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JP4376869B2 - 回転子アセンブリ - Google Patents
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JP4376869B2 - 回転子アセンブリ - Google Patents

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Description

本発明は回転機に関する。
回転機は典型的には、静止した固定子アセンブリと、固定子アセンブリ内で回転する回転子アセンブリとを含む。回転子アセンブリは典型的には円筒形状であり、回転子コイルを含む。回転子コイルは運転中において、固定子アセンブリに組み込まれた電機子コイルと磁気的に結合される。運転中に固定子アセンブリは回転磁界を発生させて、回転子アセンブリを回転させる。或いは、回転子アセンブリが外部の装置により駆動された場合には、回転磁界アセンブリは静止した固定子アセンブリに電圧及び電流を発生させる。回転子アセンブリが回転すると、同回転子アセンブリには半径方向の遠心力が作用し、その遠心力によって回転子アセンブリは半径方向に歪む。
本発明の一態様において、回転子アセンブリは略円柱状の支持構造体を含む、支持構造体は少なくとも1つの第1領域及び少なくとも1つの第2領域を有する。回転子アセンブリは更に少なくとも1個の回転子コイルを含み、回転子コイルは略円柱状の支持構造体の第1領域内に配置される。回転子コイルは一対の末端部及び凸状中央部を含む。凸状中央部の平均機械的密度は末端部の平均機械的密度と略等しい。また、第1領域の平均機械的密度は第2領域の平均機械的密度と略等しい。
以下の特徴もまた含まれる。1個以上の回転子コイルは、該回転子コイルの内部領域内に配置されるマンドレルを含む。マンドレルは回転子コイルの内部領域の一部を占めるとともに、第1及び第2領域の平均機械的密度よりも高い機械的密度を有する材料(例えばステンレス鋼、銅、アルミニウム、フェノール樹脂等)から構成される。マンドレルは回転子コイルの内部領域を占めるとともに、第1及び第2領域の平均機械的密度と略等しい機械的密度を有する材料(例えばステンレス鋼、銅、アルミニウム、フェノール樹脂等)から構成される。
マンドレルは、一対の凸状中央部によって離間させられる一対の末端部を含む。マンドレルの末端部周縁は第1半径によって定められてもよく、マンドレルの凸状中央部周縁は第2半径によって定められてもよく、第2半径は第1半径よりも大きい。或いは、マンドレルは長円形状であってもよい。
1つ以上の第2領域は、該第2領域の一部を占めるとともに第1及び第2領域の平均機械的密度よりも高い機械的密度を有する部材を含んでもよい。或いは、1つ以上の第2領域は、該第2領域を占めるとともに第1及び第2領域の平均機械的密度と略等しい機械的密度を有する部材を含んでもよい。これらの部材は、ステンレス鋼、銅、アルミニウム、フェノール樹脂等から構成されてもよい。
回転子コイル(例えばレーストラック型或いは鞍型コイル)は超電導コイルであってもよく、1個以上の高温超電導巻線を含む。これら回転子コイルは極低温に冷却されてもよく或いは冷却されなくともよく、運転中に回転子アセンブリ内で磁路を発生させる。略円柱状の支持構造体は、高飽和磁束密度を有する磁性材料を収容する内容積を画定していてもよく、磁性材料は磁路の少なくとも一部内に配置されて、回転子コイルにより発生させられる磁路の総リラクタンスを減少させる。内容積中のこの磁性材料は、極低温に冷却されてもよいし、或いは極低温に冷却されなくてもよい。マンドレルの凸状中央部付近で回転子コイルにより発生させられる磁束線が回転子アセンブリの軸中心へ向けて半径方向に殆ど整列させられるように、回転子コイル内の導体は巻回されてもよい。
鞍型コイルにより発生させられる磁束線が略円柱状の支持構造体の表面と直交し、且つ回転子アセンブリの軸中心線へ向けて半径方向に整列させられるように、鞍型コイルは構成されてもよい。
本発明の上記態様から1つ以上の効果が提供される。凸状或いは長円形状のマンドレルを使用することにより、均一な機械的密度を有する回転子コイルが得られる。また、マンドレルの平均機械的密度を回転子コイルの機械的密度と一致させることにより、回転子の性能が向上する。充填材の密度を回転子コイル/マンドレル結合物の密度と一致させることにより、回転子の性能を更に向上させることができる。回転子アセンブリの種々の構成要素の密度を一致させることにより、遠心力に起因する半径方向の歪みが減少するので、回転子の高速運転が促進される。また、回転子の円柱状支持構造体内に磁性コアを使用することにより、リラクタンスが減少して磁力性能が向上する。
