しかしながら、上記何れの場合にも、スイッチバックが行われている際の用紙にユーザが手で触れることができる。すなわち、両面印刷を行うべくスイッチバックさせるために装置外へ一旦搬出されてきた用紙であるのか、或いは通常の片面印刷を終えて排出されてきた用紙であるのかが区別し難く、スイッチバックにより装置外へ搬出されてきた用紙に間違って触れて(引っ張って)しまうことがあり、その結果、ジャム等が発生するという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、スイッチバック時に排出口から一時的に排出されてきた用紙に、ユーザが間違って触れてしまいジャム等が発生するといったことを確実に防止することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る画像形成装置は、用紙を反転させるべく該用紙を一時的に排出口の外に排出してスイッチバックを行うスイッチバック機構を備えた画像形成装置であって、前記用紙の一時的排出時において、当該用紙の少なくとも一部分を遮蔽する遮蔽機構と、前記排出口から排出された用紙を載置する排出トレイと、を備え、前記遮蔽機構は、排出トレイを排出口の位置まで上昇させ、該排出トレイの裏面空間へ用紙を一時的に排出させる機構であることを特徴とする。
上記構成によれば、画像形成装置は、用紙を反転させるべく該用紙を一時的に排出口の外に排出してスイッチバックを行うスイッチバック機構を備えたものとされ、当該用紙の一時的排出時においてこの用紙の少なくとも一部分(用紙における排出口から排出されている部分)が遮蔽機構によって遮蔽される、換言すれば覆い隠されるため、ユーザがスイッチバック時に排出口から一時的に排出されてきた用紙に間違って触れてしまい、ジャム等が発生するといったことを確実に防止することができる。
さらにこの構成によれば、遮蔽機構によって、排出トレイが排出口の位置まで上昇されて当該排出トレイの裏面空間(下方空間)へ用紙が一時的に排出されるため、排出トレイを排出口の位置まで上昇させてその裏面空間に用紙排出を行うという簡易な構成で、当該排出トレイにより用紙を遮蔽することができる。
請求項2に係る画像形成装置は、請求項1において、前記遮蔽機構は、排出トレイにおける排出口と反対側の端部を回転自在に軸支し、排出トレイに下方から当接させた所定のカム体を回転させることにより当該排出トレイを前記端部を支点として回動させて持ち上げる機構であることを特徴とする。この構成によれば、排出口と反対側の端部が回転自在に軸支された排出トレイが、下方から当接されたカム体の回転に応じて端部を支点として回動して持ち上げられるため、排出トレイを持ち上げる機構を簡易な構成で実現できる。
請求項3に係る画像形成装置は、請求項1において、前記遮蔽機構は、排出トレイにおける排出口と反対側の端部を回転自在に軸支し、当該軸支部を所定のギア機構を用いて回転させることにより排出トレイを前記端部を支点として回動させて持ち上げる機構であることを特徴とする。この構成によれば、排出口と反対側の端部が回転自在に軸支された排出トレイが、ギア機構を用いた軸支部の回転に応じて端部を支点として回動して持ち上げられるため、排出トレイを持ち上げる機構を簡易な構成で実現できる。
請求項4に係る画像形成装置は、用紙を反転させるべく該用紙を一時的に排出口の外に排出してスイッチバックを行うスイッチバック機構を備えた画像形成装置であって、前記用紙の一時的排出時において、当該用紙の少なくとも一部分を遮蔽する遮蔽機構を備え、前記遮蔽機構は、前記排出口の上方に常時退避している所定のトレイ体を排出口の位置まで下降させ、該トレイ体の裏面空間へ用紙を一時的に排出させる機構であることを特徴とする。
上記構成によれば、画像形成装置は、用紙を反転させるべく該用紙を一時的に排出口の外に排出してスイッチバックを行うスイッチバック機構を備えたものとされ、当該用紙の一時的排出時においてこの用紙の少なくとも一部分(用紙における排出口から排出されている部分)が遮蔽機構によって遮蔽される、換言すれば覆い隠されるため、ユーザがスイッチバック時に排出口から一時的に排出されてきた用紙に間違って触れてしまい、ジャム等が発生するといったことを確実に防止することができる。
さらにこの構成によれば、遮蔽機構によって、トレイ体が排出口の位置まで下降されて当該トレイ体の裏面空間(下方空間)へ用紙が一時的に排出されるため、トレイ体を排出口の位置まで下降させてその裏面空間に用紙排出を行うという簡易な構成において、当該トレイ体により用紙を遮蔽することができる。
請求項5に係る画像形成装置は、請求項4において、前記遮蔽機構は、前記トレイ体における排出口と反対側の端部を回転自在に軸支するとともに、当該トレイ体を上方へ向けて所定の付勢手段によって付勢することにより常時退避させた状態とする機構であって、 所定の引張駆動手段を用いて前記付勢に抗してトレイ体を引っ張ることにより、当該トレイ体を前記端部を支点として回動させて引き下げる機構であることを特徴とする。この構成によれば、排出口と反対側の端部が回転自在に軸支されたトレイ体が、引張駆動手段によって、上方へ向けての付勢力に抗して引き下げられるため、遮蔽を行わない場合にはトレイ体を上方へ退避させておき、遮蔽時にはトレイ体を下降させる機構を、より簡易な構成で実現できる。
請求項6に係る画像形成装置は、用紙を反転させるべく該用紙を一時的に排出口の外に排出してスイッチバックを行うスイッチバック機構を備えた画像形成装置であって、前記用紙の一時的排出時において、当該用紙の少なくとも一部分を遮蔽する遮蔽機構を備え、前記遮蔽機構は、装置内に常時退避している所定のガード体を、排出口の側方に突出させる機構であることを特徴とする。
上記構成によれば、画像形成装置は、用紙を反転させるべく該用紙を一時的に排出口の外に排出してスイッチバックを行うスイッチバック機構を備えたものとされ、当該用紙の一時的排出時においてこの用紙の少なくとも一部分(用紙における排出口から排出されている部分)が遮蔽機構によって遮蔽される、換言すれば覆い隠されるため、ユーザがスイッチバック時に排出口から一時的に排出されてきた用紙に間違って触れてしまい、ジャム等が発生するといったことを確実に防止することができる。
さらにこの構成によれば、遮蔽機構によって、装置内に常時退避されているガード体が排出口の側方に突出されるため、排出口の側方にガード体を突出させるという簡易な構成で、当該ガード体により用紙を遮蔽することができる。
