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JP4369828B2 - インクジェット記録材料 - Google Patents
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JP4369828B2 - インクジェット記録材料 - Google Patents

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Description

本発明はインクジェットプリンタ用の記録材料に関し、溶剤系インク、特にグリコール系インクの印字適性に優れるものに関する。
従来より、インクジェット記録用インクとしては、水と低級アルコールを溶媒とするいわゆる水性インクが主流をなしていた。このため、記録材料としては水溶性樹脂を主体とするインク受容層を有するものが数多く開発されている。
しかし、水性インクは耐水性に劣るという問題があった。そこで、近年、パラフィン系インクやシンナー系などの溶剤系インクを用いた機種が出始めてきている。
しかしながら、これら溶剤系インクは耐水性に優れるものの、パラフィン系インクにおいては、記録材料や保護フィルムを侵しやすいという欠点があった。また、シンナー系インクにおいては、臭気がきつく、環境に与える影響が大きく、さらに危険性があるため取扱い時に特定の資格を有する者が必要となってしまうという問題があった。
そこで、グリコールエーテル及びアルキレングリコールを主成分とするグリコール系インクが開発されている。このインクは新しく開発された溶剤系インクであり、耐水性に優れるとともに、上記した従来の溶剤系インクの欠点を解消したものである。
グリコール系インク用のインクジェット記録材料としては、他の溶剤系インク用のインクジェット記録材料を使用することもできる。溶剤系のインクジェット記録材料としては、基材上に、ポリビニルブチラールなどのポリビニルアセタール樹脂を含有するインク受容層を有してなるものなどがある。しかし、このようなインクジェット記録材料は、基材とインク受容層との接着性やインク乾燥性が十分なものではなかった。
そこで、基材とインク受容層との接着性を改良したインクジェット記録材料として、基材上に、ポリビニルブチラール樹脂とウレタン樹脂とを含有してなるインク受容層を有するものが提案されている(特許文献1参照)。しかし、このようなインクジェット記録材料は、接着性は改良されるものの、ポリビニルブチラール樹脂以外の割合を増やさざるをえず、それにより、インク乾燥性などの記録適性が損なわれてしまうものであった。
特開2004−122365号公報(請求項1)
本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、溶剤系インク、その中でも特にグリコール系インクに対するインク乾燥性などの印字適性に優れるとともに、基材との接着性に優れるインクジェット記録材料を提供することを目的とする。
そこで、本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、これを解決するに至った。
即ち、本発明のインクジェット記録材料は、合成樹脂フィルム上にポリビニルアセタール樹脂を含むインク受容層を有するものであって、前記合成樹脂フィルムとインク受容層との間に、アクリル酸、ヒドロキシアルキルアクリレートから選ばれる少なくとも一種以上と塩化ビニルおよび酢酸ビニルとからなる共重合体を含む下引き層を有することを特徴とするものである。
好ましくは、前記共重合体の組成は、塩化ビニルの組成率が58〜98重量%、酢酸ビニルの組成率が1〜40重量%、アクリル酸およびヒドロキシアルキルアクリレートの合計組成率が0.3〜20重量%であることを特徴とするものである。
本発明のインクジェット記録材料は、インク受容層にポリビニルアセタール樹脂を含み、基材とインク受容層との間に、ビニルアルコール、アクリル酸、ヒドロキシアルキルアクリレートから選ばれる少なくとも一種以上と塩化ビニルおよび酢酸ビニルからなる共重合体を含む下引き層を有することから、溶剤系インク、その中でも特にグリコール系インクに対するインク乾燥性などの印字適性に優れるとともに、基材とインク受容層との接着性に優れるものである。
本発明のインクジェット記録材料は、合成樹脂フィルム上にポリビニルアセタール樹脂を含むインク受容層を有するものであって、前記合成樹脂フィルムとインク受容層との間に、アクリル酸、ヒドロキシアルキルアクリレートから選ばれる少なくとも一種以上と塩化ビニルおよび酢酸ビニルとからなる共重合体を含む下引き層を有することを特徴とするものである。以下、各構成要素の実施の形態について説明する。
