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JP4370624B2 - アルミナ部材の接合方法 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、航空機、自動車、家電製品、医療機器等の各種の機器、装置、部品、構造材等に用いられるセラミックス材、特にアルミナ材同士を固相接合する接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
セラミックス材とセラミックス材とを接合するためには、一方のセラミックス材と他方のセラミックス材との間にろう材や金属箔を挿入したり、接合面をメタライズ処理して中間層を設けた後で加熱、加圧することによって接合する方法や、中間層なしで直接接合する固相接合法が用いられているが、中間層を介して接合した場合、接合部の強度、特に高温接合強度が母材に比較して弱く、高温強度や信頼性の点で必ずしも充分ではない。中間材としてセラミックス粉末を用いる方法もあるが、かなりの高温、高圧力、長接合時間が必要である。例えば、窒化珪素の場合は、1800℃−3GPa−60min、アルミナの場合は、1650℃−100MPa−60minの条件が必要である。接合部に中間材を用いずにホットプレスやHIPにより直接接合する方法では、大型の設備が必要で、接合部材の塑性変形のために寸法精度の低下が避けられない。
【0003】
その他の接合方法として、母材に微細結晶組織からなる粒径2μm以下のAl23/TiC複合材を用い、これを真空中で超塑性発現域まで昇温したあと圧縮変形させる方法が公知である(特開平4−295064号公報)。また、微細結晶粒セラミックス、微細結晶粒金属との混合組成(具体的には3モル%イットリア含有ジルコニアとアルミナとの混合組成を常圧焼結したもの)の組成割合を傾斜させてなる複数の材料を用意し、これらを組成割合の傾斜順に重層せしめたあと、超塑性を発現する温度域にて加圧することにより複数の層を一体に接合・成形する方法も公知である(特開平2−217246号公報)。このように、接合部材の片方または両方が超塑性を発現するセラミックスの場合、大変良好な接合が達成されるが、超塑性部材であるために被接合部材の大変形がともなう問題がある。
【0004】
さらに、本発明者らは、アルミナ多結晶体の接合に3モル%イットリア含有正方晶ジルコニア多結晶体の板状体を中間材として用いて、中間材は超塑性を発現するが、被接合材のアルミナはほとんど全く塑性変形を生じない条件下で接合を行うと、従来よりかなりの低温、低圧力、短時間(1450℃−8MPa−20min)で被接合部材を永久変形させることなく、優れた固相接合を達成出来ることを見い出し、既に報告している(「日本機械学会・精密工学会日立地方講演会講演論文集」第37〜39頁,1992年、「日本機械学会・精密工学会茨城講演会講演論文集」第64〜65頁,1994年、「日本機械学会機械材料・材料加工技術講演会講演論文集」第4巻,第131〜132頁,1996年、「Proc.1st.Int.Conf.on Processing Mater.for Properties」Ed.by H.Henein et al.,The MMMS,pp.269−272,1993、「Materials Science Forum」vols.170/172,pp.427−432,1994、「Proc.IUMRS−ICA−′94」pp.683−688,1994)。この方法は、被接合部材の表面粗さが多少大きくても適用できることも特長の1つである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らが既に提案した中間材に超塑性を発現するセラミックス多結晶体の板状体を用いてアルミナの固相接合を行う方法では、曲面を有する被接合部材への適用は難しく、かつ中間材の作製コストがかなり割高である。また、上記の特開平2−217246号公報に示される方法では、材料の接触面をダイヤモンドホイールで表面粗さRmax2μm程度に平滑に研削することとしているが、被接合部材の表面粗さが相当に大きくても適用できる接合法であれば曲面等の複雑形状の部品の研削等の煩雑で費用のかかる工程を省略出来る。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、中間材に超塑性を発現するセラミックスの粉末を用いた場合、被接合材には塑性変形を生じさせず、中間材となる粉末とその焼結体に十分な超塑性変形を生じさせることのできる焼結温度、接合温度、接合圧力および接合時間が存在し、超塑性の特長である低変形応力、大塑性変形能を利用して、粉末の焼結と同時に被接合部材の表面粗さを中間材の超塑性流動により埋めることにより強力な接合を行うことができ、上記の課題が解決できることを見出した。
