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JP4369136B2 - 減速装置 - Google Patents
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JP4369136B2 - 減速装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば油圧ショベル、油圧クレーン等の建設機械に搭載される走行装置、旋回装置等に用いて好適な減速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、油圧ショベル、油圧クレーン等の建設機械は、自走可能な下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体とにより大略構成されている。そして、下部走行体と上部旋回体との間に設けられる旋回装置、下部走行体に設けられる走行装置等には、回転源の出力を増大するための減速装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−264267号公報
【0004】
そこで、従来技術による油圧ショベルの走行装置に用いられる減速装置について、図8ないし図12を参照しつつ説明する。
【0005】
図中、1は油圧ショベルで、該油圧ショベル1は、クローラ式の下部走行体2と、該下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3とにより大略構成されている。
【0006】
ここで、下部走行体2は、前,後方向に延びる左,右のサイドフレーム4(左側のみ図示)を有するトラックフレーム5と、各サイドフレーム4の前端側に設けられた遊動輪6と、各サイドフレーム4の後端側に設けられた駆動輪7と、遊動輪6と駆動輪7とに巻回された履帯8とにより構成されている。
【0007】
11はサイドフレーム4の後端側に設けられたブラケット4Aと駆動輪7との間に設けられた走行用の減速装置で、該減速装置11は、駆動輪7を回転させて履帯8を周回駆動することにより、油圧ショベル1を走行させるものである。そして、減速装置11は、後述の油圧モータ12、駆動歯車18、減速歯車20、遊星歯車減速機構22,23、回転軸24等により構成されている。
【0008】
12は回転源としての油圧モータで、該油圧モータ12は後述のケーシング13に取付けられている。そして、油圧モータ12は、油圧ポンプ(図示せず)から圧油が給排されることにより作動して出力軸12Aを回転させるものである。また、出力軸12Aの外周側には、図10に示すように、後述する駆動歯車18の雌スプライン18Eに噛合する雄スプライン12Bが軸方向の先端側から基端側に延びて形成されている。この場合、雄スプライン12Bの基端側は、カッター(図示せず)を用いて雄スプライン12Bを切削するときに当該カッターを逃がす切上り部12Cとなっている。
【0009】
13は減速装置11の外殻をなすケーシングで、該ケーシング13は、内部に後述の減速歯車20等を収容した歯車ケース14と、該歯車ケース14の軸方向一側を施蓋する蓋体15と、歯車ケース14の軸方向他側に固着され内周側に内歯16Aが形成されたリングギヤ16と、該リングギヤ16の軸方向他側に固着され内周側に内歯17Aが形成されたリングギヤ17とにより構成され、リングギヤ17の軸方向他側は、サイドフレーム4のブラケット4Aに固着されている。そして、蓋体15には油圧モータ12が取付けられ、該油圧モータ12の出力軸12Aはケーシング13内に伸長している。
【0010】
18はケーシング13の歯車ケース14内に収容されたピニオン歯車からなる駆動歯車で、該駆動歯車18は、軸受19,19によって歯車ケース14内に回転可能に支持され、油圧モータ12の出力軸12Aに組付けられることにより、該出力軸12Aと一体に回転するものである。
【0011】