本発明の一又は複数の実施形態の詳細は、添付の図面及び以下の説明において明らかにされる。本発明の他の構成、目的及び効果は説明及び図面から理解されるとともに、請求項から理解される。
図面中、同じ符号は同じ構成要素を表す。
図1を参照すると、回転機10は固定子アセンブリ12及び回転子アセンブリ14を含む。回転子アセンブリ14は本実施形態において4極のトポロジーを有する。回転子アセンブリ14は固定子アセンブリ12内で回転するとともに、本4極構成では4個の直径方向に対向する回転子コイル16,17,18,19(そのうちの2個のみを図示)を含む。回転子コイルは支持構造体20に取り付けられており、支持構造体20は略円柱状である。回転子コイル16,18は略等しい平均機械的密度を有しており、その構造及び構成については以下に詳述する。機械的密度が略等しくなるように設定することにより、円柱状支持構造体20の半径方向の歪み(即ち楕円化)は減少する。
回転子アセンブリ14は出力軸24に取り付けられる支持部材22を含み、出力軸24は一対のベアリングプレート26,28により支持される。ベアリングプレート26,28はそれぞれ回転子アセンブリ14の各端部に設けられる。支持部材22は典型的には高強度延性非磁性材料(例えばステンレス鋼、銅、アルミニウム、フェノール樹脂等)から加工される。トルク管30が支持部材22を回転子アセンブリ14の2個の端板32,34の一方に接続しており、それによって支持構造体20及び出力軸24の間にトルク経路が形成される。トルク管30の一実施形態の詳細については、「超電導回転機に使用されるトルク伝達アセンブリ」と題する、2001年7月19日付けで出願された米国特許出願第09/909,412号に記載されている(代理人整理番号05770−154001/AMSC−537)。
真空室スリーブ36は回転子コイル16,18及び支持構造体20を包囲する。真空室スリーブ36の両端は端板32,34に接続される。典型的には、真空室スリーブ36は比較的薄く(例えば4.8ミリメートル(3/16インチ))、且つステンレス鋼から構成される。真空室スリーブ36が端板に接続されると気密室が形成され、気密室は回転子コイル16,18を封入する。気密室は真空排気されて、室内に真空が形成されてもよい。これは、より冷たい回転子コイル16,18をより暖かい出力軸24から断熱するのを補助する。
固定子アセンブリ12は電機子巻線38(例えば3相固定子巻線)を含み、電機子巻線38は電磁シールド40によって包囲される。電磁シールド40は典型的には銅、アルミニウム、フェノール樹脂又はステンレス鋼等の非磁性材料から構成される。
同期電動機の場合には、回転機10の運転中に電源(図示なし、例えば発電機、電力線等)は電圧を電機子巻線38に供給する。磁界エネルギが回転子コイル16,18に与えられる。回転子アセンブリ14及び固定子アセンブリ12を結合するために必要な磁界(及び磁束)を発生させるべく、回転子コイル16,18は直流電流を必要とするので、磁界エネルギは典型的には直流電流である。しかしながら、回転子コイル16,18に与えられる磁界エネルギが交流電流である場合には、交流電流を直流電流に変換するために整流器/サイリスタ回路(図示なし)が利用される。
回転子コイル16,18は非超電導巻線(例えば銅巻線)又はHTS(高温超電導体)巻線であってもよい。HTS導体の例としては、タリウム―バリウム―カルシウム―酸化銅、ビスマス―ストロンチウム―カルシウム―酸化銅、水銀―バリウム―カルシウム―酸化銅、イットリウム―バリウム―酸化銅、及び2ホウ化マグネシウムがある。
超電導導体は低温(例えば摂氏−173.15度(100ケルビン)未満)で運転する時のみその超電導性を発揮するので、このような超電導導体が利用される場合には、回転機10は極低温冷却器(図示なし)を含む。極低温冷却器は回転子コイル16,18の温度を、導体がその超電導性を示すことができる程度に低い作動温度に維持する。極低温冷却器(図示なし)の実施形態の詳細については、「HTS機の冷却システム」と題された2002年2月19日付け発行の米国特許第6,347,522号(代理人整理番号05770−108001/AMSC−456)、「超電導体回転子冷却システム」と題された2002年4月23日付け発行の米国特許第6,376,943号(代理人整理番号05770−062001/AMSC−286)、「超電導体回転体冷却システム」と題された2002年4月23日付け出願の米国特許出願第10/128,535号(代理人整理番号05770−062002/AMSC−286)に記載されている。