請求項7に係る画像形成装置は、請求項6において、前記遮蔽機構は、前記ガード体に設けられたラックと噛合するピニオンを回転駆動させることにより当該ガード体を押し出す機構であることを特徴とする。この構成によれば、遮蔽機構によって、ガード体に設けられたラックと噛合するピニオンが回転駆動されて当該ガード体が押し出されるため、遮蔽を行わない場合にはガード体を装置内に退避(収納)させておき、遮蔽時にはガード体を突出させる機構を、ラックやピニオンからなる簡易な構成を用いて実現できる。
請求項8に係る画像形成装置は、請求項7において、前記遮蔽機構は、排出口における排出ローラを回転駆動させる駆動力の前記ピニオンに対する伝達/非伝達を切り替えるクラッチを備えることを特徴とする。この構成によれば、遮蔽機構に備えられたクラッチによって、排出ローラを回転駆動させる駆動力のピニオンに対する伝達/非伝達が切り替えられるため、必要に応じて、すなわち当該クラッチによるピニオンに対する駆動力の伝達/非伝達の切り替えに応じて、排出ローラの回転駆動力を利用したガード体の突出・没入駆動が容易に行えるようになる。
請求項9に係る画像形成装置は、請求項6において、前記遮蔽機構は、前記ガード体に所定の回転体を圧接させ、該回転体を回転駆動させることにより当該ガード体を押し出す機構であることを特徴とする。この構成によれば、遮蔽機構によって、ガード体に回転駆動される回転体が圧接されてガード体が押し出されるため、遮蔽を行わない場合にはガード体を装置内に退避(収納)させておき、遮蔽時にはガード体を突出させる機構を、回転体やこれをガード体に圧接させるものからなる簡易な構成を用いて実現できる。
請求項10に係る画像形成装置は、請求項9において、前記回転体は、排出口における排出ローラを回転駆動させる駆動力によって回転されるよう構成されており、前記遮蔽機構は、所定の付勢手段によってガード体外へ向けて付勢される前記回転体を、ガード体に圧接させるべく当該付勢に抗して引っ張るソレノイドを備えることを特徴とする。この構成によれば、遮蔽機構に備えられたソレノイドにより、ガード体外へ向けて付勢されている付勢力に抗して回転体を引っ張って当該回転体をガード体に圧接させたり、逆に回転体の引っ張りを解除することでガード体から離間させることができるため、必要に応じて、すなわち当該回転体のガード体に対する接触・非接触に応じて、排出ローラの回転駆動力を利用したガード体の突出・没入駆動が容易に行えるようになる。
請求項11に係る画像形成装置は、請求項1、4、6のいずれか1項において、前記画像形成装置は、用紙が排出される排出トレイの下部に所定の空間部を有し、且つ当該空間部に装置を冷却するための冷却風が導入されるよう構成されたものであって、前記遮蔽機構は、前記空間部内に一時的に用紙を排出することによりスイッチバックを行うスイッチバック機構であることを特徴とする。この構成によれば、遮蔽機構が、冷却風が導入されるよう構成された排出トレイ下部の空間部へ一時的に用紙を排出するスイッチバック機構とされているため、すなわち当該排出トレイ下部の空間部へ用紙排出を行うスイッチバック機構によって、自ずと排出トレイによる排出用紙の遮蔽が実現されているため、排出トレイを上昇させたり所定のトレイ体を下降させたりすることなく、より簡易な構成でスイッチバック時に排出口から一時的に排出された用紙の遮蔽を行うことができる。また、一時的に排出された用紙が冷却風で冷却されるため、定着装置によって暖められた用紙におけるトナー融着等の防止を図ることができる。
請求項1記載の発明によれば、用紙の一時的排出時において該用紙の少なくとも一部分(用紙における排出口から排出されている部分)が遮蔽機構によって遮蔽されるため、ユーザがスイッチバック時に排出口から一時的に排出されてきた用紙に間違って触れてしまい、ジャム等が発生するといったことを確実に防止することができる。
さらに請求項1記載の発明によれば、排出トレイを排出口の位置まで上昇させてその裏面空間に用紙排出を行うという簡易な構成で、当該排出トレイにより用紙を遮蔽することができる。
請求項2、3記載の発明によれば、排出トレイを持ち上げる機構を簡易な構成で実現できる。
請求項4記載の発明によれば、用紙の一時的排出時において該用紙の少なくとも一部分(用紙における排出口から排出されている部分)が遮蔽機構によって遮蔽されるため、ユーザがスイッチバック時に排出口から一時的に排出されてきた用紙に間違って触れてしまい、ジャム等が発生するといったことを確実に防止することができる。
さらに請求項4記載の発明によれば、排出トレイを排出口の位置まで下降させてその裏面空間に用紙排出を行うという簡易な構成において、当該排出トレイにより用紙を遮蔽することができる。
請求項5記載の発明によれば、遮蔽を行わない場合には排出トレイを上方へ退避させておき、遮蔽時には排出トレイを下降させる機構を、より簡易な構成で実現できる。
請求項6記載の発明によれば、用紙の一時的排出時において該用紙の少なくとも一部分(用紙における排出口から排出されている部分)が遮蔽機構によって遮蔽されるため、ユーザがスイッチバック時に排出口から一時的に排出されてきた用紙に間違って触れてしまい、ジャム等が発生するといったことを確実に防止することができる。
さらに請求項6記載の発明によれば、排出口の側方にガード体を突出させるという簡易な構成で、当該ガード体により用紙を遮蔽することができる。
請求項7記載の発明によれば、遮蔽を行わない場合にはガード体を装置内に退避(収納)させておき、遮蔽時にはガード体を突出させる機構を、ラックやピニオンからなる簡易な構成を用いて実現できる。
請求項8記載の発明によれば、必要に応じて、すなわち当該クラッチによるピニオンに対する駆動力の伝達/非伝達の切り替えに応じて、排出ローラの回転駆動力を利用したガード体の突出・没入駆動が容易に行えるようになる。
請求項9記載の発明によれば、遮蔽を行わない場合にはガード体を装置内に退避(収納)させておき、遮蔽時にはガード体を突出させる機構を、回転体やこれをガード体に圧接させるものからなる簡易な構成を用いて実現できる。
請求項10記載の発明によれば、必要に応じて、すなわち当該回転体のガード体に対する接触・非接触に応じて、排出ローラの回転駆動力を利用したガード体の突出・没入駆動が容易に行えるようになる。