合成樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンナフタレート、ポリスチレン、(メタ)アクリル酸エステル樹脂、フッ素系樹脂などからなる各種の合成樹脂フィルムを用いることができる。合成樹脂フィルムの厚みは特に限定されるものではないが、搬送の関係上、5μm以上にすることが望ましい。
本発明のインクジェット記録材料は、後述する下引き層により、合成樹脂フィルムとインク受容層との接着性を良好にするものであるが、より接着性を良好にするため、合成樹脂フィルムは表面が易接着処理されていることが好ましい。
易接着処理としては、プラズマ処理、コロナ放電処理、遠紫外線照射処理、易接着層の形成などがあげられる。易接着層は、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂などから形成される。これらの中でも、後述する下引き層との接着性に優れる点で、ポリエステル樹脂とアクリル樹脂との混合系からなる易接着層が好ましい。
インク受容層を構成する樹脂は、主としてポリビニルアセタール樹脂である。ポリビニルアセタール樹脂は、溶剤系インク、その中でも特にグリコール系インクに対する印字適性に優れるものである。
ポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、芳香族系ポリビニルアセタール樹脂などの公知のポリビニルアセタール樹脂を単独あるいは混合して使用することができる。
ポリビニルアセタール樹脂は、ガラス転移温度75℃以下のポリビニルアセタール樹脂と、ガラス転移温度80℃以上のポリビニルアセタール樹脂とを併用することが好ましい。インク受容層中に、これら二種類のポリビニルアセタール樹脂を含有させることにより、溶剤系インク、その中でも特にグリコール系インクに対するインク乾燥性、滲み防止性を良好なものとし、顔料割れも防止し、印字適性を良好なものとすることができる。
ポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルアルコールをアルデビドでアセタール化することにより製造することができ、その際、原料となるポリビニルアルコールの重合度、アルデヒドの種類、アセタール化度を適宜調整することにより、ガラス転移温度75℃以下のポリビニルアセタール樹脂、ガラス転移温度80℃以上のポリビニルアセタール樹脂を得ることができる。
ガラス転移温度75℃以下のポリビニルアセタール樹脂としては、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、芳香族系ポリビニルアセタール樹脂などの何れのポリビニルアセタール樹脂も使用することができる。これらポリビニルアセタール樹脂は、ガラス転移温度が70℃以下であることがより好ましい。また、ガラス転移温度の下限は、ブロッキングを防止するという観点から、50℃以上であることが好ましい。これらポリビニルアセタール樹脂の中でも、滲み防止性に優れるポリビニルブチラール樹脂が好適に使用される。
ガラス転移温度75℃以下のポリビニルアセタール樹脂は、アセタール化度50mol%以上が好ましく、70mol%以上がより好ましい。アセタール化度を50mol%以上とすることにより、より一層インク乾燥性、滲み防止性を良好なものとし、顔料割れも防止することができる。
また、ガラス転移温度75℃以下のポリビニルアセタール樹脂は、重量平均分子量(Mw)3.0×104〜7.0×104が好ましく、4.0×104〜6.0×104がより好ましい。重量平均分子量を3.0×104以上とすることにより、インク乾燥性を良好なものとし、顔料割れも防止することができ、7.0×104以下とすることにより、ガラス転移温度80℃以上のポリビニルアセタール樹脂との相溶性を良好にすることができる。
ガラス転移温度80℃以上のポリビニルアセタール樹脂としては、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、芳香族系ポリビニルアセタール樹脂などの何れのポリビニルアセタール樹脂も使用することができる。これらポリビニルアセタール樹脂は、ガラス転移温度が100℃以上であることがより好ましい。また、ガラス転移温度の上限は、インクジェット記録材料のカールを防止する観点から、150℃以下であることが好ましい。これらポリビニルアセタール樹脂の中でも、インク乾燥性をより良好なものとすることができるポリビニルアセトアセタール樹脂が好適に使用される。
ガラス転移温度80℃以上のポリビニルアセタール樹脂は、アセタール化度50mol%以上が好ましく、70mol%以上がより好ましい。アセタール化度を50mol%以上とすることにより、より一層インク乾燥性、滲み防止性を良好なものとし、顔料割れも防止しやすくすることができる。