また図2を参照すると、典型的にはステンレス鋼から構成された回転子支持構造体20が設けられる。回転子支持構造体20上には、2つの領域を画定する回転子コイル及び充填材が設けられている。第1領域42は回転子コイルを受け入れる領域であり(即ち「コイル」領域)、第2領域44は回転子コイルを受け入れない領域である(即ち「充填材」領域)。回転子コイル及び充填材は回転子支持構造体の形状と一致する。4極の本実施形態に適するように、4個の回転子コイルが回転子アセンブリ14に含まれる。従って、回転子支持構造体20は8領域、即ち4つの「コイル」領域(各回転子コイルに対して1個づつ)と、4つのコイル領域間に配置される4つの「充填材」領域とに分割される。一般的には、「充填材」領域を形成する材料は、回転子コイル間の空間又は間隙を充填する時に充填材と呼ばれる。
また図3を参照すると、(回転子コイル14に含まれる4個の回転子コイルのうち)2個の回転子コイル16,18は、各々一対の末端部46,48及び凸状中央部50を含む。回転子コイル16,18(典型的には鞍型コイル)が構成される時には、(超電導或いは非超電導)導体52がマンドレル(例えばマンドレル54)に繰り返し巻回される。従って、マンドレル54(典型的にはステンレス鋼、銅、アルミニウム、フェノール樹脂等から構成される)は回転子コイル、例えば回転子コイル16の形状を決定する。
マンドレル54は一対の末端部56,58(一つはマンドレル54の上端を形成し、一つはマンドレル54の下端を形成する)と、一対の凸状中央部60,61(マンドレル54の各側面を形成する)とを含む。従って、導体52がマンドレル54に巻回される時には、回転子コイルの最終形状は導体52が巻回されたマンドレル54によって決定される。マンドレル54の凸状中央部60,61は湾曲縁62,64を有する。湾曲縁62,64は相互に平行ではなく、実際は中央において膨らんでいる。そのため、凸状中央部の対の中間の幅寸法は、凸状中央部の対の上端又は下端(即ち、凸状中央部60,61の対が末端部56,58に接する部分)よりも大きい。凸状中央部60,61の対は、大きな曲率半径(例えば127センチメートル〜254センチメートル(50〜100インチ))を有しており、その曲率半径の大きさは導体の剛性、コイル寸法、及び/又は絶縁システムの機械的特性に基づいて選択される。マンドレルの寸法は機械の特定の用途及び構成に依存する。回転機10の特定の実施形態では、マンドレルは長さが31センチメートル(12インチ)であり、幅が20センチメートル(8インチ)である。マンドレルの凸状中央部に沿った幅寸法の変動は約2.5センチメートル(1インチ)である。
導体52がマンドレル54に繰り返し巻回された場合、導体52がマンドレルに繰り返し巻き付けられることによって、回転子コイル16,18はそのいかなる部分の断面にも導体52の多数の断面が含まれるように形成される。回転子コイル16,18を形成する場合、導体52のマンドレル54への巻回数は回転機10の構成及び用途に応じて変化する。回転機10の特定の実施形態では、導体52はマンドレル54に180回巻回される。
導体52がマンドレル54の末端部に巻回される時には、導体の輪は回転子コイル内における個々の導体の輪が共に圧縮されるように圧縮される。圧縮量はマンドレルの曲率半径と反比例する。マンドレル54の末端部56,58の周縁は凸状中央部60,61の周縁よりも小さい半径によって定められるので、マンドレル54の末端部56,58付近において導体に施される圧縮の程度は、凸状中央部60,61の付近において導体に施される圧縮の程度よりも大きい。回転子コイルの特定の実施形態において、(12.7センチメートル(5インチ)の半径を有する末端部を備えたマンドレルに関する)末端部56,58の付近における導体の圧縮程度は、13.8キロパスカル(2.0lb/in)という大きな値になる。一方、凸状中央部60,61付近における導体の圧縮程度は1.4キロパスカル(0.2lb/in)である。
この種のコイル/マンドレル構成によれば、本質的にコイル周りにおける平均巻回厚が均一になるので、回転子コイルの機械的性質が向上する。加えて、本コイル/マンドレル構成によれば導体の傾きの変動が最小化されて、コイル厚の反復性が向上する。更に、本構成ではコイルの製造時における垂直方向の固定の必要性が減少するとともに、低価格の成形装置を使用することができる。また本構成によれば、任意のコイル外被に適したコイルにより包囲される面積が増大し、コイル双極子モーメント(及び発生トルク)が増加する。要するに、本構成によればコイルがより迅速且つ安価に製造されるとともに、コイル性能が向上する。