【0007】
本発明の方法は、アルミナ部材同士が中間材によって接合されてなるアルミナ部材の製造方法であって、ジルコニア系セラミックスとして公知の正方晶ジルコニア多結晶(Tetragonal ZirconiaPolycrystal、以下「TZP」という)にイットリア(Y23)を2〜4モル%固溶含有させた正方晶ジルコニア(以下、適宜「Y−TZP」という)粉末またはTZPとアルミナとの複合材(以下、適宜「Y−TZP/Al23」という)の粉末を、接合後の中間材の層の厚さが所定の値となるような分量だけ被接合材と被接合材との間に配置後、50〜150MPa、好ましくは100MPaで粉末を圧密化し、ついで固相焼結中の当該粉末および当該粉末の焼結後の多結晶体が超塑性を発現する高温、すなわち1450℃〜1600℃の接合温度範囲に加熱し、〜20MPaの接合圧力を接合時間として5〜60分、好ましくは20〜40分加えることを特徴とする。そして、その際に、上記の接合温度、接合圧力、接合時間および接合後の中間材の層の厚さの条件を組み合わせることによって被接合材には塑性変形を生じさせず、中間材となる粉末と該粉末の焼結体に超塑性流動を生じさせて接合後の中間材の密度が理論密度の98%以上で、所望の接合強度を持つ中間材の層を形成する。
【0008】
接合圧力の下限をMPaとしたのは、MPa未満の圧力では焼結および超塑性流動が不十分なためである。上限を20MPaとしたのは、これを超える圧力では被接合材に塑性変形が生じるためである。接合圧力は、低接合温度および中間材にY−TZP/Al23を用いた場合は大きくする必要があり、高接合温度では小さめでよい。被接合材を接合させるために加熱保持する温度、すなわち接合温度は、中間材は超塑性を発現するが、披接合材は塑性変形が生じない温度とする。接合温度の下限を1450℃としたのは、1450℃以上ではY−TZPおよびY−TZP/Al23複合材が顕著な超塑性を発現するためであり、一方、上限を1600℃としたのは、1600℃を超える温度では被接合材が塑性変形し、寸法変化が生じるためである。被接合材の塑性変形が許容できる場合、あるいは、接合と同時に被接合材の塑性変形を積極的に行う場合は、接合温度と接合圧力は上記の上限以上でよい。
【0009】
接合時間は、真空中で接合の場合は5〜20分程度で十分であり、大気中の場合は20〜60分が好適である。大気中の接合の場合に長時間を要するのは、被接合材と中間材との接合界面の気孔を減少させるのに時間がかかるためである。また、中間材がY−TZP/Al23の場合は、超塑性変形のひずみ速度が遅いことに起因して、被接合部と中間材の間の隙間が十分埋められるのに時間を要するため長めにする必要がある。加熱および加圧に際しては、室温からの昇温中に1〜2MPaの圧力を加えておき、接合温度に達すると同時に所定の接合圧力を加えることが望ましい。また、接合後の冷却途中で熱応力緩和のため一定の温度に保持することが望ましい。
【0010】
さらに、本発明は、上記の方法で得られるところのアルミナ材同士が中間材の層によって接合されてなるアルミナ部材に関する。該中間材の層は、イットリアを2〜4モル%含有するY−TZP粉末またはイットリアを2〜4モル%含有するY−TZP/Al23粉末を接合温度1450℃〜1600℃に加熱時にその超塑性を利用して固相焼結を促進したものであると共に焼結により生成した多結晶体を超塑性流動させて形成したものである、厚さ5〜100μm、より好ましくは5〜50μmの層からなる。厚さが5μm未満では、被接合材同士が直接接触する、すなわち中間材が存在しない領域が生じ易いためであり、100μmを超えると接合部近くの被接合材に生じる残留熱応力の影響が無視出来ないほど大きくなり、接合強度を低下させるので好ましくない。なお、被接合材の表面粗さが小さくかつ平行性が高くて被接合材同士の直接接触の恐れがない場合は、中間材の層の厚さは5μm未満でも使用出来る。