請求項11記載の発明によれば、排出トレイを上昇させたり所定のトレイ体を下降移動させたりすることなく、より簡易な構成でスイッチバック時に排出口から一時的に排出された用紙の遮蔽を行うことができる。また、一時的に排出された用紙が冷却風で冷却されるため、定着装置によって暖められた用紙におけるトナー融着等の防止を図ることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置について図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る画像形成装置の一例である複写機1の外観構成を示す斜視図である。図1に示す複写機1の外形は、本体ハウジング2(本体部)とその上部に載置された上ハウジング3とで区画されている。本体ハウジング2と上ハウジング3との中間部には右前方側から略水平方向に内側(奥側)に入り込んだ用紙スタック空間部4が形成されている。用紙スタック空間部4には、本体ハウジング2から横方向に排出される(胴内排出される)用紙を受け止める用紙スタック部5が形成されており、この用紙スタック部5に対する用紙の排出口(後述の排出口115)において、スイッチバックされる用紙を遮蔽する遮蔽部600が設けられている。
上ハウジング3は、原稿画像の読み取りを行うべく原稿を読み取り位置へ搬送する原稿給送部200と、画像読み取り位置において原稿画像の読み取りを行う原稿読取部300とを有している。本体ハウジング2は、用紙の給紙を行う給紙部400と用紙上に画像形成を行う画像形成部100とを内蔵した下ハウジング21と、画像形成後の用紙を搬送して用紙スタック部5へ排出するための用紙搬送路を内蔵した連結ハウジング22とで構成(区画)されている。なお、用紙スタック空間部4の位置のフロント部(手前側)には、複写機1を操作するための操作表示部500が設けられている。
次に、複写機1の内部構成について説明する。図2は、複写機1の内部構成を主に示す模式図である。複写機1は、図1で述べたように画像形成部100、原稿給送部200、原稿読取部300、給紙部400、操作表示部500及び遮蔽部600を備えて構成されている。
原稿読取部300は、原稿の読み取りを行って当該原稿に対応する画像データを生成するものである。原稿読取部300は、光学的に取得した原稿の画像から画像データを生成するCCD(Charge Coupled Device)センサ及び露光ランプ等を備えたスキャナ301などからなり、その上面に、装置原稿読み取り用の第1コンタクトガラス302と、ADF原稿読み取り用の第2コンタクトガラス303とを備えている。原稿読取部300は、第1コンタクトガラス302上に載置された原稿、あるいは原稿給送部200によって第2コンタクトガラス303に接するようにして移送される原稿を走査しつつ取得した画像データを後述する制御部20へ出力する。
原稿給送部200(ADF)は、原稿読取部300へ原稿を給送するものである。原稿給送部200は、原稿を載置する原稿トレイ201、搬入ローラ等を備え原稿トレイ201から原稿を搬入させる搬入駆動部202、搬送経路203中の原稿を搬送する搬送ローラ204、搬送ローラ204により搬送されてきた原稿を排出させる排出ローラ205、及び排出ローラ205により排出された原稿を載置(積載)する原稿排出トレイ208等を備えて構成されている。原稿給送部200は、コピー開始の指示入力等に応じて、原稿トレイ201に載置された原稿を自動的に1枚ずつ第2コンタクトガラス303に接触させつつ搬送し、この位置での原稿の露光走査後に原稿排出トレイ208上へ排出させる所謂シートスルータイプの原稿読み取りを実現する。
また、原稿給送部200は、装置の背面側を回動支点として原稿読取部300の上面に対して可倒式に構成されており、第1コンタクトガラス302(第2コンタクトガラス303)の上面を開放するように上方かつ後方側に開くように持ち上げることにより、第1コンタクトガラス302の上面に、例えば見開き状態にされた書籍等の読み取り用原稿を載置することが可能に構成されている。
給紙部400は、画像形成部100に対して用紙の給紙を行うものである。給紙部400は、各サイズの用紙(記録紙)が収納される給紙カセット401、402、これら給紙カセット401、402から画像形成部100へ用紙を搬送する搬送経路403を備えている。各給紙カセット401、402は、収納されている用紙を取り出すためのピックアップローラ404、405、用紙を1枚ずつ各搬送経路に送り出す給紙ローラ406、407を備えている。搬送経路403には、用紙を搬送する搬送ローラ408、及び搬送されてきた用紙を画像形成部100の手前で待機させるためのレジストローラ409が設けられている。なお、給紙部400には、本体ハウジング2の一側方部(右側方部)に開閉自在に構成された手差しトレイ等からなる手差し給紙部(図略)を備えていてもよく、この場合、手差し給紙部からの用紙搬送経路はレジストローラ409の上流側で合流するように構成されている。
画像形成部100は、給紙部400によって搬送されてきた用紙に対して所定の画像を形成する(印刷する)ものである。画像形成部100は、同図中に示す矢印方向に回転可能に支持された感光体ドラム101、この感光体ドラム101の周囲に配設された帯電部
102、現像部103、クリーニング部104、レーザ走査ユニット105及び転写ローラ106、転写ローラ106の下流側に配設された定着ローラ107を備えている。
帯電部102は、感光体ドラム101の表面を所定電位に均一に帯電させるものである。レーザ走査ユニット105は、後述する画像記憶部30等から送信されてきた画像データに基づき、レーザービームを感光体ドラム101の表面に照射し、感光体ドラム101表面に静電潜像を形成するものである。現像部103は、静電潜像にトナーを付着させて画像(原稿画像)を顕在化させるものである。転写ローラ106は、搬送されてきた用紙を感光体ドラム101に押し付けた状態で、感光体ドラム101上に顕在化したトナー像を当該用紙に転写するものである。定着ローラ107は、用紙に転写されたトナー像を定着させるものである。定着ローラ107は、図略のヒートローラ及び圧ローラからなり、このヒートローラの熱によって用紙上のトナーを溶かし、圧ローラによって圧力をかけてトナーを用紙上に定着させる。クリーニング部104は、用紙への画像の転写が終了した後、感光体ドラム101の表面に残留しているトナーを清掃するものである。
本体ハウジング2の上部には、上記用紙スタック部5における排出されてきた用紙を積載する用紙排出トレイ108が設けられており、定着ローラ107から搬送されてきた用紙は、排出ローラ110によってこの用紙排出トレイ108上へ排出される。
