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JP4371876B2 - 車両用空気調和装置 - Google Patents
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JP4371876B2 - 車両用空気調和装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に配設される空気調和装置に関する。
従来より、例えば特許文献1に開示されているように、車両用空気調和装置として、車室のインストルメントパネルの内部に配設された空調ユニットを備えたものが知られている。該空調ユニットのケーシングの内部には、冷却用熱交換器として冷凍サイクルの一要素を構成する蒸発器と加熱用熱交換器とが収容されている。これら蒸発器及び加熱用熱交換器によりケーシングの内部に導入された送風機からの空気が調和空気とされ、この調和空気がケーシングの各吹出口から車室の各部に供給される。
また、特許文献1の蒸発器には、凝縮液化した冷媒を断熱膨張させるための膨張弁を備えたブロック状の冷媒膨張部材が取り付けられている。該冷媒膨張部材の周囲はケーシングの一部で覆われていて、冷媒膨張部材の外面に発生した凝縮水がケーシングの外部に滴下するのを防止している。
上記冷媒膨張部材の蒸発器と反対側には冷媒の供給用配管の基端部が接続され、該供給用配管の先端側はケーシングの外部へ延びている。この供給用配管の先端側には、空調ユニットを車両に組み付ける際に、車両のエンジンルームに配設された凝縮器から延びる車体側配管が接続されるようになっている。
特開2001−150941号公報(第3頁、第4頁、図1、図2)
ところが、特許文献1のように、供給用配管をケーシングの外部へ延ばして車体側配管と接続するようにした場合には、例えば空調ユニットを車両に組み付ける前に車室内に搬入する際、供給用配管の先端側に車両側部材等が接触して供給用配管が曲がって位置ずれする虞れがある。このように供給用配管が位置ずれすると車体側配管との接続が不完全になってしまう。
また、冷媒膨張部材の膨張弁が故障することがあり、この場合には、冷媒膨張部材を蒸発器から取り外して修理したり新しいものに交換することが行われる。ところが、特許文献1では、冷媒膨張部材の蒸発器と反対側に供給用配管が接続されているため、この供給用配管が邪魔になって冷媒膨張部材をケーシングから取り出すのが困難である。そこで、供給用配管や蒸発器をケーシングから取り外すことが考えられるが、空調ユニットの周辺には他の機器が接近して配置されているため、供給用配管や蒸発器を簡単に取り外すことはできず、冷媒膨張部材の修理や交換の作業が煩雑になる。
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、冷媒膨張部材に接続された供給用配管の支持構造に工夫を凝らし、組み付け時等には供給用配管の先端側が位置ずれするのを防止しながら、膨張弁が故障した際には冷媒膨張部材の着脱を容易に行えるようにして修理や交換作業の簡素化を図ることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、供給用配管の基端部を取付部材により冷媒膨張部材に着脱可能に取り付け、供給用配管を径方向一側から支持する一側支持部と径方向他側から支持する他側支持部とをケーシングに設け、供給用配管を、基端部を冷媒膨張部材から外した状態で先端側が傾動するように構成したことを特徴とする。
具体的には、本発明は次のような解決手段を講じた。すなわち、請求項1の発明では、冷凍サイクルの一要素を構成する蒸発器と、該蒸発器に着脱可能に取り付けられ、冷媒を断熱膨張させて蒸発器の内部に流入させる膨張弁を有する冷媒膨張部材と、上記蒸発器及び冷媒膨張部材を収容し、該冷媒膨張部材を着脱する際の着脱孔が設けられたケーシングと、基端部が上記膨張弁に連通するように取付部材を介して上記冷媒膨張部材に着脱可能に取り付けられ、先端側がケーシング外に突出した供給用配管とを備えた車両用空気調和装置を対象とする。
そして、上記ケーシングには、上記供給用配管のケーシング外突出部分を径方向一側から支持する一側支持部と、該一側支持部に対して供給用配管の中心線方向にずれた位置で径方向他側から支持する他側支持部とを有する供給用配管支持手段を設け、上記供給用配管を、基端部を冷媒膨張部材から外した状態で、ケーシング外突出部分が上記供給用配管支持手段の一側支持部と他側支持部との間で傾動して上記冷媒膨張部材の着脱孔側に該冷媒膨張部材の着脱スペースが形成されるように構成する。
