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JP4375007B2 - エキシマ光照射装置 - Google Patents
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本発明は、エキシマ光照射装置に関し、更に詳しくはエキシマ光を透過する窓部が設けられ、該窓部を加熱するヒーター機構を具備したエキシマ光照射装置に関する。
近年の半導体や液晶の製造工程において、エキシマ光を利用した洗浄や光処理が多く利用されるようになってきた。該エキシマ光の光源としては、例えば電極間に誘電体と放電ガスとを配置し該電極間に高周波高電圧を印加するエキシマランプが広く利用されており、特に大面積をエキシマ光で処理する場合には該エキシマランプを配置したエキシマ光照射装置が有用である。通常、該エキシマ光照射装置では該エキシマランプを配置したランプハウスとエキシマ光を照射して処理する被照射物との間に光透過性の窓を設けている。
ところが、該エキシマ光照射装置の窓部の温度が低いと例えば液晶等の光洗浄工程において該被照射物側に浮遊する物質が該窓部に付着してエキシマ光の透過特性を低下させるといった問題があり、該窓部にはヒーター等の加熱手段を設ける必要があった。
該ヒーター等の加熱手段を設けたものとしては、例えば特開平11−295500号公報がある。該公報には、エキシマ光照射装置である紫外線照射装置の光源にエキシマランプである誘電体バリア放電ランプを配置し、窓部に膜厚ヒーターや線状ヒーターを配置した照射装置が開示されている。
従来のエキシマ光照射装置の概略図を図5に示す。該エキシマ光照射装置101はランプハウス102内にエキシマランプ103を配置しており、該エキシマランプ103の背面には反射板104が設けられ、該エキシマランプ103の前面には窓部105が設けられている。該窓部105には該窓部105を加熱する加熱手段としてヒーター106が設けられている。該窓部105を介して放射されたエキシマ光は被照射物107に照射される。また、該被照射物107は被照射物固定台108上に置かれ照射処理される。該被照射物107にエキシマ光を照射するときに該被照射物107から飛散する有機物質や処理空間に浮遊する有機金属等が光と反応することにより生成される反応生成物として該窓面105に付着する。このような不具合に対して、該ヒーター106により該窓部105を加熱することで抑制している。
特開平11−295500号
従来のエキシマ光照射装置では、光照射時に、有機物等が付着することにより窓面の透過率が低下するといった問題があった。該問題を解決するために該窓面にヒータを設けることがされているが、真空紫外光を被照射物に照射する場合では該窓面から該被照射物までの距離が非常に短いため、該ヒーターを設けることにより逆に該ヒータが影になって該被照射物の均一な処理が成されないといった問題があった。
そこで、該エキシマ光照射装置の窓面に有機物等が付着することによる透過率の低下を解消するために該窓部にヒーターを設けた該エキシマ光照射装置において、該窓部の温度を均一化させると共に、該被照射物へ照射される光量のバラツキを低減させたエキシマ光照射装置を提供することを目的とする。
本発明のエキシマ光照射装置は、エキシマランプと被照射物との間にエキシマ光を透過する窓部を持ち、該窓部を加熱するヒーターが該窓部上に設けられたエキシマ光照射装置において、該被照射物を搬送しながら光照射処理を行う搬送手段が設けられ、且つ該窓部の光透過部に設けられた該ヒーターの配置パターンが、該被照射物の搬送方向に略直交する方向、または該被照射物の搬送方向に略斜め方向に形成されており、該被照射物搬送方向をA、これに直交する方向をBとした時に、該窓部の光透過部の幅内のB方向での各位置における、該ヒーターの配置パターンのA方向の長さの総和をSとすると、該総和Sの最大値Smaxを、該総和Sの平均値Saveの1.1倍以内としたことを特徴とする。

本発明のエキシマ光照射装置によれば、該被照射物を搬送しながら光照射処理を行う搬送手段が設けられ、且つヒータの配置パターンが該搬送方向Aに直行する方向であるB方向のどの場所においても該配置パターンが一定のバラツキの範囲内で構成されているので、被照射物への光照射処理が安定して行える。