【0011】
【作用】
超塑性は、低い応力で大きな塑性変形を示すことが特長であり、この超塑性特性は粉末の焼結を促進する他、焼結後の多結晶体も低応力で大変形するので、被接合材表面の凹凸が中間材の超塑性流動によりほぼ完全に埋められ、被接合面と中間材の層との間には接合力を低下させる空隙等はほとんど存在せず、これが接合強度を大きくする原因の一つである。接合したアルミナ部材は、中間材もセラミックスであるためにセラミックス部材の特長が失われないとともに、接合部の曲げ強さが大きい優れた特性を有する。また、被接合材と被接合材との間に当初充填した粉末を50〜150MPa程度の圧縮処理を施して、圧密化することにより接合面と中間材の層との間に空隙はほとんどなくなり良好な接合状態が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明で対象とする被接合材は多結晶体である。被接合材の表面粗さは、中間材の層の厚さの1/2未満であればよい。すなわち、中間材の層の厚さをti、被接合材の接合部の表面粗さをRy(最高高さ)とすると、Ry<(ti/2)であればよい。例えば、中間材の層の厚さを50μmとすると被接合材の表面粗さは25μm未満であればよいことになり、研削等により特別に被接合面を平滑にする必要はない。被接合材の前処理としては、上記の条件を満たす表面粗さの調整の他に、表面の油膜等の洗浄のために有機溶剤等により超音波洗浄を施すことが望ましい。
【0013】
ジルコニアの微粉末としては、その合成の過程で安定化剤として主にイットリアを2〜6モル%程度固溶させた部分安定化ジルコニア(Y−PSZ)が知られているが、Y−PSZは正方晶率が数十%程度のジルコニアである。本発明の特長の一つは、被接合材と中間材の熱膨張係数差に起因する熱応力を、中間材であるY−TZPの正方晶→単斜晶応力誘起マルテンサイト変態により緩和することにあり、正方晶率の大きいY−TZPが用いられる。
【0014】
Y−TZPの粉末の合成は、主に湿式法を用いて行われており、中和共沈法、加水分解法、水熱酸化法、熱分解法など各種の方法が知られている。本発明で使用出来る粉末は、これらの製造法で製造された粉末であって、高純度で易焼結性のものが望ましい。一般に高い密度をもった高強度、高靱性の焼結体を得るための粉末の条件としては、組成が均一で有害な不純物を含まないこと、微粒子からなっており、かつ成形しやすいことが必要であり、本件発明において用いる粉末としてもこのような条件を満たすことが望ましい。イットリアの含有量が3モル%のものは、超塑性を発現する物質として最も適するが、その含有量が2〜4モル%の範囲であれば超塑性を発現させることが可能であり、本発明で使用できる。また、Y−TZPにアルミナを複合した超高強度を有する材料として公知のY−TZP/Al23もY−TZPと同様に使用できる。
【0015】
粉末の当初の所要充填量は、加圧接合後の中間材の層の厚さに応じて、焼結後の密度が理論密度と等しくなると仮定して計算した量を用いればよい。この所要充填量の粉末を被接合材と被接合材との間に配置後、例えば室温で静水圧プレス等を用いて、好ましくは、約100MPaの圧縮圧力で密度を上昇させる、すなわち圧密化する。適切な圧密化を行うと、接合後の中間材の密度を理論密度の99%以上にすることも可能であるが、室温で圧密化を施さないと接合後に多数の未焼結の粉末に起因する空隙が生じ、接合強度は低下する。
【0016】
粉末を被接合材と被接合材との間に配置する際には、結合剤などの添加剤を使用せずに乾燥した状態の清浄な粉末のみを用いることが望ましいが、その他に適宜、エタノール等を用いスラリー状やペースト状にして充填する方法、スプレーにより均一に吹き付ける方法、Y−TZPまたはY−TZP/Al23の薄膜に粉末を塗布したものを充填する方法等種々の手段を採用できる。接合部に粉末を配置した後に粉末の均一化(均厚化)のために、超音波振動を印加すると良い。加熱は、電気炉と温度制御装置を用いて行う。圧力をかける手段は、油圧式プレス、万能型材料試験機、静荷重の付加等を使用する。
【0017】