ところで、排出ローラ110は、用紙に両面印刷を行う場合等において、定着ローラ107側から搬送されてきた用紙の裏表面の向きを反転させるべく逆回転可能な構成とされている(排出ローラ110は反転ローラを兼ねている)。排出ローラ110は、定着ローラ107側から搬送されてきた用紙を、この用紙の後端部側が排出ローラ110の位置辺りにくるまで搬送し、すなわち用紙の先端側を排出ローラ110外へ一旦排出させ、その後、排出ローラ110を逆回転させてこの用紙の排出部分を排出ローラ110内へ引き込む(搬入させる)。
排出ローラ110内へ引き込まれた用紙は、搬送ローラ111や搬送ローラ112によって搬送経路113を搬送され、再度、画像形成部100(レジストローラ409)へ向けて送られる。このようにして、裏表面が反転された用紙の裏面(最初に画像形成された面を表面としている)に対して画像形成が行われ、両面が印刷されたこの用紙は、再度、定着ローラ107及び排出ローラ110を介して用紙排出トレイ108上へ排出される。なお、定着ローラ107から排出ローラ110へ向けての搬送方向、及び用紙反転における排出ローラ110から搬送経路113(搬送ローラ111)へ向けての搬送方向の切り替えは、分岐ガイド114により行われる構成となっている。このように、複写機1は、排出ローラ110や搬送ローラ111、112及び搬送経路113等によって、用紙反転を行うためのスイッチバック機構を構成している。
操作表示部500は、ユーザの操作に応じて所定の指示入力を行うものである。操作表示部500は、ユーザが印刷実行指示を入力するためのスタートキー501と、印刷部数等を入力するためのテンキー502と、各種複写動作の設定等を入力するための操作ガイド情報等を表示するとともに、種々の操作ボタン等が表示される液晶表示器(LCD)等からなる表示器503(ディスプレイ)とを備えている。
遮蔽部600は、上記スイッチバック時における用紙、すなわち用紙反転させるべく排出ローラ110から一時的に排出された用紙の少なくとも一部分を遮蔽するものである。この遮蔽部600については後に詳述する。
図3は、図1に示す複写機1の概略構成を示すブロック図である。複写機1は、装置全体の動作制御を司る制御部20を備えている。制御部20は、複写機1の制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、一時的にデータを保管するRAM(Random Access Memory)、及び上記制御プログラム等をROMから読み出して実行するマイクロコンピュータ等からなり、操作表示部500等において入力された所定の指示情報や、本装置の各所に設けられた各種センサからの検出信号に応じて装置全体の制御を行うものである。特に本発明に関しては、制御部20は、操作表示部500等からの指示に応じて、上記スイッチバック時において、用紙反転するべく排出ローラ110からその一部が排出された用紙の遮蔽を行うための動作モード(例えば両面印刷モードや遮蔽モード)を設定し、この設定された動作モードに応じて遮蔽部600の動作(駆動)を制御する。
制御部20は、上記画像形成部100、原稿給送部200、原稿読取部300、給紙部400、操作表示部500及び遮蔽部600、並びに画像記憶部30及び画像処理部40等が接続されている。
画像記憶部30は、原稿読取部300によって読み取られた原稿の画像データや図略のネットワークI/F部等を介して外部装置から送信されてきた画像データを一時的に記憶するメモリである。画像処理部40は、上記画像データに対する各種画像処理、例えばガンマ処理や拡大縮小処理を行うものである。画像処理部40では、例えば原稿読取部300による読み取りによって得られた原稿画像に対する画像データのA/D変換が行われ、当該A/D変換された画像データを用いて上記各種画像処理が行われる。
ここで、遮蔽部600の詳細な構成について以下に説明する。
図4は、遮蔽部600の構成の一例を示す概略断面図である。図3に示すように、遮蔽部600は、回転トレイ610、リフト板620及び駆動モータ630を備えて構成されている。回転トレイ610は、排出ローラ110の位置、具体的には排出口115の位置よりも高い位置まで回転されて持ち上げられるものである。回転トレイ610は、用紙排出トレイ108における排出ローラ110側(先端側)の一部分を構成する、矢印Bで示す上方視略長方形状の平板体(トレイ状体)であり、用紙排出トレイ108に対して、基端部601を回転中心軸として矢印Aで示す方向に回動自在に取り付けられている。
なお、用紙排出トレイ108における回転トレイ610以外の部分を固定トレイ109とする。また、回転トレイ610は平板体に限定されずともよく、例えば用紙搬送方向に(緩やかに)カーブした形状とされていてもよい。また、回転トレイ610は上記平板体でなくともよく、例えば少なくとも排出口115側が開口された筒状体(箱体)であってもよい。この場合、排出されてきた用紙がこの筒状体中を移動(摺動)することになり、この場合の回転トレイ610は、スイッチバック時に排出口115の外に排出される用紙の搬送路の一部を構成するものであるとも言える。また、回転トレイ610は、搬送方向に垂直な断面形状が下向きに開口したコ字状となるような形状であってもよい。いずれにしてもこれらの場合には、側方からも用紙が遮蔽されることになる(横から手を差し込み難くなる)。
リフト板620は、自身が回転することにより、回転トレイ610を基端部601を回転中心軸として回動させて昇降移動させる所謂カムである。リフト板620は、回転トレイ610の下方で且つ回転トレイ610の下面に当接した状態で配置された板状体であり、図4に示すように、回転トレイ610と当接する辺部621が、リフト板620の回転中心631に対して偏心された円弧状に形成されている。ただし、リフト板620は、図4に示す形状に限定されず、要は、回転することによって回転トレイ610を昇降させることが可能な形状、具体的には回転中心631から辺部621における各位置までの距離が異なるものであればよく、辺部621が円弧状でなく例えば直線状、多角状に形成されていてもよい。ただし、円弧状に形成されていることにより、回転に応じてリフト板620を摺接させつつ回転トレイ610を滑らかに昇降移動させることが可能となる。なお、リフト板620は、排出されてきた用紙が当該リフト板620に当接しないよう回転トレイ610の下部位置(例えば回転トレイ610の側方部)に配置されている。