この構成によれば、冷媒膨張部材が蒸発器に取り付けられた状態で該蒸発器と共にケーシングに収容される。この冷媒膨張部材に供給用配管の基端部がケーシングの着脱孔を介して取付部材により取り付けられ、供給用配管の基端部が膨張弁に接続される。この供給用配管のケーシング外突出部分は、供給用配管支持手段の一側支持部と他側支持部とで径方向両側から支持される。つまり、供給用配管の基端部が取付部材により冷媒膨張部材に支持され、先端側が一側支持部と他側支持部とによりケーシングに支持される。
一方、膨張弁が故障した場合には、供給用配管の基端部を冷媒膨張部材から外して供給用配管を傾動させることで、冷媒膨張部材の着脱孔側に該冷媒膨張部材を着脱するための着脱スペースが形成される。そして、冷媒膨張部材を蒸発器から外すことで該冷媒膨張部材をケーシングの着脱孔から着脱スペースを介して外部に容易に取り出すことが可能になる。また、蒸発器に冷媒膨張部材を取り付ける場合には、供給用配管を傾動させて上記着脱スペースを形成しておき、この着脱スペースを介して冷媒膨張部材を着脱孔からケーシングの内部に容易に挿入することが可能になる。そして、供給用配管を正規の位置まで動かして基端部を冷媒膨張部材に取り付けることで、上述したように供給用配管が冷媒膨張部材とケーシングとに支持された状態となる。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、冷媒膨張部材には、蒸発器の内部を流通した冷媒を該蒸発器の外部に排出する排出孔を形成し、基端部が上記排出孔に連通するように供給用配管の取付部材を介して冷媒膨張部材に取り付けられ、先端側がケーシング外に突出した供給用配管を備え、上記ケーシングには、上記排出用配管のケーシング外突出部分を径方向一側から支持する一側支持部と、該一側支持部に対して供給用配管の中心線方向にずれた位置で径方向他側から支持する他側支持部とを有する排出用配管支持手段を設け、上記排出用配管を、基端部を冷媒膨張部材から外した状態で、ケーシング外突出部分が上記排出用配管支持手段の一側支持部と他側支持部との間で傾動して上記冷媒膨張部材の着脱孔側に該冷媒膨張部材の着脱スペースが形成されるように構成する。
この構成によれば、排出用配管の基端部が供給用配管と共通の取付部材により冷媒膨張部材に取り付けられるので、両配管を冷媒膨張部材に一度に取り付けることが可能になる。この排出用配管のケーシング外突出部分は、排出用配管支持手段の一側支持部と他側支持部とで径方向両側から支持され、この排出用配管は供給用配管と同様に冷媒膨張部材とケーシングとに支持される。
一方、膨張弁が故障した場合には、供給用配管及び排出用配管を冷媒膨張部材から外すことで、両配管を傾動させて冷媒膨張部材の着脱スペースを形成することが可能になる。そして、この着脱スペースを利用することで請求項1の同様に冷媒膨張部材の着脱が容易に行える。
請求項1の発明によれば、供給用配管の基端部を冷媒膨張部材に着脱可能に取り付け、ケーシングに供給用配管を径方向両側から支持する一側支持部と他側支持部とを備えた供給用配管支持手段を設けたので、供給用配管の基端部及び先端側を冷媒膨張部材及びケーシングで確実に支持することができる。これにより、例えば空気調和装置を車両に組み付ける際に供給用配管の位置ずれを防止することができて、供給用配管と車体側配管との接続を確実に行うことができる。そして、一側支持部及び他側支持部を供給用配管の中心線方向にずらして配置し、供給用配管を、先端側が傾動して冷媒膨張部材の着脱孔側に該冷媒膨張部材の着脱スペースが形成されるように構成したので、冷媒膨張部材を修理又は交換する際に、供給用配管や蒸発器を取り外すことなく供給用配管を傾動させるだけで冷媒膨張部材を容易に着脱することができる。これにより、冷媒膨張部材の修理や交換作業を簡素化することができる。