ガラス転移温度80℃以上のポリビニルアセタール樹脂は、重量平均分子量(Mw)3.0×104以下が好ましく、2.0×104以下がより好ましい。また、重量平均分子量(Mw)の下限は、1.0×104以上が好ましい。重量平均分子量を3.0×104以下にすることにより、ガラス転移温度75℃以下のポリビニルアセタール樹脂との相溶性を良好にすることができる。
インク受容層中には、ポリビニルアセタール樹脂以外の樹脂を含有させてもよい。このような樹脂としては、ビニル系樹脂、アルキッド系樹脂などがあげられる。但し、インク受容層中におけるポリビニルアセタール樹脂の含有量は、インク受容層を構成する全樹脂中の50重量%以上とすることが好ましく、90重量%以上とすることがより好ましい。
ガラス転移温度75℃以下のポリビニルアセタール樹脂と、ガラス転移温度80℃以上のポリビニルアセタール樹脂の二種類の樹脂を使用する場合、ガラス転移温度75℃以下のポリビニルアセタール樹脂100重量部に対し、ガラス転移温度80℃以上のポリビニルアセタール樹脂を、5〜70重量部含有させることが好ましく、10〜40重量部含有させることがより好ましい。70重量部以下とすることにより、二種類の樹脂の相溶性を良好にするとともに、顔料割れを防止することができ、5重量部以上とすることにより、インク乾燥性を良好なものとすることができる。
インク受容層中におけるポリビニルアセタール樹脂は、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、イソシアネート系化合物、ジアルデヒド系化合物などで架橋硬化させてもよい。架橋硬化させることで、インクジェット記録材料の耐水性、耐薬品性を良好なものとすることができる。特に、グリコール構造を架橋部に有する軟質系のイソシアネート系化合物を使用することにより、インク受容層を架橋硬化させつつインク受容層の柔軟性を保つことができ、顔料割れを防止することができる。
インク受容層中には、インク吸収性を向上させたり、ブロッキングを防止するために顔料を含有させてもよい。顔料としては、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、珪酸アルミニウム、酸化チタン、合成ゼオライト、アルミナ、スメクタイトなどの無機顔料の他、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂などからなる樹脂ビーズ、若しくはこれらを原料とする中空樹脂ビーズなどの有機顔料があげられ、これらを単独であるいは2種以上混合して使用することができる。顔料の添加量は、インク受容層の全樹脂100重量部に対し、通常0.1〜200重量部程度である。
インク受容層の厚みは、5〜70μmであることが好ましい。5μm以上とすることによりインク吸収性を良好にすることができ、70μm以下とすることによりカールの発生を防止することができる。
下引き層は、ビニルアルコール、アクリル酸、ヒドロキシアルキルアクリレートから選ばれる少なくとも一種以上と塩化ビニルおよび酢酸ビニルとからなる共重合体(以下、「本発明の共重合体」という場合もある)を含むものである。本発明の共重合体中には、共重合成分としてビニルアルコール、アクリル酸、ヒドロキシアルキルアクリレートのうちの少なくとも一種が含まれていればよく、これらのうちの二種以上が含まれていてもよい。下引き層をこのような構成とすることにより、合成樹脂フィルムとインク受容層との接着性を向上させることができる。さらに、本発明の下引き層は、合成樹脂フィルムとインク受容層との接着性を向上させるのみならず、インク受容層のインク吸収性を補い、インク乾燥性を向上させることもできる点で極めて有用である。
本発明において、下引き層を上記構成とすることにより、合成樹脂フィルムとインク受容層との接着性を向上させることができる原因は、共重合成分のうち、塩化ビニルおよび酢酸ビニル以外の共重合成分であるビニルアルコール、アクリル酸、ヒドロキシアルキルアクリレートがインク受容層のポリビニルアセタール樹脂と強固に結びつき、塩化ビニルおよび酢酸ビニルが合成樹脂フィルムと強固に結びついているためと考えられる。また、インク乾燥性を向上させることができる原因は、塩化ビニルおよび酢酸ビニルがインク吸収性を補っているためと考えられる。
ここで、ビニルアルコール、アクリル酸、ヒドロキシアルキルアクリレートのみを重合してなる樹脂と、塩化ビニルおよび酢酸ビニルのみからなる共重合体を混合しても本願発明と同様の効果を得られるとも考えられる。しかし、ビニルアルコール、アクリル酸、ヒドロキシアルキルアクリレートのみを重合してなる樹脂と、塩化ビニルおよび酢酸ビニルのみからなる共重合体とは相溶性が悪いため下引き層を形成しづらい。