駆動モータ630は、リフト板620を回転駆動させるモータ(リフトモータ)であり、リフト板620を上記回転中心631を支点として回転させるものである。ただし、駆動モータ630は、リフト板620の昇降に応じて正逆回転可能に構成されていてもよい。また、駆動モータ630は、リフト板620に対してその駆動軸を直接連結させて回転させる構成であってもよいし、ギア機構等を介して回転させる構成であってもよい。
図5は、図4に示す遮蔽部600による遮蔽動作時の状態を示す図である。図4に示すように、スイッチバック時において排出されてきた用紙を遮蔽する際には、駆動モータ630によってリフト板620が矢印Cで示す方向に正回転し、リフト板620が回転トレイ610を下方から摺接して押し上げることで回転トレイ610が回転し、リフト板620の先端部602が排出口115の位置、具体的には排出口115の高さ位置よりも高い位置で且つその近傍位置まで持ち上げられる。したがって、スイッチバック時に排出口115から排出されてきた用紙Sは、回転トレイ610の裏面空間部603(下方空間)へ排出されることになり、これにより、排出口115から一時的に排出されてきた用紙Sが回転トレイ610によって(特に上方から)遮蔽される。また、回転トレイ610が回動されて上昇してくることにより、これから用紙のスイッチバックが行われるということがユーザによって容易に認識(視認)され、間違って排出口115(から排出されてきた用紙)へ向けて手を差し込んでしまうといったことがより確実に防止される。
回転トレイ610を持ち上げる動作は、排出口115から用紙Sが排出されてくる前のタイミング、例えば操作表示部500からの指示入力により遮蔽モードあるいは両面印刷モードが制御部20に設定された時点で行われ、また回転トレイ610を元の位置まで下げる動作は、用紙Sが排出口115内への搬入(引き戻し)が完了したタイミング、具体的には例えば排出ローラ110の逆回転駆動の停止、或いは当該搬入された用紙Sが搬送経路113の所定位置を通過したことが制御部20により検出された時点で行われる。
なお、回転トレイ610を回転させて昇降させる構成は図4、5に示すものに限定されず、例えば図6における遮蔽部600aに示すように、回転トレイ610aを、その基端部605を所定のギア機構640を用いて回転させて持ち上げる、具体的には例えば基端部605の外周に第1歯車606を形成し、一方これに噛み合う第2歯車607を設け、第2歯車607を駆動モータ608により回転駆動させて第1歯車606とともに回転トレイ610aを基端部605を支点として回転させて持ち上げる構成としてもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置としての複写機について説明する。ただし、第2実施形態に係る複写機1aは、複写機1における遮蔽部600の構成が異なるものとされており、ここではその構成が異なる遮蔽部700について説明する。その他各部の構成は複写機1と同じであり、その説明を省略する。
図7は、複写機1aにおける遮蔽部700の構成の一例を示す概略断面図である。図3に示すように、遮蔽部700は、回転トレイ710、バネ部材720及びソレノイド730を備えて構成されている。回転トレイ710は、排出ローラ110の位置、すなわち排出口115の位置まで回転されて下降されるものである。回転トレイ710は、矢印Aで示す上方視略長方形状の平板体(トレイ状体)であり、用紙スタック部5の上方部すなわち原稿読取部300の下部310に(下部310の内側に収納された状態、又は下面に露出された状態で)、基端部701を回転中心軸として矢印Dで示す方向に回動自在に取り付けられており、スイッチバック動作を行わない通常時には、当該用紙スタック部5の上方部に常時退避している。回転トレイ710は上記平板体でなくともよく、例えば少なくとも排出口115側が開口された筒状体(箱体)であってもよい。この場合、排出されてきた用紙がこの筒状体中を移動することになり、この場合の回転トレイ710は、回転トレイ610と同様に、スイッチバック時に排出口の外に排出される用紙の搬送路を構成するものであるとも言える。また、回転トレイ710は、搬送方向に垂直な断面形状が下向きに開口したコ字状となるような枠体であってもよい。何れにしてもこれらの場合には、側方からも用紙が遮蔽されることになる。
バネ部材720は、回転トレイ710を上方向(矢印A方向と反対方向)に付勢するものであり、例えばコイル状の引張バネである。バネ部材720の一端側は原稿読取部300の下部に連結されており、他端側は回転トレイ710に連結されている。
ソレノイド730は、バネ部材720による付勢力に抗して回転トレイ710を引き下げるものであり、例えばソレノイド730本体内において巻回された電磁コイルと、当該電磁コイルへの磁力の供給、停止によりコイル巻回中心を軸方向に往復移動するプランジャ731とを有する所謂電磁ソレノイドである。ソレノイド730のプランジャ731の先端側は、回転トレイ710の下面部に連結されており、ソレノイド730本体は、本体ハウジング2の用紙排出トレイ108側の所定位置に固設されている。なお、ソレノイド730及びバネ部材720の回転トレイ710に対する取り付け位置は図7に示すものに限定されない。
図8は、図7に示す遮蔽部700による遮蔽動作時の状態を示す図である。図8に示すように、スイッチバック時において排出されてきた用紙を遮蔽する際には、ソレノイド730の電磁コイルに駆動電流が供給されて磁力が発生されることにより、プランジャ731を電磁ソレノイドの筐体の内方へ向けて没入させ、回転トレイ710をバネ部材720による付勢力に抗して下方へ引っ張ることで回転トレイ710が基端部701を支点として回転し、回転トレイ710の先端部702が排出口115の位置、ここでは排出口115の高さ位置よりも高い位置で且つその近傍位置まで下げられる。したがって、スイッチバック時に排出口115から排出されてきた用紙Tは、回転トレイ710の裏面空間部703(下方空間)へ排出されることになり、これにより排出口115から一時的に排出されてきた用紙Tが回転トレイ710によって(特に上方から)遮蔽される。また、回転トレイ710が回動されて降下してくることにより、今から用紙のスイッチバックが行われるということがユーザによって容易に認識(視認)され、間違って手を排出部115等へ差し込むといったことがより確実に防止される。また、本第2実施形態では、用紙排出トレイ108とは別に設けた回転トレイ710を下降させる構成であるため、用紙排出トレイ108に積載されている用紙(用紙重量)とは関係なく、すなわち積載された用紙が重いことにより駆動力(移動速度)の低下を招いたりすることなく、回転トレイ710の昇降駆動を安定かつ容易に行うことができる。