接合後の中間材の密度は、接合条件に依存するが、通常理論密度の98%以上の密度が得られる。なお、上記粉末を用いるセラミックス部材の接合方法は、アルミナ、ジルコニア、アルミナ−ジルコニアの場合は、反応相の発生は全く認められない。窒化珪素、サイアロン、ジルコン、ムライトの場合は反応相の発生が認められるが、一般に反応相の生成は接合強度低下の原因となるので生成を抑制することが望ましい。
【0018】
【実施例】
実施例および比較例
の番号1〜17に示すとおり、被接合材としてアルミナを用い、中間材として3モル%のイットリアを含有する結晶子径20〜40nmの3Y−TZPの粉末をその焼結後の密度が理論密度と等しく、かつ接合中の超塑性流動により、中間材の一部が接合面間より外側へ塑性流動しないと仮定して、接合後の厚さが100μmとなるように計算した量を被接合材と被接合材との間に充填し、室温で約100MPaの圧力で圧密化した。ついで電気炉内において所定の接合温度まで約90分で加熱すると同時に1〜2MPaの圧力を加えて、所定の接合温度に達すると同時に2MPa(番号15〜17)、4MPa(番号12〜14)、6MPa(番号8〜11)、8MPa(番号5〜7)、10MPa(番号1〜4)の各接合圧力になるようにした。ついで、約20分間保持後、圧力を解除して炉冷した。なお、冷却中に1350℃になった時点で熱応力緩和のため約10分間保持した。その後、接合した材料を研磨後、接合部を走査型電子顕微鏡観察するとともに接合材を室温で4点曲げ試験した。4点曲げ試験は、図1に示すとおり、厚さ3mm、幅4mm、接合後の試験片の全長30mm、支点間距離17.5mm、荷重間距離10mmとした。また、表の番号18〜20および21〜24に示すとおり、被接合材として、アルミナおよび参考例として窒化珪素を用いて、同様の方法で、中間材の層の厚みの影響を調べるために3Y−TZPの粉末の充填量を変えてその他は同一の条件で実施し、接合後のセラミックス材を室温で4点曲げ試験した。これらの実施例、参考例および比較例を表に示す。なお、評価は、被接合材がアルミナの場合は、500MPaを超えるものを、参考例のSi34の場合は、200MPaを超えるものを○とした。接合時間を一定とした試験結果から、接合温度、接合圧力、中間材の層の厚みの条件を組み合わせることによって所望の接合強度とすることができることが分かる。
【0019】
【表
Figure 0004370624
【0020】
図1に、表の番号1〜17の被接合材についての接合温度(℃)および接合圧力(MPa)と室温での4点曲げ試験による曲げ強さ(MPa)との関係を示す。また、図2に、表の番号18〜20および21〜24の被接合材についての接合後の中間材の層の厚さ(μm)と室温での4点曲げ試験による曲げ強さ(MPa)との関係を示す。なお、中間材は、接合中の超塑性流動により、中間材の一部が接合面間より外側へ塑性流動するため、超塑性流動量の大きい高温、高圧力ほど接合後の中間材の層の厚さは小さくなる。図1中に示した括弧内の数値は、接合後の中間材の層の厚さを示す。
【0021】
図1から明らかなように、接合温度、接合圧力が大きいほど良好な接合状態が得られ、接合強度も大きくなる。しかし温度と接合圧力が大き過ぎると接合した部材の塑性変形に起因する座屈が生じる。従って、中間材の超塑性変形のみが生じ、被接合部材には全く塑性変形を生じさせない接合条件がある。アルミナを被接合材として接合した試験片の4点曲げ試験を行うと、アルミナ側で破壊する。この理由として、中間材の曲げ強度はアルミナより大きいことと、一方、中間材とアルミナとの熱膨張係数差に起因する残留熱応力が存在し、接合部から約1mm程度れたアルミナ側の表面に引張りの残留熱応力が大きくなる領域があるので、そこから割れが発生することが多い。しかし、接合したアルミナの破壊応力(曲げ強さ)は500MPa程度を示すので十分な接合強度がある。
【0022】
さらに、図2から明らかなように、接合後の中間材の層の厚みが薄くなるほど接合した部材の曲げ強度は大きくなる。これは接合部の中間材の層の厚みが薄いほど残留熱応力が小さいためである。参考例の被接合材がSi34の場合は、接合部の反応相付近が4点曲げ試験の際に割れの発生源になることが多い。これは、反応相の曲げ強度がSi34や中間材である3Y−TZP/Al23より小さいためと考えられる。
【0023】