請求項2の発明によれば、排出用配管を供給用配管と共通の取付部材で冷媒膨張部材に取り付けるようにしたので、両配管を冷媒膨張部材に一度に取り付けることができて、空気調和装置の製造工数を削減することができる。そして、この場合に、排出用配管が請求項1の供給用配管と同様に冷媒膨張部材とケーシングとに支持されるので、排出用配管と車体側配管との接続を確実に行うことができるとともに、冷媒膨張部材の修理や交換作業の際に着脱スペースを形成することができる。これにより、冷媒膨張部材の修理や交換作業が排出用配管により阻害されるのを回避することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図2は、本発明の実施形態に係る車両用空気調和装置1が配設された自動車のインストルメントパネルPを示す。この自動車は運転席及び助手席がそれぞれ車体右側及び左側に設けられている、いわゆる右ハンドル車であり、図1及び図5に示すように、車両前部のエンジンルームEと車室Rの前側とは鋼板製のダッシュパネルLによって仕切られている。尚、この明細書では、説明の便宜を図るために、空気調和装置1の車体前側及び車体後側をそれぞれ単に前側及び後側といい、また、空気調和装置1の車幅方向左側及び車幅方向右側をそれぞれ単に左側及び右側という。
上記空気調和装置1は、インストルメントパネルP内部の左右略中央部に位置する空調ユニット3と該空調ユニット3の助手席側に隣接配置される送風ユニット4とを備えている。該送風ユニット4の上半部には、図示しないが、導入空気を車室内の空気と車室外の空気との一方に切り替える空気切替箱が設けられている。この空気切替箱から送風ユニット4の内部に導入された空気は下方のファンハウジングに収容された遠心式ファン(共に図示せず)により空調ユニット3へ送風されるようになっている。
上記空調ユニット3は、送風ユニット4よりも大きいケーシング10を備えている。このケーシング10は、図3に示すように、左右略中央部で左側構成部材11と右側構成部材12とに分割され、これら左側構成部材11及び右側構成部材12は図示しないファスナやねじ等を用いて結合されている。ケーシング10上壁部の前端側にはデフロスタ吹出口13が形成され、この上壁部のデフロスタ吹出口13よりも後方にはベント吹出口14が形成されている。上記デフロスタ吹出口13はダクト(図示せず)を介してインストルメントパネルPのデフロスタノズル16(図2に示す)に接続され、また、ベント吹出口14はダクト(図示せず)を介してインストルメントパネルPのベントノズル17(図2に示す)に接続されている。また、ケーシング10の下部にはヒート吹出口15が形成されている。
上記左側構成部材11の左側壁前部には、図4に示すように、上記送風ユニット4からの空気をケーシング10の内部に導入する導入口20が形成され、この導入口20はケーシング10の内部に設けられた導入空間21に連通している。ケーシング10の内部には、図示しないが、上記導入空間21から上記各吹出口13、14、15へ延びる空気流通路が形成されている。該空気流通路の上流側には冷却用熱交換器としての蒸発器23及び加熱用熱交換器としてのヒータコア24が下流側へ向かって順に配置されている。さらに、ケーシング10の内部には上記蒸発器23及びヒータコア24を通過する空気量の比率を変更するエアミックスダンパ(図示せず)が配設され、このエアミックスダンパにより調和空気の温度が変化するようになっている。また、空気流通路の下流側には、上記各吹出口13、14、15を開閉して吹出モードを切り換えるモード切替ダンパ(図示せず)が配設されている。
上記蒸発器23は冷凍サイクルの一要素を構成するものである。図示しないが、この冷凍サイクルを構成する他の要素である、冷媒圧縮機、該冷媒圧縮機で圧縮した冷媒を凝縮液化させる凝縮器及びこの凝縮器から流入した冷媒を気液分離する受液器は、エンジンルームEに配設されている。図5に示すように、上記冷媒圧縮機の吸入口に接続された車体側配管25及び受液器の流出口に接続された車体側配管26の先端側は、上記ダッシュパネルLに形成された貫通孔27のエンジンルームE側近傍まで延びている。これら車体側配管25、26の先端側は前後方向に略水平に延びるように形成され、冷媒圧縮機に接続された車体側配管25の方が受液器に接続された車体側配管26よりも上方に位置付けられている。
蒸発器23は、図4に示すように、上下両端部に配置された一対のヘッダタンク28、28とこれらヘッダタンク28、28を連結するように上下方向に延びるチューブ(図示せず)とを備える大略矩形箱状のものである。この蒸発器23は、左側構成部材11の左側壁に形成された蒸発器挿入孔(図示せず)からケーシング10の内部に挿入され、該ケーシング10に固定されるようになっている。このケーシング10における蒸発器23を囲む部分が収容壁部10aとされている。
