながらも感電し、2次災害が起こるおそれがある。また、揚げ物を揚げているときに箸が電極に触れたりすると感電するおそれがある。
【0019】
この感電防止対策として以下の対策が考えられる。
【0020】
1.電極板42に印加する電圧を200V〜700Vにすれば、電極板42に感電防止用の絶縁処理を施す必要もなく、油の寿命を通常の1.5倍以上伸ばすことが可能である。但し、この場合は、油に加わる電圧が低いので、電圧をより高くした場合に比較して揚げ物の揚がり具合、油の寿命の延長効果はやや劣る。この場合、フライヤー全体を電気的に絶縁し(例えば、脚に絶縁駒を付ける等)、フライヤー全体に電圧を印加してもよい。
【0021】
2.前記電極板42に感電防止用の絶縁処理を施すことなく、1〜2Vの電圧を加え、前記センサー47又はフットスイッチ板48等のセンサーを設け、調理人がフライヤーに近づいたら電源をカットするようにし、調理人がフライヤーから所定距離以上離れた場合に、電源がONするようにする。この場合、確実に感電を防止できる。
【0022】
3.図6に示すように、金属の電極板50上に所定厚のセラミック板51を載置させ、しかも、揚げ物を揚げるときに使用する箸は竹箸を使うか、鉄箸を使う時は図4に示すように箸の把持部60,60を電気絶縁材である塩化ビニール等のドブ漬け等により感電防止層を形成する。なお、揚げ物をすくうすくい網の把持部61も図5に示すように感電防止層62を形成する。前記電極板50には、油通過用のスリット52,52…52が設けられ、このスリット52に対応してセラミック板51にもスリット54,54…54が形成されている。前記電極板50の隅部には係合突起55,55…55が形成され、この係合突起55は、セラミック板51の対応した位置に設けられた係合開口56,56…56に係合し、これらの係合によりセラミック板51が電極板50からずれないようになっている。前記電極板50は、良電気伝導体であることが好ましく、したがって、一般には金属板が使用されるが、この金属板の熱膨張率とセラミック板51の熱膨張率は異なる。油は180℃程度まで熱せられるので、両板50,51をきっちりと固定するとセラミック板51が割れるおそれがあるので、緩く固定するか、図6に示すように、セラミック板51を電極板50上に位置決め手段(係合突起55、係合開口56)を介して載置するようにする。
【0023】
4.フライヤー使用時は別に設けた電源スイッチをOFFとし、フライヤー未使用時に電源をONとし、揚げ物の揚がり状態の改良はまったく期待しないで、油使用後の静電気の還元作用による油の寿命の延長のみ期待する。このように、油の非使用時のみ油を静電雰囲気としただけで、油の寿命延長には十分効果があることが確認されている。
【0024】
なお、油の還元作用、寿命延長作用は、静電気のみでなく、超音波、遠赤外線及び磁気によっても増大することが判明しており、これらの組み合わせで油を処理してもよい。なお、磁気作用を期待するために、油槽内に浸漬される電極板を磁石で構成してもよく、この磁石は永久磁石板でもよいし、電極板を電磁石とすることも可能である。
【0025】
次に、油槽内への電場形成方式について述べる。
【0026】
図7は、ガスフライヤー式の油槽70を示し、この油槽70のほぼ中央には熱管71,71,71が設けられ、この熱管71上に一体電極72が載置されている。この一体電極72は、図8に示すように、揚げ物の落下を防止する金網73とこの金網73条に絶縁駒76,76…76を介して支持される電極網74とを有している。前記電極網74の周囲は、金網73の周囲よりも内側に位置し、電極網74が油槽の内壁に接触しないようになっており、このようにして電極網74は油槽内で電極的に絶縁状態で保持されることとなる。なお、前記電極網74は必ずしも網である必要はなくステンレス板に油通過用の穴を設けたものでもよい。また、電極にテフロンコーティングをすれば、揚げ物が電極に付着することなく取扱い易くなる。
【0027】
また、図7に示すように、熱管71の下方に垂直に電極板78,78…78を所定間隔で電気的に絶縁状態で設け、この電極板78を高圧トランス77に接続すれば、熱管71の下方に位置している油を確実に還元できる。これは、前記一体電極からの電子は熱管71に吸収されてしまって一体電極72のみでは油槽底部の油が十分に還元されないので、これを補うためである。前記電極網74の隅部には、接続柱が着脱自在に取り付けられ、この接続柱75は、高圧トランス77につながっている。
【0028】
更に、図9に示すように、前記電極網74から熱間71の間を通して補助電極翼79,79(棒状のものでもよい)を金網73に接触しないように垂下しても、油槽底部の油を十分に還元できる。
【0029】
次に、電気フライヤーについて説明する。
【0030】
図10において、電気フライヤー80は、その左右に支柱81,81を有し、この支柱81に回転棒82が回転自在に支持され、この回転棒82にはL形の支持棒84,84を介して図示しないヒーターが支持されて油槽内の油を加熱するようになっている。前記ヒータ上には、金網85が載置され、この金網85上には図11に示すように、電極網86が電気的に絶縁状態で支持されており、この電極網86が高圧トランス92に接続されている。この電極網86上には、ポテトチップ等を揚げるためのかご87,87が載置される。この各かご87の前部には、鉤部89が設けられ、この鉤部89は横棒90に引っ掛けられるようになっている。前記各かご87にはハンドル88が設けられ、このハンドル88は例えば電気絶縁材である塩化ビニール等のディッピングによる被膜で被われ、調理人がかごを持っても感電しないようになっている。なお、前記各かご87の側面には、かごが油槽の周囲壁が接触して電気が漏洩しないような絶縁材でガードされている。また、かご87同士が接触するとショートするので、これら間をガードすることが望ましい。