平行側面を有する中央部とは対照的な凸状中央部60,61を使用することにより、マンドレルに巻回される導体の張力は、導体をマンドレル54の中央へ向けて半径方向に圧縮する圧縮力に変換されるので、凸状中央部60,61の付近において導体に施される圧縮の程度が増大する。従って、凸状中央部60,61の使用によってマンドレルに巻き付けられる導体の圧縮変動は減少し、回転子コイルの末端部46,48及び凸状中央部50は略等しい機械的密度を有することになる。回転子コイルの一実施形態では、平均機械的密度は(ガラス製導体絶縁材では)5.5グラム/立方センチメートル(0.2ポンド/立方インチ)であり、(紙製導体絶縁材では)6.1グラム/立方センチメートル(0.22ポンド/立方インチ)である。
回転子コイル16,18の様々な部分の機械的密度を略等しくすることにより、回転子アセンブリ14の回転は回転子コイルの全ての部分で等しく作用する。例えば、(発電機等のように)高回転4極60ヘルツでの利用では、回転子アセンブリは3600rpmで回転する。この回転子アセンブリ14が回転すると、回転子アセンブリの様々な構成要素には、これら回転子アセンブリ構成要素の密度に基づいて変化する遠心力が作用する。従って、回転子コイル16,18の部分46,48,50の密度を等しくすることにより、これらの部分に作用する遠心力も等しくなり、回転子アセンブリ14のこれらの要素(即ち回転子コイル16,18)はバランスが保たれるとともに、回転子アセンブリ14の不均一な半径方向の歪みが減少する。
回転子コイル16,18の機械的密度をマンドレル54の機械的密度と一致させることにより、回転子アセンブリは更にバランスが保たれるとともに、その性能も更に向上する。即ち、マンドレルがその周囲を包囲する回転子コイルよりも高い密度を有する場合には、マンドレルには密度が低い回転子コイルよりも大きい遠心力が作用する。従って、マンドレルはそれを包囲する回転子コイルよりも大きい度合で回転子アセンブリの回転軸線から半径方向に離間するように引っ張られるので、不均一な半径方向の歪み(即ち楕円化)が生じる。
マンドレルの密度を回転子コイルの平均密度と一致させる方法は幾つかある。マンドレル54は回転子コイルの平均密度と略等しい密度を有する材料から構成されてもよい。例えば、回転子コイルの平均機械的密度が5.5グラム/立方センチメートル(0.2ポンド/立方インチ)である場合には、マンドレルは略等しい機械的密度を有する材料から構成される。
このような材料を利用出来ない場合には、より密度が高い材料(例えばステンレス鋼、銅、アルミニウム、フェノール樹脂等)を使用してもよく、この場合には材料は平均機械的密度が低くなるように加工される。例えば、マンドレルが8.3グラム/立方センチメートル(0.3ポンド/立方インチ)の機械的密度を有するステンレス鋼から構成される場合には、マンドレルは平均してマンドレル材料の1/3が取り除かれるように加工される。これは、マンドレルに孔66,68,70及び/又は長溝72,74を形成し、その結果マンドレル54の表面積が適切な割合だけ減少させられることにより達成される。例えば、所望するマンドレルの密度が5.5グラム/立方センチメートル(0.2ポンド/立方インチ)であり、且つマンドレルの実際の密度が8.3グラム/立方センチメートル(0.3ポンド/立方インチ)である場合には、マンドレルの実際の密度は要求値よりも50パーセント大きい。従って、マンドレルに孔及び/又は長溝を形成する場合には、孔及び/又は長溝はマンドレルの表面積の1/3を占めるべきである。これらの孔及び/又は長溝を形成する場合には、マンドレル全体の密度分布を均一化するために、それらの寸法は最小に維持されるとともに空間的な頻度は最大に維持されるべきである。この孔の寸法及び空間的な頻度の典型例では、5.1センチメートル(2インチ)の中心間距離を有するように配置される1.3センチメートル(1/2インチ)の直径の孔とされる。
マンドレルの密度を減少させる別の方法としては、マンドレルの厚みを必要な量だけ減少させる方法がある。従って、マンドレルの厚みを1/3減少させれば、マンドレルの平均密度を1/3減少させたのと同じ最終結果が得られる。
上述したように、回転子支持構造体20は2種類の領域、即ち「コイル」領域42及び「充填材」領域44に分割されており、「コイル」領域42は1個以上の回転子コイルを受け入れるとともに、「充填材」領域44は回転子コイル(即ち「コイル」領域42)間の空間又は間隙を充填する充填材(例えばステンレス鋼、銅、アルミニウム、フェノール樹脂等)を受け入れる。また図4を参照すると、充填材76は典型的には略砂時計形状のステンレス鋼片であり、ステンレス鋼片は回転子コイル及び支持構造体の形状に適応すべく、回転子支持構造体20の適切な半径となるように湾曲させられる。