また、塩化ビニルおよび酢酸ビニルが合成樹脂フィルムと強固に結びつき、かつインク乾燥性を向上させる役割を有していることから、インク受容層中に塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を含有させれば同様の効果を得られるとも考えられる。しかし、ポリビニルアセタール樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とは相溶性が悪いためインク受容層を形成しづらく、また、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体がポリビニルアセタール樹脂の優れた印字適性を低下させてしまう。
本発明の共重合体中における塩化ビニルの組成率は、58〜98重量%であることが好ましく、68〜98重量%であることがより好ましい。このような範囲とすることにより、下引き層と合成樹脂フィルムとの接着性を良好にすることができるとともに、インク乾燥性を良好なものにすることができる。
本発明の共重合体中における酢酸ビニルの組成率は、1〜40重量%であることが好ましく、1〜30重量%であることがより好ましい。このような範囲とすることにより、下引き層と合成樹脂フィルムとの接着性を良好にすることができる。
本発明の共重合体中におけるビニルアルコール、アクリル酸、ヒドロキシアルキルアクリレートの合計組成率は、0.3〜20重量%であることが好ましい。このような範囲とすることにより、下引き層とインク受容層との接着性を良好にすることができる。
本発明の共重合体の重量平均分子量は、2.0×104以上であることが好ましい。重量平均分子量を2.0×104以上とすることにより、下引き層の凝集破壊を防ぎ、合成樹脂フィルムとインク受容層との接着性が低下するのを防止することができる。
下引き層中には、本発明の共重合体以外の樹脂を含有させてもよい。このような樹脂としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂などがあげられる。但し、下引き層中における本発明の共重合体の含有量は、インク受容層を構成する全樹脂中の50〜100重量%含まれることが好ましい。
下引き層の厚みは特に制限されることはないが、下限は0.01μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましい。0.01μm以上とすることにより、合成樹脂フィルムとインク受容層との接着性を良好なものとすることができ、1μm以上とすることにより、インク乾燥性をより良好なものとすることができる。また、下引き層の厚みの上限は3μm以下であることが好ましい。3μm以下とすることにより、インク受容層の変色を防止することができる。
下引き層中における本発明の共重合体は、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、イソシアネート系化合物、ジアルデヒド系化合物などで架橋硬化させてもよい。架橋硬化させることで、合成樹脂フィルムとインク受容層との接着性をより強固にすることができ、かつ下引き層の耐水性、耐薬品性を良好なものとすることができる。特に、グリコール構造を架橋部に有する軟質系のイソシアネート系化合物を使用することにより、下引き層を架橋硬化させつつ下引き層の柔軟性を保つことができる。
インク受容層および下引き層中には、レベリング剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、キレート剤などの添加剤を添加してもよい。
インク受容層および下引き層を形成する方法としては、各層の構成成分を適当な溶媒に溶解又は分散させて塗布液を調製し、当該塗布液をロールコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、エアナイフコーティング法などの公知の方法により支持体上に塗布・乾燥させる方法があげられる。
なお、カールの発生を防止するため、支持体のインク受容層とは反対側の面にバックコート層を設けたり、帯電を防止するため、インク受容層上や支持体のインク受容層とは反対側の面に帯電防止層を設けることは何ら差し支えない。
以下、実施例により本発明を更に説明する。なお、「部」、「%」は特に示さない限り、重量基準とする。また、共重合体の共重合成分の組成比は重量比である。
[参考例1]
厚み100μmの合成樹脂フィルム(ルミラーU35:東レ社)上に、下記組成の下引き層塗布液を、乾燥後の厚みが2μmとなるようにバーコーティング法により塗布し、120℃で3分乾燥して下引き層を形成した。次いで、下記組成のインク受容層塗布液を、乾燥後の厚みが30μmとなるようにバーコーティング法により塗布し、120℃で3分乾燥してインク受容層を形成し、参考例1のインクジェット記録材料を得た。