なお、ソレノイド730の電磁コイルに対する駆動電流の供給が停止されて消磁すると、プランジャ731がバネ部材720による付勢力によって外方へ向けて突出され、回転トレイ710が元の位置(原稿読取部300の下部310位置)へ回動して戻される。
回転トレイ710を降下させる動作は、第1実施形態の場合と同様、例えば遮蔽モードあるいは両面印刷モードが制御部20に設定された時点で行われ、また、回転トレイ710を元の位置の戻す動作は、例えば排出ローラ110の逆回転駆動の停止、或いは当該搬入された用紙Tが搬送経路113の所定位置を通過したことが制御部20により検出された時点で行われる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る画像形成装置としての複写機について説明する。ただし、第3実施形態に係る複写機1bは、複写機1における遮蔽部600の構成が異なるものとされており、ここではその構成が異なる遮蔽部800について説明する。その他各部の構成は複写機1と同じであり、その説明を省略する。
図9は、複写機1bにおける遮蔽部800の構成の一例を示す概略断面図である。また、図10は、図9に示す遮蔽部800による遮蔽動作時の状態を示す図である。図9、10に示すように、遮蔽部800は、排出ローラ810、搬送経路820、分岐ガイド830及び用紙排出トレイ840を備えて構成されている。
排出ローラ810は、定着ローラ107側から搬送されてきた用紙Uの裏表面の向きを反転させるべく逆回転可能な構成とされたスイッチバック専用の反転ローラである。排出ローラ810は、装置における用紙排出トレイ840の先端下部841側の位置に配設されており、排出ローラ810の排出口811から排出されてきた用紙Uを後述の空間部842へ一時的に排出する。
搬送経路820は、定着ローラ107から排出ローラ110にかけての搬送経路(搬送経路850)の途中で分岐され排出ローラ810へ繋がっている、反転用の用紙を搬送するための搬送路である。分岐ガイド830は、搬送経路850と搬送経路820との用紙搬送方向の切り替えを行うものである。用紙排出トレイ840は、排出口115から排出されてきた用紙Pを受け止めるトレイであり、図7に示す用紙排出トレイ108に相当する。
用紙排出トレイ840の下部には、排出ローラ810から排出されてきた用紙Uが当接しないよう充分広い空きスペースを有した空間部842が設けられている。この空間部842内は、装置の冷却風が流れる所謂冷却風路となる構成、具体的には、装置内に一般的に備えられている、レーザ走査ユニット105などの光学系等を冷却するための冷却装置843(冷却ファン)により発生される冷却風を、例えば所定のダクト844等を用いて当該空間部842内へ導入している構成となっている。これにより、先の定着ローラ107において暖められて排出されてきた用紙U(の表面)が冷却風によって冷却され、トナーの融着の防止、すなわち、例えば用紙排出トレイ840上に積載された用紙が互いに貼り付いたり、或いは分岐ガイド830等にトナーが付着することなどに起因してジャムが発生するといったことを防止できる。
また、搬送経路820の背部821側には、排出ローラ810の反転により引き戻された用紙(反転用紙)を再度画像形成部100へ向けて搬送するための搬送経路(図2に示す搬送経路113に相当)が設けられている(図2の分岐ガイド114に相当する分岐ガイドも設けられていてもよい)。
なお、図9に示す排出ローラ110は、スイッチバックを行わない(逆回転しない)単に用紙を用紙排出トレイ840へ排出する機能のみを備えたものとされており、排出ローラ810においてスイッチバックされ、画像形成部100においてもう片面が印刷された用紙(両面印刷が完了した用紙)は、搬送経路850を経て排出ローラ110によって用紙排出トレイ840上へ排出される。
以上のことから、第3実施形態の複写機1bにおける遮蔽部800は、第1、第2実施形態の場合のように排出ローラ110において装置外へ用紙を露出させてスイッチバックを行うものではなく、排出ローラ110とは別に排出ローラ810(及びこれに排出させるための搬送経路820や分岐ガイド830)を備え、これらを用いて用紙排出トレイ840の下部空間、すなわち装置内部において用紙のスイッチバックを行うことにより、自ずと当該スイッチバックにより一時的に排出される用紙を遮蔽するものとなる。これにより、排出されてきた用紙を確実に遮蔽することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係る画像形成装置としての複写機について説明する。ただし、第4実施形態に係る複写機1cは、複写機1における遮蔽部600の構成が異なるものとされており、ここではその構成が異なる遮蔽部900について説明する。その他各部の構成は複写機1と同じであり、その説明を省略する。ただし、複写機1cの用紙排出トレイ108は、図7に示す用紙排出トレイ108と同じ構成(回動しない構成)とされている。
図11に示すように、複写機1cにおける遮蔽部900は、装置内(ここでは連結ハウジング22内)に常時退避している所定のガード体910を、排出ローラ110(排出口115)の側方、すなわち矢印Eで示す方向(水平方向)に突出・没入させる機構を備えている。
図12は、遮蔽部900におけるガード体910の突出・没入駆動を説明する図であり、(a)は遮蔽部900の概略側面図、(b)は遮蔽部900の駆動部の概略平面図である。図12(a)に示すように、遮蔽部900は、その一部又は全部が装置外に突出されるガード体910と、ガード体910を突出・没入駆動させる装置内に配設された駆動部920とを備えている。ガード体910は、側面視例えば略長方形状の板状(カード状)に形成された板状部911と、板状部911の基端側に水平に延設されてなる腕状部912とから構成されている。腕状部912の下面部にはラック913が形成されている。
一方、駆動部920は、図12(b)に示すように駆動シャフト921、ピニオン922及びクラッチ923から構成されている。駆動シャフト921は、排出ローラ110を回転駆動させる駆動力を伝達するシャフトである。駆動シャフト921は、排出ローラ110の駆動シャフト自体が延設されてなるものであってもよいし、排出ローラ110の駆動シャフトとは別に設けられた、所定のギア機構を介在して当該駆動力が伝達されるシャフトであってもよい。