この蒸発器23の上部ヘッダタンク28の右側壁には、図6に示すように、上記各空調機器とともに冷凍サイクルを構成する膨張弁(図示せず)を内蔵した冷媒膨張部材30が取り付けられている。上記膨張弁は、上記受液器からの液冷媒を断熱膨張させる周知のものであり、冷媒膨張部材30に設けられたダイヤフラム等で作動するようになっている。冷媒膨張部材30は前後方向に長い矩形のブロック状をなしていて、蒸発器23と共にケーシング10の収容壁部10a内に収容されている。この収容壁部10aにおける冷媒膨張部材30の右側面に対向する箇所には、該冷媒膨張部材30を着脱するための着脱孔31が形成されている。この着脱孔31は、図4及び図5に示すように、側面視で冷媒膨張部材30の側面形状よりも大きい矩形状に形成されている。
冷媒膨張部材30の後側には左右方向に貫通する冷媒流入孔30aが形成され、この冷媒流入孔30aの内部に上記膨張弁が配設されている。また、冷媒膨張部材30の前側には上記冷媒流入孔30aと同様な冷媒流出孔30bが形成されている。さらに、冷媒膨張部材30の冷媒流入孔30aと冷媒流出孔30bとの間には左右方向に貫通する取付孔30cが形成されている。
一方、蒸発器23の上部ヘッダタンク28の右側壁には、上記冷媒膨張部材30の冷媒流入孔30a及び冷媒流出孔30bがそれぞれ接続される導入用開口及び導出用開口(共に図示せず)が形成されている。また、上部ヘッダタンク28の右側壁には、冷媒膨張部材30の取付孔30cに対応する箇所にボルト32が螺合する雌ねじ部(図示せず)が形成されており、冷媒膨張部材30は上部ヘッダタンク28の右側壁にボルト32により締結固定されている。
冷媒膨張部材30の冷媒流入孔30a及び冷媒流出孔30bの右側には冷媒の供給用配管33及び排出用配管34の基端部がそれぞれ接続されている。供給用配管33は蒸発器23に冷媒を供給するためのものであり、図5に示すように、先端側が上記受液器から延びる車体側配管26に接続されるようになっている。また、排出用配管34は蒸発器23内部の冷媒を外部に排出するためのものであり、この排出用配管34は上記供給用配管33よりも太く形成され、先端側が上記冷媒圧縮機から延びる車体側配管26に接続されるようになっている。これら供給用配管33及び排出用配管34の外周面は先端側を除いた部分が発泡材からなる筒状の断熱部材35で覆われていて、この断熱部材35も配管33、34を構成する部材である。
上記供給用配管33及び排出用配管34の基端部には、図6にも示すように、冷媒膨張部材30の右側面に取り付けられる取付部材としてのフランジ40が固定されている。このフランジ40は側面視で上記冷媒膨張部材30の側面形状と略同じ矩形状をなしており、前後方向の中央部には上記取付孔30cに対応する取付孔40aが形成され、このフランジ40は上記冷媒膨張部材30固定用のボルト32で冷媒膨張部材30に着脱可能に取り付けられる。
蒸発器23に冷媒膨張部材30及びフランジ40を取り付けた状態では、供給用配管33から冷媒膨張部材30の冷媒流入孔30aに流れた冷媒が膨張弁を介して蒸発器23の導入用開口からヘッダタンク28に流れ込むようになる。一方、蒸発器23の内部を流れた冷媒は導出用開口から冷媒膨張部材30の冷媒流出孔30bを介して排出用配管34に流入するようになる。
また、上記供給用配管33は、図5及び図6に示すように、フランジ40から右側へ突出し上方へ折り曲げられており、さらにこの供給用配管33の先端側は前方へ折り曲げられて略水平にかつケーシング10の右側壁と略平行に延びている。また、上記排出用配管34は、フランジ40から上記供給用配管33よりも上方へ延びた後、先端側が前方へ折り曲げられて略水平にかつケーシング10の右側面と略平行に延びている。これら供給用配管33及び排出用配管34のフランジ40よりも先端側であるケーシング10外突出部分は、ケーシング10の前壁部よりも前方へ延びており、空気調和装置1を車両に組み付けた状態でダッシュパネルLの貫通孔27からエンジンルームE内へ突出するようになっている。さらに、排出用配管34の先端側は供給用配管33の先端側よりも左側に位置している。
また、ケーシング10における着脱孔31の外側には、図3及び図7に示すように、上記フランジ40及び各配管33、34の基端側を覆う上側カバー部材42と下側カバー部材43とが取り付けられている。上側カバー部材42は、着脱孔31の上縁及び前後方向の両側縁から略水平に右側へ延びていて、その右端部には上記供給用配管33及び排出用配管34の外形状に対応する切欠部が形成され、この切欠部内に各配管33、34が位置するようになっている。また、下側カバー部材43は、ケーシング10における着脱孔31の下縁から略水平に右側へ延びていて右端部は上方へ湾曲形成されている。