充填材76(即ち「充填材」領域)の機械的密度を回転子コイル16,18及びマンドレル54の機械的密度と一致させることにより、回転子アセンブリ14は更にバランスが保たれるとともに、性能が更に向上する。先に説明したように、充填材76がコイル/マンドレル結合物よりも高い機械的密度を有する場合には、運転中に充填材76には密度が低い回転子コイル/マンドレル結合物よりも大きい遠心力が作用する。それ故、充填材76は回転子コイル/マンドレル結合物よりも大きい度合で回転子アセンブリ14の回転軸線から半径方向に離間するように引っ張られるので、不均一な半径方向の歪み(即ち楕円化)が生じる。マンドレル54の場合と同様に、充填材の機械的密度を回転子コイル/マンドレル結合物の平均機械的密度と一致させる方法は幾つかある。
充填材76は回転子コイル/マンドレル結合物の平均密度と略等しい密度を有する材料から構成されてもよい。或いは、ステンレス鋼、銅、アルミニウム、フェノール樹脂等の、より高密度の材料を使用してもよい。この場合には、材料は平均機械的密度が低くなるように加工される。先に説明したように、これは例えば充填材76に孔78,80,82及び/又は長溝84,86を形成して、充填材の表面積を適切な割合だけ減少させることにより達成される。これらの孔/及び長溝を形成する場合には、充填材全体の密度分布を均一化するために、その寸法が最小に維持されるとともに空間的な頻度が最大に維持されるべきである。これら孔の寸法及び空間的な頻度の典型例では、5.1センチメートル(2インチ)の中心間距離を有するように配置される1.3センチメートル(1/2インチ)の直径の孔とされる。
充填材76の密度を減少させる別の方法では、その厚みを必要量だけ減少させる。それ故、充填材の密度を1/3だけ減少させる必要がある場合には、充填材76の厚みを1/3だけ減少させて、必要な機械的密度の減少を達成すればよい。
電機子巻線38は3相電機子巻線として前述したが、その他の構成も可能である。例えば、電機子巻線38は単相電機子巻線であってもよい。
マンドレル54は第1の半径を有する一対の末端部56,58と、第2の半径を有する一対の凸状中央部60,61とを含むとして前述したが、その他の構成も可能である。例えば、マンドレル54は長円形状(楕円形状)であってもよく、従って連続して変化する半径を有してもよい。
支持部材22は非磁性材料(例えばアルミニウム)から加工されるとして前述したが、支持部材22は磁性材料(例えば鉄)から加工されてもよい。図5を参照すると、代替の実施形態において、支持部材は一連の積層体から形成される鉄芯22’である。積層体は極低温冷却器で冷却されてもよいし或いは冷却されなくともよく、円柱状支持構造体20の内容積中に配置される。次にトルク管30が積層体のまわりで収縮して積層体が圧縮状態でトルク管に収容されるように、トルク管30が冷却される。トルク管30はまた、鉄芯周りでトルク管に予荷重をかけるために収縮溶着されてもよい。
中実の鉄芯が使用されてもよいが、積層集合体であれば積層体の一層にクラックが生じたら、クラックはその層において孤立するとともに隣接する層に伝播されないので好ましい。非延性鉄芯が回転子コイル16,17,18,19と共に極低温冷却される場合には、鉄芯にクラックが生じることは重大な問題である。極低温では鉄の脆性が増大する。半径方向における積層構造体の延性強度を増加させるために、補強層(例えばガラス繊維又はステンレス鋼)が層間に配置されてもよい。積層体及び補強層には次に例えばエポキシ樹脂が含浸される。
鉄芯22’をトルク管内に配置することにより、回転機10の運転において顕著な効果が得られる。鉄芯22’を配置する場合には、回転子コイルは鉄芯22’の半径方向に近接して配置されるべきである。これらの効果を理解するために、回転子コイル超電導巻線の各々により発生される磁路を単純に説明したものが図示されている。四分円の左上に対応する4つの磁路の1つは鉄芯22’の地点88から出発し、低インピーダンス路を提供する後方鉄部材94と接近するまで軸92と略平行に延在する経路90を延びる。この地点では、磁路は後方鉄部材中を反時計周り方向に延び、次にループを形成するために軸98と平行な経路96に沿って地点88へ向かって戻る。四分円の残りの磁路は同様に、鉄芯から離間するように延び、後方鉄部材を通ってから鉄芯へ戻る。
図5から理解できるように、磁路の大部分は支持構造体20の内容積中に配置される鉄芯22’を通過する。鉄は高飽和磁束密度材料(即ち約2.0テスラ)であるので、磁路の総リラクタンスを減少させるとともに巻線の任意のアンペア回数に対して発生する磁束量を増加させるべく、ある程度磁性短絡回路として作用する。従って、損失が少ない磁性回路が提供され、より高効率のモータが得られる。