ピニオン922は、駆動シャフト921の回転駆動に応じて回転される所謂ピニオンギアであり、このギアがガード体910(腕状部912)におけるラック913と噛合されている。クラッチ923は、駆動シャフト921からピニオン922への駆動力の伝達/非伝達を切り替えるものであって、この切り替え動作を当該クラッチ923への通電/非通電に応じて行う所謂電磁クラッチである。
上記のように構成された遮蔽部900において、駆動部920のピニオン922を回転駆動させることによりガード体910が矢印E方向にスライド移動されて突出・没入される。ただし、排出口115から用紙が排出される際の排出ローラ110の正回転駆動時には、この正回転駆動に合わせてガード体910が押し出され(突出され)、用紙が引き戻される際の排出ローラ110の逆回転駆動時には、この逆回転駆動に合わせてガード体910が引き込まれる(没入される)。このようにして、排出ローラ110により排出口115から一時的に排出されてきた用紙は突出されたガード体910によって遮蔽される。なお、当該ガード体910が突出されることにより、今から用紙のスイッチバックが行われるということがユーザによって容易に認識(視認)され、間違って手を排出部115等へ指し込むといったことがより確実に防止される。
ところで、遮蔽部900は、以下の態様をとることができる。すなわち、図13(a)、(b)に示すように、遮蔽部900aは、ガード体910a、駆動部930及びソレノイド940を備えている。ガード体910aは、上記ガード体910と同様、板状部911a及び腕状部912aから構成されている。ただし、腕状部912aの上面部914には、後述の従動プーリ933が押し当てられ、この従動プーリ933との間に所定の摩擦力を発生させることが可能な押当面(摩擦面)が形成されている。
駆動部930は、駆動シャフト931、駆動シャフト931により回転駆動される駆動プーリ932、駆動プーリ932に従動される従動プーリ933、駆動プーリ932や従動プーリ933が収納される枠体934、及びバネ部材935を備えて構成されている。駆動シャフト931は、上記駆動シャフト921と同様に、排出ローラ110を回転駆動させる駆動力を伝達するシャフトである。また、バネ部材935は、枠体934を上方に向けて付勢するものであり、例えばコイル状の引張バネである。このバネ部材935の上端は装置に連結されおり、遮蔽部900aを駆動させない通常時においては、図13(a)に示すように従動プーリ933が腕状部912aの上面部914に当接しない位置まで枠体934を引き上げた状態としている。
ソレノイド940は、上記ソレノイド730と同様に電磁コイルと当該電磁コイルへの磁力の供給、停止によりコイル巻回中心を軸方向に往復移動するプランジャ941とを有する電磁ソレノイドであり、上記腕状部912aの下方における装置の所定箇所に固設されている。なお、ソレノイド940は、プランジャ941の先端部にバネ部材935と同様のバネ部材942を備えている。このバネ部材942の上端は枠体934の下面部に連結されている。なお、バネ部材942は、ソレノイド940による引っ張り力が枠体934へ直接伝達されるの防止し、従動プーリ933と腕状部912aとの接触圧を好適に調節する緩衝体として機能する。
上記のように構成された遮蔽部900aの駆動時には、ソレノイド940の電磁コイルに磁力を供給してプランジャ941をソレノイド940本体内へ没入させることにより、枠体934をバネ部材935の付勢力に抗して引っ張り、この枠体934を例えば駆動シャフト921を回動中心として下方へ回動させ、従動プーリ933を腕状部912aの上面部914に圧接させた図13(b)に示す状態にする。これにより、駆動部930の駆動シャフト921の回転駆動に応じてガード体910aが矢印E方向にスライド移動されて突出・没入される。ただし、この場合も、排出口115から用紙が排出される際の排出ローラ110の正回転駆動時には、当該正回転駆動に合わせてガード体910aが押し出され(突出され)、用紙が引き戻される際の排出ローラ110の逆回転駆動時には、当該逆回転駆動に合わせてガード体910aが引き込まれる(没入される)。これにより、排出ローラ110により排出口115から一時的に排出されてきた用紙は、この突出されたガード体910aによって遮蔽されることになる。
以上のように、本発明の画像形成装置(複写機1、1a、1b、1c)によれば、用紙を反転させるべく該用紙を一時的に排出口115の外に排出してスイッチバックを行うスイッチバック機構を備えたものとされ、当該用紙の一時的排出時において該用紙の少なくとも一部分(用紙における排出口115から排出されている部分)が遮蔽部600(600a、700、800、900、900a)によって遮蔽される(覆い隠される)ため、ユーザがスイッチバック時に排出口115から一時的に排出されてきた用紙に間違って触れてしまい、ジャム等が発生するといったことを確実に防止することができる。
また、遮蔽部600(600a)によって、用紙排出トレイ108(ここでは用紙排出トレイ108の一部分を構成する回転トレイ610(610a))が排出口115の位置まで上昇されてこの回転トレイ610の裏面空間部603(下方空間)へ用紙Sが一時的に排出されるため、回転トレイ610を排出口115の位置まで上昇させてその裏面空間部603に用紙排出を行うという簡易な構成で、当該回転トレイ610(用紙排出トレイ108)により用紙S(の排出口115からの排出部分)を遮蔽することができる。
また、排出口115と反対側の基端部601が回転自在に軸支された回転トレイ610が、下方から当接されたリフト板620の回転に応じて基端部601を支点として回動して持ち上げられるため、回転トレイ610を持ち上げる機構を簡易な構成で実現できる。
また、排出口115と反対側の基端部601が回転自在に軸支された回転トレイ610aが、ギア機構640を用いた軸支部(基端部605)の回転に応じて基端部605を支点として回動して持ち上げられるため、回転トレイ610aを持ち上げる機構を簡易な構成で実現できる。
また、遮蔽部700によって、回転トレイ710が排出口115の位置まで下降されてこの回転トレイ710の裏面空間部703(下方空間)へ用紙Tが一時的に排出されるため、回転トレイ710を排出口115の位置まで下降させてその裏面空間部703に用紙排出を行うという簡易な構成において、当該回転トレイ710により用紙を遮蔽することができる。