また、ケーシング10の上部右側には、上記供給用配管33及び排出用配管34のケーシング10外突出部分を支持するブラケット50が設けられていて、該ブラケット50が本発明の供給用配管支持手段及び排出用配管支持手段を構成している。このブラケット50は、図7及び図8に示すように、ケーシング10の右側壁から右側へ突出して上下方向に延びる板状の固定部51と、該固定部51の右端部に着脱可能に取り付けられ上下方向に延びる板状の着脱部52とで構成されている。
上記固定部51は、図4に示すように、その全体がケーシング10の前壁部よりも前側に位置している。この固定部51の前面はダッシュパネルLの車室R側の面に沿うように、下側へ行くほど前方に位置する傾斜面で構成されており、従って、固定部51の肉厚は上部よりも下部が厚くなっている。図9に示すように、固定部51の右端部には、上記排出用配管34の先端側の位置に対応して半円状の上側切欠部53が形成され、この上側切欠部53の下方には供給用配管33の位置に対応して比較的小さい半円状の下側切欠部54が形成されている。
固定部51の右端部における上側切欠部53と下側切欠部54との間には右側へ突出する突出部55が形成されている。また、図4に示すように、固定部51の右縁部における上側切欠部53の上方及び下側切欠部54の下方には、上記着脱部52を取り付けるためのねじ56(図5に示す)が螺合するねじ孔57が形成されている。
上側切欠部53の内周面には、上記排出用配管34を径方向一側(左側)から支持する一側支持部53aが形成されている。この一側支持部53aは、図9にも示すように、上側切欠部53の内周面における後側部分から該切欠部53の内側へ突出して円弧状に延びるリブで構成されており、従って、上側切欠部53の内周面における前側部分は比較的大径の円弧面で構成されている。また、一側支持部53aの周面は排出用配管34の外周面の左半分に略一致する形状とされ、この一側支持部53aの周面が排出用配管34の外周面に当接して該配管34を支持するようになっている。
また、下側切欠部54の内周面には、図12に示すように、上記供給用配管33を径方向一側(左側)から支持する一側支持部54aが形成されている。この一側支持部54aは上記一側支持部53aと同様に円弧状に延びるリブで構成されており、従って、下側切欠部54の前側部分は比較的大径の円弧面で構成されている。上記一側支持部53aの周面が供給用配管33の外周面の左半分に当接して該配管33を支持するようになっている。この一側支持部54aの周面は供給用配管33の外径に対応して上側の一側支持部53aの周面よりも小径に形成されている。
一方、図10に示すように、上記着脱部52の前面は固定部51の前面と同様に傾斜しており、着脱部52も下側へ行くほど肉厚が厚くなっている。着脱部52の左端部には、図11にも示すように、上記固定部51の上側切欠部53及び下側切欠部54に対応して上側切欠部58及び下側切欠部59が上下方向に間隔をあけて形成されている。これら着脱部52の切欠部58、59と固定部51の切欠部53、54とは、側面視で重複している。
着脱部52の左端部における上側切欠部58と下側切欠部59との間には上記固定部51の突出部55先端が当接する段部60が形成されている。また、着脱部52の左端部における上側切欠部58の上方及び下側切欠部59の上方には固定用の上側延出部61及び下側延出部62がそれぞれ形成され、これら延出部61、62には固定部51のねじ孔57に螺合するねじ56が挿通する挿通孔63が形成されている。さらに、着脱部52の後面には上記上側延出部61及び下側延出部62を補強するためのリブ64が突設されている。
着脱部52の上側切欠部58の内周面には、上記排出用配管34を径方向他側(右側)から支持する他側支持部58aが形成されている。この他側支持部58aは、上側切欠部58の内周面における前側部分から該切欠部58の内側へ突出して円弧状に延びるリブで構成されている。図6に示すように、この他側支持部58aと上記固定部51の一側支持部53aとは排出用配管34先端側の中心線方向である前後方向にずれている。また、上側切欠部58の内周面における後側部分は比較的大径の円弧面で構成されている。さらに、他側支持部58aの周面は排出用配管34の外周面の右半分に略一致する形状とされ、この他側支持部58aの周面が排出用配管34の外周面に当接して該配管34を支持するようになっている。これにより、排出用配管34は一側支持部53a及び他側支持部58aにより中心線方向にずれた位置で支持される。また、一側支持部53aの厚み寸法である排出用配管34の中心線方向の寸法は、他側支持部58aの厚み寸法よりも長く設定されている。