また図6を参照すると、回転子アセンブリ14内の磁界分布を示す図は、鉄芯22’を流れる磁束の増加を示している。
回転子コイル16,18は凸状中央部50を含むとして前述したが、その他の構成も可能である。例えば、中央部は平行な側縁を有しており、従って中央部は凸状ではなく矩形形状とされてもよい。
回転子コイル16,18は鞍型コイルとして前述したが、図7に図示するようなレーストラック型回転子コイル構造100等のその他の構成も可能である。レーストラック型コイル100は典型的には、相互に積み重ねられる複数のコイル巻線(例えば巻線102,104,106)から構成される。
また図8を参照すると、回転子コイル16’の代替実施形態の断面図が示されており、回転子コイルを巻くために使用される導体52はマンドレル54’に巻回されており、マンドレル54’の凸状中央部60’,61’の周縁は回転子支持構造体20の表面108と直交する。従って、マンドレル54’の凸状中央部60’,61’に近接して配置される個々の導体は回転子支持構造体20の表面108と直交する。導体52は矩形断面形状を有するので、導体52の幅広面も回転子支持構造体20の面108と直交するように配置される。従って、マンドレル54’に巻回される個々の導体により発生させられる磁束線(例えば磁束線110,112,114)は導体52の幅広面と平行であるので、本回転子コイル構成は、磁束線を半径方向に(即ち、回転子アセンブリの軸中心線に向けて)整列させる。磁束線が鉄芯22に直交方向に当たるように磁束線は半径方向に整列させられることにより、磁気効率が向上する。また、本コイル構成によれば凸状外表面116を有する回転子コイルが製造されるので、回転子コイルは回転子支持構造体と密接して配置され得る。更に、本回転子コイル構成の凹状内表面118は鉄芯22と近接して配置させられる。
本発明の幾つかの実施形態について詳述してきた。しかし当然のことながら、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく様々な変更が行われてもよい。従って、その他の実施形態は以下の請求項の範囲内にある。
回転機の断面図。 図1の回転機において、回転子アセンブリの一部を示す等角投影図。 図1の回転機において、回転子コイル及びマンドレルを示す等角投影図。 図1の回転機の充填材を示す平面図。 図1の回転機の磁路を示す概略図。 図1の回転機において、回転子アセンブリ内の磁界分布を示すプロット図。 図1の回転機において、回転子コイルの別の実施形態を示す図。 図3の回転子コイル及びマンドレルの別の実施形態を示す断面図。

Claims (48)

  1. 転子コイルを受け入れる少なくとも1つの第1領域及び、前記第1領域以外の領域であって充填材を受け入れる少なくとも1つの第2領域を有する略円柱状の支持構造体を備え、
    前記回転子コイルは前記支持構造体の軸線方向に沿って配置された一対の末端部及び前記一対の末端部の間に配置されて前記支持構造体の周方向に膨らんだ凸状中央部を含み、
    前記凸状中央部の平均機械的密度は前記末端部の平均機械的密度と略等しく、
    記第1領域の平均機械的密度は前記第2領域の平均機械的密度と略等しい
    ことを特徴とする回転子アセンブリ。
  2. 1個以上の回転子コイルは該回転子コイルの内部領域内に配置されるマンドレルを含むことを特徴とする請求項1に記載の回転子アセンブリ。
  3. 前記マンドレルは、前記回転子コイルの内部領域の一部を占めるとともに、前記第1及び第2領域の平均機械的密度よりも高い機械的密度を有する材料から構成されることを特徴とする請求項2に記載の回転子アセンブリ。
  4. 前記マンドレルは、前記回転子コイルの内部領域を占めるとともに、前記第1及び第2領域の平均機械的密度と略等しい機械的密度を有する材料から構成されることを特徴とする請求項2に記載の回転子アセンブリ。
  5. 前記マンドレルは、ステンレス鋼、アルミニウム、フェノール樹脂及び銅から成るグループから選択された材料から構成されることを特徴とする請求項2に記載の回転子アセンブリ。
  6. 前記マンドレルは、前記支持構造体の周方向に膨らんだ一対の凸状中央部と、前記一対の凸状中央部によって離間させられるとともに前記支持構造体の軸線方向に沿って配置された一対の末端部を含むことを特徴とする請求項2に記載の回転子アセンブリ。
  7. 前記マンドレルの末端部周縁は第1半径により定められ、前記マンドレルの凸状中央部
    周縁は前記第1半径よりも大きい第2半径により定められることを特徴とする請求項6に記載の回転子アセンブリ。
  8. 前記マンドレルは長円形状マンドレルであることを特徴とする請求項2に記載の回転子アセンブリ。