【0031】
電気フライヤーにおいて、油槽内に入れられる金網85を油槽の周囲壁から絶縁すれば、金網85は電極網の作用を兼ねることができる。また、前記かご87に直接電圧を印加して電極網86に電圧を印加するのを省略できる。
【0032】
図12は、特殊形状フライヤー100であり、この油槽101内には、浅いパン上の電極パン102が収納されている。この電極パンは底板102aと、この底板102aの周囲に立設された低い側板102、102…102と、底板102aの左右から情報に突出するハンドル104,104とを有している。前記側板102には、ハンドル104をもって電極パン102を持ち上げたときに、底板上の油が油槽101内に落下するように開口103,103…103が設けられている。前記底板102aの隅部には接続柱105が着脱自在に立設され、この接続柱105が高圧トランス106に接続されている。なお、電極パン102は油槽内で電気的に絶縁されている。
【0033】
図13は、家庭用静電場揚げ物鍋であり、この鍋110は、本体111を有し、この本体111は陶器でも金属製でもよい。この本体111内には篭電極112が収納され、この篭電極112は上縁部117と網部115と接続部113を有している。前記篭電極112は本体111が金属製の場合には、それに対して電気的に絶縁する必要があるので、本体111と篭電極112間に絶縁駒116,116…116を設置してある。なお、前記篭電極112には接続部113(篭電極112のハンドルを兼ねる)を介して高圧トランス114に接続され、この高圧トランス114は家庭用電源100Vに接続されている。
【0034】
図14は、冷蔵庫内に簡単に静電場雰囲気を作る装置を示したものであり、この冷蔵庫はケーシング120を有し、このケーシング120内には棚121が設けられ、この棚121上には、図15に示すように、電極板130を底部に備えた静電場ボックス140が収納され、前記電極板130は、ケーシング120の天板上に設けられた高圧トランス122に接続されている。前記静電場ボックス140は電気絶縁材で作られており、例えば、その材料としてはプラスチックが使用される。この静電場ボックス140内には、被処理物141が収納され、このようにして被処理物は静電場雰囲気内に置かれる。このように、絶縁材で作られた静電場ボックス140内に適宜の位置に電極を設置し、ボックス内を静電場雰囲気にすれば、庫内の内壁がステンレス等の電気良伝導体であっても、被処理物141がそれに触れるおそれがないので、冷蔵庫内を簡単に静電場雰囲気とすることが可能である。
【0035】
図16は、洗濯機を示すものであり、この洗濯機150は、水槽151を有し、この水槽151の底部には撹拌羽根152と、超音波発生器153が設けられている。また、前水槽151は電気的にケーシングから絶縁され、この水槽151に高圧トランス154が接続されている。このように洗濯機内を静電場雰囲気とすれば、静電気は洗剤の酵素の分解力を増すとともに水のクラスターを小さくするので洗浄力が増加する。そして、この静電場の効果と超音波の振動効果とが相俟って洗浄力の著しい効果が期待できる。
【0036】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、アースを取る必要がなくなるし、簡易で良好な静電場雰囲気を作ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高圧トランスの回路図である
【図2】大型フライヤーに静電場を搭載したときの構成図である
【図3】小型フライヤーに静電場を搭載したときの構成図である。
【図4】フライヤーに使用される箸の斜視図である。
【図5】フライヤーに使用されるすくい網の斜視図である。
【図6】フライヤーの電極板の斜視図である。
【図7】フライヤーの油槽に静電場を搭載したときの構成図である。
【図8】フライヤーの電極板の斜視図である。
【図9】フライヤーの電極板の他の実施例を示す説明図である。
【図10】電気フライヤーの斜視図である。
【図11】図10のフライヤーに使用される電場搭載のときの揚げ物用のかごの斜視図である。
【図12】電場搭載の特殊フライヤーの斜視図である。
【図13】家庭用電場揚げ物鍋の斜視図である。
【図14】冷蔵庫の電場搭載方式の説明図である。
【図15】冷蔵庫に収納される電場ボックスの断面図である。
【図16】電場搭載の洗濯機の構成図である。
【符号の説明】
4…ノイズ除去装置
24…搬送コンベア
33…濾過器
47…センサー
48…フットスイッチ板
51…セラミック板
72…一体電極
79…補助電極翼
80…電気フライヤー

Claims (3)

  1. 高圧トランスからの高電圧を電極を介して周囲から電気的に絶縁された被処理物を処理するようにし、前記高圧トランスにはノイズ除去回路が設けられた静電場処理装置において、
    前記ノイズ除去回路は、ノイズ吸収用のコイル、このコイルの電源端子側とその反対側に設けた2つのコンデンサと、前記コンデンサの電源端子とは反対側にそれと並列に接続されるダブルコンデンサとからなり、このダブルコンデンサの中間点を静電場処理装置のケーシングに接続されるとともに前記ケーシングとダブルコンデンサの中間点を結ぶラインに高電流が流れたときに電源を遮断するリミッタにも接続されている静電場処理装置。
  2. 前記静電場処理装置は、フライヤーである請求項1記載の静電場処理装置。
  3. 前記静電場処理装置は、冷蔵庫である請求項1記載の静電場処理装置。
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