また、着脱部52の下側切欠部59の内周面には、図12に示すように、上記供給用配管33を径方向他側(右側)から支持する他側支持部59aが形成されている。この他側支持部59aは上記他側支持部58aと同様に円弧状に延びるリブで構成されており、従って、他側支持部59の後側部分は比較的大径な円弧面で構成されている。この他側支持部59aと上記固定部51の一側支持部54aとは供給用配管33先端側の中心線方向である前後方向にずれている。この他側支持部59aの周面が供給用配管33の外周面の右半分に当接して該配管33を支持するようになっている。これにより、供給用配管33は一側支持部54a及び他側支持部59aにより中心線方向にずれた位置で支持される。また、一側支持部54aの厚み寸法である供給用配管33の中心線方向の寸法は、他側支持部59aの厚み寸法よりも長く設定されている。
すなわち、供給用配管33は基端部が冷媒膨張部材30に支持されるとともに、先端側は一側支持部54a及び他側支持部59aで径方向両側から支持される。また、排出用配管34は基端部が冷媒膨張部材30に支持されるとともに、先端側は一側支持部53a及び他側支持部58aで径方向両側から支持される。
また、フランジ40を取り付けているボルト32を緩めて該フランジ40を冷媒膨張部材30から外すと、供給用配管33は中心線方向に離れた2箇所のみが一側支持部54aと他側支持部59aとで支持され、また、排出用配管34は同様に一側支持部53aと他側支持部58aとで支持される。これにより、図1及び図13に示すように、上記供給用配管33の先端側は一側支持部54a及び他側支持部59aの間で傾動し、このとき、排出用配管34も先端側が一側支持部53a及び他側支持部58aの間で傾動し、これら供給用配管33及び排出用配管34の基端側が冷媒膨張部材30から離れる。さらに、これら供給用配管33及び排出用配管34の傾動角度は、一側支持部54a、53a及び他側支持部59a、58aの配管中心線方向の離間距離、切欠部53、54、58、59の大径部分の大きさ及び一側支持部54a、53a及び他側支持部59a、58aの切欠部54、53、59、58内周面からの突出高さ寸法等により設定される。
また、この実施形態では、上記のように供給用配管33及び排出用配管34を傾動させた状態で、冷媒膨張部材30の着脱孔31側に冷媒膨張部材30を着脱するための着脱スペースSが形成されるように、これら両配管33、34の形状が設定されている。尚、この着脱スペースSの左右方向の寸法は冷媒膨張部材30の左右方向の寸法よりも大きく設定されている。
また、着脱部52を固定部51に取り付けた状態では、着脱部52の前面と固定部51の前面とが略同一面上に位置しており、図5に示すように、これらの前面にはダッシュパネルLの貫通孔27周りに圧接するシール部材67が貼り付けられている。シール部材67は3層構造のものであり、ダッシュパネルLに圧接した状態で厚み方向に所定量圧縮変形するようになっている。
次に、上記供給用配管33及び排出用配管34を組み付ける要領について説明する。まず、ケーシング10に収容した蒸発器23の上部ヘッダタンク28の右側壁に冷媒膨張部材30を配置するとともに、該冷媒膨張部材30の右側面にフランジ40を重ねて該フランジ40の取付孔40a及び冷媒膨張部材30の取付孔30cにボルト32を挿通させて蒸発器23に形成された雌ねじ部に螺合させる。この状態で、供給用配管33及び排出用配管34は固定部51の上側切欠部53及び下側切欠部54内にそれぞれ位置する。その後、着脱部52の右端部に固定部51の左端部を当接させ、延出部61、62の挿通孔63にねじ56を挿通させてねじ孔57に螺合させる。これにより、供給用配管33及び排出用配管34は基端部が冷媒膨張部材30に支持され、先端側がブラケット50に支持される。そして、上記上側カバー部材42及び下側カバー部材43をケーシング10に取り付ける。
一方、上記構成の空気調和装置1を車両に組み付けた状態で、膨張弁が故障した場合のように冷媒膨張部材30をケーシング10から取り出すときには、まず、上側カバー部材42及び下側カバー部材43をケーシング10から取り外すとともに、供給用配管33及び排出用配管34と車体側配管25、26との接続状態を解除する。その後、フランジ40を固定しているボルト32を緩めて該フランジ40を冷媒膨張部材30から外し、供給用配管33及び排出用配管34を上述したように傾動させて着脱スペースSを形成する。そして、図1及び図13に仮想線で示すように、冷媒膨張部材30をケーシング10の着脱孔31から着脱スペースSを介して外部に取り出す。