ここで、駆動歯車18は、図10および図11に示すように、内周側が軸方向に貫通する軸孔18Aとなり、外周側は後述の減速歯車20に噛合する歯部18Bとなっている。そして、軸孔18Aの軸方向一側は開口部18Cとなり、軸方向他側は開口部18Dとなっている。また、軸孔18Aの内周側には雌スプライン18Eが形成され、該雌スプライン18Eは、油圧モータ12の出力軸12Aに形成された雄スプライン12Bに噛合する構成となっている。
【0012】
20はケーシング13の歯車ケース14内に収容された減速歯車で、該減速歯車20は、軸受21,21によって歯車ケース14内に回転可能に支持され、駆動歯車18の歯部18Bに噛合している。そして、減速歯車20は、後述の各遊星歯車減速機構22,23と共に駆動歯車18の回転を減速して出力する歯車減速機構を構成している。
【0013】
22は減速歯車20の軸中心線と同心上に配置された1段目の遊星歯車減速機構で、該遊星歯車減速機構22は、減速歯車20の中心部にスプライン結合された太陽歯車22Aと、該太陽歯車22Aとリングギヤ16の内歯16Aとに噛合しリングギヤ16の周囲を自転しつつ公転する複数の遊星歯車22Bと、該遊星歯車22Bを回転可能に支持するキャリア22Cとにより大略構成されている。
【0014】
23は遊星歯車減速機構22と同心上に配置された2段目の遊星歯車減速機構で、該遊星歯車減速機構23は、遊星歯車減速機構22のキャリア22Cにスプライン結合された太陽歯車23Aと、該太陽歯車23Aとリングギヤ17の内歯17Aとに噛合しリングギヤ17の周囲を自転しつつ公転する複数の遊星歯車23Bと、該遊星歯車23Bを回転可能に支持するキャリア23Cとにより大略構成されている。
【0015】
24は各遊星歯車減速機構22,23によって減速された回転を駆動輪7に伝達する回転軸で、該回転軸24は、軸方向の中間部位がサイドフレーム4のブラケット4Aに軸受25を介して回転可能に支持されている。そして、回転軸24の軸方向一側は、遊星歯車減速機構23のキャリア23Cにスプライン結合され、回転軸24の軸方向他側は、駆動輪7の中心部にスプライン結合されている。
【0016】
従来技術による減速装置11は上述の如き構成を有するもので、油圧モータ12が作動して駆動歯車18が回転すると、この駆動歯車18の回転は、減速歯車20、遊星歯車減速機構22,23によって3段減速され、この減速された回転が回転軸24に伝わる。これにより、駆動輪7を大きなトルクをもって回転させることができ、該駆動輪7によって履帯8を周回駆動することにより、油圧ショベル1を走行させることができる。
【0017】
ここで、従来技術の減速装置11に用いられる駆動歯車18は、図10および図11に示すように、内周側に軸孔18Aが形成されると共に外周側に歯部18Bが形成され、軸孔18Aの内周側には雌スプライン18Eが設けられている。そして、駆動歯車18は、軸方向の中心線を挟んで左,右対称となるように構成されている。
【0018】
これにより、例えば駆動歯車18の軸方向一側の開口部18Cを油圧モータ12の出力軸12Aに組付けた場合でも、これとは逆に駆動歯車18の軸方向他側の開口部18Dを油圧モータ12の出力軸12Aに組付けた場合でも、出力軸12Aに形成された雄スプライン12Bを、駆動歯車18の雌スプライン18Eに確実に噛合させることができる構成となっている。このため、図10に示すように、雌スプライン18Eの軸方向の長さ寸法(歯幅)Lは、実際に雌スプライン18Eと出力軸12Aの雄スプライン12Bとが噛合する長さ寸法ΔLよりも大きく設定されている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、駆動歯車18に雌スプライン18Eを加工する作業は、通常、多数の切削刃が設けられたブローチと呼ばれる切削工具を用いて、軸孔18Aの内周面を切削することにより行われる(ブローチ加工)。
【0020】
しかし、大きな長さ寸法Lを有する雌スプライン18Eのブローチ加工を行う場合には、この雌スプライン18Eの長さ寸法Lに対応した長い(高価な)ブローチが必要となる。また、雌スプライン18Eの全長に亘ってほぼ均一な寸法精度を確保するため、高い加工技術が要求される。
【0021】