  9. 1つ以上の第2領域は、該第2領域の一部を占めるとともに第1及び第2領域の平均機械的密度よりも高い機械的密度を有する部材を含むことを特徴とする請求項1に記載の回転子アセンブリ。
  10. 前記部材は、ステンレス鋼、アルミニウム、フェノール樹脂及び銅から成るグループから選択された材料から構成されることを特徴とする請求項9に記載の回転子アセンブリ。
  11. 1つ以上の第2領域は、該第2領域を占めるとともに第1及び第2領域の平均機械的密度と略等しい機械的密度を有する部材を含むことを特徴とする請求項1に記載の回転子アセンブリ。
  12. 前記部材は、ステンレス鋼、アルミニウム、フェノール樹脂及び銅から成るグループから選択された材料から構成されることを特徴とする請求項11に記載の回転子アセンブリ。
  13. 前記回転子コイルはレーストラック型コイルであることを特徴とする請求項1に記載の回転子アセンブリ。
  14. 前記回転子コイルは鞍型コイルであることを特徴とする請求項1に記載の回転子アセンブリ。
  15. 前記鞍型コイルは、該鞍型コイルにより発生させられる磁束線が略円柱状の前記支持構造体の表面に直交するとともに回転子アセンブリの軸中心線へ向けて半径方向に整列させられるように構成されることを特徴とする請求項14に記載の回転子アセンブリ。
  16. 前記回転子コイルは超電導回転子コイルであることを特徴とする請求項1に記載の回転子アセンブリ。
  17. 前記超電導回転子コイルは1個以上の高温超電導巻線を含むことを特徴とする請求項16に記載の回転子アセンブリ。
  18. 記回転子コイルは運転中に回転子アセンブリ内で磁路を発生し、且つ略円柱状の前記支持構造体は内容積を画定し、
    回転子アセンブリは更に高飽和磁束密度を有する磁性材料を備え、該磁性材料は略円柱状の前記支持構造体の内容積中及び磁路の少なくとも一部中に配置されて、前記回転子コイルにより発生させられる磁路の総リラクタンスを減少させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転子アセンブリ。
  19. 内容積中の前記磁性材料は極低温に冷却されることを特徴とする請求項18に記載の回転子アセンブリ。
  20. 内容積中の前記磁性材料は極低温に冷却されないことを特徴とする請求項18に記載の回転子アセンブリ。
  21. 転子コイルを受け入れる少なくとも1つの第1領域及び、前記第1領域以外の領域であって充填材を受け入れる少なくとも1つの第2領域を有する略円柱状の支持構造体を備え、
    記第1領域の平均機械的密度は前記第2領域の平均機械的密度と略等しい
    ことを特徴とする回転子アセンブリ。
  22. 1個以上の回転子コイルは該回転子コイルの内部領域内に配置されるマンドレルを含むことを特徴とする請求項21に記載の回転子アセンブリ。
  23. 前記マンドレルは、前記回転子コイルの内部領域の一部を占めるとともに、前記第1及び第2領域の平均機械的密度よりも高い機械的密度を有する材料から構成されることを特徴とする請求項22に記載の回転子アセンブリ。
  24. 前記マンドレルは、前記回転子コイルの内部領域を占めるとともに、前記第1及び第2領域の平均機械的密度と略等しい機械的密度を有する材料から構成されることを特徴とする請求項22に記載の回転子アセンブリ。
  25. 前記マンドレルは、ステンレス鋼、アルミニウム、フェノール樹脂及び銅から成るグループから選択された材料から構成されることを特徴とする請求項22に記載の回転子アセンブリ。
  26. 1つ以上の第2領域は、該第2領域の一部を占めるとともに第1及び第2領域の平均機械的密度よりも高い機械的密度を有する部材を含むことを特徴とする請求項21に記載の回転子アセンブリ。
  27. 前記部材は、ステンレス鋼、アルミニウム、フェノール樹脂及び銅から成るグループから選択された材料から構成されることを特徴とする請求項26に記載の回転子アセンブリ。
  28. 1つ以上の第2領域は、該第2領域を占めるとともに第1及び第2領域の平均機械的密度と略等しい機械的密度を有する部材を含むことを特徴とする請求項21に記載の回転子アセンブリ。
  29. 前記部材は、ステンレス鋼、アルミニウム、フェノール樹脂及び銅から成るグループから選択された材料から構成されることを特徴とする請求項28に記載の回転子アセンブリ。
  30. 前記回転子コイルはレーストラック型コイルであることを特徴とする請求項21に記載の回転子アセンブリ。
  31. 前記回転子コイルは鞍型コイルであることを特徴とする請求項21に記載の回転子アセンブリ。