尚、供給用配管33及び排出用配管34を傾動させると、外周の断熱部材35が一側切欠部53、54の前縁部や他側切欠部58、59の後縁部に接触して傾動角度が規制されるようになっている。この際、供給用配管33及び排出用配管34の先端側をダッシュパネルLの貫通孔27の周縁に接触させて傾動角度を規制するようにしてもよい。
取り出した冷媒膨張部材30の修理等を終えた後に該冷媒膨張部材30を蒸発器23に取り付ける際には、まず、着脱スペースSが形成されるまで供給用配管33及び排出用配管34を傾動させておく。そして、冷媒膨張部材30を着脱スペースSを介して着脱孔31からケーシング10の内部に挿入して蒸発器23の右側に配置する。その後、供給配管33及び排出用配管34を正規の位置まで動かしてフランジ40を冷媒膨張部材30の右側面に重ね、該フランジ40をボルト32により冷媒膨張部材30とともに蒸発器23に締結固定する。
以上説明したように、この実施形態に係る空気調和装置1によれば、蒸発器23に冷媒膨張部材30と供給用配管33及び排出用配管34の基端部とを取り付け、これら供給用配管33及び排出用配管34の先端側をブラケット50の一側支持部54a、53a及び他側支持部59a、58aにより径方向両側から支持したので、両配管33、34の基端側及び先端側を冷媒膨張部材30及びケーシング10でそれぞれ支持することができる。これにより、例えば空気調和装置1の車両への組み付けにあたって該空気調和装置1を車室に搬入する際、車体側部材が供給用配管33や排出用配管34に接触した場合にこれら配管33、34が位置ずれするのを防止することができて、車体側配管25、26との接続を確実に行うことができる。
また、蒸発器23に冷媒膨張部材30と供給用配管33及び排出用配管34とを着脱可能に取り付け、上記一側支持部54a、53aと他側支持部59a、58aとを配管中心線方向にずらして配置し、両配管33、43を、冷媒膨張部材30から外した状態で先端側が傾動して冷媒膨張部材30の着脱孔31側に該冷媒膨張部材30の着脱スペースSが形成されるように構成したので、冷媒膨張部材30を修理又は交換する際に、供給用配管33及び排出用配管34や蒸発器23をケーシング10から取り外すことなく両配管33、34を傾動させるだけで冷媒膨張部材30を容易に着脱することができて、冷媒膨張部材30の修理や交換作業の簡素化を図ることができる。
また、排出用配管34の基端部を供給用配管33と共通のフランジ40で冷媒膨張部材30に固定したので、供給用配管33及び流出用配管34を一度に冷媒膨張部材30に取り付けることができ、空気調和装置1の製造工数を削減することができる。そして、この場合に、排出用配管34を供給用配管33と同様に傾動させるようにしたので、冷媒膨張部材30の修理や交換作業が排出用配管34によって阻害されるのを回避することができる。
さらに、この実施形態では、一側支持部54a、53a及び他側支持部59a、58aの切欠部53、54、58、59内面からの突出高さは、供給用配管33及び排出用配管34の断熱部材35を径方向内側へ圧縮するように設定されており、これにより、供給用配管33及び排出用配管34をしっかりと支持することができる。また、一側支持部54a、53aの厚み寸法を他側支持部59a、58aの厚み寸法よりも長く設定しているため、一側支持部54a、53aの方が断熱部材35への接触面積が十分に大きくなる。これにより、例えば供給用配管33及び排出用配管34の組み付け時に、両配管33、34を固定部51側、即ち一側支持部54a、53aにそれぞれ押し付けてから着脱部52を取り付けるようにして組み付け作業を容易化する場合に、一側支持部54a、53aから受ける力によって両配管33、34が変形するのを防止することができる。
また、これら一側支持部54a、53a及び他側支持部59a、58aの高さや厚みにより供給用配管33及び排出用配管34の支持剛性を自由に設定することができる。例えば、一側支持部54a、53aや他側支持部59a、58aの高さを高くしていくことで、両配管33、34の支持剛性が高まり、空調ユニット3を車両へ組み付けるときにこれら配管33、34の径方向への変位量が抑制される。また、一側支持部54a、53aや他側支持部59a、58aの厚み寸法を長く設定することで、これら支持部54a、53a、59a、58aによる両配管33、34の支持面積が拡大する。これにより、両配管33、34を安定的に支持することができる。