該ヒーターにおいて、該配置パターンのA方向の長さの総和Sが変化した場合の影響をガラスに対する水の接触角を測定することで確認した。具体的には、該ヒータの配置パターンをB方向中央部において、該配置パターンのA方向の長さの総和Sが幅20mmになるように該ヒータを作製し、更に、該B方向において該中央部より段階的に配置パターンが細くなる側と段階的に太くなる側を作製した。該ヒータを配置したエキシマ光照射装置を用いて、予め精密洗浄を行ったガラス基板を24時間室内(大気中)で放置したサンプルにオゾン雰囲気中で172nmのエキシマ光を照射した。その後、該サンプルのB方向の各位置で水に対する接触角を測定した。尚、エキシマ光照射装置の窓部からガラスサンプルまでの距離は5.1mmとした。更に、同じ配置パターンで該窓部から該サンプルまでの距離を2.3mmとして照射した場合も同じように接触角の測定を行った。
図4には、該配置パターンのA方向の長さの総和Sが幅20mmの部分を基準に細くなる側に5%刻み、太くなる側に5%刻みで変化させた各々の部分の、水の接触角と、該基準の幅における水の接触角に対する偏差(%)を示したものである。また、照射距離については5.1mmの場合と2.3mmの場合の両方について測定した。5.1mm、2.3mmのどちらの照射距離においても、該ヒーターの幅を基準幅より+10%まで増加させた場合の該基準幅の接触角に対する偏差は10%以内であって、ランプ個々の照度バラツキと識別できない程度である。しかし、該ヒーターの幅を基準幅より+15%以上増加させた場合では、該接触角が大きく変化しており、十分な洗浄ができていないことを示している。また、該ヒーターの幅を基準幅より−10%まで減少させた場合の該基準幅の接触角に対する偏差は、該ヒーターの幅を増加させた場合と同様に10%以内である。
ところで、ガラスの洗浄等のような不純物を除去する処理においては、単純に接触角が小さくなれば良いこととなるが、露光処理等のように一定の光量を照射することにより処理が行われる場合では、照射される光量の基準値からのズレ、つまり偏差が小さいことが求められる。また、洗浄処理においても、LCD基板の処理等では、該洗浄前に既に基板上にTFT素子が形成されている場合があり、光を長く照射しすぎると逆に該TFT素子自身がダメージを受ける等の問題があるため、出来るだけ均一な照射により、光が照射されすぎる部分を少なくしたい。つまり、該基準幅での接触角に対する偏差を小さくすることが望ましく、このような点からも、該ヒーターの幅は基準幅に対して増加する側に10%以内、減少する側に10%以内で構成することにより安定した照射処理が行える、と言える。言い換えると、該被照射物への該ヒーターの該配置パターンのA方向の長さの総和Sが、前記B方向である該被照射物の搬送される幅内において、該総和Sの最大値Smaxが該総和Sの平均値Saveの1.1倍以内であれば安定した処理が可能となる。更に好ましくは、該ヒーターの該配置パターンのA方向の長さの総和Sが±5%以内であれば、被照射物への光照射処理時の該配置パターンのA方向の長さのばらつきによる影響をほぼ無くすことができる。
本発明のエキシマ光照射装置は光透過性の窓部が設けられ、該窓部にヒータを配置したものにおいて、被照射物の該ヒータによる影の影響を低減させるために、被照射物を搬送しながら光照射処理を行う搬送手段を設け、且つ該ヒータの配置パターンを精密に作製したものである。また、該配置パターンのA方向の長さの総和Sの最大値Smaxが、該総和Sの平均値Saveの1.1倍以内であれば均一な光照射処理が可能なことを示したものである。以下の実施例に具体的な構成を述べる。
本発明のエキシマ光照射装置の全体構成を示す断面図を図1−a)に示す。本発明のエキシマ光照射装置1は、ランプハウス2内にエキシマランプ3を配置しており、該エキシマランプ3の背面には反射板4が設けられ、該エキシマランプ3の前面には窓部5が設けられている。該窓部5には、該窓部5を加熱する加熱手段としてヒーター6が設けられている。該窓部5を介して放射されたエキシマ光は被照射物7に照射される。また、該被照射物7は搬送手段8上に置かれ、例えばコロ9等によって搬送可能になっている。該被照射物7にエキシマ光を照射するときに該被照射物7から飛散する有機物質や処理空間に浮遊する有機金属が光と反応して生成される反応生成物として該窓面5に付着するのを該ヒーター6により該窓部5を加熱することで抑制している。