  32. 前記鞍型コイルは、該鞍型コイルにより発生させられる磁束線が略円柱状の前記支持構造体の表面に直交するとともに回転子アセンブリの軸中心線へ向けて半径方向に整列させられるように構成されることを特徴とする請求項31に記載の回転子アセンブリ。
  33. 前記回転子コイルは超電導回転子コイルであることを特徴とする請求項21に記載の回転子アセンブリ。
  34. 前記超電導回転子コイルは1個以上の高温超電導巻線を含むことを特徴とする請求項33に記載の回転子アセンブリ。
  35. 記回転子コイルは運転中に回転子アセンブリ内で磁路を発生し、且つ略円柱状の前記支持構造体は内容積を画定し、
    回転子アセンブリは更に高飽和磁束密度を有する磁性材料を備え、該磁性材料は略円柱状支持構造体の内容積中及び磁路の少なくとも一部中に配置されて、前記回転子コイルにより発生させられる磁路の総リラクタンスを減少させる
    ことを特徴とする請求項21に記載の回転子アセンブリ。
  36. 内容積中の前記磁性材料は極低温に冷却されることを特徴とする請求項35に記載の回転子アセンブリ。
  37. 内容積中の前記磁性材料は極低温に冷却されないことを特徴とする請求項35に記載の回転子アセンブリ。
  38. 回転子アセンブリに用いられる回転子コイルにおいて、
    前記回転子アセンブリの周方向に膨らんだ一対の凸状中央部と、前記一対の凸状中央部によって離間させられるとともに前記回転子アセンブリの軸線方向に沿って配置された一対の末端部を含むマンドレルと、
    前記マンドレルに巻回される巻線アセンブリであって、該巻線アセンブリは、前記マンドレルの一対の末端部に対応する一対の末端部及び前記マンドレルの一対の凸状中央部に対応する凸状中央部を含むことと、を備え、
    前記巻線アセンブリの凸状中央部及び末端部の平均機械的密度は略等しいことを特徴とする回転子コイル。
  39. 前記マンドレルの末端部周縁は第1半径により定められ、前記マンドレルの凸状中央部周縁は第1半径よりも大きい第2半径により定められることを特徴とする請求項38に記載の回転子コイル。
  40. 前記マンドレルは長円形状マンドレルであることを特徴とする請求項38に記載の回転子コイル。
  41. 前記回転子コイルはレーストラック型コイルであることを特徴とする請求項38に記載の回転子コイル。
  42. 前記回転子コイルは鞍型コイルであることを特徴とする請求項38に記載の回転子コイル。
  43. 前記鞍型コイルは、該鞍型コイルにより発生される磁束線が回転子アセンブリの軸中心線へ向けて半径方向に整列させられるように構成されることを特徴とする請求項42に記載の回転子コイル。
  44. 前記巻線アセンブリは前記マンドレルに巻回される1個以上の導体を含むことを特徴とする請求項38に記載の回転子コイル。
  45. 前記1個以上の導体は超電導導体であることを特徴とする請求項44に記載の回転子コイル。
  46. 前記超電導導体は高温超電導材料から構成されることを特徴とする請求項45に記載の
    回転子コイル。
  47. 少なくとも1個の固定子巻線を含む固定子アセンブリと、
    前記固定子アセンブリ内で回転するように構成される回転子アセンブリと、を備える回転機において、前記回転子アセンブリは、
    転子コイルを受け入れる少なくとも1つの第1領域及び、前記第1領域以外の領域であって充填材を受け入れる少なくとも1つの第2領域を有する略円柱状の支持構造体を含み、
    前記回転子コイルは、運転中に固定子アセンブリを連結する磁束線を発生し、
    記第1領域の平均機械的密度は前記第2領域の平均機械的密度と略等しい
    ことを特徴とする回転機。
  48. 少なくとも1個の固定子巻線を含む固定子アセンブリと、
    前記固定子アセンブリ内で回転するように構成される回転子アセンブリと、を備える回転機において、前記回転子アセンブリは、
    転子コイルを受け入れる少なくとも1つの第1領域及び、前記第1領域以外の領域であって充填材を受け入れる少なくとも1つの第2領域を有する略円柱状の支持構造体とを含み、
    前記回転子コイルは、運転中に固定子アセンブリを連結する磁束線を発生し、かつ、前記回転子コイルは前記支持構造体の軸線方向に沿って配置された一対の末端部及び前記一対の末端部の間に配置されて前記支持構造体の周方向に膨らんだ凸状中央部を含み、
    前記凸状中央部の平均機械的密度は前記末端部の平均機械的密度と略等しく、
    記第1領域の平均機械的密度は前記第2領域の平均機械的密度と略等しい
    ことを特徴とする回転機。
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