このため、従来技術による駆動歯車18のように、雌スプライン18Eの長さ寸法Lを必要以上に大きくした場合には、駆動歯車18全体の製造コストが嵩んでしまうという問題がある。
【0022】
これに対し、他の従来技術として、例えば図12に示す如く雌スプライン18E′の長さ寸法L′を小さく設定した駆動歯車18′を用いた場合には、該駆動歯車18′の製造コストを低減することができる。そして、この駆動歯車18′は、軸方向一側の開口部18Cを油圧モータ12の出力軸12Aに組付けることにより、出力軸12Aの雄スプライン12Bを雌スプライン18E′に確実に噛合させることができる。
【0023】
しかし、駆動歯車18′は、雌スプライン18E′の長さ寸法L′が小さいため、誤って軸方向他側の開口部18Dを油圧モータ12の出力軸12Aに組付けた場合には、出力軸12Aの雄スプライン12Bと雌スプライン18E′とが噛合する長さを充分に確保することができず、雌スプライン18E′の損傷等を招くという問題がある。
【0024】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、回転源の出力軸に対する駆動歯車の誤組付けを確実に抑えることができ、かつ、駆動歯車の製造コストを低減することができるようにした減速装置を提供することを目的としている。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために本発明は、軸方向の先端側から基端側に雄スプラインが形成されると共に該雄スプラインの基端側に切上がり部を有し、回転源により回転駆動される出力軸と、内周側に該出力軸が組付けられる軸孔が貫通して形成されると共に外周側に歯部が形成された駆動歯車と、該駆動歯車の回転を減速して出力する歯車減速機構とを備えてなる減速装置に適用される。
【0026】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、駆動歯車の内周側には、軸方向一側の開口部を出力軸に組付けたときに該出力軸の雄スプラインに噛合する組付け用雌スプラインと、軸方向他側の開口部を出力軸に誤って組付けたときに前記出力軸の雄スプラインに形成された前記切上がり部に引掛かる誤組付け防止用雌スプラインとを設けたことにある。
【0027】
このように構成したことにより、駆動歯車の軸方向一側の開口部を、回転源の出力軸に組付けた場合には、駆動歯車の組付け用雌スプラインが出力軸の雄スプラインに噛合するので、駆動歯車を回転軸に適正に組付けることができる。一方、駆動歯車の軸方向他側の開口部を、誤って回転源の出力軸に組付けた場合には、駆動歯車の誤組付け防止用雌スプラインが出力軸の雄スプラインに形成された切上がり部に引掛かるので、駆動歯車が誤った方向から出力軸に組付けられるのを抑えることができる。
【0028】
請求項2の発明は、組付け用雌スプラインは、駆動歯車の軸方向中間位置から軸方向一側に寄った位置に配置し、誤組付け防止用雌スプラインは、駆動歯車の軸方向他側の開口部近傍に配置する構成としたことにある。
【0029】
このように構成したことにより、駆動歯車の軸方向一側の開口部を出力軸に組付けたときに、組付け用雌スプラインを出力軸の雄スプラインに適正に噛合させることができるので、組付け用雌スプラインの長さ寸法を小さくすることができる。また、駆動歯車の軸方向他側の開口部を、誤って出力軸に組付けた場合には、出力軸に形成した雄スプラインが誤組付け防止用雌スプラインに引掛かるので、駆動歯車が出力軸に誤組付けされるのを防止することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態による減速装置を油圧ショベルの走行装置に適用した場合を例に挙げ、図1ないし図7を参照しつつ詳細に説明する。なお、本実施の形態では、上述した従来技術と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0031】