また、該窓部5に設けられたヒーター6の配置パターン10を図1−b)に示す。該窓部5上に配置パターン10が形成されており、該配置パターン10の両端には給電部11が設けられている。また、該窓部の周辺はランプハウス2で保持されている部分12(斜線部)が有り、該保持されている部分12の内側が光透過部13となっている。また、該被照射物7の搬送方向Aに対して該配置パターン10が略直交する方向Bに配置されている。尚、図中には搬送方向であるA方向を矢印Aとして、また、該搬送方向Aに直交する方向であるB方向を矢印Bとして表している。
ここで、該方向Bの各位置として例えば仮想線C、D、Eを用いて説明する。該仮想線Cと該ヒーター6の配置パターン10との交点を図の左側からそれぞれo、p、q、r、s、t、u、v、w、x、y、zとする。該仮想線Cと該ヒータ6の配置パターン10との交わる線分o−p、q−r、s−t、u−v、w−x、y−zの全てを加算する。これを搬送方向Aを横切る該配置パターン10の長さの総和をc1とする。これと同様に他の仮想線D、Eについても搬送方向Aを横切る該配置パターン10の長さの総和d1、e1を計算する。この総和c1、d1、e1の各値の平均値Saveに対して該総和c1、d1、e1の各値の最大値Smaxが該平均値Saveの1.1倍以内となるように該ヒーター6の配置パターン10を形成している。これにより、被照射物へ均一性の高い光照射が可能となり、且つ該窓部5へ被照射物側から飛散する有機物や処理空間に浮遊する有機金属等が光と反応して生成される反応生成物の付着を抑制できる。
該配置パターン10を該窓部5の面上に形成する場合、エキシマランプ3を配置している面側であるランプハウス2内に形成するのが好ましい。これにより、被照射物側から飛散する有機物や処理空間に浮遊する有機金属等が光と反応して生成される反応生成物により該配置パターン10が汚染されたり酸化等による該配置パターン10のやせ細り等を抑制できる。
本実施例に示す前記窓部5としては、エキシマランプ3から放射される波長172nmの真空紫外光を透過する合成石英ガラスからなり、例えば被照射物7の搬送方向Aの長さは30cm、該搬送方向に直交する方向Bの幅は100cm、厚みが0.6cmの窓材を使用している。また、該窓部5に設けられたヒーター6は導電性発熱材として金ペーストを用い該窓面にスクリーン印刷され、該スクリーン印刷後例えば600℃、60分間焼成し作製されている。該ヒーター6の配置パターン10としては図1−b)に示したように該被照射物7の搬送方向Aに対して略直交する方向Bに配置されており、該B方向に長い管状のエキシマランプ3のランプ管軸方向とは略並行に配置されている。該ヒーター6によって、該窓部5の温度を100℃以上加熱することにより、反応生成物の該窓部5への付着を抑制している。
図2には、該窓部5に形成されるヒーター6のその他の配置パターンについて示す。図2−a)には配置パターン21として鋸歯状のパターンが全体としては該被照射物の搬送A方向に略直交するB方向に沿って設けられている。該配置パターン21も前述のようにB方向の各位置において、該配置パターン21の該搬送方向であるA方向の長さの総和Sの最大値Smaxが、該総和Sの平均値Saveの1.1倍以内に形成している。これにより、該被照射物の照射される光の積算量がB方向の各位置で均一化され照射ムラのない安定した光処理が可能となる。図2−b)には配置パターン22として部分的に厚みや形状の異なるパターンを示す。このようなパターンであっても該配置パターン22の該搬送方向であるA方向の長さの総和Sの最大値Smaxが、該総和Sの平均値Saveの1.1倍以内に形成することにより、該被照射物の照射される光の積算量がB方向の処理幅内の各位置で均一化され照射ムラのない安定した光処理が可能となる。尚、該配置パターンを構成する材料としては、金、ニッケル、銀パラジウム合金、等の金属を用いることが好ましく、該金属をペーストにしてスクリーン印刷によりヒーターを形成することができる。