尚、この実施形態では、供給用配管33及び排出用配管34の先端側を上下方向に並べた場合について説明しているので、これら供給用配管33及び排出用配管34の傾動方向を基端部が左右方向に移動する方向としているが、供給用配管33及び排出用配管34を左右方向に並べた場合には、これら配管33、34の傾動方向を基端部が上下方向に移動する方向に設定すればよい。すなわち、一側支持部及び他側支持部で両配管を上下方向両側から支持し、基端部を上下方向に移動させて側面視でフランジを着脱孔よりも上方又は下方に位置付ける。これにより、冷媒膨張部材30の着脱孔31側に該冷媒膨張部材30の着脱スペースSを形成することができる。
また、この実施形態では、本発明を空調ユニット3と送風ユニット4とが別体の空気調和装置1に適用した場合について説明したが、本発明は、これら両ユニット3、4を一体にして1つのケーシングの内部に送風機及び熱交換器を収容した空気調和装置に適用することもできる。
以上説明したように、本発明に係る車両用空気調和装置は、例えば自動車のインストルメントパネルに配設するのに適している。
供給用配管を傾動させた状態を示す図6相当図である。 本発明の実施形態に係る車両用空気調和装置が配設されたインストルメントパネルの斜視図である。 空調ユニットを後側から見た斜視図である。 供給用配管、着脱部等を外した状態のケーシングの右側面図である。 空調ユニットのブラケット近傍を拡大して示す右側面図である。 図5のA−A線における断面図である。 空調ユニットの分解斜視図である。 空調ユニットのブラケット近傍を拡大して示す正面図である。 ケーシングの固定部近傍を拡大して示す正面図である。 着脱部の左側面図である。 (a)は着脱部の正面図であり、(b)は着脱部の背面図である。 図5のB−B線における断面図である。 排出用配管を傾動させた状態を示す図12相当図である。
符号の説明
10 ケーシング
10a 収容壁部
23 蒸発器
30 冷媒膨張部材
30b 排出孔
31 着脱孔
33 供給用配管
34 排出用配管
40 フランジ(取付部材)
50 ブラケット(供給用配管支持手段、排出用配管支持手段)
53a 排出用配管の一側支持部
54a 供給用配管の一側支持部
58a 排出用配管の他側支持部
59a 供給用配管の他側支持部
S 着脱スペース

Claims (2)

  1. 冷凍サイクルの一要素を構成する蒸発器と、
    上記蒸発器に着脱可能に取り付けられ、冷媒を断熱膨張させて蒸発器の内部に流入させる膨張弁を有する冷媒膨張部材と、
    上記蒸発器及び冷媒膨張部材を収容し、該冷媒膨張部材を着脱する際の着脱孔が設けられたケーシングと、
    基端部が上記膨張弁に連通するように取付部材を介して上記冷媒膨張部材に着脱可能に取り付けられ、先端側がケーシング外に突出した供給用配管とを備えた車両用空気調和装置であって、
    上記ケーシングには、上記供給用配管のケーシング外突出部分を径方向一側から支持する一側支持部と、該一側支持部に対して供給用配管の中心線方向にずれた位置で径方向他側から支持する他側支持部とを有する供給用配管支持手段が設けられ、
    上記供給用配管は、基端部を冷媒膨張部材から外した状態で、ケーシング外突出部分が上記供給用配管支持手段の一側支持部と他側支持部との間で傾動して上記冷媒膨張部材の着脱孔側に該冷媒膨張部材の着脱スペースが形成されるように構成されていることを特徴とする車両用空気調和装置。
  2. 請求項1に記載の車両用空気調和装置において、
    冷媒膨張部材には、蒸発器の内部を流通した冷媒を該蒸発器の外部に排出する排出孔が形成され、
    基端部が上記排出孔に連通するように供給用配管の取付部材を介して冷媒膨張部材に取り付けられ、先端側がケーシング外に突出した供給用配管を備え、
    上記ケーシングには、上記排出用配管のケーシング外突出部分を径方向一側から支持する一側支持部と、該一側支持部に対して供給用配管の中心線方向にずれた位置で径方向他側から支持する他側支持部とを有する排出用配管支持手段が設けられ、
    上記排出用配管は、基端部を冷媒膨張部材から外した状態で、ケーシング外突出部分が上記排出用配管支持手段の一側支持部と他側支持部との間で傾動して上記冷媒膨張部材の着脱孔側に該冷媒膨張部材の着脱スペースが形成されるように構成されていることを特徴とする車両用空気調和装置。
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