<下引き層塗布液>
・塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール
三元共重合体 10部
(塩化ビニル:酢酸ビニル:ビニルアルコール=92:3:5)
(重量平均分子量3.0×104
・メチルエチルケトン 45部
・トルエン 45部
<インク受容層塗布液>
・ポリビニルブチラール樹脂 18部
(エスレックBM-S:積水化学工業社、ガラス転移温度60℃、
重量平均分子量5.3×104、アセタール化度73mol%)
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 2部
(エスレックKS-10:積水化学工業社、ガラス転移温度106℃、
重量平均分子量1.7×104、アセタール化度74mol%)
・イソシアネート系化合物 0.5部
(MT−オレスターNP1200:三井武田ケミカル社、固形分70%)
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 40部
[参考例2]
参考例1の下引き層塗布液の三元共重合体を、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール三元共重合体(塩化ビニル:酢酸ビニル:ビニルアルコール=87:1:12、重量平均分子量2.0×104)に変更した以外は、参考例1と同様にしてインクジェット記録材料を得た。
[参考例3]
参考例1の下引き層塗布液の三元共重合体を、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール三元共重合体(塩化ビニル:酢酸ビニル:ビニルアルコール=87:1:12、重量平均分子量2.0×104)に変更した以外は、参考例1と同様にしてインクジェット記録材料を得た。
[実施例4]
参考例1の下引き層塗布液の三元共重合体を、塩化ビニル−酢酸ビニル−アクリル酸三元共重合体(塩化ビニル:酢酸ビニル:アクリル酸=90:7:3、重量平均分子量3.3×104)に変更した以外は、参考例1と同様にしてインクジェット記録材料を得た。
[実施例5]
参考例1の下引き層塗布液の三元共重合体を、塩化ビニル−酢酸ビニル−ヒドロキシアルキルアクリレート三元共重合体(塩化ビニル:酢酸ビニル:ヒドロキシアルキルアクリレート=81:4:15、重量平均分子量2.4×104)に変更した以外は、参考例1と同様にしてインクジェット記録材料を得た。
[比較例1]
下引き層を形成せず、インク受容層を直接形成した以外は、参考例1と同様にして比較例1のインクジェット記録材料を得た。
[比較例2]
参考例1と同様の合成樹脂フィルム上に、参考例1の下引き層塗布液を、乾燥後の厚みが30μmとなるようにバーコーティング法により塗布し、120℃で3分乾燥して形成してなる層をインク受容層とし、比較例2のインクジェット記録材料を得た。
[比較例3]
参考例1の下引き層塗布液の三元共重合体を、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(塩化ビニル:酢酸ビニル=75:25、重量平均分子量2.6×104)に変更した以外は、参考例1と同様にして比較例3のインクジェット記録材料を得た。
[比較例4]
参考例1の下引き層塗布液の三元共重合体を、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(塩化ビニル:酢酸ビニル=89:11、重量平均分子量4.2×104)に変更した以外は、参考例1と同様にして比較例4のインクジェット記録材料を得た。
[比較例5]
参考例1の下引き層塗布液の三元共重合体を、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸三元共重合体(塩化ビニル:酢酸ビニル:マレイン酸=83:16:1、重量平均分子量2.1×104)に変更した以外は、参考例1と同様にして比較例5のインクジェット記録材料を得た。
[比較例6]
参考例1の下引き層塗布液の三元共重合体を、ポリエステル樹脂(バイロン200:東洋紡社、重量平均分子量1.7×104)に変更した以外は、参考例1と同様にして比較例6のインクジェット記録材料を得た。
[比較例7]
参考例1の下引き層塗布液の三元共重合体を、アクリル樹脂(M1002B:綜研化学社、重量平均分子量4.25×105)に変更した以外は、参考例1と同様にして比較例7のインクジェット記録材料を得た。
[比較例8]
参考例1の下引き層塗布液を下記の処方に変更した以外は、参考例1と同様にして比較例8のインクジェット記録材料を得た。
<下引き層塗布液>
・ウレタン樹脂エマルジョン 25部
(スーパーフレックス860:第一工業製薬社、固形分40%)
・水 75部
[比較例9]