図中、31は従来技術による減速装置11に代えて本実施の形態に用いた走行用の減速装置で、該減速装置31は、油圧モータ12(出力軸12A)の回転を減速して回転軸24に伝達するものである。ここで、減速装置31は、従来技術によるものとほぼ同様に、ケーシング13、後述の駆動歯車32、減速歯車20、遊星歯車減速機構22,23、回転軸24等により構成されているものの、駆動歯車32の構成が従来技術による駆動歯車18とは異なっている。
【0032】
32は従来技術による駆動歯車18に代えて本実施の形態に用いた駆動歯車で、該駆動歯車32は、軸受19,19によって歯車ケース14内に回転可能に支持され、油圧モータ12の出力軸12Aに組付けられることにより、該出力軸12Aと一体に回転するものである。
【0033】
ここで、駆動歯車32は、図2ないし図4に示すように、内周側が軸方向に貫通する軸孔32Aとなり、外周側は減速歯車20に噛合する平歯車状の歯部32Bとなっている。そして、軸孔32Aの軸方向一側は開口部32Cとなり、軸孔32Aの軸方向他側は開口部32Dとなっている。
【0034】
32Eは軸孔32Aの内周側に形成された組付け用雌スプラインで、この組付け用雌スプライン32Eは、油圧モータ12の出力軸12Aに形成した雄スプライン12Bに噛合するものである。ここで、組付け用雌スプライン32Eは、軸方向の中間位置P−Pを挟んで左,右非対称となるように形成され、組付け用雌スプライン32Eの軸方向の長さ寸法をSとすると、この長さ寸法Sは、従来技術による駆動歯車18の雌スプライン18Eの長さ寸法Lよりも短く設定されている(S<L)。
【0035】
そして、組付け用雌スプライン32Eは、軸方向の中間位置P−Pから軸方向一側(開口部32C側)に寄った位置に配置されている。これにより、図1および図5に示すように、駆動歯車32の軸方向一側の開口部32Cを、油圧モータ12の出力軸12Aに組付けた場合にのみ、組付け用雌スプライン32Eが、出力軸12Aの雄スプライン12Bに適正に噛合する構成となっている。
【0036】
32Fは組付け用雌スプライン32Eとは異なる位置で軸孔32Aの内周側に形成された誤組付け防止用雌スプラインで、この誤組付け防止用雌スプライン32Fは、油圧モータ12の出力軸12Aに駆動歯車32が誤って組付けられるのを防止するものである。
【0037】
ここで、誤組付け防止用雌スプライン32Fは、組付け用雌スプライン32Eから軸方向に大きく離間し、駆動歯車32の軸方向他側の開口部32Dの近傍に配置されている。また、誤組付け防止用雌スプライン32Fは、組付け用雌スプライン32Eと等しい歯数を有し、軸方向の長さ寸法(歯幅)Tは、組付け用雌スプライン32Eの長さ寸法Sに比較してはるかに小さな長さに設定されている。
【0038】
そして、誤組付け防止用雌スプライン32Fは、図6および図7に示すように、駆動歯車32の軸方向他側の開口部32Dを、誤って油圧モータ12の出力軸12Aに組付けた場合に、出力軸12Aに形成した雄スプライン12Bの切上り部12Cが引掛かるものである。これにより、組付け方向を誤った駆動歯車32が、出力軸12Aに組付けられるのを誤組付け防止用雌スプライン32Fによって禁止することができ、駆動歯車32の誤組付けを確実に防止することができる構成となっている。
【0039】
ここで、組付け用雌スプライン32Eと誤組付け防止用雌スプライン32Fとは、歯数等が等しい同一形状を有する雌スプラインとして形成されている。このため、これら組付け用雌スプライン32Eと誤組付け防止用雌スプライン32Fとは、軸孔32Aの内周側に単一のブローチ(切削工具)を用いたブローチ加工を施すことにより、同時に形成することができる。
【0040】
この場合、誤組付け防止用雌スプライン32Fは、駆動歯車32の組付け方向を誤ったときに、雄スプライン12Bの切上り部12Cが衝合するだけのものであるため、組付け用雌スプライン32Eに比較して、精密な寸法精度を必要としない。
【0041】
従って、駆動歯車32の内周側に組付け用雌スプライン32Eと誤組付け防止用雌スプライン32Fとを形成する場合には、組付け用雌スプライン32Eの長さ寸法Sに対応した、比較的短い(安価な)ブローチを用いることができる。しかも、組付け用雌スプライン32Eの長さ寸法Sを、従来技術による雌スプライン18Eの長さ寸法Lよりも短く設定しているので、この分、組付け用雌スプライン32Eに対するブローチ加工を行うときに、精密な寸法精度を必要とする範囲を小さくすることができ、駆動歯車32の製造コストを低減できる構成となっている。