図3−a)には第3の実施例として該窓部5に形成されたヒーター6の配置パターン23が略直交するB方向に対して略斜め方向に形成されている場合を示す。該形状であっても該被照射物の該搬送方向であるA方向の該配置パターンの長さの総和Sの最大値Smaxが、該総和Sの平均値Saveの1.1倍以内であれば均一な光照射が可能である。
図3−b)には第4の実施例として該ヒーターの形成された配置パターン24が該窓部上に点対称図形として構成されている場合を示す。該窓部5に形成されたヒーター6の配置パターン24は、ガラスの中心点Pを基準にした点対称図形であって、該配置パターンを繋ぐ部分であるパターン接続部25が周辺よりやや太く形成されている。かかる構成であっても該被照射物の該搬送方向であるA方向の該配置パターンの長さの総和Sの最大値Smaxが、該総和Sの平均値Saveの1.1倍以内であれば均一な光照射が可能である。また、該構成によれば、該配置パターンが該窓部上において点対称図形として配置されていることから大きなガラス窓の場合であってもヒーターの配置パターンを容易に形成することができる。例えばスクリーン印刷によって該配置パターン24を作成する場合、ガラスの中心点Pを基準に該ガラス、または印刷原版側を回転させることにより容易に印刷可能となり、印刷用の原版が小型で対応できる。
第5の実施例としては、前記ヒーターの形成された配置パターンが前記窓部上において複数のゾーンに分割されており、各ゾーンにおける該ヒーターの配置パターン形状が他のゾーンの配置パターン形状と同一である場合について述べる。本実施例は特に図示しないが、第4の実施例の場合と同様に、窓部に形成されたヒーターの配置パターン26を同一パターンの繰り返しにより、例えばスクリーン印刷等で容易に構成することができる。この場合も、該被照射物の該搬送方向に対する該配置パターンの長さの総和Sの最大値Smaxが、該総和Sの平均値Saveの1.1倍以内であれば均一な光照射が可能である。また、該構成によれば、スクリーン印刷時に使用する原版をガラスに対して小さな原版で構成し、該原版を複数回にわたって転写することにより大きな該窓部全体にヒーターを容易に構成することができる。また、該ゾーン毎にヒーターの入力を独立制御させても良い。これにより被照射物の形状や大きさに合わせて合理的に照射処理が可能となる。
本発明におけるエキシマ光照射装置の概略断面図、及び窓部のヒーター配置パターンを示す図 本発明における第2の実施例を示す図 本発明における第3、第4の実施例を示す図 本発明におけるヒーターの配置パターンを変化させた場合の影響を示す水の接触角 従来におけるエキシマ光照射装置の説明用概略図
符号の説明
1 エキシマ光照射装置
2 ランプハウス
3 エキシマランプ
4 反射板
5 窓部
6 ヒーター
7 被照射物
8 搬送手段
9 コロ
10 配置パターン
11 給電部
12 保持されている部分
13 光透過部
A 搬送方向
B 直交する方向
C 仮想線
D 仮想線
E 仮想線
o、p、q、r、s、t、u、v、w、x、y、z 交点
21 配置パターン
22 配置パターン
23 配置パターン
24 配置パターン
25 パターン接続部
P ガラスの中心点
101 エキシマ光照射装置
102 ランプハウス
103 エキシマランプ
104 反射板
105 窓部
106 ヒーター
107 被照射物
108 被照射物固定台

Claims (1)

  1. エキシマランプと被照射物との間にエキシマ光を透過する窓部を持ち、該窓部を加熱するヒーターが該窓部上に設けられたエキシマ光照射装置において、
    該被照射物を搬送しながら光照射処理を行う搬送手段が設けられ、且つ該窓部の光透過部に設けられた該ヒーターの配置パターンが、該被照射物の搬送方向に略直交する方向、または該被照射物の搬送方向に略斜め方向に形成されており、該被照射物搬送方向をA、これに直交する方向をBとした時に、該窓部の光透過部の幅内のB方向での各位置における、該ヒーターの配置パターンのA方向の長さの総和をSとすると、該総和Sの最大値Smaxを、該総和Sの平均値Saveの1.1倍以内としたことを特徴とするエキシマ光照射装置。
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