参考例1の下引き層塗布液を下記の処方に変更した以外は、参考例1と同様にして比較例9のインクジェット記録材料を得た。
<下引き層塗布液>
・ポリエステル樹脂とウレタン樹脂との
混合樹脂エマルジョン 50部
(WAC−15X:高松油脂社、固形分20%)
・水 50部
実施例、参考例および比較例で得られたインクジェット記録材料につき、グリコール系インク(ECO−SOLINK:ローランド社)を用いてインクジェットプリンタ(SOLJETSC−500:ローランド社)で記録を行い、以下の項目について評価を行った。結果を表1に示す。
(1)接着性
実施例、参考例および比較例のインクジェット記録材料に、インク量300%で印字を行った。24時間放置乾燥させた後、インクジェット記録材料の印字部分に、隙間間隔1mmの桝目が100個できるように切れ目を入れた。次いで、切れ目を入れた箇所に、セロハン粘着テープを貼り、剥がした後の塗膜の状態を目視で観察した。その結果、全く剥がれなかったものを「○」、50%未満の面積が剥がれてしまったものを「△」、50%以上の面積が剥がれてしまったものを「×」とした。
(2)インク乾燥性
印字後のインクジェット記録材料のインク受容層側に、一定時間経過後に紙を重ね、インクが転写するか否かを観察した。その結果、インク量200%を記録後7.5分以内に転写しなくなったものを「○」、インク量200%を記録後7.5分以上経過しても転写したが15分以内に転写しなくなったものを「△」とした。
(3)耐熱性
インクジェット記録材料を60℃の環境に1週間放置し、変色の有無を目視で評価した。その結果、全く変化が見られなかったものを「○」、変色が見られたものを「×」とした。
Figure 0004369828
参考例1〜3、実施例〜5のインクジェット記録材料は、いずれもポリビニルアセタール樹脂を含むインク受容層を有し、合成樹脂フィルムとインク受容層との間に、ビニルアルコール、アクリル酸、ヒドロキシアルキルアクリレートから選ばれる少なくとも一種以上と塩化ビニルおよび酢酸ビニルとからなる共重合体を含む下引き層を有するものである。したがって、いずれのものも、インク乾燥性に優れつつ、合成樹脂フィルムとインク受容層との接着性に優れるものであった。また、いずれのものも、下引き層が2μmと薄く、下引き層上にはインク受容層を有する構成を採用していることから、熱や酸素により下引き層が変色することもなかった。
比較例1のインクジェット記録材料は、下引き層を有さないものである。したがって、合成樹脂フィルムとインク受容層との接着性に劣るものであった。また、実施例のものに比べ、インク乾燥性に劣るものであった。
比較例2のインクジェット記録材料は、実施例1の下引き層をインク受容層として用いたものである。したがって、合成樹脂フィルムとインク受容層との接着性は十分であるものの、実施例のものに比べ、インク乾燥性に劣るものであった。また、実施例の下引き層が30μmの厚みで表面に露出する構成となっていることから、変色を起こしてしまった。
比較例3〜5のインクジェット記録材料は、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体からなる下引き層を有するものであるが、当該共重合体が、共重合成分として、ビニルアルコール、アクリル酸、ヒドロキシアルキルアクリレートから選ばれる少なくとも一種以上を含まないものである。したがって、合成樹脂フィルムとインク受容層との接着性が十分なものではなかった。
比較例6〜9のインクジェット記録材料は、下引き層を有するものであるが、下引き層を構成する樹脂が、ビニルアルコール、アクリル酸、ヒドロキシアルキルアクリレートから選ばれる少なくとも一種以上と塩化ビニルおよび酢酸ビニルとからなる共重合体ではないものである。したがって、合成樹脂フィルムとインク受容層との接着性が十分なものではなかった。また、実施例のものに比べ、インク乾燥性に劣るものであった。

Claims (2)

  1. 合成樹脂フィルム上にポリビニルアセタール樹脂を含むインク受容層を有するインクジェット記録材料であって、前記合成樹脂フィルムとインク受容層との間に、アクリル酸、ヒドロキシアルキルアクリレートから選ばれる少なくとも一種以上と塩化ビニルおよび酢酸ビニルとからなる共重合体を含む下引き層を有することを特徴とするインクジェット記録材料。
  2. 前記共重合体の組成は、塩化ビニルの組成率が58〜98重量%、酢酸ビニルの組成率が1〜40重量%、アクリル酸およびヒドロキシアルキルアクリレートの合計組成率が0.3〜20重量%であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録材料。
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