【0042】
本実施の形態による減速装置31は上述の如き駆動歯車32を有するもので、その基本的作動については従来技術によるものと格別差異はない。
【0043】
然るに、本実施の形態によれば、駆動歯車32に形成した軸孔32Aの内周側に、組付け用雌スプライン32Eと、誤組付け防止用雌スプライン32Fとを設ける構成としている。
【0044】
これにより、図1および図5に示すように、駆動歯車32の軸方向一側の開口部32Cを油圧モータ12の出力軸12Aに組付けたとき(適正な組付け時)にのみ、組付け用雌スプライン32Eを出力軸12Aの雄スプライン12Bに確実に噛合させることができる。この場合、組付け用雌スプライン32Eは、駆動歯車32の軸方向の中間位置P−Pから軸方向一側(開口部32C側)に寄った位置に配置されているので、組付け用雌スプライン32Eの長さ寸法Sを従来技術に比較して短くすることができる。
【0045】
このため、組付け用雌スプライン32Eに対するブローチ加工を行うときに、比較的短い安価なブローチを用いることができ、かつ、精密な寸法精度を必要とする範囲を小さくすることができるので、駆動歯車32の製造コストを低減することができる。
【0046】
一方、例えば図6および図7に示すように、駆動歯車32の軸方向他側の開口部32Dを、誤って油圧モータ12の出力軸12Aに組付けたとき(誤組付け時)には、この開口部32Dの近傍に設けた誤組付け防止用雌スプライン32Fが、出力軸12Aに形成した雄スプライン12Bの切上り部12Cに引掛かる。これにより、駆動歯車32が、組付け方向を誤ったまま出力軸12Aに組付けられてしまうのを、誤組付け防止用雌スプライン32Fによって確実に防止することができる。
【0047】
この結果、駆動歯車32の組付け方向を誤ることなく、開口部32Cを適正に油圧モータ12の出力軸12Aに組付けることにより、組付け用雌スプライン32Eを、出力軸12Aの雄スプライン12Bに確実に噛合させることができる。これにより、減速装置31を長期に亘って確実に作動させることができ、その信頼性を高めることができる。
【0048】
なお、上述した実施の形態では、平歯車状の歯部32Bを有する駆動歯車32を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばはすば歯車状、かさ歯車状、ウォーム歯車状の歯部を有する駆動歯車を用いてもよい。
【0049】
また、上述した実施の形態では、1段の減速歯車20と、2段の遊星歯車減速機構22,23とを備えた3段減速型の減速装置31を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、2段以下の減速段を有する減速装置、あるいは4段以上の減速段を有する減速装置にも適用できるものである。
【0050】
さらに、上述した実施の形態では、減速装置31を油圧ショベルの走行装置に適用した場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば建設機械の旋回装置、ロープウインチ装置等に搭載される減速装置にも適用できるものである。
【0051】
【発明の効果】
以上詳述した如く、請求項1の発明によれば、駆動歯車の内周側に、軸方向一側の開口部を回転源の出力軸に組付けたときに該出力軸の雄スプラインに噛合する組付け用雌スプラインと、軸方向他側の開口部を誤って出力軸に組付けたときに該出力軸の雄スプラインに形成された切上がり部に引掛かる誤組付け防止用雌スプラインとを設ける構成としている。これにより、駆動歯車の軸方向他側の開口部を誤って出力軸に組付けた場合には、誤組付け防止用雌スプラインによって駆動歯車が誤った方向から出力軸に組付けられるのを抑えることができ、駆動歯車の軸方向一側の開口部を出力軸に組付けた場合には、駆動歯車の組付け用雌スプラインを出力軸の雄スプラインに適正に噛合させることができる。従って、駆動歯車を、常に適正な方向から出力軸に組付けることにより、組付け用雌スプラインを出力軸の雄スプラインに確実に噛合させることができ、減速装置の信頼性を高めることができる。