図3に、接合部の走査型電子顕微鏡写真を示す。図3の(a)と(b)は、被接合材がアルミナ、中間材が3Y−TZP、接合前に圧密化し、接合条件は、温度1450℃、接合圧力6MPa、接合時間20分、中間材の層の厚さは88μmの場合である。なお(a)は、1000倍、(b)は、5000倍で撮影した結果である。接合界面には空隙等はほとんどなく大変良好な接合状態にあることが分かる。被接合材がアルミナの場合は、反応相(化合物相や固溶相)の発生は全く認められない。
【0024】
図4は、参考例の被接合材がSi34、中間材が3Y−TZP/Al23(平均粒径約0.1μmのアルミナ粉末と3Y−TZP粉末を複合したもの)、接合前に圧密化し、接合条件は、温度1450℃、接合圧力6MPa、接合時間20分、中間材の層の厚さ18μmの場合である。接合界面には空隙等はほとんどなく大変良好な接合状態にある。しかし、ZrNや複雑な組成をもつ化合物である反応相の生成が認められる。これらの反応相は、通常は母相や中間材よりも弱いために接合強度を低くするので望ましくなく、その生成を抑制することが望ましい。
【0025】
図5は、被接合材がアルミナ、中間材が3Y−TZP、接合前の圧密化なし、接合条件は、温度1400℃、接合圧力6MPa、接合時間20分、中間材の層の厚さ93μmの場合で、中間材の焼結と超塑性流動が不十分で、中間材部に多くの空隙が残存し、接合強度も不十分の場合である。中間材に粉末を用いた揚合、接合前に常温で圧縮処理、すなわち圧密化を施さないと、接合部の中間材部には多くの空隙が残存し、接合強度が低い。一方、50〜150MPa程度、例えば100MPaの圧縮処理を施すと、空隙はほとんどなくなり良好な接合状態が得られる。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、中間材に超塑性が発現するセラミックス粉末を用い、適当な接合温度、接合圧力、接合時間および中間材の層の厚みの条件を組み合わせることによりアルミナ部材の強固な所望の接合強度の固相接合が達成できる。本発明によれば、平面はもちろん曲面や凹凸面を有するアルミナ部材同士の固相接合を、被接合部材の寸法変化をほとんど伴わずに達成出来、また、中間材もセラミックスであるので、セラミックスの特長である耐熱性、耐摩耗性、耐酸化性などが損なわれない接合部品の作製が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】種々の接合温度、接合圧力でアルミナの接合を行った実施例および比較例についての接合強度を、4点曲げ試験による曲げ強さによって示すグラフである。
【図2】接合後の中間材の厚さと接合を行った被接合材であるアルミナおよびSi3N4の接合強度を、4点曲げ試験による曲げ強さによって示すグラフである。
【図3】実施例において得られたアルミナを被接合材とした接合部の走査型電子顕微鏡組織を示す写真である。
【図4】参考例において得られたSi34を被接合材とした接合部の走査型電子顕微鏡組織を示す写真である。
【図5】比較例において得られたアルミナを被接合材とした接合部の走査型電子顕微鏡組織を示す写真である。

Claims (1)

  1. アルミナ材同士を被接合材として中間材によって接合する方法において、
    イットリアを2〜4モル%含有する正方晶ジルコニア粉末またはイットリアを2〜4モル%含有する正方晶ジルコニアとアルミナとの複合材の粉末を中間材となる粉末として用い、
    該粉末を被接合材と被接合材との間に粉末の充填量を接合後の中間材の層の厚さが5〜100μmとなる量として配置後、
    50〜150MPaで該粉末を圧密化し、室温からの昇温中に1〜2MPaの圧力を加えておき、
    固相焼結中の該粉末および該粉末の焼結後の多結晶体が超塑性を発現する1450℃〜1600℃の接合温度範囲に加熱し、〜20MPaの接合圧力を接合時間として5〜60分加えることによって被接合材には塑性変形を生じさせず、中間材となる粉末と該粉末の焼結体に超塑性流動を生じさせて、
    接合後の中間材の密度が理論密度の98%以上で、所望の接合強度を持つ中間材の層を形成する
    ことを特徴とするアルミナ部材の接合方法。
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