また、排出口115と反対側の基端部701が回転自在に軸支された回転トレイ710が、ソレノイド730によって、上方へ向けての(バネ部材720による)付勢力に抗して引き下げられるため、遮蔽を行わない場合には回転トレイ710を上方へ退避させておき、遮蔽時には回転トレイ710を下降させる機構を、より簡易な構成で実現できる。
また、遮蔽部900(900a)によって、複写機1c(連結ハウジング22)内に常時退避されているガード体910(910a)が排出口115の側方に突出されるため、排出口115の側方にガード体910(910a)を突出させるという簡易な構成で、当該ガード体910(910a)により用紙を遮蔽することができる。
また、遮蔽部900によって、ガード体910に設けられたラック913と噛合するピニオン922が回転駆動されて当該ガード体910が押し出されるため、遮蔽を行わない場合にはガード体910を装置内に退避(収納)させておき、遮蔽時にはガード体910を突出させる機構を、ラック913やピニオン922からなる簡易な構成を用いて実現できる。
また、遮蔽部900に備えられたクラッチ923によって、排出ローラ110を回転駆動させる駆動力のピニオン922に対する伝達/非伝達が切り替えられるため、必要に応じて、すなわち当該クラッチ923によるピニオン922に対する駆動力の伝達/非伝達の切り替えに応じて、排出ローラ110の回転駆動力を利用したガード体910の突出・没入駆動が容易に行えるようになる。
また、遮蔽部900aによって、ガード体910aに回転駆動される従動プーリ933(回転体)が圧接されて当該ガード体910aが押し出されるため、遮蔽を行わない場合にはガード体910aを装置内に退避(収納)させておき、遮蔽時にはガード体910aを突出させる機構を、従動プーリ933(駆動部930)やこれをガード体に圧接させるもの(ソレノイド940)からなる簡易な構成を用いて実現できる。
また、遮蔽部900aに備えられたソレノイド940により、ガード体910a外へ向けて(バネ部材935により)付勢されている付勢力に抗して従動プーリ933(枠体934)を引っ張って当該従動プーリ933をガード体910aに圧接させたり、逆に従動プーリ933(枠体934)の引っ張りを解除する(ソレノイド940をOFFにする)ことで従動プーリ933をガード体910aから離間させることができるため、必要に応じて、すなわち従動プーリ933のガード体910aに対する接触・非接触に応じて、排出ローラ110の回転駆動力を利用したガード体910aの突出・没入駆動が容易に行えるようになる。
さらに、遮蔽部800が、(冷却装置843やダクト844等により)冷却風が導入されるよう構成された用紙排出トレイ840下部の空間部842へ一時的に用紙Uを排出するスイッチバック機構とされているため、すなわち当該用紙排出トレイ840下の空間部842へ用紙排出を行うスイッチバック機構によって、自ずと用紙排出トレイ840による排出用紙の遮蔽が実現されているため、用紙排出トレイ840を上昇させたり所定のトレイ体を下降させたりすることなく、より簡易な構成でスイッチバック時に排出口811から一時的に排出された用紙Uの遮蔽を行うことができる。また、一時的に排出された用紙Uが冷却風で冷却されるため、定着装置(定着ローラ107)によるトナー画像定着処理によって暖められた用紙におけるトナー融着等の防止を図ることができる。
さらに本発明は、以下の態様をとることができる。
(A)図4、5において、下側から回転トレイ610を持ち上げるのではなく、上側から当該回転トレイ610を引っ張るようにして持ち上げる構成としてもよい。
(B)図4、5において、リフト板620等を回転させて回転トレイ610を回動させて持ち上げる構成ではなく、例えば所定の昇降装置を用いて、回転トレイ610(用紙排出トレイ108)全体をそのまま垂直方向に持ち上げる(昇降移動させる)構成としてもよい。
(C)図7、8において、回転トレイ710を下側へ引っ張ることで下降させるのではなく、上側から押し下げることで下降させる構成としてもよい。この場合バネ部材720を用いない構成としてもよい。
(D)図7、8において、ソレノイド730等によって回転トレイ710を引っ張って回動させて下降させる構成でなく、例えば所定の昇降装置を用いて回転トレイ710全体をそのまま垂直方向に下降させる(昇降移動させる)構成としてもよい。
(E)図5、8において、回転トレイ610(710)の先端部602(702)の高さ位置を、排出口115よりも低い位置(且つ排出口115の近傍位置)まで移動させ、当該回転トレイ610(710)の上面で、排出されてきた用紙S(T)の下面全体を受け止める構成としてもよい。ただし、この場合も、回転トレイ610(710)上に一時的に排出されてきた用紙がユーザによって触れられないようにするべく、当該回転トレイ610(710)の用紙搬送方向の両側部に側板部を設けた形状(断面が上方に開口した略コ字状となる形状)としてもよい。この側板部を設けることで、回転トレイ610(710)側方から手が差し込まれてしまうのを防止できる。なお、側板部だけでなく、上部全面を覆うような形状、つまり上記図4、5で説明したような排出口115側が開口された筒状体(この場合も回転トレイ610(710)が搬送路を構成するものであると言える)としてもよい。ただし、本変形態様(E)では、排出されてきた用紙の下面全体を受け止めるべく、この筒状体の底面(底板)の高さ位置が排出口115よりも(僅かに)低い位置にあることに重きが置かれ、一方の図4、5での説明においては、排出されてきた用紙を覆い隠すべく、筒状体の上面(天井板)の高さ位置が排出口115よりも高い位置にあることに重きを置いており、この場合、筒状体の底面は必ずしも排出用紙の下面全体を受け止めるものではなく、例えば、用紙の先端部が下に垂れ下がり過ぎないよう当該用紙の先端等を当接させて支持するものとしている。
(F)図11に示すようにガード体910(910a)を側方へ(水平方向に)突出させるのではなく、例えば装置の上部から下方へ向けて突出させたり、或いは装置の下部から上方へ向けて突出させる、すなわち垂直方向で突出・没入させることで当該排出用紙の遮蔽を行う構成としてもよい。
(G)用紙のスイッチバックを行う際に、所定の音(例えば音声案内やブザー)や光(例えばlLED光)による、当該スイッチバック動作が現在行われていること(或いはスイッチバック動作がこれから開始されようとしていること)をユーザに(事前に;目視確認する前に)報知するための報知手段を備えてもよい。
(H)図12、13に示すガード体910、910aの突出・没入駆動を、排出ローラ110の回転駆動力を利用せずに、別途設けた駆動源により行う構成としてもよい。