【0052】
また、請求項2の発明によれば、組付け用雌スプラインは、駆動歯車の軸方向中間位置から軸方向一側に寄った位置に配置し、誤組付け防止用雌スプラインは、駆動歯車の軸方向他側の開口部近傍に配置している。このため、駆動歯車の軸方向一側の開口部を出力軸に組付けることにより、組付け用雌スプラインを出力軸の雄スプラインに確実に噛合させることができるので、組付け用雌スプラインの長さ寸法を小さくすることができる。この結果、組付け用雌スプラインに対するブローチ加工を行うときに、比較的短い安価なブローチを用いることができ、かつ、精密な寸法精度を必要とする範囲を小さくすることができるので、駆動歯車の製造コストを低減することができる。
【0053】
一方、駆動歯車の軸方向他側の開口部を誤って出力軸に組付けた場合には、出力軸に形成した雄スプラインの切上り部が誤組付け防止用雌スプラインに引掛かるので、駆動歯車が、組付け方向を誤ったまま出力軸に組付けられてしまうのを確実に防止することができ、減速装置の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による駆動歯車を油圧モータの出力軸に適正に組付けた状態で示す断面図である。
【図2】駆動歯車を単体で示す断面図である。
【図3】駆動歯車の組付け用雌スプライン等を示す図2中の矢示III−III方向からみた断面図である。
【図4】駆動歯車の誤組付け防止用雌スプライン等を示す図2中の矢示IV−IV方向からみた断面図である。
【図5】図1中のA部を拡大してみた要部拡大断面図である。
【図6】駆動歯車を誤組付けした状態を示す図1と同様位置の断面図である。
【図7】図6中のB部を拡大してみた要部拡大断面図である。
【図8】従来技術による減速装置を搭載した油圧ショベルを示す正面図である。
【図9】減速装置を油圧ショベルの走行装置に適用した状態で示す図8中の矢示IX−IX方向からみた断面図である。
【図10】従来技術による駆動歯車を油圧モータの出力軸に組付けた状態で示す断面図である。
【図11】従来技術による駆動歯車を単体で示す断面図である。
【図12】他の従来技術による駆動歯車を単体で示す断面図である。
【符号の説明】
12 油圧モータ(回転源)
12A 出力軸
12B 雄スプライン
20 減速歯車(歯車減速機構)
22,23 遊星歯車減速機構(歯車減速機構)
24 回転軸
31 減速装置
32 駆動歯車
32A 軸孔
32B 歯部
32C,32D 開口部
32E 組付け用雌スプライン
32F 誤組付け防止用雌スプライン

Claims (2)

  1. 軸方向の先端側から基端側に雄スプラインが形成されると共に該雄スプラインの基端側に切上がり部を有し、回転源により回転駆動される出力軸と、内周側に該出力軸が組付けられる軸孔が貫通して形成されると共に外周側に歯部が形成された駆動歯車と、該駆動歯車の回転を減速して出力する歯車減速機構とを備えてなる減速装置において、
    前記駆動歯車の内周側には、軸方向一側の開口部を前記出力軸に組付けたときに該出力軸の雄スプラインに噛合する組付け用雌スプラインと、軸方向他側の開口部を前記出力軸に誤って組付けたときに前記出力軸の雄スプラインに形成された前記切上がり部に引掛かる誤組付け防止用雌スプラインとを設ける構成としたことを特徴とする減速装置。
  2. 前記組付け用雌スプラインは、前記駆動歯車の軸方向中間位置から軸方向一側に寄った位置に配置し、前記誤組付け防止用雌スプラインは、前記駆動歯車の軸方向他側の開口部近傍に配置する構成としてなる請求項1に記載の減速装置。
JP2003034029A 2003-02-12 2003-02-12 減速装置 Expired - Fee Related JP4369136B2 (ja)

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